JP2017015489A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生物の組織の情報を高精度に取得可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置(1)は、生物の組織(BT)を支持する標本支持部(2)と、赤外光(L1)の照射により組織から放射される放射光(L2)を分光して検出する検出部(4)と、検出部の校正に使われる校正基準部(5)と、赤外光の光路および放射光の光路に対する外光の入射を遮るように、標本支持部および校正基準部を収容する収容部(6)と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】撮像装置(1)は、生物の組織(BT)を支持する標本支持部(2)と、赤外光(L1)の照射により組織から放射される放射光(L2)を分光して検出する検出部(4)と、検出部の校正に使われる校正基準部(5)と、赤外光の光路および放射光の光路に対する外光の入射を遮るように、標本支持部および校正基準部を収容する収容部(6)と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像装置に関する。
医療などの分野において、生物の組織を撮像し、その画像を各種診断や検査、観察等に活用する技術が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。特許文献1に係る装置は、例えば、赤外線を身体組織に照射し、身体組織で反射した赤外線に基づいて皮下血管の映像を取得する技術である。
例えば上述のような撮像技術においては、生物の組織の情報を高精度に取得可能であることが望まれる。
本発明の態様に従えば、生物の組織を支持する標本支持部と、赤外光の照射により組織から放射される放射光を分光して検出する検出部と、検出部の校正に使われる校正基準部と、赤外光の光路および放射光の光路に対する外光の入射を遮るように、標本支持部および校正基準部を収容する収容部と、を備える撮像装置が提供される。
実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る撮像装置1を示す図である。図中のXYZ直交座標系において、X方向およびY方向は、例えば水平方向であり、Z方向は例えば鉛直方向である。X方向、Y方向、及びZ方向の各方向において、適宜、矢印の向きを+側(例、+X側)と称し、その反対側を−側(例、−X側)と称す。
撮像装置1は、例えば、病理診断支援、臨床診断支援、観察支援などの医療支援に利用される。撮像装置1は、例えば、標本支持部2、照明部3、検出部(撮像部)4、校正基準部5、収容部6、及び制御部7を備える。
標本支持部2は、生物の組織BTを含む標本を支持する。標本支持部2は、例えば、矩形板状の部材である。標本支持部2は、例えば、その上面が水平方向とほぼ平行に配置され、この上面(載置面)に組織BTを載置可能である。本実施形態において、撮像装置1は、ステージ8を備える。標本支持部2は、例えば、ステージ8に交換可能に設けられる。標本支持部2は、ステージ8の一部でもよいし、ステージ8とは別の部材でもよい。ステージ8は、標本支持部2をY方向に移動可能である。ステージ8は、制御部7に制御され、制御部7から供給される制御信号に定められた位置に標本支持部2を移動(例、平行移動)させる。ステージ8は、標本支持部2を、1方向(例、Y方向)のみに移動可能でもよいし、2方向(例、X方向およびY方向)に移動可能でもよく、3方向(例、X方向、Y方向、及びZ方向)に移動可能でもよい。また、ステージ8は標本支持部2を回転可能に構成されてもよく、ステージ8の回転軸方向は1方向、2方向、3方向のいずれでもよい。
組織BTは、例えば人間の組織であるが、人間以外の生物(例、動物)の組織でもよい。組織BTは、生物から切り取った状態の組織でもよいし、生物に付随した状態の組織でもよい。また、組織BTは、生存している生物(生体)の組織(生体組織)でもよいし、死亡後の生物(死体)の組織でもよい。組織BTは、生物から摘出した物体でもよい。組織BTは、生物のいずれの器官を含んでもよく、皮膚を含んでいてもよいし、皮膚よりも内側の内臓などを含んでもよい。また、組織BTは、分泌物と排泄物の一方または双方を含んでいてもよい。また、組織BTは、光を受けて励起により光を発する物質(例、蛍光物質、りん光物質)を生物の組織に付与したものであってもよい。また、組織BTは、ホルマリン等の組織固定液を用いて固定されてもよい。
照明部3は、組織BTに赤外光L1(以下、本明細書では、「赤外光」と称した場合には「近赤外光」をも含む概念とする)を照射する。赤外光L1の波長帯は、例えば、約750nm以上約2500nm以下の波長帯域の少なくとも一部である。照明部3は、例えば、光源ユニット11および照明光学系12を備える。光源ユニット11は、例えばハロゲンランプを含む。光源ユニット11は、例えば、赤外光L1および可視光を含む照明光を射出する。光源ユニット11が射出する可視光の波長帯は、例えば、約380nm以上約750nm以下の波長帯域の少なくとも一部である。
