JP2017019398A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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和正 細見
Kazumasa Hosomi
和正 細見
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Abstract

【課題】接地性が改善された空気入りタイヤを提供する。【解決手段】タイヤ周方向に伸びる複数の主溝20によりタイヤ周方向に1周する複数の陸部3、4、5が形成された空気入りタイヤであって、陸部の少なくとも1つが、横溝50を有するとともに、タイヤ幅方向に複数の領域A、Bに分けられ、領域内のタイヤ1周に亘るゴム体積をその領域の幅方向の長さで割った平均ゴム体積が領域A、B毎に異なり、平均ゴム体積が大きい領域ほど、タイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出し、最も高く突出した領域Aの接地面のタイヤ幅方向中央位置に、突出の頂点51aが存在する。【選択図】図1

Description

本発明は空気入りタイヤに関する。
一般にタイヤの接地面は曲面上にあり、タイヤが接地すると接地面のタイヤ周方向の長さがタイヤ幅方向にばらつくため、接地性が十分とは言えない。そこで接地性改善を目的として、タイヤ幅方向に複数の陸部が並んだタイヤにおいて、陸部がタイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。このようなタイヤでは、陸部におけるタイヤ径方向へ突出する部分や突出の頂点位置は、陸部内の幅方向の位置を基準にして設定されており、具体的には陸部の幅方向中心付近や陸部の幅方向の一方側に設定されている。
特開2013−189121号公報
しかし、陸部の詳細な構造、例えば横溝の有無次第で、陸部内に剛性が高い部分と低い部分とが生じる。このような剛性分布を考慮せずに前記の突出する部分や突出の頂点位置を設定しても、タイヤの接地性が改善されるとは限らない。そしてタイヤの接地性が悪いと操縦安定性等に悪影響を及ぼす。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、接地性が改善された空気入りタイヤを提供することを課題とする。
実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に伸びる複数の主溝によりタイヤ周方向に1周する複数の陸部が形成された空気入りタイヤであって、前記陸部の少なくとも1つが、横溝を有するとともに、タイヤ幅方向に複数の領域に分けられ、前記領域内のタイヤ1周に亘るゴム体積をその領域の幅方向の長さで割った平均ゴム体積が前記領域毎に異なり、前記平均ゴム体積が大きい領域ほど、タイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出し、最も高く突出した領域の接地面のタイヤ幅方向中央位置に、突出の頂点が存在する空気入りタイヤである。
実施形態の空気入りタイヤによれば、タイヤの接地性が改善される。
本実施形態の空気入りタイヤ1の幅方向断面図。 本実施形態の空気入りタイヤ1のトレッドパターン。 本実施形態のメディエイト陸部5の幅方向断面図。 タイヤ基準輪郭線Lを示す空気入りタイヤ1の幅方向断面図。 変更例1のメディエイト陸部105の幅方向断面図。 変更例2のメディエイト陸部205の幅方向断面図。 変更例2のメディエイト陸部205の幅方向断面図。 変更例3の空気入りタイヤ301の幅方向断面図。 変更例3の空気入りタイヤ301のトレッドパターン。 変更例3のメディエイト陸部305の幅方向断面図。 比較例1のメディエイト陸部405の幅方向断面図。
