JP2017024503A - 自動車用ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】 タイヤ主気室で生じた空洞共鳴音を吸音するためのサイドブランチ管を備えた自動車用ホイールにおいて、ホイールリムにサイドブランチ管を簡単に固定するのに有効な技術を提供する。
【解決手段】 本発明に係る自動車用ホイール101は、円筒状のホイールリム102と、一端部111に開口を有し且つ他端部112が閉鎖されたサイドブランチ管110と、を備え、複数の延出壁部107は、それぞれホイール周方向に互いに離間して設けられるとともにホイール周方向Xに貫通状に設けられた取り付け穴108を有し、サイドブランチ管110は、少なくとも2つの延出壁部107の取り付け穴108に挿入されることによってホイールリム102に固定されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明に係る自動車用ホイール101は、円筒状のホイールリム102と、一端部111に開口を有し且つ他端部112が閉鎖されたサイドブランチ管110と、を備え、複数の延出壁部107は、それぞれホイール周方向に互いに離間して設けられるとともにホイール周方向Xに貫通状に設けられた取り付け穴108を有し、サイドブランチ管110は、少なくとも2つの延出壁部107の取り付け穴108に挿入されることによってホイールリム102に固定されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動車用ホイールに関する。
近年、自動車ホイールやタイヤの設計に際しては、車両走行時に発生するロードノイズを低く抑えることによって静粛性を高める技術が求められている。例えば、ハイブリット車や電気自動車では駆動源の音よりもロードノイズの方が目立ち易いことが多く、このような技術に対する要請が高い。そこで従来、車両走行時にタイヤ主気室で生じた空洞共鳴音を吸音する吸音器を自動車ホイールに設けることによって、車両走行時の車内騒音を低く抑える技術が種々提案されている。下記特許文献1,2には、この種の吸音器が組み込まれた自動車用ホイールが開示されている。
特許文献1に開示の吸音器は、タイヤ主気室に連通するタイヤ副気室を形成する管(以下、「サイドブランチ管」ともいう)によって構成されている。本構成によれば、車両走行時の路面入力によってタイヤ主気室内で生じたタイヤ空洞共鳴音がサイドブランチ管内のタイヤ副気室において吸収される。従って、このサイドブランチ管は、タイヤ主気室で生じた空洞共鳴音を吸音するのに有効である。サイドブランチ管を備えた自動車用ホイールの設計に際しては、サイドブランチ管をホイールリムに簡単に固定する技術が望まれている。しかしながら、特許文献1には、タイヤ副気室を形成するサイドブランチ管をホイールリムに固定するための機構についての開示はない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、タイヤ主気室で生じた空洞共鳴音を吸音するためのサイドブランチ管を備えた自動車用ホイールにおいて、ホイールリムにサイドブランチ管を簡単に固定するのに有効な技術を提供する。
上記目的を達成するために、本発明にかかる自動車用ホイール(101)は、円筒状のホイールリム(102)と、サイドブランチ管(110)と、延出壁部(107)と、を備える。ホイールリム(102)は、タイヤとの間にタイヤ主気室(108)を区画するリム外周面において、タイヤのビードを保持する車両外側のビードシート(102f)と車両内側のビードシート(102f)との間にホイール径方向(Y)内方に凹み且つホイール周方向(X)に延びる凹溝(102c)を有するとともに当該凹溝(102c)の溝底(102d)からホイール径方向(Y)外方に延出する複数の延出壁部(107)を有する。サイドブランチ管(110)は、一端部(111)に開口を有し且つ他端部(112)が閉鎖されている。複数の延出壁部(107)は、それぞれホイール周方向(X)に互いに離間して設けられるとともにホイール周方向(X)に貫通状に設けられた取り付け穴(108)を有する。サイドブランチ管(110)は、少なくとも2つの延出壁部(107)の取り付け穴(108)に挿入されることによってホイールリム(102)に固定されている。
