JP2017022143A - 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、段差MEAを構成する固体高分子電解質膜の端部劣化を可及的に抑制することを可能にする。
【解決手段】樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10を構成する樹脂枠部材24は、接着剤25からなる接着層が設けられる。内側膨出部24aの内周と電極触媒層22aの外周は全周に亘って重なり部を有する。凹部26aの外周凸部26b2は、電解質膜・電極構造体10aのガス拡散層20bの最外周部に固体高分子電解質膜18を介装して当接している。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子電解質膜を第1電極と第2電極とで挟んだ段差MEAと、前記段差MEAの外周を周回して設けられる樹脂枠部材とを備える燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体に関する。
一般的に、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ触媒層(電極触媒層)及びガス拡散層(多孔質カーボン)を有するアノード電極とカソード電極とを配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。この燃料電池は、所定の数だけ積層することにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
電解質膜・電極構造体では、一方のガス拡散層が固体高分子電解質膜よりも小さな平面寸法に設定されるとともに、他方のガス拡散層が前記固体高分子電解質膜と同一の平面寸法に設定される、所謂、段差MEAを構成する場合がある。その際、比較的高価な固体高分子電解質膜の使用量を削減させるとともに、薄膜状で強度が低い前記固体高分子電解質膜を保護するために、樹脂枠部材を組み込んだ樹脂枠付きMEAが採用されている。
この種の樹脂枠付きMEAとして、例えば、特許文献1に開示されている電解質膜−電極接合体が知られている。この電解質膜−電極接合体では、図7に示すように、膜1と、前記膜1の一方の側に配置されたアノード触媒層2aと、前記膜1の他方の側に配置されたカソード触媒層3aとを有している。膜1の両面には、GDL(ガス拡散層)2bとGDL3bとが備えられるとともに、アノード側の前記GDL2b側の面積(平面寸法)は、カソード側の前記GDL3bの面積よりも大きな面積(平面寸法)に形成されている。
MEAのエッジ領域は、アノード触媒層2a及びカソード触媒層3aの端部の周囲の少なくとも一部(好ましくは全周囲)に配置されるカソード側とアノード側のガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体4が配されて構成されている。少なくともGDL面積が小さい側(GDL3b側)の膜1の外周部と、ガスケット構造体4とは、接着層5を介して接合されている。
特開2007−66766号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、GDL面積が小さいGDL3bの外周部と膜1との境界部位に、酸化剤ガス(O2)の拡散によって過酸化水素(H22)が生成され易くなる。このため、膜1の端部には、膜劣化が惹起し易いという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、段差MEAを構成する固体高分子電解質膜の端部劣化を可及的に抑制することが可能な燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面には、第1触媒層及び第1拡散層を有する第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2触媒層及び第2拡散層を有する第2電極が設けられるとともに、前記第1電極の平面寸法は、前記第2電極の平面寸法よりも大きな寸法に設定される段差状の電解質膜・電極構造体と、前記固体高分子電解質膜の外周を周回して設けられる樹脂枠部材と、を備える燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体に関するものである。
この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、樹脂枠部材の第2電極側に膨出する内側膨出部は、電解質膜・電極構造体に当接する当接面に、接着剤からなる接着層が設けられるとともに、前記接着層より外側の樹脂枠部材外周端側に外周凸部が設けられている。そして、内側膨出部の内周と第2触媒層の外周は全周に亘って重なり部を有し、且つ、外周凸部は、前記電解質膜・電極構造体の第1拡散層の最外周部に固体高分子電解質膜を介装して当接している。
また、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、接着層より外周側では、外周凸部側と接着層との間に接着剤が充填されない空間部を有することが好ましい。
さらに、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、内側膨出部の内周は、第2触媒層に重なる幅寸法が0.2mm以上に設定されることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、内側膨出部の内周端部と第2拡散層の外周端部との間に隙間が形成されるとともに、前記隙間には、接着剤の層が形成されることが好ましい。
本発明によれば、樹脂枠部材の内周凸部は、電解質膜・電極構造体の第2拡散層から外方に突出する第2触媒層に当接している。このため、固体高分子電解質膜の端部側に酸化剤ガスが拡散することを良好に抑制することが可能になり、前記固体高分子電解質膜の端部側に劣化反応が発生することを有効に阻止することができる。従って、簡単な構成で、段差MEAを構成する固体高分子電解質膜の端部劣化を可及的に抑制することが可能になる。
しかも、樹脂枠部材の外周凸部は、電解質膜・電極構造体の第1ガス拡散層の最外周部に固体高分子電解質膜を介装して当接している。これにより、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体全体を確実に保持することができる。
