JP2017018938A - 凝縮設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝縮器の上流側の気体供給流路内の気体圧力変動に起因する脈動現象を抑制して、安定的な運転が可能な凝縮設備を提供する。
【解決手段】本発明に係る凝縮設備1は、液体に気体を直接又は間接的に接触させて前記気体を凝縮させる凝縮器7を有するものであって、凝縮器7の上流側に設けられて凝縮器7に供給する気体の供給量を調節する調節弁11と、調節弁11から凝縮器7へ気体を供給する気体供給管13とを有し、凝縮器7は、気体供給管13と接続されると共に、前記気体が前記液体と直接又は間接的に接触する前に前記気体が一時的に貯留される気体供給部17と備えてなり、気体供給管13と気体供給部17の合計の容積を、前記気体が1秒間に凝縮される量以上に設定した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばLNG等の低温液体にLNGタンクから排出される蒸発ガスを直接又は間接的に接触させて凝縮させる凝縮器を備えた凝縮設備に関する。
なお、気体と液体については、特に限定されるものではない。
LNG等の低温液体にLNGの蒸発ガスを直接接触させて凝縮させる凝縮器を備えた凝縮設備として、例えば特許文献1に開示された蒸発ガス再液化装置がある。
蒸発ガス再液化装置は、貯槽内に貯留された低温液体(例えば、LNG)から発生する蒸発ガスを圧縮する蒸発ガス圧縮機と、該蒸発ガス圧縮機によって圧縮された前記蒸発ガスと前記貯槽からプライマリポンプで送出された低温液体とを混合して前記低温液体中に前記蒸発ガスの微細気泡を発生させて凝縮させる微細気泡発生器とを備えている。
また、気体と液体を直接接触させて気体を凝縮させる気液混合器を備えた装置として、例えば特許文献2に、水噴射ノズルから噴射される水をベンチュリ部に向けて噴射し、この水の噴射によって負圧を発生させ、その負圧によって加熱の際に発生するガス(水蒸気と悪臭成分)を高速で気液混合器内に導入し、悪臭成分を水に吸着させる高含水廃棄物処理装置が開示されている。そして、この高含水廃棄物処理装置には、廃棄物の加熱により発生する水蒸気の圧力変動を抑制して装置の制御を安定させるためバッファタンクの設置が記載されている。
特開2013−155879号公報 特開2007−303749号公報
液体に気体を供給して混合したり溶解や液化を行ったりする凝縮器において、気体の圧力が自励的かつ周期的に変動する脈動現象が発生する場合がある。
このような気体圧力変動が収束する場合はよいが、条件によっては一種の共振現象となる場合があり、圧力変動幅が大きくなり(脈動が激しくなり)安定運転ができないばかりか、凝縮器や配管の破損を招く可能性もある。
この点、特許文献2には気液混合器を備えた装置における脈動現象を防止するためにバッファタンクを設ける例が示されている。
しかしながら、特許文献2において生ずる脈動は、高含水廃棄物に含まれる水分量の変動、すなわちインプット自体の変動に起因するものであり、本発明で対象としているような自励的な脈動ではない。また、脈動を防止するためのバッファタンクの容量については言及されていない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、液体に気体を直接又は間接的に接触させて前記気体を凝縮させる凝縮器を有する凝縮設備において、凝縮器の上流側の気体供給流路内の気体圧力変動に起因する脈動現象を抑制して、安定的な運転が可能な凝縮設備を提供することを目的としている。
発明者は、液体に気体を供給して凝縮させる凝縮器を有する凝縮設備に生ずる脈動現象についてその発生メカニズムを検討したところ、以下のような知見を得た。
凝縮器において、気体はその圧力が高いほど溶解や液化しやすく、逆に圧力が低くなると溶解や液化がしにくくなる。そのため、例えば何らかの要因で気体圧力が増大した場合、気体の溶解/液化量が増大し、これによって気体配管内の気体圧力が低下する。気体圧力が低下すると、気体の溶解/液化量が減少し、気体配管内の気体圧力が増大し、溶解/液化量が増大するというように、一度気体配管内の気体圧力が変動すると、これをきっかけにして自励的な気体圧力変動のサイクル現象を引き起こすことになる。
気体配管容積(バッファ)が小さい時は、上記の気体圧力の増大、低下が顕著となるため、脈動が激しくなりやすいと考えられる。逆に、気体配管容積を一定容積以上確保すれば脈動は緩和され顕在化しないと考えられる。
そこで、発明者は、上記の脈動現象の発生メカニズムとの関係で、いかなる気体配管容量を確保するべきかを鋭意検討し、本発明を完成させたものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る凝縮設備は、液体に気体を直接又は間接的に接触させて前記気体を凝縮させる凝縮器を有する凝縮設備であって、
前記凝縮器の上流側に設けられて凝縮器に供給する気体を圧縮する圧縮機及び/又は前記気体の供給量を調節する調節弁と、該圧縮機又は前記調節弁から前記凝縮器へ気体を供給する気体供給流路とを有し、
前記凝縮器は、前記気体供給流路と接続されると共に、前記気体が前記液体と直接又は間接的に接触する前に前記気体が一時的に貯留される気体供給部を備えてなり、
