JP2020083022A - 車両用ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、製造コストを削減することができる車両用ホイール1を提供することを課題とする。【解決手段】本発明の車両用ホイール1は、リム3と、リム3の外周側に巻き付けられたバンド10と、バンド10に締め付けられてリム3の外周面に固定される副気室部材20と、を備え、副気室部材20は、ホイール幅方向の両端部のうち少なくとも一端部から延出し、バンド10に締め付けられる被締め付け部23を有していることを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、車両用ホイールに関する。
下記特許文献1の車両用ホイールは、リムの外周面にヘルムホルツレゾネータ(副気室部材)が取り付けられ、タイヤ空気室内の気柱共鳴による騒音が低減するようになっている。
副気室部材の取り付け構造に関し、下記特許文献1の副気室部材は、内部に副気室を有しホイール周方向に延在する本体部と、本体部からホイール幅方向に延出する一対の縁部と、を備えている。また、リムの一対の縦壁には、切削加工により一対の溝部が形成されている。そして、一対の溝部に副気室部材の両縁部が嵌め込まれ、リムに副気室部材が固定している。
副気室部材の取り付け構造に関し、下記特許文献1の副気室部材は、内部に副気室を有しホイール周方向に延在する本体部と、本体部からホイール幅方向に延出する一対の縁部と、を備えている。また、リムの一対の縦壁には、切削加工により一対の溝部が形成されている。そして、一対の溝部に副気室部材の両縁部が嵌め込まれ、リムに副気室部材が固定している。
しかしながら、各縦壁に溝部を形成する際、アンダーカット用の切削工具に持ち変える必要がある。このため、車両用ホイールの製造が煩雑化し、製造コストの増大を招いている。
そこで、本発明は、前記する背景に鑑みて創案された発明であって、製造コストを削減することができる車両用ホイールを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明の車両用ホイールは、リムと、前記リムの外周側に巻き付けられたバンドと、前記バンドに締め付けられて前記リムの外周面に固定される副気室部材と、を備え、前記副気室部材は、ホイール幅方向の両端部のうち少なくとも一端部から延出し、前記バンドに締め付けられる被締め付け部を有していることを特徴とする。
本発明の車両用ホイールによれば、被締め付け部がバンドに締め付けられてリムの外周面に副気室部材が固定される。よって、溝部の形成(切削加工)が回避されて車両用ホイールの製造が簡易化し、製造コストが削減する。
次に各実施形態の車両用ホイール1,1A,1Bについて図面を参照しながら説明する。各実施形態で共通する技術的事項について、共通の符号を付すとともに説明を省略する。図面に記載される「X」はホイール周方向、「Y」はホイール幅方向、「Z」はホイール径方向を示している。また、下記の説明において、ホイール周方向を「周方向」、ホイール幅方向を「幅方向」、ホイール径方向を「径方向」と短縮する。
(第1実施形態)
図1に示すように、車両用ホイール1は、車体の車軸ハブ(不図示)と連結するディスク2と、タイヤ(不図示)が装着される略円筒状のリム3と、リム3の外周側に巻き付けられた2つのバンド10と、リム3の外周側に取り付けられた2つの副気室部材20(図1で1つのみ図示)と、を備えている。
図1に示すように、車両用ホイール1は、車体の車軸ハブ(不図示)と連結するディスク2と、タイヤ(不図示)が装着される略円筒状のリム3と、リム3の外周側に巻き付けられた2つのバンド10と、リム3の外周側に取り付けられた2つの副気室部材20(図1で1つのみ図示)と、を備えている。
ディスク2とリム3は、ワンピースホイールであり、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽量高強度材料等により一体的に製造されている。なお、本発明は、ワンピースホイールに限定されず、ツーピースホイールやスリーピースホイールであってもよい。または一般的なツーピースのスチールホイールであってもよい。
ディスク2は、スポーク型ディスクである。よって、ディスク2は、中心部に位置し車軸ハブ(不図示)に締結されるホイールハブ2aと、そのホイールハブ2aの外周面から放射状に延出する複数のスポーク2bと、を備えている。
