JP2017028353A - 番組分析装置及び番組分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】番組比較分析において算出処理、集計処理、比較処理、データ生成処理を実行する。算出処理は、調査対象者毎に、分析対象となる2つのテレビ番組を視聴した視聴時間を算出する。集計処理は、調査対象者毎の第1視聴時間の長さと第2視聴時間の長さに基づいて、調査対象者の数を第1視聴時間と第2視聴時間の組み合わせに対して予め設定された区分別に集計する。比較処理は、第2視聴時間よりも第1視聴時間が多いグループに属する調査対象者の総数と、第1視聴時間よりも第2視聴時間が多いグループに属する調査対象者の総数とを比較する。データ生成処理は、分析結果をマトリックス図として表示するためのデータを生成する処理である。
【選択図】図5
Description
例えば、上記分析(以下、番組分析という)の一例として、特許文献1に開示されているような分析方法が挙げられる。
特許文献1には、個人別の視聴率データに基づいて平均視聴率分析、流入・流出分布分析、個人情報表示分析等の視聴率の分析を行う個人視聴率分析システムが開示されている。より具体的に説明すると、特許文献1では、視聴率データベースサーバ上に、個人視聴データを記憶した個人視聴データファイルと、個人標本データを記憶した個人標本データファイルと、放送番組のタイムテーブルを記憶した放送番組タイムテーブルファイルと、CM放映データを記憶したCM放映データファイルとを備えて、個人の時間単位での平均視聴率、基準放送局に対する流入・流出、指定番組視聴回数の分析を行っている。
しかしながら、特許文献1では、視聴している個人の情報(性別、年齢層、職業等)に基づいて平均視聴率分析、流入・流出分布分析、個人情報表示分析等の視聴行動の分析は行えるものの、複数の番組を一対一で比較して、どちらの番組がどれくらい魅力的であるか、又は、両番組の人気にはどの程度の差があるか等、その複数の番組の相対的な優劣について正確に判断することができない。すなわち、従来の番組分析のような、収集した視聴率データを利用した単純分析では、複数の番組を比較してその魅力や人気の度合を相対的に判断することは困難であった。
このように、2つの番組を一対一で直接比較する際に、調査対象者のそれぞれの番組に対する視聴時間に応じて区分別に集計することにより、どちらの番組がどれくらい魅力的であるか、又は、両番組の人気にはどの程度の差があるか等の相対的な優劣について、詳細且つ正確に分析することが可能となる。特に、2つの番組に限定して一対一で比較していることにより、流入・流出の傾向をより深く掘り下げて判断することが可能となる。また、このような効果が得られることにより、例えば、番組制作や番組編成に役立てることも可能となる。
上記の構成によれば、第2視聴時間よりも第1視聴時間が多いグループに属する調査対象者の総数と、第1視聴時間よりも第2視聴時間が多いグループに属する調査対象者の総数に応じた情報を提示するためのデータを生成する。このように、2つの番組を一対一で直接比較する際に、調査対象者のそれぞれの番組に対する視聴時間に応じて2つのグループに分類することにより、どちらの番組がどれくらい魅力的であるか、又は、両番組の人気にはどの程度の差があるか等の相対的な優劣について、より詳細且つ正確に分析することが可能となる。
上記の構成によれば、第1番組の第1視聴時間と第2番組の第2視聴時間とに応じて区分別に集計した調査対象者の数を、マトリックス図としてアウトプットし、第1番組の第1視聴時間と第2番組の第2視聴時間との関係をクロスさせて視覚的に見易く表示させるので、利用者にとっては、どちらの番組が魅力的で人気があるか等の相対的な優劣を容易に判断でき、利便性を向上させることが可能となる。
上記の構成によれば、第1番組の第1視聴時間と第2番組の第2視聴時間とに応じて区分別に集計した調査対象者の数を、母集団である調査対象者全体に対する比率でそれぞれ表示するので、全体の中での位置付けを把握することや、他の区分と比較することが容易に可能となる。
上記構成によれば、第2視聴時間よりも第1視聴時間が多いグループに属する調査対象者の総数と、第1視聴時間よりも第2視聴時間が多いグループに属する調査対象者の総数とを比較することにより、どちらの番組がどれくらい魅力的であるか、又は、両番組の人気にはどの程度の差があるか等の相対的な優劣について、より詳細且つ正確に分析することが可能となる。