本実施形態の空気入りタイヤ1を図1、図2に示す。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、タイヤ幅方向両側のビード部10と、ビード部10を包みつつタイヤの骨格を形成しているカーカス11とを備える。カーカス11のタイヤ径方向外側には、ベルト層12、ベルト補強層13、トレッドゴム2が、この順に積層されている。また、カーカス11の内側にはインナーライナー14が、タイヤ幅方向両側にはサイドウォール15が、それぞれ配置されている。これらの部材の他にもタイヤの機能上の必要に応じて複数の部材が設けられている。
図2に示すように、トレッドゴム2にはタイヤ周方向にストレート状に伸びる4本の主溝20が設けられている。トレッドゴム2の陸部は、これらの主溝20により、タイヤ幅方向中央のセンター陸部3と、タイヤ幅方向両側のショルダー陸部4と、センター陸部3とショルダー陸部4との間に位置するメディエイト陸部5とに分割されている。各陸部はタイヤ周方向に一周している。なお陸部とは、トレッドゴム2のうち、その表面(接地面)から主溝20の深さと同じ深さまでの部分のことを言う。
メディエイト陸部5はリブすなわちタイヤ周方向へ連続している陸部である。メディエイト陸部5には横溝の一種であるノッチ50が形成されている。ここで横溝とはタイヤ幅方向に伸びる溝のことであるが、タイヤ周方向及びタイヤ幅方向に対し傾斜する方向に伸びている溝も横溝に含まれる。またノッチとはその一方の端部が主溝に開口し他方の端部が陸部内で終端している溝のことである。本実施形態では、ノッチ50はメディエイト陸部5のタイヤ幅方向外側の部分に設けられている。そして、ノッチ50のタイヤ幅方向外側の端部は主溝20に開口し、タイヤ幅方向内側の端部50aはメディエイト陸部5内で終端している。メディエイト陸部5には複数のノッチ50がタイヤ周方向に並べて設けられている。ノッチ50の深さは限定されないが、図1の場合はノッチ50は主溝20よりも浅い。
メディエイト陸部5はタイヤ幅方向に2つの領域A、Bに分けられる。2つの領域A、B共にタイヤ1周に亘っている。領域Aはノッチ50が存在しない領域、領域Bはノッチ50が存在する領域である。領域Aと領域Bでは平均ゴム体積が異なる。平均ゴム体積とは、各領域内のタイヤ1周ぶんのゴム体積をその領域の幅方向の長さで割ったものである。領域Aはノッチ50が存在しないために平均ゴム体積が大きく、領域Bはノッチ50が存在するために領域Aよりも平均ゴム体積が小さい。
図1、図3に示されているように、領域Aと領域Bのうち領域Aのみがタイヤ基準輪郭線Lよりもタイヤ径方向外側へ高く突出しており、突出部51が形成されている。突出部51はその幅方向両端部から中央部へ向かって徐々にタイヤ径方向外側へ高くなっている。突出部51は領域Aの接地面の幅方向中央位置においてタイヤ径方向外側へ最も高くなっており、突出部51の頂点51aが形成されている。突出部51はタイヤ周方向へ1周している。突出部51の頂点51aのタイヤ基準輪郭線Lからの突出高さは0.5mm以下であることが望ましい。なお突出高さとはタイヤ基準輪郭線Lの法線方向への高さのことである。
なおタイヤ基準輪郭線Lは、各主溝20の開口端(各陸部の幅方向のエッジ)を通過して滑らかに連続する1又は複数の円弧からなる曲線である。全ての主溝20の開口端が1つの円弧上にある場合はその円弧がタイヤ基準輪郭線Lである。全ての主溝20の開口端が1つの円弧上に無い場合は、タイヤ基準輪郭線Lは次のように定められる(図4参照)。まず、センター陸部3においては、センター陸部3の両エッジa、bと、これらと対向するメディエイト陸部5のエッジc、dを求め、エッジc、a、bを通る円弧とエッジa、b、dを通る円弧のうち、曲率半径の大きい方の円弧をタイヤ基準輪郭線Lとする。またメディエイト陸部5においては、メディエイト陸部5の幅方向の両エッジc、e(又はd、f)と、センター陸部3の当該メディエイト陸部5側のエッジa(又はb)を求め、エッジe、c、a(又はb、d、f)通る円弧をタイヤ基準輪郭線Lとする。またショルダー陸部4においては、ショルダー陸部4のメディエイト陸部5側のエッジg(又はh)と、メディエイト陸部5のショルダー陸部4側のエッジe(又はf)と、接地端i(又はj)を求め、i、g、e(又はf、h、j)通る円弧をタイヤ基準輪郭線Lとする。
