JP2017014312A - 誘電体フィルムおよび金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌 - Google Patents

誘電体フィルムおよび金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌 Download PDF

Info

Publication number
JP2017014312A
JP2017014312A JP2015128900A JP2015128900A JP2017014312A JP 2017014312 A JP2017014312 A JP 2017014312A JP 2015128900 A JP2015128900 A JP 2015128900A JP 2015128900 A JP2015128900 A JP 2015128900A JP 2017014312 A JP2017014312 A JP 2017014312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
capacitor
inverter
dielectric film
dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015128900A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6514054B2 (ja
Inventor
航 加藤
Ko Kato
航 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2015128900A priority Critical patent/JP6514054B2/ja
Publication of JP2017014312A publication Critical patent/JP2017014312A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6514054B2 publication Critical patent/JP6514054B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/56Power conversion systems, e.g. maximum power point trackers

Abstract

【課題】金属膜との密着性が良好な誘電体フィルムおよび金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌の提供。
【解決手段】ポリエステルを主骨格とする有機樹脂を主成分とするフィルムに、紫外線照射することにより表面にヒドロキシケトンを生成させた誘電体フィルム1。誘電体フィルム1上に金属膜2を備える金属化フィルム3を用いたフィルムコンデンサAとすることにより、誘電体フィルム1と金属膜2との密着性が良好なフィルムコンデンサAが得られる。このようなフィルムコンデンサA及びそれをバスバーにより連結した連結型コンデンサはインバータや電動車両に好適に用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘電体フィルムおよび金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌に関する。
フィルムコンデンサは、例えば、ポリプロピレン樹脂をフィルム化した誘電体フィルムの表面に、蒸着によって形成された金属膜を電極として有している。このような構成により、誘電体フィルムの絶縁欠陥部で短絡が生じた場合にも、短絡のエネルギーで欠陥部周辺の金属膜が蒸発、飛散して絶縁化し、フィルムコンデンサの絶縁破壊を防止できるという利点を有している(例えば、特許文献1を参照)。
フィルムコンデンサは、各種の電子部品が実装された基板上において、セラミックコンデンサなど他の電子部品に比べて依然としてサイズが大きいことから、当該基板の低背化や実装密度の向上の妨げになっており、そのためフィルムコンデンサの小型化が検討されている。また、電子機器の小型化、コンデンサの高容量化などにより、その使用環境が高温になってきたため、そのような条件下でも長時間にわたり安定な電気的特性が得られる耐熱性が要求されている。
上述のような高温の環境下での誘電体フィルムと金属膜との密着性を向上すべく、例えば、特許文献2では、樹脂モノマーからなる誘電体膜において、モノマーを重合反応させることで誘電体膜と金属蒸着電極との密着性が向上することが開示されている。
特開平9−129475号公報 特開2009−064930号公報
誘電体フィルムを形成する樹脂材料のうち、耐熱性に優れるものとしてポリアリレートやポリカーボネートなどのポリマーが挙げられる。しかしながら、これらの樹脂材料においても、誘電体フィルムとして用いた際に金属膜との密着性が不充分であるという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、金属膜との密着性が良好な誘電体フィルムおよび金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌を提供することを目的とする。
