JP2017028642A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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【課題】デュアルスキャン方式にて、第1透明部材と第2透明部材のどちらに異物が付着しているかを、できるだけ簡単に判定して報知可能な画像読取装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】画像読取装置4は、原稿の第1面を第1流し読みガラス36を介して読み取る第1スキャナユニット23を有するスキャナ部3と、第2流し読みガラス38と第2スキャナユニット35とを有してスキャナ部3に回動可能に支持されたADF5とを備える。更に、第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38を移動させ、第2スキャナユニット35により第1流し読みガラス36を走査する際の信号に基づき、異物が上記流し読みガラス36,38のいずれに付着しているかを判定する異物判定手段と、この判定に基づき、異物が上記流し読みガラス36,38のいずれに付着しているかを報知する操作部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、原稿等のシートから画像情報を読み取る画像読取装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
複写機やファクシミリ等の画像形成装置では、原稿等のシートから画像を光学的に読み取る画像読取装置を備えたものがある。このような画像読取装置には、原稿積載トレイから原稿を1枚ずつ画像読取部へと搬送する自動原稿搬送装置(Auto Document Feeder:ADF)を有するものがある。
画像読取装置の画像読取方式としては、「固定読み方式」と「流し読み方式」とが単独で採用、もしくは併用されている。「流し読み方式」による流し読みモードは、原稿に光を照射する光走査部を所定の原稿読み取り位置に停止した状態で、ADFによって原稿を1枚ずつ一定速度で移動させながら、光走査部で原稿画像を読み取る。この流し読みモードでは、原稿を単に一定方向に移動させるだけで良いので、大量の原稿を連続して読み取る場合に、原稿と原稿間の読取時間が、固定読みモードでのスキャン動作に比べて短いというメリットがある。
近年、流し読み方式にて、原稿搬送経路に臨む画像読取部を2カ所設けることで、原稿の表面(第1面)の画像を読み取り且つ裏面(第2面)の画像も読み取るデュアルスキャン方式の画像読取装置が、高い生産性を発揮する等でその需要が拡大している。
ところで、「流し読みモード」時に、流し読みガラス上の原稿読み取り位置に、原稿から発生した紙粉や装置内の粉塵等の異物が付着していると、その位置に対応した読み取り画像の副走査方向に、黒いスジ状の画像不良が発生するという問題がある。そのため、黒いスジ状の画像不良の発生を解決する対策が、以下のように提案されている。
例えば、原稿を読み取りガラスに対して副走査方向へ一定の速度で移動させるためのADFと、所定の読み取り位置で読み取りガラス上を移動する原稿を照明する照明手段とを備えた画像読取装置が提案されている(特許文献1参照)。この画像読取装置は、上記読み取り位置で一定速度で移動する原稿から画像を読み取る画像読取部を備え、所定のタイミングで又は操作者の選択に応じて、上記読み取り位置で照明部を点灯させて原稿読み取りガラスを照射するように制御する。
特開2006−129162号公報
しかしながら、特許文献1記載の画像読取装置によると、読み取りガラスの清掃時にガラス上の異物を見つけ易くなるものの、その構成を前述のデュアルスキャン方式の装置に適用する場合には、以下のことが考えられる。つまり、原稿の表面画像を読み取る画像読取部側の読み取りガラス(第1透明部材)と、これに対向して裏面画像を読み取る画像読取部側の読み取りガラス(第2透明部材)とのどちらに異物が付着しているかをできるだけ簡単に判定して報知することが望まれる。
そこで、本発明は、デュアルスキャン方式において、対向する第1透明部材と第2透明部材のどちらに異物が付着しているかを、できるだけ簡単に判定して報知可能な画像読取装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、画像読取装置において、搬送されるシートの第1面の画像を第1透明部材を介して読み取る第1画像読取手段を有する画像読取装置本体と、前記画像読取装置本体への閉じ状態で前記第1透明部材に対向する第2透明部材と、前記第2透明部材の背面側に位置してシートの第2面の画像を読み取る第2画像読取手段と、を有して、前記画像読取装置本体に回動可能に支持されたシート搬送手段と、前記第2画像読取手段を前記第2透明部材と共に前記第1透明部材に対して移動させる駆動手段と、前記駆動手段により前記第2画像読取手段及び前記第2透明部材を移動させ、前記第2透明部材を通して前記第2画像読取手段により前記第1透明部材を走査する際の信号に基づき、異物が前記第1及び第2透明部材のいずれに付着しているかを判定する異物判定手段と、前記異物判定手段による判定に基づき、異物が前記第1透明部材及び前記第2透明部材のいずれに付着しているかを報知する報知手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によると、デュアルスキャン方式において、対向する第1透明部材と第2透明部材のどちらに異物が付着しているかを、できるだけ簡単に判定して報知することが可能になる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図。 本実施形態に係る画像読取装置を示す概略構成図。 本実施形態に係るADFがスキャナ部に対して開いている状態を示す斜視図。 (a)は、第2流し読みガラス及び第2スキャナユニットがホームポジションにある状態を模式的に示す図。(b)は、第2流し読みガラス及び第2スキャナユニットがホームポジションから移動した状態を模式的に示す図。(c)は、(a)を矢印Dの方向から見た状態で示す図。 (a)は、偏心カムを回転させない方向に回転駆動する場合の駆動機構を示す斜視図。(b)は、偏心カムを回転させる方向に回転駆動する場合の駆動機構を示す斜視図。 (a)は原稿と第2流し読みガラスの裏面読取位置との関係を模式的に示す図、(b)は第2流し読みガラスに異物が付着した状態で読み取られた画像を模式的に示す図。 本実施形態に係る画像形成装置の制御系を示すブロック図。 本実施形態に係る異物検知処理を示すフローチャート。 本実施形態に係る駆動処理を示すフローチャート。 (a)〜(e)は駆動機構の移動のためのHP検知センサと遮光部材との位置関係をそれぞれ示す模式図。 白基準部材を読み取ることで得られた画像データの輝度値と主走査方向の位置との関係を示し、(a)は異物が検知されないときのグラフ図、(b)は異物が検知されたときのグラフ図。 本実施形態に係る清掃モード時の処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、複写機や複合機等から構成可能であり、画像読取部に原稿(シート状原稿)を給送可能な原稿給送装置を有する画像読取装置を備えている。
