JP2017014384A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、樹脂粒子を製造する方法であって、
該製造方法が、樹脂Rと溶剤Sと分散剤D1と分散剤D2を含む混合物Mに、疎水性溶剤Xを添加して該樹脂粒子を形成する工程を有し、
該樹脂Rは、該溶剤Sに可溶であり、且つ、該疎水性溶剤Xに不溶であり、
該溶剤Sは、該疎水性溶剤Xよりも親水性が高く、
該分散剤D2は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子であり、
該分散剤D1及び該分散剤D2は、ケイ素原子を含み、
該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす
W1<W2 (1)
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法に関する。
該製造方法が、樹脂Rと溶剤Sと分散剤D1と分散剤D2を含む混合物Mに、疎水性溶剤Xを添加して該樹脂粒子を形成する工程を有し、
該樹脂Rは、該溶剤Sに可溶であり、且つ、該疎水性溶剤Xに不溶であり、
該溶剤Sは、該疎水性溶剤Xよりも親水性が高く、
該分散剤D2は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子であり、
該分散剤D1及び該分散剤D2は、ケイ素原子を含み、
該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす
W1<W2 (1)
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、樹脂粒子を製造する方法であって、
該製造方法が、
樹脂Rと溶剤Sと分散剤D1を含む混合物Mに、疎水性溶剤Xを添加する第一の工程、分散剤D2を添加する第二の工程、及び
疎水性溶剤Xをさらに添加して該樹脂粒子を形成する第三の工程
を有し、
該樹脂Rは、該溶剤Sに可溶であり、且つ、該疎水性溶剤Xに不溶であり、
該溶剤Sは、該疎水性溶剤Xよりも親水性が高く、
該分散剤D2は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子であり、
該分散剤D1及び該分散剤D2は、ケイ素原子を含み、
該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす
W1<W2 (1)
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法に関する。
該製造方法が、
樹脂Rと溶剤Sと分散剤D1を含む混合物Mに、疎水性溶剤Xを添加する第一の工程、分散剤D2を添加する第二の工程、及び
疎水性溶剤Xをさらに添加して該樹脂粒子を形成する第三の工程
を有し、
該樹脂Rは、該溶剤Sに可溶であり、且つ、該疎水性溶剤Xに不溶であり、
該溶剤Sは、該疎水性溶剤Xよりも親水性が高く、
該分散剤D2は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子であり、
該分散剤D1及び該分散剤D2は、ケイ素原子を含み、
該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす
W1<W2 (1)
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法に関する。
本発明においては、上記2つのいずれの方法においても、次の特徴を有する。まず、樹脂Rは溶剤Sに可溶であり、且つ、疎水性溶剤Xに不溶であり、溶剤Sは疎水性溶剤Xよりも親水性が高い。そして、分散剤D1及び分散剤D2は、ケイ素原子を含み、該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす。
W1<W2 (1)
W1<W2 (1)
本発明の樹脂粒子の製造方法においても、樹脂R及び溶剤Sを含む混合物Mに疎水性溶剤Xを添加することで、溶剤Sと疎水性溶剤Xの組成比は疎水性溶剤Xの添加量に伴って連続的に変化する。具体的には、疎水性溶剤Xの添加量が少ない時は溶剤Sの比率が比較的高く、疎水性溶剤X添加量が増えると溶剤Sの比率が低くなる。本発明では、溶剤Sは疎水性溶剤Xよりも親水性度が高いことから、この組成変化は連続相が比較的親水性度の高い状態から疎水性度の高い状態へと変化することを意味する。例えば、疎水性溶剤Xの添加量が少ない状態で分散安定性を発現するためには、分散剤中のケイ素原子量は比較的少ないことが好ましいが、疎水性溶剤Xの添加量が多い状態で分散安定性を発現するためには、分散剤中のケイ素原子量が多いことが好ましい。そこで、本発明では、上記特徴を有する2種類の分散剤(分散剤D1及び分散剤D2)用いることで、次のように分散安定性を発揮させている。疎水性溶剤Xの添加量が少ない状態ではケイ素原子量が少ない分散剤D1による分散性を発揮し、疎水性溶剤Xの添加量が多い状態ではケイ素原子量が多い分散剤D2による分散性を発揮している。これにより、樹脂粒子同士の二次凝集を抑制でき、単分散性が良好になると推測している。
〈分散剤D1及び分散剤D2〉
