JP2017025162A - 樹脂溶液組成物およびポリイミドフィルム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、透明ポリイミドフィルムの形成に好適な樹脂溶液組成物および該組成物を用いて形成されるポリイミドフィルムに関する。
液晶表示素子や有機EL表示素子などのディスプレイ分野においては、液晶パネルを構成する透明基板として無機ガラスが広く用いられているが、無機ガラスの高い比重と脆さが問題となっている。そのため、ガラスに代わる低比重の透明材料が求められているが、透明基板上にITOからなる透明電極を形成する際、高い導電性を得るために200℃以上の高温にすることから、さらに耐熱性を有する材料が求められている。
ポリイミド樹脂は、高分子フィルムの中では高い耐熱性を持つことが知られており、液晶表示素子や半導体における保護材料や絶縁材料などの電子材料として広く用いられている。しかしながら、芳香族ポリイミド樹脂フィルムは、一般に、分子内もしくは分子間電荷移動錯体の形成に由来する可視光の吸収により黄色または褐色に着色する。このため、フラットパネルディスプレイ等の透明基板材料、光ファイバーおよび光導波路などの光学用途には不適当であった。
光学用プラスチックとして用いられてきたアクリル樹脂は、低複屈折性と無色透明性を有しているが、耐熱性が不足しているために、上記用途には使用できなかった。また、ポリカーボネートは、高いガラス転移温度を有しているが、耐熱着色性を満足できていなかった。
このような問題を解決する方法として、透明ポリイミドフィルムに関する報告がいくつかなされている。
このような問題を解決する方法として、透明ポリイミドフィルムに関する報告がいくつかなされている。
特許文献1には、シクロヘキサンテトラカルボン酸無水物と特定のジアミンから可溶性ポリイミドを合成し、その溶液からなる塗膜を真空雰囲気下で乾燥して得られた透明ポリイミドフィルムが開示されている。また、特許文献2には、特定の酸無水物とジアミンから得られたアミック酸溶液からなる塗膜を真空条件下で乾燥して得られた透明ポリイミドフィルムが開示されている。しかしながら、特許文献1および2には、塗膜を空気雰囲気下で乾燥して透明なポリイミドフィルムを得る方法については何ら記載されていない。
特許文献3には、可溶性ポリイミドを用いて得られたポリイミドフィルムが開示されているが、フィルム作製時の乾燥は減圧下で行われている。
上記のように、従来の透明ポリイミドフィルムの製造方法では、透明性を損なわないために真空条件下または窒素雰囲気下で加熱処理することが多く、工程が頻雑になるという問題があった。
上記のように、従来の透明ポリイミドフィルムの製造方法では、透明性を損なわないために真空条件下または窒素雰囲気下で加熱処理することが多く、工程が頻雑になるという問題があった。
本発明の目的は、フラットパネルディスプレイや携帯電話機器等に用いられる透明基板材料、光ファイバー、光導波路および光学用接着剤などの光学用途に好適であり、かつ、真空や窒素雰囲気下などの特殊な環境下を経ることなく簡便にポリイミドフィルムを製造することが可能なポリイミド系樹脂組成物、ならびに、該組成物を用いて形成される耐熱性および透明性に優れたポリイミドフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、フッ素を含有する特定の酸無水物と特定の構造を有するジアミンとから得られたポリイミド樹脂が、フィルムを製造する際に空気中で200℃以上に加熱しても高い耐熱性と透明性を有すること、かつ、250℃以上の高温でも耐着色性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の態様の例を以下に示す。
[1] 下記式(1)で表わされる化合物と下記式(2)で表わされる化合物とを反応させて得られるポリアミック酸またはポリイミド樹脂を含む樹脂溶液組成物。
[3] ガラス転移温度が200℃以上である項[2]に記載のポリイミドフィルム。
[4] 項[1]に記載の樹脂溶液組成物を基板上に塗布して得られた塗膜中の溶媒を空気中で蒸発除去する工程を含むポリイミドフィルムの製造方法。
[5] 項[2]または[3]に記載のポリイミドフィルムを含む透明基板。
[6] 上記式(1)で表わされる化合物と上記式(2)で表わされる化合物とを反応させて得られるポリイミド樹脂。
[4] 項[1]に記載の樹脂溶液組成物を基板上に塗布して得られた塗膜中の溶媒を空気中で蒸発除去する工程を含むポリイミドフィルムの製造方法。
[5] 項[2]または[3]に記載のポリイミドフィルムを含む透明基板。
[6] 上記式(1)で表わされる化合物と上記式(2)で表わされる化合物とを反応させて得られるポリイミド樹脂。
本発明の樹脂溶液組成物を用いれば、真空や窒素雰囲気下などの特殊な環境下を経ることなく簡便にポリイミドフィルムを製造することができる。また、本発明のポリイミド樹脂は、耐熱性および透明性に優れており、フラットパネルディスプレイや携帯電話機器等の透明基板材料、光ファイバー、光導波路および光学用接着剤などの光学用途に好適である。
以下、本発明に係る樹脂溶液組成物、ポリイミド樹脂、ポリイミドフィルムおよびこれらの用途について詳細に説明する。
<樹脂溶液組成物>
本発明の樹脂溶液組成物は、下記式(1)で表わされる化合物(以下「化合物(1)」ともいう。)と下記式(2)で表わされる化合物(以下「化合物(2)」ともいう。)とを反応させて得られるポリアミック酸またはポリイミド樹脂を含むことを特徴とする。
<樹脂溶液組成物>
本発明の樹脂溶液組成物は、下記式(1)で表わされる化合物(以下「化合物(1)」ともいう。)と下記式(2)で表わされる化合物(以下「化合物(2)」ともいう。)とを反応させて得られるポリアミック酸またはポリイミド樹脂を含むことを特徴とする。