本発明の誘電体フィルムは、ポリエステルを主骨格とする有機樹脂を主成分とする誘電体フィルムであって、前記有機樹脂が、ヒドロキシケトンを含む。
本発明の金属化フィルムは、上記の誘電体フィルム上に金属膜を備える。
本発明のフィルムコンデンサは、上記の金属化フィルムが巻回または積層されてなる本体部と、該本体部に設けられた外部電極とを有する。
本発明の連結型コンデンサは、上記のフィルムコンデンサが、バスバーにより複数個接続されている。
本発明のインバータは、スイッチング素子により構成されるブリッジ回路と、該ブリッジ回路に接続された容量部とを備えているインバータであって、前記容量部が上記のフィルムコンデンサまたは連結型コンデンサである。
本発明の電動車輌は、電源と、該電源に接続されたインバータと、該インバータに接続されたモータと、該モータにより駆動する車輪と、を備えている電動車両であって、前記インバータが上記のインバータである。
本発明によれば、金属膜との密着性が良好な誘電体フィルムおよび金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌を提供できる。
(a)は、誘電体フィルムの表面に金属膜を有する構造を模式的に示す断面図であり、(b)は、第1実施形態に係るフィルムコンデンサを示す外観斜視図である。 第2実施形態に係るフィルムコンデンサの構成を模式的に示した展開斜視図である。 連結型コンデンサの一実施形態の構成を模式的に示した斜視図である。 インバータの一実施形態の構成を説明するための概略構成図である。 電動車輌の一実施形態を示す概略構成図である。
誘電体フィルムの一実施形態について、具体例をあげて説明する。本実施形態の誘電体フィルムは、ポリエステルを主骨格とする有機樹脂を主成分とするものである。ここで、主成分とは、誘電体フィルム全体に対して質量比で50質量%以上を占める成分である。
ポリエステルを主骨格とする有機樹脂としては、例えばポリカーボネート、ポリアリレートおよびこれらの重合体が挙げられる。ポリカーボネートおよびポリアリレートは、耐熱性、機械的特性、電気的特性(絶縁性、誘電特性)に優れ、誘電体フィルムの有機樹脂材料として好適に用いることができる。なお、ポリエステルを主骨格とする有機樹脂であれば、ポリカーボネートおよびポリアリレート以外の有機樹脂についても、本発明を適用することで金属膜との密着性を向上することができる。
本実施形態において、有機樹脂はヒドロキシケトンを含んでいる。ヒドロキシケトンは、その構造中に水酸基(ヒドロキシ基)を有しており、金属酸化物の表面に存在する水酸基と水素結合を形成しやすい。
したがって、誘電体フィルムを構成するポリカーボネートやポリアリレートがその分子中に、水酸基を有するヒドロキシケトンを含むことで、特に誘電体フィルムの表面に存在するヒドロキシケトンの水酸基と、Al等の金属膜の表面の酸化物とが、水素結合により強固に接合し、誘電体フィルムと金属膜との密着性が向上する。
有機樹脂に含まれる水酸基の含有量Aは、有機樹脂を構成するテレフタル酸のH(プロトン)の含有量Bに対するモル比率(A/B)にして、0.001〜0.2、さらには0.01〜0.1の範囲であることが好ましい。水酸基の含有量をこのような範囲とするこ
とで、有機樹脂の耐熱性や機械特性、電気特性を維持したまま、誘電体フィルムと金属膜との密着性を向上できる。
有機樹脂の種類とヒドロキシケトンの有無、有機樹脂に含まれる水酸基の含有量A、および有機樹脂を構成するテレフタル酸のH(プロトン)の含有量Bは、核磁気共鳴分光法(NMR)により確認することができる。具体的には、H−NMR(プロトンNMR)測定を行い、確認することができる。
このような有機樹脂を主成分とする誘電体フィルムは、例えば以下のようにして得ることができる。ポリエステルを主骨格とするポリカーボネート、ポリアリレートなどの重合体を有機溶剤に溶解し、樹脂溶液を作製する。この樹脂溶液を用いて、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製基材の上に樹脂フィルムを成膜すればよい。成膜法としては、ドクターブレード法、ダイコータ法およびナイフコータ法等が挙げられ、これら周知の成膜法から適宜選択して成膜すればよい。
主骨格がポリエステルである有機樹脂としては、たとえばポリカーボネートであれば一般式(1)、ポリアリレートであれば、たとえば一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位を有するポリマーが一例として挙げられる。
Figure 2017014312
一般式(1)、(2)、または(3)中、Xは、脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、一般式(4)で表される2価基から選ばれる少なくとも1種を示す。一般式(3)中、Yは、置換もしくは無置換のアリレン基を示す。
一般式(4)中、R1、R2は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、またはハロゲン原子を示す。Aは、単結合、炭素原子数1〜 12の直鎖状