リム3は、外周側にタイヤが装着されるとともに、タイヤ空気室の内周側を閉塞する役割を有している。リム3は、幅方向Yに互いに離間する一対のビードシート部4,4と、一対のビードシート部4,4の間に設けられたウェル部5と、を備えている。
ビードシート部4は、タイヤのタイヤビード部(不図示)に当接し、タイヤを径方向Zの内側から支持するための部位である。
ビードシート部4の幅方向Yの外側には、径方向Zの外側に延出するリムフランジ6が形成されている。また、ビードシート部4の幅方向Yの内側には、径方向Zの外側に延出するハンプ7が形成されている。よって、ビードシート部4に支持されるタイヤビード部は、幅方向Yに移動しないように規制される。
ビードシート部4の幅方向Yの外側には、径方向Zの外側に延出するリムフランジ6が形成されている。また、ビードシート部4の幅方向Yの内側には、径方向Zの外側に延出するハンプ7が形成されている。よって、ビードシート部4に支持されるタイヤビード部は、幅方向Yに移動しないように規制される。
ウェル部5は、幅方向Yに延在する底壁部5aと、底壁部5aの幅方向Yの両側から径方向Zの外側に立ち上がる一対の縦壁5b、5bと、を備えている(図3参照)。つまり、ウェル部5は、幅方向Yで切った断面が凹状を呈し、外周側に窪みSが形成されている。なお、窪みSは、タイヤを装着させる際にタイヤビード部を落とし込むための溝を構成している。
底壁部5aの外周面5c上には、バンド10と副気室部材20が配置されている。
図2に示すように、底壁部5aの外周面5c上であって副気室部材20が配置される領域には、径方向Zの内側に窪む凹部8が形成されている。
一方、底壁部5aの外周面5c上であって副気室部材20が配置されていない領域には、周方向Xに延在するバンド規制部9が形成されている。
図2に示すように、底壁部5aの外周面5c上であって副気室部材20が配置される領域には、径方向Zの内側に窪む凹部8が形成されている。
一方、底壁部5aの外周面5c上であって副気室部材20が配置されていない領域には、周方向Xに延在するバンド規制部9が形成されている。
凹部8は、副気室部材20の後述する底壁部26を収容するためのものである。凹部8は、周方向Xに延在し、長方形状に窪んでいる。よって、凹部8の内面は、周方向Xに延在する一対の周側面8a,8aと、幅方向Yに延在する一対の幅側面8b(図2において一方のみ図示)と、を備えている。
バンド規制部9は、バンド10に対し幅方向Yの両側から挟み、バンド10の幅方向Yへの移動を規制するためのものである。本実施形態のバンド規制部9は、幅方向Yに互いに離間しつつ、周方向Xに延在する一対の突条9a,9aにより構成されている。また、バンド規制部9は、外周面5c上における幅方向Yの両端寄りに1つずつ設けられており、バンド10が巻き付けられる箇所に対応して形成されている。
副気室部材20は、ウェル部5の外周面5cに沿って周方向Xに延在する本体部21と、本体部21の周方向Xの両端部に設けられた2つの管体22(図2で1つのみ図示)と、本体部21の幅方向Yの両端から延出する一対の被締め付け部23,23と、を備えている。なお、本体部21と管体22と被締め付け部23は、例えばポリプロピレン、ポリアミドなどの合成樹脂材料で一体に形成されている。
図3に示すように、本体部21は、中空状に形成されて内部空間が副気室SCを構成している。特に図示しないが、本体部21には、内部空間を周方向Xに仕切る仕切り壁が形成されている。このため、本体部21内の副気室SCは、周方向Xに2つに分割している。そして、2つに分割された副気室SCのそれぞれは、2つの管体22によりタイヤ空気室と連通している。
なお、本実施形態において、遠心力により管体22が変位することを防止するため、管体22は、本体部21の幅方向Yの中央部でなく端寄りに設けられている(図1、図2参照)。なお、本発明においては、管体22が本体部21の幅方向Yの中央部に設けられているものであってもよい。
なお、本実施形態において、遠心力により管体22が変位することを防止するため、管体22は、本体部21の幅方向Yの中央部でなく端寄りに設けられている(図1、図2参照)。なお、本発明においては、管体22が本体部21の幅方向Yの中央部に設けられているものであってもよい。
本体部21の上板部24には、一部を径方向Zの内側に窪ませて成る上側結合部24aが複数形成されている。本体部21の下板部25には、一部を径方向Zの外側に窪ませて成る下側結合部25aが複数形成されている。そして、上側結合部24aと下側結合部25aが溶着により結合している。このため、副気室SCの共鳴時に圧力変動が作用しても上板部24及び下板部25が変形し難くなり、消音性能を向上させることができる。
