JP2017016763A - スイッチ、キーボード、及びスイッチの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度を向上できるスイッチを提供する。【解決手段】 メンブレンスイッチ1は、第1の開口部21を有するスペーサ20と、第2の開口部61を有し、スペーサの一方に設けられた上部粘着層60と、上部電極52を有し、上部粘着層を介してスペーサの一方に設けられた上部シート50と、第3の開口部41を有し、スペーサの他方に設けられた下部粘着層40と、第1の開口部を介して上部電極と相互に対向するように設けられた下部電極32を有し、下部粘着層を介してスペーサの他方に設けられた下部シート30と、上部シートにおいて上部電極が設けられる面の反対面に設けられた押圧部材70と、を備え、上部粘着層は、平面視において、第2の開口部を除く領域に、押圧部材を第2の開口部に対して相対的に位置決めするための位置合わせ孔62を少なくとも一つ有する。【選択図】 図4

Description

本発明は、スイッチ、キーボード、及びスイッチの製造方法に関する。
2枚のフィルム状部材の内面に所定の間隔で対向するように設けられた一対の電極からなる接点が、キーに対応する位置に配置された押圧検出機構が知られている(例えば特許文献1参照)。一般的に、このような押圧検出機構では、2枚のフィルム状部材間にスペーサを介することで、当該フィルム部材間に所定の間隔を形成するが、この際、当該フィルム状部材とスペーサとは粘着層を介して相互に接着される。
特開2012−129140号公報
上記のような押圧検出機構の上部に、押圧力に応じて弾性変形するラバードーム等の弾性部材を装着することで押圧感が付与されたスイッチを得ることができる。このようなラバードームは、上記押圧検出機構により支持されるが、この押圧検出機構には、フィルム状部材とスペーサとの間に介在する粘着層が含まれる。この場合、粘着層がラバードームに対してずれて形成されていると、意図しない荷重で接点間が導通状態となる等、スイッチの検出精度が低くなるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、検出精度を向上できるスイッチ、キーボード、及びスイッチの製造方法を提供することである。
[1]本発明に係るスイッチは、第1の開口部を有するスペーサと、前記第1の開口部に対応して設けられた第2の開口部を有し、前記スペーサの一方の側に設けられた第1の粘着層と、前記第1の開口部に対応して設けられた第1の電極を有し、前記第1の粘着層を介して前記スペーサの一方の側に設けられた第1の基板と、前記第1の開口部に対応して設けられた第3の開口部を有し、前記スペーサの他方の側に設けられた第2の粘着層と、前記第1の開口部を介して前記第1の電極と相互に対向するように設けられた第2の電極を有し、前記第2の粘着層を介して前記スペーサの他方の側に設けられた第2の基板と、前記第1の基板において前記第1の電極が設けられる面の反対面に設けられた押圧部材と、を備え、前記第1及び第2の粘着層の少なくとも一方は、平面視において、前記第2及び第3の開口部を除く領域に、前記押圧部材を前記第2の開口部に対して相対的に位置決めするための位置合わせ部を少なくとも一つ有する。
[2]上記発明において、前記位置合わせ部は、前記第1又は第2の粘着層の一方にのみ形成されていてもよい。
[3]上記発明において、前記位置合わせ部は、前記第1の粘着層にのみ形成されていてもよい。
[4]上記発明において、前記位置合わせ部を有する前記第1の粘着層、及び、前記位置合わせ部を有する前記第2の粘着層は、有色であってもよい。
[5]上記発明において、前記位置合わせ部は、前記第1及び第2の粘着層の少なくとも一方を貫通する貫通孔を含んでもよい。
[6]上記発明において、前記押圧部材は、前記第2の開口部の周縁に対応するように前記反対面に取り付けられる取付部を有し、平面視において、前記取付部の少なくとも一部と、前記第1の粘着層の少なくとも一部と、が重複してもよい。
[7]上記発明において、平面視において、前記取付部の内縁は、前記第2の開口部の周縁よりも、当該第2の開口部の中心側に位置していてもよい。
[8]本発明に係るキーボードは、複数の上記スイッチを備え、複数の位置合わせ部が形成されていてもよい。
[9]本発明に係る上記スイッチの製造方法は、前記スペーサに、前記第1の粘着層を介して前記第1の基板を接着する第1の工程と、前記スペーサに、前記第2の粘着層を介して前記第2の基板を接着する第2の工程と、前記反対面に押圧部材を取り付ける第3の工程と、を備え、前記第3の工程は、前記位置合わせ部を基準として、前記押圧部材を前記第2の開口部に対して相対的に位置合わせを行うことを含む。
本発明によれば、第1及び第2の粘着層の少なくとも一方に形成された位置合わせ部を基準として、第2の開口部又は第3の開口部の少なくとも一方に対して押圧部材の位置決めを行う。この位置合わせ部は、第2の開口部又は第3の開口部に対して高い位置精度で形成されているので、押圧部材の位置と、第2又は第3の開口部の位置と、の高精度な位置合わせが可能となり、延いては、スイッチの検出精度が向上できる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチを適用したキーボードを備えるノート型パーソナルコンピュータの一部破断図を示す斜視図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチの検出部を示す分解斜視図である。 図3は、図2に示すメンブレンスイッチの検出部の平面図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿ったメンブレンスイッチの断面図である。 