JP2013139976A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の加熱手段を備える構成において、各加熱手段によって加熱される被加熱物の温度を同期して変化させることができる、加熱装置を提供する。
【解決手段】ヒータ5Aの小ステップ制御が完了した時点で、通常は、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)に達しており、これに応答して、ヒータ5Bの大ステップ制御が開始される。一方、ヒータ5Bの温度PVが温度目標値TSV(n)に達し、ヒータ5Bの大ステップ制御の開始からの経過時間(ステップ時間TS1)が大ステップ時間T1ST以上であり、かつ、ヒータ5Aの大ステップ制御の開始からの経過時間(ステップ時間TS1)が大ステップ時間T1ST以上であるという条件が満たされたことに応答して、ヒータ5Aの次の大ステップ制御が開始される。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物を乾燥などの目的で加熱する加熱装置に関する。
たとえば、樹脂材料(エンプラ材料など)は、吸湿性を有しており、大気中の水分を吸収する。水分を多く含んだ樹脂材料を用いて射出成形加工が行われると、射出成形機内での樹脂の加水分解による成形品の強度の低下を生じたり、成形品の表面に銀条(シルバーストリーク)が生じたりする場合がある。そのため、射出成形機への樹脂材料の供給前に、通常、樹脂材料から水分を除去するための予備乾燥が行われる。
予備乾燥のための乾燥装置として、伝導加熱型の乾燥装置(伝導伝熱乾燥機)および熱風加熱型の乾燥装置(熱風乾燥機)が知られている。
伝導加熱型の乾燥装置では、たとえば、樹脂材料を収容する乾燥ホッパの周壁にヒータが巻装されている。ヒータの温度目標値が設定され、その温度目標値に基づいて、ヒータが制御される。乾燥ホッパ内に収容された樹脂材料は、ヒータとの温度差によって加熱される。これにより、樹脂材料から水分が蒸発し、樹脂材料が乾燥する。
熱風加熱型の乾燥装置では、供給ラインを流通するエアがヒータで加熱されることによって熱風(加熱エア)が生成される。そして、熱風は、供給ラインから樹脂材料を収容する乾燥ホッパ内に供給され、乾燥ホッパ内を通過して排気ラインに排出される。熱風が乾燥ホッパ内を通過する際に、乾燥ホッパ内の樹脂材料に含まれる水分が熱風に奪われ、樹脂材料が乾燥する。
特開2004−308928号公報
たとえば、伝導加熱型の乾燥装置において、複数のヒータが乾燥ホッパの周壁に巻装された構成のものがある。この構成では、各ヒータの温度目標値がそれぞれ設定され、各ヒータが温度目標値に基づいて制御される。
しかしながら、樹脂材料の熱容量などにより、各ヒータおよび各ヒータから熱を受ける樹脂材料の各部の温度変化にばらつきが生じる。樹脂材料の各部の温度変化速度(勾配)がばらつくと、樹脂材料の各部の乾燥状態にばらつきが生じ、樹脂材料の乾燥不良などを生じるおそれがある。
本発明の目的は、複数の加熱手段を備える構成において、各加熱手段によって加熱される被加熱物の温度を同期して変化させることができる、加熱装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る加熱装置は、被加熱物に熱を加えるための基準加熱手段と、被加熱物に熱を加えるための追従加熱手段と、前記基準加熱手段の出力熱量を最終熱量目標値まで変化させる過程を複数の基準ステップに分割して、各基準ステップにおける前記基準加熱手段の出力熱量の目標値である基準熱量目標値を設定する基準熱量目標値設定手段と、前記追従加熱手段の出力熱量を最終熱量目標値まで変化させる過程を複数の追従ステップに分割して、各追従ステップにおける前記追従加熱手段の出力熱量の目標値である追従熱量目標値を設定する追従熱量目標値設定手段と、前記基準熱量目標値に基づいて、前記基準加熱手段を制御する基準制御手段と、前記追従熱量目標値に基づいて、前記追従加熱手段を制御する追従制御手段とを含む。そして、前記追従熱量目標値設定手段は、前記基準ステップにおける前記基準加熱手段の出力熱量が前記基準熱量目標値に達したことに応答して、次の前記追従ステップのための前記追従熱量目標値を設定する。また、前記基準熱量目標値設定手段は、前記追従ステップにおける前記追従加熱手段の出力熱量が前記追従熱量目標値に達し、前記追従ステップの開始からの経過時間が前記追従ステップに割り当てられた追従ステップ時間以上であり、かつ、前記基準ステップの開始からの経過時間が前記基準ステップに割り当てられた基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の前記基準ステップのための前記基準熱量目標値を設定する。
加熱装置には、複数の加熱手段が備えられている。複数の加熱手段のうちの1つまたは複数の加熱手段が基準加熱手段とされ、残りの加熱手段が追従加熱手段とされる。
基準加熱手段の出力熱量を最終熱量目標値まで変化させる過程が複数の基準ステップに分割されて、各基準ステップにおける基準加熱手段の出力熱量の目標値である基準熱量目標値が設定される。この基準熱量目標値に基づいて、基準加熱手段が制御される。また、追従加熱手段の出力熱量を最終熱量目標値まで変化させる過程が複数の追従ステップに分割されて、各追従ステップにおける追従加熱手段の出力熱量の目標値である追従熱量目標値が設定される。この追従熱量目標値に基づいて、追従加熱手段が制御される。
そして、基準ステップおよび追従ステップを開始するタイミングが工夫されている。具体的には、基準ステップにおける基準加熱手段の出力熱量が基準熱量目標値に達したことに応答して、次の追従ステップが開始され、その追従ステップのための追従熱量目標値が設定される。一方、追従ステップにおける追従加熱手段の出力熱量が追従熱量目標値に達し、追従ステップの開始からの経過時間が追従ステップに割り当てられた追従ステップ時間以上であり、かつ、基準ステップの開始からの経過時間が基準ステップに割り当てられた基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の基準ステップが開始され、その基準ステップのための基準熱量目標値が設定される。
追従ステップの開始から追従ステップ時間が経過する間に、追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度変化が完了する。したがって、追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度変化が完了した後に、次の基準ステップにおける基準加熱手段の制御が開始される。その結果、基準加熱手段によって加熱される被加熱物の温度の変化と同期させて、追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度を変化させることができる。
よって、基準加熱手段によって加熱される被加熱物の温度と追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度とを同じ速度で同じ温度に変化させることができる。
また、基準加熱手段によって加熱される被加熱物の温度と追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度との間に一定の温度差を保ったまま、それらの温度を同じ速度で変化させることができる。
さらにまた、基準加熱手段によって加熱される被加熱物と追従加熱手段によって加熱される被加熱物とが異種のものである場合などに、基準加熱手段によって加熱される被加熱物の温度と追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度とを異なる速度で変化させることにより、それらの被加熱物の温度がそれぞれ所定温度に到達するタイミングを合わせることができる。
基準加熱手段および追従加熱手段が発熱体であり、加熱装置が伝導加熱型の加熱装置である場合、基準加熱手段および追従加熱手段(発熱体)の温度を変化させることにより、基準加熱手段および追従加熱手段の出力熱量を変化させてもよい。