、分岐状、または環状のアルキレン基を示す。
上記一般式(1)、(2)、(3)中のXの具体例としては、たとえば一般式(5a)〜(5n)で表される2価基が挙げられる。
Figure 2017014312
これらの有機樹脂は、1種だけでも良いし2種以上を併用してもよい。また、複数成分の共重合体でもよい。
ポリエステルを主骨格とする重合体を溶解する有機溶剤としては、例えば、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルアセトアミド、シクロヘキサン、トルエン、クロロホルムおよびテトラヒドロフランのうちいずれか1種、又は、これらから選択される2種以上の混合物を含む有機溶剤を用いる。
樹脂溶液における有機樹脂の濃度(樹脂濃度)は、例えば10〜40質量%とするのが好ましい。
作製した樹脂フィルムに紫外線(UV)を照射することで、ポリエステルを主骨格とする有機樹脂が反応式(6)に示すような光フリース転移を起こし、有機樹脂の構造中にヒドロキシケトンが生じる。すなわち、ポリエステルを主骨格とし、ヒドロキシケトンを含む有機樹脂を主成分とする誘電体フィルムが得られる。
Figure 2017014312
樹脂フィルムに紫外線(UV)を照射する際の光源は、たとえば、波長365nmのUVランプ(放電管電力4W)を用いる。照射条件としては、例えばUVランプの直下に樹脂フィルムを配置し、大気雰囲気中、室温で24時間程度の紫外線照射を行えばよい。
樹脂フィルムのUVを照射した面に、金属膜を設けることで金属化フィルムが得られる。金属膜は、例えばAl(アルミニウム)やZn(亜鉛)を蒸着するなどして形成すればよい。樹脂フィルムの紫外線(UV)を照射した側の面に金属膜を形成することで、UVの照射により有機樹脂中に生じたヒドロキシケトンの水酸基(ヒドロキシ基)と、金属膜の表面の酸化物とが水素結合により強固に結合し、樹脂フィルムと金属膜との密着性が高い金属化フィルムとなる。樹脂フィルムと金属膜との密着性は、例えば粘着性のテープを用いた90°剥離試験(JIS Z 0237 :2009)などにより確認すればよい。
図1(a)は、誘電体フィルムの表面に金属膜を有する構造を模式的に示す断面図であり、(b)は、本発明の第1実施形態のフィルムコンデンサを示す外観斜視図である。
図1(b)に示す第1実施形態のフィルムコンデンサAは、誘電体フィルム1の片面に金属膜2を備えた金属化フィルム3を複数積層した本体部4を有し、その本体部4に外部電極5が設けられた構成を基本的とするものであり、必要に応じてリード線6が設置される。
この場合、本体部4、外部電極5およびリード線6の一部は、必要に応じて絶縁性および耐環境性の点から外装部材7に覆われていてもよい。図1(b)においては、外装部材7の一部を取り除いた状態を示しており、外装部材7の取り除かれた部分を破線で示している。ここで、誘電体フィルム1は上述の誘電体フィルム、すなわちポリエステルを主骨格とし、ヒドロキシケトンを含む有機樹脂を主成分とするものである。これにより、第1実施形態のフィルムコンデンサは、高温環境下でも誘電体フィルムと金属膜との密着性に優れ、長期間にわたり安定して使用できるものとなる。
上述の誘電体フィルム1は、図1(a)(b)に示した積層型に限らず、巻回型のフィルムコンデンサBにも適用することができる。
図2は、フィルムコンデンサの第2実施形態の構成を模式的に示した展開斜視図である。第2実施形態のフィルムコンデンサBは、巻回された金属化フィルム3a、3bにより構成される本体部4の対向する端面に、外部電極5a、5bとしてメタリコン電極が設けられている。
金属化フィルム3a、3bは、誘電体フィルム1a、1bの表面に金属膜2a、2bを有する構成である。この場合、金属膜2a、2bは誘電体フィルム1a、1bの幅方向の一端側に、この誘電体フィルム1a、1bにおいて露出部分となる、金属膜2a、2bの形成されていない部分(以下、金属膜非形成部8a、8bという場合がある。)が長手方向に連続して残るように形成されている。金属化フィルム3a、3bの金属膜非形成部8a、8bは、誘電体フィルム1a、1bの幅方向において、互いに異なる端部に配置されている。
すなわち、フィルムコンデンサBは、誘電体フィルム1aと金属膜2aとによって構成される金属化フィルム3aと、誘電体フィルム1bと金属膜2bとによって構成される金属化フィルム3bとが、図2に示すように重ねられ巻回されている。なお、図2では、フィルムコンデンサBの構成を見易くするため、誘電体フィルム1a、1b、金属膜2a、2bの厚みを、図2の奥から手前に向けて厚くなるように記載したが、実際にはこれらの厚みは一定である。
フィルムコンデンサA、Bに適用する金属膜2(2a、2b)の材料としては、アルミニウムが望ましいが、これに代えて、亜鉛またはこれらの合金からなるものも好適である。また、メタリコン電極の材料としては、アルミニウム、銅およびハンダから選ばれる1種の金属材料が好適である。
