JP2017014389A - インクジェットインク組成物 - Google Patents

インクジェットインク組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017014389A
JP2017014389A JP2015132436A JP2015132436A JP2017014389A JP 2017014389 A JP2017014389 A JP 2017014389A JP 2015132436 A JP2015132436 A JP 2015132436A JP 2015132436 A JP2015132436 A JP 2015132436A JP 2017014389 A JP2017014389 A JP 2017014389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
inkjet ink
value
solvent
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015132436A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6596983B2 (ja
Inventor
尚義 加賀田
Hisayoshi Kagata
尚義 加賀田
佐野 強
Tsuyoshi Sano
強 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2015132436A priority Critical patent/JP6596983B2/ja
Publication of JP2017014389A publication Critical patent/JP2017014389A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6596983B2 publication Critical patent/JP6596983B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】保存安定性及び吐出安定性に優れ、かつ、耐擦性に優れた記録物を得ることのできるインクジェットインク組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 水と、溶剤と、コア−シェル構造を有する樹脂と、モノマー成分と、を含み、前記溶剤のSp値(A)と、前記モノマー成分のSp値(B)が、下記式(1)を満たし、前記モノマー成分の含有量が、インクジェットインク組成物の総量に対して、500ppm以下である、インクジェットインク組成物。3.0≧|A−B| (1)【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェットインク組成物に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、
各方面で急速な発展を遂げている。その中で、吐出安定性等について種々の検討がなされ
ている。例えば、特許文献1には、吐出安定性に優れ、普通紙に対するフェザリング耐性
が向上し、かつインクを吸収しにくい記録媒体でも、高い耐擦過性を備えた画像、印刷物
を得ることができるインクジェットインクを提供することを目的として、顔料、水、水溶
性溶媒及び高分子微粒子を含有するインクジェットインクにおいて、該高分子微粒子がコ
ア部とシェル部とからなるシェル構造を有し、該シェル部が所定の官能基を有する単量体
を含有するインクジェットインクが開示されている。
特開2006−206665号公報
しかしながら、コアシェル構造を有する樹脂は、製造の過程においてその内部に残存モ
ノマーを含有しやすい。このような残存モノマーがインク組成物中に存在すると、インク
の保存安定性、吐出安定性を害し、また、得られる記録物の耐擦性を害するということが
本発明者らによって明らかとなってきた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、保存安
定性及び吐出安定性に優れ、かつ、耐擦性に優れた記録物を得ることのできるインクジェ
ットインク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、所定の残存モノマ
ーの含有量を一定の範囲とすることにより上記課題を解決できることを見出して、本発明
を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
水と、溶剤と、コア−シェル構造を有する樹脂と、モノマー成分と、を含み、
前記溶剤のSp値(A)と、前記モノマー成分のSp値(B)が、下記式(1)を満た
し、
前記モノマー成分の含有量が、インクジェットインク組成物の総量に対して、500p
pm以下である、インクジェットインク組成物。
3.0≧|A−B| (1)
〔2〕
前記モノマー成分の含有量が、前記インクジェットインク組成物の総量に対して、12
0ppm以下である、前項〔1〕のインクジェットインク組成物。
〔3〕
前記樹脂の含有量が、前記インクジェットインク組成物の総量に対して、1.0質量%
以上である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェットインク組成物。
〔4〕
前記溶剤が、Sp値が14.4以下である溶剤を含み、
Sp値が14.4以下である該溶剤の含有量が、前記インクジェットインク組成物の総
量に対して、15質量%以下である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインク
ジェットインク組成物。
〔5〕
前記コアが、芳香族単量体に由来する構成単位を含み、
前記芳香族単量体に由来する前記構成単位の含有量が、前記コア−シェル構造を有する
樹脂の総量に対して、10質量%以上である、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載
のインクジェットインク組成物。
〔6〕
前記溶剤が、Sp値が11.0〜14.0である溶剤を含む、前項〔1〕〜〔5〕のい
ずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
〔7〕
前項〔1〕〜〔6〕の何れか一項に記載のインクジェットインク組成物を非吸収性被記
録媒体に付着させる付着工程と、
前記非吸収性被記録媒体に付着した前記インクジェットインク組成物を加熱する第1の
加熱工程と、
前記第1の加熱工程後、前記第1の加熱工程の加熱温度よりも高い温度で、被記録媒体
に付着した前記インクジェットインク組成物を加熱する第2の加熱工程と、
を有する、記録方法。
〔8〕
前記第1の加熱工程の加熱温度が、30〜70℃であり、
前記第2の加熱工程の加熱温度が、40〜120℃である、前項〔8〕に記載の記録方
法。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が
可能である。
〔インクジェットインク組成物〕
本実施形態のインクジェットインク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)
は、水と、溶剤と、コア−シェル構造を有する樹脂と、モノマー成分と、を含み、前記溶
剤のSp値(A)と、前記モノマー成分のSp値(B)が、下記式(1)を満たし、前記
モノマー成分の含有量が、インクジェットインク組成物の総量に対して、500ppm以
下である。
3.0≧|A−B| (1)
耐擦性の確保の観点からインク組成物に多量の樹脂を添加することが知られていたが、
樹脂を多量に添加することで、吐出安定性を害することが課題であった。これに対して、
コア−シェル構造を有する樹脂を用いることで、耐擦性と吐出安定性を両立する方法が知
られている。しかしながら、コア−シェル構造を有する樹脂も、保存安定性(分散安定性
)においてなお課題を有している。特に、この保存安定性には、コア−シェル構造を有す
る樹脂に含まれうる残留モノマーが影響していることを本発明者らは見出した。すなわち
、モノマー成分が存在することにより、コア−シェル構造を有する樹脂の分散安定性が害
される恐れがあり、結果として、インク組成物の保存安定性や、短期目詰まり耐性、長期
目詰まり耐性などの吐出安定性が、低下することが懸念される。
また、モノマー成分がインク組成物に含まれる場合、モノマー成分のSp値が溶剤のS
p値(A)に近似するほど、モノマー成分と溶剤の相溶性が向上する。溶剤とモノマー成
分が装用した状態で、記録、特に加熱工程を有する記録方法を行うと、モノマー成分が、
加熱工程における樹脂の溶解と、被記録媒体への定着を阻害し、得られる記録物の耐擦性
が低下したり、凝集ムラが生じたりするという問題がある。
これに対して、本実施形態においては、溶剤のSp値(A)に近似するSp値を有する
モノマー成分の含有量を所定値以下とすることにより、保存安定性及び吐出安定性に優れ
、かつ、耐擦性に優れた記録物を得ることのできるインクジェットインク組成物を提供す
る。以下、各成分について説明をする。
〔水〕
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並
びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照
射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクを長期保存する場合に
カビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する
傾向にある。
水の含有量は、インクの総量に対して、好ましくは65〜90質量%であり、より好ま
しくは70〜85質量%であり、さらに好ましくは75〜80質量%である。
〔溶剤〕
溶剤としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオー
ル、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピ
ルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−is
o−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチ
ルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリ
コールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−
プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso
−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert
−ペンタノール等のアルコール類又はグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N
,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキ
サゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホ
ラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
このなかでも、1,2−ヘキサンジオール(Sp値:12.1)、ジプロピレングリコ
ール(Sp値:12.1)、1,3−ブチレングリコール(Sp値:13.6)、2−メ
チル−1,3−プロパンジオール(Sp値:13.9)、プロピレングリコール(Sp値
:14.2)、トリメチロールプロパン(Sp値:14.42)、グリセリン(グリセロ
ール)(Sp値:16.7)、2−ピロリドン(Sp値:11.5)からなる群より選ば
れる少なくとも1種を含むことが好ましく、2−ピロリドンと他の溶剤とを組み合わせて
用いることがより好ましい。なお、溶剤は、特に限定されず、1種単独で用いてもよく、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、溶剤を2種以上組み合わせて用いる場合に
は、Sp値が8〜14の溶剤を2種用いることが好ましい。これにより、上述した効果が
より向上する傾向にある。
溶剤のSp値(A)は、好ましくは11.5〜13.5であり、より好ましくは12〜