この場合、加熱装置は、基準加熱手段の温度を検出するための基準温度検出手段と、前記追従加熱手段の温度を検出するための追従温度検出手段とをさらに備える。また、基準熱量目標値および追従熱量目標値は、それぞれ基準加熱手段および追従加熱手段の温度目標値である。そして、基準温度検出手段によって検出される温度が基準加熱手段の温度目標値に達したことに応答して、次の追従ステップのための追従加熱手段の温度目標値が設定されるとよい。また、追従温度検出手段によって検出される温度が追従加熱手段の温度目標値に達し、追従ステップの開始からの経過時間が追従ステップ時間以上であり、かつ、基準ステップの開始からの経過時間が基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の基準ステップのための基準加熱手段の温度目標値が設定されるとよい。
基準加熱手段および追従加熱手段がそれぞれ被加熱物に熱風を供給する基準熱風供給手段および追従熱風供給手段であり、加熱装置が熱風加熱型の加熱装置である場合、熱風の温度を変化させることにより、基準加熱手段および追従加熱手段の出力熱量を変化させてもよい。
この場合、加熱装置は、基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度を検出するための基準温度検出手段と、追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度を検出するための追従温度検出手段とをさらに備える。また、基準熱量目標値および追従熱量目標値は、それぞれ基準熱風供給手段および追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値である。そして、基準温度検出手段によって検出される温度が基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値に達したことに応答して、次の追従ステップのための追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値が設定されるとよい。また、追従温度検出手段によって検出される温度が追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値に達し、追従ステップの開始からの経過時間が追従ステップ時間以上であり、かつ、基準ステップの開始からの経過時間が基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の基準ステップのための基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値が設定されるとよい。
また、基準加熱手段および追従加熱手段がそれぞれ被加熱物に熱風を供給する基準熱風供給手段および追従熱風供給手段であり、加熱装置が熱風加熱型の加熱装置である場合には、熱風の風量を変化させることにより、基準加熱手段および追従加熱手段の出力熱量を変化させてもよい。
この場合、基準ステップにおける基準熱風供給手段の風量の変化が完了したことに応答して、次の追従ステップのための追従熱風供給手段の風量目標値が設定されるとよい。また、追従ステップにおける追従熱風供給手段の風量の変化が完了し、追従ステップの開始からの経過時間が追従ステップ時間以上であり、かつ、基準ステップの開始からの経過時間が基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の基準ステップのための基準熱風供給手段の風量目標値が設定されるとよい。
本発明によれば、基準加熱手段によって加熱される被加熱物の温度の変化と同期させて、追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度を変化させることができる。その結果、たとえば、基準加熱手段によって加熱される被加熱物の温度と追従加熱手段によって加熱される被加熱物の温度とを同じ勾配で変化させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る加熱装置の図解的な断面図である。 図2は、ヒータの温度の時間変化を示すグラフである。 図3は、大ステップにおけるヒータの温度の詳細な時間変化を示すグラフである。 図4は、小ステップ制御の流れを示すフローチャートである。 図5Aは、大ステップ制御の流れを示すフローチャート(その1)である。 図5Bは、大ステップ制御の流れを示すフローチャート(その2)である。 図6は、ヒータの温度目標値と樹脂材料の温度変化速度との関係を示す検量線である。 図7は、温度目標値と補正係数との関係を示す検量線である。 図8は、本発明の他の実施形態に係る加熱装置の図解的な断面図である。 図9は、ブロワの風量の時間変化を示すグラフである。 図10は、大ステップにおけるブロワの風量の詳細な時間変化を示すグラフである。 図11は、小ステップ制御の流れを示すフローチャートである。 図12は、大ステップ制御の流れを示すフローチャート(その1)である。 図13は、ブロワの風量目標値と樹脂材料の熱量変化速度との関係を示す検量線である。 図14は、風量目標値と補正係数との関係を示す検量線である。 図15は、温度目標値と補正係数との関係を示す検量線である。 図16は、伝導加熱型の加熱装置の他の構成を示す図解的な断面図である。 図17は、熱風加熱型の加熱装置の他の構成を示す図解的な断面図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<伝導加熱型>
加熱装置1は、たとえば、成形機(図示せず)に供給される粉粒状の樹脂材料をその供給前に乾燥させるための乾燥装置として用いられる。加熱装置1は、樹脂材料を収容する加熱ホッパ2を備えている。
加熱ホッパ2の下端には、排出口3が形成されている。そして、加熱ホッパ2には、その排出口3を開閉するゲートシャッタ4が設けられている。
加熱ホッパ2の上部は、円筒状の周壁を有し、その外周面には、ヒータ5Aが設けられている。また、加熱ホッパ2の下部は、下方に先細りとなる円錐状に形成されており、その外周面には、ヒータ5Bが設けられている。ヒータ5A,5Bからの発熱により、加熱ホッパ2内が直接的に加熱される。
また、加熱装置1は、制御部6を備えている。制御部6は、CPU、ROMおよびRAMを含むマイクロコンピュータからなる。
さらに、加熱装置1は、ヒータ5A,5Bの温度をそれぞれ検出するための温度センサ7A,7Bを備えている。温度センサ7A,7Bの検出信号は、制御部6に入力されるようになっている。
制御部6は、ゲートシャッタ4の開閉を制御する。ゲートシャッタ4が閉じられた状態で、加熱ホッパ2内に樹脂材料を貯留することができる。また、制御部6は、加熱ホッパ2内に貯留された樹脂材料を乾燥させるために、温度センサ7A,7Bから入力される検出信号に基づいて、ヒータ5A,5B(ヒータ5A,5Bへの通電)を制御する、そして、加熱ホッパ2内の樹脂材料が乾燥すると、ゲートシャッタ4が開かれて、その乾燥した樹脂材料が排出口3から排出される。排出口3から排出される樹脂材料は、たとえば、気力により、成形機に送られる。
図2は、ヒータの温度の時間変化を示すグラフである。
樹脂材料の乾燥処理時には、ヒータ5Aの温度目標値(目標温度)TSV(n)(℃)が予め設定された最終温度目標値SV(℃)まで上げられる。また、ヒータ5Bの温度目標値TSV(n)(℃)が予め設定された最終温度目標値SV(℃)まで上げられる。
このとき、制御部6により、ヒータ5Aの温度目標値TSV(n)を最終温度目標値SVまで上昇させる過程が複数の大ステップに分割されて、各大ステップにおいて、ヒータ5Aの温度目標値TSV(n)が一定の大ステップ温度dTSV(℃)だけ上昇するように設定される。また、制御部6により、ヒータ5Bの温度目標値TSV(n)を最終温度目標値SVまで上昇させる過程が複数(ヒータ5Aの温度制御における大ステップの数と同数)の大ステップに分割されて、各大ステップにおいて、ヒータ5の温度目標値TSV(n)が一定の大ステップ温度dTSV(℃)だけ上昇するように設定される。