また、本体部21の下板部25は、凹部8内に配置されている。
また、本体部21の下板部25は、凹部8内に配置されている。
被締め付け部23は、バンド10によって締め付けられる部位である。被締め付け部23は、本体部21の幅方向Yの両端に沿って周方向Xに延在し、帯状を呈している(図2参照)。また、被締め付け部23の周方向Xの長さは、本体部21の周方向Xの長さと同一となっている。
図3に示すように、被締め付け部23は、本体部21の下板部25と連続しており、凹部8内に配置されている。以下、副気室部材20において凹部8内に配置される部位(下板部25と被締め付け部23)を底壁部26と称する。
底壁部26は、周方向Xに延在し、外形が長方形状を呈している。また、底壁部26は、凹部8と同寸法となっている。このため、底壁部26の幅方向Yの端部26a(被締め付け部23の端部)は、凹部8の周側面8aに当接している(図3参照)。また、底壁部26の周方向Xの端部26bは、凹部8の幅側面8bに当接している(図4参照)。以上から、副気室部材20は、幅方向Y及び周方向Xに位置ずれし難くなっている。
バンド10は、金属製の結束具であり、ウェル部5の外周面5cに巻き付けられてリング状を呈している。特に図示しないが、バンド10の両端に形成された係合部と係合爪が係合し、バンド10のリング状が拡大しない(緩まない)ようになっている。
バンド10は、副気室部材20が配置される領域において、被締め付け部23の外周面23bに当接し(図1,3参照)、被締め付け部23を径方向Zに内側に締め付けている。図5に示すように、バンド10は、副気室部材20が配置されていない領域において、一対の突条9a,9aの間に配置され、ウェル部5の外周面5cを締め付けている。また、バンド10は、一対の突条9a、9aの側面に当接し、幅方向Yに位置ずれし難くなっている。
バンド10は、副気室部材20が配置される領域において、被締め付け部23の外周面23bに当接し(図1,3参照)、被締め付け部23を径方向Zに内側に締め付けている。図5に示すように、バンド10は、副気室部材20が配置されていない領域において、一対の突条9a,9aの間に配置され、ウェル部5の外周面5cを締め付けている。また、バンド10は、一対の突条9a、9aの側面に当接し、幅方向Yに位置ずれし難くなっている。
また、被締め付け部23の厚みLは、凹部8の窪み量と同一となっている。このため、被締め付け部23の外周面23bとウェル部5の外周面5cとの境界は、段差が形成されることなく面一となっている。よって、バンド10は、締め付け面(被締め付け部23の外周面23bとウェル部5の外周面5c)の全周に当接している。
次に、第1実施形態の車両用ホイール1の作用効果について説明する。
第1実施形態の車両用ホイール1は、リム3と、リム3の外周側に巻き付けられたバンド10と、バンド10に締め付けられてリム3の外周面に固定される副気室部材20と、を備え、副気室部材20は、幅方向Yの両端部のうち少なくとも一端部から延出し、バンド10に締め付けられる被締め付け部23を有している。
また、本実施形態の車両用ホイール1においては、バンド10は、2つ設けられ、被締め付け部23は、副気室部材20の幅方向Yの両端に形成されている。
上記構成によれば、被締め付け部23がバンド10に締め付けられ、副気室部材20がリム3に固定している。このため、副気室部材20に遠心力が作用しても径方向Zの外側に移動しない(副気室部材20がリム3から離脱しない)。
そして、このような車両用ホイール1によれば、従来行われていた一対の縦壁への切削加工が不要となり、車両用ホイール1の製造が簡易化し製造コストが削減する。
第1実施形態の車両用ホイール1は、リム3と、リム3の外周側に巻き付けられたバンド10と、バンド10に締め付けられてリム3の外周面に固定される副気室部材20と、を備え、副気室部材20は、幅方向Yの両端部のうち少なくとも一端部から延出し、バンド10に締め付けられる被締め付け部23を有している。
また、本実施形態の車両用ホイール1においては、バンド10は、2つ設けられ、被締め付け部23は、副気室部材20の幅方向Yの両端に形成されている。
上記構成によれば、被締め付け部23がバンド10に締め付けられ、副気室部材20がリム3に固定している。このため、副気室部材20に遠心力が作用しても径方向Zの外側に移動しない(副気室部材20がリム3から離脱しない)。
そして、このような車両用ホイール1によれば、従来行われていた一対の縦壁への切削加工が不要となり、車両用ホイール1の製造が簡易化し製造コストが削減する。