13であり、さらに好ましくは12.25〜12.75である。溶剤のSp値(A)が上
記範囲内であることにより、保存安定性及び吐出安定性がより向上し、得られる記録物の
耐擦性がより向上し、凝集ムラがより抑制される傾向にある。なお、「SP値」とは、相
溶化パラメーター(Solubility Parameter)とも言い、以下に示さ
れるHansenの式を用いて算出された値を意味する。
σ={4*(dD1−dD2)2+(dP1−dP2)2+(dH1−dH2)20.5
(上記式中、σはSP値を表し、dD、dP、dHはHansen溶解パラメーターにお
ける分散(dD)、分極(dP)、水素結合(dH)体積を表す。)
また、本実施形態において、溶剤を複数種用いる場合には、その加重平均を溶剤のSp
値(A)とする。具体的には、溶剤のSp値(A)は下記式により算出することができる

Sp値(A)=Sp1+Sp2+・・・
Sp1=インク中の溶剤1の含有量/インク中の総溶剤量×溶剤1のSp値
Sp1=インク中の溶剤2の含有量/インク中の総溶剤量×溶剤2のSp値
・・・
溶剤の含有量は、インクジェットインク組成物の総量に対して、好ましくは5〜30質
量%であり、より好ましくは10〜25質量%であり、さらに好ましくは15〜20質量
%である。
溶媒は、Sp値が14.4以下である溶媒を含むことが好ましい。このような溶媒を含
むことにより、溶剤と水が相溶しすぎることを抑制することによりインク組成物の乾燥性
が向上する結果、得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向にある。
また、Sp値が14.4以下である溶剤の含有量は、インクジェットインク組成物の総
量に対して、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは1〜15質量%であり、
さらに好ましくは5〜12.5質量%である。Sp値が14.4以下である溶剤の含有量
が上記範囲内であることにより、上述した効果がより向上する傾向にある。
溶媒は、Sp値が11.0〜14.0である溶媒を含むことが好ましい。このような溶
媒を含むことにより、長期目詰まり耐性がより向上し、得られる記録物の耐擦性がより向
上し、凝集ムラがより抑制される傾向にある。
また、Sp値が11.0〜14.0である溶剤の含有量は、溶剤の総量に対して、好ま
しくは70〜100質量%であり、より好ましくは80〜100質量%であり、さらに好
ましくは90〜100質量%である。Sp値が11.0〜14.0である溶剤の含有量が
上記範囲内であることにより、長期目詰まり耐性がより向上し、得られる記録物の耐擦性
がより向上し、凝集ムラがより抑制される傾向にある。
〔コア−シェル構造を有する樹脂〕
コア−シェル構造を有する樹脂を用いることにより、得られる記録物の耐擦性をより向
上させることができる。コア−シェル構造とは、シェルポリマーの空隙内部にコアポリマ
ーが形成されている構造をいう。したがって、コアポリマーの表面をシェルポリマーが覆
う構造のみならず、シェルポリマーによる3次元網目構造の空隙内部の一部にコアポリマ
ーが充填されている構造も含まれる。
(コア)
コアポリマーを構成する構成単位としては、特に限定されないが、例えば、芳香族単量
体、親水性(メタ)アクリレート単量体、疎水性(メタ)アクリレート単量体、(メタ)
アクリルアミド単量体又はそのN−置換誘導体、及びカルボン酸単量体の少なくともいず
れかに由来するものが挙げられる。上記単量体は、1種単独で用いても、2種以上を併用
してもよい。なお、ここで「疎水性」とは、水100mL(20℃)に対する溶解度が0
.3g未満であることをいう。
芳香族単量体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン
、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ジビニルベンゼンが挙げられ
る。
親水性(メタ)アクリレート単量体としては、特に限定されないが、例えば、メチル(
メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(
メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、エト
キシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール
(メタ)アクリレートが挙げられる。このなかでも、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレートが好ましい。ここで「親水性」とは、水100mL(20℃)に
対する溶解度が0.3g以上であることをいう。
疎水性(メタ)アクリレート単量体としては、特に限定されないが、例えば、n−プロ
ピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソ
アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、
デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、セチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、ベヘニル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキ
シエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メ
タ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ
)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド単量体又はそのN−置換誘導体としては、特に限定されないが
、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル(メタ)アミド等の(メタ)アクリ
ルアミド又はそのN−置換誘導体が挙げられる。
