JP2017026801A - 撮像レンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】諸収差が良好に補正された撮像レンズおよびこの撮像レンズを備えた撮像装置を提供する。【解決手段】物体側から順に、前群G1と、開口絞りStと、正の屈折力を有する後群G2とから実質的になり、前群G1は、物体側から順に、2枚以上の負レンズと、1枚の負レンズとこの負レンズよりもd線基準のアッベ数が小さい1枚の正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になり、後群G2は、物体側から順に、1枚以上の正レンズと、1枚の正レンズと1枚の負レンズが物体側からこの順に接合され全体として正の屈折力を有する接合レンズとから実質的になるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡や車載用カメラや監視カメラ等に好適な撮像レンズ、およびこの撮像レンズを備えた撮像装置に関するものである。
従来、医療分野において先端部分に撮像装置が内蔵された長尺の挿入部を被検者の口や鼻等から挿入して体腔内を撮像する挿入型の内視鏡が普及している。このような内視鏡に使用可能な撮像レンズとしては例えば下記特許文献1〜2に記載のものが知られている。
また、このような内視鏡の他、車載用カメラや監視カメラ等にも使用可能な魚眼レンズとして、例えば下記特許文献3〜4に記載のものが知られている。
特許文献1〜4にはいずれも、前群、開口絞り、後群から構成されるレンズ系が開示されている。
特許5006476号公報 特許5566560号公報 特公昭51−002826号公報 特公昭51−014017号公報
しかしながら、特許文献1〜4で開示されているレンズ系は、いずれも諸収差の補正が十分ではないため、諸収差が良好に補正された撮像レンズが求められている。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、諸収差が良好に補正された撮像レンズおよびこの撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の撮像レンズは、物体側から順に、前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する後群とから実質的になり、前群は、物体側から順に、2枚以上の負レンズと、1枚の負レンズとこの負レンズよりもd線(波長587.6nm)基準のアッベ数が小さい1枚の正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になり、後群は、物体側から順に、1枚以上の正レンズと、1枚の正レンズと1枚の負レンズが物体側からこの順に接合され全体として正の屈折力を有する接合レンズとから実質的になることを特徴とする。
本発明の撮像レンズにおいては、下記条件式(1)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(1−1)を満足することがより好ましい。
0.30<f/fb<0.70 …(1)
0.40<f/fb<0.60 …(1−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
fb:後群の焦点距離
また、下記条件式(2)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(2−1)を満足することがより好ましい。
30.00<νd(R1)−νd(R2)<80.00 …(2)
35.00<νd(R1)−νd(R2)<75.00 …(2−1)
ただし、
νd(R1):後群の接合レンズにおける正レンズのアッベ数
νd(R2):後群の接合レンズにおける負レンズのアッベ数
また、下記条件式(3)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(3−1)を満足することがより好ましい。
−3.00<f/fn<−0.90 …(3)
−2.50<f/fn<−1.10 …(3−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
fn:前群の2枚以上の負レンズ(前群の接合レンズを除く負レンズ)の合成焦点距離
また、前群は、負の屈折力を有することが好ましい。
また、下記条件式(4)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(4−1)を満足することがより好ましい。
−0.90<f/fa<0.00 …(4)
−0.80<f/fa<−0.10 …(4−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
fa:前群の焦点距離
また、下記条件式(5)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(5−1)を満足することがより好ましい。
0.00<νd(F1)−νd(F2)<30.00 …(5)
0.00<νd(F1)−νd(F2)<23.40 …(5−1)
ただし、
νd(F1):前群の接合レンズにおける負レンズのアッベ数
νd(F2):前群の接合レンズにおける正レンズのアッベ数
また、後群は、物体側から順に、正レンズと、正レンズと負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になることが好ましい。
また、前群は、物体側から順に、2枚の負レンズと、負レンズと正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になるものとしてもよいし、物体側から順に、3枚の負レンズと、負レンズと正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になるものとしてもよい。
本発明の撮像装置は、上記記載の本発明の撮像レンズを備えたことを特徴とするものである。
