JP2017017233A - 撮像装置、撮像装置の駆動方法および撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、光電変換部から電荷保持部への電荷の転送後に、光電変換部に生じた電荷の電荷保持部への電荷の漏れだしを抑制した撮像装置を提供する。【解決手段】 本発明の撮像装置は、光電変換部における信号電荷の保持の開始から光電変換部に保持している信号電荷の電荷保持部への転送を開始するまでの第1期間における、第1ゲートの下部の半導体領域の信号電荷に対する第1ポテンシャルの高さよりも、電荷保持部に保持している信号電荷のフローティングディフュージョンへの転送の開始から終了までの第2期間における前記第1ポテンシャルの高さの方が高いことを特徴とする。【選択図】 図6
Description
本発明は撮像装置に関するものであり、具体的にはグローバル電子シャッタ動作を可能とする電荷保持部を有する撮像装置に関するものである。
近年、撮像装置のさらなる高性能化のために画素内に光電変換部およびフローティングディフュージョン(以下、FD)とは別に電荷保持部を有する構成が検討されている。画素内の電荷保持部は、全画素の露光の開始と終了を同時に制御するグローバル電子シャッタを実現するために設けられている。
特許文献1の撮像装置は、電荷保持部となる、電荷を保持する半導体領域を有している。
特許文献1では、転送トランジスタのゲート電極にオン電圧とオフ電圧が供給される。このような構成により光電変換部と電荷保持部の間のポテンシャルを制御している。
特許文献1では、光電変換部から電荷保持部に電荷を転送する際に転送トランジスタのゲートにオン電圧が供給されている。そして、光電変換部での電荷蓄積期間に転送トランジスタのゲートに供給されるオフ電圧と、電荷保持部からフローティングディフュージョン(以下、FD)に電荷を転送する電荷転送期間に転送トランジスタのゲートに供給されるオフ電圧と、が同じである。
しかしながら、電荷保持部からFDに電荷を転送する時に、光電変換部と電荷保持部の間の半導体領域のポテンシャルがFDのポテンシャルの影響を受け、光電変換部と電荷保持部の間のポテンシャルが下がる恐れがある。
そのため、光電変換部から電荷保持部への電荷の転送後に光電変換部に生じた電荷が、電荷保持部に保持された電荷が電荷保持部からFDへ転送される際に、電荷保持部に漏れだし、ノイズとなる恐れがある。
そこで本発明は上記課題に鑑み、光電変換部から電荷保持部への電荷の転送後に、光電変換部に生じた電荷の電荷保持部への電荷の漏れだしを抑制した撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、各々が、光電変換部と、光電変換部で生じた信号電荷を保持する電荷保持部と、光電変換部の信号電荷を電荷保持部へ転送する第1ゲートと、フローティングディフュージョンと、電荷保持部で保持された信号電荷をフローティングディフュージョンへ転送する第2ゲートと、を有する複数の画素を有する撮像装置であって、光電変換部における信号電荷の保持の開始から光電変換部に保持している信号電荷の電荷保持部への転送を開始するまでの第1期間における、前記第1ゲートの下部の半導体領域の信号電荷に対する第1ポテンシャルの高さよりも、電荷保持部に保持している信号電荷のフローティングディフュージョンへの転送の開始から終了までの第2期間の少なくとも一部の期間における第1ポテンシャルの高さの方が高いことを特徴とする。
本発明によれば、光電変換部から電荷保持部への電荷の漏れだしを抑制することが可能となる。
本発明の実施形態を図1−3を用いて詳細に説明する。各図面は1画素のみについて示しているが、実際の装置においては複数の画素を備えた構成となっている。各図面において同じ符号が付されている部分は、同じ素子もしくは同じ領域を指す。
図1(a)に本発明の一実施形態の撮像装置のブロック図を示す。撮像装置101は、画素部102、制御パルス生成部103、垂直走査回路104、信号処理部105、出力部106を有している。
画素部102は複数の画素100を有している。制御パルス生成部103は制御パルスを生成し、垂直走査回路104(走査部)は制御パルス生成部103からの制御パルスを受け、各画素に制御パルスを供給する。
信号処理部105は、少なくとも、複数の画素列から並列に出力された信号をシリアライズして出力部106に伝達する。更に信号処理部105は、各画素列に対応し、信号の増幅、AD変換等を行なう回路を有していてもよい。
図1(b)に画素100の等価回路の一例を示す。本実施形態では電子を信号電荷として扱う。各トランジスタはN型のトランジスタとして説明する。信号電荷をホールとする場合には、光電変換部201、電荷保持部203およびFD205を構成するそれぞれの半導体領域の導電型を反対導電型にすればよい。また、以下で述べるポテンシャルは、電子に対するポテンシャルである。なお、正孔を信号電荷として扱う場合には、ポテンシャルの大小関係を逆転させればよい。
光電変換部201は、入射光に応じた電荷対を光電変換により生じさせ電子を保持する。ここでは光電変換部201の例としてフォトダイオードを示している。
電荷排出部209は、光電変換部201で生じた電子のうち、信号電荷として用いられない電子が排出される領域である。電荷排出制御部211は、光電変換部201の電子を電荷排出部209への排出を制御する。電荷排出制御部211には制御パルスpOFDが供給され、制御パルスpOFDによって、光電変換部201と電荷排出部209の間のポテンシャルを制御する。
なお、電荷排出制御部211にMOSトランジスタを用いた場合には、光電変換部201の一部を構成するN型の半導体領域をソース、電荷排出部209を構成する電源電圧VDDが供給されたN型の半導体領域をドレインとした構成となる。制御パルスpOFDによりこのMOSトランジスタのオン状態、オフ状態が切り替えられ、オン状態となることで光電変換部201の電子が電荷排出部209に排出される。
電荷保持部203は光電変換部201から転送された電子を保持する。
第1転送トランジスタ202は、光電変換部201で保持した電子を電荷保持部203に転送する。第1転送トランジスタ202のゲートである第1ゲートには、制御パルスpTX1が供給され、光電変換部201と電荷保持部203の間の半導体領域のポテンシャルの高さを制御する。
