JP2017025824A - 遠心圧縮機 - Google Patents

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宏尚 横井
Hironao Yokoi
宏尚 横井
俊郎 藤井
Toshiro Fujii
俊郎 藤井
星野 伸明
Nobuaki Hoshino
伸明 星野
享仁 國枝
Takahito Kunieda
享仁 國枝
亮 楳山
Akira Umeyama
亮 楳山
栗田 創
So Kurita
創 栗田
一穂 山田
Kazuo Yamada
一穂 山田
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Abstract

【課題】効率の向上を図ることができる遠心圧縮機を提供すること。【解決手段】遠心圧縮機10は、軸線方向Zに貫通した軸貫通孔14を有する中空筒状の回転軸部15と、回転軸部15の回転に伴って回転することにより流体を圧縮するインペラ120とを備えている。遠心圧縮機10は、インペラ120の回転によって生じるスラスト力を受けるスラスト軸受18,19と、回転軸部15と一体回転するものであってスラスト軸受18,19によって軸線方向Zから支持されるスラスト支持部17とを備えている。スラスト支持部17は、軸線方向Zに延設された支持側壁面83と、軸貫通孔14と軸線方向Zに連通し、且つ、回転軸部15の径方向に延びるとともに支持側壁面83に開口している連通路16とを有している。インペラ120は、連通路16に収容されており、且つ、スラスト支持部17と一体回転するようにスラスト支持部17に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、遠心圧縮機に関する。
遠心圧縮機は、例えば回転軸と、回転軸に設けられ、回転軸の回転に伴って回転することによって流体を圧縮するインペラと、回転軸及びインペラが収容されたハウジングとを備えている(例えば特許文献1参照)。また、特許文献1には、遠心圧縮機が、回転軸と一体回転するスラスト支持部としてのフランジ部と、当該フランジ部を挟持する2つのスラスト軸受とを有している点について記載されている。
特開2009−257165号公報
ここで、例えば回転軸にインペラとスラスト支持部とが別々に設けられている構成においては、回転軸が回転すると、スラスト支持部とインペラとの双方において風損が生じる。このため、遠心圧縮機の効率の低下が懸念される。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は効率の向上を図ることができる遠心圧縮機を提供することである。
上記目的を達成する遠心圧縮機は、軸線方向に貫通した軸貫通孔を有する中空筒状の回転軸部と、前記回転軸部の回転に伴って回転することにより流体を圧縮するインペラと、前記インペラの回転によって生じるスラスト力を受けるスラスト軸受と、前記回転軸部と一体回転するものであって、前記スラスト軸受によって前記軸線方向から支持されるスラスト支持部と、を備え、前記軸貫通孔における両開口のうち一方の開口は、流体が吸入される吸入口であり、前記スラスト支持部は、前記回転軸部の前記軸線方向の両端部のうち前記吸入口を構成する一端部とは反対側の他端部に設けられており、前記スラスト支持部は、前記軸線方向に延設された側面と、前記軸貫通孔と前記軸線方向に連通し、且つ、前記回転軸部の径方向に延びるとともに前記側面に開口する連通路と、を有し、前記インペラは、前記連通路内に収容されており、且つ、前記スラスト支持部と一体回転するように当該スラスト支持部に設けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、スラスト支持部の連通路にインペラが収容されている。これにより、インペラとスラスト支持部とが別々に回転軸部に設けられている構成と比較して、風損の発生箇所の削減を図ることができる。よって、インペラの回転に伴う風損と、スラスト支持部の回転に伴う風損とが別々に発生する構成と比較して、風損の低減を図ることができるため、遠心圧縮機の効率の向上を図ることができる。また、回転軸部が中空筒状となっているため、回転軸部の軽量化を図ることができる。さらに、スラスト支持部が回転軸部における吸入口を構成する一端部とは反対側の他端部に設けられているため、吸入口からインペラまでの流路長を長くすることができる。これにより、予め旋回した流体をインペラに吸入させることが可能となるため、最大流量の向上を図ることができる。
上記遠心圧縮機について、前記スラスト支持部は、前記回転軸部の前記他端部に設けられた第1支持パーツと、前記第1支持パーツに対して前記軸線方向に対向配置された第2支持パーツと、を有し、前記インペラは、前記第2支持パーツにおける前記軸貫通孔と対向する対向面から起立した本体部と、前記本体部と前記第1支持パーツとを連結する羽根部と、を有しているとよい。かかる構成によれば、羽根部によって両支持パーツが連結されている。これにより、回転軸部が回転すると、両支持パーツが一体回転し、インペラが回転することとなる。よって、連通路に収容されているインペラを、回転軸部と一体回転させることができる。
上記遠心圧縮機について、前記回転軸部を回転させる電動モータを備え、当該電動モータは、前記回転軸部に取り付けられたロータを有しているとよい。かかる構成によれば、軸貫通孔を流れる流体を用いてロータを冷却させることができる。これにより、電動モータの過度な発熱を抑制できる。
上記遠心圧縮機について、前記回転軸部及び前記スラスト支持部が収容されたハウジングを備え、前記ハウジング内には、前記インペラによって圧縮された流体が流入するものであって前記軸線方向から見て環状のディフューザ流路と、前記ディフューザ流路を通った流体が流入する吐出室と、が設けられているとよい。かかる構成によれば、スラスト支持部が回転している場合であっても、連通路の開口から吐出された流体は、ディフューザ流路に入り込み、ディフューザ流路を通ることによって更に圧縮されて、吐出室に流入する。これにより、回転するスラスト支持部内に設けられたインペラによって圧縮された流体を、回転しないディフューザ流路及び吐出室に導入させることができる。
上記遠心圧縮機について、前記ハウジングは、前記スラスト支持部及び前記スラスト軸受を収容するスラスト室と、前記スラスト室を区画するのに用いられるものであって、前記回転軸部が挿通される挿通孔を有する区画壁部と、を備え、前記挿通孔の内周面と前記回転軸部の外周面との間には、前記回転軸部を回転可能に支持しているラジアル軸受が設けられているとよい。かかる構成によれば、スラスト室を区画するのに用いられる区画壁部の挿通孔に回転軸部が挿通されることにより、回転軸部の軸線方向の他端部に設けられているスラスト支持部をスラスト室に収容することができる。そして、その挿通孔にラジアル軸受が設けられているため、回転軸部を回転可能に支持することができる。
上記遠心圧縮機について、前記スラスト支持部は、前記区画壁部と前記軸線方向に対向している支持端面を有し、前記スラスト軸受は、前記支持端面と前記区画壁部との間に設けられた平板リング状であって、前記スラスト支持部の回転時に発生する動圧によって、前記支持端面との間にスラスト隙間が形成された非接触の状態で前記スラスト力を受けるものであり、前記スラスト軸受の内側には、前記挿通孔と連通する内側空間が設けられ、前記スラスト軸受は、前記スラスト隙間で絞ることにより、前記連通路から吐出された流体が前記内側空間に向けて流れないように規制しているとよい。かかる構成によれば、スラスト軸受を用いて、連通路から吐出された流体が挿通孔に向けて流れることを抑制できる。よって、連通路から吐出された流体が漏れることによる遠心圧縮機の効率低下を抑制できる。
上記遠心圧縮機について、前記ラジアル軸受は、前記回転軸部の回転時に発生する動圧によって、前記回転軸部の外周面との間にラジアル隙間が形成された非接触の状態で前記回転軸部を回転可能に支持するものであり、更に前記ラジアル軸受は、前記ラジアル隙間で絞ることにより、前記スラスト室の流体が漏れないように規制しているとよい。かかる構成によれば、ラジアル軸受を用いて、スラスト室から流体が漏れることを抑制できる。よって、スラスト室の流体が漏れることによる遠心圧縮機の効率低下を抑制できる。
