JP2010060519A - 観察装置 - Google Patents

観察装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010060519A
JP2010060519A JP2008228823A JP2008228823A JP2010060519A JP 2010060519 A JP2010060519 A JP 2010060519A JP 2008228823 A JP2008228823 A JP 2008228823A JP 2008228823 A JP2008228823 A JP 2008228823A JP 2010060519 A JP2010060519 A JP 2010060519A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging
observed
observation
image
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008228823A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Tsukamoto
宏之 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2008228823A priority Critical patent/JP2010060519A/ja
Publication of JP2010060519A publication Critical patent/JP2010060519A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】細胞等の被観察物(位相物体)全体の情報を得ることができる観察装置を提供する。
【解決手段】観察装置1が、被観察物5を支持するステージ10と、ステージ10に支持された被観察物5に対し、明部と暗部とが交互に繰り返し配置された照明光を照射する照明ユニット20と、照明光が照射される被観察物5からの散乱光を撮像面33上に導いて、被観察物5の像を結像させる結像光学系31と、結像光学系31により撮像面33上に結像された被観察物5の像を撮像する撮像素子32とを備え、ステージ10を照明光の明部と暗部の繰り返し方向に相対移動させるステージ駆動部11が設けられ、ステージ駆動部11による相対移動を行いながら撮像素子32が被観察物5の像を複数回撮像するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞等の微小な位相物体を広い視野で観察する観察装置に関する。
従来、細胞の培養に際して、培養状況や培養容器中の細胞の分布や量を確認するための観察が行われている。細胞の多くは光の吸収がほとんどない位相物体であるため、通常の観察によって細胞の有無を観察するのは困難であり、光学顕微鏡を用いた暗視野観察または位相差観察により光の細胞透過による位相変化を明暗変化に変換することで細胞等の観察が行われる。
しかしながら、顕微鏡の視野は数cm以上のサイズを持つ培養容器に比べて小さいため、被観察物の全体を見るためには視野を多数回移動させる必要があり、多大な観察時間が掛かってしまう。また、視野の大きな観察装置を作成しようとすると、被観察物を照明する照明装置が大掛かりになるうえ、細胞の培養容器の端部付近では培養容器の側壁が障害となって観察が難しくなる。
そこで、明部と暗部とを繰り返し配置してなる照明(ストライプ照明)で被観察物上を照明してストライプ状の暗視野像を生成し、透明な被観察物の広視野観察を可能とした観察装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−178426号公報
しかしながら、被観察物全体の情報を得るためにストライプ照明の明暗のパターンをシフトさせる場合に、不具合が生じる条件があり、このような条件においては他の部分を動かす必要があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、細胞等の被観察物(位相物体)全体の情報を得ることができる観察装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明を例示する第1の態様に従えば、被観察物を支持するステージと、前記ステージに支持された前記被観察物に対し、明部と暗部とが交互に繰り返し配置された照明光を照射する照明部と、前記照明光が照射される前記被観察物からの散乱光を所定の撮像面上に導いて、前記被観察物の像を結像させる結像光学系と、前記結像光学系により前記撮像面上に結像された前記被観察物の像を撮像する撮像部とを備え、前記ステージ、または、前記結像光学系および前記撮像部を、前記被観察物に照射された前記照明光に対して前記繰り返し配置方向に相対移動させる相対移動部が設けられ、前記相対移動部による前記相対移動を行いながら前記撮像部が前記被観察物の像を複数回撮像することを特徴とする観察装置が提供される。