制御パルスpTX1により第1転送トランジスタ202のオン状態(導通)、オフ状態(非導通)が切り替えられる。具体的には、制御パルスpTX1がHighレベル(以下、Hレベル)となることで第1転送トランジスタ202がオン状態となる。さらに、制御パルスpTX1がLowレベル(以下、Lレベル)以下となることで第1転送トランジスタ202がオフ状態となる。この時のHレベルをオン電圧、Lレベルを第1オフ電圧と呼んでもよい。
フローティングディフュージョン(以下、FD)205は、第2転送トランジスタ204によって転送された電子を保持する。そして、FD205は増幅トランジスタ207のゲートと接続され増幅トランジスタ207の入力ノードの一部を構成する。
第2転送トランジスタ204は、電荷保持部203で保持している電子をFD205に転送する。第2転送トランジスタ204の第2ゲートには制御パルスpTX2が供給され、電荷保持部203とFD205との間のポテンシャルが制御される。そして、制御パルスpTX2により第2転送トランジスタ202のオン状態(導通)、オフ状態(非導通)が切り替えられる。
具体的には、制御パルスpTX2がHレベルとなることで、第2転送トランジスタ204がオン状態となる。また、制御パルスpTX2がLレベルとなることで、第2転送トランジスタ204がオフ状態となる。
増幅トランジスタ207は、第2転送トランジスタ204によってFD205に転送された電子に基づく信号を増幅して出力する。より具体的には、FD205に転送された電子は、その量に応じた電圧に変換され、その電圧に応じた信号が増幅トランジスタ207を介して信号線210へ出力される。増幅トランジスタ207のドレインは電源電圧VDDが供給されている電源配線に接続され、増幅トランジスタ207のソースは、選択トランジスタ208のドレインに接続され、選択トランジスタ208のソースは信号線210に接続されている。
リセットトランジスタ206は、FD205を含む入力ノードの電圧をリセットする。リセットトランジスタ206のゲートには制御パルスpRESが供給され、制御パルスpRESがHレベルとなることでオン状態となり、Lレベルとなることでオフ状態となる。
選択トランジスタ208は、1つの信号線210に対して複数設けられている画素100の信号を1画素ずつもしくは複数画素ずつ信号線210に出力させる。本実施形態の構成に代えて、選択トランジスタ208を設けずに、増幅トランジスタ207のドレインもしくは増幅トランジスタ207のゲートにかかる電圧を切り替えることにより、信号線210への選択状態、非選択状態を切り替えてもよい。
画素部102に配された複数の画素100が全て上記構成を有していてもよいし、他に、構成が異なる画素100が存在していてもよい。例えば、画素100の各々が複数の光電変換部201を有していてもよい。更に、複数の光電変換部201が電荷保持部203を共有していてもよい。また、複数の電荷保持部203がFD205を共有していてもよい。さらに、複数の光電変換部201が増幅トランジスタ207などの回路素子を共有していてもよい。
信号線210は、増幅トランジスタ207の信号を不図示の列回路に伝達する。
次に、図2に垂直走査回路104の出力部の等価回路の一例を示す。図2(a)は、垂直走査回路104の出力部のうち、第1転送トランジスタ202の第1ゲートに制御パルスpTX1を供給する部分の等価回路を示す。
図2(b)は、垂直走査回路104の出力部のうち、第2転送トランジスタ204の第2ゲートに制御パルスpTX2を供給する部分の等価回路を示す。いずれの出力部もインバータを有しており、これらの違いは、NMOSトランジスタのドレインに供給される電圧である。少なくとも図2(a)に示す第1ゲートへ制御パルスpTX1を供給する出力部のインバータは、NMOSトランジスタのソース電圧が切り替え可能な構成となっている。
まず図2(a)について説明する。図2(a)に示す出力部から出力されたVout1が制御パルスpTX1となる。入力Vin1の値によって、PMOSトランジスタ223もしくはNMOSトランジスタ224のいずれか一方をオン状態とすることで出力Vout1を切り替えている。
PMOSトランジスタ223をオン状態とし、NMOSトランジスタ224をオフ状態とすると、出力Vout1はHレベルとなり、制御パルスpTX1がHレベルとなる。また、NMOSトランジスタ224をオン状態とし、PMOSトランジスタ223をオフ状態とすると、出力Vout1はXLレベルもしくはLレベルとなる。なお、XLレベルとLレベルは、スイッチ225によって切り替え可能である。スイッチ225の制御は、例えば制御パルス生成部103からの制御パルスによって制御される。なお、このXLレベルを第2オフ電圧と読んでもよい。
次に図2(b)について説明する。図2(b)に示す出力部から出力されたVout2が制御パルスpTX2となる。入力Vin2の値によって、PMOSトランジスタ226もしくはNMOSトランジスタ227のいずれか一方をオン状態とすることで出力Vout2を切り替えている。
PMOSトランジスタ226をオン状態とし、NMOSトランジスタ227をオフ状態とすると、出力Vout2はHレベルとなり、制御パルスpTX2がHレベルとなる。また、NMOSトランジスタ227をオン状態とし、PMOSトランジスタ226をオフ状態とすると、出力Vout2はLレベルとなり、制御パルスpTX2がLレベルとなる。
次に図3を用いて画素の一部の構成の断面模式図を説明する。各半導体領域は半導体基板300に配される。以下の説明で各半導体領域の位置関係を説明する場合には、半導体基板300の、ゲートが配された1主面と、絶縁膜320との境界を基準に、半導体基板300の深部へ向かう方向を下方向とする。
光電変換部201を構成するN型半導体領域はN型半導体領域301およびN型半導体領域312である。そして光電変換部201を構成するP型半導体領域はP型半導体領域314、P型半導体領域315である。
N型半導体領域312はN型半導体領域301よりも不純物濃度が低く、N型半導体領域301よりも、半導体基板300の1主面に対して深い位置に配されている。このような構成により、半導体基板300の深い位置の電子の収集効率を高めることができる。
電荷保持部203を構成するN型半導体領域は、N型半導体領域303である。なお、N型半導体領域303の不純物濃度は、N型半導体領域301、312の不純物濃度以上にした方がよい。これによって、電荷保持部203の飽和電荷量を光電変換部201の飽和電荷量より大きくすることが出来る。
そして、N型半導体領域303は、後述する第1ゲート302によって光電変換部201から転送された電子を保持する。