また、第1実施形態の車両用ホイール1において、リム3の外周面には、副気室部材20の底壁部26と同寸法の凹部8が形成され、副気室部材20の底壁部26は、凹部8に入り込んでいる。
上記構成によれば、副気室部材20が幅方向Y及び周方向Xに位置ずれし難く、副気室部材20の固定強度が向上する。
また、副気室部材20をウェル部5の外周面5cに設置する際に位置決めし易い。
また、バンド10を締め付ける際、被締め付け部23がバンド10に引きずられて副気室部材20が周方向Xに位置ずれするおそれがあるものの、上記構成から副気室部材20の位置ずれが抑制される。よって、バンド10の締め付け作業が容易となる。
上記構成によれば、副気室部材20が幅方向Y及び周方向Xに位置ずれし難く、副気室部材20の固定強度が向上する。
また、副気室部材20をウェル部5の外周面5cに設置する際に位置決めし易い。
また、バンド10を締め付ける際、被締め付け部23がバンド10に引きずられて副気室部材20が周方向Xに位置ずれするおそれがあるものの、上記構成から副気室部材20の位置ずれが抑制される。よって、バンド10の締め付け作業が容易となる。
ここで、バンド10とウェル部5の外周面5cとの間に隙間が形成されていると、走行中の振動が伝達してバンド10が撓み、被締め付け部23を締め付ける力が低減する可能性がある。
しかしながら、本実施形態は、バンド10がウェル部5の外周面5cの全てに当接している。よって、走行中の振動が伝達してもバンド10が撓まないため、被締め付け部23を締め付ける力が低減しない。
しかしながら、本実施形態は、バンド10がウェル部5の外周面5cの全てに当接している。よって、走行中の振動が伝達してもバンド10が撓まないため、被締め付け部23を締め付ける力が低減しない。
また、第1実施形態の車両用ホイール1において、リム3の外周面には、前記バンド10を幅方向Yに移動することを規制するバンド規制部9が形成されている。
上記構成によれば、バンド10が幅方向Yに移動して被締め付け部23への締め付けが解除されることを防止できる。また、バンド10が幅方向Yに振動して副気室部材20が摩耗することを防止できる。
上記構成によれば、バンド10が幅方向Yに移動して被締め付け部23への締め付けが解除されることを防止できる。また、バンド10が幅方向Yに振動して副気室部材20が摩耗することを防止できる。
また、第1実施形態の車両用ホイール1のバンド10は、金属材料で形成されている。上記構成によれば、バンド10の耐久性が高く、バンド10の交換作業の回数を低減できる。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係る車両用ホイール1Aについて、第1実施形態に係る車両用ホイール1との相違点を中心に説明する。
図6に示すように、車両用ホイール1Aにおいて、底壁部5aの外周面5c上であって副気室部材20が配置される領域は、平坦な面に形成され、第1実施形態で説明した凹部8が形成されていない。
また、ウェル部5の外周面5cであって副気室部材20が配置されない領域には、幅方向Yに互いに離間しながら周方向Xに延在する一対の突出部30,30が形成されている。
続いて、第2実施形態に係る車両用ホイール1Aについて、第1実施形態に係る車両用ホイール1との相違点を中心に説明する。
図6に示すように、車両用ホイール1Aにおいて、底壁部5aの外周面5c上であって副気室部材20が配置される領域は、平坦な面に形成され、第1実施形態で説明した凹部8が形成されていない。
また、ウェル部5の外周面5cであって副気室部材20が配置されない領域には、幅方向Yに互いに離間しながら周方向Xに延在する一対の突出部30,30が形成されている。
図7、図8に示すように、突出部30は、ウェル部5の外周面5cにおいてバンド10が巻き付けられる部位を径方向Zの外側に突出させて成る。よって、突出部30の外周面30aにはバンド10が巻き付けられている。
また、突出部30の外周面30a上には、バンド規制部9(一対の突条9a,9a)が形成され、突出部30の外周面30aに沿って延在するバンド10は、一対の突条9a、9aの側面に当接している。
また、突出部30の外周面30a上には、バンド規制部9(一対の突条9a,9a)が形成され、突出部30の外周面30aに沿って延在するバンド10は、一対の突条9a、9aの側面に当接している。
突出部30の突出量M(図8参照)は、被締め付け部23の厚みLと同一に形成されている。このため、被締め付け部23の外周面23bと突出部30の外周面30aとの境界は、段差が形成されることなく面一となっている。よって、バンド10は、締め付け面(被締め付け部23の外周面23bと突出部30の外周面30a)の全周に当接している。