なお、上記「〜から実質的になる」とは、構成要素として挙げたもの以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞りやマスクやカバーガラスやフィルタ等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子、手ぶれ補正機構等の機構部分、等を含んでもよいことを意図するものである。
また、上記のレンズの面形状や曲率半径や屈折力の符号は、非球面が含まれている場合は近軸領域で考えるものとする。
本発明の撮像レンズは、物体側から順に、前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する後群とから実質的になり、前群は、物体側から順に、2枚以上の負レンズと、1枚の負レンズとこの負レンズよりもd線(波長587.6nm)基準のアッベ数が小さい1枚の正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になり、後群は、物体側から順に、1枚以上の正レンズと、1枚の正レンズと1枚の負レンズが物体側からこの順に接合され全体として正の屈折力を有する接合レンズとから実質的になるものとしたので、諸収差が良好に補正された撮像レンズとすることが可能となる。
また、本発明の撮像装置は、本発明の撮像レンズを備えているため、高画質の画像を取得することができる。
本発明の一実施形態にかかる撮像レンズ(実施例1と共通)のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例2の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例4の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例5の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例1の撮像レンズの各収差図 本発明の実施例2の撮像レンズの各収差図 本発明の実施例3の撮像レンズの各収差図 本発明の実施例4の撮像レンズの各収差図 本発明の実施例5の撮像レンズの各収差図 本発明の実施形態にかかる撮像装置の概略構成図 本発明の実施形態にかかる撮像装置の他の態様を示す概略構成図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる撮像レンズのレンズ構成を示す断面図である。図1に示す構成例は、後述の実施例1の撮像レンズの構成と共通である。図1は、左側が物体側、右側が像側であり、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の絞りの位置を示すものである。また、軸上光束waおよび最大画角の光束wbも合わせて示している。
図1に示すように、この撮像レンズは、物体側から順に、前群G1と、開口絞りStと、正の屈折力を有する後群G2とから実質的に構成されている。
図1では後群G2と像面Simとの間に入射面と出射面が平行の光学部材PPを配置した例を示している。光学部材PPは、光路を折り曲げるための光路変換プリズムおよびフィルタやカバーガラス等を想定したものであり、本発明においては光学部材PPを省略した構成も可能である。なお、光路変換プリズムを用いた場合は屈曲光路となるが、理解を容易にするために図1では光路を展開した図を示している。
前群G1は、物体側から順に、2枚以上の負レンズと、1枚の負レンズとこの負レンズよりもd線(波長587.6nm)基準のアッベ数が小さい1枚の正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的に構成されている。
このように、前群G1の最も物体側から順に2枚以上の負レンズを配することで、広角化に寄与するとともに、像面湾曲を抑えることができる。また、前群G1の2枚以上の負レンズより像側のレンズを接合レンズ1組のみとすることで、前群G1の全長や口径が長大化するのを抑えることができるとともに、偏心感度を抑えつつ、軸上色収差・倍率色収差を良好に補正することができる。特に本発明の撮像レンズを内視鏡に適用する場合には、撮像レンズが小型かつ小径であることが好ましいため、本発明の態様が適している。
後群G2は、物体側から順に、1枚以上の正レンズと、1枚の正レンズと1枚の負レンズが物体側からこの順に接合され全体として正の屈折力を有する接合レンズとから実質的に構成されている。
このように、後群G2の最も物体側から順に1枚以上の正レンズを配することで、球面収差を抑えることができる。また、後群G2の最も像側に上記のような接合レンズを配することで、開口絞りStから接合レンズが遠ざかり周辺光線が通過する高さが高くなるため、軸上色収差を過剰補正せずに、倍率色収差の補正効果を高めることができる。さらに後群G2の接合レンズを正の屈折力を有するものとすることで、周辺画角の主光線の像面への入射角を抑えることができる。
本実施形態の撮像レンズにおいては、下記条件式(1)を満足することが好ましい。条件式(1)の下限以下とならないようにすることで、バックフォーカスの確保と全長の短縮化を両立させることができる。また、条件式(1)の上限以上とならないようにすることで、像面湾曲を抑えることができる。なお、下記条件式(1−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
0.30<f/fb<0.70 …(1)
0.40<f/fb<0.60 …(1−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
fb:後群の焦点距離
また、下記条件式(2)を満足することが好ましい。条件式(2)の下限以下とならないようにすることで、倍率色収差を抑えることができる。また、条件式(2)の上限以上とならないようにすることで、軸上色収差を抑えることができる。なお、下記条件式(2−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
30.00<νd(R1)−νd(R2)<80.00 …(2)