第1ゲート302は、光電変換部201の電子を電荷保持部203へ転送する。そして第1ゲート302は、第1ゲート302の下部のポテンシャルを制御する。具体的には、第1ゲート302の下部であって、N型半導体領域301とN型半導体領域307の間のN型半導体領域312と、N型半導体領域312とN型半導体領域303の間のN型半導体領域307のポテンシャルが制御される。本構成では、N型半導体領域301とN型半導体領域307の間のN型半導体領域312のポテンシャルの高さによって、第1ゲート302の下部のポテンシャルの高さが決まる。
また、本構成において配されたN型半導体領域307は、第1ゲート302の下部の一部と、N型半導体領域303の一部の領域とに配される。そのため、第1ゲート302の下部の半導体領域の不純物濃度は、N型半導体領域307が配された電荷保持部203側のN型の不純物濃度が、光電変換部201側のN型の不純物濃度よりも高くなる。
このような構成によれば、第1ゲート302の下部であって光電変換部201側のポテンシャルの高さが、第1ゲート302の下部であって電荷保持部203側のポテンシャルの高さよりも高くなるようにポテンシャルの段差が形成される。これによって、電子の転送戻りを抑制することが可能となる。
なお、図3において、具体的に、第1ゲート302によってポテンシャルの高さが制御される領域を、N型半導体領域312、N型半導体領域307とした。しかし、P型半導体領域315が、図3の構成よりも広い範囲に配され、N型半導体領域312、P型半導体領域315、N型半導体領域307としてもよい。もしくは、第1ゲート302によってポテンシャルの高さが制御される領域をP型半導体領域315、N型半導体領域307としてもよい。この時、どちらの場合にもP型半導体領域315の高さによって、第1ゲート302の下部のポテンシャルの高さがきまる。
なお、N型半導体領域307は必ずしも配さなくてもよい。
N型半導体領域301の上部には、P型半導体領域306が配される。P型半導体領域306とN型半導体領域301とはPN接合を構成する。
N型半導体領域303の上部には、P型半導体領域308が配される。P型半導体領域308とN型半導体領域303とは、PN接合を構成する。
光電変換部201はP型半導体領域306により、界面のノイズを抑制する埋め込みフォトダイオードの構成となっている。また、電荷保持部203は、P型半導体領域308により、界面のノイズを抑制する構成となっている。
N型半導体領域303の下部には、P型半導体領域310が配されている。N型半導体領域303とP型半導体領域310はPN接合を構成する。P型半導体領域310によって、P型半導体領域310よりも深くにある不要電子がN型半導体領域303に混入しないようにすることができる。さらに、P型半導体領域310の下部には、P型半導体領域315が配される。P型半導体領域315は複数のイオン注入工程により形成されてもよい。
第2ゲート304は、電荷保持部203で保持された電子をFD205へ転送する。そして第2ゲート304は、第2ゲート304の下部のポテンシャルを制御する。具体的にはP型半導体領域315の一部である。
FD205は、N型半導体領域305によって構成される。FD205は、不図示のコンタクトプラグを介して、不図示の増幅トランジスタ207のゲートに接続されている。
なお、第2ゲート304の下部に半導体領域317を配する。半導体領域317はN型半導体領域もしくは、P型半導体領域315よりも不純物濃度が低い、P型半導体領域である。これによって、第2ゲート304の下部のポテンシャルの高さを下げてもよい。
電荷排出部209は、N型半導体領域309によって構成される。N型半導体領域309には、不図示のコンタクトプラグを介して電源電圧が供給されている。
第3ゲート311は、光電変換部201に保持している電子を電荷排出部209へ排出する第3ゲートを有している。第3ゲート311は、電荷排出制御部211を構成し、第3ゲート下部のポテンシャルを制御する。
これにより、光電変換部201での電荷蓄積期間が始まる前に生じた電子を排出する。そして、電子の排出を全画素一括で行い、電子の排出の終了を合わせることで全画素の光電変換部201の電荷蓄積期間を合わせる。これによりグローバル電子シャッタ動作が実現される。
また、半導体基板300の深い位置に配されたP型半導体領域314はN型半導体領域313からの不要電子の混入を抑制する。
なお、等価回路はこれに限られるものではなく、一部の構成を複数の画素で共有してもよい。そして本実施形態は表面側から光が入射する表面照射型撮像装置、裏面側から光が入射する裏面照射型撮像装置のいずれにも適用することができる。これらは、以下の各実施例においても同様である。
以上、本発明の各実施例に共通に用いられる撮像装置に関して説明を行なった。以下の実施例では、このような撮像装置の駆動およびポテンシャルに関する説明を行なう。
(実施例1)
図4−7を用いて本実施例における撮像装置を説明する。図4は本実施例における制御パルス図である。図4では、本実施例の特徴に直接関係する制御パルスのみについて説明する。具体的には、電荷排出制御部211に供給される制御パルスpOFDと、第1転送トランジスタ202の第1ゲート302に供給される制御パルスpTX1、第2転送トランジスタ204の第2ゲート304に供給される制御パルスpTX2について説明する。なお、リセットトランジスタ206に供給される制御パルスと、選択トランジスタ208に供給される制御パルスの具体的な説明は省略する。
図4−7を用いて本実施例における撮像装置を説明する。図4は本実施例における制御パルス図である。図4では、本実施例の特徴に直接関係する制御パルスのみについて説明する。具体的には、電荷排出制御部211に供給される制御パルスpOFDと、第1転送トランジスタ202の第1ゲート302に供給される制御パルスpTX1、第2転送トランジスタ204の第2ゲート304に供給される制御パルスpTX2について説明する。なお、リセットトランジスタ206に供給される制御パルスと、選択トランジスタ208に供給される制御パルスの具体的な説明は省略する。
図4において、各制御パルスがHレベル(第2制御電圧)となることで第1転送トランジスタ202、第2転送トランジスタ204、電荷排出制御部211がオン状態となる。
各制御パルスがLレベル(第1制御電圧)となることで、第1転送トランジスタ202、第2転送トランジスタ204、電荷排出制御部211がオフ状態となる。
第1転送トランジスタ202がXLレベル(第3制御電圧)となることで、第1転送トランジスタ202を第1制御電圧を供給した時よりも更に強いオフ状態とする。更に強いオフ状態とは、第1ゲート302の下部であって、N型半導体領域301とN型半導体領域303の間のポテンシャルの高さが、通常のオフ状態におけるポテンシャルの高さよりも高くなる状態をいう。
