JP2017021187A - 電子機器及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータが発する磁力に起因する磁気センサの誤検知を防止する。【解決手段】撮像装置1は、磁石26を有するVCMユニット23が実装されたレンズ鏡筒2と、撮像装置本体内の収納位置と撮像装置本体から突出した発光位置との間で移動可能な発光ユニット510と、発光ユニット510を制御するストロボ制御回路とを備え、発光ユニット510は磁気センサ515を備える。磁気センサ515は、発光ユニット510が収納位置にあるときに所定の閾値を超える磁束密度を検知し、発光ユニット510が発光位置にあるときに閾値以下の磁束密度を検知する。ストロボ制御回路は、磁気センサ515が閾値を超える磁束密度を検知したことを示す出力に応じて発光ユニット510を発光不可状態に維持し、磁気センサ515が閾値以下の磁束密度を検知したことを示す出力に応じて発光ユニット510を発光可能状態に維持する。【選択図】図7

Description

本発明は、磁気センサを用いて位置情報を検知する機能を備える電子機器及び撮像装置に関する。
電子機器の一例である撮像装置として、ストロボ発光部をカメラ本体の内部の収納位置とカメラ本体から突出した発光位置との間で移動させるポップアップ式のストロボユニットを備えるデジタルカメラが知られている。ストロボユニットのポップアップ機構としては、カメラ本体の小型化の要請から、ストロボ発光部の収納スペースの省スペース化が可能な2本の回動軸を用いるものが主流となっている。このような構造の場合、カメラ本体に対するストロボ発光部の高さ方向への移動量を抑えながら、ストロボ発光部を被写体側へストロボ発光部を移動させることができる。よって、大口径のレンズ鏡筒を備えている場合でも、レンズ鏡筒の先端でストロボ光が遮られる、所謂、ケラレの発生を防止することができる。このようなポップアップ式のストロボユニットでのストロボ発光部の位置検知方法としては、巨大磁気抵抗素子(GMR素子)や半導体ホール素子等の磁気センサを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、デジタルカメラを構成するレンズ鏡筒として、ズームレンズやフォーカスレンズ等の各種レンズを電子制御によって駆動するモータ等のアクチュエータを備えるものが知られており、これらのアクチュエータは、一般的に、磁石を備えている。ここで、レンズ鏡筒の光学性能の高性能化やカメラ本体に設けられるイメージセンサの大型化に伴う各種レンズの大口径化やレンズ数の増加により、アクチュエータによる駆動対象物の重量が増加している。そのため、レンズ鏡筒に設けられたアクチュエータには、重量が増加したレンズ群を駆動するためのより大きな駆動力を得るために、より強力な磁石を備える必要が生じている。
特開2004−184293号公報
しかしながら、レンズ鏡筒を駆動するアクチュエータがより強力な磁石を備える場合、ストロボ発光部の位置を検知する磁気センサがアクチュエータの磁石の磁束を検知してしまい、所望のセンシング動作が行われずに誤検知が発生してしまうおそれがある。
本発明は、アクチュエータが発する磁力に起因する誤検知の発生を防止して、所望のセンシングを正確に行うことが可能な電子機器及び撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電子機器は、磁石を有するアクチュエータと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能な可動部と、前記可動部に設けられた磁気検知手段と、を備える電子機器であって、前記磁気検知手段は、前記可動部が前記第1の位置にあるときに前記磁石の磁束密度を検知可能な位置に位置し、前記可動部が前記第2の位置にあるときに前記磁石の磁束密度を検知不可能な位置に位置することを特徴とする。
