JP2017020707A - 加熱装置 - Google Patents

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龍平 野
克明 帆山
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Abstract

【課題】温度履歴に依存する欠陥の発生を避けつつ、粉粒体を加熱することができる加熱装置を提供する。【解決手段】この加熱装置1は、粉粒体を貯留する貯留槽10と、貯留槽10内の気体を循環させつつ加熱する循環機構30とを有する。加熱装置1を取り扱う作業者は、入力部70を操作して、加熱開始後の目標時刻および目標温度の組み合わせを、複数組設定することができる。制御部60は、複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、循環機構30に設けられたヒータ34を制御する。これにより、加熱時の粉粒体の温度履歴をコントロールできる。したがって、温度履歴に依存する欠陥の発生を避けつつ、粉粒体を加熱することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、粉体または粒体からなる材料(以下「粉粒体」と称する)を加熱する加熱装置に関する。
従来、プラスチック製品の成形工程では、樹脂ペレット等の粉粒体を加熱により乾燥させ、乾燥後の粉粒体を射出成形機へ排出する加熱装置が用いられる。従来の加熱装置については、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1の装置では、貯留槽の内部に粉粒体を貯留するとともに、貯留槽の内部に熱風を供給することによって、粉粒体を加熱乾燥させている。
特開2013−161393号公報
この種の加熱装置では、最終的な目標温度へ近づくように、ヒータの発熱量を、例えばPI制御やPID制御によって制御する。しかしながら、単に最終的な目標温度へ向けてヒータを制御しただけでは、粉粒体の加熱乾燥時の温度履歴を、細かくコントロールすることができない。例えば、粉粒体が加熱される過程で、ある一定の温度範囲に維持する時間を長くとるということはできない。射出成形後の樹脂製品に現れる欠陥の中には、樹脂ペレットの温度履歴に依存する欠陥もある。このため、樹脂ペレットの加熱乾燥時に、温度履歴をコントロールできる技術が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、温度履歴に依存する欠陥の発生を避けつつ、粉粒体を加熱することができる加熱装置を提供することを目的とする。
本願の第1発明は、粉粒体の貯留、加熱、および排出を連続的に行う加熱装置であって、粉粒体を貯留する貯留槽と、前記貯留槽内の気体を加熱する加熱部と、加熱前の粉粒体を前記貯留槽内へ供給する供給部と、加熱後の粉粒体を前記貯留槽から排出する排出部と、加熱開始後の目標時刻および目標温度の組み合わせを、複数組設定する設定部と、前記複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、前記加熱部を制御する制御部と、を備える。
本願の第2発明は、第1発明の加熱装置であって、前記制御部は、a)前記加熱部を動作させて、前記貯留槽内の気体を加熱する工程と、b)前記工程a)の後に、前記加熱部を一旦停止させる工程と、c)前記工程b)の後に、前記加熱部の動作を再開させる工程と、を実行する場合に、前記工程c)において、前記複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、前記加熱部を制御する。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の加熱装置であって、前記加熱部は、前記目標時刻よりも前に前記貯留槽内の気体を前記目標温度まで上昇させ、その後、前記目標時刻に到達するまで、前記目標温度を維持する。
本願の第4発明は、第1発明から第3発明までのいずれか1発明の加熱装置であって、前記設定部は、複数の前記目標時刻として、時間間隔が一定でない複数の時刻を設定可能である。
本願の第5発明は、第1発明から第4発明までのいずれか1発明の加熱装置であって、前記設定部は、複数の前記目標温度として、温度差が一定でない複数の温度を設定可能である。