なお、Lレベル(第1制御電圧)は、Hレベル(第2制御電圧)よりも小さく、且つXLレベル(第3制御電圧)よりも大きい電圧値である。そして、XLレベル(第3制御電圧)とHレベル(第2制御電圧)との差は、Lレベル(第1制御電圧)とHレベル(第2制御電圧)の差よりも大きい。
具体的には、Lレベルの電圧は、例えば−1.4V≦L≦−1Vの電圧である。また、XLレベルの電圧は、例えば−3V≦XL≦−1.5Vの電圧である。また、Hレベルの電圧は、例えば1V≦H≦5.5Vである。
ただし、正孔を信号電荷として扱う場合には、Lレベル(第1制御電圧)は、Hレベル(第2制御電圧)よりも大きく、且つXLレベル(第3制御電圧)よりも小さい電圧値である。そして、XLレベル(第3制御電圧)とHレベル(第2制御電圧)との差は、Lレベル(第1制御電圧)とHレベル(第2制御電圧)の差よりも大きい。
図4の時刻t10において、制御パルスpOFDはHレベルであり、電荷排出制御部211はオン状態である。したがって光電変換部201で生じた電子は電荷排出部209へと排出され、光電変換部201はリセットされた状態である。また時刻t10では制御パルスpTX1、pTX2はLレベルであり、第1転送トランジスタおよび第2転送トランジスタはオフ状態である。
時刻t11では、制御パルスpOFDがHレベルからLレベルへ遷移し、電荷排出制御部211はオフ状態となる。そして、光電変換部201において電子の保持が開始する。ここでは、制御パルスpTX1および制御パルスpTX2はLレベルである。なお時刻t11は、電荷排出制御部211へ供給されている制御パルスがLレベルとなった時刻を言う。HレベルからLレベルへ遷移するまでに所定の時間がかかる場合には、供給される先のトランジスタの、制御パルスが供給される部位、例えばゲートの電位がLレベルとなった時刻を言う。以下の時刻も同様に定義される。
時刻t12では、制御パルスpTX1がLレベルからHレベルへ遷移し、第1転送トランジスタ202がオフ状態からオン状態となる。そして、時刻t12において、光電変換部201から電荷保持部203へ電子の転送が開始される。なお時刻t12は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがHレベルとなった時刻を言う。
ここで期間t11−t12を第1期間とよぶ。第1期間は時刻t11もしくは時刻t11よりも後の時刻に開始し、時刻t12よりも前の時刻に終了する期間である。
時刻t13では、制御パルスpTX1がHレベルからLレベルへ遷移し、第1転送トランジスタ202はオフ状態となる。そして、光電変換部201から電荷保持部203への電子の転送が完了する。なお時刻t13は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがLレベルとなった時刻を言う。
ここで期間t12‐t13を第3期間とよぶ。第3期間は時刻t12もしくは時刻t12よりも後の時刻に開始し、時刻t13よりも前の時刻に終了する期間である。
また期間t11−t13における駆動を画素部102の撮像領域に配された全画素一括で行うことにより、グローバル電子シャッタ動作を行うことが可能である。
そして時刻t14では、光電変換部201から電荷保持部203への電子の転送が終了した直後に制御パルスpOFDがLレベルからHレベルへ遷移し、電荷排出制御部211がオン状態となり光電変換部201が再びリセット状態となる。なお時刻t14は、電荷排出制御部211へ供給されている制御パルスがHレベルとなった時刻を言う。
時刻t15では、制御パルスpTX2がLレベルからHレベルへ遷移する。これにより、第2転送トランジスタ204がオン状態となる。そして、電荷保持部203に保持している電子のFD205への転送が開始する。なお時刻t15は、第2転送トランジスタ204へ供給されている制御パルスがHレベルとなった時刻を言う。
期間t13−時刻t15を第4期間とよぶ。第4期間は時刻t14もしくは時刻t14よりも後の時刻に開始し、時刻t15よりも前の時刻に終了する期間である。
そして、時刻t16では、制御パルスpTX1がLレベルから、Lレベルよりもさらに低いレベルであるXLレベルへ遷移する。なお時刻t16は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがXLレベルとなった時刻を言う。
時刻t17において、制御パルスpTX2がHレベルからLレベルへ遷移し、第2転送トランジスタ204はオフ状態となる。この時、電荷保持部203からFD205への電子の転送が完了する。なお時刻t17は、第2転送トランジスタ204へ供給されている制御パルスがLレベルとなった時刻を言う。
期間t15−t17を満たす期間を第2期間とよぶ。第2期間は時刻t15もしくは時刻t15よりも後の時刻に開始し、時刻t17よりも前の時刻に終了する期間である。
そして時刻t18に、制御パルスpTX1がXLレベルからLレベルへ遷移する。なお時刻t18は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがLレベルとなった時刻を言う。
次に、時刻t18において制御パルスpTX1がXLレベルからLレベルへ遷移する理由を説明する。時刻t18の後、時刻t11となる。さらにその後、前述したように制御パルスpTX1は、時刻t12でHレベルとなる。仮に時刻t18において制御パルスpTX1がXLレベルからLレベルへ遷移しなかった場合には、時刻t11において制御パルスpTX1がXLレベルとなる。この場合、時刻t11と時刻t12で制御パルスpTX1の差が大きくなり転送戻りによるノイズが生じる恐れがある。
また、本実施例では制御パルスpTX1を1回のみHレベルへ遷移させる構成を説明したが、複数回(例えば4回など)Hレベルへ遷移させる構成を取っても良い。その場合は、時刻t11から時刻t12の間に制御パルスpTX1のLレベルからHレベル、HレベルからLレベルへの遷移が3回追加される。このような構成により、より多くの電子を電荷保持部203へ転送することが可能である。
なお、本実施例では第2期間の一部の期間である、期間t16−t17において、制御パルスpTX1がXLレベル且つ制御パルスpTX2がHレベルとなる。そして、第2期間の他の一部の期間である期間t15−t16において、制御パルスpTXがLレベル且つ制御パルスpTX2がHレベルとなる。しかし、期間t15−t16において、制御パルスpTX1がXLレベル且つ制御パルスpTX2がHレベルとなり、期間t16−t17において、制御パルスpTX1がLレベル且つ制御パルスpTX2がHレベルとなってもよい。