本発明に係る撮像装置は、磁石を有するアクチュエータが実装されたレンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒を通過した光が結像する位置に撮像素子が実装された撮像装置本体と、発光部を有し、前記発光部が前記撮像装置本体の内部に収納される収納位置と前記撮像装置本体から突出した発光位置との間で移動可能な発光ユニットと、前記発光ユニットに設けられ、前記磁石の磁束密度を検知する磁気検知手段と、前記発光部の発光を制御する制御手段と、を備え、前記磁気検知手段は、前記発光部が前記収納位置にあるときに所定の閾値を超える磁束密度を検知し、前記発光部が前記発光位置にあるときに前記所定の閾値以下の磁束密度を検知し、前記制御手段は、前記磁気検知手段が前記所定の閾値を超える磁束密度を検知しているときに前記発光部を発光不可状態に維持し、前記磁気検知手段が前記所定の閾値以下の磁束密度を検知しているときに前記発光部を発光可能状態に維持することを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータが発する磁力に起因する誤検知の発生を防止して、所望のセンシングを正確に行うことができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の外観斜視図である。 図1の撮像装置の分解斜視図である。 図1の撮像装置が備えるレンズ鏡筒を構成するフォーカス鏡筒の構成を示す斜視図、分解斜視図及び背面図である。 図1の撮像装置が備えるストロボユニットの構成を示す分解斜視図である。 図4のストロボユニットを構成する発光部及び発光部フレキの構成を示す斜視図と、発光部フレキに設けられた磁気センサの概略構成を示す図である。 図4のストロボユニットを構成する発光ユニットが、撮像装置本体の収納位置にある状態を示す側面図と、発光位置にある状態を示す側面図である。 図6(b)の状態での磁気センサのセンシングを説明する図と、磁気センサの近傍の拡大図である。 図6(a)の状態での磁気センサのセンシングを説明する図と、磁気センサの近傍の拡大図である。 図4のストロボユニットを構成する発光部フレキの配線を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る電子機器として、撮像装置(より具体的には、デジタルカメラ)を取り上げることとする。
図1(a),(b)は、本発明の実施形態に係る撮像装置1を被写体側(正面側)から見た外観斜視図であり、図1(c)は、撮像装置1を背面側から見た外観斜視図である。図1(a)は、ストロボユニット5の発光ユニット510が撮像装置本体に収納された状態を示しており、図1(b)は、ストロボユニット5の発光ユニット510が撮像装置本体からポップアップ(突出)して発光位置にある状態を示している。図1(c)は、ストロボユニット5の発光ユニット510が撮像装置本体に収納された状態を示している。図2は、撮像装置1の分解斜視図である。
撮像装置1では、フロントカバー31、リアカバー71、上面カバー40、サイドカバー61及び発光部カバー51が、撮像装置本体の外装を構成している。フロントカバー31及びリアカバー71は、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属製の板材にプレス加工等の加工を施すことにより形成される。上面カバー40、サイドカバー61及び発光部カバー51は、例えば、樹脂で形成される。
撮像装置1の正面側には、レンズ鏡筒2が配置されている。レンズ鏡筒2は、撮影位置と沈胴位置との間で光軸方向に移動して撮影倍率を変更するズーム式鏡筒であり、撮影レンズ、ズーム機構、シャッタ機構及びフォーカス機構等を備える。撮像装置本体内のレンズ鏡筒2の後方には、レンズ鏡筒を通過した光が結像した光学像を光電変換して画像デ−タを生成するCCDセンサ又はCMOSセンサ等の撮像素子(不図示)が実装されている。また、撮像装置1の撮像装置本体の内部には、撮像装置1での各種動作やデータ処理を行うCPUや、各種の電子部品及び電気部品を接続するフレキシブル配線基板を電気的に接続するコネクタ等が実装されたメイン基板(不図示)が配置されている。
撮像装置1の上面側に配置された上面カバー40の正面側には、オートフォーカスの精度を向上させる際に発光する補助光照射窓41が設けられている。また、上面カバー40の上面側には、電源ボタン42、再生ボタン43、レリーズボタン44、回転操作型のズームレバー45、回転操作型のモードダイヤル46及びマイク穴47が設けられている。