前記気体供給流路と前記気体供給部の合計の容積を、前記気体が1秒間に供給される量以上に設定したことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記気体供給流路はバッファタンクを有することを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記凝縮器は、液体に気体を直接接触させる直接型の凝縮器であって、
前記液体及び気体と液体の混合流体が通流する流体流路を形成する筒状の流体流路形成部と、設置した状態で前記流体流路形成部の下部側となる部位に設けられ前記流体流路形成部に液体を供給する液体供給口と、設置した状態で前記流体流路形成部の上部側となる部位に設けられて前記流体流路形成部から流出する混合流体を排出する混合流体排出口とを有する本体部を有し、
前記気体供給部は、前記流体流路形成部の外側又は内側に設けられて前記流体流路形成部を通流する液体に気体を供給する構成とし、
前記気体供給部は、前記流体流路形成部の内部を通流する液体と気体供給部に供給された気体との間を仕切るように設けられた仕切り壁を有し、該仕切り壁は供給された気体を前記液体に供給する気体供給孔を少なくとも1つ有してなることを特徴とするものである。
(4)また、上記(3)に記載のものにおいて、前記気体供給部は、気体供給流路を構成する気体供給管が一端側に接続される気体供給管接続部を有し、
該気体供給管接続部は、設置状態において全ての前記気体供給孔の位置よりも上方の位置に設けられていることを特徴とするものである。
(5)また、上記(3)又は(4)に記載のものにおいて、前記流体流路形成部は、ベンチュリ形状に形成されており、前記気体供給孔は、前記ベンチュリ形状におけるのど部よりも下流側に設けられていることを特徴とするものである。
(6)また、上記(3)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記気体供給部は複数の気体供給管接続部を有することを特徴とするものである。
(7)また、上記(3)乃至(6)のいずれかに記載のものにおいて、前記気体供給管接続部は、前記気体供給管から供給された気体を周方向にまわり込ませるための空間であるベーパーベルトを備えていることを特徴とするものである。
(8)また、上記(1)乃至(7)のいずれかに記載のものにおいて、前記圧縮機の吐出側の吐出圧力又は吐出流量に応じて前記圧縮機の吐出側の吐出圧力又は吐出流量を調整する圧力調整機構又は流量調整機構を設けたことを特徴とするものである。
(9)また、上記(8)に記載のものにおいて、前記圧力調整機構は、前記圧縮機の吐出側に設けた圧力検出器と、該圧力検出器の検出値に基づいて前記圧縮機の吐出圧力を制御する制御装置を備え、
前記流量調整機構は、前記圧縮機の吐出側に設けた流量検出器と、該流量検出器の検出値に基づいて前記圧縮機の吐出流量を制御する制御装置を備えたことを特徴とするものである。
(10)また、上記(8)に記載のものにおいて、前記圧力調整機構又は前記流量調整機構は、前記圧縮機の吐出側と吸込み側を連結する環流管と、該環流管に設けたスピルバックバルブと、前記圧力検出器又は流量検出器の検出値を入力して前記スピルバックバルブを制御する制御装置とを備えてなることを特徴とするものである。
(11)また、上記(8)に記載のものにおいて、前記圧力調整機構又は前記流量調整機構は、前記圧縮機の吸込み側の配管に設けられたスロットルバルブと、前記圧力検出器の又は流量検出器の検出値を入力して前記スロットルバルブを制御する制御装置とを備えてなることを特徴とするものである。
本発明においては、前記凝縮器の上流側に設けられて凝縮器に供給する気体を圧縮する圧縮機及び/又は前記気体の供給量を調節する調節弁と、前記圧縮機又は前記調節弁から前記凝縮器へ気体を供給する気体供給流路とを有し、前記凝縮器は、前記気体供給流路と接続されると共に、前記気体が前記液体と直接又は間接的に接触する前に前記気体が一時的に貯留される気体供給部を備えてなり、
前記気体供給流路と前記気体供給部の合計の容積を、前記気体が1秒間に供給される量以上に設定したことにより、圧力変動に起因する気体の溶解/液化量の増減が発生しても、前記気体供給流路と前記気体供給部の合計の容積が必要量確保されているため、気体圧力(凝縮圧力)変動幅の増大が抑制され、脈動を防止して安定した運転が可能となる。
本発明の実施の形態1に係る凝縮設備の説明図である。 図1に示した凝縮設備に用いる凝縮器の説明図である。 図1に示した凝縮設備の他の態様の説明図である。 本発明の実施の形態2に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態3に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態4に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態5に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態6に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態7に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態7に係る凝縮器の他の態様の説明図である。 本発明の実施の形態7に係る凝縮器の他の態様の説明図である。 本発明の実施の形態8に係る凝縮器の説明図である。 本発明の実施の形態8に係る凝縮器の他の態様の説明図である。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係る凝縮設備1は、図1に示すように、LNGを貯留する貯留槽3から送出管5を介して送出されるLNGにLNGの蒸発ガスを凝縮器7で混合して凝縮させる設備であり、貯留槽3から蒸発ガス抜出し管8を介して抜き出された蒸発ガスを圧縮する蒸発ガス圧縮機9及び気体の供給量を調節する調節弁11と、調節弁11から凝縮器7へ気体を供給する気体供給流路を形成する気体供給管13とを有している。