図5は、本発明の一実施の形態に係る上部粘着層を示す平面図である。 図6は、図5のVI-VI線に沿った透過断面図である。 図7は、本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチの検出部とラバードームとの位置合わせの方法を示す斜視図である。 図8(a)は、比較例におけるメンブレンスイッチのON状態を示す断面図であり、図8(b)は、本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチのON状態を示す断面図である。 図9は、本発明の一実施の形態に係る位置合わせ部の変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチを適用したキーボードを備えるノート型パーソナルコンピュータの一部破断図を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のパーソナルコンピュータ100(以下、単に「PC100」とも称する。)は、ディスプレイを含む第1部材100aと、キーボードKBを含む第2部材100bとを備える。第1部材100aと第2部材100bは回動可能なノート型として構成してもよいし、タブレット端末として使えるように、ディスプレイを含む第1部材100aが第2部材100bから分離可能なように構成してもよい。PC100のマザーボードは、第1部材100a又は第2部材100bのいずれに設けてもよい。
図1に示すように、本実施形態のキーボードKBは、最上面に配置されたキートップKTと、このキートップKTの下側に設けられたキーホルダKHと、キーホルダKHを介してキートップKTの下側に設けられたメンブレンスイッチ1と、を備える。本実施形態における「キーボードKB」が本発明における「キーボード」の一例に相当する。
キートップKTは、使用者によって押圧される操作面を有する。キーホルダKHは、キートップKTを支持する支持構造体であり、スライド機構やパンタグラフ機構等の機械的なキートップガイド機能を有する。
本実施形態のキーボードKBでは、キートップKTの表面が下側に押されると、その押圧力によりラバードーム70(後述)が押しつぶされて、メンブレンスイッチ1(具体的には、検出部10(後述))により操作者の押圧操作を検出する(すなわち、メンブレンスイッチ1がON状態となる。)。キートップKTの押圧を解除すると、ラバードーム70の形状が復元してメンブレンスイッチ1がOFF状態となる。なお、図2中の符号T1,T2は、テール部であり、キーボードKB(メンブレンスイッチ1)が検出した入力信号を外部回路に伝送する機能を有する。
以下に、メンブレンスイッチ1について、図2〜図6を参照しながら、詳細に説明する。
図2は本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチの検出部を示す分解斜視図、図3は図2に示すメンブレンスイッチの検出部の平面図、図4は図3のIV-IV線に沿ったメンブレンスイッチの断面図、図5は本発明の一実施の形態に係る上部粘着層を示す平面図、図6は図5のVI-VI線に沿った断面図である。
メンブレンスイッチ1は、図2〜図4に示すように、検出部10と、ラバードーム70と、を備え、検出部10は、スペーサ20と、下部シート30と、下部粘着層40と、上部シート50と、上部粘着層60と、を備える。検出部10は、下方から順に下部シート30、下部粘着層40、スペーサ20、上部粘着層60、及び上部シート50が積層されている。そして、メンブレンスイッチ1では、上部シート50の上面512にラバードーム70が取り付けられている。本実施形態における「上面512」が本発明における「反対面」の一例に相当する。
このメンブレンスイッチ1では、以下のように、操作者の押圧操作を検出する。すなわち、本実施形態のメンブレンスイッチ1では、操作者によって所定の押圧力が印加されると、上下電極32,52(いずれも後述)が相互に接触して、当該上下電極32,52が導通する。上下電極32,52は、引き出し配線(不図示)を介して外部回路に接続されており、当該上下電極32,52が導通することで、外部回路が操作者の押圧操作を検出する。本実施形態では、外部回路が操作者の押圧操作を検出した際の押圧力を「ON荷重」と称する。
なお、メンブレンスイッチによる操作者の押圧操作の検出は、特に上述に限定されない。たとえば、押圧力に応じた上下電極32,52の接触面積(接触状態)の変化に伴って増減する回路抵抗値に基づいて、操作者の押圧操作を検出してもよい。本実施形態における「メンブレンスイッチ1」が本発明における「スイッチ」の一例に相当する。
スペーサ20は、所定の厚さを有するシート状の部材であり、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET:Polyethylene terephthalate)やポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene naphthalate)等の可撓性を有する絶縁性材料から構成されている。本実施形態では、メンブレンスイッチ1の小型化の観点から、スペーサ20の厚さ(高さ)としては10μm〜75μmであることが好ましく、10μm〜50μmであることがより好ましい。
このスペーサ20には、上下電極32、52が互いに対向するための円形状の第1の開口部21が形成されている。この第1の開口部21は、平面視において、上下電極32,52を包囲している。
