JP2017018052A5 - - Google Patents

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釣用リールのスプール制動装置
本発明は、釣用リールのスプール制動装置に関する。
両軸受リールには、キャスティング時のバックラッシュを防止するために、スプールを制動するスプール制動装置が、設けられることがある(特許文献1を参照)。このタイプのスプール制動装置は、例えば、スプールに設けられた磁石及びリール本体に設けられたコイルを有するスプール制動部と、スプールの回転速度を検出する回転速度検出装置(速度検出部)とを、備えている。このスプール制動装置では、回転速度検出装置が、スプールの回転速度を監視し、スプールの最大値を検出する。ここで、スプールの回転速度の最大値が検出されると、スプール制動部がスプールを徐々に強く制動し、バックラッシュを防止している。
特開平11−332436号公報
従来のスプール制動装置では、上記のように、スプールの最大回転速度を検出するために、スプールの回転速度を監視していた。しかしながら、スプールの最大回転速度の近傍では、スプールの回転速度が不安定になることが多いので、最大回転速度とそのタイミングを正確に検出することが難しい。すなわち、スプールを適切に制動しづらいという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、スプールを適切に制動可能な釣用リールのスプール制動装置を、提供することにある。
(1)本発明の一側面に係る釣用リールのスプール制動装置は、速度検出部と、スプール制御部と、スプール制動部とを、備える。速度検出部は、スプールの回転速度を検出する。スプール制御部は、加速度生成部と、加速度判断部と、制動時刻予測部とを、有する。加速度生成部は、スプールの回転速度に基づいて、回転加速度の時系列データを生成する。加速度判断部は、回転加速度の時系列データに基づいて回転加速度が所定の条件を満足したか否かを、判断する。制動時刻予測部は、回転加速度が所定の条件を満足した時刻に基づいて、予測開始時刻を設定する。また、制動時刻予測部は、予測開始時刻を基準として、スプールの制動開始時刻を予測する。スプール制動部は、この制動開始時刻にスプールの制動を開始する。
本スプール制動装置では、回転加速度が所定の条件を満足した時刻に基づいて、予測開始時刻が設定される。そして、この予測開始時刻を基準としてスプールの制動開始時刻が予測され、この制動開始時刻にスプールの制動が開始される。
本スプール制動装置では、スプールの回転加速度を用いたスプールの制動が行われるので、従来の回転速度を用いたスプールの制動と比較して、スプールを適切に制動することができる。また、本スプール制動装置は、スプールの制動を開始する前に予測開始時刻を設定し、この予測開始時刻に基づいてスプールの制動開始時刻を予測するので、スプールの制動を、確実に開始することができる。
(2)本発明の別の側面に係る釣用リールのスプール制動装置において、加速度判断部は、回転加速度の時系列データに基づいて回転加速度が所定の回転加速度以下になったか否かを、判断することが好ましい。ここでは、制動時刻予測部は、回転加速度が所定の回転加速度以下になった時刻に基づいて、予測開始時刻を設定する。
この場合、釣用リールの用途に応じて所定の回転加速度を設定することによって、簡単な構成で予測開始時刻を設定することができる。
(3)本発明の別の側面に係る釣用リールのスプール制動装置は、最大加速度検出部をさらに備えることが好ましい。最大加速度検出部は、回転加速度の時系列データの中から回転加速度の最大値を、検出する。ここでは、加速度判断部が、回転加速度の最大値に基づいて、回転加速度が所定の回転加速度以下になったか否かを、判断する。
この場合、回転加速度の最大値を基準として、回転加速度が所定の回転加速度以下になったか否かが、判断される。これにより、回転加速度の最大値に対する回転加速度の低下を監視することができるので、予測開始時刻を正確に設定できる。
(4)本発明の別の側面に係る釣用リールのスプール制動装置において、加速度判断部は、回転加速度の最大値が検出された時刻から、回転加速度が所定の回転加速度以下になったか否かの判断を、開始することが好ましい。
この場合、上記の判断が、回転加速度の最大値が検出された時刻から、開始される。すなわち、回転加速度の最大値が検出されるまでは、上記の判断が実行されないので、回転加速度を効率的に判断することができる。