上記遠心圧縮機について、前記吸入口、前記インペラ、前記連通路及び前記スラスト支持部は、第1吸入口、第1インペラ、第1連通路及び第1スラスト支持部であり、前記遠心圧縮機は、前記第1スラスト支持部に対して前記回転軸部とは反対側に設けられた第2スラスト支持部であって、前記軸線方向に延設された側面、及び、流体が吸入される第2吸入口と連通する第2連通路を有する前記第2スラスト支持部と、前記第2連通路内に収容され、且つ、前記第2スラスト支持部と一体回転するように前記第2スラスト支持部に設けられている第2インペラと、前記第1スラスト支持部と前記第2スラスト支持部とを連結する連結部と、前記スラスト軸受及び前記両スラスト支持部を収容するスラスト室と、前記第2吸入口とが形成されたハウジングと、を備え、前記両スラスト支持部はそれぞれ、互いに前記軸線方向に対向するスラスト対向面と、前記スラスト対向面とは反対側の面であって、前記スラスト軸受によって支持される支持端面と、を備え、前記第2連通路は、前記第2吸入口と連通するように前記第2スラスト支持部の前記支持端面に開口し、且つ、前記回転軸部の径方向に延びるとともに前記第2スラスト支持部の前記側面に開口しており、前記ハウジングは、前記スラスト室を区画しているものであって前記両スラスト支持部と前記回転軸部の径方向に対向している区画側壁面と、前記区画側壁面から前記回転軸部の径方向内側に突出し、且つ、前記両スラスト対向面の間に配置されたものであって、流体の流れを規制する規制壁部と、を備えているとよい。かかる構成によれば、流体の二段階の圧縮が可能となる。この場合、第1連通路から吐出される流体と、第2連通路から吐出される流体との圧力が異なることとなる。この場合、圧力が相違する両流体が混ざると効率の低下が懸念される。
これに対して、本構成によれば、両スラスト対向面の間に配置された規制壁部によって、両流体の混合を規制することができる。これにより、両スラスト支持部に収容されたインペラを用いて二段階圧縮を行う上で生じ得る不都合である両流体の混合に起因する効率の低下を抑制できる。
この発明によれば、効率の向上を図ることができる。
第1実施形態の遠心圧縮機及び車両空調装置の概要を模式的に示す断面図。 スラスト室周辺を模式的に示す拡大断面図。 図2における3−3線端面図。 第1スラスト動圧溝を示す断面図。 第2スラスト動圧溝を示す断面図。 第2実施形態の遠心圧縮機及び車両空調装置の概要を模式的に示す断面図。 スラスト室周辺を模式的に示す拡大断面図。
(第1実施形態)
以下、遠心圧縮機の第1実施形態について説明する。本実施形態では、遠心圧縮機は車両に搭載されており、車両空調装置に用いられる。この場合、遠心圧縮機の圧縮対象の流体は冷媒である。
図1に示すように、遠心圧縮機10は、その外郭を構成するハウジング11を備えている。ハウジング11は、例えば全体として略円筒形状である。遠心圧縮機10は、ハウジング11内に収容されるものとして、回転体12と、回転体12を回転させる電動モータ13とを備えている。
回転体12は、軸線方向Zに貫通した軸貫通孔14を有する中空筒状(詳細には中空円筒状)の回転軸部15と、軸貫通孔14と連通する連通路16を有するものであってハウジング11内に設けられたスラスト軸受18,19によって軸線方向Zから支持されるスラスト支持部17とを備えている。回転体12は、熱伝導率が比較的高い材料(例えば金属等)で形成されている。回転体12は、回転軸部15の軸線方向Zとハウジング11の軸線方向とが一致する状態で、ハウジング11に対して回転可能に配置されている。なお、以降の説明において、回転軸部15の軸線方向Zを単に軸線方向Zとも言う。
ハウジング11は、電動モータ13及び回転軸部15を収容するモータ室A1を区画するモータハウジング21及びプレート22と、プレート22と協働してスラスト支持部17及びスラスト軸受18,19を収容するスラスト室A2を区画するスラストハウジング23とを有している。モータハウジング21、プレート22及びスラストハウジング23は、モータハウジング21とスラストハウジング23とによってプレート22が挟持された状態でユニット化されている。
モータハウジング21は、例えばモータ底部21aを有し、当該モータ底部21aとは反対側が開口した有底筒状である。モータハウジング21の軸線方向と回転軸部15の軸線方向Zとは一致している。
プレート22は、モータハウジング21の外径と同一径の円板状であり、モータハウジング21側に配置された第1板面22aと、第1板面22aとは反対側、すなわちスラストハウジング23側に配置された第2板面22bとを有している。モータ室A1は、モータハウジング21の開口端とプレート22の第1板面22aとが突き合わさることによって区画されている。
なお、モータ底部21aは、プレート22の第1板面22aと対向する第1モータ底面21bと、第1モータ底面21bとは反対側に配置された第2モータ底面21cとを有している。第2モータ底面21cが、ハウジング11の軸線方向Zの一端面11aを構成している。
スラストハウジング23は、プレート22と同一径を有する円板状のスラスト底部23aと、スラスト底部23aからプレート22に向けて起立した円筒状の側壁部23bとを有している。スラスト室A2は、側壁部23bの先端とプレート22の第2板面22bとが突き合わさることによって区画されている。
この場合、モータ室A1とスラスト室A2とは、プレート22によって仕切られていると言える。換言すれば、プレート22は、モータ室A1とスラスト室A2とを仕切る仕切壁部とも言える。
なお、スラスト底部23aは、プレート22の第2板面22bと対向する第1スラスト底面23cと、第1スラスト底面23cとは反対側の第2スラスト底面23dとを有している。第2スラスト底面23dが、ハウジング11の軸線方向Zの一端面11aとは反対側の他端面11bを構成している。
プレート22は、プレート22の第1板面22aからモータ底部21aに向けて起立した第1ボス31と、第1ボス31ごと軸線方向Zに貫通したプレート貫通孔32とを有している。プレート貫通孔32が形成されているため、第1ボス31は筒状(詳細には円筒状)となっている。プレート貫通孔32は、回転軸部15よりも大きく形成されている。
図1に示すように、モータ底部21aには、当該モータ底部21aを軸線方向Zに貫通している底部貫通孔33が形成されている。底部貫通孔33は、回転軸部15よりも一回り大きく形成されている。詳細には、底部貫通孔33は、軸線方向Zから見て回転軸部15の外径よりも長い径を有する円形の孔である。
モータハウジング21には、第1モータ底面21bからプレート22に向けて起立した筒状(詳細には円筒状)の第2ボス34が設けられている。第2ボス34は、底部貫通孔33よりも若干長い内径を有しており、第2ボス34の内径と第1ボス31の内径とは同一に設定されている。第2ボス34は、第1モータ底面21bにおける底部貫通孔33よりも回転軸部15の径方向外側の位置から軸線方向Zに起立している。この場合、第2ボス34の内周孔と底部貫通孔33とは軸線方向Zに連通している。
回転軸部15は、プレート貫通孔32、底部貫通孔33及び第2ボス34に挿通されている。そして、回転軸部15の軸線方向Zの一端部15aは、底部貫通孔33内に配置されており、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bは、プレート貫通孔32よりも一端部15a側とは反対側にはみ出しており、スラスト室A2内に配置されている。つまり、回転軸部15は、モータ室A1及びスラスト室A2の双方に跨っている。
ちなみに、モータ室A1とスラスト室A2とは、プレート貫通孔32、詳細にはプレート貫通孔32の内周面32aと回転軸部15の外周面15cとの隙間を介して連通している。本実施形態では、プレート貫通孔32が「回転軸部が挿通される挿通孔」に対応し、プレート22が「区画壁部」に対応する。