また、本明細書において「番組放送時間」とは、各番組が放送されていた放送時間(放送開始から放送終了までの時間帯)のことである。なお、通常の場合、番組放送時間は、予め設定された放送時間枠と一致するが、緊急時の特別番組のように予定なく番組が追加されたケースや、所定の時間帯に放送予定であった番組が予定とは異なる時間帯に放送されたケースについては、実際に放送された時間帯が番組放送時間となる。
なお、テレビ番組を放送するテレビ局(放送局の一例)の局数については任意の数に設定することが可能である。
先ず、本実施形態に係る番組分析装置を用いて行われる番組分析の概要について説明する。
本実施形態に係る番組分析装置を用いて行われる番組分析は、あるテレビ番組(ある番組に相当)を分析対象とし、かかるテレビ番組の視聴者数に関する分析である。より詳しく説明すると、関連する2つの番組を一対一で比較して、どちらの番組がどれくらい魅力的であるか、又は、両番組の人気にはどの程度の差があるか等の相対的な優劣の比較に関する分析(以下、番組比較分析)が行われることになっている。
なお、本実施形態において個人特定器3は、専用の入力装置(具体的にはピープルメータ)によって構成されているが、これに限定されるものではなく、個人特定用のボタンが設けられたリモコンによって構成されてもよい。
なお、本実施形態において、オンラインメータ4は、テレビが電源オン状態である間、一定の時間間隔(例えば、1分間隔)で調査データを生成することになっている。また、生成された1分毎の調査データは、通信ネットワークN1を通じてオンラインメータ4から逐次送信され、所定のデータベースサーバ(詳しくは、後述の調査データ用サーバ20)に蓄積されることになっている。
デバイスログを調査データとして利用する場合、後述する調査データ用サーバ20に、デバイスログを調査データとして蓄積してもよいし、後述する本装置10が、他のサーバ(例えばデバイスの製造メーカーが所有するサーバ等)やデバイス自体から番組比較分析に要する分のデバイスログを調査データとして直接取得する構成としてもよい。
次に、番組比較分析に関与する装置について図1を参照しながら説明する。本実施形態では、図1に示すように、番組分析装置をはじめとする複数の装置が番組比較分析に関与している。
具体的に説明すると、番組分析装置(以下、本装置10)と、前述した測定ユニットと、番組データ提供端末5と、調査データ用サーバ20と、番組データ用サーバ30とが番組比較分析に関与している。つまり、本実施形態において、番組比較分析は、上記の装置群がシステムとして機能することにより実現される。換言すると、上記の装置群によって構成されたデータ処理システム(以下、番組分析システム1)は、番組比較分析用に構築されたものとなっている。
ここで、調査データについて説明すると、本実施形態では、測定ユニットを構成する個人特定器3が特定した調査対象者毎に調査データが生成されることになっている。例えば、三人家族の世帯で三人全員が同時にあるテレビ番組を視聴している場合には、個人特定器3が三人の調査対象者を特定し、この結果、三人分の調査データが生成されることになる。
ここで、番組データについて説明すると、番組データは、テレビ番組毎に作成され、通常、テレビ番組の放送日前に生成されて通信ネットワークN2を通じて配信されることになっている。一方、緊急時の特別番組のように予定なく追加されたテレビ番組や、放送時間が当初の放送時間から変更されたテレビ番組については、番組放送終了後に番組データが生成されて配信されることになっている。
ここで、「コーナの放送時間」とは、テレビ番組の番組放送時間内においてコーナに割り当てられた時間であり、具体的には当該コーナの放送開始時刻及び放送終了時刻のことである。換言すると、コーナ放送時間は、分析対象のテレビ番組の番組放送時間内における番組内容(コーナ)の切り替わり時点を示している。
例えば、図3に図示されたケースを例に挙げて説明すると、番組「〇〇歌合戦」は、例えば5つ以上のコーナによって構成されている。そのうち、「企画コーナー1」と言うコーナの放送時間は、21時〜21時5分59秒となっており、「アーティストA〜D」と言うコーナの放送時間は、21時6分〜21時29分59秒となっている。
なお、番組データの収録事項については上記の内容に限定されるものではなく、上記の内容以外の内容が含まれていてもよい。
なお、番組データ用サーバ30は、本装置10と通信可能な状態で接続されている。本装置10は、番組比較分析に係るデータ処理を実行するに際して番組データ用サーバ30にアクセスし、同サーバに蓄積されている番組データのうち、分析に要する分のデータを抽出する。