本構成の自動車用ホイールによれば、サイドブランチ管は、少なくとも2つの延出壁部のそれぞれの取り付け穴に挿入されることによってホイールリムに固定される。従って、ホイールリムにサイドブランチ管を簡単に固定することができる。
上記構成の自動車用ホイール(101)では、サイドブランチ管(110)は、外表面から外方に突出すると共に延出壁部(107)に隣接する突起(114a,114b,114c,114d)を少なくとも2つ備え、当該突起(114a,114b,114c,114d)は、延出壁部(107)に対してホイール周方向(X)の一方側と、当該延出壁部(107)または当該延出壁部(107)とは異なる延出壁部(107)に対してホイール周方向(X)の他方側との、それぞれに少なくとも1つずつ設けられるのが好ましい。本構成には、所定の延出壁部を少なくとも2つの突起によってホイール周方向の両側から挟む形態や、所定の延出壁部の一方側と別の延出壁部の他方側を少なくとも2つの突起によってホイール周方向の両側から挟む形態が包含される。本構成によれば、突起を用いて延出壁部に対するホイール周方向(X)の相対移動を規制することができる。
上記構成の自動車用ホイール(101)では、サイドブランチ管(110)は、弾性変形する材料で構成され、少なくとも2つの突起(114a,114b,114c,114d)のうちの少なくとも1つが、延出壁部(107)の取り付け穴(108)を弾性変形して突き抜けられる大きさに設定されるのが好ましい。本構成によれば、サイドブランチ管の突起部分(突起を備える部位)を延出壁部の取り付け穴に突き刺すだけでこのサイドブランチ管をホイールリムに簡単に固定できる。
上記構成の自動車用ホイール(101)では、凹溝(102c)は、溝底(102d)から車両外側のビードシート(102f)と車両内側のビードシート(102f)に向けてそれぞれ立ち上がる車両外側の溝壁(102e)と車両内側の溝壁(102e)とを備え、延出壁部(107)は、車両外側の溝壁(102e)と車両内側の溝壁(102e)との双方に接続されるのが好ましい。本構成によれば、ホイールリムの剛性を高めることができる。
上記構成の自動車用ホイール(101)では、延出壁部(107)は、ホイール軸方向(Z)について互いに離間した複数の取り付け穴(108)を備えるのが好ましい。本構成によれば、ホイールリムの凹溝において複数のサイドブランチ管をホイール軸方向に離した状態で配置することが可能になる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
以上のように、本発明によれば、タイヤ主気室で生じた空洞共鳴音を吸音するためのサイドブランチ管を備えた自動車用ホイールにおいて、ホイールリムにサイドブランチ管を簡単に固定することが可能になった。
以下、本発明の自動車用ホイール(以下、単に「ホイール」ともいう)の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、当該図面では、ホイール周方向を矢印Xで示し、ホイール径方向を矢印Yで示し、ホイール軸方向を矢印Zで示している。
図1に示されるように、ホイール101は、円環状のタイヤ(図示省略)が取り付けられる円筒状のホイールリム(以下、単に「リム」ともいう)102と、リム102の車外側筒端部に一体状に接合された円盤状のホイールディスク(以下、単に「ディスク」ともいう)103と、を備えている。このリム102が本発明の「ホイールリム」に相当する。ディスク103は、円筒状のリム102にその車外側開口を覆うように設けられるものであり、ハブ部104と、複数(本実施例では8つ)のスポーク部105を備えている。このホイール101は、アルミニウム合金を主要材料とし、リム102及びディスク103が鋳造製法によって成型された鋳造アルミホイールである。
ハブ部104は、ディスク103のディスク中央領域(円盤中心側の領域)に設けられており、このハブ部104が車両側の車軸ハブ120に取付けられる。このハブ部104には、車軸ハブ120側の複数の締結用ボルト(図示省略)がそれぞれ挿通されるボルト穴104aが複数(本実施例では4つ)設けられている。
複数のスポーク部105は、ホイール101のホイール径方向Yについてハブ部104からリム102まで放射状に延出してリム102に接続されている。これら複数のスポーク部105は、ホイール周方向Xについて等間隔で配置されている。