なお、本実施形態では、第1の開口部21は、平面視において、上下電極32,52を包囲しているが、特にこれに限定されない。つまり、平面視において、上下電極32,52の外径が、第1の開口部21の外径よりも大きくてもよい。この場合、下部電極32の外縁部がスペーサ20と下部基材31との間に介装され、上部電極52の外縁部がスペーサ20と上部基材51との間に介装される。
また、第1の開口部21の形状は、円形状に限定されず、たとえば、矩形状等であってもよい。本実施形態における「スペーサ20」が本発明における「スペーサ」の一例に相当し、本実施形態における「第1の開口部21」が本発明における「第1の開口部」の一例に相当する。
本実施形態では、スペーサ20の下面22には下部粘着層40を介して下部シート30が設けられている。また、スペーサ20の上面23には上部粘着層60を介して上部シート50が設けられている。
下部シート30は、下部基材31と、下部電極32と、を有している。下部基材31は、たとえば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等の可撓性を有する絶縁性材料から構成されている。この下部基材31の厚さ(高さ)としては、メンブレンスイッチ1の小型化の観点から、25μm〜125μmであることが好ましく、50μm〜100μmであることがより好ましい。
下部電極32は、銀ペーストや銅ペースト等の導電性ペーストを、下部基材31の上面312上に印刷して硬化することにより形成されている。下部電極32を形成する印刷方法としては、スクリーン印刷法やグラビアオフセット印刷法、インクジェット印刷法等を例示することができる。
なお、特に図示しないが、この下部電極32は、引き出し配線を介して外部回路と接続される。この場合、下部電極32と引き出し配線とは、一体的に形成してもよいし、個別に形成してもよい。
下部電極32の外形は、スペーサ20の第1の開口部21よりも小さい径の円形状となっており、当該第1の開口部21に対応する位置に設けられている。なお、下部電極32の形状は、特に上述に限定されない。たとえば、下部電極の外形が、矩形状、メッシュ状又は櫛歯状等であってもよい。
本実施形態における「下部シート30」が本発明における「第2の基板」の一例に相当し、本実施形態における「下部電極32」が本発明における「第2の電極」の一例に相当する。
下部粘着層40は、樹脂を含むものであることが好ましく、添加剤等をさらに含んでもよい。このような下部粘着層40を構成する樹脂材料としては、メンブレンスイッチ1の感圧性に応じて適宜選択して用いることができ、たとえば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、及びポリアミド系樹脂等を例示することができる。この下部粘着層40は、スペーサ20と下部基材31との間に介在しており、これらを粘着(接着)する機能を有している。この下部粘着層40の厚さ(高さ)としては、メンブレンスイッチ1の小型化の観点から、5μm〜40μmであることが好ましく、10μm〜30μmであることがより好ましい。
本実施形態の下部粘着層40は、スペーサ20の第1の開口部21に対応して円形状の第3の開口部41を有している。下部粘着層40は、この第3の開口部41と特に図示しない空気孔とを除いて、スペーサ20と下部基材31との間の略全面に一様に形成されている。
なお、本実施形態では、下部粘着層40の態様としては、特に上述に限定されない。特に図示しないが、たとえば、平面視において、第3の開口部を包囲する第1の部分と、空気孔を包囲する第2の部分と、スペーサ(下部基材)の外周に沿った環状の第3の部分と、から下部粘着層が構成されていてもよい。この場合、第1及び第2の部分は、相互に接するところで連続的となっており、第3の開口部と空気孔とが連通するように一部が欠損している。また、第2及び第3の部分も、相互に接するところで連続的となっており、空気孔と外部とが連通するように一部が欠損している。上述の態様では、メンブレンスイッチの防水性を確保する観点から必要なところにのみ粘着層を形成している。このため、下部粘着層をスペーサと下部基材との間の略全体に一様に形成しないので、メンブレンスイッチの軽量化が図られる。
このような下部粘着層40の形成方法としては、特に限定しないが、たとえば、上述の樹脂材料に必要な添加剤を加えたものに適当な溶剤を加えて溶解または分散させて調製したインキを、グラビアコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法、インクジェット印刷法等の公知の方法を用いて塗布・乾燥させて形成することができる。
本実施形態では、下部シート30と上部シート50が意図せず接着してスイッチング性を低下させるのを抑制する観点から、この第3の開口部41は、その径が第1の開口部21の径よりも大きくなるように形成されている。このため、スペーサ20と下部シート30との間には、第3の開口部41の周縁部411に臨む下部空隙412が形成されている。なお、第3の開口部41の形状は、特に上述に限定されない。たとえば、第2の開口部が矩形状等であってもよい。
本実施形態における「下部粘着層40」が本発明における「第2の粘着層」の一例に相当し、本実施形態における「第3の開口部41」が本発明における「第3の開口部」の一例に相当する。
上部シート50は、上部基材51と、上部電極52と、を有している。上部基材51は、下部基材31と同様、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等の可撓性を有する絶縁性材料から構成されている。なお、上部基材51の厚さ(高さ)としては、下部基材31と同様、メンブレンスイッチ1の小型化の観点から、25μm〜125μmであることが好ましく、50μm〜100μmであることがより好ましい。