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれか1発明の加熱装置であって、前記加熱部は、前記貯留槽内の気体を循環させる循環配管と、前記循環配管上に設けられたヒータと、を有する循環機構である。
本願の第7発明は、第6発明の加熱装置であって、前記循環機構は、前記循環配管上に設けられた温度センサをさらに有し、前記制御部は、前記複数組の目標時刻および目標温度と、前記温度センサの計測値とに基づいて、前記加熱部を制御する。
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の加熱装置であって、前記貯留槽内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段をさらに備える。
本願の第9発明は、第1発明から第8発明までのいずれか1発明の加熱装置であって、前記制御部は、起動後の最初の加熱時に、前記複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、前記加熱部を制御する。
本願の第1発明〜第9発明によれば、加熱開始後の目標時刻と、当該目標時刻において達成すべき目標温度との組み合わせを、複数組設定する。これにより、粉粒体の温度履歴をコントロールできる。したがって、温度履歴に依存する欠陥の発生を避けつつ、粉粒体を加熱することができる。
特に、本願の第3発明によれば、特定の温度において欠陥の発生要因が低減される場合に、当該特定の温度に維持する時間を長くとることができる。これにより、欠陥の発生をより抑制できる。
特に、本願の第7発明によれば、温度センサの実測値に基づいて、加熱部をより正確に制御できる。その結果、粉粒体の温度履歴をより正確にコントロールできる。
特に、本願の第8発明によれば、貯留槽内における不活性ガスの濃度を高めることができる。これにより、欠陥の発生をより抑制できる。
加熱装置の構成を示した図である。 目標値データの例を、概念的に示した図である。 加熱装置における処理の流れの一例を示したフローチャートである。 温度変化の例を示したグラフである。 温度変化の例を示したグラフである。 温度変化の例を示したグラフである。 射出成形後の樹脂製品における黄変の発生状況を示したグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.加熱装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る加熱装置1の構成を示した図である。この加熱装置1は、粉粒体である樹脂ペレット9の貯留、加熱乾燥、および排出を連続的に行う装置である。加熱装置1は、樹脂ペレット9を貯留槽10に供給し、貯留槽10の内部において樹脂ペレット9を加熱乾燥させて、乾燥後の樹脂ペレット9を射出成形機へ排出する。
本実施形態の加熱装置1は、光学製品用の樹脂ペレットを処理対象とする。光学製品用の樹脂ペレットとは、可視光を90%以上透過するものであって、具体的には、ポリカーボネイト、COP(シクロオレフィンポリマー)、またはアクリルを挙げることができる。加熱装置1から排出される樹脂ペレット9は、射出成形機において成形されることにより、導光板等の透明な光学製品となる。透明な光学製品の成形においては、酸化に起因する黄変等の欠陥を防止することが、特に重要な品質管理項目となる。ただし、本発明において処理対象となる粉粒体は、光学製品用の樹脂ペレットには必ずしも限定されない。
図1に示すように、本実施形態の加熱装置1は、貯留槽10、供給部20、循環機構30、窒素ガス導入部40、排出部50、および制御部60を備えている。
貯留槽10は、樹脂ペレット9を内部に貯留する容器である。貯留槽10は、略円筒状の側壁11と、側壁11の下端部から下方へ向かうにつれて徐々に収束する漏斗状の底部12と、貯留槽10の上部を覆う天板部13とを有する。貯留槽10の内部には、樹脂ペレット9を貯留して加熱乾燥させるための空間が、設けられている。なお、貯留槽10の形状は、他の形状であってもよい。例えば、側壁11の形状が矩形の筒状であってもよい。
貯留槽10の上部には、搬送ホッパ14が設置されている。搬送ホッパ14は、貯留槽10の天板部13に設けられた投入口15を介して、貯留槽10と接続されている。また、搬送ホッパ14には、後述する搬送管21の下流側の端部が接続されている。貯留槽10への樹脂ペレット9の供給時には、搬送管21から搬送ホッパ14を介して貯留槽10の内部へ、樹脂ペレット9が供給される。