(5)本発明の別の側面に係る釣用リールのスプール制動装置において、制動時刻予測部は、予測開始時刻と制動開始時刻との間の時間を、所定の時間に設定することが好ましい。
この場合、釣用リールの用途に応じて、予測開始時刻と制動開始時刻との間の時間を所定の時間に設定することによって、制動開始時刻を容易に設定することができる。
(6)本発明の別の側面に係る釣用リールのスプール制動装置において、制動時刻予測部は、予測開始時刻と制動開始時刻との間の時間を、回転加速度の時系列データに基づいて設定することが好ましい。
この場合、釣用リールの用途に応じて、予測開始時刻と制動開始時刻との間の時間が、回転加速度の時系列データに基づいて設定される。具体的には、予測開始時刻と制動開始時刻との間の時間が、回転加速度の時系列データを用いた計算式によって、設定される。これにより、制動開始時刻を容易且つ正確に設定することができる。
本発明の釣用リールのスプール制動装置では、スプールを適切に制動できる。
本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの斜視図。 スプール制動機構を含む両軸受リールの分解斜視図。 回路基板の分解斜視図。 スプール制動機構のブロック図。 スプール制動ユニットの制動動作を説明するためのグラフ。 スプール制動ユニットの制御処理の一例を示すフローチャート。
<リールの基本構成>
図1及び図2において、本発明の一実施形態が採用された両軸受リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール12と、スプール12を電気的に制動するスプール制動機構20(スプール制動装置の一例;図2を参照)と、を備える。なお、図2に示す符号X1は、スプール12の回転軸である。
リール本体1は、一体形成されたフレーム5と、フレーム5のハンドル2とは反対側に配置される第1側カバー6と、ハンドル2側に配置される第2側カバー7と、を有する。
フレーム5は、図2に示すように、ハンドル2と逆側に配置された第1側板5aと、第1側板5aと対向して配置される第2側板5bと、第1側板5aと第2側板5bとを連結する複数の連結部5cと、第1側板5a及び第2側板5bと一体に形成されるサムレスト9と、を有する。
第1側板5aは、スプール12が通過可能な円形の開口5dを有する。複数の連結部5cのうち、第1側板5aと第2側板5bを下側で連結する連結部5cには、釣り竿に装着される竿取付脚5eが設けられる。開口5dには、フレーム5の第1側板5aにスプール制動機構20が着脱可能に設けられる。
第1側カバー6は、フレーム5の第1側板5aに着脱可能に装着される。第1側カバー6は、カバー本体6aと、カバー本体6aの内側面6bに装着される軸支持部8と、を有する。
カバー本体6aは、サムレスト9に接触可能に配置される。カバー本体6aの内側面6bには、軸支持部8が固定される。また、内側面6bには、スプール制動機構20の第1選択部32及び第2選択部34(後述する)が、回動自在に装着される。
軸支持部8は、複数本(例えば3本)のボルト部材23によって、スプール制動機構20の一部の構成とともに、第1側カバー6に固定される。軸支持部8は、スプール12のスプール軸16の一端を回転自在に支持する。軸支持部8には、筒状の軸受収納部8aが突出して形成される。軸受収納部8aは、スプール軸16の一端を回転自在に支持する。
軸支持部8の外周面8bには、着脱リング21が回動自在に装着される。着脱リング21によって、軸支持部8が、開口5dの周囲で第1側板5aに対して着脱可能になる。軸支持部8が第1側カバー6に固定された状態では、着脱リング21は、スプール軸方向の移動が規制され、軸支持部8に対して回転自在である。
ハンドル2は、リール本体1に回転自在に支持される。スプール12は、第1側板5aと第2側板5bとの間で、リール本体1に回転自在に保持される。ハンドル2の回転は、図示しない回転伝達機構を介して、スプール12に伝達される。
スプール12は、図2に示すように、釣り糸を巻き付け可能な糸巻き部12aと、糸巻き部12aと一体に形成されスプール軸16に固定される筒状部12bと、を有する。筒状部12bの内周面にスプール軸16が一体回転可能に連結される。スプール軸16の一端は、軸支持部8に軸受18によって回転自在に支持される。スプール軸16の他端は、第2側カバー7に図示しない軸受によって回転自在に支持される。
<スプール制動機構の構成>