上部電極52は、下部電極32と同様、銀ペーストや銅ペースト等の導電性ペーストを、上部基材51の下面511上に印刷して硬化させることにより形成されている。上部電極52を形成する方法としては、上述した下部電極32を形成する方法と同様の方法を例示することができる。
また、下部電極32と同様、上部電極52は引き出し配線(不図示)を介して外部回路と接続されている。上部電極52と引き出し配線とは、一体的に形成してもよいし、個別に形成してもよい。
上部電極52の外形は、図4に示すように、スペーサ20の第1の開口部21よりも小さい径の円形状となっており、当該第1の開口部21に対応する位置に設けられている。なお、上部電極52の形状は、特に上述に限定されない。たとえば、上部電極の外形が、矩形状、メッシュ状又は櫛歯状等であってもよい。
本実施形態における「上部シート50」が本発明における「第1の基板」の一例に相当し、本実施形態における「上部電極52」が本発明における「第1の電極」の一例に相当する。
上部粘着層60は、下部粘着層40と同様の材料により構成されている。この上部粘着層60は、スペーサ20と上部基材51との間に介在しており、これらを粘着(接着)する機能を有している。なお、上部粘着層60の厚さ(高さ)としては、下部粘着層40と同様、メンブレンスイッチ1の小型化の観点から、5μm〜40μmであることが好ましく、10μm〜30μmであることがより好ましい。
本実施形態の上部粘着層60は、図4〜図6に示すように、第2の開口部61と、位置合わせ孔62と、を有している。上部粘着層60は、第2の開口部61と、位置合わせ孔62と、特に図示しない空気孔と、を除いて、スペーサ20と上部基材51との間の略全面に一様に形成されている。なお、下部粘着層40と同様、上部粘着層60の態様としては、特に上述に限定されない。
第2の開口部61は、スペーサ20の第1の開口部21に対応して形成された円形状の開口である。本実施形態では、上部シート50と下部シート30が意図せず接着してスイッチング性を低下させるのを抑制する観点から、この第2の開口部61は、その径が第1の開口部21の径よりも大きくなるように形成されている。このため、スペーサ20と上部基材51との間には、第2の開口部61の周縁部611に臨む上部空隙612が形成されている。なお、第2の開口部61の形状は、特に上述に限定されない。たとえば、第3の開口部が矩形状等であってもよい。
位置合わせ孔62は、平面視において、メンブレンスイッチ1の四隅に対応して形成されている。なお、位置合わせ孔62は、平面視において、第2の開口部61が形成された領域と重複しない領域に形成されていれば、その位置は特に限定されない。また、本実施形態では、位置合わせ孔62は、メンブレンスイッチ1の四隅に一つずつ(合計して、四つ)形成されているが、当該位置合わせ孔62の数は、特に限定されない。
この位置合わせ孔62は、上部粘着層60の両方の主面間を貫通し、鉛直方向(図中Z方向)に沿って形成された円形状の貫通孔である。この位置合わせ孔62は、下方の主面における開口621で開口していると共に、上方の主面における開口622で開口している。
位置合わせ孔62の径は、特に限定されないが、たとえば、1mm〜10mmであることが好ましい。位置合わせ孔62の径が上記下限値よりも小さいと、後述するマウンタ200を用いたメンブレンスイッチ1の位置合わせにおいて、当該位置合わせ孔62が潰れてしまい、位置合わせができなくなるおそれがある。一方、位置合わせ孔62の径が上記上限値よりも大きいと、スペーサ20と上部基材51との粘着性(接着性)が低下するおそれがある。
なお、本実施形態では、円形状の貫通孔である位置合わせ孔62を位置合わせ部として用いているが、位置合わせ部の形状は特にこれに限定されない。たとえば、位置合わせ部は、円環形状や十字形状であってもよい。
本実施形態では、上部シート50(具体的には、上部基材51)の上面512上にラバードーム70を取り付けられており、位置合わせ孔62は、上下粘着層40,60のうちラバードーム70に近接する側に位置する上部粘着層60に設けられている。
本実施形態の上部粘着層60は、上述した下部粘着層40と同様の方法により形成する。たとえば、スクリーン印刷法を用いる場合では、予め第2の開口部61及び位置合わせ孔62に対応する孔が形成された孔版を用いて、上部粘着層60を形成する。
これら第2の開口部61及び位置合わせ孔62は、孔版に形成された孔の位置に応じて、同時に形成されるため、これらは高い位置精度で形成される。したがって、位置合わせ孔62を基準として、第2の開口部61の位置を精度良く位置決めすることが可能となる。
なお、本実施形態では、位置合わせ孔62は、上部粘着層60にのみ形成されているが、特にこれに限定されない。たとえば、上部シート50にラバードーム70が取り付けられている場合において、下部粘着層40にのみ位置合わせ孔を形成してもよい。或いは、下部粘着層40及び上部粘着層60の両方に位置合わせ孔を形成してもよい。
また、下部粘着層40及び上部粘着層60の両方に位置合わせ孔を形成する場合は、それぞれに形成された位置合わせ孔が、平面視において、相互に重複する位置に形成されていてもよいし、相互に重ならない位置に形成されていてもよい。
また、位置合わせ孔を含む位置合わせ部が形成された粘着層は、有色であることが好ましい。これにより、位置合わせ孔を貫通孔として形成した場合、当該位置合わせ孔の位置を把握し易くすることができる。
なお、本実施形態では、位置合わせ孔62を、ラバードーム70と、第2の開口部61とを位置合わせする位置合わせ部として用いたが、当該位置合わせ部は、特にこれに限定されない。このような位置合わせ部は、平面視における当該位置合わせ部の位置を所定の基準(後述する「位置決めピン210」に相当)に対応させると、平面視において、ラバードームと、第2の開口部と、が対応するのであれば、公知の方法を採用して形成してもよい。