供給部20は、加熱乾燥前の樹脂ペレット9を貯留槽10内へ供給するための配管部である。図1に示すように、本実施形態の供給部20は、搬送管21と排気管22とを有する。搬送管21の下流側の端部は、搬送ホッパ14の側部に接続されている。排気管22の上流側の端部は、搬送ホッパ14の上部に接続されている。また、搬送ホッパ14と排気管22との接続部には、パンチングメタルプレート16が設けられている。パンチングメタルプレート16は、樹脂ペレット9の通過を規制するとともに、気体の通過を許容する複数の貫通孔を有する。
樹脂ペレット9を供給するときには、図示を省略したブロワ等の気力発生手段により、搬送管21および排気管22の内部に気流を発生させる。具体的には、図1中に矢印A1,A2で示したように、搬送管21から搬送ホッパ14を通って排気管22へ向かう気流を発生させる。そうすると、搬送管21の上流側に設けられた材料供給源から、搬送管21を通って搬送ホッパ14へ、樹脂ペレット9が搬送される。このとき、搬送ホッパ14から排気管22への樹脂ペレット9の移動は、パンチングメタルプレート16により遮られる。このため、樹脂ペレット9が、排気管22へ流れ込むことはない。
その後、気流を停止すると、重力により、搬送ホッパ14内の樹脂ペレット9が、投入口15を通って貯留槽10の内部へ落下する。このように、供給部20は、気流の発生と停止とを繰り返すことにより、貯留槽10の内部に、樹脂ペレット9を断続的に供給(バッチ供給)する。
ただし、貯留槽10への樹脂ペレット9の供給方法は、必ずしもこのようなバッチ供給でなくてもよい。例えば、負圧による吸引によって、貯留槽10内に樹脂ペレット9を連続的に供給してもよい。また、作業者が、貯留槽10内に樹脂ペレット9を直接投入してもよい。
循環機構30は、貯留槽10内に乾燥用の熱風を供給するために、気体を循環させる機構である。図1に示すように、循環機構30は、循環配管31を有する。循環配管31の上流側の端部は、貯留槽10の天板部13に設けられた吸引口17に、接続されている。循環配管31の下流側の端部は、貯留槽10の側壁11を貫通して、貯留槽10の内部に配置された吹出口18に接続されている。また、循環配管31の経路上には、フィルタ32、ブロワ33、ヒータ34、および温度センサ35が、設けられている。
ブロワ33を動作させると、図1中に矢印A3で示したように、循環配管31内に、吸引口17から吹出口18へ向かう気流が発生する。これにより、貯留槽10内の気体が、吸引口17から循環配管31内へ吸引される。その際、循環配管31へ吸引された微細な粉塵は、フィルタ32に捕集される。また、フィルタ32を通過した気体は、ヒータ34で加熱されることにより熱風となる。そして、当該熱風が、吹出口18から貯留槽10の内部へ吹き出される。
吹出口18から吹き出された熱風は、貯留槽10の内部に貯留された樹脂ペレット9の隙間を通って、貯留槽10内に拡散される。これにより、樹脂ペレット9が加熱され、樹脂ペレット9から水分が蒸発して、樹脂ペレット9が乾燥する。すなわち、貯留槽10内に拡散した気体が、樹脂ペレット9から水分を吸収する。吸湿した気体は、循環配管31へ吸引され、ブロワ33や配管の隙間から外部へ排出される。なお、循環配管31のフィルタ32とヒータ34との間に吸着器を設け、気体中に含まれる水分を、吸着器において除去するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、ヒータ34を含む循環機構30が、貯留槽10内の気体を加熱する加熱部として機能している。なお、本実施形態のヒータ34には、例えば、通電により発熱するニクロム線を熱源とするヒータユニットを用いることができる。ヒータ34は、制御部60からの駆動電流に応じて、発熱量を調節することができる。
温度センサ35は、ヒータ34よりも下流側かつ吹出口18よりも上流側において、循環配管31内の気体の温度を計測する。温度センサ35には、例えば熱電対を用いることができる。温度センサ35は、検出した温度を示す検出信号を、制御部60へ送信する。
窒素ガス導入部40は、循環配管31内に、不活性ガスである窒素ガスを導入する機構である。窒素ガス導入部40は、窒素ガス発生器41および窒素ガス導入管42を有する。窒素ガス導入管42の上流側の端部は、窒素ガス発生器41に接続されている。窒素ガス導入管42の下流側の端部は、循環配管31のブロワ33とヒータ34との間に、接続されている。また、窒素ガス導入管42の経路上には、バルブ43が設けられている。