35.00<νd(R1)−νd(R2)<75.00 …(2−1)
ただし、
νd(R1):後群の接合レンズにおける正レンズのアッベ数
νd(R2):後群の接合レンズにおける負レンズのアッベ数
また、下記条件式(3)を満足することが好ましい。条件式(3)の下限以下とならないようにすることで、像面湾曲を抑えることができる。また、条件式(3)の上限以上とならないようにすることで、視野角を大きくすることができる。なお、下記条件式(3−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
−3.00<f/fn<−0.90 …(3)
−2.50<f/fn<−1.10 …(3−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
fn:前群の2枚以上の負レンズ(前群の接合レンズを除く負レンズ)の合成焦点距離
また、前群G1は、負の屈折力を有することが好ましい。このような構成とすることで、バックフォーカスを確保することができる。
また、下記条件式(4)を満足することが好ましい。条件式(4)の下限以下とならないようにすることで、像面湾曲を抑えることができる。また、条件式(4)の上限以上とならないようにすることで、視野角を大きくすることができる。なお、下記条件式(4−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
−0.90<f/fa<0.00 …(4)
−0.80<f/fa<−0.10 …(4−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
fa:前群の焦点距離
また、下記条件式(5)を満足することが好ましい。条件式(5)の下限以下とならないようにすることで、倍率色収差を抑えることができる。また、条件式(5)の上限以上とならないようにすることで、軸上色収差を抑えることができる。なお、下記条件式(5−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
0.00<νd(F1)−νd(F2)<30.00 …(5)
0.00<νd(F1)−νd(F2)<23.40 …(5−1)
ただし、
νd(F1):前群の接合レンズにおける負レンズのアッベ数
νd(F2):前群の接合レンズにおける正レンズのアッベ数
また、後群G2は、物体側から順に、正レンズと、正レンズと負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になることが好ましい。このように3枚のレンズから構成することで、少ないレンズ枚数で所望の性能を有する撮像レンズとすることができる。なお、最も物体側の正レンズは球面収差を抑える効果を奏する。また、接合レンズは倍率色収差を抑える効果を奏する。
また、前群G1は、物体側から順に、2枚の負レンズと、負レンズと正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になるものとしてもよい。このように4枚のレンズから構成することで、少ないレンズ枚数で所望の性能を有する撮像レンズとすることができる。なお、最も物体側の2枚の負レンズは像面湾曲を抑える効果を奏する。また、接合レンズは軸上色収差・倍率色収差を抑える効果を奏する。
なお、前群G1は、物体側から順に、3枚の負レンズと、負レンズと正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になるものとしてもよい。この場合、上記のように前群G1を4枚のレンズから構成する態様と比較して負レンズの枚数が増えるが、広角化に有利となる。
また、本撮像レンズが厳しい環境において使用される場合には、保護用の多層膜コートが施されることが好ましい。さらに、保護用コート以外にも、使用時のゴースト光低減等のための反射防止コートを施すようにしてもよい。
また、この撮像レンズを撮像装置に適用する際には、レンズを装着するカメラ側の構成に応じて、レンズ系と像面Simの間にカバーガラス、プリズム、赤外線カットフィルタやローパスフィルタなどの各種フィルタを配置することが好ましい。なお、これらの各種フィルタをレンズ系と像面Simとの間に配置する代わりに、各レンズの間にこれらの各種フィルタを配置してもよいし、いずれかのレンズのレンズ面に各種フィルタと同様の作用を有するコートを施してもよい。
次に、本発明の撮像レンズの数値実施例について説明する。
まず、実施例1の撮像レンズについて説明する。実施例1の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図を図1に示す。なお、図1および後述の実施例2〜5に対応した図2〜5においては、左側が物体側、右側が像側であり、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の絞りの位置を示すものである。
実施例1の撮像レンズにおいて、前群G1は、物体側から順に、2枚の負レンズL1a,L1bと、負レンズL1cと正レンズL1dが物体側からこの順に接合された接合レンズとから構成されている。
また、後群G2は、物体側から順に、正レンズL2aと、正レンズL2bと負レンズL2cが物体側からこの順に接合された接合レンズとから構成されている。
実施例1の撮像レンズの基本レンズデータを表1に、諸元に関するデータを表2に示す。以下では、表中の記号の意味について、実施例1のものを例にとり説明するが、実施例2〜5についても基本的に同様である。
表1のレンズデータにおいて、面番号の欄には最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加する面番号を示し、曲率半径の欄には各面の曲率半径を示し、面間隔の欄には各面とその次の面との光軸Z上の間隔を示す。また、nの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数を示す。