また、モータ室A1とハウジング11外とは、第2ボス34及び底部貫通孔33、詳細には第2ボス34の内周面34aと回転軸部15の外周面15cとの隙間、及び、底部貫通孔33の内周面33aと回転軸部15の外周面15cとの隙間を介して連通している。
図1及び図2に示すように、プレート貫通孔32の内周面32aと回転軸部15の外周面15cとの間には、回転軸部15を回転可能に支持する第1ラジアル軸受41が設けられている。そして、第2ボス34の内周面34aと回転軸部15の外周面15cとの間には、回転軸部15を回転可能に支持する第2ラジアル軸受51が設けられている。回転体12は、両ラジアル軸受41,51により回転可能にハウジング11に支持されている。
本実施形態の両ラジアル軸受41,51は、作動流体に気体を用いた非可撓性の動圧軸受であり、流体の漏れを規制するシール機能を有している。両ラジアル軸受41,51の構成は基本的に同一である。
図1及び図2に示すように、第1ラジアル軸受41は、回転軸部15の回転時に発生する動圧によって回転軸部15の外周面15cとの間に第1ラジアル隙間42が形成された非接触の状態で回転軸部15を回転可能に支持するものである。詳細には、第1ラジアル軸受41は、回転軸部15の外周面15cよりも若干長い内径とプレート貫通孔32の内周面32aと同一径の外径とを有する円筒状であり、第1ボス31に固定されている。第1ラジアル軸受41は、回転軸部15の外周面15cと回転軸部15の径方向に対向する第1ラジアル軸支面43を有している。第1ラジアル隙間42は、第1ラジアル軸支面43と回転軸部15の外周面15cとの間の隙間であり、プレート貫通孔32の内周面32aと回転軸部15の外周面15cとの間の隙間よりも狭くなっている。
図2に示すように、回転軸部15の外周面15cのうち第1ラジアル軸支面43と対向している第1対向領域44には、回転軸部15の回転時にスラスト室A2からモータ室A1に向かう流体の流れを阻害する流れを誘起させるように構成された第1ラジアル動圧溝45が形成されている。第1ラジアル動圧溝45は例えばヘリングボーン溝である。
かかる構成によれば、回転軸部15が回転することによって、第1ラジアル隙間42にて動圧が発生し、当該動圧によって、回転軸部15が回転可能に支持される。この場合、第1ラジアル隙間42によってスラスト室A2からモータ室A1への流体の移動が絞られているとともに、第1ラジアル隙間42にて発生する動圧によって、スラスト室A2からモータ室A1に向けて流体が漏れないように規制されている。すなわち、第1ラジアル隙間42は、スラスト室A2から流体が漏れないように規制する絞り部(換言すればシール部)として機能している。
同様に、図1に示すように、第2ラジアル軸受51は、回転軸部15の回転時に発生する動圧によって回転軸部15の外周面15cとの間に第2ラジアル隙間52が形成される第2ラジアル軸支面53を有し、非接触の状態で回転軸部15を回転可能に支持する。また、第2ラジアル軸受51は、第2ラジアル隙間52で絞ることにより、モータ室A1から底部貫通孔33(つまりハウジング11外)へ流体が漏れないように規制している。そして、回転軸部15の外周面15cのうち第2ラジアル軸受51と対向している第2対向領域54には、回転軸部15の回転時にモータ室A1から底部貫通孔33に向かう流れを阻害する流れを誘起させるように構成された第2ラジアル動圧溝55が形成されている。これらの構成は、第1ラジアル軸受41等の対応する構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
電動モータ13は、回転軸部15に取り付けられたロータ61と、ロータ61に対して回転軸部15の径方向外側に配置されるものであってモータハウジング21の内周面に固定されたステータ62とを備えている。ロータ61は、軸線方向Zに対向配置された両ボス31,34の間に配置されている。ステータ62は、円筒形状のステータコア63と、ステータコア63に捲回されたコイル64とを備えている。コイル64に電流が流れることによって、ロータ61と回転軸部15とが一体的に回転する。
ちなみに、ロータ61と回転軸部15とは熱交換可能となっている。このため、ロータ61の熱は、回転軸部15を介して、軸貫通孔14を流れる流体に吸収される。
図1に示すように、軸貫通孔14は、軸線方向Zの双方に開口している。軸貫通孔14の両開口71,72のうち回転軸部15の軸線方向Zの一端部15aで区画されている第1開口71は、ハウジング11の軸線方向Zの一端面11aに設けられている。第1開口71は、ハウジング11外に向けて露出しており、当該第1開口71から流体が吸入される。すなわち、第1開口71は、流体が吸入される吸入口(第1吸入口)である。
ちなみに、第1開口71は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bから一端部15aに向かうに従って徐々に拡径した逆テーパ状となっており、軸貫通孔14の他の箇所と比較して広がっている。これにより、流体が第1開口71に入り込み易くなっている。
スラスト支持部17は、回転軸部15と一体回転するように回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bに設けられている。本実施形態では、スラスト支持部17と回転軸部15とは一体形成されている。本実施形態では、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bが「回転軸部の軸線方向の両端部のうち吸入口を構成する一端部とは反対側の他端部」に対応する。
図1及び図2に示すように、スラスト支持部17は、回転軸部15よりも拡径した円柱状である。また、スラスト室A2は、スラスト支持部17よりも一回り大きく形成された円柱状である。スラスト支持部17は、スラスト室A2を区画するプレート22の第2板面22b、第1スラスト底面23c、及びスラストハウジング23の側壁部23bの内周面23baと接触しないようにスラスト室A2内に収容されている。この場合、スラスト支持部17の軸線方向と回転軸部15の軸線方向Zとは一致している。
図2に示すように、スラスト支持部17は、プレート22(詳細には第2板面22b)と軸線方向Zに対向する第1支持端面81と、スラスト底部23a(詳細には第1スラスト底面23c)と軸線方向Zに対向する第2支持端面82と、側壁部23bの内周面23baと回転軸部15の径方向に対向する支持側壁面83とを有している。第1支持端面81は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bから回転軸部15の径方向外側に延びた円環状の面であって軸線方向Zに直交している。第2支持端面82は、軸線方向Zと直交する円形の面である。支持側壁面83は、軸線方向Zに延設された面であり、円柱状のスラスト支持部17の側面である。第1支持端面81が「区画壁部と軸線方向に対向している支持端面」に対応し、支持側壁面83が「軸線方向に延設された側面」に対応する。
図2に示すように、連通路16は、軸貫通孔14と軸線方向Zに連通し、且つ、回転軸部15の径方向に延びるとともに支持側壁面83に開口している。連通路16は、軸貫通孔14と軸線方向Zに連通した連通路吸入口91と、回転軸部15の径方向に開口した連通路吐出口92とを有している。連通路吸入口91は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bで区画された第2開口72と同一形状であり、両者は軸線方向Zに連通(換言すれば連続)している。連通路吐出口92は、支持側壁面83に設けられた開口である。連通路吐出口92は、回転軸部15の周方向に延びており、支持側壁面83の全周に亘って形成されている。
連通路16は、連通路吸入口91から第2開口72と離れるに従って徐々に拡径された円錐台形状の第1パーツ連通路93と、第1パーツ連通路93と連通し、且つ、第1パーツ連通路93の基端部から回転軸部15の径方向外側に延びた軸線方向Zから見て環状の第2パーツ連通路94とを有している。連通路吐出口92は、第2パーツ連通路94の回転軸部15の径方向外側の開口であり、支持側壁面83に設けられている。