撮像装置1を正面側から見たときの右上部には、ストロボユニット5が配置されている。ストロボユニット5は、発光ユニット510を有し、発光ユニット510は発光部カバー51を有する。発光ユニット510は、不使用時には、図1(a)に示すように、撮像装置本体内に収納される。一方、発光ユニット510は、撮像時に被写体の明るさが足りない場合に、撮像装置本体からポップアップして図1(b)に示す発光位置へ移動する。
発光ユニット510のポップアップ動作は、撮像装置1を正面側から見たときの右側面に設けられたストロボ解除レバー52の操作によって行うことができる。また、レリーズボタン44の半押しによって実行される自動露出の結果に基づき、被写体の明るさが足りないと判断された場合に発光ユニット510は自動的にポップアップして、発光位置へ移動する。このように、発光ユニット510は、可動部として、撮像環境に応じて、図1(a)に示す収納位置(第1の位置)と図1(b)に示す発光位置(第2の位置)との間で移動可能に構成されている。
撮像装置1の底部には、撮像装置本体に電池を収納する電池室を開閉可能に覆う電池蓋8が設けられている。なお、電池室には、画像データを記憶する半導体メモリカード等の記憶媒体の挿抜が可能なカードスロットも設けられている。
撮像装置1を背面側から見たときの右側面には、各種の外部装置との有線通信に用いられるケーブルが挿抜される入出力用ジャックを開閉可能に覆うカバー部材91,92が設けられている。撮像装置1の背面を構成するリアカバー71には、液晶パネル等の表示ユニット10や、撮像装置1での各種設定や画像処理等を行うための操作ボタン群72が設けられている。
次に、レンズ鏡筒2を構成するフォーカス鏡筒について説明する。フォーカス鏡筒は、レンズ鏡筒2においてフォーカスレンズを光軸方向に移動させて、被写体に対する合焦動作を行う部位である。本実施形態では、フォーカスレンズの駆動用アクチュエータとして、ボイスコイルモータ(VCM)を使用した形態について説明する。
図3(a)は、フォーカス鏡筒20の全体構成を示す斜視図である。図3(b)は、フォーカス鏡筒20の分解斜視図である。図3(c)は、フォーカス鏡筒20の背面図(撮像装置1の背面方向から見た図)である。フォーカス鏡筒20は、撮像素子を保持するセンサホルダ21を有しており、センサホルダ21と撮像装置本体とが不図示のビス等で締結されることによって、レンズ鏡筒2は撮像装置本体に固定される。
フォーカス鏡筒20は、VCMユニット23を保持する固定筒22を備える。固定筒22は、センサホルダ21に固定される。VCMユニット23は、U字型のヨーク27と、ヨーク27の直線部分の内側面の一方に固定された磁石26と、コイル28とを有する。ヨーク27は、固定筒22に保持される。磁石26には、大きな磁力を有するサマリウムコバルト系希土類磁石やネオジウム系希土類磁石等の永久磁石が用いられる。なお、ヨーク27の直線部分とは、ヨーク27が固定筒22に保持された状態で、光軸と平行になる部分を指す。
フォーカス鏡筒20は、フォーカスレンズ24を保持したレンズ保持部材25を備え、コイル28は、レンズ保持部材25に設けられている。ヨーク27の一方の直線部分は、コイル28の巻回内に挿入された状態で維持される。コイル28には、半田付け部29aにおいてフレキシブル基板29の一端が半田付けされており、フレキシブル基板29の他端は、例えば、不図示のメイン基板に接続されている。フレキシブル基板29に通電を行うことにより、コイル28に発生した磁束と磁石26の磁束との相互作用によって推進力を発生させ、コイル28を光軸方向(ヨーク27の長手方向)に移動させることにより、レンズ保持部材25を光軸方向に移動させる。こうして、被写体に対してピントを合わせる合焦動作が行われる。
図4は、ストロボユニット5の構成を示す分解斜視図である。ストロボユニット5は、発光ユニット510を有する。発光ユニット510は、発光部511、発光部フレキ512、発光部ホルダ513及び発光部カバー51を有する。発光部511は、Xe管、反射傘、発光部窓及びトリガコイル等を有し、Xe管を発光させたときの光は、反射傘によって撮像対象となる領域(撮影画角)に集光され、発光部窓から撮像対象へ照射される。詳細は後述するが、発光部511には、半田付けにより発光部511の発光を制御するためのフレキシブル基板である発光部フレキ512が接続される。