また、本発明を例示する第2の態様に従えば、被観察物を支持するステージと、前記ステージに支持された前記被観察物に対し、明部と暗部とが交互に繰り返し配置された照明光を照射する照明部と、前記照明光が照射される前記被観察物からの散乱光を所定の撮像面上に導いて、前記被観察物の像を結像させる結像光学系と、前記結像光学系により前記撮像面上に結像された前記被観察物の像を撮像する撮像部とを備え、前記結像光学系および前記撮像部はそれぞれ、前記被観察物に達した前記照明光における前記繰り返し配置方向に沿って並ぶように複数設けられ、該複数の結像光学系の結像倍率は等しいとを特徴とする観察装置が提供される。
本発明によれば、細胞等の被観察物(位相物体)全体の情報を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。第1実施形態の観察装置1は、図1に示すように、被観察物5を支持するステージ10と、ステージ10上に支持された被観察物5に照明光を照射する照明ユニット20と、照明光が照射される被観察物5からの散乱光を撮像面33上に導いて、被観察物5の像を結像させる結像光学系31と、結像光学系31により撮像面33上に結像された被観察物5の像を撮像する撮像素子32と、演算処理部34および画像表示装置35とを主体に構成される。
被観察物5は、透明もしくは半透明の位相体であり、本実施形態においては、無染色の細胞6および当該細胞6が収められた透明な培養容器(シャーレ)7等から構成される。なお、ある物体に光が入ったとき、その光に位相変化を与える物体を位相物体(例えば、無色透明な標本、生体細胞、細菌等)という。
ステージ10は、透明な帯状に形成されており、詳細は図示省略する巻き掛け装置11に、側面から見て横長の長円形に巻き掛けられる。そして、巻き掛け装置11に横長の長円形に巻き掛けられたステージ10の上面に、被観察物5が載置されて支持される。巻き掛け装置11は、ステージ10をその周方向へ駆動可能に構成されており、被観察物5を支持するステージ10の上側部分を左右に駆動することができる。
照明ユニット20は、被観察物5の下方に位置するステージ10の内側に配設され、薄い箱形に形成された筐体部21と、筐体部21の底部に設けられた光源であるフラットパネルディスプレイ22と、筐体部21の上側の開口部分を覆う遮蔽体23と、遮蔽体23の下面に接合された拡散板26とを有して構成される。フラットパネルディスプレイ22は、均一な白色の光を上方向に発光する。遮蔽体23は、図2にも示すように、フラットパネルディスプレイ22から発せられた光を透過させる透過部24と、フラットパネルディスプレイ22から発せられた光を反射もしくは吸収させる非透過部25とが交互に繰り返し配置されて構成され、照明ユニット20は、この遮蔽体23より、フラットパネルディスプレイ22からの光が透過部24を透過した明部と、フラットパネルディスプレイ22からの光が遮られた暗部とが交互に繰り返し配置された縞状の白色光を照明光として被観察物5に向けて上方向に発光する。また、拡散板26はアクリル板等から構成され、拡散板26を透過した光は散乱光となる。
このような照明ユニット20により照明光が照射されて生じる被観察物5からの散乱光の一部は、結像光学系31に達する。なお、本実施形態において、照明ユニット20から発せられる照明光の明部と暗部の繰り返し配置のピッチ(周期)を2.25mmとし、照明ユニット20と被観察物5との間隔を25mmとする。また、被観察物5に達した照明光における明部と暗部の繰り返し配置方向が、巻き掛け装置11によるステージ10および被観察物5の移動方向と同じ方向(図1における左右方向)となるように調整される。
結像光学系31は、ステージ10の上方に配設され、被観察物5からの散乱光を撮像素子32の撮像面33上に導いて、被観察物5の像を結像させる。なお、本実施形態において、結像光学系30の物体側開口数は0.01とし、結像倍率は1/8倍であるとする。
撮像素子32は、例えば、CCDやCMOS等から構成され、その表面に被観察物5の像を撮像するための撮像面33が形成される。そして、撮像素子32は、結像光学系31により撮像面33上に結像された被観察物5の像を光電変換して、画像信号を演算処理部34に出力する。演算処理部34は、撮像素子32から出力される画像信号に基づいて、被観察物5の画像を取り込み、取り込んだ被観察物5の画像を画像表示装置35に表示させる。