なお、この実施形態では、ヒータ5Aの最終温度目標値SVとヒータ5Bの最終温度目標値SVとが同じ最終温度目標値SVに設定されている。また、大ステップ温度dTSV,dTSVは、同じ温度に設定されている。さらに、ヒータ5A,5Bへの通電開始時において、ヒータ5A,5Bの温度が同じであるとする。
図3は、大ステップにおけるヒータの温度の詳細な時間変化を示すグラフである。
ヒータ5A,5Bのいずれの温度制御においても、制御部6により、各大ステップが複数の小ステップに分割されて、各小ステップにおいて、ヒータ5A,5Bの温度目標値TSV(n)(℃)が一定の小ステップ時間dT2ST(s)で一定の小ステップ温度TV2ST(℃)だけ上昇するように設定される。
図4は、小ステップ制御の流れを示すフローチャートである。
ヒータ5A,5Bのいずれの温度制御においても、各大ステップでは、制御部6により、図4に示される小ステップ制御が行われる。
ヒータ5Aの小ステップ制御とヒータ5Bの小ステップ制御とは、ほぼ同じ内容であるから、以下では、ヒータ5Aの小ステップ制御を取り上げて説明する。
小ステップ制御では、小ステップにおけるヒータ5Aの温度制御がステップ数N2STだけ繰り返される。ステップ数N2STは、大ステップ温度dTSVを小ステップ温度TV2STで除した値(dTSV/TV2ST)に設定される。
小ステップ制御では、まず、大ステップの開始に応答して、ステップ数カウンタのカウント値nが0にリセットされる(ステップS1)。ステップ数カウンタは、制御部6のRAMに設けられる。
次に、温度目標値TSV(n)が設定される(ステップS2)。このとき、初めての小ステップであり、1つ前の小ステップで設定された温度目標値TSV(n−1)が存在しないので、温度目標値TSV(0)は、小ステップ温度TV2STに設定される。
つづいて、ヒータ5Aの温度制御が開始される。この温度制御では、ヒータ5Aの温度が温度目標値TSV(0)となるように、ヒータ5Aへの通電が制御される。そして、ヒータ5Aの温度制御の開始とともに、ステップ時間TS2の計測(カウント)が開始される(ステップS3)。
その後、温度センサ7Aの検出信号に基づいて、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(0)に達したか否かが調べられる(ステップS4)。
ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(0)に達していなければ(ステップS4のNO)、温度目標値TSV(0)に基づいた温度制御が続けられ、ステップ時間TS2の計測が続けられる(ステップS3)。
ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(0)に達すると(ステップS4のYES)、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達しているか否かが調べられる(ステップS5)。
ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達するまでは(ステップS5のNO)、温度目標値TSV(0)に基づいた温度制御が続けられ、ステップ時間TS2の計測が続けられる(ステップS3)。
ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達すると(ステップS5のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされる(ステップS6)。すなわち、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(0)に達し、かつ、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達するという小ステップ終了条件が満たされると(ステップS4,S5のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされる(ステップS6)。
また、ステップ時間TS2の計測が終了されて、ステップ時間TS2が0にクリアされる(ステップS7)。
つづいて、ステップ数カウンタのインクリメント後のカウント値nがステップ数N2STに達したか否かが調べられる(ステップS8)。このとき、ステップ数カウンタのカウント値nは1であるから、カウント値nがステップ数N2STに達したか否かの判断が否定される(ステップS8のNO)。
カウント値nがステップ数N2STに達したか否かの判断が否定されると、温度目標値TSV(n)が再設定される(ステップS2)。すなわち、1つ前の小ステップで設定された温度目標値TSV(n−1)に小ステップ温度TV2STが加算され、その加算値が現在の小ステップにおける温度目標値TSV(n)として設定される。
次いで、ヒータ5Aの温度制御が開始されるとともに、ステップ時間TS2の計測が開始される(ステップS3)。
その後、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)に達すると(ステップS4のYES)、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達しているか否かが調べられる(ステップS5)。
そして、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達すると(ステップS5のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされて(ステップS6)、ステップ時間TS2が0にクリアされる(ステップS7)。
つづいて、ステップ数カウンタのインクリメント後のカウント値nがステップ数N2STに達したか否かが調べられる(ステップS8)。
こうして、ステップS2〜S8の処理が繰り返されて、ステップ数カウンタのカウント値nがステップ数N2STに達すると(ステップS8のYES)、大ステップにおける小ステップ制御が終了となる。
図5A,5Bは、大ステップ制御の流れを示すフローチャートである。
ヒータ5A,5Bのいずれの温度制御においても、各大ステップでは、制御部6により、図5A,5Bに示される大ステップ制御が行われる。
ヒータ5Aの大ステップ制御とヒータ5Bの大ステップ制御とは、ほぼ同じ内容であるから、以下では、ヒータ5Aの大ステップ制御を中心に、その大ステップ制御の内容について説明する。
大ステップ制御では、図5Aに示されるように、まず、温度目標値TSV(n)が設定される(ステップS11)。すなわち、1つ前の小ステップで設定された温度目標値TSV(n−1)に大ステップ温度dTSVが加算され、その加算値が現在の大ステップにおける温度目標値TSV(n)として設定される。nは、制御部6のRAMに設けられたステップ数カウンタのカウント値であり、初めての大ステップの開始時に0にリセットされている。
初めての大ステップでは、1つ前の大ステップで設定された温度目標値TSV(n−1)が存在しないので、温度目標値TSV(0)は、大ステップ温度dTSVに設定される。
なお、ヒータ5Bの大ステップ制御では、1つ前の小ステップで設定された温度目標値TSV(n−1)に大ステップ温度dTSVが加算され、その加算値が現在の大ステップにおける温度目標値TSV(n)として設定される。
つづいて、図4に示される小ステップ制御が開始されるとともに、ステップ時間TS1の計測(カウント)が開始される(ステップS12)。
その後、小ステップ制御が完了したか否かが調べられる(ステップS13)。小ステップ制御が完了するまで、次の処理には進まず、ステップ時間TS1の計測が続けられる(ステップS12)。
小ステップ制御が完了すると(ステップS13のYES)、温度センサ7の検出信号に基づいて、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)に達したか否かが調べられる(ステップS14)。
ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)に達していなければ(ステップS14のNO)、ステップ時間TS1の計測が続けられる(ステップS13)。
ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)に達すると(ステップS14のYES)、ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達しているか否かが調べられる(ステップS15)。
ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達するまでは(ステップS15のNO)、次の処理には進まず、ステップ時間TS1の計測が続けられる(ステップS12)。
ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達すると(ステップS15のYES)、ヒータ5Aの温度PVが安定しているか否かが判定される(ステップS16)。すなわち、図4に示される小ステップ制御が完了した後、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(0)に達し、かつ、ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達するという大ステップ終了条件が満たされると(ステップS14,S15のYES)、ヒータ5Aの温度PVが安定しているか否かが判定される(ステップS16)。
ヒータ5Aの温度PVが安定しているか否かの判定では、大ステップ終了条件が満たされた後の所定時間を安定検知時間として、その安定検知時間内に、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)±安定検知幅TSTB(℃)の範囲内に収まったか否かが調べられる。
また、安定検知時間の終了時点で、制御部6によるヒータ5Aの制御で温度目標値TSV(n)に基づいて演算された操作量(たとえば、PID演算値)MVが安定検知時間内に演算された操作量の平均値±安定検知幅MVSTB(%)の範囲内であるか否かが調べられる。
そして、それらの両条件が成立した(肯定された)場合に、ヒータ5Aの温度PVが安定していると判定される。
ヒータ5Aの温度PVが安定していると判定された場合には(ステップS16のYES)、図5Bに示されるように、被加熱物である樹脂材料の温度変化が完了しているか否かが判定される(ステップS17)。
また、図6に示されるように、ヒータ5の温度目標値TSV(n)と樹脂材料の温度変化速度TSmtとの関係が予め求められている。図6に示される関係では、温度目標値TSV(n)が大きいほど、樹脂材料の温度変化速度TSmtは大きい値をとる。そして、樹脂材料の温度変化が完了しているか否かの判定では、小ステップ制御(大ステップに含まれるすべての小ステップにおけるヒータ5の温度制御)が完了してから、大ステップ温度dTSVを検量線から求められる温度目標値TSV(n)に応じた温度変化速度TSmtで除して得られる時間TV1ST/TSmtが経過したか否かが調べられる。
また、図7に示されるように、樹脂材料の放熱を考慮して、温度目標値TSV(n)と補正係数Kmとの関係が予め求められている。図7に示される関係では、温度目標値TSV(n)が大きいほど、補正係数Kmが小さい値をとる。そして、樹脂材料の温度変化が完了しているか否かの判定では、温度目標値TSV(n)に応じた補正係数Kmが取得されて、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)と補正係数Kmとの乗算値Km・TSV(n)以上であるか否かが調べられる。
そして、それらの両条件が成立した(肯定された)場合に、樹脂材料の温度変化が完了していると判定される。
樹脂材料の温度変化が完了していれば(ステップS17のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされる(ステップS18)。
また、ステップ時間TS1の計測が終了されて、ステップ時間TS1が0にクリアされて(ステップS19)、この図5A,5Bに示される大ステップ制御が終了となる。
大ステップ制御は、ステップ数カウンタのカウント値nがステップ数N1STに達するか、または、ヒータ5Aの温度PVが最終温度目標値SV以上となるまで繰り返される。ステップ数N1STは、最終温度目標値SVから大ステップの開始時のヒータ5Aの温度PVを減じた値を大ステップ温度dTSVで除した値に設定されている。
そして、加熱装置1では、ヒータ5A,5Bの各温度制御における大ステップ制御の開始タイミングが工夫されている。
具体的には、図2に示されるように、ヒータ5Aの小ステップ制御が完了した時点で、通常は、ヒータ5Aの温度PVが温度目標値TSV(n)に達しており、これに応答して、ヒータ5Bの大ステップ制御が開始される(時刻t1)。
一方、ヒータ5Bの温度PVが温度目標値TSV(n)に達し、ヒータ5Bの大ステップ制御の開始からの経過時間(ステップ時間TS1)が大ステップ時間T1ST以上であり、かつ、ヒータ5Aの大ステップ制御の開始からの経過時間(ステップ時間TS1)が大ステップ時間T1ST以上であるという条件が満たされたことに応答して、ヒータ5Aの次の大ステップ制御が開始される(時刻t2)。
ヒータ5Bの大ステップ制御の開始から大ステップ時間T1STが経過する間に、ヒータ5Bによって加熱される樹脂材料の温度変化が完了する。したがって、ヒータ5Bによって加熱される樹脂材料の温度変化が完了した後に、ヒータ5Aの次の大ステップ制御が開始される。その結果、ヒータ5Aによって加熱される樹脂材料の温度変化と同期させて、ヒータ5Bによって加熱される樹脂材料の温度を変化させることができる。つまり、加熱ホッパ2の上部に収容されている樹脂材料の温度変化と同期させて、加熱ホッパ2の下部に収容されている樹脂材料の温度を変化させることができる。その結果、加熱ホッパ2内の樹脂材料の温度をむらなく一様に変化させることができる。
また、ヒータ5A,5Bの温度を最終温度目標値SVまで変化させる過程が複数の大ステップに分割され、さらに各大ステップでヒータ5A,5Bの温度PVを変化させる過程が複数の小ステップに分割されるので、各小ステップに割り当てられる小ステップ時間dT2STは、比較的短い時間である。そのため、各小ステップで樹脂材料の温度が急激に大きく変化することを抑制できる。その結果、樹脂材料の温度にハンチングが生じることを抑制できる。
そして、たとえ小ステップで樹脂材料の温度が大きく変化したとしても、大ステップにおいて、ヒータ5A,5Bの温度PVが温度目標値TSV(n),TSV(n)に調節されることにより、その小ステップでの大きな温度変化の影響をなくすことができる。
大ステップ終了条件が満たされた後の所定の安定検知時間内に、温度センサ7A,7Bによって検出される温度PVが温度目標値TSV(n)±安定検知幅TSTBの温度範囲内に収まれば、樹脂材料の温度が安定していると判定されて、その後、大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が終了される。
これにより、樹脂材料の温度が安定しない状態、たとえば、樹脂材料の温度がハンチングを生じている状態で、次の大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が開始されることを防止できる。その結果、ヒータ5A,5Bの制御が不安定な状態または不能になることを防止できる。
また、大ステップ終了条件が満たされた後の所定の安定検知時間の終了時点で、ヒータ5A,5Bの制御における操作量MVが安定検知時間内に演算された操作量の平均値±安定検知幅MVSTBの範囲内であれば、ヒータ5A,5Bの制御が安定していると判定されて、大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が終了される。
これにより、制御系に入力される外乱などが原因でヒータ5A,5Bの制御が安定していない状態で、次の大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が開始されることを防止できる。その結果、ヒータ5A,5Bの制御がさらに不安定な状態または不能になることを防止できる。