ここで、スラスト支持部17は、連通路16によって2つの支持パーツ100,110に分割されている。詳細には、スラスト支持部17は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bに設けられた第1支持パーツ100と、第1支持パーツ100に対して軸線方向Zに対向配置された第2支持パーツ110とを有している。
第1支持パーツ100は、第1支持端面81と、当該第1支持端面81とは反対側に配置され、第2支持パーツ110と軸線方向Zに対向する第1支持対向面101とを有している。第2支持パーツ110は、第2支持端面82と、当該第2支持端面82とは反対側に配置され、第1支持対向面101及び軸貫通孔14と軸線方向Zに対向する第2支持対向面111とを有している。第2パーツ連通路94は、両支持対向面101,111によって囲まれた通路であって、軸線方向Zから見て環状となっている。なお、第2パーツ連通路94は、環状ではなく、放射状に延び、且つ、回転軸部15の周方向に所定間隔ずつ離間して複数配列された構成でもよい。
図1及び図2に示すように、遠心圧縮機10は、回転軸部15の回転に伴って回転することにより流体を圧縮するインペラ120を備えている。インペラ120は、連通路16、詳細には第1パーツ連通路93内に収容されている。インペラ120は、第2開口72及び連通路吸入口91と軸線方向Zに対向する位置に設けられている。インペラ120は、連通路吸入口91から吸入された流体を圧縮して、その圧縮された流体を連通路吐出口92から吐出する。
インペラ120は、スラスト支持部17と一体回転するようにスラスト支持部17に設けられている。本実施形態では、インペラ120とスラスト支持部17とが一体成形されている。詳細には、インペラ120は、第2支持パーツ110における第2支持対向面111のうち軸貫通孔14の第2開口72(換言すれば連通路吸入口91)と軸線方向Zに対向する部位から第2開口72に向けて起立した本体部121を備えている。本体部121は、第2支持対向面111から第2開口72に向かうに従って徐々に縮径した円錐台形状である。
また、図2及び図3に示すように、インペラ120は、本体部121の表面121aに設けられた羽根部122を有している。羽根部122は、本体部121の周方向に所定の間隔ずつ離間して複数設けられている。そして、羽根部122は、本体部121と第1支持パーツ100とを連結している。すなわち、両支持パーツ100,110は、羽根部122を介して連結されている。これにより、回転軸部15が回転すると、両支持パーツ100,110が回転するとともに、インペラ120が回転することとなる。
図2に示すように、スラストハウジング23の側壁部23bには、インペラ120によって圧縮された流体(詳細には連通路吐出口92から吐出された流体)が流入するディフューザ流路123が設けられている。ディフューザ流路123は、連通路吐出口92に対して回転軸部15の径方向外側に配置されたものであって軸線方向Zから見て環状の流路である。ディフューザ流路123は、側壁部23bの内周面23baのうち連通路吐出口92に対して回転軸部15の径方向に対向する位置に設けられた環状の開口部を有している。
また、スラストハウジング23の側壁部23bには、ディフューザ流路123を通った流体が流入する吐出室124が設けられている。吐出室124は、ディフューザ流路123に対して回転軸部15の径方向外側に配置されており、軸線方向Zから見て環状となっている。吐出室124に存在する圧縮された流体は、スラストハウジング23に設けられた吐出口(図示略)から吐出される。
スラスト軸受18,19は、インペラ120の回転によって生じるスラスト力を受けるものである。両スラスト軸受18,19は、回転軸部15の外径よりも長い内径と、スラスト支持部17の外径と同一の外径とを有する平板(詳細には円板)のリング状である。本実施形態の両スラスト軸受18,19は、作動流体に気体を用いた非可撓性の動圧軸受である。
図2に示すように、本実施形態では、スラスト軸受18,19は、スラスト支持部17に対して軸線方向Zの両側に配置されている。詳細には、第1スラスト軸受18は、第1支持端面81とプレート22の第2板面22bとの間に配置されており、第2スラスト軸受19は、第2支持端面82と第1スラスト底面23cとの間に配置されている。
第1スラスト軸受18は、スラスト支持部17の回転時に発生する動圧によって、第1支持端面81との間に第1スラスト隙間131が形成された非接触の状態でスラスト力を受けてスラスト支持部17(詳細には第1支持端面81)を支持する。詳細には、第1スラスト軸受18は、第1支持端面81とプレート22の第2板面22bとの対向距離よりも薄く形成されている。第1スラスト軸受18は、プレート22に固定されている。第1スラスト軸受18は、第1支持端面81と対向する第1スラスト軸支面132を有している。第1スラスト隙間131は、第1スラスト軸支面132と第1支持端面81との間に形成された円環状の隙間である。第1スラスト隙間131は、第1支持端面81と第2板面22bとの間の隙間よりも狭くなっている。
ここで、支持側壁面83とスラストハウジング23の側壁部23bの内周面23baとの間には、連通路吐出口92から吐出された圧縮流体が充填された高圧室A3が設けられている。連通路16とディフューザ流路123とは高圧室A3を介して連通している。
また、スラスト室A2は、第1スラスト隙間131よりも回転軸部15の径方向内側に配置された第1内側空間A4を有している。第1内側空間A4は、平板リング状に形成された第1スラスト軸受18の内側に設けられた空間であり、プレート貫通孔32(詳細には第1ラジアル隙間42)と連通している。つまり、第1スラスト隙間131とプレート貫通孔32とは、第1内側空間A4を介して連通している。
第1スラスト軸受18は、高圧室A3と第1内側空間A4との間に設けられており、高圧室A3と第1内側空間A4とは第1スラスト隙間131を介して連通している。高圧室A3には圧縮流体が充填されているため、高圧室A3の圧力は第1内側空間A4の圧力よりも高い。
図2及び図4に示すように、第1スラスト軸支面132には、高圧室A3の圧縮流体が第1内側空間A4に漏れるのを規制し、且つ、スラスト支持部17が回転することによって発生する動圧を高めるように構成された第1スラスト動圧溝133が形成されている。第1スラスト動圧溝133は、スラスト支持部17の回転時に、第1スラスト軸支面132の内側から外側に向かう流れ、換言すれば第1内側空間A4から高圧室A3に向かう流れを誘起させる溝であり、例えばポンプアウト型の螺旋溝である。なお、第1スラスト動圧溝133はポンプアウト型の螺旋溝に限られず、例えばヘリングボーン型の螺旋溝であってもよい。
かかる構成によれば、高圧室A3と第1内側空間A4との間にある第1スラスト隙間131によって、高圧室A3から第1内側空間A4への圧縮流体の移動が絞られている。つまり、第1スラスト隙間131は、連通路吐出口92から吐出された圧縮流体が第1内側空間A4に漏れないように規制する絞り部として機能している。特に、スラスト支持部17の回転時には、高圧室A3から第1内側空間A4に向かう圧縮流体の流れと第1スラスト動圧溝133によって誘起される流れとが衝突するため、第1内側空間A4への圧縮流体の漏れが更に規制されるとともに第1スラスト隙間131にて発生する動圧が高められている。
更に、既に説明した通り、第1内側空間A4からモータ室A1への流体の漏れは、第1ラジアル隙間42及び当該第1ラジアル隙間42によって生じる動圧によって規制されている。つまり、第1スラスト軸受18及び第1ラジアル軸受41は、連通路吐出口92から吐出される圧縮流体がモータ室A1に漏れないように規制するシール機能を有する。
図2に示すように、第2スラスト軸受19は、スラスト支持部17の回転時に発生する動圧によって、第2支持端面82との間に第2スラスト隙間141が形成された非接触の状態でスラスト力を受けてスラスト支持部17(詳細には第2支持端面82)を支持する。第2スラスト軸受19は、第2支持端面82と第1スラスト底面23cとの対向距離よりも薄く形成されている。第2スラスト軸受19は、スラストハウジング23に固定されている。第2スラスト軸受19は、第2支持端面82と対向する第2スラスト軸支面142を有している。第2スラスト隙間141は、第2スラスト軸支面142と第2支持端面82との間に形成された隙間である。