以上のように構成される観察装置1において、照明ユニット20のフラットパネルディスプレイ22から上方向に発せられた光は、拡散板26を透過したのち遮蔽体23を通過し、縞状の照明パターンを有する照明光となって透明のステージ10を透過してからステージ10上の被観察物5に達する。このとき、被観察物5が位相物体であるため、照明光の殆どは被観察物5を透過し、照明光が被観察物5を透過する際、被観察物5から斜光照明による散乱光が生じる。
このようにして被観察物5で生じた散乱光は結像光学系31に達し、結像光学系31は、散乱光を撮像素子32の撮像面33上に導いて、被観察物5の像を結像させる。また、被観察物5を透過した照明光も結像光学系31に達し、結像光学系31は、照明ユニット20からの照明光を撮像素子32の撮像面33上に導いて、ぼやけた照明パターンの像を結像させる。
そのため、撮像素子32が被観察物5の像を撮像すると、照明ユニット20によるぼやけた照明パターンがバックグラウンドとして撮像される。そして、被観察物5である細胞6等が照明パターンの暗部と重なっている場合はその場所が明るくなり、明部と重なっている場合はその場所が暗くなるため、明部や暗部内での周囲との像強度変化を検出することにより、被観察物5である細胞6等の分布を観察測定することが可能になる。
このような観察装置1を用いて被観察物5の観察を行う際、まず、被観察物5(培養容器7)を図1におけるステージ10の左側(位置α)に載置し、巻き掛け装置11の作動により、ステージ10とともに被観察物5を一定速度で右側へ移動させる。次に、ステージ10とともに被観察物5を移動させながら、被観察物5の全体が結像光学系31の視野(実視野Y1)内に入るステージ10の中央付近(位置β)において、照明パターンが明部と暗部の繰り返し配置のピッチの1/3ずつ相対移動した3個所でそれぞれ、撮像素子32により被観察物5の像を撮像する。そうすると、被観察物5のいずれの場所においても、3枚の画像のうちどれかでは、バックグラウンドとして撮像される照明パターンの暗部と重なる。そこで、演算処理部34を用いて、3枚の画像から照明パターンの暗部となっている部分のみを切り取って合成することにより、バックグラウンドは暗く、物体のあるところだけ散乱光で明るく見える暗視野画像を得ることができる。そして、撮像素子32による撮像を行った被観察物5(培養容器7)は、ステージ10の右側(位置γ)においてステージ10より取り出される。なお、ステージ10を停止させることなく、ステージ10の左側(位置α)に被観察物5を載置し、ステージ10の右側(位置γ)で被観察物5を取り出すようにすれば、連続して被観察物5を撮像することが可能である。
ところで、被観察物5の全体の情報を得るには、照明パターン、被観察物5、結像光学系31(および撮像素子32)における相対的な位置関係が変化し、被観察物5上の任意の場所が複数枚の画像のどれかで照明パターンの暗部に位置していればよい。そこで、照明を容易に移動できない場合には、ステージ10とともに被観察物5を(照明パターンにおける明部と暗部の繰り返し配置方向に)移動させるか、または、結像光学系31および撮像素子32を移動させるようにすれば、被観察物5全体の情報を得ることが可能になる。
被観察物5全体の情報を得るための方法として、本実施形態のように、ステージ10とともに被観察物5を(照明パターンにおける明部と暗部の繰り返し配置方向に)移動させることが考えられる。例えば、1次元的な縞パターンを使い、n回の撮影で被観察物5全体の情報を得ようとする場合、撮像素子32から見た場合の被観察物5における照明パターンの見かけのピッチ(照明パターンの繰り返し配置のピッチ)の1/nずつ、被観察物5を移動させて撮像することにより、被観察物5全体の情報を得ることができる。
特に、被観察物5に関しては、被観察物5を装置の視野内に移動させる操作が元来必要であるので、これを利用することにより、撮像の高速化に寄与することが可能である。例えば、被観察物5における照明パターンの見かけのピッチ(照明パターンの繰り返し配置のピッチ)をpとし、ステージ10および被観察物5の移動速度をvとし、撮像の時間間隔をTとしたとき、次の(1)式で表される条件を満足するように撮像を行えば、ステージ10を止めることなく被観察物5の像を撮像することができるので、被観察物5全体の情報を短時間で得ることが可能になる。このとき、ステージ10への被観察物5の供給および排出を装置の視野外で行えば、被観察物5の入れ替えに伴う時間損失が避けられるので、大量の被観察物5を観察する場合には特に効果的である。