期間t14−t15の間の時刻から、制御パルスpOFDをLレベルとしてもよい。この場合には、制御パルスpOFDがLレベルとなった時から光電変換部201は、次フレームの電子の保持を開始する。
また電荷保持部203からFD205への電子の転送を行う第2期間が終了するタイミングと同じタイミングで、第1ゲート302に供給される制御パルスpTX1がXLレベルからLレベルとなってもよい。
次に図5−図7を用いて図3の線分ABにおける本実施例のポテンシャル図を説明する。なお、図5−図7には、図3の断面図および図4の制御パルス図に対応する電子に対するポテンシャルと保持された電子の移動を示す。
ここでは、ポテンシャルの高さは、h0<h1<h2<h3<h4の順の高さとしている。ただしポテンシャルの高さh2、h1に関しては等しくてもよい。またh2とh1の大小関係が逆転していてもよい。
ポテンシャルの高さh4は、図4の制御パルスがXLレベルの時のポテンシャルの高さである。また、ポテンシャルの高さh3は、図4の制御パルスがLレベルの時のポテンシャルの高さである。
そして、ポテンシャルの高さh0は、電荷排出部209およびFD205のポテンシャルの高さである。
なお、ポテンシャルの高さh2は、光電変換部201に保持している電子がない時の光電変換部201のポテンシャルの高さを示す。
さらに、ポテンシャルの高さh1は、電荷保持部203に保持している電子がない時の電荷保持部203のポテンシャルの高さを示す。
なお、ここでは説明の便宜上、第1ゲート302の下部のポテンシャル(以下、第1ポテンシャル)と、第2ゲート304の下部のポテンシャルと、第3ゲート311の下部のポテンシャル(以下、第2ポテンシャル)において、供給される制御パルスのレベルによる高さをh0、h1、h3、h4の高さを基準として表す。
なお、図3で説明したように第1ポテンシャルは、光電変換部201側と電荷保持部203側とで段差をつけることが可能である。
図5−図7に示すように、第1ポテンシャルは、第1ポテンシャルの光電変換部201側のポテンシャルの高さが、第1ポテンシャルの電荷保持部203側の高さよりも高いポテンシャルとする。これにより、光電変換部201と電荷保持部203の間に保持された電子が、電荷保持部203に転送される際に、光電変換部201への戻り電子を抑制することが可能である。
図5(a)は、図4の時刻t10におけるポテンシャル図を示す。図5(a)では、第2ポテンシャルの高さがh3からh1とh0の間の高さまで下がる。これにより光電変換部201をリセットする。この時、第1ポテンシャルは光電変換部201側がh3の高さで、電荷保持部203側はh2とh3の高さの間の高さである。ここでは、前述したように、電荷保持部203側にN型半導体領域307が配されていることでポテンシャルが、N型半導体領域307が配されていない光電変換部201側よりも下がっている。また、電荷保持部203とFD205の間のポテンシャルの高さはh3である。
図5(b)は、第1期間におけるポテンシャル図を示す。図5(b)では、第2ポテンシャルの高さがh0からh3に遷移する。この時、第1ポテンシャルの高さはh3である。これにより、光電変換部201で生じた電子の光電変換部201での保持が開始される。なお、ここでは第2ポテンシャルの高さをh0からh3に遷移させたが、高さh2よりも高く第1ポテンシャルの高さ以下であればよい。このように、光電変換部201での電子の保持が開始する時、第1ポテンシャルの高さは、第2ポテンシャルの高さ以上である。
第1ポテンシャルが、第2ポテンシャル以上である場合には、ポテンシャルの高さの関係により光電変換部201から漏れる漏れ電子は、電荷排出部209に転送される。さらに、第1ポテンシャルが、第2ポテンシャルより高い場合には、ポテンシャルの高さの関係により電荷保持部203に転送されない。
図5(c)は、第3期間におけるポテンシャル図を示す。図5(c)では、第1ポテンシャルの高さがh3から、h1以下に遷移する。これにより、光電変換部201に保持されている電子の電荷保持部203への転送が開始される。ここでは光電変換部201と電荷保持部203の間に一時的に電子が保持される。なお、電荷保持部203に一部の電子が保持されていてもよい。
図5(d)は、図4の期間t13−t14におけるポテンシャル図を示す。図5(d)では、第1ポテンシャルの高さがh1以下から光電変換部201側がh3の高さ、電荷保持部203側がh3とh2の間の高さに遷移する。これにより、光電変換部201と電荷保持部203の間に保持された電子が、電荷保持部203に転送される。
図6(e)は、図4の期間t14−t15におけるポテンシャル図を示す。図6(e)では、第2ポテンシャルの高さが、h3からh2以下に遷移する。これにより、光電変換部201をリセットする。
図6(f)は、図4の期間t15−t16におけるポテンシャル図を示す。図6(f)では、電荷保持部203とFD205の間のポテンシャルの高さがh3からh1以下の高さに遷移する。これにより、電荷保持部203からFD205への電子の転送が開始される。
ここで、図6(f)において、FD205のポテンシャルの影響を受けて、光電変換部201と電荷保持部203の間のポテンシャルが下がる恐れがある。また、図6(f)において、第2ポテンシャルの高さがh2以下の高さであることから、電荷排出部209のポテンシャルの影響を受けて、第1ポテンシャルの高さが下がる恐れがある。そのため、光電変換部201で生じた電子であって、光電変換部201の電荷保持部203との間の領域であって、電荷保持部203の近傍で生じた電子が、電荷保持部203への漏れ電子となるおそれがある。
図6(g)は、図4の期間t16−t17におけるポテンシャル図を示す。図6(g)は、電荷保持部203からFD205への電子の転送を行っている期間中に、第1ポテンシャルの高さが、光電変換部201側はh3からh4に遷移し、電荷保持部203側はh3とh2の間の高さから、h4とh3の間の高さに遷移する。
図6(g)のような構成によれば、光電変換部201の、光電変換部201と電荷保持部203の間の近傍で生じた電子が漏れたとしても、漏れた先は電荷保持部203ではなく電荷排出部209となる。したがってノイズを抑制することが可能となる。そのため、FD205のポテンシャルの影響を受けて第1ポテンシャルが下がっても光電変換部201から電荷保持部203への漏れ電子を抑制することができる。