また、スラスト室A2は、第2スラスト隙間141よりも回転軸部15の径方向内側に配置された第2内側空間A5を有している。第2内側空間A5は、平板リング状の第2スラスト軸受19の内側の空間である。第2スラスト軸受19は、高圧室A3と第2内側空間A5との間に設けられており、高圧室A3と第2内側空間A5とは第2スラスト隙間141を介して連通している。
図2に示すように、第2スラスト軸支面142には、高圧室A3の圧縮流体が第2内側空間A5に漏れるのを規制し、且つ、スラスト支持部17が回転することによって発生する動圧を高めるように構成された第2スラスト動圧溝143が形成されている。図5に示すように、第2スラスト動圧溝143は、例えばヘリングボーン形状である。詳細には、第2スラスト動圧溝143は、互いに螺旋の傾斜方向が相違し、且つ、径方向に対向配置された2つの螺旋溝143a,143bを有している。
次に、遠心圧縮機10が用いられている車両空調装置300について簡単に説明する。
図1に示すように、車両空調装置300は、遠心圧縮機10の他に、凝縮器301、気液分離器302、膨張弁303及び蒸発器304を備えている。これら凝縮器301、気液分離器302、膨張弁303及び蒸発器304は、配管を介して接続されている。また、凝縮器301は、第1吐出口を介して吐出室124に接続されており、蒸発器304は、第1開口71に接続されている。
次に本実施形態の作用について説明する。
電動モータ13によって回転軸部15が回転すると、回転軸部15に設けられているスラスト支持部17、及び、スラスト支持部17に設けられているインペラ120の双方が一体回転する。すると、回転軸部15における軸貫通孔14の第1開口71から流体が吸入される。吸入された流体は、軸貫通孔14を通って、連通路吸入口91から連通路16に吸入される。そして、連通路16内に収容されているインペラ120によって圧縮されて、連通路吐出口92から吐出される。この場合、連通路16の一部、詳細には第2パーツ連通路94は、流体が通過することにより当該流体が圧縮されるディフューザ流路として機能している。
連通路吐出口92から吐出された圧縮流体は、ディフューザ流路123を通ることによって更に圧縮されて、吐出室124に流れ込み、当該吐出室124から吐出される。
ここで、インペラ120が回転することによって生じたスラスト力は、スラスト支持部17を介して両スラスト軸受18,19に伝達され、当該両スラスト軸受18,19が上記スラスト力を受ける。これにより、スラスト支持部17(詳細には両支持端面81,82)が両スラスト軸受18,19によって支持される。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)遠心圧縮機10は、軸線方向Zに貫通した軸貫通孔14を有する中空筒状の回転軸部15と、回転軸部15の回転に伴って回転することにより流体を圧縮するインペラ120とを備えている。遠心圧縮機10は、インペラ120の回転によって生じるスラスト力を受けるスラスト軸受18,19と、回転軸部15と一体回転するものであってスラスト軸受18,19によって軸線方向Zから支持されるスラスト支持部17とを備えている。軸貫通孔14における両開口71,72のうち第1開口71は、流体が吸入される吸入口である。スラスト支持部17は、回転軸部15の軸線方向Zの両端部15a,15bのうち第1開口71を構成する一端部15aとは反対側の他端部15bに設けられており、回転軸部15と一体回転する。スラスト支持部17は、軸線方向Zに延設された支持側壁面83と、軸貫通孔14と軸線方向Zに連通し、且つ、回転軸部15の径方向に延びるとともに支持側壁面83に開口している連通路16とを有している。そして、インペラ120は、連通路16に収容されており、且つ、スラスト支持部17と一体回転するようにスラスト支持部17に設けられている。
かかる構成によれば、スラスト支持部17の連通路16にインペラ120が収容されている。これにより、インペラ120とスラスト支持部17とが別々に回転軸部15に設けられている構成と比較して、風損の発生箇所の削減を図ることができる。よって、インペラ120の回転に伴う風損と、スラスト支持部17の回転に伴う風損とが別々に発生する構成と比較して、風損の低減を図ることができるため、遠心圧縮機10の効率の向上を図ることができる。
(2)また、回転軸部15が中空筒状となっているため、回転軸部15の軽量化を図ることができる。これにより、回転軸部15を回転させるのに必要な負荷の軽減を図ることができるとともに遠心圧縮機10の軽量化を図ることができる。
特に、本実施形態では、両ラジアル軸受41,51は作動流体に気体を用いた動圧軸受である。このため、両ラジアル軸受41,51を用いて回転軸部15を回転可能に支持するためには、回転軸部15の周速度がある程度必要となるため、回転軸部15の外径をある程度長く設定する必要が生じる。この場合、回転軸部15が重くなり易い。すると、回転軸部15を回転させるのに必要なトルクが大きくなったり、回転軸部15の高速回転が困難になったりするといった不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態では、回転軸部15が中空筒状となっているため、上記不都合を抑制できる。
(3)更に、インペラ120が収容されているスラスト支持部17は、回転軸部15の軸線方向Zの両端部15a,15bのうち吸入口として機能する第1開口71を構成する一端部15aとは反対側の他端部15bに設けられている。これにより、第1開口71からインペラ120までの流路を長くすることができる。すると、軸貫通孔14内にて旋回流れが形成される。このため、旋回流れが生じている流体が連通路吸入口91を通って、インペラ120に吸入されることとなる。これにより、旋回流れを考慮して羽根部122の入口角度を調整(詳細には大きく)することにより、最大流量の向上を図ることができる。
(4)遠心圧縮機10は、回転軸部15を回転させる電動モータ13を備え、当該電動モータ13は、回転軸部15に取り付けられたロータ61を有している。かかる構成によれば、ロータ61にて発生した熱は、回転軸部15を介して、軸貫通孔14を流れる流体に吸収される。これにより、ロータ61を冷却することができる。また、回転軸部15にロータ61が取り付けられる分だけ、軸貫通孔14の流路長は長くなり易い。このため、より好適に(3)の効果を得ることができる。また、回転軸部15が軽量化されているため、回転軸部15を回転させるのに要するトルクが小さくて済む。
(5)スラスト支持部17は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bに設けられた第1支持パーツ100と、第1支持パーツ100に対して軸線方向Zに対向配置された第2支持パーツ110とを有している。インペラ120は、第2支持パーツ110における軸貫通孔14と対向する第2支持対向面111から起立した本体部121と、本体部121と第1支持パーツ100とを連結する羽根部122とを有している。かかる構成によれば、羽根部122によって両支持パーツ100,110が連結されている。これにより、回転軸部15が回転すると、両支持パーツ100,110が一体回転し、インペラ120が回転することとなる。よって、連通路16に収容されているインペラ120を、回転軸部15と一体回転させることができる。
(6)回転軸部15及びスラスト支持部17を有する回転体12が収容されたハウジング11内には、インペラ120によって圧縮された流体が流入するものであって軸線方向Zから見て環状のディフューザ流路123と、ディフューザ流路123を通った流体が流入する吐出室124とが設けられている。ディフューザ流路123は、連通路吐出口92に対して回転軸部15の径方向に対向する位置に設けられている。かかる構成によれば、スラスト支持部17が回転している場合であっても、連通路吐出口92から吐出された流体は、ディフューザ流路123に入り込み、ディフューザ流路123を通ることによって更に圧縮されて、吐出室124に流入する。これにより、回転するスラスト支持部17内に設けられたインペラ120によって圧縮された流体を、回転しないディフューザ流路123及び吐出室124に好適に導入させることができる。