カルボン酸単量体としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。このなかでも、(メタ)ア
クリル酸が好ましい。ここで、「カルボン酸モノマー単位」とは、カルボキシル基と重合
性不飽和基を有する重合性モノマー単位をいう。
コアは、芳香族単量体に由来する構成単位を含むことが好ましく、芳香族単量体及び疎
水性(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位を含むことがより好ましい。芳香族
単量体に由来する構成単位を含むことにより、得られる記録物の耐擦性がより向上する傾
向にある。
コアに含まれる芳香族単量体に由来する構成単位の含有量は、コア−シェル構造を有す
る樹脂の総量に対して、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは10〜25質
量%であり、さらに好ましくは15〜20質量%である。芳香族単量体に由来する構成単
位の含有量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向
にある。
(シェル)
シェルポリマーを構成する構成単位としては、特に限定されないが、コアポリマーを構
成する構成単位と同様のものが挙げられる。なお、コアポリマーとシェルポリマーは構成
単位又は構成単位の組合せが異なるものとする。
シェルは、カルボン酸単量体に由来する構成単位を含むことが好ましく、カルボン酸単
量体及び親水性(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位を含むことがより好まし
く、カルボン酸単量体、親水性(メタ)アクリレート単量体、及び芳香族単量体に由来す
る構成単位を含むことがさらに好ましい。
シェルに含まれるカルボン酸単量体に由来する構成単位の含有量は、コア−シェル構造
を有する樹脂の総量に対して、好ましくは2.5〜17.5質量%であり、より好ましく
は5〜15質量%であり、さらに好ましくは7.5〜12.5質量%である。カルボン酸
単量体に由来する構成単位の含有量が上記範囲内であることにより、保存安定性及び吐出
安定性がより向上する傾向にある。
シェルに含まれる親水性(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位の含有量は、
コア−シェル構造を有する樹脂の総量に対して、好ましくは2.5〜27.5質量%であ
り、より好ましくは5〜25質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。
親水性(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位の含有量が上記範囲内であること
により、保存安定性及び吐出安定性がより向上する傾向にある。
コア−シェル構造を有する樹脂の含有量は、インクジェットインク組成物の総量に対し
て、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは1.0〜5.0質量%であり、
さらに好ましくは1.0〜3.0質量%である。コア−シェル構造を有する樹脂の含有量
が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐擦性がより向上し、凝集ムラがより
抑制される傾向にある。
(モノマー成分)
Sp値(B)を有するモノマー成分としては、特に限定されないが、例えば、芳香族単
量体、親水性(メタ)アクリレート単量体、疎水性(メタ)アクリレート単量体、(メタ
)アクリルアミド単量体又はそのN−置換誘導体、及びカルボン酸単量体が挙げられる。
モノマー成分は、コア−シェル構造を有する樹脂に由来するものであってもよい。
モノマー成分のSp値(B)は、好ましくは7.0〜12であり、より好ましくは8.
0〜11であり、さらに好ましくは8.5〜10である。モノマー成分のSp値(B)が
上記範囲内であることにより、保存安定性及び吐出安定性がより向上し、得られる記録物
の耐擦性がより向上し、凝集ムラがより抑制される傾向にある。
なお、本実施形態において、モノマー成分が複数種存在する場合には、式(1)に基づ
いて、上記溶剤のSp値(A)を基準として、各モノマー成分ごとのSp値に着目する。
例えば、Sp値(A)が12であるとした場合に、Sp値8のモノマー成分と、Sp値9
のモノマー成分と、Sp値10のモノマー成分とを含むインク組成物においては、Sp値
9のモノマー成分と、Sp値10のモノマー成分が、Sp値(B)を有するモノマー成分
となる。
Sp値(B)を有するモノマー成分の含有量は、インクジェットインク組成物の総量に
対して、500ppm以下であり、好ましくは120ppm以下であり、より好ましくは
100ppm以下である。モノマー成分の含有量が500ppm以下であることにより、
保存安定性及び吐出安定性がより向上し、得られる記録物の耐擦性がより向上し、凝集ム
ラがより抑制される。また、モノマー成分の含有量の下限は、特に限定されないが、0p
pm以上であることが好ましい。モノマー成分の含有量は、実施例に記載の方法により求
めることができる。また、モノマー成分の含有量を低減させる方法としては、樹脂のエー
ジングが挙げられる。樹脂の製造工程または最終精製物に対し、温度をかけることでモノ
マー成分の含有量を低減させることができる。
〔界面活性剤〕
インク組成物は、界面活性剤をさらに含むことが好ましい。界面活性剤としては、特に
限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及
びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。このなかでも、アセチレングリコール系界面活
性剤及びシリコーン系界面活性剤を組み合わせて用いることが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,
7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチ
ル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメ
チル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキ
レンオキサイド付加物から選択される一種以上が好ましい。アセチレングリコール系界面
活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、オルフィン104シリーズやオ
ルフィンE1010等のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製
商品名)、サーフィノール465やサーフィノール61やサーフィノールDF110D(日信化
学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)などが挙げられる。アセチ
レングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルス
ルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル
、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パ
ーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品
としては、特に限定されないが、例えば、S−144、S−145(旭硝子株式会社製)
;FC−170C、FC−430、フロラード−FC4430(住友スリーエム株式会社
製);FSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300(Dupont
社製);FT−250、251(株式会社ネオス製)などが挙げられる。フッ素系界面活
性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガ
ノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定され
ないが、具体的には、具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、
BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、
BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、
KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、K
F−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−
4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商
品名、信越化学株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、インク組成物の総量に対し、好ましくは0.1〜3.0質量%
であり、より好ましくは0.1〜1.5質量%である。界面活性剤の含有量が上記範囲内
であることにより、被記録媒体に付着したインク組成物の濡れ性がより向上する傾向にあ
る。
〔pH調整剤〕
インク組成物は、pH調整剤をさらに含んでもよい。pH調整剤として、例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ、アンモニア、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モルホリン、リン酸二水素カリウム
、リン酸水素二ナトリウム及びエチレンジアミン四酢酸ナトリウムが挙げられる。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。pH
調整剤の含有量は特に制限されず、必要に応じて適宜決定すればよい。
〔その他の成分〕
本実施形態のインクは、上記の成分に加えて、溶解助剤、粘度調整剤、酸化防止剤、防
腐剤、防黴剤、消泡剤、腐食防止剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
〔記録方法〕
本実施形態の記録方法は、上記インクジェットインク組成物を非吸収性被記録媒体に付
着させる付着工程と、前記非吸収性被記録媒体に付着した前記インクジェットインク組成
物を加熱する第1の加熱工程と、前記第1の加熱工程後、前記第1の加熱工程の加熱温度
よりも高い温度で、被記録媒体に付着した前記インクジェットインク組成物を加熱する第
2の加熱工程と、を有する。
〔非吸収性被記録媒体〕
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチック類の
フィルムやプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、又はそれら各種
金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステンレスや真鋳
等の合金のプレート等が挙げられる。また、非吸収性被記録媒体としては、シリカ粒子や
アルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)
やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層が形
成されていないものが好ましい。
ここで、「非吸収性被記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開
始から30msecまでの水吸収量が10mL/m2以下である被記録媒体をいう。この
ブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、
日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細
は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び
板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
〔付着工程〕
吐出工程は、ノズルから、上記インクジェットインク組成物を吐出して、非吸収性被記