そのほか、突出部30における周方向Xの端部30bは、副気室部材20における被締め付け部23の周方向Xの端部23aと当接している。
そのほか、突出部30における周方向Xの端部30bは、副気室部材20における被締め付け部23の周方向Xの端部23aと当接している。
次に上記した構成の作用効果について説明する。
被締め付け部23の周方向Xの端部23aが突出部30の端部30bに当接している。このため、副気室部材20が周方向Xに位置ずれし難く、副気室部材20の固定強度が向上している。また、副気室部材20をウェル部5の外周面5cに設置する際に位置決めし易い。また、バンド10を締め付ける際、副気室部材20の位置ずれを抑制でき、バンド10の締め付け作業が容易となる。
被締め付け部23の周方向Xの端部23aが突出部30の端部30bに当接している。このため、副気室部材20が周方向Xに位置ずれし難く、副気室部材20の固定強度が向上している。また、副気室部材20をウェル部5の外周面5cに設置する際に位置決めし易い。また、バンド10を締め付ける際、副気室部材20の位置ずれを抑制でき、バンド10の締め付け作業が容易となる。
また、バンド10は、突出部30の外周面30aの全てに当接し、突出部30の外周面30aとの間に隙間が形成されていない。よって、走行中の振動が伝達してもバンド10は撓むことがなく、被締め付け部23を締め付ける力が低減しない。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態に係る車両用ホイール1Bについて、第1実施形態に係る車両用ホイール1との相違点を中心に説明する。
図9に示すように、車両用ホイール1Bは、バンド10が1つとなっている。これに伴い、被締め付け部23は、副気室部材20の本体部21の幅方向Yの一端側にのみ形成されている。
ウェル部5の一対の縦壁5b、5bのうち、幅方向Yの他端側の縦壁5bには、周方向Xに延在する溝部40が形成されている。これにより、縦壁5bは、径方向Zの内側を向く被係止面41を有している。
本体部21の幅方向Yの他端部には、幅方向Yの他端側へ延出して溝部40内に入り込む係止部42が形成されている。係止部42は、溝部40内に入り込むとともに、径方向外側を向くように湾曲し、その端部が被係止面41に当接している。
続いて、第3実施形態に係る車両用ホイール1Bについて、第1実施形態に係る車両用ホイール1との相違点を中心に説明する。
図9に示すように、車両用ホイール1Bは、バンド10が1つとなっている。これに伴い、被締め付け部23は、副気室部材20の本体部21の幅方向Yの一端側にのみ形成されている。
ウェル部5の一対の縦壁5b、5bのうち、幅方向Yの他端側の縦壁5bには、周方向Xに延在する溝部40が形成されている。これにより、縦壁5bは、径方向Zの内側を向く被係止面41を有している。
本体部21の幅方向Yの他端部には、幅方向Yの他端側へ延出して溝部40内に入り込む係止部42が形成されている。係止部42は、溝部40内に入り込むとともに、径方向外側を向くように湾曲し、その端部が被係止面41に当接している。
次に上記した構成の作用効果について説明する。
第3実施形態の車両用ホイール1Bは、リム3の外周面には、径方向Zの外側に立ち上がる縦壁5bが形成され、縦壁5bには、周方向Xに延在する溝部40が形成され、副気室部材20は、幅方向Yの他端部から延出して溝部40に係止する係止部42を有している。
上記構成によれば、副気室部材20の幅方向Yの一端側(被締め付け部23)がバンド10に締め付けられている。また、副気室部材20の幅方向Yの他端側(係止部42)が被係止面41に係止している。このため、副気室部材20に遠心力が作用しても、副気室部材20はリム3から離脱しない。
また、上記構成によれば、ウェル部5の一対の縦壁5b、5bのうち、幅方向Yの一端側の縦壁5bに行う切削加工を回避しており、製造コストが削減する。
第3実施形態の車両用ホイール1Bは、リム3の外周面には、径方向Zの外側に立ち上がる縦壁5bが形成され、縦壁5bには、周方向Xに延在する溝部40が形成され、副気室部材20は、幅方向Yの他端部から延出して溝部40に係止する係止部42を有している。
上記構成によれば、副気室部材20の幅方向Yの一端側(被締め付け部23)がバンド10に締め付けられている。また、副気室部材20の幅方向Yの他端側(係止部42)が被係止面41に係止している。このため、副気室部材20に遠心力が作用しても、副気室部材20はリム3から離脱しない。