本発明の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体が組み込まれる固体高分子型燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の要部断面説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の分解斜視説明図である。 前記燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。 重なり部の幅とカソード電極の端部劣化比率との関係説明図である。 特許文献1に開示されている電解質膜−電極接合体の説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、縦長(又は横長)の長方形状の固体高分子型燃料電池12に組み込まれる。複数の燃料電池12は、例えば、矢印A方向(水平方向)又は矢印C方向(重力方向)に積層されて燃料電池スタックが構成される。燃料電池スタックは、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池電気自動車(図示せず)に搭載される。
燃料電池12は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10を第1セパレータ14及び第2セパレータ16で挟持する。第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、縦長(又は横長)の長方形状を有し、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板や、カーボン部材等で構成されている。
長方形状の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、図2及び図3に示すように、電解質膜・電極構造体10aを備えるとともに、前記電解質膜・電極構造体10aは、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜18と、前記固体高分子電解質膜18を挟持するアノード電極(第1電極)20及びカソード電極(第2電極)22とを有する。
固体高分子電解質膜18は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用してもよい。カソード電極22は、固体高分子電解質膜18及びアノード電極20よりも小さな表面寸法(平面寸法)を有する。
なお、上記の構成に代えて、アノード電極20が、固体高分子電解質膜18及びカソード電極22よりも小さな表面寸法(平面寸法)を有するように構成してもよい。その際、アノード電極20は、第2電極であり、カソード電極22は、第1電極である。
アノード電極20は、固体高分子電解質膜18の一方の面18aに接合される電極触媒層(第1触媒層)20aと、前記電極触媒層20aに積層されるガス拡散層(第1拡散層)20bとを設ける。電極触媒層20a及びガス拡散層20bは、同一の外形寸法を有するとともに、固体高分子電解質膜18と同一(又は同一未満)の外形寸法に設定される。
カソード電極22は、固体高分子電解質膜18の面18bに接合される電極触媒層(第2触媒層)22aと、前記電極触媒層22aに積層されるガス拡散層(第2拡散層)22bとを設ける。電極触媒層22aの外周端部22aeは、ガス拡散層22bの外周端部22beよりも外方に突出するとともに、前記電極触媒層22aは、固体高分子電解質膜18の外形寸法よりも小さな外形寸法に設定される。
電極触媒層20a、22aは、例えば、カーボンブラックに白金粒子を担持した触媒粒子を形成し、イオン伝導性バインダーとして高分子電解質を使用し、この高分子電解質の溶液中に前記触媒粒子を均一に混合して作製された触媒ペーストを、固体高分子電解質膜18の両面に印刷、塗布又は転写することによって構成される。ガス拡散層20b、22bは、カーボンペーパ等からなるとともに、前記ガス拡散層22bの平面寸法は、前記ガス拡散層20bの平面寸法よりも小さく設定される。
図1〜図4に示すように、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、固体高分子電解質膜18の外周を周回するとともに、アノード電極20及びカソード電極22に接合される樹脂枠部材24を備える。樹脂枠部材24は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーンゴム、フッ素ゴム又はEPDM(エチレンプロピレンゴム)等で構成される。
樹脂枠部材24の内周部には、カソード電極22の外周側に突出する薄肉状内側膨出部24aが設けられる。内側膨出部24aは、カソード電極22と同一の肉厚、実質的には、ガス拡散層22bと同一の肉厚である厚さt1(ガス拡散層22b上に中間層を設ける場合には、前記中間層の厚さも含む)を有する。
内側膨出部24aは、電解質膜・電極構造体10aに当接する当接面に、接着剤25が設けられる凹部26aを有する。凹部26aの樹脂枠部材内周端側には、内周凸部26b1が設けられる一方、前記凹部26aの樹脂枠部材外周端側には、外周凸部26b2が設けられる。内周凸部26b1及び外周凸部26b2には、接着剤25が塗布されていない。電極触媒層22aの外周端部22aeは、凹部26a内に長さhだけ突出して配置される。外周凸部26b2は、電極触媒層22aの厚さ分だけ内周凸部26b1の厚さt1よりも厚く構成される。
内周凸部26b1は、電解質膜・電極構造体10aのガス拡散層22bから外方に突出する電極触媒層22aに当接する。外周凸部26b2は、電解質膜・電極構造体10aのガス拡散層20bの最外周部に固体高分子電解質膜18を介装して当接する。
凹部26aは、外周凸部26b2側に接着剤25が充填されない空間部26asを有する。内周凸部26b1は、電極触媒層22aに接触する幅寸法Lが、0.2mm以上で且つ3.0mm以下に設定され、前記電極触媒層22aの外周部と樹脂枠部材24の内側膨出部24aが、全周に亘って重なり部を有している。
樹脂枠部材24の内周端部24aeとガス拡散層22bの外周端部22beとの間には、隙間が形成される。この隙間には、内側膨出部24aの厚さ方向に対して70μm以上の厚さt2に設定された接着剤25の層が形成される。従って、電極触媒層22aは、外部に露出することがない。接着剤25の層の厚さt2は、ガス拡散層22bの外側表面以下に、すなわち、前記厚さt2は、ガス拡散層22bの厚さt1以下に設定される(t1≧t2)。