発光部ホルダ513は、発光部511が収納される発光部収納部513aを有し、発光部収納部513aの後ろ側には、発光部フレキ512を引き出すための挿通口513cが設けられている。発光ユニット510の組み立て時には、先ず、発光部ホルダ513の挿通口513cに発光部フレキ512を通しながら、発光部511が発光部収納部513aに収納される。そして、発光部511は、発光部511が収納された発光部ホルダ513の上部に発光部カバー51を被せることによってケーシングされる。最後に、発光部ホルダ513の側面からビス517が挿入されて、発光部カバー51が発光部ホルダ513に固定される。これにより、発光ユニット510の組み立ては完了する。
発光ユニット510には、アーム部材521が組み付けられる。発光部ホルダ513の後ろ側の底面には一対の軸受部513dが設けられており、アーム部材521は、バネ522及び回動軸523を介して一対の軸受部513dに回動自在に支持される。バネ522は、発光ユニット510を撮像装置本体からの突出方向(発光位置へ向かう方向)へ付勢する。
発光ユニット510が発光位置にあるときに発光部フレキ512が外観に露出しないように、発光部フレキ512を覆うアームカバー部材524がアーム部材521に組み付けられる。アームカバー部材524は、ビス525によりアーム部材521に固定され、これにより、発光部アームユニット520の組み立てが完了する。即ち、発光部アームユニット520は、発光ユニット510、アーム部材521及びアームカバー部材524を主な構成部品とする。なお、アーム部材521にアームカバー部材524が固定されても、発光部フレキ512が移動するために必要な空間は確保されている。
発光部アームユニット520は、ストロボベース53の上部に形成されたアームユニット収納部53aに収納される。ストロボベース53の前面には、発光部フレキ512をストロボベース53の後ろ側に配置されるストロボ基板530へ這い回すための第1挿通口53b及び第2挿通口53cが形成されている。
発光部アームユニット520をストロボベース53のアームユニット収納部53aに収納する際には、発光部フレキ512を第1挿通口53bへ通してストロボベース53の前面に引き出しておく。この状態で、アーム部材521は、バネ55及び回動軸56を介して、ストロボベース53に設けた一対の軸受部53dに回動可能に取り付けられる。ここで、一対の軸受部53dは、ストロボ光のレンズ鏡筒2によるケラレが生じないように、撮像装置本体の高さ方向では上側に、且つ、光軸方向では被写体側に配置することが望ましい。つまり、外観部を構成する上面カバー40の直下に一対の軸受部53dを配置することが望ましい。バネ55も、バネ522と同様に、発光ユニット510を撮像装置本体からの突出方向(発光位置へ向かう方向)へ付勢する。
続いて、発光部フレキ512を180度曲げて第2挿通口53cへ通すことにより、発光部フレキ512は、ストロボベース53の後ろ側に固定されるストロボ基板530へ這い回される。これにより、発光ユニット510が発光位置にポップアップした状態において、発光部フレキ512が露出する部分を最小限に抑えて、発光部フレキ512をストロボベース53の後ろ側に配置したストロボ基板530に接続することができる。ストロボ基板530は、発光部フレキ512がストロボ基板530に配置された不図示のコネクタに接続された後に、ストロボベース53に対してビス531により固定される。
次に、発光部511と発光部フレキ512の構成について説明する。図5(a)は、発光部511と発光部フレキ512の構成を示す斜視図である。
発光部511は、前述の通り、Xe管や反射傘、発光部窓、トリガコイル等を有している。Xe管へは、発光部フレキ512により所定の電圧が供給される。また、トリガコイルは、入力端子514として、Xe+信号端子511d、Xe−信号端子511a、トリガ入力信号端子511c及びグランド(GND)信号端子511bを有する。発光部フレキ512は、トリガコイルの入力端子514に対応するXe+信号ランド512d、Xe−信号ランド512a、トリガ入力信号ランド512c及びグランド信号ランド512bを有しており、これらは半田付けにより接続される。