窒素ガス発生器41は、粉塵の少ない乾燥した窒素ガスを発生させる。バルブ43を開放すると、窒素ガス発生器41から窒素ガス導入管42を通って循環配管31内に、窒素ガスが供給される。また、循環配管31内に供給された窒素ガスは、ヒータ34で加熱されることにより熱風となる。そして、当該窒素ガスの熱風が、吹出口18から貯留槽10の内部へ吹き出される。窒素ガス導入部40からの窒素ガスの導入と、循環機構30による気体の循環とを継続すると、貯留槽10内における不活性ガスの濃度が徐々に高まる。そして、貯留槽10内の酸素を含む空気が、次第に窒素ガスに置換されて、貯留槽10内に窒素ガスが充填される。これにより、樹脂ペレット9の射出成形時に、酸化に起因する黄変等の欠陥が発生することを、抑制できる。
このように、本実施形態では、窒素ガス導入部40が、循環配管31を介して貯留槽10内に窒素ガスを供給する不活性ガス供給手段として機能する。ただし、窒素ガスを導入する位置は、必ずしも循環配管31の経路上でなくてもよい。例えば、貯留槽10に窒素ガス導入管42を接続して、貯留槽10内に直接窒素ガスを導入するようにしてもよい。また、搬送管21や後述する排出管51に窒素ガス導入管42を接続し、これらの配管を介して貯留槽10内に窒素ガスを供給するようにしてもよい。
排出部50は、加熱乾燥後の樹脂ペレット9を、貯留槽10から射出成形機へ排出するための配管部である。図1に示すように、排出部50は、排出管51とバルブ52とを有する。排出管51は、貯留槽10の底部12に設けられた排出口19と、貯留槽10の下方に位置する射出成形機との間で、鉛直方向に延びる。バルブ52は、排出口19を、開放状態と閉鎖状態との間で切り替える。バルブ52を開放すると、貯留槽10内の樹脂ペレット9が、排出口19および排出管51を通って、射出成形機へ排出される。一方、バルブ52を閉鎖すると、貯留槽10からの樹脂ペレット9の排出が停止される。
制御部60は、加熱装置1の各部を動作制御するための手段である。図1に示すように、制御部60は、上述したブロワ33、ヒータ34、温度センサ35、およびバルブ43,52と、それぞれ電気的に接続されている。制御部60は、CPU等の演算処理部やメモリを有するコンピュータにより構成されていてもよく、あるいは、電気回路により構成されていてもよい。制御部60は、予め設定されたプログラム、外部からの入力信号、および温度センサ35から送信される検出信号に基づき、上記の各部を動作制御する。これにより、加熱装置1における樹脂ペレット9の処理が進行する。
なお、制御部60は、供給部20内に設けられたブロワの動作も制御してもよい。また、ブロワ33およびバルブ43,52については、制御部60から切り離して、作業者が手動で操作するようにしてもよい。
図1中に概念的に示したように、制御部60内の記憶部には、ヒータ34の制御に用いられる目標値データDが記憶されている。図2は、目標値データDの例を、概念的に示した図である。図2のように、目標値データD内には、加熱開始後の目標時刻tと目標温度Tとの組み合わせが、複数組設定されている。複数の目標時刻tの時間間隔は、必ずしも一定でなくてもよい。また、複数の目標温度Tの温度差も、必ずしも一定でなくてもよい。制御部60は、後述するステップS4において、この目標値データDと、温度センサ35から送信される検出信号とを参照しつつ、ヒータ34を制御する。
また、図1に示すように、制御部60には、入力部70が接続されている。入力部70は、制御部60に対して種々のデータやコマンドを操作入力するための手段である。入力部70には、例えば、キーボードやマウス等の入力デバイスを用いることができる。加熱装置1を取り扱う作業者は、入力部70を操作することによって、制御部60に、目標時刻tと目標温度Tとの組み合わせを、複数組入力することができる。すなわち、本実施形態では、入力部70が、目標時刻tと目標温度Tとの組み合わせを、複数組設定する設定部として機能する。
<2.加熱時の動作について>
続いて、上述した加熱装置1における樹脂ペレット9の処理について、説明する。図3は、加熱装置1における処理の流れの一例を示したフローチャートである。図3の例では、加熱乾燥処理の開始後に、一旦ヒータ34を停止させて加熱乾燥処理を中断させ、その後、ヒータ34を再び動作させて、加熱乾燥処理を再開する場合を示している。