図2に示されるように、ホイール101のリム102は、車両外側に設けられた円環状のアウターリム102aと、車内側に設けられた円環状のインナーリム102bと、リム102のリム外周面においてホイール軸方向Zについてアウターリム102aの車両外側のビードシート102fとインナーリム102bの車両内側のビードシート102fとの間に介在する凹溝(「ウェル部」ともいう)102cと、を備えている。2つのビードシート102f,102fはいずれも、タイヤのビードを保持する。リム102のリム外周面は、タイヤとの間に空気が導入されるタイヤ主気室106を区画する。
凹溝102cは、リム102のリム外周面においてホイール径方向(図1中のホイール径方向Y)内方に凹み且つホイール周方向(図1中のホイール周方向X)に沿って環状に延びる溝部分である。この凹溝102cは、ホイール周方向Xに沿って円環状に延在した溝底102dと、溝底102dから車両外側のビードシート102fと車両内側のビードシート102fに向けてそれぞれ立ち上がる2つの溝壁(車両外側の溝壁102eと車両内側の溝壁102e)と、を備えている。この凹溝102cが本発明の「凹溝」に相当する。
リム102のタイヤ主気室106には、いずれも同形状の複数のサイドブランチ管110が配置されている。このサイドブランチ管110が本発明の「サイドブランチ管」に相当する。詳細については後述するが、リム102は凹溝102cに複数の延出壁部107を備え、複数のサイドブランチ管110はそれぞれ複数の延出壁部107を介してリム102に固定されている。本実施の形態では、ホイール軸方向Zに直交する第1平面P1(ホイール周方向断面)上に、即ち車両外側にサイドブランチ管110(P1)が配置されている。これら2つのサイドブランチ管110(P1)は、ホイール周方向Xについて概ね等間隔で配置されている。更に、ホイール軸方向Zに直交し且つ第1平面P1と平行な第2平面P2(ホイール周方向断面)上に、即ち車両内側に2つのサイドブランチ管110(P2)が配置されている。これら2つのサイドブランチ管110(P2)は、ホイール周方向Xについて概ね等間隔で配置されている。
図3が参照されるように、本実施の形態では、ホイール周方向Xについて、一方のサイドブランチ管110(P1)の一端部111と他方のサイドブランチ管110(P1)の他端部112とが対向し、且つ一方のサイドブランチ管110(P1)の他端部112と他方のサイドブランチ管110(P1)の一端部111とが対向するように構成されている。同様に、一方のサイドブランチ管110(P2)の一端部111と他方のサイドブランチ管110(P2)の他端部112とが対向し、且つ一方のサイドブランチ管110(P2)の他端部112と他方のサイドブランチ管110(P2)の一端部111とが対向するように構成されている。更に、サイドブランチ管110(P1)は、サイドブランチ管110(P2)とホイール軸方向Zについて部分的に重なり合うように配置されている。
サイドブランチ管110はゴム材料からなる管状部材であり、図4に示されるように、リム102の凹溝102cにおいて一端部111から他端部112までホイール周方向Xに沿って湾曲しつつ長尺状に延在している。このサイドブランチ管110は、ホイール周方向Xの一端部111に管内のタイヤ副気室113をタイヤ主気室106に連通させるための開口111aを備えている。一方で、このサイドブランチ管110の他方の端部112は閉鎖されている。従って、タイヤ副気室113は、一端部111の開口111aのみを通じてタイヤ主気室106に連通し且つホイール周方向Xに延びている。このタイヤ副気室113は、開口111aにおいてタイヤ主気室106から分岐している。
また、サイドブランチ管110は、ホイール周方向Xの一端部111側及び他端部112側のそれぞれの部位における外表面からホイール径方向Y外方に突出する4つの突起114a,114b,114c,114dを備えている。4つの突起114a,114b,114c,114dは、ホイール周方向Xに互いに離間しており、2つの延出壁部107に対してそれぞれ一端部111寄りに設けられた第1突起114a,114cと、2つの延出壁部107を挟んでそれぞれ第1突起114a,114cとは反対側に設けられた第2突起114b,114dとによって構成されている。4つの突起114a,114b,114c,114dは、サイドブランチ管110と一体状に構成され、いずれもサイドブランチ管110と同じゴム材料(弾性変形する材料)からなる。これら突起114a,114b,114c,114dが本発明の「突起」に相当する。