発光部フレキ512には、磁気検知素子である磁気センサ515が設けられている。磁気センサ515は、VCMユニット23を構成する磁石26との距離に応じて信号を出力する。また、発光部フレキ512の他端に設けられた端子部512eは、ストロボ基板530に配置された不図示のコネクタに接続されており、ストロボ基板530には、発光部511での発光を制御するストロボ制御回路が実装されている。こうして、磁気センサ515の出力信号は、発光部フレキ512の信号線を介して、ストロボ基板530に実装されたストロボ制御回路へ伝達される。
磁気センサ515には、巨大磁気抵抗素子が用いられる。GMR素子は、磁気抵抗効果を利用して主面に平行な磁束を検知し、その際に、磁束密度が大きくなるにしたがって電気抵抗が大きくなる性質を有する合金(具体的には、ニッケル、鉄及びコバルトを主成分とする合金)からなる。GMR素子と判定回路とを組み合わせることによって、GMRセンサが構成される。判定回路は、ストロボ制御回路の一部として構成することができる。
図5(b)は、発光部フレキ512に設けられた磁気センサ515の概略構成を示す図である。磁気センサ515として、一般的なGMR素子を用いることができる。磁気センサ515は、端子515a,515b,515c,515dを備える。端子515a,515bはグランド端子であり、端子515cは電源端子であり、端子515dは信号出力端子である。磁気センサ515は、図5(b)中の矢印A方向を貫く磁束密度が所定の閾値を超える場合には、端子515dからL信号を出力する。一方、磁気センサ515は、図5(b)中の矢印A方向を貫く磁束密度が所定の閾値以下の場合には、端子515dからH信号を出力する。
次に、ストロボユニット5の動作について説明する。図6(a)は、発光ユニット510が撮像装置本体の収納位置で保持されている状態を示す側面図である。図6(b)は、発光ユニット510が発光位置にある状態を示す側面図である。
発光ユニット510は、ストロボ解除レバー52(図1(a)参照)と一体に形成される不図示の爪部が発光部ホルダ513の不図示の係合部と係合した状態で、図6(a)に示す収納位置に保持されている。撮影者がストロボ解除レバー52をスライド操作すると、ストロボ解除レバー52の爪部が発光部ホルダ513の係合部から離脱する。すると、バネ55及びバネ522の付勢力により、アーム部材521が回動軸56を中心に回動すると共に、発光ユニット510の発光部ホルダ513が回動軸523を中心に発光位置に向けて回動する。そして、アーム部材521がストロボベース53のストッパ面53eに当接することにより、バネ55によるアーム部材521の付勢方向への回動が規制される。また、発光部ホルダ513がアーム部材521のストッパ面521aに当接することにより、バネ522による発光部ホルダ513の付勢方向への回動が規制される。こうして、発光ユニット510は、図6(b)に示す発光位置に保持される。
一方、撮影者が、発光位置にある発光ユニット510の発光部カバー51を撮像装置本体側へ押し込むと、発光ユニット510がバネ552の付勢力に抗して回動軸523を中心として収納方向に回動する。また、アーム部材521が、バネ55の付勢力に抗して回動軸56を中心として収納方向に回動する。撮影者が更に発光部カバー51を撮像装置本体側へ押し込むと、撮像装置本体に設けられたストロボ解除レバー52の爪部が発光部ホルダ513の係合部と係合する。こうして、発光ユニット510を図6(b)の発光位置から図6(a)の収納位置へ戻すことができる。
次に、磁気センサ515によるセンシング動作について説明する。図7(a)は、発光ユニット510が発光位置にあるときの(図6(b)の状態での)磁気センサ515のセンシングを説明する図である。また、図7(b)は、図7(a)における磁気センサ515の近傍の拡大図である。
フォーカス鏡筒20が有する磁石26とヨーク27は、フォーカス鏡筒20(図3参照)の上部、つまり、レンズ鏡筒2の上部に配置されており、磁石26が発生する磁束が図7(a),(b)では矢印Bで示されている。磁気センサ515は、発光ユニット510が発光位置にあるときに、磁気センサ515の磁束検知方向である矢印A方向と磁石26の磁束中心から放射方向である矢印D方向とが略一致するように、つまり、磁石26の磁気を検知不可能な位置に配置される。