T=p/(n×v) …(1)
また、結像光学系31および撮像素子32を動かすことも考えられる。第1実施形態の観察装置1のように、被観察物5を一定速度で走査させるような場合には、撮像素子32の露光時間が比較的長いと、露光中に被写体(被観察物5)が無視できないほど大きく動いてしまう。このような事態を避けるためには、カメラを被写体と同期させて動作させることが有効である。すなわち、露光時間中は照明パターンに対して被観察物5と結像光学系31および撮像素子32を同一の位置関係が保たれるようにそれぞれ移動させ、非露光時に照明パターンに対する位置関係が変化するように被観察物5と結像光学系31および撮像素子32を移動させれば良い。
具体的には、第1実施形態の観察装置1において、図1の二点鎖線で示すように、結像光学系31および撮像素子32が取り付けられる鏡筒部40(カメラ)を可動ステージ41に取り付け、可動ステージ41が鏡筒部40をステージ10と同様に左右方向に動かすようにすればよい。このとき、鏡筒部40とステージ10上の被観察物5(培養容器7)を同一速度で動かすようにすると、撮像素子32により撮像された画像の同じ場所には、被観察物5の同一部分が写り続けることになる。またこのとき、被観察物5に対してバックグラウンドとして写り込んだ照明パターンが移動することになるが、露光時間が短く、照明パターンの移動量がピッチpに比べて十分に小さければ、照明パターンの暗部の幅は十分に確保できるので、解析の上で特に不都合は生じない。
次に、観察装置の第2実施形態について図3を参照しながら説明する。第2実施形態の観察装置51は、被観察物5を支持するステージ60と、ステージ60上に支持された被観察物5に照明光を照射する照明ユニット20と、照明光が照射される被観察物5からの散乱光を第1および第2の撮像面63a,63b上にそれぞれ導いて、被観察物5の像を結像させる第1および第2の結像光学系61a,61bと、第1および第2の結像光学系61a,61bにより各撮像面63a,63b上に結像された被観察物5の像をそれぞれ撮像する第1および第2の撮像素子62a,62bと、演算処理部34および画像表示装置35とを主体に構成される。なお、被観察物5、照明ユニット20、演算処理部34、および画像表示装置35の構成は、第1実施形態の場合と同様の構成であるため、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
ステージ60は、透明な平板状に形成された固定式のステージであり、ステージ60の上面に被観察物5が載置される。なお、本実施形態において、照明ユニット20から発せられる照明光の明部と暗部の繰り返し配置のピッチ(周期)を2.25mmとし、照明ユニット20と被観察物5との間隔を25mmとする。
第1の結像光学系61aは、ステージ60の上方に配設され、被観察物5からの散乱光を第1の撮像素子62aの撮像面63a上に導いて、被観察物5の像を結像させる。第2の結像光学系61bも、第1の結像光学系61aと並ぶようにステージ60の上方に配設され、被観察物5からの散乱光を第2の撮像素子62bの撮像面63b上に導いて、被観察物5の像を結像させる。なお、本実施形態において、第1および第2の結像光学系61a,61bの物体側開口数は0.01とし、結像倍率は1/8倍で等しいものとする。また、第1および第2の結像光学系61a,61bの視野はそれぞれ、被観察物5(培養容器7)よりも十分に広く、歪曲収差が無視できるほど小さいものとする。また、第1および第2の結像光学系61a,61bの入射瞳はそれぞれ、被観察物5から200mm上方の位置に存在するものとする。
第1の撮像素子62aは、例えば、CCDやCMOS等から構成され、その表面に被観察物5の像を撮像するための第1の撮像面63aが形成される。そして、第1の撮像素子62aは、第1の結像光学系61aにより第1の撮像面63a上に結像された被観察物5の像を光電変換して、画像信号を演算処理部34に出力する。第2の撮像素子62bは、第1の撮像素子62aと同様の構成であり、その表面に第2の撮像面63bが形成されて、第2の結像光学系61bにより第2の撮像面63b上に結像された被観察物5の像を光電変換して、画像信号を演算処理部34に出力する。