[画像形成装置]
まず、本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置1を模式的に示す断面図である。なお、以下では、ユーザーが画像形成装置1に対して各種入力/設定を行う不図示の操作部に臨む位置を画像形成装置1の「手前側」といい、背面側を「奥側」という。つまり、図1は、手前側から見た画像形成装置1の内部構成を示したものである。
図1に示すように、画像形成装置1は、給送トレイ26に積載されたシートとしての原稿Gの画像を読み取り可能な画像読取装置4と、画像読取装置4で読み取られた画像をシートSに形成可能な画像形成装置本体(以下、装置本体という)2とを備えている。さらに画像形成装置1は、これら画像読取装置4及び装置本体2等を制御する制御部(制御手段)71を備えている。
画像読取装置4は、原稿(シート状原稿)Gの画像を読み取るスキャナ部3と、スキャナ部3に原稿Gを自動給送可能な自動原稿給送装置(以下、ADFと表記する)5とを備えている。シート搬送手段としてのADF5は、給送トレイ26及び排出トレイ27を有し、画像読取装置本体としてのスキャナ部3は、原稿台ガラス(プラテンガラス)22及び第1スキャナユニット23を有している。なお、スキャナ部3及びADF5については、後に詳しく説明する。
装置本体2は、記録媒体であるシートSに画像を形成する画像形成部78と、画像形成部78にシートSを給送するシート給送部74とを有している。さらに装置本体2は、画像が形成されたシートSを装置本体2の外方(機外)に排出する排出ローラ対79と、排出されたシートSが積載されるシート排出トレイ21とを有している。
画像形成部78は、トナー像が形成される感光ドラム11と、感光ドラム11にレーザ光を照射するレーザスキャナユニット17と、トナー像をシートSに転写する転写部15と、トナー像を定着させる定着部20とを有している。シート搬送路における転写部15の上流には、レジストレーションローラ対18が配置されている。なお、符号95は、反転搬送路を示している。また、画像形成部78は、画像読取装置4によって原稿Gから読み取られた画像情報に基づいてシートSに画像を形成する画像形成手段を構成している。
シート給送部74は、シートSが積載される給紙カセット80と、給紙カセット80内のシートSを給送する給送ローラ72と、シートSを1枚ずつに分離しながら搬送するように対向して配置された搬送ローラ73a及び分離ローラ73bとを有している。
次に、制御部71の制御による画像形成装置1の画像形成動作(制御部71による画像形成制御)について説明する。なお、ここでは、ADF5により自動給送され、スキャナ部3で読み取られた原稿Gの画像情報に基づき、シートSに画像を形成する画像形成動作について説明する。
すなわち、ADF5により給送され、スキャナ部3で読み取られた原稿Gの画像情報が入力されると、入力された画像情報に基づいて、レーザスキャナユニット17から感光ドラム11にレーザ光が照射される。このとき、感光ドラム11は、帯電器12を介して予め帯電されており、レーザ光が照射されることで静電潜像が形成される。そして、この静電潜像が現像器13によって現像され、感光ドラム11上にトナー像として形成される。
感光ドラム11へのトナー像の形成動作に並行して、シート給送部74の給紙カセット80に収納されたシートSが給送ローラ72により給送される。給送ローラ72により給送されたシートSは、搬送ローラ73aと分離ローラ73b間の分離ニップ部で挟持されて1枚ずつに分離されて搬送される。
そして、1枚ずつに分離されたシートSは、レジストレーションローラ対18で感光ドラム11上のトナー像と同期がとられ、転写部15に送られる。転写部15に送られたシートSは、転写部15で感光ドラム11上のトナー像が転写される。
トナー像が転写されたシートSは、定着部20で加熱及び加圧され、トナー像が溶融されてシートSに定着される。トナー像が定着されたシートSは、排出ローラ対79によりシート排出トレイ21に排出され、順次、積載されていく。なお、シートSの両面に画像を形成する場合は、シートSの表面に画像が定着された後、反転搬送路95を介してシートSをレジストレーションローラ対18に向けて再搬送し、裏面に対し上述の動作を繰り返し行う。
[画像読取装置]
次に、画像読取装置4の概略構成について、図1〜図3に沿って説明する。なお、図2は、本実施形態に係る画像読取装置4を示す概略構成図である。また、図3は、ADF5がスキャナ部3に対して開放されている状態を示す斜視図である。
図3に示すように、画像読取装置4におけるADF5は、スキャナ部3の後端部(図1、図2の紙面奥側)に配置されたヒンジ装置85を中心として図3中の上下方向に回動可能となるようにスキャナ部3に連結されている。これにより、シート搬送手段としてのADF5は、スキャナ部3に対して接触する閉じ状態(図1、図2に示す状態)と、スキャナ部3から開放する開放状態とに切り換え可能に構成される。スキャナ部3における図3左奥側のヒンジ装置85近傍には、ADF開閉検知センサ(開閉検知手段)59が配置されている。
図2及び図3に示すように、スキャナ部3は、原稿載置台としての原稿台ガラス22(図1も参照)と、第1流し読みガラス(第1透明部材)36と、第1スキャナユニット(第1画像読取手段)23とを有している。第1流し読みガラス36は、原稿台ガラス22の原稿搬送方向(矢印Fの方向)の上流側で原稿台ガラス22と高さ(鉛直方向での高さ)が同じになるように配置されている。第1スキャナユニット23は、第1流し読みガラス36の下方にて移動可能に配置され、搬送される原稿(シート)Gの第1面(表面)の画像を第1流し読みガラス36を介して読み取る。第1流し読みガラス36は、図3に示す開放状態においてスキャナ部3の手前・奥方向に長い矩形状に形成されている。原稿台ガラス22は、図3に示す開放状態において手前・奥方向に第1流し読みガラス36と同じ長さを有して図3の左右方向に長い長方形状に形成されている。