加熱装置1において、加熱乾燥処理を開始するときには、まず、循環機構30および窒素ガス導入部40を起動させる(ステップS1)。すなわち、循環機構30のブロワ33を駆動させるとともに、窒素ガス導入部40のバルブ43を開放し、さらにヒータ34を動作させる。そうすると、貯留槽10と循環配管31との間で、気体が循環する。また、窒素ガス導入部40から導入される窒素ガスにより、貯留槽10内の空気が、徐々に窒素ガスに置換される。また、ヒータ34の熱により、貯留槽10内の気体が加熱されて、気体の温度が徐々に上昇する。
次に、貯留槽10内への樹脂ペレット9の供給を開始する(ステップS2)。ここでは、供給部20内のブロワを動作させることにより、搬送管21から搬送ホッパ14を介して貯留槽10の内部へ、樹脂ペレット9を供給する。貯留槽10内に貯留された樹脂ペレット9は、貯留槽10内の高温の気体によって加熱される。これにより、樹脂ペレット9から水分が蒸発して、樹脂ペレット9が乾燥する。また、貯留槽10内に充填された窒素ガスの一部は、樹脂ペレット9の表面に溶解する。これにより、射出成形時に、黄変等の欠陥が発生することが、より抑制される。
続いて、循環機構30のヒータ34を一旦停止させる(ステップS3)。例えば、射出成形機がメンテナンス等で一時的に停止したときに、このステップS3が必要となる。ヒータ34を停止させると、貯留槽10内の空気の温度は、徐々に低下する。それに伴い、樹脂ペレット9の温度も、徐々に低下する。ただし、本実施形態では、ステップS3において、ヒータ34を停止させるものの、ブロワ33の駆動は継続し、窒素ガス導入部40のバルブ43も開放状態に維持する。このため、貯留槽10内の窒素ガスの濃度は維持される。
やがて、ヒータ34を停止させるべき事情が解消されると、制御部60は、ヒータ34の動作を再開させる(ステップS4)。これにより、貯留槽10内の一旦冷却された気体を、再び昇温させる。そうすると、貯留槽10内の樹脂ペレット9の温度も、再び上昇する。このステップS4において、制御部60は、目標値データDに含まれる複数組の目標時刻tおよび目標温度Tと、温度センサ35から得られる計測信号とに基づいて、ヒータ34の発熱量を制御する。
図4は、ステップS4における温度センサ35の検出値の経時変化を示したグラフである。図4に示すように、ヒータ34は、まず、目標値データDに含まれる第1目標時刻t1に、温度センサ35の計測値が第1目標温度T1となるように、気体を加熱する。次に、第1目標時刻t1よりも後の第2目標時刻t2に、温度センサ35の計測値が第2目標温度T2となるように、気体を加熱する。その後、第2目標時刻t2よりも後の第3目標時刻t3に、温度センサ35の計測値が第3目標温度(この例では最終目標温度)T3となるように、気体を加熱する。このように、制御部60は、温度センサ35の検出値が、各目標時刻tにおいてそれに対応する目標温度Tとなるように、温度センサ35の発熱量を制御する。その結果、貯留槽10内の気体の温度は、図4のように段階的に上昇する。
この加熱装置1では、上記のように、目標値データDの中に、加熱の過程において達成すべき目標時刻tと目標温度Tとの組み合わせを、複数組設定できる。このため、目標時刻tおよび目標温度Tの値によって、樹脂ペレット9の加熱時の温度履歴をコントロールできる。したがって、温度履歴に依存する欠陥の発生を避けつつ、樹脂ペレット9を加熱乾燥させることができる。
例えば、高温の領域において欠陥の要因を低減させることができる場合は、早めの目標時刻tで高い目標温度Tに到達するように、目標値データDを設定すればよい。そうすれば、図5のグラフように、低温の時間を短くして、高温の時間を長くとることができる。逆に、低温の領域において欠陥の要因を低減させることができる場合には、遅めの目標時刻tまで低い目標温度Tに抑えるように、目標値データDを設定すればよい。そうすれば、図6のグラフのように、低温の時間を長くとって、高温の時間を短くすることができる。
特に、本実施形態の加熱装置1では、図4〜図6のように、第1目標時刻t1よりも前に貯留槽10内の気体を第1目標温度T1まで上昇させ、その後、第1目標時刻t1に到達するまで、第1目標温度T1を維持する。他の目標温度T2,T3についても、同様に、目標時刻tよりも前に目標温度Tまで上昇させる。このようにすれば、各目標温度Tに維持する時間を長くとることができる。したがって、特定の温度において欠陥の要因を低減させることができる場合に、当該特定の温度を目標温度Tに設定すれば、欠陥の解消に効果のある時間を長くとることができる。これにより、温度履歴に依存する欠陥の発生を、より抑制できる。