また、第2の結像光学系61bおよび撮像素子62bは、第1の結像光学系61aおよび撮像素子62aに対して、被観察物5における照明パターンの見かけのピッチ(照明パターンの繰り返し配置のピッチ)pの1/2だけ、照明パターンにおける明部と暗部の繰り返し配置方向に平行にシフトして配置されており、第2の結像光学系61bの視野の一部が第1の結像光学系61aの視野の一部と重なるようになっている。これにより、第1および第2の結像光学系61a,61bの視野はそれぞれ、被観察物5(培養容器7)よりも十分に広いため、第1および第2の撮像素子62a,62bによりそれぞれ被観察物5全体の像を撮像することができる。
以上のように構成される観察装置51において、照明ユニット20から上方向に発せられた縞状の照明パターンを有する照明光は、透明のステージ60を透過してステージ60上の被観察物5に達する。このとき、被観察物5が位相物体であるため、照明光の殆どは被観察物5を透過し、照明光が被観察物5を透過する際、被観察物5から斜光照明による散乱光が生じる。
このようにして被観察物5で生じた散乱光は第1および第2の結像光学系61a,61bに達し、第1の結像光学系61aは、被観察物5からの散乱光を第1の撮像素子62aの撮像面63a上に導いて、被観察物5の像を結像させるとともに、第2の結像光学系61bは、被観察物5からの散乱光を第2の撮像素子62bの撮像面63b上に導いて、被観察物5の像を結像させる。また、被観察物5を透過した照明光も第1および第2の結像光学系61a,61bに達し、第1の結像光学系61aは、照明ユニット20からの照明光を第1の撮像素子62aの撮像面63a上に導いて、ぼやけた照明パターンの像を結像させるとともに、第2の結像光学系61bは、照明ユニット20からの照明光を第2の撮像素子62bの撮像面63b上に導いて、ぼやけた照明パターンの像を結像させる。
そのため、第1および第2の撮像素子62a,62bが被観察物5の像を撮像すると、照明ユニット20によるぼやけた照明パターンがバックグラウンドとして撮像される。そして、被観察物5である細胞6等が照明パターンの暗部と重なっている場合はその場所が明るくなり、明部と重なっている場合はその場所が暗くなるため、明部や暗部内での周囲との像強度変化を検出することにより、被観察物5である細胞6等の分布を観察測定することが可能になる。
本実施形態においては、前述したように、第2の結像光学系61bおよび撮像素子62bは、第1の結像光学系61aおよび撮像素子62aに対して、被観察物5における照明パターンの見かけのピッチ(照明パターンの繰り返し配置のピッチ)pの1/2だけ、照明パターンにおける明部と暗部の繰り返し配置方向に平行にシフトして配置されている。そのため、第1および第2の撮像素子62a,62bによりそれぞれ撮像された被観察物5の画像は、第1および第2の結像光学系61a,61bの入射瞳が有限距離に位置するため、被観察物5と照明パターンとの位置関係ではパターンの明暗が逆転していて、被観察物5における任意の部分は、2枚の画像のうちどれかでは、バックグラウンドとして撮像される照明パターンの暗部と重なるようになっている。
例えば、図3における培養容器7内の点δは、第1の結像光学系61aおよび撮像素子62aにより撮像された画像においては照明パターンの暗部と重なるが、第2の結像光学系61bおよび撮像素子62bにより撮像された画像においては照明パターンの明部と重なる。そこで、演算処理部34を用いて、2枚の画像から照明パターンの暗部となっている部分のみを切り取って合成することにより、被観察物5全体の暗視野画像を得ることができる。
このように、第2実施形態の観察装置51によれば、結像光学系および撮像素子が、被観察物5に達した照明光における明部と暗部の繰り返し配置方向に沿って並ぶように複数設けられるため、例えば、同一の結像倍率で撮像を行うことができる結像光学系および撮像素子をk台使用し、被観察物5における同一点が照明パターンに対してm/k(m=0,1,…k−1)ずつずれるように配置すれば、一度撮像するだけで、可動部を設けることなく被観察物5全体の情報を得ることができる。
なお、前述したように、照明光の明部と暗部の繰り返し配置のピッチは2.25mmであり、照明ユニット20と被観察物5との間隔は25mmである。また、第1および第2の結像光学系61a,61bの物体側開口数は0.01であり、結像倍率は1/8倍である。さらに、第1および第2の結像光学系61a,61bの入射瞳はそれぞれ、被観察物5から200mm上方に位置している。これらの数値より、第1の結像光学系61aおよび撮像素子62aと、第2の結像光学系61bおよび撮像素子62bとの間隔を求めると、その間隔は{(16×j)+8}mmとなる(但し、jは0以上の整数)。また、各撮像面63a,63b上では、ピッチの(j+1/2)倍だけ照明パターンがシフトする。実際には、例えばm=6程度にすることにより、各結像光学系および撮像素子を並べて配置することが可能となる。