第1スキャナユニット23は、原稿台ガラス22の裏面側において、原稿Gの搬送方向(原稿搬送方向)に直交する幅方向(図2の手前・奥方向)に延設され(図4(c))、かつ原稿搬送方向(矢印F方向)に沿った矢印H方向に移動可能に支持されている。
原稿Gの第1面(表面)を読み取る第1スキャナユニット23は、露光ランプにより原稿台ガラス22上の原稿を露光し、その反射光を、ミラー等を介してイメージセンサにより読み取るように構成されている。この読み取りには、流し読み方式と固定読み方式とがある。流し読み方式では、第1スキャナユニット23をホームポジション(HP)に固定して原稿GをADF5で送りながら読み取る。固定読み方式では、原稿Gを原稿台ガラス22上に固定し、第1スキャナユニット23を移動させながら読み取る。
ADF5は、給送トレイ26に積載された原稿Gをスキャナ部3に送り、また、原稿台ガラス22上の原稿を押える押圧板58(図3参照)を兼用してスキャナ部3の一部を構成する。ADF5は、スキャナ部3への閉じ状態で第1流し読みガラス36に対向する第2流し読みガラス(第2透明部材)38と、このガラス38の背面側に位置して原稿Gの第2面(裏面)の画像を読み取る第2スキャナユニット(第2画像読取手段)35とを有する。
ADF5は、原稿を搬送する装置を内包する筐体からなる自動原稿給送装置本体(以下、装置本体という)5aと、原稿Gを積載する給送トレイ26とを有している。ADF5では、装置本体5aの給送トレイ26の下方部分における上面が、排出された原稿Gが積載される排出トレイ27を構成している。
図2に示すようにADF5は、ピックアップローラ30と、ピックアップローラ30で給送された原稿を案内する原稿搬送路P1と、原稿搬送路P1内に配置された複数のローラ対と、原稿を検出する原稿検知センサ51等の複数のセンサ(不図示)とを有する。
ピックアップローラ30は、給送トレイ26上の原稿Gに対し、実線で示す接近位置と破線で示す離間位置とに移動可能に支持されている。また、原稿搬送路P1内の上記複数のローラ対として、ピックアップローラ30による給送側から、分離ローラ対31と、レジストレーションローラ対32と、搬送ローラ対33と、排出ローラ対34とが配置されている。
分離ローラ対31は、ピックアップローラ30の下流側で、原稿搬送路P1に向けて原稿Gを分離しつつ搬送する。分離ローラ対31は、駆動モータM2(図7参照)によってピックアップローラ30と共に共通に回転駆動される搬送ローラ31aと、この搬送ローラ31aに当接されて搬送ローラ31aに連れ回り回転(従動回転)する分離ローラ31bとから構成される。例えば、ピックアップローラ30で2枚以上の原稿Gが繰り出され、分離ローラ対31の搬送ローラ31aと分離ローラ31b間の分離ニップ部Nに挟持されると、2枚目以降の原稿Gの進入が分離ローラ31bのグリップ力で阻止される。これにより、1枚目の最上位の原稿Gのみが原稿搬送路P1側に搬送される。なお、搬送ローラ31a及び分離ローラ31bの内、少なくとも分離ローラ31bは、摩擦係数が大きく且つ弾性を有するゴムローラ若しくは樹脂ローラから構成される。
レジストレーションローラ対32は、互いに対向して接触するレジストレーションローラ32a,32bから構成されている。レジストレーションローラ(搬送ローラ)32aは、搬送移動モータM1(図5及び図7参照)の駆動力を受けて回転する駆動ローラである。レジストレーションローラ32bは、レジストレーションローラ32aに当接した状態でこのローラ32aの回転を受けて従動回転する従動ローラである。
搬送ローラ対33は、互いに対向して接触する搬送ローラ33a,33bから構成されている。搬送ローラ33aは、搬送モータM3(図7参照)の駆動力を受けて回転する駆動ローラであり、搬送ローラ33bは、搬送ローラ33aに当接した状態でこのローラ33aの回転を受けて従動回転する従動ローラである。
排出ローラ対34は、互いに対向して接触する排出ローラ34a,34bから構成されている。搬送ローラ33aは、排出モータM4(図7参照)の駆動力を受けて回転する駆動ローラであり、搬送ローラ33bは、搬送ローラ33aに当接した状態でこのローラ33aの回転を受けて従動回転する従動ローラである。
[画像読取装置における異物検知の構成]
次に、画像読取装置4による異物清掃の構成について図4(a)〜(c)を参照して説明する。なお、図4(a)は、第2流し読みガラス38及び第2スキャナユニット35がホームポジション(初期位置)にある状態を模式的に示す図である。図4(b)は、第2流し読みガラス38及び第2スキャナユニット35がホームポジションから移動した状態を模式的に示す図、図4(c)は、図4(a)を矢印Dの方向から見た状態を模式的に示す図である。
即ち、図4(a)に示すように、スキャナ部3におけるレジストレーションローラ対32の近傍に配置された第1流し読みガラス36における裏面側には、第1スキャナユニット23が配置され、表面側には第2スキャナユニット35が配置されている。第1流し読みガラス36は、スキャナ部3の装置本体3a(図1参照)に固定されている。
第1流し読みガラス36の下部には、シェーディング補正用の白基準部材37が配置されている。なお、シェーディング補正では、具体的には、原稿を照射する光源の発光量を適正化する光量調整と、ラインイメージセンサの画像信号出力に対する増幅率を最適化するゲイン調整とを行う。そして、光源及びロッドレンズアレイの光量ムラやラインイメージセンサの感度ムラをラインイメージセンサの画素単位で補正する。
第1スキャナユニット23は、第1流し読みガラス36の裏面(背面)に対向する位置に検知部(レンズ部)23aを有している。この第1スキャナユニット23は、第1流し読みガラス36の下方(裏面側)にて原稿搬送方向(矢印F方向)に平行な矢印Hの方向に移動可能に、不図示の支持機構を介して支持されている。
第2スキャナユニット35は、第1流し読みガラス36の表面側において、第2流し読みガラス38の裏面(背面)に対向する位置に検知部(レンズ部)35aを有している。この第2スキャナユニット35は、第2流し読みガラス38に固定され、図4(a),(b)の左右方向に第2流し読みガラス38と共に移動可能となるように裏面読み取り下部ガイド39により支持されている。第2流し読みガラス38は、第1流し読みガラス36の上方にて対向した状態で裏面読み取り下部ガイド39の内周部分に固定されている。なお、第2スキャナユニット35は、第2流し読みガラス38に限らず、裏面読み取り下部ガイド39に固定することも可能である。