分散剤は析出した樹脂粒子及び、分散相への親和性と、連続相への親和性を両立することで分散安定性を発現する。表面が分散剤D1及び分散剤D2で覆われた樹脂R及び溶剤Sを含む液滴(分散質滴)を形成することで、上記の分散相が得られている。分散相には樹脂Rが含まれていることから、分散剤には樹脂R親和性成分が含まれていることが好ましい。樹脂Rがポリエステルである場合は、分散剤D1及び分散剤D2にポリエステル部位を有すると、析出した樹脂粒子及び分散相への親和性が高くなるので、より好ましい。また、連続相には疎水性溶剤Xが含有されていることから、分散剤には疎水性溶剤親和性分が含有させる。疎水性溶剤親和材料として、分散剤D1及び分散剤D2はケイ素原子を含む。
分散剤は析出した樹脂粒子及び、分散相への親和性と、連続相への親和性を両立することで分散安定性を発現する。表面が分散剤D1及び分散剤D2で覆われた樹脂R及び溶剤Sを含む液滴(分散質滴)を形成することで、上記の分散相が得られている。分散相には樹脂Rが含まれていることから、分散剤には樹脂R親和性成分が含まれていることが好ましい。樹脂Rがポリエステルである場合は、分散剤D1及び分散剤D2にポリエステル部位を有すると、析出した樹脂粒子及び分散相への親和性が高くなるので、より好ましい。また、連続相には疎水性溶剤Xが含有されていることから、分散剤には疎水性溶剤親和性分が含有させる。疎水性溶剤親和材料として、分散剤D1及び分散剤D2はケイ素原子を含む。
また、分散剤D1及び分散剤D2に含まれるケイ素原子は、シロキサン構造に由来するものであることが好ましい。さらに、分散剤D1及び分散剤D2は、下記式(4)で示されるシロキサン構造を有するモノマーに由来する部位を有することが好ましい。
本発明の樹脂粒子の製造方法では、連続相は溶剤Sと疎水性溶剤Xを含有しているが、その組成比は疎水性溶剤Xの添加量に伴って連続的に変化する。そこで、比較的連続相の親水性度の高い、疎水性溶剤X添加量が少ない状態で分散安定性を発現するためには、分散剤中のケイ素原子量は比較的少ないことが好ましい。一方で、比較的連続相の疎水性度が高い、疎水性溶剤X添加量が多い状態で分散安定性を発現するためには、分散剤中のケイ素原子量が多いことが好ましい。そこで、本発明では、上述の通り、上記式(1)を満たす分散剤D1及び分散剤D2を用いる。
具体的には、W1は7質量%以下であることが好ましい。7質量%以下であれば、連続相の親水性が比較的高い状態で、分散剤D1の分散安定性が十分に機能させることができる。また、W2は7.5質量%以上であることが好ましい。7.5質量%以上であれば、連続相の疎水性が比較的高い状態で、分散剤D2の分散安定性が十分に機能させることができる。また、分散剤D1及び分散剤D2に加えて、さらにケイ素原子の質量分率の異なる分散剤を用い、3種類以上の分散剤を用いてもよい。
分散剤D1及び分散剤D2は、上述した式(4)で示されるシロキサン構造を有するモノマーの添加量を調製することにより、分散剤D1及び分散剤D2に含まれるケイ素原子量を制御することができる。
<分散剤中ケイ素原子の質量分率>
分散剤D1及びD2のケイ素原子は蛍光X線分析(XRF)により測定する。分散剤D1及びD2をペレット状に固化する。次いで、波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(PANalytical社製)を用いてHe雰囲気下、FP法にて発生する特性X線をエネルギーで分光することで分散剤D1及びD2に含まれる元素の原子比を測定する。この測定結果を、重量比に換算することでケイ素原子の質量分率を算出する。
分散剤D1及びD2のケイ素原子は蛍光X線分析(XRF)により測定する。分散剤D1及びD2をペレット状に固化する。次いで、波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(PANalytical社製)を用いてHe雰囲気下、FP法にて発生する特性X線をエネルギーで分光することで分散剤D1及びD2に含まれる元素の原子比を測定する。この測定結果を、重量比に換算することでケイ素原子の質量分率を算出する。
Claims (15)
- 樹脂粒子を製造する方法であって、
該製造方法が、樹脂Rと溶剤Sと分散剤D1と分散剤D2を含む混合物Mに、疎水性溶剤Xを添加して、該樹脂粒子を形成する工程を有し、
該樹脂Rは、該溶剤Sに可溶であり、且つ、該疎水性溶剤Xに不溶であり、
該溶剤Sは、該疎水性溶剤Xよりも親水性が高く、
該分散剤D2は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子であり、
該分散剤D1及び該分散剤D2は、ケイ素原子を含み、
該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす
W1<W2 (1)
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法。 - 前記樹脂粒子を形成する工程は、
前記混合物Mに前記疎水性溶剤Xを添加して、前記樹脂R、前記溶剤S及び前記疎水性溶剤Xを含む分散相Aと前記溶剤S及び前記疎水性溶剤Xを含む連続相Bからなる懸濁液Cを形成する工程、及び