ここで接地端とは、空気入りタイヤ1が正規リムにリム組みされ正規内圧にされ正規荷重が負荷された状態での、タイヤ幅方向の接地端のことである。ここで正規リムとはJATMA、TRA、ETRTO等の規格に定められている標準リムのことである。また正規荷重とは前記規格に定められている最大荷重のことである。また正規内圧とは前記最大荷重に対応した内圧のことである。
ところで、図1、図3では、ノッチ50のタイヤ幅方向内側の端部50aが、接地面に直交する方向(図の下方)に対して傾斜している。このような場合の領域A、Bの境界は、端部50aのタイヤ幅方向の範囲内の任意の位置に設定することができる。ただし領域A、Bの境界は接地面の端部50bに設定されていることが望ましい。また図1、図3では、メディエイト陸部5の幅方向両側の側壁(主溝20を形成する側壁)54が、接地面に直交する方向(図の下方)に対して傾斜している。このような場合の領域A及び領域Bのメディエイト陸部5幅方向外側(主溝20側)の境界は、傾斜している側壁54のタイヤ幅方向の範囲内の任意の位置に設定することができる。図1、図3の場合は、領域A及び領域Bのメディエイト陸部5幅方向外側の境界は、傾斜している側壁54のタイヤ幅方向の中間位置に設定されている。しかし領域A及び領域Bのメディエイト陸部5幅方向外側の境界は、接地面のメディエイト陸部5幅方向外側の端部や、側壁54と主溝20の溝底との境界等に設定されていても良い。以上の境界の設定方法は本実施形態の変更例においても同じである。
センター陸部3には、タイヤ周方向にストレート状に伸びる2本のセンター細溝30が設けられている。センター細溝30は主溝20よりも幅が狭く深さが浅い。センター陸部3のタイヤ幅方向両側に、センター細溝30及び主溝20に開口するセンター横溝31が設けられている。センター横溝31はタイヤ幅方向に対して傾斜している。
ショルダー陸部4には、タイヤ周方向にストレート状に伸びる2本のショルダー細溝40が設けられている。ショルダー細溝40は主溝20よりも幅が狭く深さが浅い。2本のショルダー細溝40に挟まれた部分には、両ショルダー細溝40に開口するショルダー横溝41が設けられている。ショルダー横溝41はタイヤ幅方向に対して傾斜している。ショルダー横溝41がタイヤ周方向に等間隔で設けられることにより、2本のショルダー細溝40に挟まれた部分に、ショルダーブロック42のブロック列が形成されている。
以上の構造の空気入りタイヤ1では接地性が改善されている。具体的に説明すると、まず、タイヤ幅方向一方側にのみノッチを有する陸部は、ノッチが存在するタイヤ幅方向一方側の領域で平均ゴム体積が小さく、ノッチが存在しないタイヤ幅方向他方側の領域で平均ゴム体積が大きい。そのため、前記タイヤ幅方向一方側の領域で剛性が低く、前記タイヤ幅方向他方側の領域で剛性が高い。このような陸部が上記のような突出部を有さない場合、前記タイヤ幅方向一方側の領域は剛性が低いためにタイヤ周方向の接地長が長くなり、前記タイヤ幅方向他方側の領域は剛性が高いためにタイヤ周方向の接地長が短くなる。このようにタイヤ周方向の接地長のバランスが悪くなる結果、陸部の接地性が悪くなり、ひいてはタイヤの接地性が悪くなる。
しかし本実施形態の空気入りタイヤ1では、平均ゴム体積が大きく剛性が高い領域Aに突出部51が設けられているため、領域Aのタイヤ周方向の接地長が長くなる。そのため、領域Aと、平均ゴム体積が小さく剛性が低い領域Bとで、タイヤ周方向の接地長が近くなる。このようにタイヤ周方向の接地長のバランスが改善される結果、メディエイト陸部5の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ1の接地性が改善される。ここで、突出部51の頂点51aが領域Aの接地面の幅方向中央位置に存在するため、領域Aの幅方向にタイヤ周方向の接地長や接地圧の偏りが生じない。そのためメディエイト陸部5の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ1の接地性が改善される。