第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38は、その周囲を壁部39aの内面と壁部39bの内面とで囲む裏面読み取り下部ガイド39によって支持されている。裏面読み取り下部ガイド39で周囲を囲まれた第2スキャナユニット35の上方には裏面読み取り中央ガイド40が配置され、裏面読み取り中央ガイド40の上方には裏面読み取り上部ガイド41が配置されている。裏面読み取り上部ガイド41は、ADF5の装置本体5a(図2参照)側の不図示の枠体などに固定されている。
裏面読み取り中央ガイド40は、上方から裏面読み取り下部ガイド39に覆い被さる箱体状に形成され、第1収納部40a及び第2収納部40bを有している。第1収納部40aは、第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38を収容した裏面読み取り下部ガイド39を覆うように壁部40cと壁部40dとで囲まれて形成される。第2収納部40bは、カムシャフト43に不図示の平行ピン等で固定された偏心カム42を覆うように壁部40dと壁部40eとで囲まれて形成される。カムシャフト43は、裏面読み取り中央ガイド40の第2収納部40b内に収納された偏心カム42を支持するように、ADF5の装置本体5a側に両端部が回転可能に支持されている。
裏面読み取り中央ガイド40は、第1収納部40a内に裏面読み取り下部ガイド39の周囲を挟み込むように支持し、かつ第2収納部40b内にカムシャフト43等を回動可能に収容している。また、裏面読み取り中央ガイド40における第1収納部40a上面と、第2スキャナユニット35上面との間には、第2スキャナユニット35を下方に付勢する圧縮バネ45が縮めて設けられている。圧縮バネ45で付勢された第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38は、原稿搬送方向(矢印F)に対して垂直の方向(図4の上下方向)に一体的に移動可能に構成されている。
装置本体5a側に固定された裏面読み取り上部ガイド41には、裏面読み取り中央ガイド40上面との対向面に、左右で一対の転動コロ44が不図示の軸を介して回転自在に支持されている。裏面読み取り中央ガイド40は、それら転動コロ44により上方向への移動を規制された状態で、図4(a),(b)における左右方向(矢印Iの方向)に移動可能に支持される。
なお、本実施形態における転動コロ44は、図4(a),(b)中の左右方向に所定の間隔をあけて一対が回転自在に配置されている。その場合、原稿搬送方向(矢印F方向)に搬送されてくる原稿Gの搬送方向に直交する幅方向(手前・奥方向)の全域に対向可能な従動ローラとして構成することもできる。また、転動コロ44は、裏面読み取り上部ガイド41における図4(a),(b)中の手前・奥方向に個々に設けられても良い。なお、上記圧縮バネ45に代えて、ゴム材等の弾性部材や板バネなどを用いることも可能である。
第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38は、裏面読み取り下部ガイド39から第1流し読みガラス36方向に突出する突き当て部材54が第1流し読みガラス36に突き当たることで、圧縮バネ45による下方向への移動が規制される。突き当て部材54は、裏面読み取り下部ガイド39における矩形状の下面の4箇所の隅部に固定されている。それら四隅の突き当て部材54により、第2流し読みガラス38と第1流し読みガラス36との間における原稿Gの搬送空間spの隙間が保障されている。つまり、突き当て部材54は、図4(a)の矢印D方向に見た状態の図4(c)に示すように、第1スキャナユニット23の検知部23aの長手方向両端に配置されるため、裏面読み取り下部ガイド39と第1流し読みガラス36間の原稿搬送を妨げることはない。
裏面読み取り上部ガイド41の下部における一端部には、裏面読み取り中央ガイド40の位置(ホームポジションにあるか否か)を検出するためのホームポジション(HP)検知センサ52が配置されている。
また、裏面読み取り中央ガイド40における上記HP検知センサ52に対向する位置には、遮光部材53が取り付けられている。HP検知センサ52は、フォトインタラプタから構成され、不図示の発光・受光部の間に、遮光部材53が進入及び退避することに応じて、裏面読み取り中央ガイド40の裏面読み取り上部ガイド41に対する移動を検知する。即ち、裏面読み取り中央ガイド40と共に移動する遮光部材53がHP検知センサ52に対して矢印I方向に進退移動すると、遮光部材53がフォトインタラプタの発光・受光部間を通過する。この際、遮光部材53が光路を遮ると受光部の出力信号がロー(Low)レベルとなり、遮光部材53が光路を遮らないときにはハイ(High)レベルとなる。従って、HP検知センサ52は、受光部の出力信号が変化する位置を基準位置とすることで、裏面読み取り中央ガイド40が基準位置にある図4(a)の状態か基準位置にない図4(b)の状態かを検知して、第2スキャナユニット35の移動状態を検知する。
第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38は、搬送移動モータM1(図5及び図7参照)の駆動によりカムシャフト43が矢印Eの方向に回転すると、カムシャフト43に固定された偏心カム42がカムシャフト43と同方向に回転する。この際、偏心カム42は、その中心からずれた位置をカムシャフト43に固定されるので、カムシャフト43を中心とする偏心状態で回転する。裏面読み取り中央ガイド40は、第2収納部40b内で偏心回転する偏心カム42によって壁部40dの内面と壁部40eの内面の何れかを押圧されることで、原稿Gの搬送方向(矢印Fの方向)に対して水平な方向(矢印Iの方向)に進退移動させられる。同時に、裏面読み取り中央ガイド40の壁部40cと壁部40dの各内面に壁部39aの外面と壁部39bの外面を挟まれている裏面読み取り下部ガイド39も、裏面読み取り中央ガイド40の動きに伴って水平方向(矢印Iの方向)に進退移動する。
裏面読み取り中央ガイド40及び裏面読み取り下部ガイド39の一体的な移動により、裏面読み取り下部ガイド39に固定されている第2流し読みガラス38及び第2スキャナユニット35は、水平方向(矢印Iの方向)に進退移動する。このように、裏面読み取り中央ガイド40と共に第2スキャナユニット35が水平方向に移動するので、圧縮バネ45が変形することはない。なお、図4(a),(b)における符号55は、原稿から発生した紙粉や装置内の粉塵等の異物を示している。
[画像読取装置における駆動機構の構成]