この状態では、図7(b)に示すように、磁気センサ515の磁束検知方向(矢印A方向)を貫く磁束が殆どなく、検知される磁束密度が閾値以下となるため、磁気センサ515からH信号がストロボ制御回路へ出力される。磁気センサ515からの出力信号を判定する判定回路を有するストロボ制御回路は、磁気センサ515からのH信号に基づき、発光ユニット510の発光部511を発光可能状態に制御する。したがって、撮影者がレリーズボタン44を押下(全押し)したときに、必要に応じて発光部511からストロボ光が被写体に向けて照射される。
図8(a)は、発光ユニット510が収納位置にあるときの(図6(a)の状態での)磁気センサ515のセンシングを説明する図である。また、図8(b)は、図8(a)における磁気センサ515の近傍の拡大図である。磁気センサ515は、発光ユニット510が収納位置にあるときに、磁気センサ515の磁束検知方向である矢印A方向と磁石26の磁束中心から放射方向である矢印D方向とが一定の角度で交差するように、つまり、磁石26の磁気を検知可能な位置に配置される。
この状態では、発光ユニット510が収納位置にあるとき、磁気センサ515を通る矢印Bで示される磁束には、磁気センサ515の磁束検知方向(矢印A方向)と平行な磁束成分Cが生じ、磁束検知方向を貫く磁束が発生した状態となる。そして、磁束成分Cの磁束密度が閾値より大きくなる(逆に言えば、磁束成分Cの磁束密度よりも小さい閾値を設定する)ことで、磁気センサ515からL信号がストロボ制御回路へ出力される。
ストロボ制御回路は、磁気センサ515からのL信号に基づき、発光ユニット510の発光部511を発光不可状態に制御する。したがって、撮影者がレリーズボタン44を押下(全押し)しても、発光部511からはストロボ光は発光されない状態となる。
上記説明の通り、撮像装置1では、発光ユニット510が発光位置にあるときには、レンズ鏡筒2に設けられたボイスコイルモータ(アクチュエータ)が有する磁石26の磁力の影響を受けることなく、発光部511を発光可能状態に維持することができる。換言すれば、発光ユニット510が発光位置にあるにもかかわらず、レンズ鏡筒2に設けられた磁石26の磁力の影響を受けて、発光部511が発光不可状態に設定されてしまうのを防止することができる。
また、撮像装置1では、発光ユニット510が収納位置にあるときには、レンズ鏡筒2に設けられた磁石26の磁力を検知して、発光部511を発光不可状態に維持することができる。換言すれば、発光ユニット510が収納位置にあるにもかかわらず、レンズ鏡筒2に設けられた磁石26の磁力の影響を受けて、発光部511が発光可能状態に設定されてしまうのを防止することができる。
図9は、発光部フレキ512の配線を説明する図である。前述の通り、発光部511が有するトリガコイルのXe+信号端子511d及びXe−信号端子511aはそれぞれ、発光部フレキ512のXe+信号ランド512d及びXe−信号ランド512aに半田付けにより接続される。また、発光部511が有するトリガコイルのトリガ入力信号端子511c及びグランド信号端子511bはそれぞれ、発光部フレキ512のトリガ入力信号ランド512c及びグランド信号ランド512bに半田付けにより接続される。
磁気センサ515は、発光部フレキ512のXe+信号ランド512d側に実装されている。このとき、トリガコイルのXe+信号用の信号線と、磁気センサ515のトリガ入力信号用及び信号出力用の信号線とを、トリガコイルのグランド信号線と磁気センサ515のグランド信号線とで隔てている。このような構成とすることにより、発光部511から磁気センサ515への発光ノイズの影響を小さく抑えることができ、磁気センサ515での磁束密度の検出精度を高く維持することができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。例えば、フォーカス鏡筒20に設けられた磁石の磁気を検知することによって発光部511の動作を制御した。しかし、フォーカス鏡筒20の駆動に磁石を用いない構成も考えられる。その場合でも、例えば、レンズ鏡筒2に像ぶれ補正機構が設けられ、像ぶれ補正機構に磁石が用いられている場合には、この磁石の磁気を検知することによって、発光部511の動作を制御するようにしてもよい。また、本発明は、撮像装置に限って適用が可能なものではない。本発明は、磁石と、第1の位置と第2の位置との間を移動可能な可動部とを備え、可動部の位置を磁気センサで検知する電子機器において、磁石の磁力が磁気センサの検知結果に影響を与える電子機器に広く適用することができる。