樹脂枠部材24の内側膨出部24aと電解質膜・電極構造体10aとは、接着剤25の層により接着される。接着剤25の層は、固体高分子電解質膜18の外周縁部の全周に亘って額縁状に形成される。接着剤25としては、例えば、フッ素系接着剤が使用される。
図1及び図4に示すように、樹脂枠部材24のアノード電極20側の面24s1には、上端縁部に後述する燃料ガス流路42の入口側に対応する入口バッファ部28aが設けられる。樹脂枠部材24の面24s1には、下端縁部に燃料ガス流路42の出口側に対応する出口バッファ部28bが設けられる。入口バッファ部28a及び出口バッファ部28bは、複数の突起部(柱状部)により構成される。
図3に示すように、樹脂枠部材24のカソード電極22側の面24s2には、上端縁部に後述する酸化剤ガス流路36の入口側に対応する入口バッファ部28cが設けられる。樹脂枠部材24の面24s2には、下端縁部に酸化剤ガス流路36の出口側に対応する出口バッファ部28dが設けられる。入口バッファ部28c及び出口バッファ部28dは、複数の突起部(柱状部)により構成される。
図1に示すように、燃料電池12の矢印C方向(図1中、重力方向)の上端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔30a、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔32a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔34aが、矢印B方向(水平方向)に配列して設けられる。
燃料電池12の矢印C方向の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔34b、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔32b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔30bが、矢印B方向に配列して設けられる。
第2セパレータ16の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10に向かう面16aには、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとに連通する酸化剤ガス流路36が設けられる。酸化剤ガス流路36の入口側(上端側)には、樹脂枠部材24の面24s2の上端縁部に設けられた入口バッファ部28cが当接するバッファ領域38aが実質的に平坦状に設けられる。このバッファ領域38aの上部側一端には、酸化剤ガス入口連通孔30aから複数本の入口連結路40aが連結される。
酸化剤ガス流路36の出口側(下端側)には、樹脂枠部材24の面24s2の下端縁部に設けられた出口バッファ部28dが接触するバッファ領域38bが、実質的に平坦状に設けられる。このバッファ領域38bの下部側一端には、酸化剤ガス出口連通孔30bから複数本の出口連結路40bが連結される。
図5に示すように、第1セパレータ14の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10に向かう面14aには、燃料ガス流路42が矢印C方向に延在して設けられる。燃料ガス流路42の入口側(上端側)には、樹脂枠部材24の面24s1の上端縁部に設けられた入口バッファ部28aに接触するバッファ領域44aが、実質的に平坦状に設けられる。バッファ領域44aの上部側一端には、燃料ガス入口連通孔34aから複数本の入口連結路46aが連結される。
燃料ガス流路42の出口側(下端側)には、樹脂枠部材24の面24s1の下端縁部に設けられた出口バッファ部28bが当接するバッファ領域44bが、実質的に平坦状に設けられる。バッファ領域44bの下部側一端には、燃料ガス出口連通孔34bから複数本の出口連結路46bが連結される。第1セパレータ14の面14bと第2セパレータ16の面16bとの間には、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとに連通する冷却媒体流路48が形成される。
図1及び図2に示すように、第1セパレータ14の面14a、14bには、この第1セパレータ14の外周端部を周回して、第1シール部材50が一体化される。第2セパレータ16の面16a、16bには、この第2セパレータ16の外周端部を周回して、第2シール部材52が一体化される。
図2に示すように、第1シール部材50は、第2シール部材52に当接する凸状シール50aを有する一方、前記第2シール部材52は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10を構成する樹脂枠部材24に当接する凸状シール52aを有する。第1シール部材50及び第2シール部材52は、セパレータ面に沿って平面状に延在する平面シールを有する。
第1シール部材50及び第2シール部材52には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
このように構成される燃料電池12の動作について、本実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10との関連で、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔30aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔34aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔32aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔30aから第2セパレータ16の酸化剤ガス流路36に導入され、矢印C方向に移動して電解質膜・電極構造体10aのカソード電極22に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔34aから第1セパレータ14の燃料ガス流路42に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路42に沿って矢印C方向に移動し、電解質膜・電極構造体10aのアノード電極20に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体10aでは、カソード電極22に供給される酸化剤ガスと、アノード電極20に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、カソード電極22に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極20に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔32aに供給された冷却媒体は、第1セパレータ14と第2セパレータ16との間の冷却媒体流路48に導入された後、矢印C方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体10aを冷却した後、冷却媒体出口連通孔32bから排出される。