そして、凝縮器7は、気体がLNGと直接接触する前に気体が一時的に貯留される気体供給部17を備えており、気体供給管13と気体供給部17の合計の容積を、気体が1秒間に供給される量以上に設定している。
なお、気体供給部17は、気体供給管13が接続される気体供給管接続部15を有している。
送出管5には、プライマリポンプ19が設けられ、送出管5から送出されたLNGは液体供給管21を介して凝縮器7に供給される。
また、凝縮器7には、蒸発ガスが混合された混合流体を排出する混合流体排出管23が設けられ、混合流体排出管23には混合液をさらに昇圧するセカンダリポンプ25が設けられ、さらにその下流側には低温液体を気化する気化器27が設けられている。
以下、凝縮設備1の主な構成を詳細に説明する。
<凝縮器>
凝縮器7は、図2に示すように、液体が通流する筒状の本体部29と、本体部29内を流れる液体に気体を供給する気体供給部17とを備え、気体供給部17には気体を供給する気体供給管13が接続される気体供給管接続部15が設けられている。
以下、各構成を詳細に説明する。
《本体部》
本体部29は、液体及び気体と液体の混合流体が通流する流体流路を形成する円筒状の流体流路形成部31を備えている。そして、流体流路形成部31における設置状態で下部側となる部位に液体供給口33を有し、上部側となる部位に混合流体排出口35を有している。
液体供給口33には、液体を供給する液体供給管21が接続され、混合流体排出口35には混合流体を排出する混合流体排出管23が接続されている。
なお、図2においては、流体流路形成部31と液体供給管21との境界部及び流体流路形成部31と混合流体排出管23との境界部を破線で示しているが、実機では破線部がフランジや溶接による接続部となる。
また、流体流路形成部31の形状は特に限定されない。
なお、凝縮器7は、液体供給口33が下部となり、混合流体排出口35が上部となるように設置される。
凝縮器7の設置状態の姿勢は、本体部29がほぼ垂直(例えば、90°〜80°程度)になるのが好ましい。
このような姿勢にすることで、気体供給部17に流入する液体が気体供給部17の周方向でほぼ同一レベルとなり、前記液体がLNGのような低温液体であった場合でも気体供給部17の熱収縮量の違いによる偏った変形を防止できる。
なお、凝縮器7の姿勢として、液体供給口33及び混合流体排出口35のそれぞれの中心を結ぶ直線の傾きが45°以上であれば、許容できる範囲である。
また、液体供給口33を下側に、混合流体排出口35を上側にすることで、流体流路形成部31内を液体が下から上へ流れ、このような流れの途中から気体を供給することで、供給される気体が液体の流れを阻害することなく、速やかに混合される。
この点、仮に上から下に流れる液体に気体を供給すると、気体は液体よりも密度が小さいため、液体の流速の遅い部分に滞留して圧力損失が大きくなったり、液体の流れが不安定になったりする恐れがある。
《気体供給部》
気体供給部17は、流体流路形成部31の外側に設けられて流体流路形成部31の内部を通流する液体に気体を供給する。
気体供給部17は、流体流路形成部31を外側から覆うように形成された外筒39と、流体流路形成部31の内部を通流する液体と気体供給部17に供給された気体とを仕切るように設けられた仕切り壁41とを有している。そして、仕切り壁41には供給された気体を流体流路形成部31の内部を通流する液体に供給するための複数の気体供給孔43を有している。
本例では、気体供給孔43を複数設けているが、本発明においては、少なくとも1つ設けてあればよい。もっとも、気体供給孔43を、孔径を小さくして複数設けることで、気体を分散して供給することができ、供給された気体が液体に速やかに混合されるという効果が得られる。
気体供給部17が有する気体供給管接続部15は、気体供給部17に気体を供給する気体供給管13が接続される部位であり、気体供給部17の外筒39に連通するように設けられた管体によって構成されている。
気体供給管接続部15は、凝縮器7を設置した状態において全ての気体供給孔43の位置よりも上方の位置になるように設けられている。
<気体供給管-気体供給部の容量>
気体供給管13及び気体供給部17の合計の容積は、前述したように気体が1秒間に供給される量以上に設定している。なお、この容積は、好ましくは気体が3秒間に供給される量以上である。ここで、気体が供給される量とは、設計条件や運用条件などでの運転圧力、運転温度における気体の実体積流量をいう。設計条件範囲や運用条件範囲において、実体積流量が最大となる条件(圧力が低く、温度が高い条件)での値を用いるのが脈動発生に対して安全側となる。
当該容量をこのように設定したのは、実験によって脈動の発生の有無を調査した結果に基づくものであり、当該容積を上記のように設定することで、脈動を防止して凝縮設備1の運転を安定させることができる。
なお、実験については、後述の実施例で述べる。