スプール制動機構20は、図に示すように、速度検出部31と、スプール制動ユニット22(スプール制動部の一例)と、スプール制動ユニット22を制御するためのスプール制御ユニット24(スプール制御部の一例)とを、有する。
(速度検出部)
に示すように、速度検出部31は、スプール12の回転速度ωを検出する。具体的には、速度検出部31は、制動磁石44(後述する)の磁束の変化によって、スプール12の回転速度ω及びスプール12の回転方向を検出する。ここで検出され、スプール12の回転速度ω及びスプール12の回転方向は、スプール制御ユニット24の記憶部26(後述する)に記録される。
速度検出部31は、図3に示すように、ホール素子31a、31bを、有する。ホール素子31a、31bは、スプール制御ユニット24の回路基板36(後述する)の側面の内周側において、回転軸X1まわりに間隔を隔てて配置される。また、2つのホール素子31a、31bは、制動磁石44の外方において、制動磁石44に対向して配置され、スプールの回転速度ω及び回転方向を検出する(図2を参照)。
(スプール制動ユニット)
図2及び図4に示すように、スプール制動ユニット22は、スプール12を制動する。スプール制動ユニット22は、スプール12と一体回転可能に設けられる制動磁石44と、直列接続された複数のコイル46と、スイッチ素子48と、蓄電素子51と、第1選択部32と、第2選択部34とを、有する。
制動磁石44は、スプール軸16に一体回転可能に装着される。この実施形態では、制動磁石44は、接着によってスプール軸16に固定される。制動磁石44は、極異方性着磁された円筒形の磁石である。
複数(例えば4個)のコイル46は、回路基板36(後述する)に取り付けられる。複数のコイル46は、制動磁石44の外周側に所定の隙間をあけて筒状に配置される。複数のコイル46は、巻回された芯線が制動磁石44の磁場内において制動磁石44に対向するように略矩形に巻回されている。直列接続された複数のコイル46の両端は、回路基板36に搭載されたスイッチ素子48に電気的に接続される。なお、ここでは、コイル46は、コギングを防止してスプール12の回転をスムーズにするためにコアレスタイプのものが採用されており、ヨークは設けられていない。
スイッチ素子48は、例えば電界効果トランジスタによって構成される。スイッチ素子48は、整流回路49を介して蓄電素子51に接続される。スイッチ素子48のオンオフによってデューティ比が変更され、スプール12が制動される。例えば、スイッチ素子48のオン時間が長いほど(デューティ比が大きいほど)、スプール12の制動力は強くなる。
蓄電素子51には、キャスティング時にコイル46から発生した電力が蓄えられる。蓄電素子51は、電子部品、例えばスプール制御ユニット24に電力を供給する。蓄電素子51は、例えば、電解コンデンサによって構成される。
第1選択部32は、釣り糸の種類に応じて張力の基準を設定する。具体的には、第1選択部32を回動することによって、釣り糸の種類(例えば、ナイロンライン、フロロカーボンライン(ポリフッ化ビニリデン製の糸)、PEライン(ポリエチレン繊維を縒り合わせた糸))に応じて、複数の張力設定モードのいずれか1つが、選択される。
第2選択部34は、仕掛けの質量及び釣り場の状況等に応じて、スプール12に対して作用する制動力を、調整する。具体的には、第2選択部34は、仕掛けの質量及び釣り場の状況等に応じて、複数(例えば5つ)の制動モードのいずれか1つが、選択される。ここで選択された制動モードによって、スプール12に対する制動力の作用形態が、決定される。
(スプール制御ユニット)
図3から図5に示すように、スプール制御ユニット24は、回路基板36と、記憶部26とを、有する。
図3に示すように、回路基板36は、円環状に形成される。回路基板36は、軸支持部8の軸受収納部8aの外周側でスプール12と対向する面に装着される。回路基板36は、コイル46が装着される側面36aを、有する。回路基板36は、ボルト部材23によって、軸支持部8及び磁束遮蔽部材40とともに、第1側カバー6に固定される。
回路基板36は、ROM,RAM,CPUを含むマイクロコンピュータから、構成される。回路基板36では、CPUが、ROMに記録されたデータを用いて、各種処理を実行する。また、CPUは、適宜、RAMにデータを記録したり、RAMに記録されたデータを用いたりすることによって、各種処理を実行する。なお、各種処理には、データの認識処理、演算処理、及び/又は判断処理等が含まれる。