ここで、曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。基本レンズデータには、開口絞りSt、光学部材PPも含めて示している。開口絞りStに相当する面の面番号の欄には面番号とともに(絞り)という語句を記載している。
表2の諸元に関するデータに、全系の焦点距離f´、バックフォーカスBf´、F値FNo.、全画角2ωの値を示す。
基本レンズデータ、諸元に関するデータ、および変化する面間隔に関するデータにおいて、角度の単位としては度を用い、長さの単位としてはmmを用いているが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため他の適当な単位を用いることもできる。
実施例1の撮像レンズの各収差図を図6に示す。なお、図6中の左側から順に、距離0.012mの位置に配されたレンズ側に曲率半径0.020mの凹面を向けた物体に合焦時の球面収差、非点収差、倍率色収差を示す。球面収差、非点収差を表す各収差図には、d線(波長587.6nm)を基準波長とした収差を示す。球面収差図にはd線(波長587.6nm)、C線(波長656.3nm)、F線(波長486.1nm)についての収差をそれぞれ実線、長破線、点線で示す。非点収差図にはサジタル方向、タンジェンシャル方向の収差をそれぞれ実線と点線で示す。倍率色収差図にはC線(波長656.3nm)、F線(波長486.1nm) 、についての収差をそれぞれ長破線、点線で示す。球面収差の収差図のFNo.はF値、その他の収差図のωは半画角を意味する。
上記の実施例1の説明で述べた各データの記号、意味、記載方法は、特に断りがない限り以下の実施例のものについても同様であるので、以下では重複説明を省略する。
次に、実施例2の撮像レンズについて説明する。実施例2の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図を図2に示す。実施例2の撮像レンズは、実施例1の撮像レンズと同様のレンズ構成である。また、実施例2の撮像レンズの基本レンズデータを表3に、諸元に関するデータを表4に、各収差図を図7に示す。
次に、実施例3の撮像レンズについて説明する。実施例3の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図を図3に示す。実施例3の撮像レンズは、実施例1の撮像レンズと同様のレンズ構成である。また、実施例3の撮像レンズの基本レンズデータを表5に、諸元に関するデータを表6に、各収差図を図8に示す。
次に、実施例4の撮像レンズについて説明する。実施例4の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図を図4に示す。実施例4の撮像レンズは、実施例1の撮像レンズと同様のレンズ構成である。また、実施例4の撮像レンズの基本レンズデータを表7に、諸元に関するデータを表8に、各収差図を図9に示す。
次に、実施例5の撮像レンズについて説明する。実施例5の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図を図5に示す。実施例5の撮像レンズは、前群G1が、物体側から順に、3枚の負レンズL1a,L1b,L1cと、負レンズL1dと正レンズL1eが物体側からこの順に接合された接合レンズとから構成されている点が、実施例1の撮像レンズと異なる。また、実施例5の撮像レンズの基本レンズデータを表9に、諸元に関するデータを表10に、各収差図を図10に示す。
実施例1〜5の撮像レンズの条件式(1)〜(5)に対応する値を表11に示す。なお、全実施例ともd線を基準波長としており、下記の表11に示す値はこの基準波長におけるものである。
以上のデータから、実施例1〜5の撮像レンズは全て、条件式(1)〜(5)を満たしており、諸収差が良好に補正された撮像レンズであることが分かる。
次に、本発明の実施形態にかかる撮像装置について説明する。先ず、本発明の撮像装置の一実施形態として内視鏡に適用した場合の例について説明する。図11に内視鏡の概略的な全体構成図を示す。
図11に示す内視鏡100は、主として、操作部102と、挿入部104と、コネクタ部(不図示)と接続されるユニバーサルコード106とを備える。挿入部104の大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり、この軟性部107の先端には湾曲部108が連結され、この湾曲部108の先端には先端部110が連結されている。湾曲部108は、先端部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり、操作部102に設けられた湾曲操作ノブ109を回動させることにより湾曲操作が可能となっている。先端部110の内部先端に本発明の実施形態に係る撮像レンズ1が配設される。図11では撮像レンズ1を概略的に図示している。本実施形態の内視鏡は本発明の撮像レンズ1を備えているため、良好な画像を取得することができる。
次に、本発明の撮像装置のその他の実施形態として車載カメラに適用した場合の例について説明する。図12に自動車に車載カメラを搭載した様子を示す。
図12において、自動車200は、その助手席側の側面の死角範囲を撮像するための車外カメラ201と、自動車200の後側の死角範囲を撮像するための車外カメラ202と、ルームミラーの背面に取り付けられ、ドライバーと同じ視野範囲を撮影するための車内カメラ203とを備えている。車外カメラ201と車外カメラ202と車内カメラ203とは、撮像装置であり、本発明の実施の形態による撮像レンズと、撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを備えている。本実施形態の車載カメラ(車外カメラ201、202および車内カメラ203)は本発明の撮像レンズを備えているため、良好な画像を取得することができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数等の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
1 撮像レンズ
100 内視鏡
102 操作部