(7)ハウジング11は、スラスト支持部17及び両スラスト軸受18,19を収容するスラスト室A2と、スラスト室A2を区画するのに用いられるものであって、回転軸部15が挿通されるプレート貫通孔(挿通孔)32が形成されたプレート(区画壁部)22とを備えている。そして、プレート貫通孔32の内周面32aと回転軸部15の外周面15cとの間には、回転軸部15を回転可能に支持している第1ラジアル軸受41が設けられている。かかる構成によれば、プレート貫通孔32に回転軸部15が挿通されることにより、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bに設けられているスラスト支持部17をスラスト室A2に収容することができる。そして、そのプレート貫通孔32に第1ラジアル軸受41が設けられているため、回転軸部15を回転可能に支持できる。
また、第1ラジアル軸受41にて発生した熱は、回転軸部15を介して、軸貫通孔14を流れる流体に吸収される。これにより、第1ラジアル軸受41を冷却することができるため、第1ラジアル軸受41の焼き付きを抑制できる。
(8)スラスト支持部17は、プレート22と軸線方向Zに対向している第1支持端面81を有している。第1スラスト軸受18は、第1支持端面81とプレート22との間に設けられた平板リング状であって、スラスト支持部17の回転時に発生する動圧によって、第1支持端面81との間に第1スラスト隙間131が形成された非接触の状態でスラスト力を受ける。第1スラスト軸受18の内側には、プレート貫通孔32と連通する第1内側空間A4が設けられている。そして、第1スラスト軸受18は、第1スラスト隙間131で絞ることにより、連通路16(詳細には連通路吐出口92)から吐出された流体が第1内側空間A4に向けて流れないように規制している。これにより、スラスト支持部17を支持しつつ、圧縮流体が第1内側空間A4を介してモータ室A1に漏れることを抑制することができる。よって、圧縮流体が漏れることによる効率低下を抑制できる。
(9)第1ラジアル軸受41は、回転軸部15の回転時に発生する動圧によって、回転軸部15の外周面15cとの間に第1ラジアル隙間42が形成された非接触の状態で回転軸部15を回転可能に支持するものであり、更に第1ラジアル隙間42で絞ることにより、スラスト室A2の流体が漏れないように規制している。かかる構成によれば、回転軸部15を回転可能に支持しつつ、スラスト室A2からモータ室A1への流体の漏れを抑制できる。よって、圧縮流体が漏れることによる効率低下を抑制できる。
(10)遠心圧縮機10は、電動モータ13に対して第1ラジアル軸受41とは反対側に配置された第2ラジアル軸受51を備えている。第2ラジアル軸受51は、回転軸部15の回転時に発生する動圧によって回転軸部15の外周面15cとの間に第2ラジアル隙間52が形成された非接触の状態で回転軸部15を回転可能に支持する。また、第2ラジアル軸受51は、第2ラジアル隙間52で絞ることにより、モータ室A1から底部貫通孔33(すなわちハウジング11外)へ流体が漏れないように規制している。これにより、底部貫通孔33を介して、モータ室A1からハウジング11外に流体が漏れることを抑制できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図6及び図7に示すように、遠心圧縮機10は、互いに連結された2つのスラスト支持部201,211を備えている。そして、本実施形態のスラスト室A10は、両スラスト支持部201,211及び両スラスト軸受18,19を収容している。
図7に示すように、第1スラスト支持部201は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bに設けられている。第1スラスト支持部201は、第1連通路吸入口202a及び第1連通路吐出口202bを有する第1連通路202と、第1インペラ203とを備えている。これらは、第1実施形態の連通路16及びインペラ120と同一構成である。
第2スラスト支持部211は、第1スラスト支持部201に対して回転軸部15とは反対側に配置されている。第2スラスト支持部211は、第1スラスト支持部201と左右対称である。第2スラスト支持部211は、第1連通路202とは反対方向に開口した第2連通路吸入口212a、及び、回転軸部15の径方向に開口した第2連通路吐出口212bを有する第2連通路212と、第2連通路212に収容された第2インペラ213とを備えている。第2インペラ213は、第2スラスト支持部211と一体回転するように第2スラスト支持部211に設けられている。詳細には、第2インペラ213と第2スラスト支持部211とは一体形成されている。なお、第2連通路212及び第2インペラ213は、第1連通路202及び第1インペラ203と左右対称である点を除いて同一構成であるため、詳細な説明を省略する。なお、両インペラ203,213は、左右対称である関係上、互いに基端側同士が対向配置されている。
図7に示すように、スラストハウジング220の側壁部221には、第1連通路吐出口202bから吐出された流体が流入する第1ディフューザ流路222と、第1ディフューザ流路222と連通する第1吐出室223とが設けられている。これらは、第1実施形態のディフューザ流路123及び吐出室124と同一構成である。
また、スラストハウジング220の側壁部221には、第2連通路吐出口212bから吐出された流体が流入する第2ディフューザ流路224が設けられている。第2ディフューザ流路224は、第2連通路吐出口212bに対して回転軸部15の径方向外側に配置された環状の流路である。第2ディフューザ流路224は、スラストハウジング220の側壁部221の内周面221aのうち第2連通路吐出口212bに対して回転軸部15の径方向に対向する位置に設けられた開口部を有している。
更に、スラストハウジング220の側壁部221には、第2ディフューザ流路224と連通している第2吐出室225が設けられている。第2吐出室225に存在する圧縮された流体は、スラストハウジング220に設けられた吐出口(図示略)から吐出される。
ハウジング11、詳細にはスラストハウジング220のスラスト底部220aには、流体が吸入される第2吸入口としてのスラスト開口226が形成されている。スラスト開口226は、第2連通路吸入口212aと軸線方向Zに対向する位置に設けられている。スラスト開口226と第2連通路吸入口212aとは同一径に設定されている。
かかる構成において、両スラスト支持部201,211は、互いに軸線方向Zに対向するスラスト対向面201a,211aと、スラスト対向面201a,211aとは反対側の面であって、スラスト軸受18,19によって支持される支持端面201b,211bとを備えている。第2連通路吸入口212aは、第2支持端面211bに存在する。
第1スラスト軸受18は、互いに対向している第1スラスト支持部201の第1支持端面201bとプレート22の第2板面22bとの間に配置されており、第1スラスト支持部201の回転時に生じる動圧を用いて第1支持端面201bを非接触で支持している。
第2スラスト軸受19は、互いに対向している第2スラスト支持部211の第2支持端面211bとスラストハウジング220の第1スラスト底面220bとの間に配置されており、第2スラスト支持部211の回転時に生じる動圧を用いて第2支持端面211bを非接触で支持している。なお、第2スラスト軸受19の内径は、スラスト開口226及び第2連通路吸入口212aよりも長く設定されている。このため、スラスト開口226から第2連通路吸入口212aへの流体の吸入が第2スラスト軸受19によって阻害されにくい。