録媒体上に付着させる工程である。インク組成物の吐出手段(記録用ヘッド)としては、
従来公知の方式を使用でき、圧電素子の振動を利用して液滴を吐出するもの、即ち電歪素
子の機械的変形によりインク滴を形成するものが挙げられる。
〔第1の加熱工程〕
第1の加熱工程は、非吸収性被記録媒体に付着したインクジェットインク組成物を加熱
する工程である。この工程により、得られる記録物の耐擦性がより向上し、凝集ムラがよ
り抑制される。
第1の加熱工程の加熱温度は、好ましくは30〜70℃であり、より好ましくは35〜
65℃であり、さらに好ましくは40〜60℃である。第1の加熱工程の加熱温度が上記
範囲内であることにより、得られる記録物の耐擦性がより向上し、凝集ムラがより抑制さ
れる傾向にある。
〔第2の加熱工程〕
第2の加熱工程は、第1の加熱工程後、第1の加熱工程の加熱温度よりも高い温度で、
被記録媒体に付着したインクジェットインク組成物を加熱する工程である。この工程によ
り、得られる記録物の耐擦性がより向上し、凝集ムラがより抑制される。
第2の加熱工程の加熱温度が、40〜120℃であり、より好ましくは50〜110℃
であり、さらに好ましくは60〜100℃である。第1の加熱工程の加熱温度が上記範囲
内であることにより、得られる記録物の耐擦性がより向上し、凝集ムラがより抑制される
傾向にある。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実
施例によって何ら限定されるものではない。
[インク組成物用の材料]
下記の実施例及び比較例において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りで
ある。
〔顔料〕
C.I.ピグメントブルー15:3
〔溶媒〕
1,2−ヘキサンジオール(Sp値:12.1)
ジプロピレングリコール(Sp値:12.1)
1,3−ブチレングリコール(Sp値:13.6)
2−メチル−1,3−プロパンジオール(Sp値:13.9)
プロピレングリコール(Sp値:14.2)
トリメチロールプロパン(Sp値:14.42)
グリセリン(グリセロール)(Sp値:16.7)
2−ピロリドン(Sp値:11.5)
〔界面活性剤〕
BYK348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミージャパン社製)
サーフィノールDF110D(アセチレングリコール系界面活性剤、エアプロダクツ社
製)
〔樹脂粒子〕
樹脂粒子A
樹脂粒子B
樹脂粒子C
〔pH調整剤〕
トリエタノールアミン
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
〔樹脂粒子A:製造例1〕
反応容器に滴下装置、温度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン交換水
100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃で、重合開始剤の過硫酸カリウムを0.
2部添加しておき、イオン交換水7部にラウリル硫酸ナトリウムを0.05部、スチレン
18部、n−ブチルアクリレート12部およびt−ドデシルメルカプタン0.02部を入
れたモノマー溶液を、70℃に滴下して反応させてコア粒子を作製した。その後、過硫酸
アンモニウム10%溶液2部を添加して攪拌し、さらにイオン交換水30部、ラウリル硫
酸カリウム0.2部、メチルメタクリレート20部、スチレン40部、アクリル酸10部
、t−ドデシルメルカプタン0.5部よりなる反応液を70℃で攪拌しながら添加して重
合反応させた後、水酸化ナトリウムで中和しpH8〜8.5に調整して0.3μmのフィ
ルターでろ過することによりコアシェル型重合体粒子水分散液を作製した。コアシェル型
重合体粒子水分散液を100℃にて7日間静置し、樹脂粒子Aを得た。
〔樹脂粒子B:製造例2〕
モノマーの添加比率を表1に記載のとおりに変えた以外は樹脂粒子Aと同じ方法にて作
製した。
〔樹脂粒子C:製造例3〕
反応容器に滴下装置、温度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン交換水
100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃で、重合開始剤の過硫酸カリウムを0.
2部添加しておき、イオン交換水7部にラウリル硫酸ナトリウムを0.05部、スチレン
18部、n−ブチルアクリレート12部およびt−ドデシルメルカプタン0.02部を入
れたモノマー溶液を、70℃に滴下して反応させてコア粒子を作製した。その後、過硫酸
アンモニウム10%溶液2部を添加して攪拌し、さらにイオン交換水30部、ラウリル硫
酸カリウム0.2部、メチルメタクリレート20部、スチレン40部、アクリル酸10部
、t−ドデシルメルカプタン0.5部よりなる反応液を70℃で攪拌しながら添加して重
合反応させた後、水酸化ナトリウムで中和しpH8〜8.5に調整して0.3μmのフィ
ルターでろ過することによりコアシェル型重合体粒子水分散液を作製した。
〔モノマー成分の含有量〕
モノマー成分の含有量は、インク組成物をサンプルとして、GC−Massスペクトル
(島津製作所 GCMS−QP2010 SE)により測定した。
Figure 2017014389
[インク組成物の調製]
各材料を下記の表2に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。なお
、下記の表1中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
Figure 2017014389
〔インク保存安定性〕
各インク組成物をインク収容体に収容し、70℃で一週間放置した後に、20℃におけ
るインク粘度を測定し、粘度変化(放置後の20℃におけるインク粘度/放置前の20℃
におけるインク粘度×100)を求め、以下の基準により評価をした。インク粘度の測定
は粘度計(Physica社製 製品名MCR−300)で測定した。
A:粘度変化が−10%超過10%未満
B:粘度変化が−20%超過−10%以下、10%以上20%未満
C:粘度変化が−20%以下、20%以上
〔短期目詰まり性〕