次に、上記のように構成された本実施の形態の凝縮設備1の運転方法について、図1及び図2に基づいて説明する。
貯留槽3からプライマリポンプ19によってLNGが送出され、液体供給管21を介して凝縮器7の液体供給口33に供給される。
一方、貯留槽3からはLNGの蒸発ガスが蒸発ガス抜出し管8を介して抜き出され、この蒸発ガスは蒸発ガス圧縮機9で圧縮され、蒸発ガス圧縮機9の下流側に設置された調整弁11で気体供給量を調整し、気体供給管13を介して凝縮器7に供給される。
運転状態では、気体供給部17に供給された蒸発ガスが気体供給孔43を介して流体流路形成部31の内部を流れるLNGに供給されて混合され、再液化される。
このとき、気体の圧力の変動が生ずることがあるが、気体供給管13と凝縮器7における気体供給部17の容積が上述した値以上に設定されているので、脈動現象が生ずることがなく、安定した運転状態を維持することができる。
また、流体流路形成部31を流れるLNGの一部は気体供給部17内に流入する。一方、気体供給部17には気体供給管13から気体供給管接続部15を介して蒸発ガスも供給されており、この供給された蒸発ガスは、気体供給孔43を介して流体流路形成部31の内部を流れるLNGに供給される以外流通経路が無いため、少なくとも1つの、最も上方にある気体供給孔43は蒸発ガスの流路として確保されることになる。従って、蒸発ガスが供給されている運転状態において、気体供給部17内に流入したLNGの液面は、最も上方に位置する気体供給孔43より上に上がることは無い。本発明においては、気体供給管接続部15が全ての気体供給孔43よりも上方に位置しているので、気体供給管接続部15の位置は気体供給部17に流入したLNGの液面よりも上方になる。そのため、LNGが気体供給管接続部15に流入することがない。よって、気体供給管接続部15から気体供給管13にLNGが逆流することがなく、気体供給管13において温度差に起因する変形や、ウォータハンマー現象が生ずることがない。
なお、気体供給孔43が複数ある場合、気体供給部17内に流入したLNGの液面の高さは、凝縮器7の運転条件、特に蒸発ガス流量によって変化する。蒸発ガス流量が大きい場合は、多くの気体供給孔43が蒸発ガスの流路として使用されるため、LNGの液面は低くなる。逆に蒸発ガス流量が小さい場合、LNGの液面は高くなる。
以上のように、本実施の形態によれば、凝縮器7に供給される気体の圧力に変動が生じたとしても、これに起因して脈動現象が生ずることがなく、安定した運転状態を維持することができる。
また、気体供給管接続部15を、設置状態において全ての気体供給孔43の位置よりも上方の位置に設けたことにより、供給される気体と液体の温度差に起因する変形を抑制でき、また気体が供給されている運転状態において気体供給管13側への液体の流入が生じないので、気体供給管13側への液体の流入に起因する気体供給管13の変形や気体供給管13でのハンマリング現象の発生を抑制できる。
なお、上記の実施の形態では、気体供給管13と気体供給部17の容積によって脈動を防止するものであるが、本発明はこれに限られるものではなく、図3に示すように、気体供給管13にバッファタンク44を設けてもよい。
この場合、気体供給管13とバッファタンク44と気体供給部17の合計の容積が、気体が1秒間に供給される量以上に設定されていればよい。
また、上記の例では、蒸発ガス圧縮機9の下流側に調節弁11が設けられているので、本発明の気体供給流路としては、調節弁11の下流側の気体供給管13が該当するが、調節弁11が設けられていない場合には、蒸発ガス圧縮機9の下流側の気体供給管13が本発明の気体供給流路に該当する。つまり、凝縮器7の上流側で気体の流れを制約する機器として最も凝縮器7に近い位置にある蒸発ガス圧縮機9又は調節弁11よりも下流側の気体供給管13が本発明の気体供給流路に相当する。調節弁11は、流路を絞って流れを制約する絞りであるが、同様の絞りとしてオリフィスも含まれる。ただし、上流側圧力P1と下流側圧力P2の比P2/P1が0.9以上となるような運用をする絞り、すなわち、流れを制約する程度が小さい絞りは、上述の気体の流れを制約する機器とは見なさない。ここで、圧力P1、P2は絶対圧力である。
また、凝縮器の態様については、特に限定されるものではなく、種々の態様をとり得るので、これについて、以下の実施の形態2〜6において説明する。
[実施の形態2]
本実施の形態を図4に基づいて説明する。図4において、図2に示した部位と同等部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態に係る凝縮器45は、本体部29における流体流路形成部47をベンチュリ形状に形成したものであり、気体供給孔43は、前記ベンチュリ形状におけるのど部49よりも下流側に設けられている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。なお、のど部とは、ベンチュリ形状において最も流路断面積が絞られた部位のことをいう。
本実施の形態の凝縮器を用いても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、流体流路形成部47をベンチュリ形状にしたことで、液体の乱れを促進して供給される気体をより分散し、混合効果を促進できる。