また、上記構成によれば、ウェル部5の一対の縦壁5b、5bのうち、幅方向Yの一端側の縦壁5bに行う切削加工を回避しており、製造コストが削減する。
以上、各実施形態について説明したが、本発明は上記した例に限定されない。前記実施形態では、合成樹脂のみからなる副気室部材20を想定しているが、2種以上の異種材料で構成してもよい。
また、バンド規制部9は、周方向Xに連続する突条9aにより構成されているが、本発明は、例えば、周方向Xに間隔を空けつつ配置された複数の突起やウェル部5の外周面5cを窪ませてなる溝部であってもよい。
また、バンド10は、金属製のものに限定されず、樹脂製であってもよい。
また、第1実施形態と第2実施形態の副気室部材20は、底壁部5aにおいて外周面5cの幅方向Yの中央部に配置されているが、車内側寄りに配置し、タイヤビード部を落とし込むための空間(窪みS)を十分に確保できるようにしてもよい。
また、バンド規制部9は、周方向Xに連続する突条9aにより構成されているが、本発明は、例えば、周方向Xに間隔を空けつつ配置された複数の突起やウェル部5の外周面5cを窪ませてなる溝部であってもよい。
また、バンド10は、金属製のものに限定されず、樹脂製であってもよい。
また、第1実施形態と第2実施形態の副気室部材20は、底壁部5aにおいて外周面5cの幅方向Yの中央部に配置されているが、車内側寄りに配置し、タイヤビード部を落とし込むための空間(窪みS)を十分に確保できるようにしてもよい。
1,1A,1B 車両用ホイール
3 リム
5 ウェル部
5a 底壁部
5b 縦壁
5c 外周面
8 凹部
9 バンド規制部
9a 突条
10 バンド
20 副気室部材
21 本体部
22 管体
23 被締め付け部
23b 外周面
26 底壁部
30 突出部
40 溝部
41 被係止面
42 係止部
SC 副気室
3 リム
5 ウェル部
5a 底壁部
5b 縦壁
5c 外周面
8 凹部
9 バンド規制部
9a 突条
10 バンド
20 副気室部材
21 本体部
22 管体
23 被締め付け部
23b 外周面
26 底壁部
30 突出部
40 溝部
41 被係止面
42 係止部
SC 副気室
Claims (6)
- リムと、
前記リムの外周側に巻き付けられたバンドと、
前記バンドに締め付けられて前記リムの外周面に固定される副気室部材と、
を備え、
前記副気室部材は、ホイール幅方向の両端部のうち少なくとも一端部から延出し、前記バンドに締め付けられる被締め付け部を有していることを特徴とする車両用ホイール。 - 前記リムの外周面には、前記副気室部材の底壁部と同寸法の凹部が形成され、
前記副気室部材の底壁部は、前記凹部に入り込んでいることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。 - 前記バンドは、2つ設けられ、
前記被締め付け部は、前記副気室部材のホイール幅方向の両端に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ホイール。 - 前記リムの外周面には、ホイール径方向の外側に立ち上がる縦壁が形成され、
前記縦壁には、周方向に延在する溝部が形成され、
前記副気室部材は、ホイール幅方向の他端部から延出して前記溝部に係止する係止部を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ホイール。 - 前記リムの外周面には、前記バンドがホイール幅方向に移動することを規制するバンド規制部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用ホイール。
- 前記バンドは、金属材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用ホイール。
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KR20220119199A (ko) * | 2021-02-19 | 2022-08-29 | 현대성우캐스팅(주) | 체결력이 향상된 공명기 모듈을 구비하는 차량용 휠 |
KR102491763B1 (ko) * | 2021-02-19 | 2023-01-26 | 현대성우캐스팅(주) | 체결력이 향상된 공명기 모듈을 구비하는 차량용 휠 |
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