なお、光源ユニット11は、ハロゲンランプ以外のランプ光源、発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)などの固体光源を含んでもよい。また、照明部3は、可視光を組織BTに照射しなくてもよい。例えば、光源ユニット11は、可視光を射出しなくてもよい。また、光源ユニット11は、赤外光L1および可視光を射出し、照明部3は、光源ユニット11から射出された光の少なくとも一部をフィルタなどにより除いて、赤外光L1を組織BTに照射してもよい。照明部3の光源ユニット11は、組織BTに近赤外光を照射可能である。また、照明部3は、無影灯のような無影照明が可能であっても良い。
照明光学系12は、赤外光L1を帯状のスポット形状で組織BTに照射する。照明光学系12は、例えば、光学部材13および偏向部14を含む。照明光学系12は、光源ユニット11から射出された赤外光L1を照明領域IAへ導く。照明領域IAは、例えば、X方向を長手とする帯状の領域である。光源ユニット11から射出された赤外光L1は、例えば、光ファイバなどの導光部材(図示せず)を介して、照明光学系12の光学部材13に導入され、光学部材13から照明領域IAに照射される。光学部材13は、例えば、X方向を長手とする柱状の部材(例、光学ロッド)である。光学部材13は、例えば、その内面での反射により赤外光L1をX方向へ導きつつ、X方向を長手とする帯状のスポット形状の赤外光L1を射出する。
偏向部14は、ステージ8の移動方向に非垂直な軸周りに光学部材13を偏向させる。例えば、ステージ8は、標本支持部2をX方向に移動させ、偏向部14は、X方向と非垂直な軸(例、X方向に平行な軸)の周りで光学部材13を回転させることで、光学部材13を偏向させる。偏向部14は、例えば、光学部材13を偏向させる駆動力を発生するアクチュエータ(図示せず)と、このアクチュエータからの駆動力を光学部材13に伝達する伝達部(図示せず)とを備える。偏向部14は、例えば、制御部7に制御され、光学部材13を偏向させる。例えば、偏向部14は、制御部7から供給される制御信号に定められた角度だけ光学部材13を回転させ、光学部材13を偏向させる。偏向部14は、制御部7に制御されなくてもよい。例えば、偏向部14は、操作(例、マニュアル操作)により光学部材13を偏向させてもよい。例えば、偏向部14は、ユーザの人力などの駆動力により光学部材13を偏向させてもよい。
偏向部14は、光学部材13を偏向させることで、光学部材13からの赤外光L1の照射方向を変化させる。例えば、偏向部14は、光学部材13を偏向させることで、標本支持部2(例、標本支持部2上の組織BT)に対する赤外光L1の入射角を変化させる。例えば、偏向部14は、組織BTに対する赤外光L1の照射方向と、組織BTから撮像部4へ向かう放射光L2の進行方向とが正反射の関係からずれるように、光学部材13を偏向させる。
なお、撮像装置1は、照明部3の少なくとも一部を備えなくてもよい。例えば、照明部3は、撮像装置1の外部の装置であってもよい。例えば、光源ユニット11は、撮像装置1が使用される設備の一部でもよい。また、例えば、光源ユニット11の少なくとも一部と照明光学系12の少なくとも一部は、撮像装置1に交換可能にそれぞれ設けられ、組織BTの撮像を行う際に撮像装置1に取り付けられてもよい。
検出部としての撮像部4は、赤外光L1の照射により組織BTから放射される放射光(例、散乱光、反射光、透過光など)L2を分光して検出する。例えば、撮像部4は、組織BTの少なくとも一部から放射される放射光L2の光強度を波長ごとに検出する。放射光L2は、例えば、組織BTで反射散乱した赤外光L1を含む。照明部3が赤外光L1および可視光を含む照明光を照射する場合、放射光L2は、組織BTで反射散乱した可視光を含んでもよい。また、放射光L2は、組織BTを透過した光を含んでもよく、組織BTから放射される蛍光、りん光を含んでもよい。
撮像部4は、例えば、撮像光学系(検出光学系)15および撮像素子(受光素子)16を備える。撮像光学系15は、ステージ8上の照明領域IA(組織BT)から放射された光を、撮像素子16へ導く。撮像光学系15は、レンズ17および分光器18を備える。レンズ17は、組織BTから放射された光を撮像素子16上に集光する。分光器18は、例えばプリズム、回折格子、スリットの少なくとも一つを含み、組織BTから放射された光を複数の波長帯の成分に分光する。分光器18は、組織BT上の各点から放射された光を、一方向(Y方向)に長いスポット形状のスペクトル光に分光する。例えば、分光器18は、このスペクトル光のうち短波長側の成分をY方向の一方に分光し、長波長側の成分をY方向の他方に分光する。
撮像素子16は、CMOSセンサあるいはCCDセンサなどの2次元イメージセンサを含む。撮像素子16は、フォトダイオードなどの光電変換素子が配列される受光面16aを有する。例えば、受光面16aにおいて、1つのフォトダイオードが配置される領域は1つの画素に対応する。以下の説明では、受光面16aにおいて、照明領域IAの長手方向に対応する方向をPi方向とし、Pi方向に直交する方向をPj方向とする。Pi方向は例えば垂直走査方向であり、Pjは例えば水平走査方向である。撮像素子16の画素は、Pi方向とPj方向のそれぞれに並んでいる。上述した撮像素子16は、ハイパースペクトルカメラの少なくとも一部として動作する。撮像部4は、例えばハイパースペクトルカメラのように、画像の1画素において複数の光強度のスペクトルデータを1回又は複数回の撮影で取得できる。また、撮像部4は、所定の波長帯域(例、赤外光の波長帯域)において、生物の組織BTにおける複数の試料画像としてハイパースペクトル画像(キューブデータ)を取得する。したがって、撮像部4は、試料の領域ごと(例、試料画像の画素ごと)において、数nm又は数10nmの波長間隔で連続する複数のスペクトルデータ(分布データ)を取得することができる。