また、照明光の明部と暗部の幅の比率は、暗部のほうが広く、例えば、1:3にすることが好ましい。幾何光学的に考えると、被観察物5における照明パターンの暗部の見かけの幅は、片側あたり0.25mm、両側で0.5mm縮んでしまう。このため、2箇所の撮像で、被観察物5における任意の部分の情報を得るのに必要な暗部の幅:p/2=1mmを確保するには、照明パターンの暗部の幅が被観察物5上での換算で1.5mm以上必要であり、ピッチpの3/4以上必要であることがわかる。
なお、上述の第2実施形態において、第2の結像光学系61bおよび撮像素子62bが第1の結像光学系61aおよび撮像素子62aに対し平行にシフトして配置されているが、これに限られるものではなく、視野範囲を広くできない場合には、各結像光学系および撮像素子をそれぞれ被観察物5に向けて傾斜させるように配置してもよい。ただし、各結像光学系および撮像素子は、照明パターンにおける明部と暗部の繰り返し配置方向に並ぶように配置する。
また、上述の第1実施形態において、独立して観察装置1が設けられているが、これに限られるものではない。例えば、図4に示すような培養観察システム70の内部に、第1実施形態のような観察装置1′を組み込むようにしてもよい。なお、図4に示す培養観察システム70は、筐体71の上部に設けられた培養室72と、被観察物5である複数の培養容器7を収容保持する棚状のストッカー73と、被観察物5(培養容器7)を詳細に観察するための観察ユニット75と、被観察物5をストッカー73と観察ユニット75との間で(図4における左右方向に)搬送する搬送ユニット74と、システムの作動を制御する制御ユニット76と、画像表示装置を備えた操作盤77等から構成される。
このような培養観察システム70では、操作盤77において設定された観察プログラムの設定条件に従い、制御ユニット76が制御プログラムに基づいて各部の作動を制御するとともに、被観察物5(培養容器7)の撮影を自動的に実行する。すなわち、観察プログラムがスタートされると、制御ユニット76は、培養室72の温度や湿度、二酸化炭素濃度などの培養環境が設定条件値と一致するように、培養室72に付設された各機器(温度調節装置、加湿器、ガス供給装置等)の作動を制御する。
また、制御ユニット76は、観察スケジュールに基づいて搬送ユニット74を作動させてストッカー73から観察対象の被観察物5(培養容器7)を観察ユニット75に搬送して、観察ユニット75による観察を開始させる。例えば、観察プログラムにおいて設定された観察が培養容器7内の特定位置の試料のミクロ観察である場合には、培養容器7を顕微鏡系の光軸上に位置決めして試料台に載置し、照明部の光源を点灯させて、特定位置の顕微鏡観察像を撮像装置に撮影させる。撮像装置から制御ユニット76に入力された信号は、画像処理装置により処理されて顕微鏡観察画像が生成され、その画像データが撮影日時等のインデックス・データなどとともに記録される。
このような培養観察システム70において、搬送ユニット74における搬送経路に第1実施形態のような観察装置1′を設けることで、広い視野範囲での被観察物5の観察が可能になる。なおこの場合、観察装置1′は、第1実施形態の場合と同様の、照明ユニット20と、結像光学系31と、撮像素子32とを有して構成されるが、搬送ユニット74が被観察物5を左右方向へ移動可能に支持するステージとして機能することになる。
そして、被観察物5の搬送中に、撮像素子32により被観察物5の全体観察像を撮影させる。撮像素子32から制御ユニット76に入力された信号は、演算処理部により処理されて全体観察画像が生成され、その画像データが撮影日時等のインデックス・データなどとともに記録される。
制御ユニット76は、上記のような観察を、ストッカー73に収容された複数の培養容器7の試料について、観察プログラムに基づいた5分〜2時間程度の時間間隔の観察スケジュールで全体観察像や顕微鏡観察像の撮影を順次実行する、なお、本実施形態では、撮影の間隔一定であってもよいし、異なっていてもよい。撮影された全体観察像や顕微鏡観察像の画像データは、被観察物5(培養容器7)のコード番号とともに画像データ記憶領域に記録される。記録された画像データは、操作盤77の操作パネルから入力される画像表示指令に応じて読み出され、指定時刻の全体観察像や顕微鏡観察像(単体画像)、あるいは指定時間領域の全体観察像や顕微鏡観察像のタイムプラス画像が操作盤77の表示パネルに表示される。