インクジェットプリンター(商品名PX−H8000、セイコーエプソン株式会社製)
にインク組成物を充填して、ヘッドのノズルからインク組成物が吐出できることを確認し
た後、キャップ開放状態にて5分放置した。なお、この評価は50℃条件下の実験室で行
った。その後、ノズルチェックを行い、何本のノズルが抜けているかを判定した。
A:ノズル抜けなし
B:ノズル抜け1〜5本
C:ノズル抜け6〜20本
D:ノズル抜け21本以上
〔長期目詰まり性〕
インクジェットプリンター(商品名PX−H8000、セイコーエプソン株式会社製)
にインク組成物を充填して、ヘッドのノズルからインク組成物が吐出できることを確認し
た後、キャップ開放の状態にて1か月放置した。なお、この評価は25℃条件下の実験室
で行った。その後、クリーニングを3回行い、何本のノズルが抜けているかを判定した。
A:ノズル抜けなし
B:ノズル抜け1〜5本
C:ノズル抜け6〜20本
D:ノズル抜け21本以上
〔耐擦性〕
インクジェットプリンター(商品名PX−G930、セイコーエプソン株式会社製)に
インク組成物を充填して、被記録媒体(クリアプルーフフィルム、セイコーエプソン株式
会社製)に記録した。具体的には、横720dpi、縦720dpiの解像度で、100
%のdutyで記録できる塗り潰しパターンを作成しこれを耐擦性の試験に用いた。なお
、記録の際、被記録媒体の表面温度は50℃とした。また、実施例においては、2段階目
加熱として、得られた記録物を55℃でさらに加熱した。一方、比較例においては、2段
階目加熱は行わなかった。なお、この評価は室温(25℃)条件下の実験室で行った。そ
の後、室温(25℃)条件下の実験室にて1時間放置した記録物の記録面を学振型摩擦堅
牢度試験機AB−301(商品名、テスター産業株式会社製)を用いて、荷重200g下
、綿布にて20回擦ったときの記録面の剥がれ状態や綿布へのインク移り状態を確認する
ことにより、耐擦性を評価した。
A:20回擦ってもインク剥がれ及び綿布へのインク移りが認められなかった。
B:11〜15回擦った後インク剥がれ又は綿布へのインク移りが認められた。
C:6〜10回擦った後インク剥がれ又は綿布へのインク移りが認められた。
D:1〜5回擦った後インク剥がれ又は綿布へのインク移りが認められた。
〔凝集ムラ〕
凝集ムラの評価には、上記耐擦性試験で用いたものと同様の記録物を用いた。記録物の
ベタパターン内のインクの凝集ムラを目視で観察し、下記評価基準で評価した。なお、こ
の評価は室温(25℃)条件下の実験室で行った。
A: ベタパターン内に凝集ムラが認められなかった。
B: ベタパターン内に凝集ムラが若干認められた。
C: ベタパターン内に凝集ムラが全体的にかなり認められた。

Claims (8)

  1. 水と、溶剤と、コア−シェル構造を有する樹脂と、モノマー成分と、を含み、
    前記溶剤のSp値(A)と、前記モノマー成分のSp値(B)が、下記式(1)を満た
    し、
    前記モノマー成分の含有量が、インクジェットインク組成物の総量に対して、500p
    pm以下である、インクジェットインク組成物。
    3.0≧|A−B| (1)
  2. 前記モノマー成分の含有量が、前記インクジェットインク組成物の総量に対して、12
    0ppm以下である、請求項1のインクジェットインク組成物。
  3. 前記樹脂の含有量が、前記インクジェットインク組成物の総量に対して、1.0質量%
    以上である、請求項1又は2に記載のインクジェットインク組成物。
  4. 前記溶剤が、Sp値が14.4以下である溶剤を含み、
    Sp値が14.4以下である該溶剤の含有量が、前記インクジェットインク組成物の総
    量に対して、15質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェッ
    トインク組成物。
  5. 前記コアが、芳香族単量体に由来する構成単位を含み、
    前記芳香族単量体に由来する前記構成単位の含有量が、前記コア−シェル構造を有する
    樹脂の総量に対して、10質量%以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイン
    クジェットインク組成物。
  6. 前記溶剤が、Sp値が11.0〜14.0である溶剤を含む、請求項1〜5のいずれか
    1項に記載のインクジェットインク組成物。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のインクジェットインク組成物を非吸収性被記録媒体
    に付着させる付着工程と、
    前記非吸収性被記録媒体に付着した前記インクジェットインク組成物を加熱する第1の
    加熱工程と、
    前記第1の加熱工程後、前記第1の加熱工程の加熱温度よりも高い温度で、被記録媒体
    に付着した前記インクジェットインク組成物を加熱する第2の加熱工程と、
    を有する、記録方法。
  8. 前記第1の加熱工程の加熱温度が、30〜70℃であり、
    前記第2の加熱工程の加熱温度が、40〜120℃である、請求項8に記載の記録方法
JP2015132436A 2015-07-01 2015-07-01 インクジェットインク組成物 Active JP6596983B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015132436A JP6596983B2 (ja) 2015-07-01 2015-07-01 インクジェットインク組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015132436A JP6596983B2 (ja) 2015-07-01 2015-07-01 インクジェットインク組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017014389A true JP2017014389A (ja) 2017-01-19