有機極性溶媒としては、特に限定されないが、例えば、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、p−クロロフェノール、m−クレゾール、テトラメチレンスルホンおよびプロピレンカーボネートが挙げられる。これらの溶媒は2種以上を混合して使用してもよい。また、得られる樹脂の溶解度が低くならない範囲で、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等の環状エーテル類、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等の鎖状のエーテル類、およびシクロヘキサノン、シクロペンタノン等の環状ケトン類を併用してもよい。
化合物(2)の有機極性溶媒への溶解量は、有機極性溶媒100重量部に対して10〜30重量部の範囲が好ましい。
反応液中に含まれる化合物(1)と化合物(2)の合計量は、反応液全量に対して、好ましくは20〜50重量%、より好ましくは30〜40重量%である。前記範囲であると、適切な固有粘度の樹脂溶液組成物が得られるとともに、樹脂溶液組成物の固有粘度が過剰に増大することを防ぐことができ、均一な撹拌が行える。
反応液中に含まれる化合物(1)と化合物(2)の合計量は、反応液全量に対して、好ましくは20〜50重量%、より好ましくは30〜40重量%である。前記範囲であると、適切な固有粘度の樹脂溶液組成物が得られるとともに、樹脂溶液組成物の固有粘度が過剰に増大することを防ぐことができ、均一な撹拌が行える。
上記ポリイミド樹脂は上記ポリアミック酸を溶液中で加熱してイミド化することにより得ることができる。反応系内でポリイミド樹脂を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、化合物(2)を有機極性溶媒に溶解した後、化合物(1)を添加し、得られた溶液を4時間還流する方法が挙げられる。有機極性溶媒等についてはポリアミック酸の製造方法で用いられる有機極性溶媒等と同様のものを用いることができる。
本発明の樹脂溶液組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、表面平滑性等の特性向上のために、他の添加剤を含有してもよい。このような添加剤としては、例えば、高分子化合物、エポキシ化合物、アクリル樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、エポキシ硬化剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマーが挙げられる。
<ポリイミド樹脂>
本発明のポリイミド樹脂は、化合物(1)と化合物(2)とを反応させて得られ、その用途に応じた形態で用いることができる。
本発明のポリイミド樹脂は、化合物(1)と化合物(2)とを反応させて得られ、その用途に応じた形態で用いることができる。
本発明のポリイミド樹脂は、耐熱性および透明性に優れていることから、フラットパネルディスプレイや携帯電話機器等の透明基板材料、光ファイバー、光導波路および光学用接着剤などの光学用途に好適である。
<ポリイミドフィルム>
本発明のポリイミドフィルムは、上述した本発明の樹脂溶液組成物を用いて形成され、該ポリイミドフィルムの膜厚が10μmのとき、波長400nmでの透過率が90%以上、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは94%以上であることを特徴とする。
本発明のポリイミドフィルムは、上述した本発明の樹脂溶液組成物を用いて形成され、該ポリイミドフィルムの膜厚が10μmのとき、波長400nmでの透過率が90%以上、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは94%以上であることを特徴とする。
本発明のポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは200℃以上、より好ましくは230℃以上、より好ましくは240〜300℃である。
本発明のポリイミドフィルムの製造方法は、本発明の樹脂溶液組成物を基板上に塗布して得られた塗膜中の溶媒を空気中で蒸発除去する工程を含む方法が好ましい。以下、この方法における好ましい態様を説明するが、本発明のポリイミドフィルムの製造方法は、この方法に限定されるものではない。
本発明のポリイミドフィルムの製造方法は、本発明の樹脂溶液組成物を基板上に塗布して得られた塗膜中の溶媒を空気中で蒸発除去する工程を含む方法が好ましい。以下、この方法における好ましい態様を説明するが、本発明のポリイミドフィルムの製造方法は、この方法に限定されるものではない。
本発明の樹脂溶液組成物を塗布する基板としては、特に限定されないが、例えば、ガラス基板やステンレス製基板が挙げられる。本発明の樹脂溶液組成物の塗布方法としては、特に限定されないが、例えば、アプリケーターやスピンコートを用いて基板上にキャストする方法が挙げられる。
基板上に塗膜を形成した後、ホットプレート上または乾燥炉中で、60〜120℃の温度で約1〜60分間予備乾燥する。次いで、熱循環オーブンを用いて、150〜250℃の温度で約20〜120分間加熱処理することにより、ポリイミドフィルムが得られる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
(1)反応原料および溶媒の名称の略称
実施例および比較例で用いた反応原料および溶媒の名称の略称を以下に示す。
(1)反応原料および溶媒の名称の略称
実施例および比較例で用いた反応原料および溶媒の名称の略称を以下に示す。
<テトラカルボン酸無水物>
6FDA:4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
PMDA-H:1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物
BT100: ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸-1,2,3,4-無水物
BPDA-H:3,4,3’,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物
<ジアミン>
MXYDA:メタキシレンジアミン
PXYDA:パラキシリレンジアミン
<溶媒>
GBL:γ−ブチロラクトン
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