次に、裏面読み取り中央ガイド40と共に第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38を移動させる駆動機構62の構成について、図5(a),(b)に沿って説明する。なお、図5(a)は、偏心カム42が回転しない方向に回転駆動する際の駆動機構62を示す斜視図、図5(b)は、偏心カム42が回転する方向に回転駆動する際の駆動機構62を示す斜視図である。
即ち、駆動手段としての駆動機構62は、搬送移動モータM1と、搬送移動モータM1の回転軸50aの先端に固定されたタイミングプーリ63とを備えている。また、駆動機構62は、軸65aに支持されてタイミングプーリ65を同軸状で一体的に有する伝達ギア67と、軸65aと平行な軸66aに支持されて伝達ギア67に噛合するギア66とを備える。さらに、駆動機構62は、軸65aと平行な軸68aに支持されて伝達ギア67に噛合する伝達ギア68と、軸65aと平行な回転シャフト69に支持されて伝達ギア68に噛合する駆動伝達ギア49とを備える。また、タイミングプーリ63とタイミングプーリ65との間には、無端状のタイミングベルト64が巻き掛けられている。
駆動伝達ギア49を一端部に支持している回転シャフト69の他端部には、ワンウェイギア46が支持されている。ワンウェイギア46には、不図示のワンウェイクラッチが内蔵されている。回転シャフト69の中央部分には、レジストレーションローラ対32におけるレジストレーションローラ32aがその中心を貫通した状態で支持されている。また、カムシャフト43には、その端部に移動ギア48が固定されている。カムシャフト43の略中央部には、偏心カム42がその中心部をずらした状態で固定されている。移動ギア48は、軸65aと平行な軸47aに支持されてワンウェイギア46に噛合している伝達ギア47に噛合している。なお、軸47a,65a,66a,68a、カムシャフト43及び回転シャフト69はそれぞれ、ADF5の装置本体5a側に両端部が回転可能に支持されている。
以上のADF5は、原稿Gを第1スキャナユニット23及び第2スキャナユニット35に搬送するレジストレーションローラ(搬送ローラ)32aと、このローラ32aを回転させる搬送駆動機構(搬送駆動手段)81とを有している。この搬送駆動機構81は、駆動機構62中に含まれる部分であり、搬送移動モータM1からワンウェイギア46の手前までの、レジストレーションローラ32aを原稿搬送方向(図5の矢印Jの方向)に回転させる部分までを意味する。
以上の構成を有する駆動機構62(搬送駆動機構81を含む)では、図5(a)のように回転シャフト69が矢印J方向に回転する際には、ワンウェイギア46が空転することで伝達ギア47に回転は伝達されない。これに対し、図5(b)のように回転シャフト69が矢印Kの方向に回転する際には、ワンウェイギア46が同方向に回転することで伝達ギア47に回転が伝達される。
即ち、図5(a)に示すように、搬送移動モータM1が矢印Lの方向に回転すると、レジストレーションローラ32aは、原稿を搬送する方向(矢印Jの方向)に回転する。この場合、ワンウェイギア46はワンウェイクラッチ(不図示)が空転することで回転しないため、伝達ギア47、移動ギア48及びカムシャフト43に回転が伝達されることはない。よって、原稿搬送中に第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38が図4(a),(b)における水平方向(矢印Iの方向)に移動することはない。従って、搬送移動モータM1の回転駆動でレジストレーションローラ32aが回転し、原稿Gを原稿搬送方向(矢印Fの方向)に搬送させる。
一方、図5(b)に示すように、原稿を搬送しない非搬送状態にて搬送移動モータM1が矢印R方向に回転すると、レジストレーションローラ32aは、原稿を搬送する方向とは逆の方向(矢印Kの方向)に回転する。この場合、ワンウェイギア46はワンウェイクラッチ(不図示)がロック状態となって回転するため、伝達ギア47、移動ギア48及びカムシャフト43を介して偏心カム42が矢印Eの方向に回転する(図4(a),(b)も参照)。これにより、非搬送状態において第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38は、第1流し読みガラス36に対し図4(a),(b)の水平方向に移動させられる。
以上のように本実施形態では、駆動機構62と搬送駆動機構81とが、同じ駆動源である搬送移動モータM1により駆動されるように構成されている。そして、駆動機構62は、搬送移動モータM1の一方向(図5の矢印E方向)への回転により第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38を移動させる。搬送駆動機構81は、搬送移動モータM1の他方向(図5の矢印Jの方向)への回転によりレジストレーションローラ32aを回転させる。
[制御系]
次に、本実施形態における制御系について、図7を参照して説明する。なお、図7は、画像形成装置1の制御系について示すブロック図である。
図7に示すように、制御部71は、各部を制御するCPU76と、画像読取プログラムや画像形成プログラム等の各種プログラムや各種情報等を記憶するROM及びRAMから構成される記憶手段としてのメモリ77とを有している。さらに制御部71は、駆動制御手段90と、異物判定手段91とを有している。
異物判定手段91は、搬送移動モータM1を制御して、駆動機構62により第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38を移動させる。異物判定手段91は、第2流し読みガラス38を通して第2スキャナユニット35により第1流し読みガラス36を走査する際の信号(信号の違い)に基づき、異物55が第1流し読みガラス36と第2流し読みガラス38のいずれに付着しているかを判定する。
駆動制御手段90は、異物判定手段91により第2流し読みガラス38への異物付着が判定された際、ADF開閉検知センサ59によりADF5の開放状態が検知されると、第2流し読みガラス38を所定方向に往復移動させるように駆動機構62を制御する。つまり、駆動制御手段90は、第2流し読みガラス38を所定方向に往復移動させるように搬送移動モータM1の回転を制御する。
制御部71には、原稿検知センサ51、HP検知センサ52、上記ADF開閉検知センサ59(図3参照)、操作部(表示部)75がそれぞれの信号を入力可能に接続されている。ADF開閉検知センサ(開閉検知手段)59は、ADF5のスキャナ部3に対する開閉状態を検知する。また、制御部71には、画像形成部78、ADF5及びスキャナ部3が制御部71からの駆動信号を受信可能にそれぞれ接続されている。ADF5は、搬送移動モータM1、駆動モータM2、搬送モータM3及び排出モータM4を有し、スキャナ部3は、スキャナ移動モータM5を有している。