記憶部26は、EEPROM及びフラッシュメモリなどの不揮発メモリから、構成される。不揮発メモリは、RAMに記録されたデータを、保存可能である。また、上記の各種処理中のデータを、保存可能である。
スプール制御ユニット24は、図4に示す機能を、有する。スプール制御ユニット24は、加速度生成部24aと、最大加速度検出部24bと、加速度判断部24cと、制動時刻予測部24dとを、有する。これら機能を実現する処理は、回路基板36のCPU、ROM、及び/又はRAMによって実行される。また、これらの処理によって用いられるパラメータの時間変化を示す模式図が、図5に示されている。なお、各種処理に関するデータは、適宜、記憶部26に記録可能であり、且つ記憶部26から読み出し可能である。
加速度生成部24aは、速度検出部31において検出されたスプール12の回転速度ωに基づいて、回転加速度ωaの時系列データを生成する。具体的には、速度検出部31が、所定の時間間隔で(例えば1フレームごとに)、スプール12の回転速度ωを検出する。そして、スプール12の回転速度ω及び所定の時間間隔を用いて、回転加速度ωaの時系列データが生成される。
最大加速度検出部24bは、回転加速度ωaの時系列データの中から、回転加速度の最大値ωamaxを検出する。具体的には、最大加速度検出部24bが、所定の時間間隔で(例えば1フレームごとに)、回転加速度ωaの時系列データを監視し、最大回転加速度ωamaxを検出する。なお、一般的には、最大回転加速度ωamaxは、スプール12の初動時に発生する。
加速度判断部24cは、回転加速度ωaの時系列データに基づいて、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下(所定の条件の一例)になったか否かを、判断する。詳細には、加速度判断部24cは、最大回転加速度ωamaxが検出された時刻t1から、判断処理を開始する。そして、加速度判断部24cは、回転加速度ωaの時系列データ及び最大回転加速度ωamaxに基づいて、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になったか否かを、判断する。
具体的には、上述したように回転加速度ωaの時系列データが検出されると、回転加速度ωaの時系列データが、最大回転加速度ωamaxによって除算され修正される。そして、修正後の回転加速度ωaの時系列データに基づいて、最大回転加速度ωamaxに対する回転加速度ωa、すなわち回転加速度比(ωa/ωamax)が、所定の回転加速度比(ωas/ωamax)以下になったか否かが、判断される。
制動時刻予測部24dは、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になった時刻に基づいて、予測開始時刻t2を設定する。そして、制動時刻予測部24dは、予測開始時刻t2を基準として、スプール12の制動開始時刻t3を予測する。
具体的には、予測開始時刻t2が、回転加速度比(ωa/ωamax)が所定の回転加速度比(ωas/ωamax)以下になった時刻に、設定される。そして、予測開始時刻t2から所定の時間tsが経過した時刻が、スプール12の制動開始時刻t3に設定される。このスプール12の制動開始時刻t3に到達すると、スプール制動ユニット22が、スプール12の制動を開始する。
<スプール制動機構の動作>
次に、スプール制御動作について、図6に示すフローチャート基づいて説明する。なお、図6に示す制御フローチャートは制御動作の一例であり、本発明はこれに限定されない。
まず、キャスティングによりスプール12が回転すると、蓄電素子51に電力が蓄えられる。すると、スプール制御ユニット24に電源が投入され、初期設定が行われる(S1)。初期設定では、各種のフラグ、タイマ、及びデータ等が、リセットされる。初期設定には、張力設定モード及び制動モードの認識が含まれている。
次に、スプール12が回転したか否かが、判断される(S2)。ここでは、速度検出部31がスプール12の回転速度ωを検出した場合(S2でYes)に、スプール12が回転したと判断される。速度検出部31がスプール12の回転速度ωを未検出である場合(S2でNo)には、スプール12が未回転であると判断され、スプール12の回転が、引き続き監視される。
続いて、スプール12が回転した場合(S2でYes)、スプール12の回転開始からの回転時間tkを計測するタイマが、スタートする(S3)。そして、速度検出部31が、1フレーム例えば1/60(sec)ごとに、スプール12の回転速度ωを検出する。すると、ここで検出されたスプール12の回転速度ωが、記憶部26に記録される。これにより、スプール12の回転速度ωの時系列データが生成される(S4)。