具体的に説明すると、本装置10は、分析対象のテレビ番組、並びに当該テレビ番組の放送時間と同じ時間帯に放送された他局のテレビ番組の各々の番組データを抽出し、当該データを取得する。
次に、本装置10の詳細構成について説明する。本装置10は、視聴率調査会社が管理しているコンピュータ(厳密にはパソコン)によって構成されており、CPU、ROMやRAMからなるメモリ、ハードディスクドライブ、入力装置、出力装置及び通信用インタフェースを備えている。
また、本装置10のハードディスクドライブには、コンピュータを番組分析装置として機能させるためのプログラム(以下、番組分析プログラム)が記憶されている。この番組分析プログラムが実行されることにより、本装置10が番組比較分析に係るデータ処理を実行するようになる。
分析条件設定部11は、番組比較分析に係る分析条件を設定しておくものである。
具体的に説明すると、本装置10の操作者が番組比較分析を実施するに際し、本装置10の入力装置を通じて分析条件を入力すると、分析条件設定部11が当該入力操作を受け付け、入力された内容を分析条件として設定する。なお、本実施形態では、分析対象となる2つのテレビ番組(具体的には、当該テレビ番組の放送局、放送年月日及び番組放送時間)、母集団となる調査対象者の数、及び、分析時に調査対象者を分類する区分を規定する任意の所定時間等が分析条件として設定されることになっている。
調査データ取得部12は、調査データ用サーバ20にアクセスし、調査データ用サーバ20に記憶されている調査データのうち、番組比較分析に要する分のデータを抽出し、当該データを取得する。
具体的に説明すると、調査データ取得部12は、分析条件設定部11により設定された分析条件のうち、分析対象のテレビ番組に関する条件(具体的には、当該テレビ番組の放送局、放送年月日及び番組放送時間)を特定する。その後、調査データ取得部12は、特定した分析条件にヒットする調査データを調査データ用サーバ20から抽出する。
より厳密に説明すると、調査データ取得部12は、特定結果に係る放送年月日及び番組放送時間に相当する日時に特定結果に係るテレビ局の番組を視聴していた調査対象者(すなわち、分析対象のテレビ番組を視聴していた調査対象者)を割り出す。そして、調査データ取得部12は、割り出した調査対象者の調査データ中、特定結果に係る番組放送時間(すなわち、分析対象のテレビ番組の放送時間)内に生成された調査データを抽出する。
調査データ記憶部13は、調査データ取得部12が調査データ用サーバ20から取得した調査データを、調査対象者毎(厳密には、分析対象のテレビ番組を視聴していた調査対象者毎)に記憶しておくものである。なお、本実施形態では、調査データが1分毎に生成されることになっている。このため、調査データ記憶部13は、調査対象者毎の調査データを1分毎に区分けして記憶する。
番組データ取得部14は、番組データ用サーバ30にアクセスし、番組データ用サーバ30に記憶されている番組データのうち、番組比較分析に要する分のデータを抽出し、当該データを取得する。
具体的に説明すると、番組データ取得部14は、分析条件設定部11により設定された分析条件から分析対象のテレビ番組を特定する。その後、番組データ取得部14は、特定した分析対象のテレビ番組の番組データ、及び分析対象のテレビ番組と同じ年月日かつ同じ時間帯に放送されたテレビ番組の各々の番組データを番組データ用サーバ30から抽出する。
番組データ記憶部15は、番組データ取得部14が番組データ用サーバ30から取得した番組データを、テレビ番組毎に記憶しておくものである。
分析実施部16は、本装置10の中核的機能をなしており、番組比較分析を実施するものである。この分析実施部16は、番組比較分析において(1)算出処理、(2)集計処理、(3)比較処理、及び、(4)データ生成処理を実行する。
具体的には、集計処理によって、第1視聴時間の長さと第2視聴時間の長さに基づいて、調査対象者の数を第1視聴時間と第2視聴時間の組み合わせに対して予め設定された区分別に集計した数値をマトリックス図としてアウトプットし、表示するためのデータを生成する。また、比較処理によって比較された結果を併せて表示するためのデータを表示するものとしてもよい。
なお、本実施形態では、データ生成処理において、分析結果に関する報告書の印刷用データ(分析結果表示用データ)が生成されることになっている。
また、データ生成処理において生成されるデータ、換言すると、番組比較分析の結果を表示する際の表示方式についても、本実施形態における特徴事項である。かかる特徴については後に詳しく説明する。