また、突出部51の頂点51aのタイヤ基準輪郭線Lからの突出高さが0.5mm以下であれば、突出部51が突出し過ぎて領域Aのタイヤ周方向の接地長が極端に長くなったり、領域Bが接地できなくなったりするおそれが無い。
本実施形態に対して、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更、置換、省略等を行うことができる。
例えば、メディエイト陸部において横溝の少なくとも一方の端部が陸部内で終端しる場合、メディエイト陸部は、タイヤ幅方向に、前記横溝が存在しないために平均ゴム体積が大きい少なくとも1つの領域と、前記横溝が存在するために平均ゴム体積が小さい少なくとも1つの領域とに分けられる。その場合に平均ゴム体積が大きい領域ほどタイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出している。そのような変更例として以下の変更例1、変更例2が例示される。
変更例1のメディエイト陸部105を図5に示す。変更例1においてもメディエイト陸部105にはノッチ150が設けられている。そしてメディエイト陸部105は、タイヤ幅方向に、ノッチ150が存在しないために平均ゴム体積が大きい領域Aと、ノッチ150が存在するために平均ゴム体積が小さい領域Bとに分けられる。変更例1では、領域Aに加えて領域Bもタイヤ基準輪郭線Lよりもタイヤ径方向外側へ突出し、領域Bの突出部152が形成されている。領域Aの突出部151と領域Bの突出部152とが一体となって1つの山を形成している。その山の頂点は、領域Aの突出部151の頂点151aでもあり、領域Aの接地面の幅方向中央位置に存在する。突出部151の頂点151aのタイヤ基準輪郭線Lからの突出高さは0.5mm以下であることが望ましい。領域Bの突出部152のタイヤ径方向外側へ最も高く突出している位置での突出高さは、領域Aの突出部151の頂点151aの突出高さよりも低い。
変更例1では突出部151及び突出部152が存在することにより領域Aも領域Bもタイヤ周方向の接地長が長くなる。しかし、剛性が高いためにタイヤ周方向の接地長が伸びにくい領域Aに高い突出部151が設けられ、剛性が低いためにタイヤ周方向の接地長が伸び易い領域Bに低い突出部152が設けられているため、領域Aと領域Bとでタイヤ周方向の接地長が近くなる。このようにタイヤ周方向の接地長のバランスが改善される結果、メディエイト陸部105の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ1の接地性が改善される。ここで、突出部151の頂点151aが領域Aの接地面の幅方向中央位置に存在するため、領域Aの幅方向にタイヤ周方向の接地長や接地圧の偏りが生じず、メディエイト陸部105の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ1の接地性が改善される。
変更例2のメディエイト陸部205を図6、図7に示す。変更例2ではメディエイト陸部205のタイヤ幅方向外側にノッチ250が設けられている。ノッチ250のタイヤ幅方向外側の端部は主溝20に開口し、タイヤ幅方向内側の端部は陸部内で終端している。ノッチ250はタイヤ幅方向に深さが変化している。そのためメディエイト陸部205は、タイヤ幅方向に、ノッチ250が存在しない領域と、ノッチ250が存在しその深さが浅い領域と、ノッチ250が存在しその深さが深い領域とに分けられている。そして平均ゴム体積がこれらの領域毎に異なる。その場合に平均ゴム体積が大きい領域ほどタイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出している。