突起114a,114b,114c,114dは、サイドブランチ管110の管外周に設けられた円環状の拡径部分であり、突起114a,114b,114c,114dの管径方向の外径がサイドブランチ管110の外径よりも大きい。2つの突起114a,114bの間および2つの突起114c,114dの間の保持空間115は、それぞれ板片状の延出壁部107を保持するために使用される。この目的のために、突起114a,114bおよび突起114c,114dは、延出壁部107のホイール周方向Xの厚み(板厚)と同じか或いは当該厚みを若干上回る間隔sで配置されている。即ち、2つの突起114a,114bの間隔sおよび2つの突起114c,114dの間隔sが延出壁部107のホイール周方向Xの厚み(板厚)以上となるように設定されている。サイドブランチ管110がリム102に固定された状態で、突起114a,114bおよび突起114c,114dは、延出壁部107を挟んでその両側に設けられるように構成されている。
サイドブランチ管110は、車両走行時の路面入力によってタイヤ主気室106内で生じたタイヤ空洞共鳴音を吸収する吸音器としての機能を果たす。この機能を達成するために、本実施の形態では、タイヤ副気室113のホイール周方向Xの長さLを、タイヤ主気室106における空洞共鳴波長の4分の1に相当する基準長さに近似した長さに設定している。これにより、タイヤ主気室106における音波と、開口111aを通じてタイヤ副気室113に導入されて端部112側で反射した後に開口111aを通じて再びタイヤ主気室106へと戻る音波とが、互いに逆位相で合成されて音を打ち消すように作用する。その結果、タイヤ主気室106における特定周波数(典型的には200〜250Hz付近の周波数)の振動を吸収することができ、車両走行時の車内騒音を低減することが可能になる。
尚、このサイドブランチ管によって特定周波数の音を吸収するという具体的な作用効果については、例えば先行技術文献である特開2005−205945号公報に開示の、タイヤ空洞部(タイヤ主気室)に開口するように形成された2本の管(図1中の2つの管4,4)を用いる技術を参照することができる。
図5及び図6に示されるように、延出壁部107は、凹溝102cの溝底102dからホイール径方向Y外方に延出し且つ車両外側の溝壁102eと車両内側の溝壁102eとの双方に接続されている。この延出壁部107が、本発明の「延出壁部」に相当する。延出壁部107を2つの溝壁102eに接続することによって、リム102の剛性を高めることができる。
本実施の形態では、4つの延出壁部107がホイール周方向Xに互いに離間し且つ概ね等間隔で配置されている。延出壁部107は、ホイール軸方向Zについて互いに離間した2つの取り付け穴108,108を備えている。取り付け穴108は、延出壁部107のホイール周方向Xに貫通状に設けられ且つサイドブランチ管110の挿入が可能な穴径を有する貫通穴である。この取り付け穴108が本発明の「取り付け穴」に相当する。この場合、車両外側の延出壁部107及び取り付け穴108は、第1平面P1上に配置されたサイドブランチ管110(P1)をリム102に固定するためのものである。一方で、車両内側の延出壁部107及び取り付け穴108は、第2平面P2上に配置されたサイドブランチ管110(P2)をリム102に固定するためのものである。本構成によれば、リム102の凹溝102cにおいて少なくとも2つのサイドブランチ管110をホイール軸方向Zに離した状態で配置することが可能になる。
図5に示されるように、例えば1つのサイドブランチ管110(P1)は、隣接する2つの延出壁部107のそれぞれにおいて車両外側の取り付け穴108に挿入されている。この場合、サイドブランチ管110(P1)は、2つの延出壁部107の取り付け穴108に挿入されて二箇所で保持されることによってリム102に固定されている。また、特に図示しないものの、サイドブランチ管110(P1)の場合と同様に、1つのサイドブランチ管110(P2)は、隣接する2つの延出壁部107のそれぞれにおいて車両内側の取り付け穴108に挿入されている。この場合、サイドブランチ管110(P2)は、2つの延出壁部107の取り付け穴108に挿入されて二箇所で保持されることによってリム102に固定されている。