該懸濁液Cにさらに疎水性溶剤Xを添加して、該分散相Aから前記溶剤Sを除去する工程からなる請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。 - 前記分散相Aに含まれる前記疎水性溶剤Xの体積分率V1と、前記連続相Bに含まれる前記疎水性溶剤Xの体積分率V2が、下記式
V1<V2
の関係を満たす請求項2に記載の樹脂粒子の製造方法。 - 樹脂粒子を製造する方法であって、
該製造方法が、
樹脂Rと溶剤Sと分散剤D1を含む混合物Mに、疎水性溶剤Xを添加する第一の工程、分散剤D2を添加する第二の工程、及び
疎水性溶剤Xをさらに添加して該樹脂粒子を形成する第三の工程
を有し、
該樹脂Rは、該溶剤Sに可溶であり、且つ、該疎水性溶剤Xに不溶であり、
該溶剤Sは、該疎水性溶剤Xよりも親水性が高く、
該分散剤D2は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子であり、
該分散剤D1及び該分散剤D2は、ケイ素原子を含み、
該分散剤D1に含まれるケイ素原子の質量分率をW1とし、該分散剤D2に含まれるケイ素原子の質量分率をW2としたとき、該W1及び該W2が、下記式(1)で示される関係を満たす
W1<W2 (1)
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法。 - 前記第一の工程は、前記樹脂R、前記溶剤S及び前記疎水性溶剤Xを含む分散相Aと、前記溶剤S及び前記疎水性溶剤Xを含む連続相Bからなる懸濁液Cを形成する工程である請求項4に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記分散相Aに含まれる前記疎水性溶剤Xの体積分率V1と、前記連続相Bに含まれる前記疎水性溶剤Xの体積分率V2が、下記式
V1<V2
の関係を満たす請求項5に記載の樹脂粒子の製造方法。 - 前記W1及び前記W2が、下記式(2)の関係を満たす請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
1.1≦W2/W1 (2) - 前記W1が7質量%以下であり、前記W2が7.5質量%以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記分散剤D1は、個数平均粒径が10nm以上500nm以下の粒子である請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記分散剤D1及び前記分散剤D2に含まれるケイ素原子は、シロキサン構造に由来するものである請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記分散剤D1及び前記分散剤D2は、下記式(4)で示されるシロキサン構造を有するモノマーに由来する部位を有する請求項10に記載の樹脂粒子の製造方法。
(式(4)中、R1、R2はアルキル基であり、R3はアルキレン基である。R4は水素原子またはメチル基である。nは重合度を示し、2以上の整数である。) - 前記分散剤D1及び前記分散剤D2は、ポリエステル部位を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記樹脂Rは、ポリエステル部位を有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記分散剤D1及び前記分散剤D2の合計添加量は、前記樹脂Rに対して5質量%以上である請求項1〜13のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記疎水性溶剤Xは、超臨界状態若しくは液体状態の二酸化炭素、ヘキサン及びヘキサデカンの少なくとも1つである請求項1〜14のいずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。
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JP2015132166A JP6632229B2 (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 樹脂粒子の製造方法 |
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JP2017014384A JP2017014384A (ja) | 2017-01-19 |
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Family Applications (1)
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JP2015132166A Active JP6632229B2 (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 樹脂粒子の製造方法 |
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