ここで、Pj方向に並ぶ複数の画素(水平走査線)に着目する。分光器18は、組織BTの各点から放射された光を、照明領域IAの長手方向に直交する方向に分布するスペクトル光に分光するので、水平走査線の一端側の画素には、スペクトル光のうち短波長側の成分が入射し、水平走査線の他端側の画素にはスペクトル光のうち長波長側の成分が入射する。このように、撮像素子16は、組織BT上の一部から放射された光を、水平走査線上に並ぶ複数の画素により、波長帯ごとに分けて検出できる。例えば、光源ユニット11は、広い波長帯域にわたる赤外光を射出し、撮像素子16の複数の画素は、それぞれ、光源ユニット11から射出される赤外光よりも狭い波長帯の光を検出する。
例えば、水平走査線の一端の画素に入射する光の波長がλ1であり、他端に入射する光の波長がλ2であるとする。水平走査線上に並ぶ画素の数がK個(Kは1以上の整数)である場合に、撮像素子16は、波長がλ1からλ2の波長帯域の光を、K個の波長帯に分けてそれぞれ検出できる。以下、複数の波長帯に分けて光強度を検出する場合の各波長帯の幅(各画素に入射する光の波長帯の幅)を、適宜、検出幅という。また、各画素に入射する光の波長帯を、適宜、その中心波長で代表的に表す。検出幅は、λ1、λ2、Kに依存するが、例えば数nm程度(例、1nm以上10nm未満)にできる。検出幅は、任意に設定できる。例えば、λ1とλ2の差を小さく設定するほど、またKを大きく設定するほど、上記の検出幅を狭く(例、1nm未満に)できる。例えば、λ1とλ2の差を大きく設定するほど、またKを小さく設定するほど、上記の検出幅を広く(例、10nm以上に)できる。また、例えば、2以上の画素で出力値の平均を取ることにより、上記の検出幅を広く設定できる。
撮像素子16は、例えば、組織BTの少なくとも一部(例、撮像部4の検出範囲)から放射される放射光L2のスペクトルデータを1回の撮像で取得できる。撮像部4の検出範囲は、例えば、標本支持部2上で撮像部4が撮像可能な撮像領域、標本支持部2上の撮像部4の視野領域である。撮像部4の検出範囲は、例えば、照明領域IAの少なくとも一部を含む。撮像素子16は、例えば、1回の撮像において、組織BTのうち照明領域IAに配置される帯状の部分を撮像する。例えば、1回の撮像で得られるスペクトルデータは、例えば2次元のスペクトルデータである。2次元のスペクトルデータは、例えば、標本支持部2上のX方向の位置(Pj方向の画素の位置)および波長(Pi方向の画素の位置)と関連付けられた光強度(各画素の出力値)を含む。
撮像装置1は、例えば、組織BT上で撮像対象の領域を変更しつつ、組織BTの複数の領域を撮像部4により撮像し、3次元のスペクトルデータ(例、ハイパースペクトル画像のデータ)を取得する。撮像装置1は、3次元のスペクトルデータ(例、ハイパースペクトル画像のデータ)を取得する。3次元のスペクトルデータは、例えば、標本支持部2上のX方向の位置(Pj方向の画素の位置)、標本支持部2上のY方向の位置(ステージ8と照明領域IAとの相対位置)、及び波長(Pi方向の画素の位置)と関連付けられた光強度(各画素の出力値)を含む。例えば、3次元のスペクトルデータから所定波長のデータを抽出すると、標本支持部2上の2次元領域における所定波長の光の光強度の分布が得られる。この所定波長は、撮像部4により検出する光の波長帯から任意に選択可能である。
例えば、撮像装置1は、ステージ8の移動によって組織BTを赤外光L1で走査しながら検出部(撮像部4)によって放射光L2を検出する。例えば、ステージ8は、標本支持部2を照明光学系12に対して相対的に移動させることで、標本支持部2上の組織BTと照明領域IAとを相対的に移動させる。ステージ8は、標本支持部2を検出部(撮像部4)の検出範囲(検出領域、撮像領域、撮像範囲、視野)に対して相対的に移動させる。撮像部4は、組織BT上の領域ごとに1回の撮像を行う処理を繰り返し、複数回数の撮像を行う。制御部7は、例えば、撮像部4の検出結果をもとに、組織BTの複数の領域(例、1画素、複数の画素)のそれぞれにおける赤外光の波長帯のスペクトルデータ(例、3次元のスペクトルデータ)を取得する。
例えば、制御部7と撮像部4とは有線または無線により通信可能に接続され、撮像部4は、複数の撮像で得られる複数の2次元のスペクトルデータを制御部7に供給する。制御部7は、例えば、複数の2次元のスペクトルデータ、及びステージ8の位置情報を用いて、3次元のスペクトルデータを生成する。例えば、制御部7は、撮像部4を制御し、所定のタイミングで撮像を行わせる。制御部7は、撮像部4に供給する制御信号に定められる撮像タイミングと、ステージ8に供給される制御信号に定められるステージ8の位置情報とを用いて、複数の2次元のスペクトルデータをそれぞれステージ8の位置情報と関連付けることにより、3次元のスペクトルデータを取得する。なお、複数の2次元のスペクトルデータから3次元のスペクトルデータを生成する処理は、制御部7以外の処理部が行ってもよく、例えば撮像部4が行ってもよい。