第2スラスト支持部211は、軸線方向Zに延設された側面としての第2支持側壁面211cを有している。第2支持側壁面211cは、円柱状の第2スラスト支持部211の側面である。第2連通路吐出口212bは第2支持側壁面211cに設けられている。すなわち、第2連通路212は、第2内側空間A5を介してスラスト開口226と連通するように第2支持端面211bに開口している。そして、第2連通路212は、回転軸部15の径方向に延びるとともに第2支持側壁面211cに開口している。
遠心圧縮機10は、両スラスト支持部201,211を連結している連結部227を備えている。連結部227は、第1スラスト支持部201の第1スラスト対向面201aと、第2スラスト支持部211の第2スラスト対向面211aとを繋いでいる。これにより、回転軸部15と両スラスト支持部201,211とが一体回転する。
ここで、図7に示すように、スラストハウジング220の側壁部221は、スラスト室A10を区画しているものであって、両スラスト支持部201,211の支持側壁面201c,211cと回転軸部15の径方向に対向している内周面221aを有している。側壁部221の内周面221aには、当該内周面221aから回転軸部15の径方向内側に突出し、且つ、流体の流れを規制する規制壁部228が設けられている。規制壁部228は、両スラスト対向面201a,211aの間に入り込んでいる。規制壁部228と両スラスト対向面201a,211a及び連結部227との間には若干の規制隙間229が形成されている。この場合、スラスト室A10は、規制壁部228によって、第1スラスト軸受18及び第1スラスト支持部201を収容する第1スラスト室A11と、第2スラスト軸受19及び第2スラスト支持部211を収容する第2スラスト室A12とに区分けされている。両スラスト室A11,A12は規制隙間229によって流体の移動が規制されている。なお、スラストハウジング220の側壁部221の内周面221aが「区画側壁面」に対応する。
本実施形態の車両空調装置300は、凝縮器301が第2吐出室225に接続され、且つ、蒸発器304が第1開口71に接続されるように構成されている。そして、車両空調装置300は、第1吐出室223とスラスト開口226とを接続する配管305を備えている。
次に本実施形態の作用について説明する。
回転軸部15が回転すると、互いに連結された両スラスト支持部201,211が一体回転する。すると、両インペラ203,213が回転し、流体の圧縮動作が行われる。詳細には、第1開口71から吸入された流体が、第1インペラ203の回転及び第1ディフューザ流路222の通過によって圧縮され、その圧縮された流体が配管305を通ってスラスト開口226に吸入される。そして、スラスト開口226から吸入された流体は、第2インペラ213の回転及び第2ディフューザ流路224の通過によって更に圧縮されて、凝縮器301に吐出される。
以上詳述した本実施形態によれば、(1)〜(10)の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(11)遠心圧縮機10は、回転軸部15の軸線方向Zの他端部15bに設けられた第1スラスト支持部201と、第1スラスト支持部201に対して回転軸部15とは反対側に設けられた第2スラスト支持部211とを備えている。第2スラスト支持部211は、軸線方向Zに延設された第2支持側壁面211c、及び、第2内側空間A5を介してハウジング11に形成されたスラスト開口226と連通する第2連通路212を有している。遠心圧縮機10は、第2連通路212内に収容され、且つ、第2スラスト支持部211と一体回転するように第2スラスト支持部211に設けられた第2インペラ213と、両スラスト支持部201,211を連結する連結部227とを備えている。
かかる構成において、両スラスト支持部201,211は、互いに軸線方向Zに対向するスラスト対向面201a,211aと、スラスト対向面201a,211aとは反対側の面であってスラスト軸受18,19によって支持される支持端面201b,211bと、を備えている。第2連通路212は、第2内側空間A5を介してスラスト開口226と連通するように第2支持端面211bに開口し、且つ、回転軸部15の径方向に延びるとともに第2支持側壁面211cに開口している。そして、ハウジング11は、両スラスト支持部201,211及び両スラスト軸受18,19を収容するスラスト室A10を区画しているものであって両スラスト支持部201,211と回転軸部15の径方向に対向している区画側壁面としてのスラストハウジング220の側壁部221の内周面221aを有している。また、ハウジング11は、上記内周面221aから回転軸部15の径方向内側に突出し、且つ、両スラスト対向面201a,211aの間に配置されたものであって、流体の流れを規制する規制壁部228を備えている。
かかる構成によれば、流体の二段階の圧縮が可能となる。この場合、第1連通路吐出口202bから吐出される流体と、第2連通路吐出口212bから吐出される流体との圧力が異なることとなる。この場合、圧力が相違する両流体が混ざると効率の低下が懸念される。
これに対して、本実施形態によれば、規制壁部228によって、両流体の混合が生じにくくなっている。これにより、両スラスト支持部201,211に収容されたインペラ203,213を用いて二段階圧縮を行う上で生じ得る不都合である両流体の混合に起因する効率の低下を抑制できる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1スラスト動圧溝133を省略してもよい。つまり、第1スラスト軸支面132は平坦面であってもよい。この場合であっても、第1スラスト隙間131が絞り部として機能しているため、高圧室A3から第1内側空間A4への流体の漏れが規制されている。同様に、第2スラスト動圧溝143を省略してもよい。
○ 第2スラスト動圧溝143は、例えばポンプイン型の螺旋溝であってもよい。この場合、高圧室A3の圧縮流体が第2内側空間A5に流れ込むため、第2内側空間A5の圧力が高くなる。これにより、第2内側空間A5から第2支持端面82に付与される押圧力が高められるため、スラスト力を好適に受けることができる。
○ 両スラスト軸受18,19のシール機能は必須ではない。例えば、両スラスト軸受18,19は、例えばトップフォイルとバンプフォイルとを有する可撓性の動圧軸受であってもよい。この場合であっても、第1ラジアル軸受41によって、スラスト室A2,A10からモータ室A1への流体の漏れが規制されているため、流体は漏れにくい。また、両スラスト軸受18,19は、接触式のものであってもよい。
○ 両スラスト軸受18,19のいずれか一方を省略してもよい。
○ 両ラジアル動圧溝45,55の具体的な構成は、ヘリングボーン溝に限られない。例えば、第1ラジアル動圧溝45は、スラスト室A2,A10からモータ室A1に向かう方向とは反対方向の流れを誘起させる溝であってもよい。また、第2ラジアル動圧溝55は、モータ室A1からハウジング11外(底部貫通孔33)に向かう方向とは反対方向の流れを誘起させる溝でもよい。
○ 第1ラジアル動圧溝45を省略してもよい。この場合であっても、第1ラジアル隙間42が絞り部として機能しているため、第1内側空間A4からモータ室A1への流体の漏れが規制されている。同様に、第2ラジアル動圧溝55を省略してもよい。
○ 両ラジアル軸受41,51のシール機能は必須ではない。例えば、両ラジアル軸受41,51は、例えばトップフォイルとバンプフォイルとを有する可撓性の動圧軸受であってもよい。但し、スラスト室A2,A10からモータ室A1への流体の漏れを抑制する観点に着目すれば、第1スラスト軸受18及び第1ラジアル軸受41の少なくとも一方がシール機能を有しているとよい。また、両ラジアル軸受41,51のいずれか一方がシール機能を有する構成で、他方がシール機能を有さない構成であってもよい。
○ インペラ120,203に吸入される流体は、予め旋回流れが生じていなくてもよい。
○ 第1実施形態においてインペラ120の先端部が軸貫通孔14に入り込んでいてもよい。すなわち、インペラ120は、連通路16及び軸貫通孔14の双方に跨って配置されていてもよい。
○ 回転軸部15、スラスト支持部17及びインペラ120は一体形成されていたが、これに限られず、それぞれ別体で連結されている構成でもよい。