さらに、気体供給孔43をベンチュリ形状におけるのど部49よりも下流側に設けたことにより、供給された気体がのど部49で滞ることがなく、またベンチュリ形状部を流れるLNGの流速が増したことによる吸引効果によって蒸発ガスが流体流路形成部47内に効果的に流入して、効率的な混合、再液化ができる。
[実施の形態3]
本実施の形態を図5に基づいて説明する。図5において、図2に示した部位と同等部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態の凝縮器51は、気体供給部17に、複数の気体供給管接続部15が設けられていることを特徴とするものである。
本実施の形態では、全ての気体供給管接続部15の位置が、全ての気体供給孔43よりも上方になるように配置されている。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、複数の気体供給管接続部15を設けたことで、各気体供給管接続部15に気体供給管13を接続することができ、気体供給部17の複数位置から気体を分配供給することが可能となり、より均一な供給が実現できる。特に、複数の気体供給管接続部15を気体供給部17の周方向に設けることにより、気体供給部17の周方向の複数方向からの気体供給が可能となり、気体供給の偏流を防止でき、気体供給部17への気体の供給の均等化、ひいては、流体流路形成部31への気体の供給の均等化を図ることができる。
また、気体供給部17内に逆流した液体の液面を安定化させることができ、これによって運転状態において液体が気体供給管接続部15に流入するのをより確実に防止できる。
[実施の形態4]
本実施の形態を図6に基づいて説明する。図6において(a)は凝縮器53を側面から見た図、(b)は凝縮器53を上面から見た図であり、図2に示した部位と同等部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態の凝縮器53は、気体供給管接続部15に、気体供給管17から供給された気体を周方向にまわり込ませるための空間であるベーパーベルト55を設けたものである。
ベーパーベルト55は、外筒39における気体供給管接続部15が接続される部位を他の部位よりも拡径した拡径部39aとし、拡径部39aの内側に多数の通気孔57を有する通気壁59を設けて形成されている。
本実施の形態の凝縮器を用いても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、気体供給管接続部15にベーパーベルト55を設けたことにより、実施の形態3と同様に、気体供給の偏流を防止でき、さらに、多数の通気孔57を有する通気壁59を設けることにより、偏流防止効果をより高めることができる。これにより、気体供給部17、ひいては、流体流路形成部31への気体の供給の均等化が図られると共に、気体供給部17内に逆流した液体の液面を安定化させることができ、運転状態において液体が気体配管接続部に流入するのをより確実に防止できる。ただし、通気孔57と通気壁59は必須のものではない。
[実施の形態5]
本実施の形態を図7に基づいて説明する。図7において、図2に示した部位と同等部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態の凝縮器61は、気体供給部17が流体流路形成部63の内側、すなわち流体流路内に配置されている。
気体供給部17は、流体流路形成部63内に配置された筒状体65からなり、筒状体65の周壁位の一部が仕切り壁41となり、仕切り壁41に気体供給孔43が設けられている。
本実施の形態の凝縮器においても、他の実施の形態と同様に、気体供給管接続部15の位置が、全ての気体供給孔43の位置よりも上方になるように配置されている。
したがって、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、流体流路形成部63をベンチュリ形状としており、気体供給部17をベンチュリ部ののど部49の下流側に配置しているので、実施の形態2と同様の効果を奏することができる。
[実施の形態6]
上記の実施の形態1〜5では気体を液体と直接接触させる直接型の凝縮器の例を挙げたが、これは直接型の凝縮器は、凝縮器内の容積が間接型のものに比較して小さくなるため、より脈動を生じやすく、その意味で本発明の効果が大きいと言える。
もっとも、本発明の凝縮器は直接型のものに限られず、間接型の凝縮器も含む。間接型の凝縮器は、構造的には熱交換器と同じであり、図8に示すような、いわゆるシェルアンドチューブ方式の間接型の凝縮器67もその形態の一つである。
図8に示す凝縮器67は、凝縮器67内に気体が流れるチューブ69を有し、液体供給口33から供給された液体がチューブ69外面に接触することで、チューブ69内の気体が間接的に冷却されて凝縮し、再液化して排出口70を介して排出管71から排出される。図8はチューブ内側に気体が流れ、チューブ外側(シェル側)に液体が流れる例を示したが、逆に、チューブ内側に液体が流れ、チューブ外側(シェル側)に気体を流しても良い。
また、凝縮器の設置姿勢についても、図8では凝縮器67のチューブが上下方向に配置される姿勢の例を示したが、特にこれに限定されるものではない。
本実施の形態の凝縮器67を用いた場合でも、他の実施の形態と同様に、脈動防止の効果を奏することができる。
上記の実施の形態1〜6においては、気体供給管13と凝縮器7における気体供給部17の容積を所定値以上に設定することで、気体の圧力変動が生じた場合でも、脈動現象が生ずることなく安定した運転状態を実現できることについて説明した。