6FDA:4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
PMDA-H:1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物
BT100: ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸-1,2,3,4-無水物
BPDA-H:3,4,3’,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物
<ジアミン>
MXYDA:メタキシレンジアミン
PXYDA:パラキシリレンジアミン
<溶媒>
GBL:γ−ブチロラクトン
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
(2)評価方法
実施例および比較例で得られたポリイミドフィルムの評価は以下に示す方法で行った。
<透過率>
ポリイミドフィルム(膜厚10μm)の全光線透過率を、BYK Gardner社製「haze−gard plus」を用いて測定した。
また、ポリイミドフィルム(膜厚10μm)の400nmでの透過率を、日本分光(株)製分光光度計「V−660」を用いて測定した。さらに、この結果を基に、YI(イエローインデックス)値およびCIE1976L*a*b*表色系におけるb*値を求めた。
ポリイミドフィルム(膜厚10μm)の400nmでの透過率が90%以上、YI値が2.5以下、およびb*値が1.5以下であるポリイミドフィルムを透明材料とした。
実施例および比較例で得られたポリイミドフィルムの評価は以下に示す方法で行った。
<透過率>
ポリイミドフィルム(膜厚10μm)の全光線透過率を、BYK Gardner社製「haze−gard plus」を用いて測定した。
また、ポリイミドフィルム(膜厚10μm)の400nmでの透過率を、日本分光(株)製分光光度計「V−660」を用いて測定した。さらに、この結果を基に、YI(イエローインデックス)値およびCIE1976L*a*b*表色系におけるb*値を求めた。
ポリイミドフィルム(膜厚10μm)の400nmでの透過率が90%以上、YI値が2.5以下、およびb*値が1.5以下であるポリイミドフィルムを透明材料とした。
<ガラス転移温度(Tg)>
ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)を、セイコーインスツル社製「DMS61100」を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)を、セイコーインスツル社製「DMS61100」を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
(3)合成例、実施例および比較例
<合成例1>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、6FDA5.36g、MXYDA1.64g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、150℃で1時間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクA」ともいう。)を得た。
<合成例1>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、6FDA5.36g、MXYDA1.64g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、150℃で1時間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクA」ともいう。)を得た。
<合成例2>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、6FDA13.39g、MXYDA4.15g、GBL26.0gおよびDMAc6.5gを仕込み、還流(155℃)条件下で4時間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリイミドの35重量%溶液を得た。この溶液をメタノール1000mL中に滴下して沈殿物を濾過して乾燥した。得られた沈殿物17gにメタノール300mLを加えて3時間加熱還流を行った。その後、沈殿物を濾過して真空乾燥することにより14gの白色固体を得た。得られた白色固体をGBL:DMAc=8:2の溶液に溶解させてポリイミド溶液(以下「インクB」ともいう。)を得た。
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、6FDA13.39g、MXYDA4.15g、GBL26.0gおよびDMAc6.5gを仕込み、還流(155℃)条件下で4時間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリイミドの35重量%溶液を得た。この溶液をメタノール1000mL中に滴下して沈殿物を濾過して乾燥した。得られた沈殿物17gにメタノール300mLを加えて3時間加熱還流を行った。その後、沈殿物を濾過して真空乾燥することにより14gの白色固体を得た。得られた白色固体をGBL:DMAc=8:2の溶液に溶解させてポリイミド溶液(以下「インクB」ともいう。)を得た。
<合成例3>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、PMDA-H4.35g、MXYDA2.65g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、150℃で1時間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクC」ともいう。)を得た。
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、PMDA-H4.35g、MXYDA2.65g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、150℃で1時間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクC」ともいう。)を得た。