ヒータ5A,5Bの温度PVが安定していることが確認された後、温度センサ7A,7Bによって検出される温度が温度目標値TSV(n),TSV(n)に樹脂材料からの放熱を考慮して当該温度目標値TSV(n),TSV(n)に応じて設定される補正係数Kmを乗じた値Km・TSV(n),Km・TSV(n)以上であることがさらに確認される。さらに、小ステップ制御(大ステップに含まれるすべての小ステップにおけるヒータ5A,5Bの温度制御)が完了してから、大ステップ温度dTSV,dTSVを検量線から求められる温度目標値TSV(n),TSV(n)に応じた温度変化速度TSmtで除して得られる時間dTSV/TSmt,dTSV/TSmtが経過したことが確認される。そして、それらが確認された後、現在の大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が終了される。
樹脂材料からの放熱のために、ヒータ5A,5Bの温度PVは、温度目標値TSV(n),TSV(n)よりも低くなる。そこで、大ステップ終了条件が満たされた後のヒータ5A,5Bの温度PVがその放熱を考慮して設定された値Km・TSV(n),Km・TSV(n)以上であれば、樹脂材料の温度変化が完了していると判断することができる。そして、樹脂材料の温度変化が完了した後に、次の大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が開始されることにより、ヒータ5A,5Bの制御が不安定な状態または不能になることを一層防止できる。
樹脂材料の温度は、ヒータ5A,5Bの温度よりも遅れて変化する。そこで、小ステップ制御(大ステップに含まれるすべての小ステップにおけるヒータ5A,5Bの温度制御)が完了してから、大ステップ温度dTSVを検量線から求められる温度目標値TSV(n)に応じた温度変化速度TSmtで除して得られる時間dTSV/TSmt,dTSV/TSmtが経過した後、現在の大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御が終了される。これにより、樹脂材料の温度変化が確実に完了してから次の大ステップにおけるヒータ5A,5Bの制御を開始することができる。その結果、ヒータ5A,5Bの制御が不安定な状態または不能になることを一層防止できる。
<熱風加熱型>
図8は、本発明の他の実施形態に係る加熱装置の図解的な断面図である。
加熱装置81は、たとえば、成形機(図示せず)に供給される粉粒状の樹脂材料をその供給前に乾燥させるための乾燥装置として用いられる。加熱装置81は、樹脂材料を収容する2個の加熱ホッパ82A,82Bを備えている。
加熱ホッパ82A,82Bの下端には、それぞれ排出口83A,83Bが形成されている。そして、加熱ホッパ82A,82Bには、それぞれ排出口83A,83Bを開閉するゲートシャッタ84A,84Bが設けられている。
また、加熱ホッパ82A,82Bには、それぞれ給気ライン85A,85Bが接続されている。給気ライン85A,85Bは、それぞれブロワ86A,86Bの送風口から延びている。給気ライン85A,85Bは、それぞれ加熱ホッパ82A,82Bの側壁を貫通して、各先端が加熱ホッパ82A,82B内の下部に配置されている。
給気ライン85A,85Bの途中部には、それぞれヒータ87A,87Bが介装されている。
加熱ホッパ82A,82Bの上部には、それぞれ排気ライン88A,88Bが接続されている。
また、加熱装置1は、制御部91を備えている。制御部91は、CPU、ROMおよびRAMを含むマイクロコンピュータからなる。
さらに、加熱装置1は、給気ライン85A,85Bにおけるヒータ87A,87Bよりもエアの流通方向下流側の部分を流通する熱風(加熱エア)の温度を検出するための給気温度センサ92A,92Bを備えている。給気温度センサ92A,92Bの検出信号は、制御部91に入力されるようになっている。
制御部91は、ゲートシャッタ84A,84Bの開閉を制御する。ゲートシャッタ84A,84Bが閉じられた状態で、それぞれ加熱ホッパ82A,82B内に樹脂材料を貯留することができる。また、制御部91は、加熱ホッパ82A,82B内に貯留された樹脂材料を乾燥させるために、給気温度センサ92A,92Bから入力される検出信号に基づいて、ヒータ87A,87B(ヒータ87A,87Bへの通電)およびブロワ86A,86Bの駆動源であるブロワモータ94A,94Bを制御する、そして、加熱ホッパ82A,82B内の樹脂材料が乾燥すると、ゲートシャッタ84A,84Bが開かれて、その乾燥した樹脂材料が排出口83A,83Bから排出される。排出口83A,83Bから排出される樹脂材料は、共通の配管を通して、たとえば、気力により、成形機に送られる。
図9は、ブロワの風量の時間変化を示すグラフである。
樹脂材料の乾燥処理時には、ブロワ86Aの風量目標値QSV(n)(%)が予め設定された最終風量目標値QSV(%)まで上げられる。また、ブロワ86Bの風量目標値QSV(n)(%)が予め設定された最終風量目標値QSV(%)まで上げられる。
このとき、制御部91により、ブロワ86Aの風量目標値QSV(n)を最終風量目標値QSVまで上昇させる過程が複数の大ステップに分割されて、各大ステップにおいて、ブロワ86Aの風量目標値QSV(n)が一定の大ステップ時間T1ST(s)で一定の大ステップ風量dQSV(%)だけ上昇するように設定される。また、制御部91により、ブロワ86Bの風量目標値QSV(n)を最終風量目標値QSVまで上昇させる過程が複数の大ステップに分割されて、各大ステップにおいて、ブロワ86Bの風量目標値QSV(n)が一定の大ステップ時間T1ST(s)で一定の大ステップ風量dQSV(%)だけ上昇するように設定される。
なお、風量目標値QSV(n),QSV(n)、最終風量目標値QSV,QSVおよび大ステップ風量dQSV,dQSVは、それぞれブロワ86A,86Bの最大風量に対する割合である。
また、ヒータ87A,87Bの制御において、ヒータ87A,87Bの温度目標値SV(℃)は常に一定である。
この実施形態では、ブロワ86Aの最終風量目標値QSVとブロワ86Bの最終風量目標値QSVとが同じ最終風量目標値QSVに設定されている。また、大ステップ風量dQSV,dQSVは、同じ風量に設定されている。
図10は、大ステップにおけるブロワの風量の詳細な時間変化を示すグラフである。
ブロワ86A,86Bのいずれの風量制御においても、制御部91により、各大ステップが複数の小ステップに分割されて、各小ステップにおいて、ブロワ86A,86Bの風量目標値QSV(n)(℃)が一定の小ステップ時間dT2ST(s)で一定の小ステップ温度QV2ST(℃)だけ上昇するように設定される。
図11は、小ステップ制御の流れを示すフローチャートである。
ブロワ86A,86Bのいずれの風量制御においても、各大ステップでは、制御部91により、図11に示される小ステップ制御が行われる。
ブロワ86Aの小ステップ制御とブロワ86Bの小ステップ制御とは、ほぼ同じ内容であるから、以下では、ブロワ86Aの小ステップ制御を取り上げて説明する。
各大ステップでは、制御部91により、図11に示される小ステップ制御が行われる。小ステップ制御では、小ステップにおけるブロワ86Aの風量制御がステップ数N2STだけ繰り返される。ステップ数N2STは、大ステップ風量dQSVを小ステップ風量QV2STで除した値(dQSV/QV2ST)に設定される。
小ステップ制御では、まず、大ステップの開始に応答して、ステップ数カウンタのカウント値nが0にリセットされる(ステップS31)。ステップ数カウンタは、制御部91のRAMに設けられる。
次に、風量目標値QSV(n)が設定される(ステップS32)。このとき、初めての小ステップであり、1つ前の小ステップで設定された風量目標値QSV(n−1)が存在しないので、風量目標値QSV(0)は、小ステップ風量QV2STに設定される。
つづいて、ブロワ86Aの風量制御が開始される。この風量制御では、ブロワ86Aの風量が風量目標値QSV(0)となるように、ブロワモータ94Aが制御される。そして、ブロワ86Aの風量制御の開始とともに、ステップ時間TS2の計測(カウント)が開始される(ステップS33)。
その後、給気温度センサ92の検出信号に基づいて、加熱ホッパ2内に供給される熱風の温度PVがヒータ87Aの温度目標値SVに達したか否かが調べられる(ステップS34)。