以下の実施の形態においては、気体供給管13と凝縮器7における気体供給部17の容積を所定値以上に設定することを前提として、より確実に脈動現象の発生を防止する凝縮設備について説明する。
[実施の形態7]
前述したように、凝縮器において脈動が生ずるのは何らかの原因よって気体圧力の変動が生じたことが原因となる。そこで、このような気体圧力の変動を検出して、気体圧力変動を抑制する圧力調整機構を設けることで、脈動現象の発生を事前に防止することができる。本実施の形態の凝縮設備はこのような圧力調整機構を備えたものであり、以下、図9に基づいて説明する。なお、図9において、実施の形態1を示した図1と同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態7に係る凝縮設備73は、実施の形態1で説明した気体供給管13と凝縮器7における気体供給部17の容積を所定値以上に設定することを前提として、さらに蒸発ガス圧縮機9の吐出側の圧力に応じて蒸発ガス圧縮機9の吐出側の圧力を調整する圧力調整機構75を設けたものである。
一つの態様の圧力調整機構75として、図9に示すように、蒸発ガス圧縮機9のモータの回転数を制御するインバータ77と、蒸発ガス圧縮機9の出口側の配管に設けられた圧力計79と、圧力計79の計測値を入力してインバータ77のモータ制御周波数を制御する制御装置81を備えたものである。
圧力計79によって例えば圧力が低下したことが検出されると制御装置81がインバータ77を制御してモータの回転数を上げることで蒸発ガス圧縮機9から吐出する蒸発ガス量を増加させる。これによって、低下圧力を早期に回復することができる。
逆に、圧力計79によって圧力が高くなったことが検出されると制御装置81がインバータ77を制御してモータの回転数を下げることで蒸発ガス圧縮機9から吐出する蒸発ガス量を減少させる。これによって、早期に圧力を低下させることができる。
以上のように、圧力調整機構75を設けることで、脈動現象の発生原因となる圧力変動を防止でき、脈動現象の発生を事前に防止できる。
なお、蒸発ガス圧縮機9の方式に制限は無いものの、遠心式、スクリュー式、レシプロ式などが用いられることが多い。このような蒸発ガス圧縮機自体の圧力または流量を制御する機構としては、上述したインバータを用いた回転数の調整の他、スクリュー式圧縮機の場合のスライド弁の調整を行うようにしてもよく、またレシプロ式圧縮機の無段階調整機能(ハイドロコム)などを用いるようにしてもよい。
他の態様の圧力調整機構82を用いた凝縮設備83としては、図10に示すように、蒸発ガス圧縮機9と並列して設けた環流配管85に設けたスピルバック弁87と、蒸発ガス圧縮機9の出口側の配管に設けられた圧力計79と、圧力計79の計測値を入力してスピルバック弁87を制御する制御装置89を備えたものである。
図10に示す態様では、圧力が高いときには、スピルバック弁87を開放あるいは開度を大きくして蒸発ガスを環流配管85を介して環流させることで吐出側の圧力を低下させることができる。
他方、圧力の低下があったときには、スピルバック弁87を閉じるかあるいは開度を小さくして蒸発ガスの環流量を無くするあるいは少なくすることで吐出側の圧力を高くすることができる。
さらに他の態様の圧力調整機構90を用いた凝縮設備91としては、図11に示すように、蒸発ガス圧縮機9の入口側にある蒸発ガス抜出し管8に設けたスロットル弁93と、蒸発ガス圧縮機9の出口側の配管に設けられた圧力計79と、圧力計79の計測値を入力してスロットル弁93を制御する制御装置95を備えたものである。
図11に示す態様では、圧力が高いときには、スロットル弁93の開度を小さくして蒸発ガスの蒸発ガス圧縮機9への吸入量を少なくすることで吐出側の圧力を低下させることができる。
他方、圧力の低下があったときには、スロットル弁93の開度を大きくして蒸発ガスの蒸発ガス圧縮機9への吸入量を多くする吐出側の圧力を高くすることができる。
なお、上記の説明では圧力検出器としての圧力計79の計測値に基づいて吐出される圧力を制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、圧力検出器に代えて流量検出器を設け、該流量検出器の検出値に基づいて蒸発ガス圧縮機9の吐出流量を制御するようにしてもよい。
[実施の形態8]
上記の実施の形態1〜7においては脈動発生を防止するための凝縮設備の装置構成について説明した。しかしながら、実際には予期せぬ原因等によって脈動が発生してしまうことも考えられる。
この場合において、発生した脈動が配管系の固有振動数と一致した場合には、共振により振動が増幅されこれを放置すると機器の損傷を招くことがある。
そこで、本実施の形態に係る凝縮設備では、共振が生じた場合において、配管系の固有振動数を変化させ、共振を停止させるために、蒸発ガス圧縮機9から凝縮器7に至る配管経路に容量調整機構を設けたものである。
一つの態様の容量調整機構99としては、図12に示すように、気体供給管13に設けたバイパス配管101と、バイパス配管101に設けた第1開閉弁103、第2開閉弁105と、気体供給管13に設けた圧力計79と、圧力計79の計測値を入力して第1開閉弁103及び第2開閉弁105の開閉を制御する制御装置107を備えたものである。