104 挿入部
106 ユニバーサルコード
107 軟性部
108 湾曲部
109 湾曲操作ノブ
110 先端部
200 自動車
201、202 車外カメラ
203 車内カメラ
G1 前群
G2 後群
PP 光学部材
L1a〜L2c レンズ
Sim 像面
St 開口絞り
wa 軸上光束
wb 最大画角の光束
Z 光軸

Claims (16)

  1. 物体側から順に、前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する後群とから実質的になり、
    前記前群は、物体側から順に、2枚以上の負レンズと、1枚の負レンズと該負レンズよりもd線基準のアッベ数が小さい1枚の正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になり、
    前記後群は、物体側から順に、1枚以上の正レンズと、1枚の正レンズと1枚の負レンズが物体側からこの順に接合され全体として正の屈折力を有する接合レンズとから実質的になる
    ことを特徴とする撮像レンズ。
  2. 下記条件式(1)を満足する
    請求項1記載の撮像レンズ。
    0.30<f/fb<0.70 …(1)
    ただし、
    f:全系の焦点距離
    fb:前記後群の焦点距離
  3. 下記条件式(2)を満足する
    請求項1または2記載の撮像レンズ。
    30.00<νd(R1)−νd(R2)<80.00 …(2)
    ただし、
    νd(R1):前記後群の前記接合レンズにおける前記正レンズのアッベ数
    νd(R2):前記後群の前記接合レンズにおける前記負レンズのアッベ数
  4. 下記条件式(3)を満足する
    請求項1から3のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    −3.00<f/fn<−0.90 …(3)
    ただし、
    f:全系の焦点距離
    fn:前記前群の前記2枚以上の負レンズの合成焦点距離
  5. 前記前群は、負の屈折力を有する
    請求項1から4のいずれか1項記載の撮像レンズ。
  6. 下記条件式(4)を満足する
    請求項1から5のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    −0.90<f/fa<0.00 …(4)
    ただし、
    f:全系の焦点距離
    fa:前記前群の焦点距離
  7. 下記条件式(5)を満足する
    請求項1から6のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    0.00<νd(F1)−νd(F2)<30.00 …(5)
    ただし、
    νd(F1):前記前群の前記接合レンズにおける前記負レンズのアッベ数
    νd(F2):前記前群の前記接合レンズにおける前記正レンズのアッベ数
  8. 前記後群は、物体側から順に、正レンズと、正レンズと負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になる
    請求項1から7のいずれか1項記載の撮像レンズ。
  9. 前記前群は、物体側から順に、2枚の負レンズと、負レンズと正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になる
    請求項1から8のいずれか1項記載の撮像レンズ。
  10. 前記前群は、物体側から順に、3枚の負レンズと、負レンズと正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとから実質的になる
    請求項1から8のいずれか1項記載の撮像レンズ。
  11. 下記条件式(1−1)を満足する
    請求項1から10のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    0.40<f/fb<0.60 …(1−1)
    ただし、
    f:全系の焦点距離
    fb:前記後群の焦点距離
  12. 下記条件式(2−1)を満足する
    請求項1から11のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    35.00<νd(R1)−νd(R2)<75.00 …(2−1)
    ただし、
    νd(R1):前記後群の前記接合レンズにおける前記正レンズのアッベ数
    νd(R2):前記後群の前記接合レンズにおける前記負レンズのアッベ数
  13. 下記条件式(3−1)を満足する
    請求項1から12のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    −2.50<f/fn<−1.10 …(3−1)
    ただし、
    f:全系の焦点距離
    fn:前記前群の前記2枚以上の負レンズの合成焦点距離
  14. 下記条件式(4−1)を満足する
    請求項1から13のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    −0.80<f/fa<−0.10 …(4−1)
    ただし、
    f:全系の焦点距離
    fa:前記前群の焦点距離
  15. 下記条件式(5−1)を満足する
    請求項1から14のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    0.00<νd(F1)−νd(F2)<23.40 …(5−1)
    ただし、
    νd(F1):前記前群の前記接合レンズにおける前記負レンズのアッベ数
    νd(F2):前記前群の前記接合レンズにおける前記正レンズのアッベ数
  16. 請求項1から15のいずれか1項記載の撮像レンズを備えたことを特徴とする撮像装置。
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