たとえば、上述のように、位置合わせ部を円環形状や十字形状に形成する場合、カメラなどを用いて当該位置合わせ部の位置を所定の基準に対応させることで、位置合わせを行ってもよい。
本実施形態における「上部粘着層60」が本発明における「第1の粘着層」の一例に相当し、本実施形態における「第2の開口部61」が本発明における「第2の開口部」の一例に相当し、本実施形態における「位置合わせ孔62」が本発明における「位置合わせ部」の一例に相当する。
ラバードーム70は、図4に示すように、上部シート50の上面512に取り付けられている。このラバードーム70は、当該ラバードーム70の上方に上下動可能な状態で設けられるキートップKTを介して押圧力が伝達された際、当該キートップKTを元の位置に復帰させるために設けられるゴム材料等からなる弾性部材である。
このラバードーム70は、略カップ状の本体部71と、当該本体部71の縁部から外側に向かって拡がる取付部72と、から構成されている。本実施形態のメンブレンスイッチ1では、このラバードーム70(本体部71)の中心C2と、第2の開口部61の中心C1とが、実質的に一致するように、当該ラバードーム70が配置される。すなわち、ラバードーム70の中心C2と上部電極52の中心C5とを対応させるよりも、ラバードーム70の中心C2と第2の開口部61の中心C1とを優先的に対応させる。因みに、本明細書において、「中心」とは、平面形状における重心に相当する点を示す。
なお、本実施形態では、ラバードーム70は、上部シート50の上面512に直接取り付けられているが、特にこれに限定されない。たとえば、上部シートの上面に、PET等から構成されるラバードーム支持部材(不図示)を設け、当該カバー部材を介してラバードームを上部シートに取り付けてもよい。
また、本実施形態では、ラバードーム70は、上部シート50の上面512に取り付けられているが、特にこれに限定されず、下部シート30の下面311に取り付けられていてもよい。この場合、「下部シート30」が本発明の「第1の基板」の一例に相当し、「下部電極32」が本発明の「第1の電極」の一例に相当し、「下部粘着層40」が本発明の「第1の粘着層」の一例に相当し、「第3の開口部41」が本発明の「第2の開口部」の一例に相当し、「上部シート50」が本発明の「第2の基板」の一例に相当し、「上部電極52」が本発明の「第2の電極」の一例に相当し、「第2の開口部61」が本発明の「第3の開口部」の一例に相当する。
取付部72は、本体部71の全周に亘って形成された環状の部材であり、上部シート50の上面512に密着している。本体部71及び取付部72の外形は、平面視において、円形状とされている。また、本実施形態では、平面視において、本体部71の中心と取付部72の中心が実質的に一致するようにラバードーム70が形成されている。
本実施形態では、ラバードーム70の取付部72の内縁部721は、第2の開口部61の周縁部611よりも、当該第2の開口部61の中心C1側に位置している。本実施形態では、ラバードーム70の取付部72の内径D2を、第2の開口部61の径D1よりも小さくなるように当該ラバードーム70を形成することで、上述の位置関係を達成する。
一方、取付部72の外縁部722は、第2の開口部61の周縁部611よりも外側(すなわち、第2の開口部61の中心C1側と反対側)に位置している。本実施形態では、ラバードーム70の取付部72の外径D3を、第2の開口部61の径D1よりも大きくなるように当該ラバードーム70を形成することで、上述の位置関係を達成する。この場合、平面視において、取付部72の一部と、上部粘着層60の一部とが重複するようになっている。
メンブレンスイッチ1により押圧操作の検出が行われる際は、キートップKTを介して図4中の上方から印加される押圧力が、ラバードーム70の本体部71の頂部分に伝達される。次いで、当該押圧力によってラバードーム70の取付部72が上部シート50を押圧し、当該押圧によって下部電極32と上部電極52とが互いに接近する。そして、本体部71の頂部分は図4中の下方向に向かって凹むように変形し、上部シート50の上面512に接触した状態で、上部シート50が下部シート30に向かって押圧されることにより、下部電極32と上部電極52とが接触して導通し、押圧操作の検出が行われる。
本実施形態における「ラバードーム70」が本発明における「押圧部材」の一例に相当し、本実施形態における「取付部72」が本発明における「取付部」の一例に相当する。
次に、本実施形態におけるメンブレンスイッチ1の作用について、図7を参照しながら説明する。図7は本発明の一実施の形態に係るメンブレンスイッチの検出部とラバードームとの位置合わせの方法を示す斜視図である。
本実施形態におけるメンブレンスイッチ1では、図7に示すマウンタ200を用いて、予め各構成が積層された検出部10にラバードーム70を取り付ける。マウンタ200は、上方(+Z方向)に向かって立設された四つの位置決めピン210を有している。
このマウンタ200の上部には、パレット300が配置されている。パレット300は、位置決めピン210に対応する位置に、当該パレット300を鉛直方向(Z方向)に貫通する貫通孔310と、複数(本実施形態では、80個)のラバードーム70のそれぞれを収容する複数の収容溝(不図示)と、を有している。貫通孔310は、位置決めピン210の外径に対応する径を有している。
複数のラバードーム70は、パレット300の収容溝に、その本体部71が下方に向かって突出する状態で収容されている。パレット300において、貫通孔310の位置と、当該パレット300に配列された複数のラバードーム70の位置とは、高い位置精度で形成されている。