また、本実施形態では、制御部60が、複数組の目標時刻tおよび目標温度Tと、温度センサ35の計測値とに基づいて、ヒータ34を制御する。具体的には、温度センサ35の計測値が目標温度Tに近づくように、例えばPI制御やPID制御を用いて、ヒータ34の発熱量を制御する。このようにすれば、温度センサ35の実測値に基づいて、貯留槽10内の気体の温度をより正確に制御できる。したがって、樹脂ペレット9の温度履歴を、より正確にコントロールできる。
<3.実施例>
図7は、上記の実施形態に記載した加熱装置1を用いて、実際に樹脂ペレット9を加熱乾燥させ、射出成形後の樹脂製品における黄変(酸化による黄色い変色)の発生状況を調べた結果を示したグラフである。この例では、透明な光学製品を射出成形するための同一の樹脂ペレット9を、貯留槽10の内部において加熱乾燥させた後、ヒータ34を一旦停止させて樹脂ペレット9の温度を低下させ、その後、ヒータ34の動作を再開させることにより樹脂ペレット9を再加熱した。そして、再加熱後の樹脂ペレット9を用いて、射出成形を行った。
ただし、図7のケースI(比較例)では、再加熱を開始した時点から、最終的な目標温度を目指して、ヒータ34の発熱量を制御した。これに対し、図7のケースIIでは、再加熱時に、上記実施形態の図4のように、3組の目標時刻tおよび目標温度Tを設定して、段階的に加熱を行った。ケースIおよびケースIIは、ヒータ34の制御の以外の条件については、同一とした。また、両ケースにおいて複数回の試行を行い、成形された樹脂製品のYI値(黄色の色度)の最大値、平均値、および最小値をとった。
図7の結果を見ると、最大値、平均値、最小値のいずれにおいても、ケースIよりもケースIIの方が、YI値が小さくなっている。すなわち、ケースIよりもケースIIの方が、射出成形後の樹脂製品における黄変が抑制されている。ケースIとケースIIとで、加熱乾燥後の樹脂ペレット9の最終的な温度は同一であるから、ケースIIのように、貯留槽10内の温度を段階的に上昇させたことで、黄変を抑制できたと考えられる。
このように、図7の例では、加熱開始後の目標時刻tと目標温度Tとの組み合わせを複数組設定して、貯留槽10内の温度を段階的に上昇させることで、樹脂製品の黄変を抑制できた。黄変以外の欠陥についても、温度履歴に依存する欠陥であれば、目標時刻tと目標温度Tとを適切に設定することで、樹脂ペレット9の温度履歴をコントロールして、欠陥の発生要因を低減させることが可能である。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、加熱を一旦停止させた後の再加熱時に、複数組の目標時刻tおよび目標温度Tに基づいて、ヒータ34を制御した。しかしながら、本発明における加熱部の制御は、装置の起動後の最初の加熱時に行われるものであってもよい。例えば、貯留槽10内に最初に樹脂ペレット9が供給された後、複数組の目標時刻tおよび目標温度Tに基づいて、ヒータ34を制御してもよい。
また、上記の実施形態では、目標時刻tおよび目標温度Tの組み合わせを、3組設定する例について説明した。しかしながら、目標時刻tおよび目標温度Tの組み合わせは、2組であってもよく、4組以上であってもよい。
また、上記の実施形態では、貯留槽10内の気体を、循環機構30で循環させつつ、循環する気体をヒータ34により加熱していた。しかしながら、貯留槽10内の気体の加熱方法は、他の方法であってもよい。例えば、貯留槽10の周囲に、バンドヒータを取り付け、バンドヒータの熱により、貯留槽10内の気体を加熱してもよい。その場合、複数組の目標時刻tおよび目標温度Tに基づいて、加熱部であるバンドヒータの発熱量を制御すればよい。
また、上記の実施形態では、貯留槽10内に、不活性ガスとして窒素ガスを供給していた。しかしながら、窒素ガスに代えてアルゴンガス等の他の不活性ガスを供給してもよい。また、本発明における不活性ガスは、問題となる欠陥の要因を抑制し得るものであればよい。例えば、酸化による黄変を抑制するために、不活性ガスとして二酸化炭素を供給してもよい。また、本発明における不活性ガス供給手段は、加熱装置の外部に設置された不活性ガスの発生装置(例えば工場内の窒素ガス供給設備)から不活性ガスを導入するものであってもよい。