また、このときには、時間軸上で隣接したスプール12の回転速度ωの差を、上記の時間間隔で除算することによって、スプール12の回転加速度ωaが算出される。すると、ここで算出されたスプール12の回転加速度ωaが、記憶部26に記録される。これにより、スプール12の回転加速度ωaの時系列データが生成される(S5)。
続いて、スプール12の回転加速度ωaを1フレームごとに監視し、最大回転加速度ωamaxが検出される(S6)。ここでは、キャスティングによってスプール12が回転を開始すると、回転加速度ωaが1フレームごとに増加する。その後、回転加速度ωaが低下したときに、低下した回転加速度ωaの1フレーム前の回転加速度ωaが、最大回転加速度ωamaxとして検出される。すると、次のステップ7(S7)の処理が、開始される。
続いて、回転加速度ωaの時系列データが、最大回転加速度ωamaxを用いて、修正される(S7)。ここでは、各フレームの回転加速度ωaが、1フレームごとに最大回転加速度ωamaxによって除算される。これにより、回転加速度ωaの時系列データが修正され、修正後の回転加速度ωaの時系列データが記憶部26に記録される。なお、修正後の回転加速度ωaの時系列データは、回転加速度比(=ωa/ωamax;最大回転加速度ωamaxに対する回転加速度ωaの比)の時系列データである。
続いて、最大回転加速度ωamaxが検出された時刻t1から、修正後の回転加速度ωaの時系列データ(回転加速度比の時系列データ)に基づいて、回転加速度比(ωa/ωamax)が所定の回転加速度比(ωas/ωamax)以下になったか否かが、判断される(S8)。この判断は、1フレームごとに実行される。
ここでは、所定の回転加速度比(ωas/ωamax)は、例えば回路基板36のROMに記録されており、例えば0.08に設定されている。なお、図5は、説明を容易にするための模式図であるため、所定の回転加速度ωasは、所定の回転加速度比(ωas/ωamax)が「0.08」を満足するように図示されてはいない。
ここで、回転加速度比(ωa/ωamax)が所定の回転加速度比(ωas/ωamax)以下になった場合(S8でYes)、このフレームの回転時間tkが、スプール12の予測開始時刻t2として設定される(S9)。すると、この予測開始時刻t2から所定の時間tsが経過した時刻が、スプール12の制動開始時刻t3として、設定される(S10)。なお、回転加速度比(ωa/ωamax)が所定の回転加速度比(ωas/ωamax)より大きい場合(S8でNo)、ステップ4(S4)の処理が実行される。
続いて、回転時間tkが制動開始時刻t3に到達したか否かが、判断される(S11)。ここで、回転時間tkが制動開始時刻t3に到達した場合(S11でYes)、スプール制動ユニット22が、スプール12の制動を開始する(S12)。一方で、回転時間tkが制動開始時刻t3に未到達である場合(S11でNo)、回転時間tkが制動開始時刻t3に到達するまで、回転時間tkが監視される。
<まとめ>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(1)本スプール制動機構20は、速度検出部31と、スプール制御ユニット24と、スプール制動ユニット22とを、備える。速度検出部31は、スプール12の回転速度ωを検出する。スプール制御ユニット24は、加速度生成部24aと、加速度判断部24cと、制動時刻予測部24dとを、有する。加速度生成部24aは、スプール12の回転速度ωに基づいて、回転加速度ωaの時系列データを生成する。加速度判断部24cは、回転加速度ωaの時系列データに基づいて回転加速度ωaが所定の条件を満足したか否かを、判断する。制動時刻予測部24dは、回転加速度ωaが所定の条件を満足した時刻に基づいて、予測開始時刻t2を設定する。また、制動時刻予測部24dは、予測開始時刻t2を基準として、スプール12の制動開始時刻t3を予測する。スプール制動ユニット22は、この制動開始時刻t3にスプール12の制動を開始する。
本スプール制動機構20では、回転加速度ωaが所定の条件を満足した時刻に基づいて、予測開始時刻t2が設定される。そして、この予測開始時刻t2を基準としてスプールの制動開始時刻t3が予測され、この制動開始時刻t3にスプール12の制動が開始される。