収容部6は、赤外光L1の光路および放射光L2の光路における外光の入射を遮るように、標本支持部2および撮像部4を収容する。収容部6は、例えば、照明部3の光学部材13を収容し、光学部材13から標本支持部2までの赤外光L1の光路に対する、収容部6の外部からの光を遮光する。また、収容部6は、標本支持部2から撮像素子16までの放射光L2の光路に対する、収容部6の外部からの光を遮光する。撮像部4は、例えば、撮像素子16を収容する筐体(例、カメラボディ)を含む。収容部6は、撮像部4の筐体を含んでもよい。また、収容部6は、撮像部4の筐体を含まず、標本支持部2から撮像素子16までの放射光L2の光路のうち撮像部4の筐体内の光路を除いた光路について、外光を遮光してもよい。例えば、収容部6は、撮像部4のうち少なくとも撮像素子16を収容する構成でもよい。
図2は、本実施形態に係る撮像装置1の収容部6を示す図である。図2(A)には収容部6の外観を示し、図2(B)には、収容部6の一部を切り欠いてその内部を示した。収容部6は、例えば中空の箱状であり、その内部に収容空間SPを有する。収容部6は、例えば、収容空間SPを外部に開放可能な扉部材21を備える。生物の組織BTは、収容空間SPが外部に開放された状態(開放状態)で、収容空間SPと外部とで搬入、搬出される。収容部6は、収容空間SPが閉鎖された状態(閉鎖状態、遮光状態)で、例えば収容部6の外部(例、収容部6以外の撮像装置1の内部、撮像装置1の外部など)から入射する外光が遮光された状態を保てる暗箱(暗室)として機能する。収容部6は、例えば、収容空間SPが閉鎖された状態で、収容部6の外部(例、収容部6以外の撮像装置1の内部、撮像装置1の外部など)から収容空間SPに外光(例、室内灯からの光、自然光)が入射する(進入する)ことを抑制(低減)する。
収容部6は、例えば、撮像部4の少なくとも一部を収容する。例えば、撮像部4は、撮像光学系15(図1参照)の少なくとも一部を収容する鏡筒22を備え、収容部6は、撮像部4のうち少なくとも鏡筒22の先端部を収容する。収容部6は、撮像部4の一部を収容しなくてもよい。また、収容部6は、例えば、照明部3のうち最も標本支持部2に近い光学部材(例、光学部材13)を収容する。収容部6は、照明部3の一部を収容しなくてもよく、例えば光源ユニット11は、収容部6の外部に設けられる。光源ユニット11を収容部6の外部(例、収容部6以外の撮像装置1の内部、撮像装置1の外部など)に配置する場合、例えば、光源ユニット11で発生する熱が収容空間SPに伝わることを抑制(低減)すること、光源ユニット11を容易に交換することなどができる。
収容部6は、例えば、内面6aを有し、内面6aは、組織BTから放射される放射光L2(図1参照)の光路(例、標本支持部2と撮像部4の入射端までの光路)を囲むように設けられる。内面6aは、放射光L2(例、赤外光)の反射が抑制(低減)されている。また、内面6aは、組織BTに照射される赤外光L1(図1参照)の光路(例、光学部材13と標本支持部2との間の光路)を囲むように設けられる。内面6aは、赤外光L1の反射が抑制されている。例えば、内面6aは、例えばコーティング処理などの表面処理により赤外光の反射が抑制されている。内面6aは、例えば、近赤外光の反射率が10%未満、5%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、又は0.1未満のものである。内面6aの反射率は、例えば、コーティング膜の材質により予め調整される。内面6aの赤外光に対する反射率は、例えば、撮像部4の検出範囲A11に配置される物体(例、組織BT、標本支持部2、校正基準部5)の赤外光に対する反射率よりも低い。例えば、反射率Rは、界面に対して一方の材質の屈折率N1、他方の屈折率N0を用いて、下記の式(1)で表される。
R=(N0−N1)^2/(N0+N1) ・・・(1)
R=(N0−N1)^2/(N0+N1) ・・・(1)
次に、収容部6の開閉機構について説明する。図3は、実施形態に係る撮像装置1の扉部材21を示す図である。収容部6は、標本支持部2を収容する収容空間SPの少なくとも一部を外部へ開放可能な扉部材21を備える。収容部6は、収容空間SPに通じる開口6bを有し、扉部材21は、開口6bを塞ぐことが可能である。扉部材21は、例えば、Z方向に平行な軸21aの周りで回転可能に支持される。扉部材21は、軸21aの周りの回転により、開口6bを塞ぐ位置(以下、閉位置という)と、開口6bの少なくとも一部を塞がない位置(以下、開位置という)とに配置可能である。扉部材21のうち収容空間SPに面する内面21bは、収容部6の内面6aの一部であり、放射光L2(例、赤外光)の反射が抑制(低減)されている。
なお、扉部材21は、例えばZ方向への平行移動により、開口6bを塞ぐ位置と開口6bの少なくとも一部を塞がない位置とに配置可能なシャッタ状のものでもよい。扉部材21は、アクチュエータ(図示せず)からの駆動力により開閉するものでもよいし、ユーザの人力により開閉するものでもよい。