このように、培養観察システム70の内部に観察装置1′を組み込み、被観察物5の搬送時間を利用して被観察物5の全体観察像を得ることにより、効率的に被観察物5である細胞6等の分布を観察測定することが可能になる。
第1実施形態の観察装置を示す概略構成図である。 第1実施形態における照明ユニットの平面図である。 第2実施形態の観察装置を示す概略構成図である。 第1実施形態の観察装置の変形例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 観察装置(第1実施形態)
5 被観察物
6 細胞 7 培養容器
10 ステージ
11 巻き掛け装置(相対移動部およびステージ駆動部)
20 照明ユニット(照明部)
31 結像光学系
32 撮像素子 33 撮像面
40 鏡筒部
41 可動ステージ(相対移動部および光学系駆動部)
51 観察装置(第2実施形態)
60 ステージ
61a 第1の結像光学系 61a 第2の結像光学系
62a 第1の撮像素子 62a 第2の撮像素子
63a 第1の撮像面 63a 第2の撮像面

Claims (4)

  1. 被観察物を支持するステージと、
    前記ステージに支持された前記被観察物に対し、明部と暗部とが交互に繰り返し配置された照明光を照射する照明部と、
    前記照明光が照射される前記被観察物からの散乱光を所定の撮像面上に導いて、前記被観察物の像を結像させる結像光学系と、
    前記結像光学系により前記撮像面上に結像された前記被観察物の像を撮像する撮像部とを備え、
    前記ステージ、または、前記結像光学系および前記撮像部を、前記被観察物に照射された前記照明光に対して前記繰り返し配置方向に相対移動させる相対移動部が設けられ、
    前記相対移動部による前記相対移動を行いながら前記撮像部が前記被観察物の像を複数回撮像することを特徴とする観察装置。
  2. 前記相対移動部は、前記ステージを前記繰り返し配置方向に移動させるステージ駆動部を有し、
    前記被観察物における前記照明光の前記繰り返し配置のピッチをpとし、前記撮像部による前記複数回の撮像回数をnとし、前記ステージ駆動部による前記ステージの移動速度をvとし、前記撮像部により前記複数回の撮像を行う時間間隔をTとしたとき、次式
    T=p/(n×v)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の観察装置。
  3. 前記相対移動部は、前記結像光学系および前記撮像部を前記ステージと同期させて前記繰り返し配置方向に移動させる光学系駆動部を有していることを特徴とする請求項2に記載の観察装置。
  4. 被観察物を支持するステージと、
    前記ステージに支持された前記被観察物に対し、明部と暗部とが交互に繰り返し配置された照明光を照射する照明部と、
    前記照明光が照射される前記被観察物からの散乱光を所定の撮像面上に導いて、前記被観察物の像を結像させる結像光学系と、
    前記結像光学系により前記撮像面上に結像された前記被観察物の像を撮像する撮像部とを備え、
    前記結像光学系および前記撮像部はそれぞれ、前記被観察物に達した前記照明光における前記繰り返し配置方向に沿って並ぶように複数設けられ、該複数の結像光学系の結像倍率は等しいことを特徴とする観察装置。
JP2008228823A 2008-09-05 2008-09-05 観察装置 Pending JP2010060519A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008228823A JP2010060519A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 観察装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008228823A JP2010060519A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 観察装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010060519A true JP2010060519A (ja) 2010-03-18

Family

ID=42187453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008228823A Pending JP2010060519A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 観察装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010060519A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110178014A (zh) * 2016-11-14 2019-08-27 美国西门子医学诊断股份有限公司 用于使用图案照明表征样本的方法和设备