次に、本装置10による番組比較分析フローの流れ及び手順について図5乃至9を参照しながら説明する。ちなみに、以下に説明する番組比較フローでは、本発明の番組分析方法が採用されている。すなわち、以下の説明は、本発明の番組分析方法に関する内容となっている。さらに付言しておくと、以下に説明する番組比較フローの各ステップは、本発明の番組分析方法の構成要素に相当する。
番組比較分析フローでは、図5に示すように、先ず、分析条件設定部11による分析条件設定処理が実行される(S101)。
具体的には、本処理S101では、YY年MM月DD日放送分の「番組A」と「番組B」を特定するのに必要な条件(具体的には、放送年月日、番組放送時間及び放送局等)が設定される。また、本処理S101では、分析時間の間隔が設定され、本実施形態では1分間に設定される。また、本処理S101では、母集団となる調査対象者の数がnに設定される。
また、本処理S101では、分析時に調査対象者を分類する区分を規定する任意の所定時間が、0分、1分以上、10分以上、20分以上に設定される。なお、この所定時間(分数)の設定は任意に行うことができ、例えば、60分以上の番組の場合は、放送分数−5分、2/3以上、1/2以上、1/3以上、5分以上、1分以上、0分(視聴なし)の7区分に分類する。また、60分以内の番組の場合は、放送分数2/3以上、1/3以上、1分以上、0分(視聴なし)の4区分に分類する。
本処理S102では、調査データ取得部12が調査データ用サーバ20に記憶された調査データのうち、YY年MM月DD日放送分の「番組A」又は「番組B」を視聴した調査対象者(世帯1〜世帯n)の調査データを抽出する。なお、「番組A」、「番組B」のいずれのテレビ番組も視聴していない調査対象者の調査データを含めても構わないが、「番組A」、「番組B」のどちらか一方又は両方のテレビ番組を視聴した調査対象者の調査データをなるべく多く抽出することが好ましい。
より詳しく説明すると、調査データ取得部12は、YY年MM月DD日放送分の「番組A」及び「番組B」の番組放送時間中のある時刻に「AX放送局」又は「BX放送局」を視聴している調査対象者を割り出す。これらの手続きは、YY年MM月DD日放送分の「番組A」と「番組B」の番組放送時間を対象範囲として、所定の時間間隔で(すなわち、1分刻みで)繰り返し実施される。
以上のようにして抽出されて取得された各分の調査データは、調査データ記憶部13によって調査対象者毎に記憶されることとなる。
具体的に説明すると、分析実施部16は、算出処理から開始する(S103)。この算出処理S103では、取得した調査データをもとに、調査対象者毎にn世帯分のYY年MM月DD日放送分の「番組A」の視聴時間(第1視聴時間)と「番組B」の視聴時間(第2視聴時間)を算出する。
その後、分析実施部16は、番組データ記憶部15によって記憶された番組データを読み出す(S202)。このときに分析実施部16が読み出す番組データは、YY年MM月DD日放送分の「番組A」及び「番組B」に関する番組データである。
調査データ及び番組データを読み出した後、分析実施部16は、YY年MM月DD日放送分の「番組A」又は「番組B」を視聴していた調査対象者について、それぞれの番組の視聴時間を算出する(S203、S204)。これにより、調査対象者毎に「番組A」の視聴時間(第1視聴時間)と「番組B」の視聴時間(第2視聴時間)がそれぞれ特定される。
具体的には、世帯1は、「番組A」の視聴時間は0分、「番組B」の視聴時間は30分であるので、「番組A:0分、番組B:20分以上」の区分に該当し、当該箇所には、世帯1の1件の調査対象者のみが当てはまる旨を示す数値「1」が入力されている。同様に、世帯2は、「番組A」の視聴時間は5分、「番組B」の視聴時間は25分であるので、「番組A:1分以上、番組B:20分以上」の区分に該当し、当該箇所には、世帯2の1件+複数件の調査対象者が当てはまる旨を示す集計した数値「4」が入力されている。また、「番組A:20分以上、番組B:0分」の区分には、「番組A」の視聴時間は30分、「番組B」の視聴時間は0分である世帯7と、その他複数件の調査対象者が当てはまる旨を示す集計した数値「14」が入力されており、本実施形態においては、この区分に該当する調査対象者が最も多いこととなる。
次に、分析実施部16は、同様に集計処理により集計された集計結果データに基づいて、「番組A」よりも「番組B」の視聴時間の方が多い調査対象者(世帯)の数を合計する(S302)。なお、この合計値をB’とする。