操作部75は、画像形成装置1におけるスキャナ部3の適宜の位置に配置され、タッチパネルで選択及び設定操作が可能で表示機能を有する表示部である(図1参照)。報知手段としての操作部75は、異物判定手段91による判定に基づき、異物55が第1流し読みガラス36及び第2流し読みガラス38のいずれに付着しているかを報知する。この報知は、本実施形態の場合、操作部75の表示面に「スキャナ部側の第1流し読みガラスが汚れています」若しくは「ADF側の第2流し読みガラスが汚れています」等のメッセージを表示する。なお、報知としては、このようなメッセージの表示に限らず、音声で案内することも可能である。
[画像読取装置による画像読取動作]
次に、画像読取装置4による画像読取動作(制御部71による画像読取制御)について、図2を参照して説明する。
即ち、画像読取装置4のADF5において、流し読み時では図2に示すように、給送トレイ26に積載された原稿Gが実線位置のピックアップローラ30により繰り出される。この原稿Gは、分離ローラ対31で1枚ずつに分離された後、レジストレーションローラ対32により斜行を補正され、第1流し読みガラス36の上流端部下面に対向してホームポジションに位置する第1スキャナユニット23上方の上記ガラス36上を通過する。この原稿Gは更に、裏面読み取り用の第2スキャナユニット35に対向する第2流し読みガラス38の表面と第1流し読みガラス36の表面との間の搬送空間sp(図4(c)参照)を通過する。
片面モードでは、レジストレーションローラ対32により送られて搬送空間spを通過する原稿Gは、第1スキャナユニット23の検知部23aに対向する位置でその第1面の画像を読み取られる。一方、両面モードでは、上記搬送空間spを通過する原稿Gは、第2スキャナユニット35の検知部35aに対向する位置でその第2面の画像を読み取られる。更にこの原稿Gは、搬送ローラ対33及び排出ローラ対34により順次搬送されて、排出トレイ27上に排出されて積載される。
[画像読取装置による異物検知から清掃モードまでの処理]
続いて、画像読取装置4による異物検知から清掃モードに至るまでの処理について、図6(a),(b)〜図8を参照して説明する。なお、図6(a)は、原稿Gと第2流し読みガラス38の裏面読取位置56との関係を示す模式図であり、図6(b)は、第2流し読みガラス38に異物55が付着した場合に読み取られた画像を示す模式図である。図8は、「異物検知処理」のラベルで始まる処理を示すフローチャートである。
図6(a)は、図3における上方から第2流し読みガラス38を通して原稿Gを見ている状態を示す。図6(a)において、第2流し読みガラス38に対応する裏面読取位置56は破線で示され、原稿Gは、レジストレーションローラ対32によって図6(a)の矢印F方向(原稿搬送方向)に搬送される。流し読み方式による画像取得の場合、図6(a)のように第2流し読みガラス38における裏面読取位置56に異物55が付着していると、図6(b)のように裏面読取位置56に対応する画像の位置に黒いスジ状の画像不良57が発生してしまう。
図8に示すように、操作部75で画像読取が選択されると、制御部71は、ステップS201において、ADF5を用いた読み取り(流し読みモード)が選択されたか否かをチェックする。ここで、ADF5を用いた読み取り(流し読みモード)が選択された場合、制御部71は、処理をステップS202に進める。これに対し、ADF5を用いない読み取り(固定読みモード)が選択された場合、異物55の検知は不要になるため、制御部71は異物検知処理を終了させる。
引き続き、制御部71は、ADF開閉検知センサ59を用いてADF5が閉じ状態になっているか否かを判断する(S202)。そして制御部71は、ADF5が閉じ状態にあると判断した場合にはステップS203に進み、ADF5が開放状態にあると判断した場合には、異物の読み取りが困難になるため処理を終了させる。
そして制御部71は、ステップS203でLED(第2スキャナユニット35内にあるが不図示)を点灯させた後、ステップS204で、第2スキャナユニット35を水平方向に移動させる。制御部71は、第2スキャナユニット35の水平移動を維持しつつ、第1流し読みガラス36を通してその下部の白基準部材37を読み取って、異物検知を実行する(詳細については、後述する)。
そして制御部71は、ステップS205にて、上記ステップS204で取得した画像データの輝度値に、異物検知閾値Ls1以下の画像データがあるか否かをチェックする(図11参照)。図11(a)は、第2流し読みガラス38に異物55が付着していない場合の輝度値と、第2スキャナユニット35の主走査方向の位置との関係を示す。図11(b)は、第2流し読みガラス38に異物55が付着している場合の輝度値と主走査方向との関係を示す。
制御部71は、異物判定手段91により、第2流し読みガラス38を通して第2スキャナユニット35により第1流し読みガラス36(及びその背面の白基準部材37)を走査する際の信号の違いに基づき、異物55の付着について判定する。即ち、異物判定手段91は、信号の違いに基づき、異物55は付着しているか否か、及び、付着している異物55は第1流し読みガラス36と第2流し読みガラス38のいずれに付着しているかを判定する。
つまり、図11(a)の場合、白基準部材37を正常に読み取ることができるため、予め設定している異物検知閾値Ls1以下に対して、主走査方向のいずれにおいても画像データ輝度値が上回るという結果になる。その結果、制御部71の異物判定手段91は、輝度値が異物検知閾値Ls1以下となる画像データが存在せず異物55は存在しないとして、処理を終了する(S205:NO)。
一方、図11(b)の場合には、異物情報を読込んでしまうため、異物付着の位置だけについて輝度値が低下してしまう。
即ち、第2スキャナユニット35は水平方向(図4(a),(b)の左右方向)に移動しながら異物検知を行うことで、異物55がある位置と異物55が無い位置との各輝度値を取得することができる。ここで、図11(b)の信号波形X1は、第1流し読みガラス36上の1箇所に異物55が付着した場合の信号波形を示している。この状態は、図4(a),(b)を参照すると、固定された第1流し読みガラス36上の異物55に対して第2スキャナユニット35が移動することで、以下のように信号波形X1が表れる。即ち、図4(a)での検知部35aによる異物55の画像読取と、図4(b)での異物55を外れた位置に対する画像読取とにより、輝度値L1に落ちる信号波形がX1のように表れる。