<合成例4>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、BT100 4.15g、MXYDA 2.85g、GBL 10.4gおよびDMAc 2.6gを仕込み、150℃で30分間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクD」ともいう。)を得た。
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、BT100 4.15g、MXYDA 2.85g、GBL 10.4gおよびDMAc 2.6gを仕込み、150℃で30分間攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクD」ともいう。)を得た。
<合成例5>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、BPDA-H4.85g、MXYDA2.15g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、140℃で30分攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクE」ともいう。)を得た。
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、BPDA-H4.85g、MXYDA2.15g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、140℃で30分攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクE」ともいう。)を得た。
<合成例6>
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、6FDA5.36g、PXYDA1.64g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、150℃で30分攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクF」ともいう。)を得た。
100mLの反応容器中に攪拌子を入れて、6FDA5.36g、PXYDA1.64g、GBL10.4gおよびDMAc2.6gを仕込み、150℃で30分攪拌した。その後、室温で2時間撹拌して淡黄色のポリアミド酸の35重量%溶液(以下「インクF」ともいう。)を得た。
[実施例1]
合成例1で得られたインクAをガラス基板上にスピンコートにより塗布して塗膜を形成した後、80℃で5分間乾燥させた。その後、空気雰囲気下において、230℃で60分間焼成して透明なポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの評価結果を表1に示す。
合成例1で得られたインクAをガラス基板上にスピンコートにより塗布して塗膜を形成した後、80℃で5分間乾燥させた。その後、空気雰囲気下において、230℃で60分間焼成して透明なポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例2および比較例1〜4]
インクAの代わりに表1に示すインクを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得て評価を行った。結果を表1に示す。
インクAの代わりに表1に示すインクを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得て評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1で得られたポリイミドフィルムを空気雰囲気下において250℃で1時間加熱処理した後、加熱処理後のポリイミドフィルムの評価を行った。また、前記加熱処理後のポリイミドフィルムをさらに250℃で1時間加熱処理した後、加熱処理後のポリイミドフィルムの評価を行った。各加熱処理後の評価結果を表2に示す。
実施例1で得られたポリイミドフィルムを空気雰囲気下において250℃で1時間加熱処理した後、加熱処理後のポリイミドフィルムの評価を行った。また、前記加熱処理後のポリイミドフィルムをさらに250℃で1時間加熱処理した後、加熱処理後のポリイミドフィルムの評価を行った。各加熱処理後の評価結果を表2に示す。
[比較例5]
比較例3で得られたポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして耐熱試験および評価を行った。結果を表2に示す。
比較例3で得られたポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして耐熱試験および評価を行った。結果を表2に示す。
本発明のポリイミド樹脂は、高耐熱性および高透明性であることから、フラットパネルディスプレイや携帯電話機器等の基板材料、光ファイバー、光導波路および光学用接着剤などの光学用途への応用が期待される。さらに、本発明のポリイミドフィルムは、高温暴露時の光線透過率の低下およびYI値の上昇が小さいことから、蒸着等によりITOを形成するための透明基板としても好適である。
Claims (6)
- 請求項1に記載の樹脂溶液組成物を用いて形成されるポリイミドフィルムであって、該ポリイミドフィルムの膜厚が10μmのとき、波長400nmでの透過率が90%以上であるポリイミドフィルム。
- ガラス転移温度が200℃以上である請求項2に記載のポリイミドフィルム。
- 請求項1に記載の樹脂溶液組成物を基板上に塗布して得られた塗膜中の溶媒を空気中で蒸発除去する工程を含むポリイミドフィルムの製造方法。
- 請求項2または3に記載のポリイミドフィルムを含む透明基板。
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