図7に示されるように、取り付け穴108は、その穴径d2がサイドブランチ管110のうち突起114a,114b,114c,114dを除く部位の外径d1を上回るように構成されている。一方で、突起114a,114b,114c,114dは、管径方向の外径d3が取り付け穴108の穴径d2を上回るように構成されている。この場合、突起114a,114b,114c,114dの外径d3がサイドブランチ管110の最大径となる。本実施の形態では、外力の付与によって突起114a,114b,114c,114dの外径d3が小さくなるように弾性変形したとき、弾性変形後の外径d3が取り付け穴108の穴径d2を下回るように構成されている。即ち、突起114a,114b,114c,114dは、延出壁部107の取り付け穴108を弾性変形して突き抜けられる大きさに設定されている。本構成によれば、サイドブランチ管110の突起部分(突起114a,114b,114c,114dを備える部位)を延出壁部107の取り付け穴108に突き刺すだけでこのサイドブランチ管110をリム102に簡単に固定できる。
サイドブランチ管110は、当該サイドブランチ管110に対応する延出壁部107の取り付け穴108に挿入されることによってリム102に固定される。この場合、図8に示されるように、サイドブランチ管110をホイール周方向Xに沿った第1方向X1に動かして一端部111側から延出壁部107の取り付け穴108に挿入する。図9に示されるように、サイドブランチ管110の挿入過程において、一端部111側の突起114aは、取り付け穴108の開口縁部によって押し縮められて初期状態からサイドブランチ管110の管径方向内方へ弾性変形する。その後、一端部111側の突起114aが取り付け穴108を通過すると、この突起114aは管径方向外方へ弾性変形して初期状態に復帰する。
図10に示されるように、延出壁部107が保持空間115に位置するまでサイドブランチ管110が取り付け穴108に挿入されたとき、この延出壁部107は、保持空間115において2つの突起114a,114bによって両側から挟み込まれる。この場合、2つの突起114a,114bは、サイドブランチ管110が取り付け穴108から抜け出すのを規制する抜け止めとしての機能を果たす。その結果、延出壁部107に対するサイドブランチ管110のホイール周方向Xの相対移動を規制することができる。
上記構成のホイール101によれば、1つのサイドブランチ管110は、2つの延出壁部107,107のそれぞれの取り付け穴108に挿入されることによって、2つの延出壁部107,107によってリム102に固定される。従って、リム102にサイドブランチ管110を簡単に固定することができる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、延出壁部107が車両外側の溝壁102eと車両内側の溝壁102eとの双方に接続される場合について記載したが、本発明では、延出壁部107がいずれか一方の溝壁102eのみに接続される構成や、延出壁部107がいずれの溝壁102eにも接続されない構成を採用することもできる。
上記の実施形態では、4つの延出壁部107がホイール周方向Xに離間して配置される場合について記載したが、本発明では、延出壁部107の設置数は複数であればよく、4つ以外の複数の設置数を採用することもできる。また、上記の実施形態では、1つのサイドブランチ管110が2つの延出壁部107によって二箇所で保持される場合について記載したが、本発明では、1つのサイドブランチ管110の保持箇所数は複数であればよく、二箇所以外の複数の保持箇所数を採用することもできる。
上記の実施形態では、延出壁部107が、ホイール軸方向Zについて互いに離間した2つの取り付け穴108を備える場合について記載したが、本発明では、ホイール軸方向Zに並ぶ取り付け穴108の数として2つ以外の数(1つ或いは3つ以上の数)を採用することもできる。
上記の実施形態では、サイドブランチ管110及び突起114a,114b,114c,114dがいずれもゴム材料によって構成される場合について記載したが、本発明では、サイドブランチ管110及び突起114a,114b,114c,114dを別部材とすることもできる。この場合、サイドブランチ管110をゴム材料以外の材料、例えば金属材料によって構成し、突起114a,114b,114c,114dをゴム材料以外の弾性材料、例えば樹脂材料によって構成することもできる。