熱風の温度PVがヒータ87Aの温度目標値SVに達していなければ(ステップS34のNO)、ステップ時間TS2の計測が続けられる(ステップS33)。
熱風の温度PVがヒータ87Aの温度目標値SVに達すると(ステップS34のYES)、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達しているか否かが調べられる(ステップS35)。
ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達するまでは(ステップS35のNO)、ステップ時間TS2の計測が続けられる(ステップS33)。
ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達すると(ステップS35のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされる(ステップS36)。すなわち、熱風の温度PVがヒータ87Aの温度目標値SVに達し、かつ、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達するという小ステップ終了条件が満たされると(ステップS34,S35のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされる(ステップS36)。
また、ステップ時間TS2の計測が終了されて、ステップ時間TS2が0にクリアされる(ステップS37)。
つづいて、ステップ数カウンタのインクリメント後のカウント値nがステップ数N2STS2に達したか否かが調べられる(ステップS38)。このとき、ステップ数カウンタのカウント値nは1であるから、カウント値nがステップ数N2STに達したか否かの判断が否定される(ステップS38のNO)。
カウント値nがステップ数N2STに達したか否かの判断が否定されると、風量目標値QSV(n)が再設定される(ステップS32)。すなわち、1つ前の小ステップで設定された風量目標値QSV(n−1)に小ステップ風量QV2STが加算され、その加算値が現在の小ステップにおける風量目標値QSV(n)として設定される。
次いで、ブロワ86A,86Bの風量制御が開始されるとともに、ステップ時間TS2の計測が開始される(ステップS33)。
その後、加熱ホッパ2内の熱風の温度PVがヒータ87A,87Bの温度目標値SVに達すると(ステップS34のYES)、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達しているか否かが調べられる(ステップS35)。
そして、ステップ時間TS2が小ステップ時間dT2STに達すると(ステップS35のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされて(ステップS36)、ステップ時間TS2が0にクリアされる(ステップS37)。
つづいて、ステップ数カウンタのインクリメント後のカウント値nがステップ数N2STに達したか否かが調べられる(ステップS38)。
こうして、ステップS32〜S38の処理が繰り返されて、ステップ数カウンタのカウント値nがステップ数N2STに達すると(ステップS38のYES)、大ステップにおける小ステップ制御が終了となる。
図12は、大ステップ制御の流れを示すフローチャートである。
ブロワ86A,86Bのいずれの風量制御においても、各大ステップでは、制御部91により、図12に示される大ステップ制御が行われる。
ブロワ86Aの大ステップ制御とブロワ86Bの大ステップ制御とは、ほぼ同じ内容であるから、以下では、ブロワ86Aの大ステップ制御を中心に、その大ステップ制御の内容について説明する。
大ステップ制御では、まず、風量目標値QSV(n)が設定される(ステップS41)。すなわち、1つ前の小ステップで設定された風量目標値QSV(n−1)に大ステップ風量dQSVが加算され、その加算値が現在の大ステップにおける風量目標値QSV(n)として設定される。nは、制御部91のRAMに設けられたステップ数カウンタのカウント値であり、初めての大ステップの開始時に0にリセットされている。
初めての大ステップでは、1つ前の大ステップで設定された風量目標値QSV(n−1)が存在しないので、風量目標値QSV(0)は、大ステップ温度dTSVに設定される。
つづいて、図11に示される小ステップ制御が開始されるとともに、ステップ時間TS1の計測(カウント)が開始される(ステップS42)。
その後、小ステップ制御が完了したか否かが調べられる(ステップS43)。小ステップ制御が完了するまで、次の処理には進まず、ステップ時間TS1の計測が続けられる(ステップS42)。
小ステップ制御が完了すると(ステップS43のYES)、ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達しているか否かが調べられる(ステップS44)。
ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達するまでは(ステップS44のNO)、次の処理には進まず、ステップ時間TS1の計測が続けられる(ステップS42)。
ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達すると(ステップS44のYES)、樹脂材料の温度が安定しているか否かが判定される(ステップS45)。すなわち、図11に示される小ステップ制御が完了し、かつ、ステップ時間TS1が大ステップ時間T1STに達するという大ステップ終了条件が満たされると(ステップS43,S44のYES)、樹脂材料の温度が安定しているか否かが判定される(ステップS45)。
樹脂材料の温度が安定しているか否かの判定では、大ステップ終了条件が満たされた後の所定時間を安定検知時間として、その安定検知時間内に、給気温度センサ92によって検出される温度PVがヒータ87Aの温度目標値SV±安定検知幅TSTB(℃)の範囲内に収まったか否かが調べられる。
また、安定検知時間の終了時点で、制御部91によるヒータ87Aの制御でヒータ87A,87Bの温度目標値SVに基づいて演算された操作量(たとえば、PID演算値)MVが安定検知時間内に演算された操作量の平均値±安定検知幅MVSTB(%)の範囲内であるか否かが調べられる。
そして、それらの両条件が成立した(肯定された)場合に、樹脂材料の温度が安定していると判定される。
樹脂材料の温度が安定していると判定された場合には(ステップS45のYES)、被加熱物である樹脂材料の温度変化が完了しているか否かが判定される(ステップS46)。
また、図13に示されるように、ブロワ86Aの風量目標値QSV(n)と樹脂材料の熱量変化速度QSmtとの関係が予め求められている。図13に示される関係では、風量目標値QSV(n)が大きいほど、樹脂材料の熱量変化速度QSmtは大きい値をとる。そして、樹脂材料の温度変化が完了しているか否かの判定では、小ステップ制御(大ステップに含まれるすべての小ステップにおけるブロワ86Aの風量制御)が完了してから、大ステップ風量dQSVを検量線から求められる風量目標値QSV(n)に応じた熱量変化速度QSmtで除して得られる時間dQSV/QSmtが経過したか否かが調べられる。
また、図14に示されるように、樹脂材料の放熱を考慮して、風量目標値QSV(n)と補正係数Km1との関係が予め求められている。図14に示される関係では、風量目標値QSV(n)が大きいほど、補正係数Km1が大きい値をとる。さらに、図15に示されるように、樹脂材料の放熱を考慮して、温度目標値SVと補正係数Km2との関係が予め求められている。図15に示される関係では、温度目標値SVが大きいほど、補正係数Km2が小さい値をとる。そして、樹脂材料の温度変化が完了しているか否かの判定では、風量目標値QSV(0)に応じた補正係数Km1および温度目標値SVに応じた補正係数Km2が取得されて、給気温度センサ92によって検出される温度PVが温度目標値SVと補正係数Km1,Km2との乗算値Km1・Km2・SV以上であるか否かが調べられる。