また、図11(b)の信号波形X2は、第2流し読みガラス38上の1箇所に異物55が付着した場合の信号波形を示している。この状態は、移動する第2流し読みガラス38の下面(表面)に付着した異物55と共に第2スキャナユニット35が同方向に移動することで、図4(a)での検知部35aによる異物55の画像読取と、図4(b)での異物55の画像読取とが常に同じになる。従って、信号波形X2は、主走査方向のいずれにおいても画像データ輝度値が異物検知閾値Ls1以下の輝度値L1に落ちた状態が連続する。
従って、異物判定手段91は、輝度値が異物検知閾値Ls1以下となる画像データが存在していて、異物55が上記ガラス36,38のどちらに付着しているかを把握して、ステップS206に進む(S205:YES)。異物判定手段91は、異物55がある位置と異物55が無い位置とで取得した各輝度値の比較により、異物55が付着している位置のデータを除外した後に平均化処理をする。
次に、ステップS206では、操作部75の画面に、異物が付着していることを警告するメッセージを表示する。その際、ユーザーに清掃モードに切り替えることを促すメッセージを表示する。ステップS207では、ユーザーが清掃モードを選択したか否かをチェックし、清掃モードが選択されなかった場合には、清掃モードに移行することなく処理を終了させる(S207:NO)。これに対して、清掃モードが選択された場合には(S207:YES)、ステップS208へと処理を進め、清掃モードに移行した後、処理を終了させる。
次に、上記ステップS204での第2スキャナユニット35の移動処理、即ち、駆動機構62による駆動処理について、図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は、駆動機構62の駆動を示すフローチャートである。図10は、駆動機構62の移動のためのHP検知センサ52と遮光部材53との位置関係を示す模式図である。
まず、ステップS100にて、制御部71は、原稿検知センサ51がONしているか否かを判断する。その結果、原稿検知センサ51がONしていなければ、原稿の非搬送状態であると判断し、制御部71(の駆動制御手段90)は、搬送移動モータM1を図5(b)の矢印R方向に回転させる(S101)。これにより、偏心カム42が矢印E方向(図4(a)参照)に回転することで、第2スキャナユニット35が矢印Qの方向(図4(b)参照)に次第に移動する。
そして、ステップS102にて、制御部71は、HP検知センサ52はON状態であるか否かを判断する。その結果、HP検知センサ52がOFF状態であれば、第2スキャナユニット35により白基準部材37の画像データを読み取る(S108)。一方、ステップS102でHP検知センサ52がON状態であれば、第2スキャナユニット35の移動で遮光部材53がHP検知センサ52から離れる方向に移動して(図10(a)→図10(b))、HP検知センサ52がOFFになることをチェックする。そして、HP検知センサ52がOFFになった時点で(S103:YES)、ステップS104において第2スキャナユニット35により白基準部材37の画像データを読み取る(図10(c))。
引き続き、制御部71は、HP検知センサ52が再度ONすることをチェックしつつ、ONした時点(S105:YES)から所定時間が経過するまで(S106:YES)搬送移動モータM1を同方向に駆動させる(図10(d))。その後、制御部71は、搬送移動モータM1を停止させる(S107)(図10(e))。これにより、第2スキャナユニット35は、ホームポジションに復帰する。
なお、制御部71は、通常は上述した制御を実行するが、停電等によって第2スキャナユニット35が通常時と異なる位置で停止していた場合には、以下に示すシーケンスを実行する。
すなわち、制御部71は、ステップS101において搬送移動モータM1を矢印R方向に回転させる。このとき、HP検知センサ52がOFFを検出していた場合には(図10(c)の状態)、ステップS104に進む。そして制御部71は、ステップS105に進み、HP検知センサ52のONを検出する間に、第2スキャナユニット35を水平方向に移動させながら、第1流し読みガラス36の下部にある白基準部材37の画像データを取得する。
次に、上記ステップS208での清掃モードにおけるガラス移動について、図12に沿って説明する。なお、図12は、清掃モードにおける第2流し読みガラス38の往復移動について示すフローチャートである。
まず、清掃モードのラベルで始まる処理が開始すると、制御部71は、図3に示すようにADF5を開放させるように促すメッセージを、操作部75の表示部に表示する(S300)。そして、ステップ301では、操作部75の表示部に、ADF5を開けた時点で動いているガラス(つまり第2流し読みガラス38)を清掃するように促すメッセージを表示する。
次に、ステップS302にて、制御部71は、ADF開閉検知センサ59からの信号に基づいて、ADF5が開いているか否かをチェックする。その結果、ADF5が閉じていると判断した場合、制御部71は、ステップS300からの処理に戻り、ADF5が開けられるまでユーザーにADF5を開けるように促すメッセージを表示し続ける。
これに対し、ADF5が開放された場合(S302:YES)、制御部71は、ステップS303において第2流し読みガラス38を図3の矢印60の方向にて往復移動させる。ステップS303においての第2流し読みガラス38の移動方法は、図4(a)〜(c)、図5(a),(b)、図9及び図10を用いて既に説明した内容である。
引き続き、ステップS304では、制御部71は、予め設定されているHP検知センサ52のON/OFF回数(n回)に達したか否かをチェックする。その結果、設定されている回数n回に達した場合はステップS306に進み、搬送移動モータM1の駆動をOFFして第2流し読みガラス38の往復移動を停止させ、処理を終了させる。
これに対し、ステップS304において、設定されている回数n回に到達せず、ステップS305でADF5は閉じていると判断された場合にもステップS306に進み、第2流し読みガラス38の往復移動を停止させ、処理を終了させる。このように、制御部71の駆動制御手段90は、第2流し読みガラス38の矢印I方向(図4参照)での往復移動時に、開放状態のADF5が閉じ状態に移行された場合にも駆動機構62を停止させる。
ここで、省スペースやメンテナンス性を考慮したデュアルスキャン方式が適用された構成では、ADF5を開けた場合に複数枚のガラス(36,38)がユーザーから視認できて、どのガラスを清掃するのかをユーザーが判断し難い場合が考えられる。しかし、本実施形態では、異物判定手段91が、第2流し読みガラス38を通して第2スキャナユニット35により第1流し読みガラス36を走査する際の信号に基づき、異物55が上記ガラス36,38のいずれに付着しているかを判定することができる。そして、異物判定手段91による判定に基づき、異物55が第1流し読みガラス36及び第2流し読みガラス38のいずれに付着しているかを、例えばメッセージで操作部75に報知することができる。