通常の運転時においては第1開閉弁103及び第2開閉弁105を閉じて運転を行い、この状態で、仮に脈動が発生した場合において、それが配管系の固有振動数と一致して共振が発生した場合には、圧力計79の計測値が激しく変動する。圧力計の79の計測値から共振が生じていると判断できる場合には、制御装置107によって、第1開閉弁103及び第2開閉弁105を開放する。これによって、第1開閉弁103と第2開閉弁105との間の配管容量が気体供給管13の容量に加わることで、配管系の容量が変化し、固有振動数を変化させて共振を停止できる。
他の態様の容量調整機構108を備えた凝縮設備109としては、図13に示すように、開閉弁111を介して気体供給管13に設けたバッファタンク113と、気体供給管13に設けた圧力計79と、圧力計79の計測値を入力して開閉弁111の開閉を制御する制御装置115を備えたものである。
通常の運転時においては開閉弁111を閉じて運転を行い、この状態で、仮に脈動が発生した場合において、それが配管系の固有振動数と一致して共振が発生し、圧力計79の圧力変動によって共振が生じていると判断できる場合には、制御装置115によって、開閉弁111を開放する。これによって、バッファタンク113の容量が気体供給管13の容量に加わることで、配管系の容量が変化し、固有振動数を変化させて共振を防止できる。
なお、容量調整に用いる容量(バイパス配管101における第1開閉弁103と第2開閉弁105の間の容量、バッファタンクの容量)は、気体供給配管13の容量の2割以上にするのが好ましい。
上記の実施の形態においては、気体供給管13と凝縮器7における気体供給部17の容積を所定値以上に設定することで、脈動現象の発生を防止している。それでもなお、万一共振現象が発生したときに備えて、可変絞り機構、例えば絞り弁を気体供給管13の途中に設置し、絞り機構の絞り度を調整することで配管系の共振振幅を低減させるようにしてもよい。この可変絞り機構は調節弁11にその機能を持たせることができるが、調節弁11とは別途絞り機構を調節弁11と凝縮器7の間に追加設置しても良い。別途絞り機構を追加設置した場合、通常の運転時では、可変絞り機構は全開(絞りなし、もしくは、絞り最小)としておき、何らかの要因で一時的に共振現象が生じた場合に絞り機構の絞り度を変更して共振を低減するように操作する。
気体供給管13及び気体供給部17の合計の容積(流路体積)と脈動防止効果との関係について実験を行ったので、これについて以下説明する。
実験は、気体をLNGの蒸発ガス、液体をLNGとし、凝縮器を図4に示した直接接触型のものを用い、所定の流路体積に対して、気体の供給体積流量を変更し、流路体積/供給体積流量〔s〕と脈動発生の有無を調査するというものである。供給体積流量は前述したように実体積流量であるので、圧力と温度の影響を受けることになる。例えば、質量流量1kg/sのメタンは、圧力0MPa(ゲージ)、温度0℃の標準状態では密度0.72kg/mであるので供給体積流量は1kg/s÷0.72kg/m=1.39m/sとなるが、圧力 0.6MPa(ゲージ)、温度40℃の場合では、密度4.36kg/mであるので供給体積流量は1kg/s÷4.36kg/m=0.23m/sとなる。
実験では、圧力はパラメータとして0.2MPa(ゲージ)から0.8MPa(ゲージ)の範囲で変化させた。温度はコントロールすることが困難であったため、その時の気温などで変動した。また、流路体積も複数水準を用意した。実験においては、その時の運転条件(流路体積、圧力および温度)における、流路体積/供給体積流量〔s〕が所定の値(例えば1〔s〕とか、2〔s〕など)となるように供給体積流量を調整・設定した。そのため、同一の流路体積/供給体積流量〔s〕(例えば1〔s〕)でも、流路体積や圧力条件の異なる複数の試験結果が含まれている。
なお、気体供給部17の容積は約0.005mであり、気体供給管13の容積は気体供給部17の容積のおよそ10倍から50倍の範囲であった。
実験結果を表1に示す。
Figure 2017018938
表1に示すように、流路体積/供給体積流量〔s〕の値が、0.8以下では大きな脈動が発生したのに対して、流路体積/供給体積流量〔s〕の値が1以上では脈動は発生したものの大幅に改善される傾向が見られた。さらに、流路体積/供給体積流量〔s〕の値が、3秒以上にすると脈動が見られなくなった。圧力条件などが変わっても同様の傾向が得られたことから、流路体積/供給体積流量[s]が脈動発生に対する主要な評価因子として使用できると判断した。
表1の結果から、流路体積を気体が1秒間に供給される量以上にすることで、脈動を抑制できることが実証された。さらに、より好ましくは流路体積を気体が3秒間に供給される量以上にすることが望ましい。
なお、気体供給部17内にはLNGが流入し、その液面高さは運転条件によって変化する。そのため、気体供給部17において気体が占有している容積も変化することになる。従って、より確実に脈動を防止するためには、気体供給部17の内、最も上方に位置する気体供給孔43より上方の空間の容積(気体供給部上部容積)と気体供給管13の容積の合計(流路体積B)を、気体が1秒間に供給される量以上にすることが望ましい。さらに望ましくは、流路体積Bを、気体が3秒間に供給される量以上にするとよい。
1 凝縮設備
3 貯留槽
5 送出管
7 凝縮器(実施の形態1)
8 蒸発ガス抜出し管
9 蒸発ガス圧縮機
11 調節弁
13 気体供給管
15 気体供給管接続部
17 気体供給部
19 プライマリポンプ
21 液体供給管
23 混合流体排出管
25 セカンダリポンプ
27 気化器
29 本体部