本実施形態において、撮像装置1は、扉部材21の開閉状態を検出するセンサ23を備える。センサ23は、例えば、軸21aと反対側の開口6bの縁の近傍に設けられる。センサ23は、例えば電子式のセンサであり、扉部材21の開閉状態を電気的に検出する。センサ23は、例えば、扉部材21が閉位置にあるか否かを示す検出結果を、制御部7に供給する。例えば、撮像装置1はインターロック機構を備え、制御部7は、センサ23の検出結果に基づいて、撮像装置1の少なくとも一部の動作を制限、もしくは禁止する。このインターロック機構は、例えば、電気的に(ソフトフェア的に)、撮像装置1の少なくとも一部の動作を制限、もしくは禁止する。例えば、制御部7は、扉部材21が開位置にある(閉位置にない)とセンサ23が検出した場合、ステージ8の移動を禁止する。制御部7は、扉部材21が開位置にあるとセンサ23が検出した場合、ステージ8の移動速度を制限してもよい。制御部7は、撮像装置1の動作を制限、もしくは禁止する場合、その旨を、ランプの点滅、音声などによりユーザに報知してもよい。また、撮像装置1は、例えば、撮像装置1の動作を緊急停止する緊急停止ボタンを備えてもよい。制御部7は、例えば、緊急停止ボタンが操作されたことが検出された場合に、撮像装置1の動作を停止させる。なお、撮像装置1は、上記のインターロック機構を作動させるか否か(インターロック機構のオンオフ)を切り替える切替部を備えてもよい。この切替部は、機械式のスイッチでもよいし、制御部7がオペレータの指令に応じてインタロック機構のオンオフを切り替えるものでもよい。また、センサ23は、機械式のものでもよい。例えば、センサ23は、扉部材21の開閉に応じた力を、撮像装置1において機械的に動作する部分(例、ステージ8)に伝えるリンク機構の少なくとも一部でもよい。例えば、上記のインターロック機構は、扉部材21の開閉に連動するリンク機構により、ステージ8の移動を機械的に制限または禁止(ロック)するものでもよい。また、インターロック機構は、電気的に撮像装置1の少なくとも一部の動作を制限もしくは禁止する電気的機構と、機械的に撮像装置1の少なくとも一部の動作を制限もしくは禁止する機械的機構とを備えてもよい。また、上記の電気的機構および機械的機構は、それぞれ独立してオンオフを切り替え可能でもよいし、連動してオンオフを切り替え可能でもよい。
次に、校正基準部5について説明する。図4は、実施形態に係る撮像装置のステージ8、校正基準部5、スケール部25を示す図である。校正基準部5は、例えば、少なくとも表面に測定の基準となる校正用部分(例、標準白色板、標準灰色板、標準黒色板など)を有し、撮像部4の校正(例、撮像部4の受光素子が受光する光の輝度の校正)に使われる部材である。校正基準部5は、例えば、標準白色板などのように公的機関によって校正、検定されたものである。校正基準部5は、例えば、所定の波長の光について、その表面における反射率の分布がほぼ均一なものである。例えば、校正基準部5は、所定の波長の光に対する反射率の空間分布の分散(例、標準偏差)が閾値以下のものである。また、校正基準部5は、例えば、所定の波長帯(例、300nm以上2500nm以下)の光に対する反射率の分布がほぼ平坦なものである。例えば、校正基準部5は、その表面の各位置において、波長に対する反射率の分布の分散(例、標準偏差)が閾値以下のものである。校正基準部5は、板状の部材でもよいし、ブロック状(バルク状)の部材でもよく、シート状の部材、その他の形状の部材でもよい。
校正基準部5は、例えば、標本支持部2に対してステージ8の移動方向(例、Y方向)に設けられる。例えば、撮像装置1は、校正基準部5を保持する保持部26を備え、保持部26は、ステージ8において標本支持部2のY方向(例、測定方向、走査方向)に設けられる。なお、保持部26は、ステージ8の一部でもよいし、ステージ8と別の部材でもよい。例えば、保持部26は、校正基準部5を保持可能であり、撮像部4の校正を行う際にステージ8に取り付け可能な部材でもよい。また、撮像装置1は、校正基準部5を備えなくてもよい。例えば、校正基準部5は、撮像部4の校正を行う際に、撮像装置1に取り付けられてもよい。
ステージ8は、例えば、校正基準部5を、標本支持部2とともに移動させる。標本支持部2および校正基準部5は、ステージ8に、ステージ8の移動方向に沿って配置され、ステージ8の移動によって一体的に移動可能である。例えば、撮像部4の校正を行う際に、制御部7は、校正基準部5が撮像部4の検出範囲A1に配置される位置(図4(A)に符号Y1で示す)に、ステージ8を撮像部4に対して相対移動させて配置させる。制御部7は、校正基準部5が撮像部4の検出範囲A1に配置された状態(校正基準部5の配置状態)で、照明部3から赤外光を照射して校正基準部5を照明させ、撮像部4に校正基準部5を撮像させる。また、組織BTの撮像を行う際に、制御部7は、例えば、組織BTが撮像部4の検出範囲A1に配置される位置(図4(A)に符号Y2で示す)に、ステージ8を撮像部4に対して相対移動させて配置させる。制御部7は、組織BTが撮像部4の検出範囲A1に配置された状態(校正基準部5の退避状態)で、照明部3から組織BTに対して赤外光を照射させ、撮像部4に組織BTを撮像させる。また、制御部7は、例えば、ステージ8をステップ的に移動させて、組織BTと検出範囲A1との相対位置をステップ的に変化させた後、組織BTと検出範囲A1とが静止した状態で撮像部4に組織BTを撮像させる。制御部7は、ステージ8の移動および撮像部4の撮像を含む処理を繰り返し実行させ、組織BTを走査(スキャン)させる。