そして、それらの両条件が成立した(肯定された)場合に、樹脂材料の温度変化が完了していると判定される。
樹脂材料の温度変化が完了していれば(ステップS46のYES)、ステップ数カウンタのカウント値nがインクリメントされる(ステップS47)。
また、ステップ時間TS1の計測が終了されて、ステップ時間TS1が0にクリアされて(ステップS48)、この図12に示される大ステップ制御が終了となる。
大ステップ制御は、ステップ数カウンタのカウント値nがステップ数N1STに達するか、または、風量目標値QSV(n)が最終風量目標値QSV以上になるまで繰り返される。ステップ数N1STは、最終風量目標値QSVを大ステップ風量dQSVで除した値(QSV/dQSV)に設定されている。
そして、加熱装置81では、ブロワ86A,86Bの各風量制御における大ステップ制御の開始タイミングが工夫されている。
具体的には、図9に示されるように、ブロワ86Aの小ステップ制御が完了したことに応答して、ブロワ86Bの大ステップ制御が開始される(時刻t3)。
一方、ブロワ86Bの小ステップ制御が完了し、ブロワ86Bの大ステップ制御の開始からの経過時間(ステップ時間TS1)が大ステップ時間T1ST以上であり、かつ、ブロワ86Aの大ステップ制御の開始からの経過時間(ステップ時間TS1)が大ステップ時間T1ST以上であるという条件が満たされたことに応答して、ブロワ86Aの次の大ステップ制御が開始される(時刻t4)。
ブロワ86Bの大ステップ制御の開始から大ステップ時間T1STが経過する間に、熱風によって加熱される樹脂材料の温度変化が完了する。したがって、熱風によって加熱される樹脂材料の温度変化が完了した後に、ブロワ86Aの次の大ステップ制御が開始される。その結果、加熱ホッパ82A内の樹脂材料の温度変化と同期させて、加熱ホッパ82B内の樹脂材料の温度を変化させることができる。その結果、2個の加熱ホッパ82A,82B内の樹脂材料の温度を同様に変化させることができる。
ブロワ86A,86Bの風量を最終風量目標値QSVまで変化させる過程が複数の大ステップに分割され、さらに各大ステップが複数の小ステップに分割されるので、各小ステップに割り当てられる小ステップ時間dT2STは、比較的短い時間である。そのため、各小ステップで樹脂材料の温度が急激に大きく変化することを抑制できる。その結果、樹脂材料の温度にハンチングが生じることを抑制できる。
そして、たとえ小ステップで樹脂材料の温度が大きく変化したとしても、大ステップにおいて、ブロワ86A,86Bの風量が風量目標値QSV(n),QSV(n)に調節されることにより、その小ステップでの大きな温度変化の影響をなくすことができる。
大ステップ終了条件が満たされた後の所定の安定検知時間内に、給気温度センサ92A,92Bによって検出される温度が温度目標値SV±安定検知幅TSTBの温度範囲内に収まれば、樹脂材料の温度が安定していると判定されて、その後、大ステップにおける熱風の風量制御が終了される。
これにより、樹脂材料の温度が安定しない状態、たとえば、樹脂材料の温度がハンチングを生じている状態で、次の大ステップにおける熱風の風量制御が開始されることを防止できる。その結果、熱風の風量制御が不安定な状態または不能になることを防止できる。
また、ヒータの温度が温度目標値SVとなるように制御される場合に、熱風の風量が変化すると、これに伴って、ヒータ87A,87Bの制御における操作量(制御出力)MVが変動する。そこで、大ステップ終了条件が満たされた後の所定時間の終了時点で、ヒータ87A,87Bの制御における操作量MVが所定の安定検知時間内に演算された操作量MVの平均値±安定検知幅MVSTB(%)の範囲内であれば、熱風の風量制御が安定していると判定されて、大ステップにおける熱風の風量制御が終了されることがより好ましい。
これにより、制御系に入力される外乱などが原因で熱風の風量制御が安定していない状態で、次の大ステップにおける熱風の風量制御が開始されることを防止できる。その結果、熱風の風量制御がさらに不安定な状態または不能になることを防止できる。
大ステップ終了条件が満たされ、給気温度センサ92A,92Bによって検出される温度PVが温度目標値SVに樹脂材料からの放熱を考慮して熱風の風量に応じて設定される補正係数Km1および温度目標値SVに応じて設定される補正係数Km2を乗じた値以上であることが確認された後、大ステップにおける熱風の風量制御が終了される。
樹脂材料からの放熱のために、樹脂材料の温度は、温度目標値SVよりも低くなる。そこで、大ステップ終了条件が満たされた後の樹脂材料の温度がその放熱を考慮して設定された値Km1・Km2・SV以上であれば、樹脂材料の温度変化が完了していると判断することができる。そして、樹脂材料の温度変化が完了した後に、次の大ステップにおける熱風の風量制御が開始されることにより、熱風の風量制御が不安定な状態または不能になることを一層防止できる。
樹脂材料の温度は、熱風の風量の変化よりも遅れて変化する。そこで、大ステップに含まれるすべての小ステップにおけるブロワ86A,86Bの風量制御が完了してから、大ステップ風量dQSVを検量線から求められる風量目標値QSV(n)に応じた熱量変化速度QSmtで除して得られる時間dQSV/QSmtが経過した後、大ステップにおける熱風の風量制御が終了される。これにより、樹脂材料の温度変化が確実に完了してから次の大ステップにおける熱風の風量制御を開始することができる。その結果、熱風の風量制御が不安定な状態または不能になることを一層防止できる。
以上、本発明の2つの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、第1の実施形態では、図1に示されるように、1個の加熱ホッパ2に2個のヒータ5A,5Bが設けられた構成を取り上げて、それらのヒータ5A,5Bの温度制御に本発明が適用された場合について説明した。しかしながら、図16に示されるように、2個の加熱ホッパ2A,2Bが備えられ、その加熱ホッパ2A,2Bにそれぞれヒータ5A,5Bが設けられた構成の加熱装置101において、それらのヒータ5A,5Bの温度制御に本発明が適用されてもよい。
また、第2の実施形態では、図8に示されるように、2個の加熱ホッパ82A,82Bが共通の配管に並列に接続されて、2個の加熱ホッパ82A,82Bから排出される樹脂材料が共通の配管に排出される構成を取り上げた。しかしながら、図17に示されるように、2個の加熱ホッパ82A,82Bが直列に接続されて、加熱ホッパ82Aで加熱処理を受けた樹脂材料が加熱ホッパ82Bに供給され、加熱ホッパ82Bで加熱処理を受けた樹脂材料が配管に排出される構成の加熱装置111において、ブロワ86A,86Bの風量制御に本発明が適用されてもよい。
さらにまた、第1の実施形態では、最終温度目標値SV,SVが同じ最終温度目標値SVに設定されている場合を例にとったが、最終温度目標値SV,SVは、異なる値に設定されてもよい。
また、大ステップ温度dTSV,dTSVが同じ温度に設定されているとしたが、大ステップ温度dTSV,dTSVは、異なる値に設定されてもよい。これにより、加熱ホッパ2内の上部と下部とで樹脂材料の温度変化速度を異ならせることができる。
さらに、ヒータ5A,5Bへの通電開始時において、ヒータ5A,5Bの温度が同じであるとしたが、ヒータ5A,5Bの温度が異なっていてもよい。この場合において、大ステップ温度dTSV,dTSVが同じ温度に設定されることにより、初期のヒータ5A,5Bの温度差を保持したまま、ヒータ5A,5Bの温度を変化させることができる。
また、第2の実施形態では、最終風量目標値QSV,QSVが同じ最終風量目標値QSVに設定されているとしたが、最終風量目標値QSV,QSVは、異なる値に設定されてもよい。
さらに、大ステップ風量dQSV,dQSVが同じ風量に設定されているとしたが、大ステップ風量dQSV,dQSVは、異なる値に設定されてもよい。これにより、加熱ホッパ82A,82B間で樹脂材料の温度変化速度を異ならせることができる。
