JP2017027072A - 投射光学系の製造方法および画像表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投射光学系POSは、複数のレンズ群によって構成される屈折光学系と、曲面ミラーを有するミラー光学系からなり、互いに別個のフォーカス構造として、第1および第2のフォーカス構造を有し、第1のフォーカス構造は、ライトバルブLBの実像を被投射面に投射してフォーカス合わせを行なうとき、屈折光学系中の複数のレンズ群を、ライトバルブLBの法線方向に、それぞれ異なる移動量で変位させることを可能とし、第2のフォーカス構造は、各レンズ群を、ライトバルブLBの法線方向に、第1のフォーカス構造とは異なる移動量で移動させる。
【選択図】図1
Description
ランプ光源LSは、ランプLPとリフレクタRFを有し、ライトバルブLBを照明するための照明光を放射する。
図2(a)に示す「通常のプロジェクタ装置」では、投射光学系POS1は「共軸回転対称」であり、被投射面であるスクリーンSC上の投射画像のピント合わせは、投射光学系POS1全体を動かしてピントを合わせる「全体繰り出し方式」や、レンズ系中の1枚以上のレンズをセットとしたフォーカス群を移動させるフォーカシング方式が一般的である。なお、図2以下の各図において、投射光学系の共軸回転対称なレンズ系部分の光軸を符号「AX」で表す。
このため一般に、図2に示すように画像表示素子LB(ここではDMD)の中心を、投射光学系の光軸AX上からずらし、偏心して配置する。
そして「投射光学系の性能保障範囲を広く取る」ために投射光学系を広角レンズにすることにより画像品位を保つ。
しかし、共軸回転対称なレンズ系による投射光学系の広角化には限界があり、「スクリーンSCにより近接した超至近位置」から投射画像を投射するには、ミラー光学系により「光路をかせぐ」必要がある。
このような「自由曲面をもつミラーによる台形歪みの補正」に関しては、非特許文献1に詳しい説明がある。
図3(a)は「斜め投射」のプロジェクタ装置を示している。図示の簡単のために、光路を折り返す平面ミラーは図示を省略している。
図6(a)は、図4(a)を上方から見た状態、即ち、図4(a)のXZ断面を示す。
フォーカス構造は動作しないことを特徴とする。
第1のフォーカス構造は、画像表示素子の実像を被投射面に投射してフォーカス合わせを行なうとき、屈折光学系中の少なくとも2つのレンズ群を、ライトバルブの法線方向に、互いの間隔が変化するように変位させるフローティングフォーカス方式のピント合わせを可能とする。
参考例1の主要部を図8に示す。
参考例1においては「屈折光学系」は、4つのレンズ群、即ち、ライトバルブLB側から第1レンズ群LI、第2レンズ群LII、第3レンズ群LIII、第4レンズ群LIVを配して構成されている。
図8には図示されていないが、スクリーンの位置を、図7のスクリーン位置SC(1)からスクリーン位置SC(2)のように近づけた場合に、投射画像の「画面の上と下」とで異なるフォーカス調整量を補正するため、フローティングフォーカス方式でピント合わせを行なう。
参考例1においては、屈折光学系を構成する4つのレンズ群のうち、第2レンズ群LIIと第3レンズ群LIIIを光軸方向へ移動させて、ピントあわせを行なう。
従って、鏡胴CLを光学ハウジングHSに直接組付けた場合、図8のライトバルブLBと第1レンズ群LIとの間の距離が「寸法ばらつき」に従って、ばらついてしまう。
また、形態1では、第1〜第4レンズ群LI〜LIVで構成される屈折光学系の各レンズも、凹面ミラーCNMも、複数個作製すれば、それぞれに「形状ばらつき」があり、特に「屈折光学系の焦点距離」のばらつきが発生し、ライトバルブLBと第1レンズ群LI間の「最適な距離」がばらついてしまう。
第1のフォーカス構造では、被投射面と凹面ミラーCNMとの距離を変えたような場合に、屈折光学系における第2レンズ群LII、第3レンズ群LIIIを「異なる移動量」で変位させるフローティングフォーカス方式でピント合わせを行なう。
参考例2を、図9を参照して説明する。
実施の形態を、図10を参照して説明する。なお、繁雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、各部の符号を共通化する。
第4レンズ群LIVの移動は、第2、第3レンズ群LII、LIIIを行なうカム構造とは異なるカム構造で行うようにし、光学系の組み付け工程で実施し、調整後は固定してユーザによる操作が簡単には出来ないようにする。
屈折光学系8−1は、図12に示すように「4群11枚」構成である。
「実施例1」
図12に構成を示す屈折光学系の具体例の1例を実施例1とし、そのデータを図13〜図15に示す。
図13は、各面の曲率半径、面間隔を「mm単位」で示し、材質の屈折率とアッベ数を示す。開口絞りについては開口半径を示す。また、曲率半径:0.000は、曲率半径:∞大、即ち平面を表す。
「偏芯Y」は、屈折光学系POSLの光軸の「Y方向(図5(a)に示す上下方向)のマイナス側(図5(a)の下方側)」へのシフト量を「mm」単位で示す。
非球面は、近軸曲率(近軸曲率半径の逆数):C、楕円定数(コーニック定数):K、高次の非球面係数:E2j(j=2、3、4、5、6、7、8)、光軸直交方向の座標:H、光軸方向のデプス:Dにより、周知の式、