本実施形態において、撮像装置1は、スケール部25を備える。スケール部25は、例えば、ステージ8に設けられる。スケール部25は、例えば、校正基準部5に対して、ステージ8の移動方向(例、Y方向、測定方向、走査方向)に設けられる。スケール部25は、例えば、校正基準部5と同じ部材27に設けられる。スケール部25は、例えば、部材27において、校正基準部5よりも標本支持部2に近い側の端部に形成される。スケール部25は、例えば、校正基準部5と標本支持部2との間に配置される。
図4(B)は、スケール部25を示す図である。スケール部25は、赤外光に対する光学特性が互いに異なる明部25aおよび暗部25bを含む。例えば、明部25aは、暗部25bと比較して、赤外光の反射率が高い。例えば、暗部25bは、明部25aと比較して、赤外光の吸収率が高い。暗部25bは、例えばカーボンなどにより形成される。明部25aと暗部25bとは、ステージ8の移動方向に交差する方向(例、X方向)に、交互に繰り返し設けられる。暗部25bと隣の暗部25bとの間隔(例、ピッチ)は、例えば、1mm、2mm、5mm、10mmなどのように予め定められる。
スケール部25は、例えば、撮像部4のフォーカス調整に使われる。例えば、撮像部4のフォーカス調整を行う際に、制御部7は、スケール部25が撮像部4の検出範囲A1に配置される位置(図3(A)に符号Y3で示す)に、ステージ8を撮像部4に対して相対移動させて配置させる。制御部7は、スケール部25が撮像部4の検出範囲A1に配置された状態で、照明部3から赤外光をスケール部25に照射させ、撮像部4にスケール部25を撮像させる。制御部7は、例えば、暗部25bと明部25aとのコントラストに基づいて、撮像部4の撮像光学系15のフォーカス位置(合焦位置)を検出する。例えば、撮像部4の撮像光学系15のフォーカス位置を変化させ、明部25aと暗部25bとのコントラストが最大となる場合に、撮像部4の撮像光学系15のフォーカス位置がスケール部25に合っていることになる。
スケール部25は、例えば、ステージ8の移動の検査に使われる。例えば、ステージ8の移動の検査を行う際に、制御部7は、ステージ8を移動させることでスケール部25上の撮像部4の検出範囲A1の位置を変化させ、撮像部4にスケール部25を撮像させる。例えば、複数の撮像画像に写っているスケール部25の位置を比較することにより、ステージ8の移動方向および移動量の少なくとも一方が得られる。
なお、スケール部25は、撮像画像に写っている物体の実寸を取得することなどにも利用できる。また、図4(A)において、スケール部25は、校正基準部5と同じ部材27に設けられているが、校正基準部5と別の部材に設けられてもよい。また、スケール部25の設置位置は、例えば、スケール部25をステージ8の移動により撮像部4の検出範囲A1に配置可能な位置から適宜選択される。図4(B)において、明部25aと暗部25bとは、ステージ8の移動方向(例、Y方向)と交差する方向に並んでいるが、ステージ8の移動方向に並んでもよい。また、明部25aと暗部25bとは、例えば、格子状に配置され、ステージ8の移動方向(例、Y方向)と、その交差方向(例、X方向)に並んでいてもよい。
次に、標本支持部2の鉛直方向の移動機構について説明する。図5は、実施形態に係る撮像装置1の移動部31、指示部材32を示す図である。図5(A)と図5(B)は、組織BTの寸法が異なり、図5(A)には相対的に寸法が大きい組織BTを撮像する状態の例を示した。移動部31は、例えば、ステージ8を撮像部4の光軸4aの方向(例、Z方向)に移動させる。移動部31は、ステージ8をZ方向(例、上下方向、鉛直方向)に移動させることにより、ステージ8上の標本支持部2(図4参照)および校正基準部5(図4参照)を、光軸4aの方向に移動させる。
移動部31は、例えば、ジャッキなどの昇降機構を含み、ステージ8を移動させる駆動力をステージ8に伝達する。移動部31は、例えば、ステージ8を移動させる駆動力を発生するアクチュエータを備えてもよい。例えば、制御部7は、移動部31のアクチュエータを制御し、ステージ8の位置を制御してもよい。また、移動部31は、ステージ8の一部でもよい。移動部31は、上記のアクチュエータを備えなくてもよく、例えば、ユーザの人力などを駆動力として、ステージ8を移動させてもよい。
指示部材32は、撮像部4(例、撮像光学系15)の合焦位置Fpを示す部材である。指示部材32は、例えば、ステージ8の側方に設けられる。撮像部4の合焦位置は、例えば、図3で説明したように、スケール部25を用いて検出可能である。指示部材32は、例えば、撮像部4の光軸4aの方向において可動に設けられる。例えば、指示部材32は、撮像部4の合焦位置が変更になった場合に、変更後の合焦位置に合わせるように移動可能である。
例えば、撮像装置1は、移動部31および指示部材32を用いて、組織BTの所望の部分(検出対象の部分)と撮像部4との相対位置を調整できる。ここでは、組織BTの表層を検出する例を説明する。例えば、図5(A)のように、組織BTの寸法(例、厚み)が大きい場合、制御部7がステージ8を移動部31によって下方に移動させることで、組織BTの表層を撮像部4の合焦位置に近づけることができる。また、例えば、移動部31によるステージ8の移動量を、指示部材32を参照して決定することにより、組織BTの表層の位置を撮像部4の合焦位置と合わせることが容易になる。例えば、図5(B)のように、組織BTの寸法(例、厚み)が小さい場合、制御部7がステージ8を移動部31によって上方に移動させることで、組織BTの表層を撮像部4の合焦位置に近づけることができる。また、例えば、移動部31によるステージ8の移動量を、指示部材32を参照して決定することにより、組織BTの表層の位置を撮像部4の合焦位置と合わせることが容易になる。