本スプール制動機構20では、スプール12の回転加速度ωaを用いたスプール12の制動が行われるので、従来の回転速度を用いたスプールの制動と比較して、スプール12を適切に制動することができる。また、本スプール制動機構20は、スプール12の制動を開始する前に予測開始時刻t2を設定し、この予測開始時刻t2に基づいてスプールの制動開始時刻t3を予測するので、スプール12の制動を、確実に開始することができる。
(2)本スプール制動機構20において、加速度判断部24cは、回転加速度ωaの時系列データに基づいて回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になったか否かを、判断することが好ましい。ここでは、制動時刻予測部24dは、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になった時刻に基づいて、予測開始時刻t2を設定する。
この場合、釣用リールの用途に応じて所定の回転加速度ωasを設定することによって、簡単な構成で予測開始時刻t2を設定することができる。
(3)本スプール制動機構20は、最大加速度検出部24bをさらに備えることが好ましい。最大加速度検出部24bは、回転加速度ωaの時系列データの中から最大回転加速度ωamaxを、検出する。ここでは、加速度判断部24cが、最大回転加速度ωamaxに基づいて、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になったか否かを、判断する。
この場合、最大回転加速度ωamaxを基準として、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になったか否かが、判断される。これにより、最大回転加速度ωamaxに対する回転加速度の低下を監視することができるので、予測開始時刻t2を正確に設定できる。
(4)本スプール制動機構20において、加速度判断部24cは、最大回転加速度ωamaxが検出された時刻t1から、回転加速度ωaが所定の回転加速度ωas以下になったか否かの判断を、開始することが好ましい。
この場合、上記の判断が、最大回転加速度ωamaxが検出された時刻t1から、開始される。すなわち、最大回転加速度ωamaxが検出されるまでは、上記の判断が実行されないので、回転加速度ωaを効率的に判断することができる。
(5)本スプール制動機構20において、制動時刻予測部24dは、予測開始時刻t2と制動開始時刻t3との間の時間を、所定の時間tsに設定することが好ましい。
この場合、釣用リールの用途に応じて、予測開始時刻t2と制動開始時刻t3との間の時間を所定の時間tsに設定することによって、制動開始時刻t3を容易に設定することができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)前記実施形態では、発電によりスプールを制動するスプール制動ユニットを開示したが、スプール制動ユニットは、電気的に制御可能なものであればどのような構成でもよい。たとえば、電気的に制御可能なアクチュエータによりブレーキシューやブレーキパッドをドラムやディスクに接触させるようなものでもよい。
(b)前記実施形態では、予測開始時刻t2及び制動開始時刻t3の間の時間が、所定の時間に設定される場合の例を示した。これに代えて、予測開始時刻t2と制動開始時刻t3との間の時間を、回転加速度ωaの時系列データに基づいて設定してもよい。この場合、例えば、予測開始時刻t2と制動開始時刻t3との間の時間tsは、回転加速度ωaの時系列データに含まれる回転加速度をパタメータとして用いたn次多項式(n;自然数)によって、算出される。これにより、制動開始時刻t3を容易且つ正確に設定することができる。
(c)前記実施形態では、回転加速度比(ωa/ωamax)が時系列データとして用いられる場合の例を示したが、回転加速度ωaを時系列データとして用いてもよい。
12 スプール
20 スプール制動機構
31 速度検出部
24 スプール制御ユニット
22 スプール制動ユニット
24a 加速度生成部
24b 最大加速度検出部
24c 加速度判断部
24d 制動時刻予測部
JP2015139861A 2015-07-13 2015-07-13 釣用リールのスプール制動装置 Active JP6527043B2 (ja)

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