一方、検出部10には、マウンタ200の位置決めピン210に対応する位置に、当該検出部10を鉛直方向(Z方向)に貫通する貫通孔11を形成する。この貫通孔11は、位置決めピン210の外径に対応する径を有し、図7の拡大平面図に示すように、位置合わせ孔62に対応する位置に形成されている。本実施形態では、位置合わせ孔62の中心C3と、貫通孔11の中心C4と、が実質的に一致するように当該貫通孔11を形成する(図6を参照)。
この場合、位置合わせ孔62は、その径が貫通孔11の径よりも大きくなるように形成される。これにより、貫通孔11を形成した後に、位置合わせ孔62(具体的には、開口622)の周縁と、貫通孔11の周縁とを比較することで、貫通孔11が位置合わせ孔62に対してずれた位置に形成されていないかどうかを確認することができる。
上述したが、位置合わせ孔62は、上部粘着層60に形成された第2の開口部61に対して高い位置精度で成形されている。このため、この位置合わせ孔62を基準として穿孔された貫通孔11は、位置合わせ孔62と同様、第2の開口部61に対して高い位置精度を有する。
本実施形態では、貫通孔310に位置決めピン210を挿通させ、パレット300に配列されるラバードーム70の位置決めを行う一方、貫通孔11に位置決めピン210を挿通させ、検出部10の位置決めを行う。なお、検出部10は、上部シート50の上面512をパレット300に対向させた状態で、貫通孔11に位置決めピン210を挿通する。
このように、位置決めピン210に対して、検出部10の貫通孔11と、パレット300の貫通孔310と、を一致させて係合させることで、平面視において、貫通孔11に対して高い位置精度で形成された第2の開口部61と、貫通孔310に対して高い位置精度で形成されたラバードーム70とが対応する高精度な位置合わせが可能となっている。ここでは、第2の開口部61の中心C1と、ラバードーム70の中心C2と、が実質的に一致するようにこれらの位置合わせが実行される。
パレット300上で配列されたラバードーム70の取付部72には、予め接着材等が塗布されており、図7の矢印の方向に検出部10を移動させ、ラバードーム70と上部シート50の上面512とを接触させることで、ラバードーム70を第2の開口部61に対して高い位置精度で検出部10(具体的には、上部シート50)に取り付けることができる。
本実施形態のメンブレンスイッチ1は、位置合わせ孔62を基準として、ラバードーム70を第2の開口部61に対して相対的に位置決めすることで、以下の効果を奏する。
近年、メンブレンスイッチの軽量化及び応答性向上の観点から、メンブレンスイッチの小型化の要請がある。図8(a)は、従来のメンブレンスイッチ1Bを示す。このようなメンブレンスイッチ1Bの小型化は、スペーサ20Bの厚さ(高さ)を低減することで達成するが、この場合、上下電極32B,52B間の距離が小さくなるため、比較的微小な押圧力であっても当該上下電極32B,52Bが導通して、当該メンブレンスイッチ1BがON状態となってしまうON荷重の縮小化の問題があった。特に、メンブレンスイッチにおいて、厚さ(高さ)が75μm以下の比較的薄いスペーサを用いた場合、上下電極間の距離が小さくなることでON荷重の縮小化の問題が生じ、延いては、荷重によらず上下電極が導通したままとなる、ON状態の常態化の問題が生じるおそれがあった。
上記の場合においてON荷重を意図する荷重にするまで増大させるには、押圧力が印加され湾曲変形する上部シート50Bの曲げ剛性を制御することが有効である。すなわち、メンブレンスイッチ1Bでは、押圧力が印加されることで上部シート50Bが湾曲し上下電極32B,52Bが導通するが、この場合、上部シート50Bの曲げ剛性を向上させることで、メンブレンスイッチ1BのON荷重を増大させることができる。
上部シート50Bの曲げ剛性は、当該上部シート50Bに対する上方からの押圧力の印加される点(すなわち、ラバードーム70Bの中心C2と一致する点)と、当該上部シート50Bの下方に位置する粘着層60Bとの位置関係により定まる。これは、上部シート50Bが、断面視において、粘着層60Bに形成される開口部61B(上部シート50Bの上部電極52Bを包囲する開口)を介して当該粘着層60B上に架け渡されるように支持されているからである。従って、粘着層60Bの開口部61Bを縮小することで、当該粘着層60B上に架け渡される上部シート50Bの支持点間距離が狭まるので、当該上部シート50Bの曲げ剛性が向上し、ON荷重を増大させることができる。
しかしながら、従来では、押圧力の印加される点(すなわち、ラバードーム70Bの中心C2と一致する点)と、上部電極52Bの中心C5とを優先的に一致させるようにメンブレンスイッチ1Bを構成させていたため、押圧力が印加される点(すなわち、ラバードーム70Bの中心C2)と、粘着層60Bの開口部61Bの中心C1とがずれてしまい、上部シート50Bの湾曲変形(撓み)にばらつきが生じてON荷重が安定しないことがあった。このため、メンブレンスイッチ1Bの検出精度が低下するという問題があった。特に、このような問題は、メンブレンスイッチ1Bの小型化の要請に応じて粘着層60Bの開口部61Bを縮小することで、当該開口部61Bとラバードーム70Bのずれの影響が大きくなるため、より顕著となっていた。
これに対して、本実施形態では、上部粘着層60に形成された位置合わせ孔62を基準として、第2の開口部61に対してラバードーム70の位置決めを行う。この位置合わせ孔62は、第2の開口部61に対して高い位置精度で形成されている。これにより、ラバードーム70の位置と、第2の開口部61の位置と、の高精度な位置合わせが可能となっている。