JP6596983B2 JP6596983B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=57829967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015132436A Active JP6596983B2 (ja) 2015-07-01 2015-07-01 インクジェットインク組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6596983B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018165313A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置の制御方法
JP2019199620A (ja) * 2019-08-28 2019-11-21 株式会社Dnpファインケミカル インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物の製造方法
US10603930B2 (en) 2017-10-31 2020-03-31 Seiko Epson Corporation Recording method and recording apparatus

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09249838A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd インクジェット記録液
JP2002265831A (ja) * 2001-03-13 2002-09-18 Ricoh Co Ltd インク組成物及びそれを使用する記録方法
JP2015101690A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 セイコーエプソン株式会社 インク組成物及び記録方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09249838A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd インクジェット記録液
JP2002265831A (ja) * 2001-03-13 2002-09-18 Ricoh Co Ltd インク組成物及びそれを使用する記録方法
JP2015101690A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 セイコーエプソン株式会社 インク組成物及び記録方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018165313A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置の制御方法
US10603930B2 (en) 2017-10-31 2020-03-31 Seiko Epson Corporation Recording method and recording apparatus
JP2019199620A (ja) * 2019-08-28 2019-11-21 株式会社Dnpファインケミカル インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6596983B2 (ja) 2019-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6281691B2 (ja) インク組成物及び記録装置
US10370551B2 (en) Ink composition and recording method
JP2011201228A (ja) インクジェット記録方法
JP6202472B2 (ja) インクジェット用インク組成物、記録方法、及び記録装置
WO2007116903A1 (ja) インクジェット記録用インク組成物、記録方法、および記録物
JP2011202089A (ja) インクジェット記録方法
EP2924081A1 (en) Ink composition and recording method
JP2017013349A (ja) 記録方法
JP6977248B2 (ja) 記録方法、及び記録装置
JP2015187235A (ja) インク組成物、インクセット、及び記録方法
JP2017043701A (ja) インクセット及び記録方法
JP2017203077A (ja) インク組成物、及び記録方法
JP2017105134A (ja) 記録装置のメンテナンス方法
JP6596983B2 (ja) インクジェットインク組成物
JP5826015B2 (ja) インクジェット用インク組成物
JP6299339B2 (ja) インクジェット用インク組成物、記録方法、及び記録装置
JP2015101690A (ja) インク組成物及び記録方法
JP5742167B2 (ja) 白色インク組成物
TW201124482A (en) Actinic-radiation curable jet-printing ink composition and thermoplastic resin sheet with pattern
JP6929517B2 (ja) インクジェット記録方法、インクジェット記録装置の制御方法
JP6319628B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6281694B2 (ja) インク組成物、記録装置及び記録方法
JP2015151463A (ja) インク組成物
JP6315322B2 (ja) インク組成物及び記録方法
JP2016060167A (ja) 記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180612

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20180905

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6596983

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150