また、加熱装置1では。ヒータ5の温度を最終温度目標値SVまで上昇させる場合を取り上げて、小ステップ制御および大ステップ制御について説明した。また、加熱装置81では、ブロワ86A,86Bの風量を最終風量目標値QSVまで上昇させる場合を取り上げて、小ステップ制御および大ステップ制御について説明した。しかしながら、ヒータ5の温度を下降させる場合およびブロワ86A,86Bの風量を下降させる場合にも、本発明に係る小ステップ制御および大ステップ制御を適用することが可能である。
また、図8に示される熱風加熱型の加熱装置81または図17に示される熱風加熱型の加熱装置111において、ヒータ87A,87Bの温度が制御されて、加熱ホッパ82A,82Bに供給される熱風の温度を変化させることにより、加熱ホッパ82A,82B内に収容された樹脂材料に供給される熱量を変化させてもよい。この場合、ヒータ87A,87Bは、図1に示される加熱装置1におけるヒータ5A,5Bと同様に制御されるとよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 加熱装置
5A ヒータ(基準加熱手段、発熱体)
5B ヒータ(追従加熱手段、発熱体)
6 制御部(基準熱量目標値設定手段、追従熱量目標値設定手段、基準制御手段、追従制御手段)
7A 温度センサ(基準温度検出手段)
7B 温度センサ(追従温度検出手段)
81 加熱装置
85A 給気ライン(基準加熱手段、基準熱風供給手段)
85B 給気ライン(追従加熱手段、追従熱風供給手段)
86A ブロワ(基準加熱手段、基準熱風供給手段)
86A ブロワ(追従加熱手段、追従熱風供給手段)
87A ヒータ(基準加熱手段、基準熱風供給手段)
87B ヒータ(追従加熱手段、追従熱風供給手段)
91 制御部(基準熱量目標値設定手段、追従熱量目標値設定手段、基準制御手段、追従制御手段)
94A ブロワモータ(基準加熱手段、基準熱風供給手段)
94B ブロワモータ(追従加熱手段、追従熱風供給手段)
101 加熱装置
111 加熱装置

Claims (4)

  1. 被加熱物に熱を加えるための基準加熱手段と、
    被加熱物に熱を加えるための追従加熱手段と、
    前記基準加熱手段の出力熱量を最終熱量目標値まで変化させる過程を複数の基準ステップに分割して、各基準ステップにおける前記基準加熱手段の出力熱量の目標値である基準熱量目標値を設定する基準熱量目標値設定手段と、
    前記追従加熱手段の出力熱量を最終熱量目標値まで変化させる過程を複数の追従ステップに分割して、各追従ステップにおける前記追従加熱手段の出力熱量の目標値である追従熱量目標値を設定する追従熱量目標値設定手段と、
    前記基準熱量目標値に基づいて、前記基準加熱手段を制御する基準制御手段と、
    前記追従熱量目標値に基づいて、前記追従加熱手段を制御する追従制御手段とを含み、
    前記追従熱量目標値設定手段は、前記基準ステップにおける前記基準加熱手段の出力熱量が前記基準熱量目標値に達したことに応答して、次の前記追従ステップのための前記追従熱量目標値を設定し、
    前記基準熱量目標値設定手段は、前記追従ステップにおける前記追従加熱手段の出力熱量が前記追従熱量目標値に達し、前記追従ステップの開始からの経過時間が前記追従ステップに割り当てられた追従ステップ時間以上であり、かつ、前記基準ステップの開始からの経過時間が前記基準ステップに割り当てられた基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の前記基準ステップのための前記基準熱量目標値を設定する、加熱装置。
  2. 前記基準加熱手段および前記追従加熱手段は、発熱体であり、
    前記基準加熱手段の温度を検出するための基準温度検出手段と、
    前記追従加熱手段の温度を検出するための追従温度検出手段とをさらに含み、
    前記基準熱量目標値は、前記基準加熱手段の温度目標値であり、
    前記追従熱量目標値は、前記追従加熱手段の温度目標値であり、
    前記追従熱量目標値設定手段は、前記基準温度検出手段によって検出される温度が前記基準加熱手段の温度目標値に達したことに応答して、次の前記追従ステップのための前記追従加熱手段の温度目標値を設定し、
    前記基準熱量目標値設定手段は、前記追従温度検出手段によって検出される温度が前記追従加熱手段の温度目標値に達し、前記追従ステップの開始からの経過時間が前記追従ステップ時間以上であり、かつ、前記基準ステップの開始からの経過時間が前記基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の前記基準ステップのための前記基準加熱手段の温度目標値を設定する、請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記基準加熱手段は、被加熱物に熱風を供給する基準熱風供給手段であり、
    前記追従加熱手段は、被加熱物に熱風を供給する追従熱風供給手段であり、
    前記基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度を検出するための基準温度検出手段と、
    前記追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度を検出するための追従温度検出手段とをさらに含み、
    前記基準熱量目標値は、前記基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値であり、
    前記追従熱量目標値は、前記追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値であり、
    前記追従熱量目標値設定手段は、前記基準温度検出手段によって検出される温度が前記基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値に達したことに応答して、次の前記追従ステップのための前記追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値を設定し、
    前記基準熱量目標値設定手段は、前記追従温度検出手段によって検出される温度が前記追従熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値に達し、前記追従ステップの開始からの経過時間が前記追従ステップ時間以上であり、かつ、前記基準ステップの開始からの経過時間が前記基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の前記基準ステップのための前記基準熱風供給手段によって供給される熱風の温度目標値を設定する、請求項1に記載の加熱装置。
  4. 前記基準加熱手段は、被加熱物に熱風を供給する基準熱風供給手段であり、
    前記追従加熱手段は、被加熱物に熱風を供給する追従熱風供給手段であり、
    前記基準加熱手段の出力熱量の目標値は、前記基準熱風供給手段の風量目標値であり、
    前記追従加熱手段の出力熱量の目標値は、前記追従熱風供給手段の風量目標値であり、
    前記追従熱量目標値設定手段は、前記基準ステップにおける前記基準熱風供給手段の風量の変化が完了したことに応答して、次の前記追従ステップのための前記追従熱風供給手段の風量目標値を設定し、
    前記基準熱量目標値設定手段は、前記追従ステップにおける前記追従熱風供給手段の風量の変化が完了し、前記追従ステップの開始からの経過時間が前記追従ステップ時間以上であり、かつ、前記基準ステップの開始からの経過時間が前記基準ステップ時間以上であるという条件が満たされたことに応答して、次の前記基準ステップのための前記基準熱風供給手段の風量目標値を設定する、請求項1に記載の加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015137176A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 株式会社カワタ 粉粒体供給装置
JP2017020707A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 株式会社カワタ 加熱装置

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