31 流体流路形成部
33 液体供給口
35 混合流体排出口
39 外筒
41 仕切り壁
43 気体供給孔
44 バッファタンク
45 凝縮器(実施の形態2)
47 流体流路形成部
49 のど部
51 凝縮器(実施の形態3)
53 凝縮器(実施の形態4)
55 ベーパーベルト
39a 拡径部
57 通気孔
59 通気壁
61 凝縮器(実施の形態5)
63 流体流路形成部
65 筒状体
67 凝縮器(実施の形態6)
69 チューブ
70 排出口
71 排出管
73 凝縮設備
75 圧力調整機構
77 インバータ
79 圧力計
81 制御装置
82 圧力調整機構
83 凝縮設備
85 環流配管
87 スピルバック弁
89 制御装置
90 圧力調整機構
91 凝縮設備
93 スロットル弁
95 制御装置
97 凝縮設備
99 容量調整機構
101 バイパス配管
103 第1開閉弁
105 第2開閉弁
107 制御装置
108 容量調整機構
109 凝縮設備
111 開閉弁
113 バッファタンク
115 制御装置

Claims (11)

  1. 液体に気体を直接又は間接的に接触させて前記気体を凝縮させる凝縮器を有する凝縮設備であって、
    前記凝縮器の上流側に設けられて凝縮器に供給する気体を圧縮する圧縮機及び/又は前記気体の供給量を調節する調節弁と、該圧縮機又は前記調節弁から前記凝縮器へ気体を供給する気体供給流路とを有し、
    前記凝縮器は、前記気体供給流路と接続されると共に、前記気体が前記液体と直接又は間接的に接触する前に前記気体が一時的に貯留される気体供給部を備えてなり、
    前記気体供給流路と前記気体供給部の合計の容積を、前記気体が1秒間に供給される量以上に設定したことを特徴とする凝縮設備。
  2. 前記気体供給流路はバッファタンクを有することを特徴とする請求項1記載の凝縮設備。
  3. 前記凝縮器は、液体に気体を直接接触させる直接型の凝縮器であって、
    前記液体及び気体と液体の混合流体が通流する流体流路を形成する筒状の流体流路形成部と、設置した状態で前記流体流路形成部の下部側となる部位に設けられ前記流体流路形成部に液体を供給する液体供給口と、設置した状態で前記流体流路形成部の上部側となる部位に設けられて前記流体流路形成部から流出する混合流体を排出する混合流体排出口とを有する本体部を有し、
    前記気体供給部は、前記流体流路形成部の外側又は内側に設けられて前記流体流路形成部を通流する液体に気体を供給する構成とし、
    前記気体供給部は、前記流体流路形成部の内部を通流する液体と気体供給部に供給された気体との間を仕切るように設けられた仕切り壁を有し、該仕切り壁は供給された気体を前記液体に供給する気体供給孔を少なくとも1つ有してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の凝縮設備。
  4. 前記気体供給部は、気体供給流路を構成する気体供給管が一端側に接続される気体供給管接続部を有し、
    該気体供給管接続部は、設置状態において全ての前記気体供給孔の位置よりも上方の位置に設けられていることを特徴とする請求項3記載の凝縮設備。
  5. 前記流体流路形成部は、ベンチュリ形状に形成されており、前記気体供給孔は、前記ベンチュリ形状におけるのど部よりも下流側に設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の凝縮設備。
  6. 前記気体供給部は、複数の気体供給管接続部を有することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の凝縮設備。
  7. 前記気体供給管接続部は、前記気体供給管から供給された気体を周方向にまわり込ませるための空間であるベーパーベルトを備えていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の凝縮設備。
  8. 前記圧縮機の吐出側の吐出圧力又は吐出流量に応じて前記圧縮機の吐出側の吐出圧力又は吐出流量を調整する圧力調整機構又は流量調整機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至7にいずれか一項に記載の凝縮設備。
  9. 前記圧力調整機構は、前記圧縮機の吐出側に設けた圧力検出器と、該圧力検出器の検出値に基づいて前記圧縮機の吐出圧力を制御する制御装置を備え、
    前記流量調整機構は、前記圧縮機の吐出側に設けた流量検出器と、該流量検出器の検出値に基づいて前記圧縮機の吐出流量を制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項8記載の凝縮設備。
  10. 前記圧力調整機構又は前記流量調整機構は、前記圧縮機の吐出側と吸込み側を連結する環流管と、該環流管に設けたスピルバックバルブと、前記圧力検出器又は流量検出器の検出値を入力して前記スピルバックバルブを制御する制御装置とを備えてなることを特徴とする請求項8記載の凝縮設備。
  11. 前記圧力調整機構又は前記流量調整機構は、前記圧縮機の吸込み側の配管に設けられたスロットルバルブと、前記圧力検出器の又は流量検出器の検出値を入力して前記スロットルバルブを制御する制御装置とを備えてなることを特徴とする請求項8記載の凝縮設備。
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