図6ではノッチ250の深さが主溝20への開口側で深く、陸部内の終端側で浅くなっている。そしてメディエイト陸部205は、タイヤ幅方向に、ノッチ250が存在しない領域Aa、ノッチ250が存在しその深さが浅い領域Ba、ノッチ250が存在しその深さが深い領域Caに分けられている。平均ゴム体積は、領域Aa、領域Ba、領域Caの順に大きい。そのため剛性は領域Aa、領域Ba、領域Caの順に高い。メディエイト陸部205は全体がタイヤ基準輪郭線Lよりもタイヤ径方向外側へ突出しているが、平均ゴム体積が大きい領域ほどタイヤ径方向に高く突出している。つまり、各領域においてタイヤ径方向外側へ最も高く突出している位置でのタイヤ基準輪郭線Lからの突出高さが、領域Aa、領域Ba、領域Caの順に高くなっている。そして、領域Aaの接地面のタイヤ幅方向中央位置に、全ての領域の中で最も高く突出している頂点251aが存在する。
図7ではノッチ250の深さが主溝20への開口側で浅く、陸部内の終端側で深くなっている。そしてメディエイト陸部205は、タイヤ幅方向に、ノッチ250が存在しない領域Ab、ノッチ250が存在しその深さが深い領域Bb、ノッチ250が存在しその深さが浅い領域Cbに分けられている。平均ゴム体積は、領域Ab、領域Cb、領域Bbの順に大きい。そのため剛性は領域Ab、領域Cb、領域Bbの順に高い。メディエイト陸部205は全体がタイヤ基準輪郭線Lよりもタイヤ径方向外側へ突出しているが、平均ゴム体積が大きい領域ほどタイヤ径方向に高く突出している。つまり、各領域においてタイヤ径方向外側へ最も高く突出している位置でのタイヤ基準輪郭線Lからの突出高さが、領域Ab、領域Cb、領域Bbの順に高くなっている。そして、領域Aaの接地面のタイヤ幅方向中央位置に、全ての領域の中で最も高く突出している頂点251aが存在する。
なお、図6、図7ではノッチ250の深い部分と浅い部分との間の部分が、接地面に対して傾斜した傾斜部254となっている。このような場合の領域の境界は、傾斜部254のタイヤ幅方向の範囲内の任意の位置に設定することができるが、図6、図7の場合は傾斜部254のタイヤ幅方向の中央位置に設定されている。
変更例2では剛性が高いために接地長が伸びにくい領域ほどタイヤ径方向に高く突出しているため、領域Aと領域Bと領域Cとでタイヤ周方向の接地長が近くなる。このようにタイヤ周方向の接地長のバランスが改善される結果、メディエイト陸部205の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ1の接地性が改善される。ここで、領域Aaの接地面のタイヤ幅方向中央位置に突出部の頂点251aが存在するため、領域Aaの幅方向にタイヤ周方向の接地長や接地圧の偏りが生じず、メディエイト陸部205の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ1の接地性が改善される。
なお、変更例2におけるノッチの深さの代わりに、又はノッチの深さと共に、ノッチの幅がタイヤ幅方向に変化し、それによりメディエイト陸部がタイヤ幅方向に平均ゴム体積が異なる複数の領域に分けられていても良い。
また別の変更例として、横溝の両端部がメディエイト陸部の幅方向両側の主溝に開口するとともに、前記横溝の深さ又は幅の少なくともいずれか一方がタイヤ幅方向に変化し、メディエイト陸部が、タイヤ幅方向に、前記横溝の深さが浅いために又は前記横溝の幅が狭いために平均ゴム体積が大きい少なくとも1つの領域と、前記横溝の深さが深いために又は前記横溝の幅が広いために平均ゴム体積が小さい少なくとも1つの領域とに分けられる例が挙げられる。その場合に平均ゴム体積が大きい領域ほどタイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出している。なお横溝の幅とは横溝が伸びている方向に対して直交する方向の横溝の長さのことである。