WO2019163369A1 (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 富士フイルム株式会社 判定装置、細胞剥離回収装置及び判定方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110178014A (zh) * 2016-11-14 2019-08-27 美国西门子医学诊断股份有限公司 用于使用图案照明表征样本的方法和设备
JP2019533822A (ja) * 2016-11-14 2019-11-21 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッドSiemens Healthcare Diagnostics Inc. パターン照明を用いて試料を特徴付ける方法及び装置
US11073472B2 (en) 2016-11-14 2021-07-27 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Methods and apparatus for characterizing a specimen using pattern illumination
JP7012719B2 (ja) 2016-11-14 2022-02-14 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド パターン照明を用いて試料を特徴付ける方法及び装置
WO2019163369A1 (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 富士フイルム株式会社 判定装置、細胞剥離回収装置及び判定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4890096B2 (ja) 画像取得装置、画像取得方法、及び画像取得プログラム
JP5633753B2 (ja) フォーカス制御方法および培養観察装置
US8842173B2 (en) Biological image acquisition device
JP6692660B2 (ja) 撮像装置
JP2018072845A (ja) 観察装置および観察方法
CN102483509B (zh) 三维方向漂移控制装置以及显微镜装置
EP3064981B1 (en) Image acquisition device and image acquisition method for image acquisition device
JP2011141444A (ja) 顕微鏡システム
JP6514832B2 (ja) 観察装置
JP2006174764A (ja) 透過照明装置、それを備えた顕微鏡、及び透過照明方法
JP6698451B2 (ja) 観察装置
JP6685148B2 (ja) 撮像装置および撮像方法
JP6543002B2 (ja) 培養観察システム
KR20120129803A (ko) 다결정 실리콘 박막 검사 방법 및 그 장치
US20110001815A1 (en) Microscope apparatus
US8189937B2 (en) Line-scanning confocal microscope apparatus
JP2018040569A (ja) 撮像配置決定方法、撮像方法、および撮像装置
JP3837145B2 (ja) 顕微鏡撮像装置
JP2010060519A (ja) 観察装置
JP2008051772A (ja) 蛍光画像取得装置、及び蛍光画像取得方法
JP2005164815A (ja) 光学装置
JP2010054465A (ja) 観察装置
TW201732366A (zh) 攝像裝置中之攝像配置決定方法及攝像裝置
JP2020052383A (ja) 顕微鏡装置
JP6815787B2 (ja) 観察装置、観察装置の制御方法及び観察装置の制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110905

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20120117