図6は、実施形態に係る撮像装置1の排気口50を示す図である。本実施形態において、収容部6は、標本支持部2が収容される空間(図5の収容空間SP)のガスを外部へ排気する排気口50を備える。排気口50は、収容部6の側面又は底面のような収容部6の所定面(例、内面)に設けられ、収容空間SPに通じている。例えば、組織BTがホルマリン溶液などの組織固定溶液で固定化されている場合、撮像装置1は、組織固定溶液から揮発したガス(例、ホルムアルデヒド)を排気口50から外部へ排気可能である。また、撮像装置1は、収容空間SPのガスを排気することにより、収容空間SPの熱を外部へ逃がすことができる。排気口50には、例えば、収容空間SPのガスを外部へ送出するファン、吸引機などの送気部が設けられてもよい。また、排気口50は、例えば、ホース、配管などの流路を介して、外部に設けられる吸引機などの送気部と接続されてもよい。なお、撮像装置1は、収容空間SPのガスを処理(例、フィルタリング処理)して、処理後のガスを外部へ排気可能でもよい。
次に、上述の撮像装置1の構成に基づき、撮像方法の一例について説明する。本実施形態に係る撮像方法は、生物の組織を標本支持部に支持することと、赤外光の光路および放射光の光路に対する外光の入射を遮るように、標本支持部および撮像部を収容することと、赤外光の照射により組織から放射される放射光を撮像部により分光して検出することと、撮像部の校正に使われる校正基準部を保持することと、を含む。
図7は、実施形態に係る撮像方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態において、撮像装置1は、例えば、組織BTの撮像に先立ち、撮像部4の校正を行う。ステップS1において、制御部7は、ステージ8を制御し、校正基準部5を撮像部4の検出範囲(例、視野)に配置させる。ステップS2において、制御部7は、収容部6の扉部材21が閉位置に配置された状態で、照明部3から赤外光を校正基準部5に照射させ、撮像部4に校正基準部5を撮像させる。ステップS2の撮像画像を用いると、所定の光量に対する撮像部4の各画素の出力が得られる。例えば、校正基準部5は、反射率の空間分布(面内分布)のばらつき(分散)が所定値以下となるように、形成されている。例えば、検出部(撮像部4)の検出結果(撮像画像)において、Pi方向の検出値(例、画素値)の分布は、受光素子(撮像素子16の画素)の特性(例、感度)の分布に相当する。例えば、撮像画像のPi方向において相対的に暗い部分に対応する撮像素子16の画素は、他の画素に比べて感度が低い場合がある。このような画素は、例えば、ゲインを増すこと、正のオフセットを付加することなどにより、所定の光量に対する出力を他の画素と揃えることができる。また、例えば、校正基準部5は、所定の波長帯おける反射率の分布(波長に対する反射率の分布)が所定の分布となるように、形成されている。例えば、検出部(撮像部4)の検出結果(撮像画像)において、Pj方向の検出値(例、画素値)の分布と、校正基準部5の波長に対する反射率の分布とを比較することにより、受光素子(撮像素子16の画素)の特性(例、感度)の波長に対する分布が得られる。例えば、撮像画像のPj方向において、校正基準部5の反射率がほぼ一定となる波長帯に対応する部分のうち相対的に暗い部分は、他の画素に比べて感度が低い場合があり、ゲインをかけることなどにより所定の光量に対する出力を他の画素と揃えることができる。ステップS3において、制御部7は、収容部6の扉部材21が閉位置に配置され、かつ照明部3から赤外光の照射を停止させた状態で、撮像部4に校正基準部5を撮像させる。ステップS3の撮像画像を用いると、光量がほぼ0である場合の撮像部4の各画素の出力が得られる。例えば、この撮像画像において相対的に明るい部分に対応する撮像素子16の画素は、他の画素と比較して感度が高い、あるいはノイズが多いなどの場合がある。このような画素は、例えば、ゲインを減らすこと、負のオフセットを付加することなどにより、所定の光量(例、光量がほぼ0)に対する出力を他の画素と揃えることができる。ステップS4において、制御部7は、ステップS2の撮像画像およびステップS3の撮像画像を用いて、撮像部4を校正する(例、撮像部4の受光素子が受光する光の輝度の校正)。例えば、制御部7は、図1に示した受光面16aにおいてPj方向に並ぶ複数の画素から、所定の光量に対して同じ出力が得られるように、撮像部4を校正する。また、例えば、制御部7は、図1に示した受光面16aにおいてPi方向に並ぶ複数の画素から、所定の光量に対して同じ出力が得られるように、撮像部4を校正する。
次に、撮像装置1は、校正された撮像部4を用いて、ステップS5以降の処理により組織BTを撮像する。ステップS5において、制御部7は、ステージ8を制御し、撮像部4の検出範囲に標本支持部2を配置させる。ステップS6において、標本支持部2に生物の組織BTが配置される。ステップS7において、制御部7は、収容部6の扉部材21が閉位置に配置された状態で、照明部3から標本支持部2上の組織BTに赤外光を照射させ、撮像部4に組織BTを撮像させる。また、制御部7は、ステージ8の位置を変更して撮像部4に組織BTを撮像させる処理を繰り返し行う。ステップS8において、制御部7は、ステップS7で得られた撮像画像を用いて3次元のスペクトルデータを生成し、3次元のスペクトルデータを外部に出力する。