このため、デュアルスキャン方式において、対向する第1流し読みガラス36と第2流し読みガラス38のどちらに異物が付着しているかを、できるだけ簡単に判定して報知することができる。駆動制御手段90は、第2流し読みガラス38への異物付着が判定された際、ADF5の開放状態が検知されると、異物が付着した第2流し読みガラス38を所定方向(図3の副走査方向(矢印60の方向))に往復移動させるように駆動機構62を制御する。これにより、清掃すべきガラスをユーザーに確実に知らせることができ、清掃し忘れが発生し易い第2流し読みガラス38の清掃漏れを防止することが可能になる。
また、清掃するガラスをユーザーが特定できたとしても、清掃漏れが発生し、ガラス清掃後もゴミや汚れが付着した状態が発生することが考えられる。しかし、本実施形態によれば、清掃中に第2流し読みガラス38が副走査方向に往復移動するので、ユーザーは図3における主走査方向(矢印61の方向)に清掃用の布及び手を移動させるだけでよい。つまり、副走査方向の動きは第2流し読みガラス38の往復移動が補助してくれるため、清掃漏れの発生が大幅に低減される。
また、駆動制御手段90は、第2流し読みガラス38の往復移動時に、開放状態のADF5が閉じ状態に移行されると、搬送移動モータM1を停止して駆動機構62を停止させることができる。従って、異物が第2流し読みガラス38に付着しているとしても、ADF5が閉じられて清掃できない状態になった際には、第2流し読みガラス38の往復移動を停止し、エネルギー消費の無駄を省くことが可能になる。
また、偏心カム42の駆動で第2スキャナユニット35を移動させる駆動機構62と、レジストレーションローラ32aを駆動する搬送駆動機構81とが同じ搬送移動モータM1で駆動されるので、駆動源を最小限に抑えてコストダウンを図ることが可能になる。更に、駆動機構62は搬送移動モータM1の一方向(矢印R方向)への回転で第2スキャナユニット35及び第2流し読みガラス38を移動させ、搬送駆動機構81は搬送移動モータM1の他方向(矢印L方向)への回転で上記ローラ32aを回転させる。このため、搬送移動モータM1の回転方向を切り替えるだけで、異なる部位をそれぞれ確実に駆動させることができる。
なお、本実施形態では、電子写真方式の画像形成装置1を用いて説明したが、これに代えて、例えば、ノズルからインク液を吐出させることでシートに画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置に用いることも可能である。
1…画像形成装置/3…スキャナ部(画像読取装置本体)/4…画像読取装置/5…ADF(シート搬送手段)/23…第1スキャナユニット(第1画像読取手段)32a…レジストレーションローラ(搬送ローラ)/35…第2スキャナユニット(第2画像読取手段)/36…第1流し読みガラス(第1透明部材)/38…第2流し読みガラス(第2透明部材)/59…ADF開閉検知センサ(開閉検知手段)/62…駆動機構(駆動手段)/75…操作部(報知手段)/78…画像形成部(画像形成手段)/81…搬送駆動機構(搬送駆動手段)/90…駆動制御手段/91…異物判定手段/G…原稿(シート)/M1…搬送移動モータ(駆動源)/S…シート

Claims (6)

  1. 搬送されるシートの第1面の画像を第1透明部材を介して読み取る第1画像読取手段を有する画像読取装置本体と、
    前記画像読取装置本体への閉じ状態で前記第1透明部材に対向する第2透明部材と、前記第2透明部材の背面側に位置してシートの第2面の画像を読み取る第2画像読取手段と、を有して、前記画像読取装置本体に回動可能に支持されたシート搬送手段と、
    前記第2画像読取手段を前記第2透明部材と共に前記第1透明部材に対して移動させる駆動手段と、
    前記駆動手段により前記第2画像読取手段及び前記第2透明部材を移動させ、前記第2透明部材を通して前記第2画像読取手段により前記第1透明部材を走査する際の信号に基づき、異物が前記第1及び第2透明部材のいずれに付着しているかを判定する異物判定手段と、
    前記異物判定手段による判定に基づき、異物が前記第1透明部材及び前記第2透明部材のいずれに付着しているかを報知する報知手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記シート搬送手段の前記画像読取装置本体に対する開閉状態を検知する開閉検知手段と、
    前記異物判定手段により前記第2透明部材への異物付着が判定された際、前記開閉検知手段により前記シート搬送手段の開放状態が検知されると、前記第2透明部材を所定方向に往復移動させるように前記駆動手段を制御する駆動制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記駆動制御手段は、前記第2透明部材の前記往復移動時に、開放状態の前記シート搬送手段が閉じ状態に移行されると前記駆動手段を停止させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記シート搬送手段は、シートを前記第1及び第2画像読取手段に搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラを回転させる搬送駆動手段と、を有し、
    前記駆動手段と前記搬送駆動手段とが、同じ駆動源により駆動される、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記駆動手段は、前記駆動源の一方向への回転により前記第2画像読取手段及び前記第2透明部材を移動させ、
    前記搬送駆動手段は、前記駆動源の他方向への回転により前記搬送ローラを回転させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置によってシートから読み取られた画像情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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JP7505269B2 (ja) 2020-05-27 2024-06-25 株式会社リコー 画像読取装置、画像形成装置及び異物検知方法

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