このように、本実施形態では、図8(b)に示すように、ラバードーム70の中心C2と上部電極52の中心C5とを対応させるよりも、ラバードーム70の中心C2と第2の開口部61の中心C1とを優先的に対応させることで、上部シート50の湾曲変形(撓み)のばらつきを抑え、ON荷重を安定させている。これにより、メンブレンスイッチ1の検出精度を向上させることができる。
特に、厚さ(高さ)が75μm以下のスペーサ20を用いた場合、上部粘着層60の第2の開口部61の径を小さくすることで、ON状態の常態化が生じるのを抑制すると共に、ラバードーム70の中心C2と上部電極52の中心C5とを対応させるよりも、ラバードーム70の中心C2と第2の開口部61の中心C1とを優先的に対応させることで、上部シート50の湾曲変形(撓み)のばらつきを抑えることができる。これにより、ON荷重が安定し、メンブレンスイッチ1の検出精度を顕著に向上させることができる。
また、本実施形態では、位置合わせ部を前記第1又は第2の粘着層の一方にのみ形成することで、平面視において、上下粘着層40,60の両方に位置合わせ部を形成した場合、当該位置合わせ部同士が重なって、基準としての位置合わせ部が読み取り難くなるのを防止している。また、位置合わせ孔62をラバードームに近接する側の上部粘着層60に形成することで、当該上部粘着層60に形成される第2の開口部61と位置合わせ孔62とをより高い位置精度で形成することができる。
また、本実施形態では、位置合わせ部が形成された粘着層を有色とし、当該位置合わせ部を貫通孔とすることで、当該位置合わせ孔62の位置を把握し易くすることができる。
また、本実施形態では、平面視において、取付部72の一部と、上部粘着層60の一部と、を重複させることで、ラバードーム70が押圧力によって下方に向かって凸状に変形する前に、当該ラバードーム70の取付部72から上部シート50に伝達される押圧力により、上部シートが意図せず湾曲するのを抑制している。
また、本実施形態では、平面視において、取付部72の内縁部721を、第2の開口部61の周縁部611よりも当該第2の開口部61の中心側に位置させることで、ラバードーム70が押圧力によって下方に向かって凸状に変形した後、当該ラバードーム70に印加される押圧力が上部シート50に伝達され易くなる。これにより、上部シート50が湾曲し易くなり、メンブレンスイッチ1の検出精度がさらに向上する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、本実施形態では、押圧部材としてラバードーム70を用いたが、特にこれに限定されない。特に図示しないが、プラスチック製の押圧子にラバーの脚が付いているものを用いてもよい。この場合、ラバーの脚が弾性変形し、押圧子が上下に動作することで、上部シートに押圧力が付加されたり、解除されたりして、操作者の押圧操作を検出する。上記例では、ラバーの脚が本発明の「取付部」の一例に相当する。
或いは、上部シートの上面にスペーサの開口部に対応した開口を有する第1のシート状部材を貼り付け、その上方にさらに第2のシート状部材を積層させたものを用いてもよい。この場合、第2のシート状部材のうち、第1のシート状部材に設けられた開口に対応する部分が可動部として作用する。この可動部が弾性変形して上下に動作することで、上部シートに押圧力が付加されたり、解除されたりして、操作者の押圧操作を検出する。上記例では、第1のシート状部材の開口の周縁に対応する部分が本発明の「取付部」の一例に相当する。
また、上述した例では、押圧部材がスペーサの開口部の周縁に対応する取付部を有する形態を説明しているが、特にこれに限定されず、上部シートの上面にスペーサの第1の開口部に対応した弾性部材を載置したものを用いてもよい。
また、上述した実施形態では、位置合わせ孔62に対応して貫通孔11を形成するが、より高精度に当該貫通孔11を穿孔するため、図9に示すように、位置合わせ孔62Bの内部に基準部63を形成してもよい。この基準部63は、平面視において、円形部631と、環状部632と、間隙633と、を有している。
円形部631は、平面視において、位置合わせ孔62Bの略中心に位置している。環状部632は、円形部631と同軸上に配置されており、その径方向において実質的に一様な幅を有している。この環状部632の内径は貫通孔11の径よりも小さく、外径は貫通孔11の径よりも大きくなっている。間隙633は、上部粘着層60の非形成領域であり、円形部631を包囲するように円形部631と環状部632との間に形成されている。なお、間隙634は、上部粘着層60の非形成領域であり、環状部632を包囲するように環状部632と位置合わせ孔62Bの外形の間に形成される間隙である。本例では、間隙633,634は、その径方向において実質的に一様な幅を有している。
上記例の位置合わせ部として位置合わせ孔62Bを用いた場合の位置決め方法の効果について説明する。上記例では、円形部631に対応して貫通孔11を形成する(具体的には、貫通孔11を円形部631と同軸上に形成する。)ので、基準としての円形部631を分かり易く認識できる。これにより、位置合わせ孔62Bに対して貫通孔11を高精度に形成することができる。
さらに、本例では、環状部632の内径を貫通孔11の径よりも小さくすると共に、その外径が貫通孔11の径よりも大きくしている。この場合、環状部632の一部が貫通孔11を形成する際に打ち抜かれ、残る部分が貫通孔11の外周を包囲するように残存する。この環状部632の残存部分の径方向における長さを測定することで、貫通孔11が位置合わせ部63に対してずれた位置に形成されていないかどうかを確認することができる。また、環状部632の一部を残存させることで、貫通孔11近傍においてスペーサ20と上部基材51とを粘着させたまま保持することができる。このため、位置決めピン210を貫通孔11に挿通する際に上部基材51がめくれ上がるのを防ぐことができる。これにより、位置決め精度の低下を抑えることができる。