そして、「番組B」よりも「番組A」の視聴時間の方が多い調査対象者(世帯)の総数「A’」と、「番組A」よりも「番組B」の視聴時間の方が多い調査対象者(世帯)の総数「B’」とを比較する(S303)。その結果、「A’>B’」の場合、「番組A」の方が「番組B」よりも魅力的で人気があると判断する(S304)。一方、「A’<B’」の場合、「番組B」の方が「番組A」よりも魅力的で人気があると判断する(S305)。また、「A’≒B’」の場合(完全一致の場合に限らず、多少の誤差の場合も含む)、「番組A」と「番組B」の魅力や人気はほぼ同程度であると判断する(S306)。これにより、「番組A」と「番組B」との相対的な優劣が特定される。
分析結果表示用データは、例えば、「番組A」の視聴時間(第1視聴時間)を縦軸(Y軸)とし、「番組B」の視聴時間(第2視聴時間)を横軸(X軸)として、第1視聴時間の長さと第2視聴時間の長さに基づいて区分別に集計した調査対象者の数を、マトリックス図として表示させる等、分析結果をグラフ化して表示させるものである。
次に、上述した番組比較分析フローによって得られる分析結果の表示例、つまり、当該分析結果の報告書の記載例について図10を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する分析結果の表示例(報告書の記載例)は、あくまでも一例に過ぎず、様式や記載項目、デザインについては、本発明の趣旨を逸脱しない限り、任意に設定することが可能である。また、図10では、複数年分の分析結果を同一紙面上にまとめて印刷しているが、例えば年毎にそれぞれ別々に印刷されていても構わない。
なお、以下では、説明の便宜上、ある日の同じ時間帯(21:00〜165分)に放送されている「〇〇歌合戦」(「番組A」に相当)と「お笑い芸人SP」(「番組B」に相当)の両番組を比較した分析結果を例に挙げて説明する。また、「〇〇歌合戦」と「お笑い芸人SP」の両番組は毎年同じ時間帯において異なる放送局によって放送されるライバル関係であるとし、ここでは、2012年〜2014年の3年分について分析した結果も示す。これにより、両番組の優劣について、年毎の移り変わりも把握できるものである。
具体的には、2012年の分析結果によれば、「〇〇歌合戦」の視聴時間の方が多い調査対象者は、全体の52.7%であり、「お笑い芸人SP」の視聴時間の方が多い調査対象者は、全体の17.3%である。また、2013年の分析結果によれば、「〇〇歌合戦」の視聴時間の方が多い調査対象者は、全体の53.9%であり、「お笑い芸人SP」の視聴時間の方が多い調査対象者は、全体の19.7%である。また、2014年の分析結果によれば、「〇〇歌合戦」の視聴時間の方が多い調査対象者は、全体の53.7%であり、「お笑い芸人SP」の視聴時間の方が多い調査対象者は、全体の17.8%である。
具体的には、利用者は、上記3つのグループの総数を使わずに、特定の区分同士の数値を比較して両番組の優劣をそれぞれの条件毎に判断することができる。すなわち、「〇〇歌合戦:160分以上、お笑い芸人SP:111分〜160分」の条件の区分に該当する数値と、「〇〇歌合戦:111〜160分、お笑い芸人SP:160分以上」の条件の区分に該当する数値とを比較する等して、それぞれの区分毎に両番組の数値の優劣を判断することができる。例えば、2013年の上記条件の区分の比較であれば、前者の数値は「0.3」であり、後者の数値は「1.0」であるので、この条件下であれば、両番組には約3倍の差があり、「お笑い芸人SP」の方が「〇〇歌合戦」よりも優位性があることがわかる。
以上までに本発明の番組分析装置及び番組分析方法の構成例について説明してきたが、上記の実施形態は、本発明の具体的構成の一つに過ぎず、他の構成例(バリエーション)が考えられる。
一例を挙げて説明すると、上記の実施形態では、特定の番組とその特定の番組と同じ時間帯に放送されている他局の裏番組との優劣を比較することしたが、これに限定するものではなく、例えば、正月番組等の特番について今年と前年とを比較して、同じ番組の年毎による人気の推移を判断することもできる。また、レギュラー番組や連続ドラマ等の複数回放送される同じ番組について今回と前回或いは初回と最終回等を比較して、回を追う毎に視聴者にどのように受け取られているか判断することもできる。また、春クールの最終回と夏クールの初回等の同じ時間帯の番組についてクールの前後で比較して、クールが変わったときに視聴者にどのように受け取られたかを判断することもできる。