また、本発明の粉粒体処理装置は、樹脂ペレット以外の粉粒体を処理対象とするものであってもよい。
また、粉粒体処理装置の細部の構成については、本願の図1に示された構成と、相違していてもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 加熱装置
9 樹脂ペレット
10 貯留槽
11 側壁
12 底部
13 天板部
14 搬送ホッパ
15 投入口
16 パンチングメタルプレート
17 吸引口
18 吹出口
19 排出口
20 供給部
21 搬送管
22 排気管
30 循環機構
31 循環配管
32 フィルタ
33 ブロワ
34 ヒータ
35 温度センサ
40 窒素ガス導入部
41 窒素ガス発生器
42 窒素ガス導入管
43 バルブ
50 排出部
51 排出管
52 バルブ
60 制御部
70 入力部
D 目標値データ
t 目標時刻
T 目標温度

Claims (9)

  1. 粉粒体の貯留、加熱、および排出を連続的に行う加熱装置であって、
    粉粒体を貯留する貯留槽と、
    前記貯留槽内の気体を加熱する加熱部と、
    加熱前の粉粒体を前記貯留槽内へ供給する供給部と、
    加熱後の粉粒体を前記貯留槽から排出する排出部と、
    加熱開始後の目標時刻および目標温度の組み合わせを、複数組設定する設定部と、
    前記複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、前記加熱部を制御する制御部と、
    を備える加熱装置。
  2. 請求項1に記載の加熱装置であって、
    前記制御部は、
    a)前記加熱部を動作させて、前記貯留槽内の気体を加熱する工程と、
    b)前記工程a)の後に、前記加熱部を一旦停止させる工程と、
    c)前記工程b)の後に、前記加熱部の動作を再開させる工程と、
    を実行する場合に、
    前記工程c)において、前記複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、前記加熱部を制御する加熱装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の加熱装置であって、
    前記加熱部は、前記目標時刻よりも前に前記貯留槽内の気体を前記目標温度まで上昇させ、その後、前記目標時刻に到達するまで、前記目標温度を維持する加熱装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の加熱装置であって、
    前記設定部は、複数の前記目標時刻として、時間間隔が一定でない複数の時刻を設定可能である加熱装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の加熱装置であって、
    前記設定部は、複数の前記目標温度として、温度差が一定でない複数の温度を設定可能である加熱装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の加熱装置であって、
    前記加熱部は、
    前記貯留槽内の気体を循環させる循環配管と、
    前記循環配管上に設けられたヒータと、
    を有する循環機構である加熱装置。
  7. 請求項6に記載の加熱装置であって、
    前記循環機構は、
    前記循環配管上に設けられた温度センサ
    をさらに有し、
    前記制御部は、前記複数組の目標時刻および目標温度と、前記温度センサの計測値とに基づいて、前記加熱部を制御する加熱装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の加熱装置であって、
    前記貯留槽内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段
    をさらに備える加熱装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の加熱装置であって、
    前記制御部は、起動後の最初の加熱時に、前記複数組の目標時刻および目標温度に基づいて、前記加熱部を制御する加熱装置。
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