○ 第2実施形態において、車両空調装置は、凝縮器301が第1吐出室223に接続され、且つ、蒸発器304がスラスト開口226に接続されるように構成されていてもよい。この場合、車両空調装置300は、第2吐出室225と第1開口71とを接続する配管を備えているとよい。
○ 第2実施形態において、両スラスト支持部201,211は大きさが異なっていてもよい。同様に、第1連通路202及び第1インペラ203と、第2連通路212及び第2インペラ213とは大きさが異なっていてもよい。
○ 遠心圧縮機10の搭載対象は、車両に限られず、任意である。
○ 実施形態の遠心圧縮機10は、車両空調装置300の一部に用いられていたが、これに限られず、他の用途に用いてもよい。例えば、車両が燃料電池を搭載した燃料電池車両(FCV)である場合には、当該遠心圧縮機10は、上記燃料電池に空気を供給する供給装置に用いられてもよい。要は、圧縮対象の流体は、冷媒であってもよいし空気などであってもよく、流体装置は、車両空調装置300に限られず、任意である。
10…遠心圧縮機、11…ハウジング、13…電動モータ、14…軸貫通孔、15…回転軸部、15a…回転軸部の軸線方向の一端部、15b…回転軸部の軸線方向の他端部、15c…回転軸部の外周面、16…連通路、17…スラスト支持部、18.19…スラスト軸受、22…プレート(区画壁部)、23,220…スラストハウジング、23b,221…側壁部、23ba,221a…側壁部の内周面、32…プレート貫通孔、41,51…ラジアル軸受、42,52…ラジアル隙間、43,53…ラジアル軸支面、45,55…ラジアル動圧溝、71…第1開口(一方の開口)、81,82…支持端面、83…支持側壁面(側面)、91…連通路吸入口、92…連通路吐出口、100…第1支持パーツ、110…第2支持パーツ、120…インペラ、121…本体部、122…羽根部、123…ディフューザ流路、124…吐出室、131,141…スラスト隙間、133,143…スラスト動圧溝、201…第1スラスト支持部、201a,211a…スラスト対向面、201b,211b…支持端面、202…第1連通路、203…第1インペラ、211…第2スラスト支持部、212…第2連通路、213…第2インペラ、227…連結部、228…規制壁部、A1…モータ室、A2,A10…スラスト室。

Claims (8)

  1. 軸線方向に貫通した軸貫通孔を有する中空筒状の回転軸部と、
    前記回転軸部の回転に伴って回転することにより流体を圧縮するインペラと、
    前記インペラの回転によって生じるスラスト力を受けるスラスト軸受と、
    前記回転軸部と一体回転するものであって、前記スラスト軸受によって前記軸線方向から支持されるスラスト支持部と、
    を備え、
    前記軸貫通孔における両開口のうち一方の開口は、流体が吸入される吸入口であり、
    前記スラスト支持部は、前記回転軸部の前記軸線方向の両端部のうち前記吸入口を構成する一端部とは反対側の他端部に設けられており、
    前記スラスト支持部は、
    前記軸線方向に延設された側面と、
    前記軸貫通孔と前記軸線方向に連通し、且つ、前記回転軸部の径方向に延びるとともに前記側面に開口する連通路と、
    を有し、
    前記インペラは、前記連通路内に収容されており、且つ、前記スラスト支持部と一体回転するように当該スラスト支持部に設けられていることを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 前記スラスト支持部は、
    前記回転軸部の前記他端部に設けられた第1支持パーツと、
    前記第1支持パーツに対して前記軸線方向に対向配置された第2支持パーツと、
    を有し、
    前記インペラは、
    前記第2支持パーツにおける前記軸貫通孔と対向する対向面から起立した本体部と、
    前記本体部と前記第1支持パーツとを連結する羽根部と、
    を有している請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記回転軸部を回転させる電動モータを備え、
    当該電動モータは、前記回転軸部に取り付けられたロータを有している請求項1又は請求項2に記載の遠心圧縮機。
  4. 前記回転軸部及び前記スラスト支持部が収容されたハウジングを備え、
    前記ハウジング内には、
    前記インペラによって圧縮された流体が流入するものであって前記軸線方向から見て環状のディフューザ流路と、
    前記ディフューザ流路を通った流体が流入する吐出室と、
    が設けられている請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
  5. 前記ハウジングは、
    前記スラスト支持部及び前記スラスト軸受を収容するスラスト室と、
    前記スラスト室を区画するのに用いられるものであって、前記回転軸部が挿通される挿通孔を有する区画壁部と、
    を備え、
    前記挿通孔の内周面と前記回転軸部の外周面との間には、前記回転軸部を回転可能に支持しているラジアル軸受が設けられている請求項4に記載の遠心圧縮機。
  6. 前記スラスト支持部は、前記区画壁部と前記軸線方向に対向している支持端面を有し、
    前記スラスト軸受は、前記支持端面と前記区画壁部との間に設けられた平板リング状であって、前記スラスト支持部の回転時に発生する動圧によって、前記支持端面との間にスラスト隙間が形成された非接触の状態で前記スラスト力を受けるものであり、
    前記スラスト軸受の内側には、前記挿通孔と連通する内側空間が設けられ、
    前記スラスト軸受は、前記スラスト隙間で絞ることにより、前記連通路から吐出された流体が前記内側空間に向けて流れないように規制している請求項5に記載の遠心圧縮機。
  7. 前記ラジアル軸受は、前記回転軸部の回転時に発生する動圧によって、前記回転軸部の外周面との間にラジアル隙間が形成された非接触の状態で前記回転軸部を回転可能に支持するものであり、
    更に前記ラジアル軸受は、前記ラジアル隙間で絞ることにより、前記スラスト室の流体が漏れないように規制している請求項5又は請求項6に記載の遠心圧縮機。
  8. 前記吸入口、前記インペラ、前記連通路及び前記スラスト支持部は、第1吸入口、第1インペラ、第1連通路及び第1スラスト支持部であり、
    前記遠心圧縮機は、
    前記第1スラスト支持部に対して前記回転軸部とは反対側に設けられた第2スラスト支持部であって、前記軸線方向に延設された側面、及び、流体が吸入される第2吸入口と連通する第2連通路を有する前記第2スラスト支持部と、
    前記第2連通路内に収容され、且つ、前記第2スラスト支持部と一体回転するように前記第2スラスト支持部に設けられている第2インペラと、
    前記第1スラスト支持部と前記第2スラスト支持部とを連結する連結部と、
    前記スラスト軸受及び前記両スラスト支持部を収容するスラスト室と、前記第2吸入口とが形成されたハウジングと、
    を備え、
    前記両スラスト支持部はそれぞれ、
    互いに前記軸線方向に対向するスラスト対向面と、
    前記スラスト対向面とは反対側の面であって、前記スラスト軸受によって支持される支持端面と、
    を備え、
    前記第2連通路は、前記第2吸入口と連通するように前記第2スラスト支持部の前記支持端面に開口し、且つ、前記回転軸部の径方向に延びるとともに前記第2スラスト支持部の前記側面に開口しており、
    前記ハウジングは、
    前記スラスト室を区画しているものであって前記両スラスト支持部と前記回転軸部の径方向に対向している区画側壁面と、
    前記区画側壁面から前記回転軸部の径方向内側に突出し、且つ、前記両スラスト対向面の間に配置されたものであって、流体の流れを規制する規制壁部と、
    を備えている請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
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