また、心理学的属性(サイコグラフィック)を用いてもよい。例えば、調査対象者の視聴行動(具体的には、テレビを観る時間帯等)別に集計してもよく、あるいは調査対象者の嗜好(具体的には、好きなテレビ番組のジャンル等)別に集計してもよい。また、あるテレビ番組について集計する際に、当該あるテレビ番組の視聴経験の有無に分けて集計してもよい。
2 チャンネルセンサ
3 個人特定器
4 オンラインメータ
5 番組データ提供端末
10 本装置(番組分析装置)
11 分析条件設定部
12 調査データ取得部
13 調査データ記憶部
14 番組データ取得部
15 番組データ記憶部
16 分析実施部
20 調査データ用サーバ
30 番組データ用サーバ
C 分析依頼者
N1,N2 通信ネットワーク
Claims (6)
- 調査対象者がどの番組をいつどれだけ視聴、聴取又は閲覧したのかを示す調査データを、前記調査対象者毎に記憶する調査データ記憶部と、
番組の名称及び該番組の放送時間を示す番組放送時間を含む番組データを、前記番組毎に記憶する番組データ記憶部と、
前記調査データ記憶部から読み出した前記調査データ、及び、前記番組データ記憶部から読み出した前記番組データに基づいて、ある番組を視聴、聴取又は閲覧した前記調査対象者の数に関する分析を実施する分析実施部と、を有し、
該分析実施部は、前記分析において、
前記調査対象者毎に、選定した2つの番組のうち第1番組を視聴、聴取又は閲覧した秒数、分数又は時間を示す第1視聴時間と、前記2つの番組のうち前記第1番組以外の第2番組を視聴、聴取又は閲覧した秒数、分数又は時間を示す第2視聴時間とを算出する算出処理と、
前記調査対象者毎に算出した前記第1視聴時間及び前記第2視聴時間に基づいて、前記調査対象者の数を前記第1視聴時間と前記第2視聴時間の組み合わせに対して予め設定された区分別に集計する集計処理と、
前記集計処理に基づく集計結果に応じた情報を提示するためのデータを生成するデータ生成処理と、
を実行することを特徴とする番組分析装置。 - 前記データ生成処理で、前記分析実施部が、前記第2視聴時間よりも前記第1視聴時間が多いグループに属する前記調査対象者の総数と、前記第1視聴時間よりも前記第2視聴時間が多いグループに属する前記調査対象者の総数に応じた情報を提示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の番組分析装置。
- 前記データ生成処理で、前記分析実施部が、前記第1視聴時間を一方の軸とし前記第2視聴時間を他方の軸として前記調査対象者の数を示すマトリックス図を表示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の番組分析装置。
- 前記データ生成処理で、前記分析実施部が、前記調査対象者の母集団の数に対して前記区分毎に属する前記調査対象者の数を示す比率を、前記調査対象者の数と共に又は前記調査対象者の数に代えて表示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の番組分析装置。
- 前記分析実施部は、前記第2視聴時間よりも前記第1視聴時間が多いグループに属する前記調査対象者の総数と、前記第1視聴時間よりも前記第2視聴時間が多いグループに属する前記調査対象者の総数とを比較する比較処理をさらに実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の番組分析装置。
- コンピュータが、調査対象者がどの番組をいつどれだけ視聴、聴取又は閲覧したのかを示す調査データを、前記調査対象者毎に記憶することと、
コンピュータが、番組の名称及び該番組の放送時間を示す番組放送時間を示す番組データを、前記番組毎に記憶することと、
コンピュータが、読み出した前記調査データ及び前記番組データに基づいて、ある番組を視聴、聴取又は閲覧した前記調査対象者の数に関する分析を実施することと、を有し、
コンピュータは、前記分析において、
前記調査対象者毎に、選定した2つの番組のうち第1番組を視聴、聴取又は閲覧した秒数、分数又は時間を示す第1視聴時間と、前記2つの番組のうち前記第1番組以外の第2番組を視聴、聴取又は閲覧した秒数、分数又は時間を示す第2視聴時間とを算出する算出処理と、
前記調査対象者毎に算出した前記第1視聴時間及び前記第2視聴時間に基づいて、前記調査対象者の数を前記第1視聴時間と前記第2視聴時間の組み合わせに対して予め設定された区分別に集計する集計処理と、
前記集計処理に基づく集計結果に応じた情報を提示するためのデータを生成するデータ生成処理と、
を実行することを特徴とする番組分析方法。
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