さらに、図3に示したように、第1ゲート302の下部の一部から電荷保持部203にかけてN型半導体領域307を配する構成とした場合には、N型半導体領域307と電荷保持部203を構成するN型半導体領域303とが重なった領域が生じる。
当該重なった領域の不純物濃度は、N型半導体領域307とN型半導体領域303よりも高い。そのため、N型半導体領域307からN型半導体領域303にかけてのポテンシャルにおいて、当該重なった領域に対応するポテンシャルが図5−図6に示したようにポケットのように低くなる。つまり、電荷保持部203のポテンシャルの一部が低くなる。そのため、電荷保持部203に保持された電子が、FD205に転送される際には、このポケット部分において、電荷保持部203の電子の転送残りが生じる恐れがある。
しかし、図6(g)のような構成によれば、ポケット部分のポテンシャルも押し上げられる。そして、電荷保持部203においてポケット部分の電子がFD205側へと押し出される構成となる。これにより、電荷保持部203における転送残りが抑制される。
つまり本構成により、電荷保持部203からFD205への電子の転送がより短時間で円滑に行うことができる。
図7(h)では、時刻t17におけるポテンシャルを示す。図7(h)では、電荷保持部203からFD205への電子の転送が終了したら、電荷保持部203とFD205の間のポテンシャルの高さがh1以下の高さからh3に遷移する。これにより、第2期間が終了する。
図7(i)では、時刻t18におけるポテンシャルを示す。図7(i)では、第1ポテンシャルの高さが、光電変換部201側はh4からh3に遷移し、電荷保持部203側はh4とh3の間の高さから、h3とh2の間の高さに遷移する。
このように、電荷保持部203に保持されている電子のFD205への転送の開始から終了までの第2期間おける第1ポテンシャルの高さは、第1期間における第1ポテンシャルの高さよりも高くなる。また、第2期間において、第1ポテンシャルの高さは、第2ポテンシャルの高さ以上となる。
なお、図6(e)以降、第2ポテンシャルの高さをh0とh1の間の高さからh3に遷移してもよい。第2ポテンシャルの高さをh0からh3に遷移することで、光電変換部201に電子の保持を開始することが出来る。
また、図7(h)において、電荷保持部203とFD205の間のポテンシャルの高さがh1とh0の間の高さからh3の高さに遷移するタイミングで、第1ポテンシャルの高さが、光電変換部201側はh4からh3に遷移する。なお、同様のタイミングで、電荷保持部203側はh4とh3の間の高さからh3とh2の間の高さに遷移してもよい。
(実施例2)
図8では、期間t11−t14および時刻t17以降は実施例1と同様である。本実施例では、図4と異なる制御パルスについて説明する。
図8では、期間t11−t14および時刻t17以降は実施例1と同様である。本実施例では、図4と異なる制御パルスについて説明する。
時刻t25では、制御パルスpTX1がLレベルよりもさらに低いレベルであるXLレベルへ遷移する。なお時刻t25は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがXLレベルとなった時刻を言う。
時刻t26において、制御パルスpTX2がLレベルからHレベルへ遷移する。これにより、第2転送トランジスタ204がオン状態となる。そして、電荷保持部203に保持している電子のFD205への転送が開始する。なお時刻t26は、第2転送トランジスタ204へ供給されている制御パルスがHレベルとなった時刻を言う。 時刻t17において、制御パルスpTX2がLレベルへ遷移し、第2転送トランジスタ204はオフ状態となる。この時、電荷保持部203からFD205への電子の転送が完了する。時刻t17は、第2転送トランジスタ204へ供給されている制御パルスがLレベルとなった時刻を言う。
図8において、期間t26−t17を第2期間とよぶ。第2期間は時刻t26もしくは時刻t26よりも後の時刻に開始し、時刻t26よりも前の時刻に終了する期間である。
次に図9を用いて本実施例のポテンシャル図を説明する。なお、図9には、図4の断面図および図8の制御パルス図に対応する電子に対するポテンシャルと保持された電子の移動を示す。なお、実施例1の図5−図7と同じ部分の説明は省略する。
実施例2において図5(a)−図5(d)、図6(e)、図7(h)、図7(i)のポテンシャル図は、共通である。図6(e)のポテンシャルの後、図9(a)のポテンシャルとなり、図9(b)のポテンシャルの後、図7(h)のポテンシャルとなる。
図9(a)は、図8の期間t25−t26におけるポテンシャルを示す。なお、期間t25−t26を第4期間の一部と呼ぶ。そして、第4期間の一部は、時刻t25もしくは時刻t25よりも後の時刻に開始し、時刻t26よりも前の時刻に終了する期間である。
図9(a)では、電荷保持部203からFD205への電子の転送を開始する前に第1ポテンシャルの高さが、光電変換部201側がh3からh4に遷移し、電荷保持部203側がh3とh2の間の高さから、h4とh3の間の高さに遷移する。この時、第2ポテンシャルの高さがh2以下の高さである。ここでは第2ポテンシャルの高さをh2以下の高さとしたが、第1ポテンシャルの高さが、第2ポテンシャルの高さ以上となればよい。例えば、実施例1のように第2ポテンシャルの高さをh2としてもよい。
図9(b)は、図8の期間t26−t17におけるポテンシャルを示す。なお、実施例2では、期間t26−t17を第2期間と呼ぶ。そして、第2期間は、時刻t26もしくは時刻t26よりも後の時刻に開始し、時刻t17よりも前の時刻に終了する期間である。
図9(b)では、電荷保持部203とFD205の間のポテンシャルの高さがh3からh1以下の高さに遷移する。これにより、電荷保持部203からFD205への電子の転送が開始される。
本実施例は、電荷保持部203に保持している電子のFD205への転送の開始から終了までの第2期間のすべての期間において、第1ポテンシャルの高さが、第1ポテンシャルの第1期間における高さ以上となる。
このような構成によれば、FD205のポテンシャルもしくはFD205および電荷排出部209のポテンシャルの影響を受けて、第1ポテンシャルが下がってしまっても、第2期間のすべての期間において、光電変換部201から電荷保持部203への電子の漏れを抑制することが可能である。
(実施例3)
図10では、図8と異なる制御パルスについて説明する。本実施例において、図10の期間t11−12は図4および図8と同様である。そして、期間t14−18は図8と同様である。なお、期間t14−18は図4と同様でもよい。