なお、制御部7は、ステップS1〜ステップS4の校正処理を、1回の撮像を行うたびに実行してもよいし、所定回数の撮像を行うたびに実行してもよい。また、上記の校正処理は、撮像の条件(例、撮像素子16のシャッタ速度、検出範囲のサイズ、赤外光の波長、赤外光の強度)の少なくとも一部が変更された際に、行われてもよい。上記の校正処理は、撮像装置1の電源が投入されるたび(1回起動されるたび)に行われてもよいし、撮像装置1が所定の回数起動されるたびに行われてもよい。また、上記の校正処理は、所定期間が経過するごとに実行されてもよい。また、制御部7は、ユーザの指令に応じて、上記の校正処理を行ってもよい。また、制御部7は、例えば、前回の校正処理からの撮像回数、経過時間、撮像の条件などに基づいて、校正処理の実行が推奨されるタイミングをユーザに報知してもよい。
上述のような撮像装置1は、例えば、表示装置および画像処理装置を備える撮像システムに利用される。この画像処理装置は、例えば、撮像装置1が撮像した組織BTの撮像画像に対して画像処理を行って、画像を生成する。また、撮像システムは、撮像装置1が撮像した組織BTの撮像画像と、画像処理装置が生成した画像との少なくとも一方を表示装置に表示させる。また、例えば、本実施形態における撮像装置1は、赤外光を用いた病理診断支援用医療機器(例、赤外光を利用した病理用撮像装置など)に利用可能である。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1・・・撮像装置、2・・・標本支持部、4・・・撮像部、4a・・・光軸、5・・・校正基準部、6・・・収容部、6a・・・内面、6b・・・開口、7・・・制御部、8・・・ステージ、12・・・照明光学系、13・・・光学部材、14・・・偏向部、21・・・扉部材、23・・・センサ、25・・・スケール部、25a・・・明部、25b・・・暗部、26・・・保持部、50・・・排気口、BT・・・組織、L1・・・赤外光、L2・・・放射光、SP・・・収容空間
Claims (12)
- 生物の組織を支持する標本支持部と、
赤外光の照射により前記組織から放射される放射光を分光して検出する検出部と、
前記検出部の校正に使われる校正基準部と、
前記赤外光の光路および前記放射光の光路に対する外光の入射を遮るように、前記標本支持部および前記校正基準部を収容する収容部と、を備える撮像装置。 - 前記検出部の検出結果をもとに、前記組織の複数の領域のそれぞれにおける前記赤外光の波長帯のスペクトルデータを取得する制御部を備える請求項1に記載の撮像装置。
- 前記標本支持部を前記検出部の検出範囲に対して相対的に移動させるステージを備え、
前記ステージの移動によって前記組織を前記赤外光で走査しながら前記検出部によって前記放射光を検出する、請求項1または請求項2に記載の撮像装置。 - 前記標本支持部および前記校正基準部は、前記ステージに、前記ステージの移動方向に沿って配置され、前記ステージの移動によって一体的に移動可能である、請求項3に記載の撮像装置。
- 前記赤外光を帯状のスポット形状で前記組織に照射する照明光学系と、
前記標本支持部を前記照明光学系に対して相対的に移動させるステージと、
を備える請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の撮像装置。 - 前記照明光学系は、
前記帯状のスポット形状の前記赤外光を射出する光学部材と、
前記ステージの移動方向に非垂直な軸周りに前記光学部材を偏向させる偏向部と、を備える、請求項5に記載の撮像装置。 - 前記校正基準部は、前記標本支持部に対して前記ステージの移動方向に設けられ、
前記ステージは、前記校正基準部を前記標本支持部とともに移動させる、請求項5または請求項6に記載の撮像装置。 - 前記赤外光に対する光学特性が互いに異なる明部および暗部を含むスケール部を備え、
前記ステージは、前記スケール部を前記標本支持部とともに移動させる、請求項3〜請求項7のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記収容部は、前記放射光の光路を囲む内面を有し、
前記内面は、前記放射光の反射が抑制されている、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記収容部は、前記標本支持部が収容される空間のガスを外部へ排気する排気口を備える、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記収容部は、前記標本支持部を収容する空間を外部へ開放可能な扉部材を含み、
前記扉部材の開閉状態を検出するセンサを備え、
前記センサの検出結果に基づいて、前記ステージによる前記標本支持部の移動が抑制される、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記検出部の合焦位置を示す指示部材と、
前記標本支持部を、前記検出部の光軸方向に移動させる移動部と、を備える請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の撮像装置。
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