この場合、本実施形態では、図2及び図3に示すように、樹脂枠部材24の内周凸部26b1は、電解質膜・電極構造体10aのガス拡散層22bから外方に突出する電極触媒層22aの全周に亘って当接している。このため、固体高分子電解質膜18の端部(外周)側に酸化剤ガス(空気中の酸素)が拡散することを良好に抑制することが可能になり、前記固体高分子電解質膜18の端部(外周)側に劣化反応が発生することを有効に抑制することができる。従って、簡単な構成で、段差MEAを構成する固体高分子電解質膜18の端部劣化を可及的に抑制することが可能になるという効果が得られる。
しかも、内周凸部26b1は、電極触媒層22aに接触する幅寸法(重なり部の幅)Lが、0.2mm以上に設定されている。図6には、重なり部の幅Lと膜劣化との関係が示されている。ここで、図6の縦軸は、固体高分子電解質膜18の両側にアノード電極20及びカソード電極22を設けた場合の前記固体高分子電解質膜18の劣化量(膜厚さの減少量)に対して前記カソード電極22の端部の膜劣化比率を表している。これにより、電極触媒層22a中の酸化剤ガスの拡散を考慮し、重なり部の幅Lが0.2mm以上に設定されることによって、固体高分子電解質膜18の劣化が確実に抑制される。
さらに、樹脂枠部材24の外周凸部26b2は、電解質膜・電極構造体10aのガス拡散層20bの最外周部に固体高分子電解質膜18を介装して当接している。このため、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10全体を確実に保持することができる。
さらにまた、凹部26aは、外周凸部26b2側に接着剤25が充填されない空間部26asを有している。従って、接着剤25は、経済的に使用することができるとともに、外周凸部26b2に不要に付着したり、外部にはみ出したりすることがない。
また、樹脂枠部材24の内周端部24aeとガス拡散層22bの外周端部22beとの間には、隙間が形成されている。この隙間には、内側膨出部24aの厚さ方向に対して70μm以上の厚さt2に設定された接着剤25の層が形成されている。これにより、固体高分子電解質膜18の寸法変化による膜皺の発生を抑制するとともに、膜乾燥による反力を確実に受けることができ、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10全体の変形を良好に抑制することが可能になる。
10…樹脂枠付き電解質膜・電極構造体 10a…電解質膜・電極構造体
12…燃料電池 14、16…セパレータ
18…固体高分子電解質膜 20…アノード電極
20a、22a…電極触媒層 20b、22b…ガス拡散層
22…カソード電極 22ae、22be…外周端部
24…樹脂枠部材 24a…内側膨出部
25…接着剤 26a…凹部
26as…空間部 26b1…内周凸部
26b2…外周凸部 28a、28c…入口バッファ部
28b、28d…出口バッファ部 30a…酸化剤ガス入口連通孔
30b…酸化剤ガス出口連通孔 32a…冷却媒体入口連通孔
32b…冷却媒体出口連通孔 34a…燃料ガス入口連通孔
34b…燃料ガス出口連通孔 36…酸化剤ガス流路
42…燃料ガス流路 48…冷却媒体流路
50、52…シール部材

Claims (4)

  1. 固体高分子電解質膜の一方の面には、第1触媒層及び第1拡散層を有する第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2触媒層及び第2拡散層を有する第2電極が設けられるとともに、前記第1電極の平面寸法は、前記第2電極の平面寸法よりも大きな寸法に設定される段差状の電解質膜・電極構造体と、
    前記固体高分子電解質膜の外周を周回して設けられる樹脂枠部材と、
    を備える燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体であって、
    前記樹脂枠部材の前記第2電極側に膨出する内側膨出部は、前記電解質膜・電極構造体に当接する当接面に、接着剤からなる接着層が設けられるとともに、
    前記接着層より外側の樹脂枠部材外周端側に外周凸部が設けられ、
    前記内側膨出部の内周と前記第2触媒層の外周は全周に亘って重なり部を有し、且つ、前記外周凸部は、前記電解質膜・電極構造体の前記第1拡散層の最外周部に前記固体高分子電解質膜を介装して当接することを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
  2. 請求項1記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体において、前記接着層より外周側では、前記外周凸部と前記接着層との間に前記接着剤が充填されない空間部を有することを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体において、前記内側膨出部の内周は、前記第2触媒層に重なる幅寸法が0.2mm以上に設定されることを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体において、前記内側膨出部の内周端部と前記第2拡散層の外周端部との間に隙間が形成されるとともに、
    前記隙間には、接着剤の層が形成されることを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
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