変更例3の空気入りタイヤ301を図8、図9に示す。空気入りタイヤ301のメディエイト陸部305には、メディエイト陸部305の幅方向両側の両主溝20に開口する横溝350が設けられている。メディエイト陸部305は、横溝350で区切られることにより、複数のブロック353がタイヤ周方向に並んだブロック列となっている。図8、図10から分かるように、横溝350の深さは、タイヤ幅方向内側で浅く、タイヤ幅方向外側で深くなっている。また図9から分かるように、横溝350の幅は、タイヤ幅方向内側の深さが浅い部分で狭く、タイヤ幅方向外側の深さが深い部分で広くなっている。そのため、メディエイト陸部305は、タイヤ幅方向に、平均ゴム体積が大きいタイヤ幅方向内側の領域Acと、平均ゴム体積が小さいタイヤ幅方向外側の領域Bcとに分けられる。領域Acは領域Bcよりも剛性が高い。
なお図8及び図10では、領域Bc内で横溝350の深さがタイヤ幅方向外側へ徐々に深くなっているが、このような場合であっても領域Bcを1つの領域とみなすことができる。
図10の場合、領域Acと領域Bcのうち領域Acのみが、タイヤ基準輪郭線Lよりもタイヤ径方向外側へ高く突出し、突出部351が形成されている。突出部351はその幅方向両端部から中央部へ向かって徐々にタイヤ径方向外側へ高くなっている。突出部351は領域Acの接地面の幅方向中央位置においてタイヤ径方向外側へ最も高くなっており、突出部351の頂点351aが形成されている。突出部351はタイヤ周方向へ1周している。突出部351の頂点351aのタイヤ基準輪郭線Lからの突出高さは0.5mm以下であることが望ましい。
変更例3では剛性が高いためにタイヤ周方向の接地長が伸びにくい領域Acに突出部351が設けられることにより、領域Acと領域Bcとでタイヤ周方向の接地長が近くなる。このようにタイヤ周方向の接地長のバランスが改善される結果、メディエイト陸部305の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ301の接地性が改善される。ここで、突出部351の頂点351aが領域Acの接地面の幅方向中央位置に存在するため、領域Acの幅方向にタイヤ周方向の接地長や接地圧の偏りが生じず、メディエイト陸部305の接地性が改善され、ひいては空気入りタイヤ301の接地性が改善される。
なお領域Acだけでなく領域Bcもタイヤ基準輪郭線Lよりもタイヤ径方向外側へ突出していても良い。ただし領域Bcよりも領域Acの方がタイヤ径方向へ高く突出する。そしてより高く突出している領域Acの接地面のタイヤ幅方向中央位置に突出部351の頂点351aが存在する。
以上の他にも、本実施形態には様々な変更例があり得る。まず、センター陸部及びショルダー陸部の構造は上記実施形態の構造に限定されない。例えば、センター陸部及びショルダー陸部は、図2のようにそれぞれブロック列となっている場合の他、図9のようにそれぞれノッチ355、356がタイヤ周方向に並んだリブとなっていても良い。
また、上記実施形態のノッチ50の代わりに、メディエイト陸部5内で両端が終端する溝が設けられていても良い。その場合、メディエイト陸部5の当該溝よりもタイヤ幅方向両側の領域が、当該溝が存在する領域よりも、平均ゴム体積がより大きくタイヤ径方向へより高く突出する。
また、平均ゴム体積が大きい領域に突出部を有する陸部は、メディエイト陸部5に限定されない。例えば、メディエイト陸部5の代わりに、又はメディエイト陸部5に加えて、センター陸部の平均ゴム体積が大きい領域に突出部が設けられていても良い。
また、主溝の本数は上記のように4本に限定されず複数本であれば良い。そして主溝により形成された陸部の少なくとも1つが、平均ゴム体積が大きい領域に突出部を有する構造であれば良い。また主溝はストレート状に限定されず、全体として伸びる方向がタイヤ周方向であれば、例えばジグザグ状や波状であっても良い。
表1に示す比較例及び実施例のタイヤの接地性及び操縦安定性について調査した。実施例1のタイヤは、上記実施形態のタイヤで、平均ゴム体積が大きい領域Aのみに突出部51が設けられたメディエイト陸部5を有する。実施例2のタイヤは変更例1のメディエイト陸部105を有するタイヤで、平均ゴム体積が大きい領域Aと平均ゴム体積が小さい領域Bの両方に突出部151、152が設けられ、領域Aの方が高く突出している。比較例1のタイヤは図11のメディエイト陸部405を有するタイヤである。メディエイト陸部405は、平均ゴム体積が小さい領域Bにのみ突出部451が形成されている点で、上記実施形態のメディエイト陸部5と異なる。いずれのタイヤの突出部の頂点もタイヤ基準輪郭線からの突出高さは0.5mmである。またいずれのタイヤもサイズは215/55R17である。