D=CH2/[1+√{1−(1+K)C2H2}]
+ΣE2jH2j(j=1〜8)
で表現される。
+ΣCj・xmyn(j=2〜72)
図15で、例えば、C40を係数とする「x**4*y**7」は「x4×y7」を表す。
また、光学系の組み付け時には、第4レンズ群LIVの移動により「投射画像全体としてのピント合わせ」を行ない、調整後は第4レンズ群LIVを固定する。
図16、図17に、この投射光学系に外装OCを装荷したプロジェクタ装置を示す。
ミラー光学系の曲面ミラーは凹面ミラーで、屈折曲光学系により、屈折光学系とミラー光学系の間の光路に、画像表示素子の実像を中間像として形成することが好ましい。
以上、発明の好ましい実施の形態について説明したが、この発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
LI 第1レンズ系
LII 第2レンズ系
LIII 第3レンズ系
LIV 題4レンズ系
RM 折り返しミラー
CNM 曲面ミラー
InA 中間部材
InB 中間部材
SC スクリーン
と物体側の共役面との距離を変更し、「屈折光学系とライトバルブとの距離のばらつき」や「屈折光学系の焦点距離ばらつき」に起因する「投射画像全体のピントボケ」を有効に補正でき、投射画像全体のフォーカスを調整することができる。
この発明の製造方法で製造される投射光学系の実施の形態1の主要部を図8に示す。
形態1においては「屈折光学系」は、4つのレンズ群、即ち、ライトバルブLB側から第1レンズ群LI、第2レンズ群LII、第3レンズ群LIII、第4レンズ群LIVを配して構成されている。
図8には図示されていないが、スクリーンの位置を、図7のスクリーン位置SC(1)からスクリーン位置SC(2)のように近づけた場合に、投射画像の「画面の上と下」とで異なるフォーカス調整量を補正するため、フローティングフォーカス方式でピント合わせを行なう。
形態1においては、屈折光学系を構成する4つのレンズ群のうち、第2レンズ群LIIと第3レンズ群LIIIを光軸方向へ移動させて、ピントあわせを行なう。
第1のフォーカス調整部では、被投射面と凹面ミラーCNMとの距離を変えたような場合に、屈折光学系における第2レンズ群LII、第3レンズ群LIIIを「異なる移動量で変位」させるフローティングフォーカス方式でピント合わせを行なう。
実施の形態2を、図9を参照して説明する。
参考例を、図10を参照して説明する。なお、繁雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、各部の符号を共通化する。
第4レンズ群LIVの移動は、第2、第3レンズ群LII、LIIIを行なうカム構造とは異なるカム構造で行うようにし、光学系の組み付け工程で実施し、調整後は固定してユーザによる操作が簡単には出来ないようにする。
図12ないし図15に示す投射光学系の具体的なデータに示されているように、実施例1の投射光学系は「物体側に非テレセントリック」である。
ライトバルブLB、屈折光学系POSL、ミラー光学系RM、CNMを外装OCに内装し、カバーガラスCGを介して結像光束を射出させ、スクリーンSC上に結像させる。
Claims (4)
- 画像表示素子と、
光源および照明光学系と、
複数のレンズ群により構成される屈折光学系および曲面ミラーを有するミラー光学系からなる投射光学系と、を有する画像表示装置であって、
第1のフォーカス構造および第2のフォーカス構造を有し、
前記第1のフォーカス構造は、画像表示素子の実像を被投射面に投射してフォーカス合わせを行なうとき、前記屈折光学系中の少なくとも2つのレンズ群を、前記画像表示素子の法線方向に、互いの間隔が変化するように変位させることを可能とする機構であり、
前記第2のフォーカス構造は、前記屈折光学系内部の複数のレンズ群のうち、画像表示素子から最も遠いレンズ群を、画像表示素子の法線方向に移動させる、前群フォーカス機構であり、
前記第1のフォーカス構造によりフォーカス合わせを行う際、前記第2のフォーカス構造は動作しないことを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1記載の画像表示装置において、
被投射面に投射画像を投射表示するとき、画像表示素子を出た光が屈折光学系を介してミラー光学系に入射し、ミラー光学系で反射された後に前記被投射面に向かうように、屈折光学系とミラー光学系が配置され、投射光学系は、屈折光学系とミラー光学系の間に光路折り曲げ用の折り返しミラーを有し、該折り返しミラーが、設置位置を調整可能な構造体で保持されていることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項2記載の画像表示装置において、
折り返しミラーの設置位置調整を行なう構造体は、折り返しミラーを保持する保持部品と、折り返しミラーの間に配置された1以上の中間部材で構成されることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項2または3記載の画像表示装置において、
ミラー光学系の曲面ミラーは凹面ミラーで、屈折光学系により、屈折光学系とミラー光学系の間の光路に、画像表示素子の実像を中間像として形成することを特徴とする画像表示装置。
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