図10では、図8と異なる制御パルスについて説明する。本実施例において、図10の期間t11−12は図4および図8と同様である。そして、期間t14−18は図8と同様である。なお、期間t14−18は図4と同様でもよい。
時刻t32では、制御パルスpTX1がLレベル(第1制御電圧)から、MHレベル(第4制御電圧)へ遷移する。時刻t32は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがMHレベルとなった時刻を言う。
MHレベルは、第1転送トランジスタ202がオン状態となるために必要な閾値電圧(Vthレベル)以上であり、Hレベル(第2制御電圧)よりは低い。仮にMHレベルが閾値電圧(Vthレベル)よりも低い場合には第1転送トランジスタ202がオン状態とならず、光電変換部201から電荷保持部203への電子の転送が開始されず、暗電流も増大してしまう。本実施例のようにMHレベルが閾値電圧(Vthレベル)よりも高い場合には、第1転送トランジスタ202はオン状態となる。そして、図5(c)に示すように光電変換部201から電荷保持部203への電子の転送が行われる。
時刻t33では、制御パルスpTX1がMHレベルからHレベルへ遷移する。時刻t33は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがHレベルとなった時刻を言う。制御パルスpTX1はグローバル電子シャッタ動作のために画素部102の全体に入力される制御パルスであるため、電圧レベルが遷移する際に瞬間的に流れる電流量が大きい。そのため、他の電源が容量結合により変動したり、ノイズが生じたりするおそれがある。そこで、本実施例のように段階的に電圧レベルが遷移することで、瞬間的に流れる電流量を抑えることで、他の電源の変動量を抑え、ノイズを低減することが可能となる。
そして、時刻t34では、制御パルスpTX1がHレベル(第2制御電圧)からMLレベル(第5制御電圧)へ遷移する。時刻t34は、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがMLレベルとなった時刻を言う。
ここでMLレベルは、第1転送トランジスタ202がオン状態となるために必要な閾値電圧(Vthレベル)より低く、Lレベル(第1制御電圧)よりは高い。
仮にMLレベルが閾値電圧(Vthレベル)以上の場合には第1転送トランジスタ202がオフ状態とならず、転送が完了しない。本実施例のようにMLレベルが閾値電圧(Vthレベル)よりも低い場合には第1転送トランジスタ202がオフ状態となり、図5(d)に示すように、光電変換部201から電荷保持部203への電子の転送が完了する。
図10において、期間t32−t34を第3期間とよぶ。第3期間は時刻t32もしくは時刻t32よりも後の時刻に開始し、時刻t34よりも前の時刻に終了する期間である。第3期間は、第1転送トランジスタ202の第1ゲート302に供給される電圧が、Lレベル(第1制御電圧)から、MHレベル(第4制御電圧)に維持される期間(時刻t32−時刻t33)を挟んで、Hレベルに遷移する。
これは、電圧の差が大きいと、電圧レベルが遷移する際に、瞬間的に流れる電流量がおおきくなり、電流源が容量結合により変動したり、ノイズが生じたりすることがあるからである。このように、段階的に電圧レベルが遷移することで瞬間的に流れる電流量を抑え、他の電源の変動量を抑えられ、ノイズを低減することが可能となる。
時刻t35では、制御パルスpTX1がMLレベルからLレベルへ遷移する。時刻t35では、第1転送トランジスタ202へ供給されている制御パルスがLレベルとなった時刻を言う。そして、期間t14−t18の駆動を行う。この期間における駆動は前述したように実施例1もしくは実施例2と同様であるため、説明を省略する。以下では、期間t14−t18が実施例2と同様の場合について説明する。
本実施例では、図10において期間t34−t26を第4期間と呼ぶ。第4期間は時刻t34もしくは時刻t34よりも後の時刻に開始し、時刻t26よりも前の時刻に終了する期間である。
このように第4期間は、第1転送トランジスタ202の第1ゲート302に供給される電圧が、Hレベル(第2制御電圧)から、MLレベル(第5制御電圧)に維持される期間(期間t34−t35)を挟んで、Lレベルに遷移する。
このように、段階的に電圧レベルが遷移することで、前述の効果に加えて、時間当たりの電圧変動量が抑えられる。そのため、制御パルスpTX1がHレベルからLレベルへ遷移する過渡的な段階で、第1転送トランジスタ202のチャネル領域にあった電子が光電変換部201へと逆流してしまう現象も抑制することが可能となる。
なお、本実施例におけるMLレベルを先の実施形態におけるLレベル、本実施形態におけるLレベルを先の実施形態におけるXLレベルとしても良い。
また、各制御パルスへ供給されるMH、H、ML、Lレベルの電圧は、制御パルス生成部103により供給される。各レベルの電圧設定や、遷移のタイミングは、制御パルス生成部103を介して動的に制御できるようにしておくことが望ましい。
動的に制御できることで、撮像装置101の特性を例えば製造上のばらつきに合わせて電圧を調整したり、消費電力を低減させたり、など撮像装置101が置かれる環境によって一定の範囲で選択することが可能となる。
本発明に関して具体的な実施例を挙げて説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。発明の要旨を逸脱しない限り、適宜変更、組み合わせが可能である。
(撮像システムの例)
本発明の撮像装置は様々な撮像システムに適用可能である。例えばデジタル一眼レフカメラ用の撮像システム、デジタルビデオカメラ用の撮像システムもしくは携帯電話用の撮像システムなどである。
本発明の撮像装置は様々な撮像システムに適用可能である。例えばデジタル一眼レフカメラ用の撮像システム、デジタルビデオカメラ用の撮像システムもしくは携帯電話用の撮像システムなどである。
図1の信号処理部105で処理された画像データは、不図示のメモリ部に蓄積される。その後、メモリ部に蓄積された画像データは、記録媒体に記録される。このようにして、本発明の撮像装置は撮像システムに適用される。
これら応用デバイスにおいて、本発明の撮像装置を用いることによって、漏れ電荷を抑制するため、良好な画像信号を得ることが可能となる。
100 画素
201 光電変換部
203 電荷保持部
205 フローティングディフュージョン