上記の実施形態では、サイドブランチ管110に4つの突起114a,114b,114c,114dを設ける場合について記載したが、本発明では、サイドブランチ管110に設ける突起の数や位置を必要に応じて変更することができる。例えば、サイドブランチ管110に2つの突起114a,114bのみを設ける形態(第1の形態)、サイドブランチ管110に2つの突起114c,114dのみを設ける形態(第2の形態)、サイドブランチ管110に2つの突起114a,114dのみを設ける形態(第3の形態)、サイドブランチ管110に2つの突起114b,114cのみを設ける形態(第4の形態)を採用することができる。また、サイドブランチ管110が延出壁部107の取り付け穴108に挿入された状態での摩擦抵抗等によって、延出壁部107に対するサイドブランチ管110のホイール周方向Xの所望の相対移動を規制することができる場合には、サイドブランチ管110の4つの突起114a,114b,114c,114dを省略することもできる。
上記の実施形態では、アルミニウム合金を主要材料とした鋳造アルミホイールであるホイール101について記載したが、本発明では、ホイール101の主要材料として、アルミニウム合金以外の材料、例えば、マグネシウム合金、チタン合金などの軽合金、炭素繊維強化樹脂(カーボン)等、種々の材料を用いることもできる。また、本発明では、ホイール101の製造方法として鋳造製法以外に鍛造製法を用いることもできる。
101…ホイール(自動車用ホイール)、102…ホイールリム(リム)、102c…凹溝、102d…溝底、102e…溝壁、102f…ビードシート、103…ホイールディスク(ディスク)、104…ハブ部、105…スポーク部、106…タイヤ主気室、107…延出壁部、108…取り付け穴、110…サイドブランチ管、113…タイヤ副気室、114a,114b,114c,114d…突起、115…保持空間
Claims (5)
- タイヤとの間にタイヤ主気室を区画するリム外周面において、前記タイヤのビードを保持する車両外側のビードシートと車両内側のビードシートとの間にホイール径方向内方に凹み且つホイール周方向に延びる凹溝を有するとともに当該凹溝の溝底からホイール径方向外方に延出する複数の延出壁部を有する円筒状のホイールリムと、
一端部に開口を有し且つ他端部が閉鎖されたサイドブランチ管と、
を備え、
前記複数の延出壁部は、それぞれホイール周方向に互いに離間して設けられるとともにホイール周方向に貫通状に設けられた取り付け穴を有し、
前記サイドブランチ管は、少なくとも2つの前記延出壁部の前記取り付け穴に挿入されることによって前記ホイールリムに固定されている、自動車用ホイール。 - 請求項1に記載の自動車用ホイールであって、
前記サイドブランチ管は、外表面から外方に突出すると共に前記延出壁部に隣接する突起を少なくとも2つ備え、当該突起は、前記延出壁部に対してホイール周方向の一方側と、当該延出壁部または当該延出壁部とは異なる延出壁部に対してホイール周方向の他方側との、それぞれに少なくとも1つずつ設けられている、自動車用ホイール。 - 請求項2に記載の自動車用ホイールであって、
前記サイドブランチ管は、弾性変形する材料で構成され、少なくとも2つの前記突起のうちの少なくとも1つが、前記延出壁部の前記取り付け穴を弾性変形して突き抜けられる大きさに設定されている、自動車用ホイール。 - 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の自動車用ホイールであって、
前記凹溝は、前記溝底から前記車両外側のビードシートと前記車両内側のビードシートに向けてそれぞれ立ち上がる車両外側の溝壁と車両内側の溝壁とを備え、
前記延出壁部は、前記車両外側の溝壁と前記車両内側の溝壁との双方に接続されている、自動車用ホイール。 - 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の自動車用ホイールであって、
前記延出壁部は、ホイール軸方向について互いに離間した複数の前記取り付け穴を備えている、自動車用ホイール。
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JPWO2019087909A1 (ja) * | 2017-11-06 | 2020-09-03 | 本田技研工業株式会社 | 車両用ホイール |
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