なお、上述した上部粘着層60がスペーサ20と上部基材51との間の略全体に形成されていない態様では、貫通孔11の外周を包囲する環状部632の残存部分が、スペーサ20と上部基材51との間の防水を図るシール部材としての機能も司る。
また、本実施形態では、スペーサ20としてシート状の部材を用いたが、特にこれに限定されない。特に限定しないが、スペーサを上下電極の周囲に配設された複数のドットにより構成してもよい。この場合、第1の開口部は、複数のドットに内接する外縁を有する最小の領域に相当する。
また、スペーサ20と上下粘着層40,60の少なくとも一方とが、一体的に形成されていてもよい。ここでいう「一体的」とは、部材同士が分離しておらず、且つ、同一材料により一体の構造体として形成されていることを意味する。本例において、位置合わせ部として貫通孔を含む場合、貫通孔は、一体的に形成された粘着層とスペーサを鉛直方向に貫通するように、当該スペーサまで延設されていてもよい。或いは、上下粘着層の一方から他方まで鉛直方向に貫通する貫通孔を用いてもよい。
100・・・パーソナルコンピュータ(PC)
100a・・・第1の部材
100b・・・第2の部材
KB・・・キーボード
KT・・・キートップ
KH・・・キーホルダ
T1,T2・・・テール部
1・・・メンブレンスイッチ
10・・・検出部
11・・・貫通孔
20・・・スペーサ
21・・・第1の開口部
211・・・周縁部
22・・・下面
23・・・上面
30・・・下部シート
31・・・下部基材
311・・・下面
312・・・上面
32・・・下側電極
40・・・下部粘着層
41・・・第3の開口部
411・・・周縁部
412・・・下部空隙
50・・・上部シート
51・・・上部基材
511・・・下面
512・・・上面
52・・・上部電極
60・・・上部粘着層
61・・・第2の開口部
611・・・周縁部
612・・・上部空隙
62・・・位置合わせ孔
621,622・・・開口
63・・・基準部
631・・・円形部
632・・・環状部
633,634・・・間隙
70・・・ラバードーム(押圧部材)
71・・・本体部
72・・・取付部
721・・・内縁部
722・・・外縁部
200・・・マウンタ
210・・・位置決めピン
300・・・パレット
310・・・貫通孔

Claims (9)

  1. 第1の開口部を有するスペーサと、
    前記第1の開口部に対応して設けられた第2の開口部を有し、前記スペーサの一方の側に設けられた第1の粘着層と、
    前記第1の開口部に対応して設けられた第1の電極を有し、前記第1の粘着層を介して前記スペーサの一方の側に設けられた第1の基板と、
    前記第1の開口部に対応して設けられた第3の開口部を有し、前記スペーサの他方の側に設けられた第2の粘着層と、
    前記第1の開口部を介して前記第1の電極と相互に対向するように設けられた第2の電極を有し、前記第2の粘着層を介して前記スペーサの他方の側に設けられた第2の基板と、
    前記第1の基板において前記第1の電極が設けられる面の反対面に設けられた押圧部材と、を備え、
    前記第1及び第2の粘着層の少なくとも一方は、平面視において、前記第2及び第3の開口部を除く領域に、前記押圧部材を前記第2の開口部に対して相対的に位置決めするための位置合わせ部を少なくとも一つ有するスイッチ。
  2. 請求項1に記載のスイッチであって、
    前記位置合わせ部は、前記第1又は第2の粘着層の一方にのみ形成されているスイッチ。
  3. 請求項2に記載のスイッチであって、
    前記位置合わせ部は、前記第1の粘着層にのみ形成されているスイッチ。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のスイッチであって、
    前記位置合わせ部を有する前記第1の粘着層、及び、前記位置合わせ部を有する前記第2の粘着層は、有色であるスイッチ。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のスイッチであって、
    前記位置合わせ部は、前記第1及び第2の粘着層の少なくとも一方を貫通する貫通孔を含むスイッチ。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のスイッチであって、
    前記押圧部材は、前記第2の開口部の周縁に対応するように前記反対面に取り付けられる取付部を有し、
    平面視において、前記取付部の少なくとも一部と、前記第1の粘着層の少なくとも一部と、が重複するスイッチ。
  7. 請求項6に記載のスイッチであって、
    平面視において、前記取付部の内縁は、前記第2の開口部の周縁よりも、当該第2の開口部の中心側に位置しているスイッチ。
  8. 複数の請求項1〜7の何れか1項に記載のスイッチを備え、
    複数の前記位置合わせ部が形成されたキーボード。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載のスイッチの製造方法であって、
    前記スペーサに、前記第1の粘着層を介して前記第1の基板を接着する第1の工程と、
    前記スペーサに、前記第2の粘着層を介して前記第2の基板を接着する第2の工程と、
    前記反対面に押圧部材を取り付ける第3の工程と、を備え、
    前記第3の工程は、前記位置合わせ部を基準として、前記押圧部材を前記第2の開口部に対して相対的に位置合わせを行うことを含むスイッチの製造方法。
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