302 第1ゲート
304 第2ゲート
201 光電変換部
203 電荷保持部
205 フローティングディフュージョン
302 第1ゲート
304 第2ゲート
Claims (14)
- 各々が、
光電変換部と、
前記光電変換部で生じた信号電荷を保持する電荷保持部と、
前記光電変換部の信号電荷を前記電荷保持部へ転送する第1ゲートと、
フローティングディフュージョンと、
前記電荷保持部で保持された前記信号電荷を前記フローティングディフュージョンへ転送する第2ゲートと、を有する複数の画素を有する撮像装置であって、
前記光電変換部における前記信号電荷の保持の開始から前記光電変換部に保持している前記信号電荷の前記電荷保持部への転送を開始するまでの第1期間における、前記第1ゲートの下部の半導体領域の前記信号電荷に対する第1ポテンシャルの高さよりも、
前記電荷保持部に保持している前記信号電荷の前記フローティングディフュージョンへの転送の開始から終了までの第2期間の少なくとも一部の期間における前記第1ポテンシャルの高さの方が高いことを特徴とする撮像装置。 - 前記光電変換部に保持している電荷を電荷排出部へ排出する第3ゲートを有し、
前記第2期間において、
前記第1ポテンシャルの高さは、前記第3ゲートの下部の半導体領域の前記信号電荷に対する第2ポテンシャルの高さ以上であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記第1期間において、
前記第1ポテンシャルの高さは、前記第2ポテンシャルの高さ以上であることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記第2期間の一部の期間における前記第1ポテンシャルの高さは、前記第2期間の他の期間における前記第1ポテンシャルの高さよりも高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記一部の期間は、前記他の期間よりも後の期間であることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 前記第2期間のすべての期間において、
前記第1ポテンシャルの高さは、前記第1ポテンシャルの前記第1期間における高さよりも高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記第2期間の後に、
前記第1ポテンシャルの高さは、前記第2期間における高さから低くなることを特徴とする請求項5または6に記載の撮像装置。 - 前記第2期間の終了と同時に、
前記第1ポテンシャルの高さは、前記第2期間における高さから低くなることを特徴とする請求項5または6に記載の撮像装置。 - 前記第1ポテンシャルの前記光電変換部の側のポテンシャルは、前記第1ポテンシャルの前記電荷保持部の側のポテンシャルよりも高いことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 各々が、
光電変換部と、
前記光電変換部で生じた信号電荷を保持する電荷保持部と、
前記光電変換部から前記電荷保持部へ前記信号電荷を転送する第1転送トランジスタと、
前記光電変換部から転送された前記信号電荷を保持するフローティングディフュージョンと、
前記電荷保持部から前記フローティングディフュージョンへ前記信号電荷を転送する第2転送トランジスタと、
を有する複数の画素を有する撮像装置であって、
前記第1転送トランジスタのゲートに第1制御電圧、第2制御電圧及び第3制御電圧を供給する走査部を有し、
前記第1制御電圧は、前記第3制御電圧よりも大きく且つ前記第2制御電圧よりも小さい電圧値であって、
前記走査部は、
前記光電変換部に前記信号電荷を保持する期間に前記第1制御電圧を供給し、
前記光電変換部から前記電荷保持部へ信号電荷を転送する期間に前記第2制御電圧を供給し、
前記第2転送トランジスタが前記電荷保持部の前記信号電荷を前記フローティングディフュージョンへ転送する期間の少なくとも一部の期間に、前記第3制御電圧を供給し、
前記第2制御電圧と前記第3制御電圧との差は、前記第2制御電圧と前記第1制御電圧との差よりも大きいことを特徴とする撮像装置。 - 前記走査部は、更に前記第1転送トランジスタの閾値電圧以上であって且つ前記第2制御電圧のより小さい電圧値である第4制御電圧を前記第1転送トランジスタのゲートに供給し、
前記光電変換部に保持している前記信号電荷の前記電荷保持部への転送の開始から終了までの第3期間において、前記第4制御電圧を供給した後に前記第2制御電圧を供給することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。 - 前記走査部は、更に前記第1制御電圧よりも大きく且つ前記閾値電圧よりも小さい電圧値である第5制御電圧を前記第1転送トランジスタのゲートに供給し、
前記光電変換部に保持している前記信号電荷の前記電荷保持部への転送の終了から、前記電荷保持部に保持されている前記信号電荷の前記フローティングディフュージョンへの転送の開始までの第4期間において、
前記第2制御電圧を供給した後に前記第5制御電圧を供給し、その後、前記第1制御電圧を供給することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。 - 各々が、
光電変換部と、
前記光電変換部で生じた信号電荷を保持する電荷保持部と、
前記光電変換部から前記電荷保持部へ電荷を転送する第1転送トランジスタと、
前記信号電荷を保持するフローティングディフュージョンと、
前記電荷保持部から前記フローティングディフュージョンへ電荷を転送する第2転送トランジスタと、
を有する複数の画素を有する撮像装置の駆動方法であって、
前記光電変換部における前記信号電荷の保持の開始から前記光電変換部に保持している前記信号電荷の前記電荷保持部への転送を開始するまでの第1期間に、前記第1転送トランジスタのゲートに第1オフ電圧を供給し、
前記電荷保持部に保持している前記信号電荷の前記フローティングディフュージョンへの転送の開始から終了までの第2期間の少なくとも一部の期間に、
前記第1転送トランジスタのゲートに、オン電圧との差が前記第1オフ電圧よりも大きい第2オフ電圧を供給することを特徴とする撮像装置の駆動方法。 - 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置を有する撮像システム。
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