1 撮像装置
2 レンズ鏡筒
5 ストロボユニット
23 VCMユニット
26 磁石
510 発光ユニット
511 発光部
512 発光部フレキ
515 磁気センサ

Claims (6)

  1. 磁石を有するアクチュエータと、
    第1の位置と第2の位置との間を移動可能な可動部と、
    前記可動部に設けられた磁気検知手段と、を備える電子機器であって、
    前記磁気検知手段は、前記可動部が前記第1の位置にあるときに前記磁石の磁気を検知可能な位置に位置し、前記可動部が前記第2の位置にあるときに前記磁石の磁気を検知不可能な位置に位置することを特徴とする電子機器。
  2. 前記磁気検知手段は、前記可動部が前記第2の位置にあるときに、前記磁石の磁束中心からの放射方向と前記磁気検知手段における磁束検知方向とが略一致する向きに配置されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記磁気検知手段は、前記発光部が前記第1の位置にあるときに所定の閾値を超える磁束密度を検知し、前記発光部が前記第2の位置にあるときに前記所定の閾値以下の磁束密度を検知するように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
  4. 前記可動部は、電子部品を有し、
    前記磁気検知手段は、前記電子部品に接続されたフレキシブル基板に実装され、
    前記フレキシブル基板において、前記電子部品を駆動するための信号線と前記磁気検知手段の出力信号を伝達する信号線との間にグランド信号線が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記磁気検知手段は、巨大磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 磁石を有するアクチュエータが実装されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒を通過した光が結像する位置に撮像素子が実装された撮像装置本体と、
    発光部を有し、前記発光部が前記撮像装置本体の内部に収納される収納位置と前記撮像装置本体から突出した発光位置との間で移動可能な発光ユニットと、
    前記発光ユニットに設けられ、前記磁石の磁束密度を検知する磁気検知手段と、
    前記発光部の発光を制御する制御手段と、を備え、
    前記磁気検知手段は、前記発光部が前記収納位置にあるときに所定の閾値を超える磁束密度を検知し、前記発光部が前記発光位置にあるときに前記所定の閾値以下の磁束密度を検知し、
    前記制御手段は、前記磁気検知手段が前記所定の閾値を超える磁束密度を検知しているときに前記発光部を発光不可状態に維持し、前記磁気検知手段が前記所定の閾値以下の磁束密度を検知しているときに前記発光部を発光可能状態に維持することを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019074689A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 キヤノン株式会社 撮像装置
WO2020196649A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 株式会社カネカ 細胞製造装置、細胞製造方法並びにこれに用いられるサーバ、システムおよび装置
CN113260918A (zh) * 2019-01-11 2021-08-13 索尼集团公司 成像装置

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