これらのタイヤを前記正規リムに装着し前記正規内圧とした。接地性の評価は、タイヤに一定荷重を負荷した時の接地圧分散を算出して行った。また操縦安定性の評価は、タイヤを組み付けた車両をドライバーが運転しフィーリングにより行った。評価結果を比較例1の結果を100とする相対的な指数で表した。
評価結果は表1の通りである。実施例1、2のタイヤは、比較例1のタイヤよりも、接地性及び操縦安定性に優れていることが確認できた。また実施例1のタイヤの方が実施例2のタイヤよりも接地性及び操縦安定性に優れていることが判った。
Figure 2017019398
1…空気入りタイヤ、2…トレッドゴム、3…センター陸部、4…ショルダー陸部、5…メディエイト陸部、10…ビード部、11…カーカス、12…ベルト層、13…ベルト補強層、14…インナーライナー、15…サイドウォール、20…主溝、30…センター細溝、31…センター横溝、40…ショルダー細溝、41…ショルダー横溝、42…ショルダーブロック、50…ノッチ、50a…端部、50b…端部、51…突出部、51a…頂点、54…側壁、105…メディエイト陸部、150…ノッチ、151…突出部、151a…頂点、152…突出部、205…メディエイト陸部、250…ノッチ、251a…頂点、254…傾斜部、301…空気入りタイヤ、305…メディエイト陸部、350…横溝、351…突出部、351a…頂点、353…ブロック、355…ノッチ、356…ノッチ、405…メディエイト陸部、451…突出部

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に伸びる複数の主溝によりタイヤ周方向に1周する複数の陸部が形成された空気入りタイヤにおいて、
    前記陸部の少なくとも1つが、横溝を有するとともに、タイヤ幅方向に複数の領域に分けられ、
    前記領域内のタイヤ1周に亘るゴム体積をその領域の幅方向の長さで割った平均ゴム体積が前記領域毎に異なり、
    前記平均ゴム体積が大きい領域ほど、タイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ高く突出し、
    最も高く突出した領域の接地面のタイヤ幅方向中央位置に、突出の頂点が存在する、空気入りタイヤ。
  2. 前記の突出した陸部において前記横溝の少なくとも一方の端部が陸部内で終端し、
    前記の突出した陸部が、タイヤ幅方向に、前記横溝が存在しないために前記平均ゴム体積が大きい少なくとも1つの領域と、前記横溝が存在するために前記平均ゴム体積が小さい少なくとも1つの領域とに分けられている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記の突出した陸部において、前記横溝の両端部が陸部の幅方向両側の主溝に開口するとともに、前記横溝の深さ又は幅の少なくともいずれか一方がタイヤ幅方向に変化し、
    前記の突出した陸部が、タイヤ幅方向に、前記横溝の深さが浅いために又は前記横溝の幅が狭いために前記平均ゴム体積が大きい少なくとも1つの領域と、前記横溝の深さが深いために又は前記横溝の幅が広いために前記平均ゴム体積が小さい少なくとも1つの領域とに分けられている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記横溝が存在しない領域のみが、タイヤ基準輪郭線よりもタイヤ径方向へ突出している、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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