図3は、連結型コンデンサの一実施形態の構成を模式的に示した斜視図である。図3においては構成を分かりやすくするために、ケースならびにモールド用の樹脂を省略して記載している。本実施形態の連結型コンデンサCは、複数個のフィルムコンデンサBが一対のバスバー21、23により並列接続された構成となっている。バスバー21、23は、外部接続用の端子部21a、23aとフィルムコンデンサBの外部電極5a、5bにそれぞれ接続される引出端子部21b、23bにより構成されている。
フィルムコンデンサBまたは連結型コンデンサCを構成する誘電体フィルムとして、上述の誘電体フィルム1を適用すると、フィルムコンデンサBおよび連結型コンデンサCのサイズの小型化とともに高容量化を図ることができる。また、耐熱性が高く、高温環境下でも誘電体フィルムと金属膜との密着性に優れ、長期間にわたり安定して使用できるものとなる。
なお、連結型コンデンサCは、図3に示したような平面的な配置の他に、フィルムコンデンサBの平坦な面同士が重なるように積み上げた構造であっても同様の効果を得ることができる。
図4は、インバータの一実施形態の構成を説明するための概略構成図である。図4には、直流から交流を作り出すインバータDの例を示している。本実施形態のインバータDは、図4に示すように、スイッチング素子(例えば、IGBT(Insulated gate Bipolar Transistor))により構成されるブリッジ回路31と、電圧安定化のためにブリッジ回路
31の入力端子間に配置された容量部33とを備えた構成となっている。ここで、容量部33として上記のフィルムコンデンサBまたは連結型コンデンサCが適用される。
なお、このインバータDは、直流電源の電圧を昇圧する昇圧回路35に接続される。一
方、ブリッジ回路31は駆動源となるモータジェネレータ(モータM)に接続される。
本実施形態のインバータDは、容量部33として上述のフィルムコンデンサBまたは連結型コンデンサCを適用するため、インバータDに占める容量部33の体積を小さくすることができ、小型かつ静電容量の大きい容量部33を有するインバータDとなる。また、高温域においても変調波の変動の小さいインバータDとすることができる。
図5は、電動車輌の一実施形態を示す概略構成図である。図5には、電動車輌Eとしてハイブリッド自動車(HEV)の例を示している。
図5における符号41は駆動用のモータ、43はエンジン、45はトランスミッション、47はインバータ、49は電源(電池)、51a、51bは前輪および後輪である。
この電動車輌Eは、駆動源としてモータ41またはエンジン43、もしくは両方の出力がトランスミッション45を介して左右一対の前輪51aに伝達される機能を主として備えており、電源49はインバータ47を介してモータ41に接続されている。
また、図5に示した電動車輌Eには、電動車輌E全体の統括的な制御を行う車輌ECU53が設けられている。車輌ECU53には、イグニッションキー55や図示しないアクセルペダル、ブレーキ等の電動車輌Eからの運転者等の操作に応じた駆動信号が入力される。この車輌ECU53は、その駆動信号に基づいて指示信号をエンジンECU57、電源49、および負荷としてのインバータ47に出力する。エンジンECU57は、指示信号に応答してエンジン43の回転数を制御し、電動車輌Eを駆動する。
本実施形態のフィルムコンデンサBまたは連結型コンデンサCを容量部33として適用したインバータDを、例えば、図5に示すような電動車輌Eに搭載すると、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどによって形成されていた従来の誘電体フィルムを適用したフィルムコンデンサや連結型コンデンサを用いたインバータに比較して、車輌の重量を軽くできることから、その分、燃費を向上させることが可能になる。また、エンジンルーム内における自動車の制御装置の占める割合を低くできる。また、エンジンルーム内に耐衝撃性を高めるための機能を内装させることができることから車輌の安全性をさらに向上させることが可能になる。
なお、本実施形態のインバータDは、上記のハイブリッド自動車(HEV)のみならず、電気自動車(EV)や電動自転車、発電機、太陽電池など種々の電力変換応用製品に適用できる。
以下、本発明の誘電体フィルムおよび金属化フィルムについて、実施例に基づき詳細に説明する。
ポリエステルを主骨格とする有機樹脂として、ポリアリレート(U−100、ユニチカ製)を用いた。U−100をクロロホルムに溶解させ、樹脂濃度25質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、コータを用いてポリエチレンテレフタレート(PET)製の基材上に塗布し、180℃で1時間乾燥して溶剤を乾燥させ、誘電体フィルムを作製した。誘電体フィルムの厚さは3.5μmであった。
作製した誘電体フィルムの表面に、波長365nmのUVランプ(放電管電力4W)を用いて、大気雰囲気中、室温で紫外線(UV)を所定時間照射した。誘電体フィルムに対するUV照射時間を表1に示す。
UV照射後の誘電体フィルムについて、H−NMR(プロトンNMR)測定を行った。得られたH−NMRスペクトルには、U−100に由来するピーク以外に、光フリース転移によって生じたヒドロキシケトンに由来する水酸基(ヒドロキシ基)のピークが、11.8ppm付近に観測された。この11.8ppm付近のピークの強度と、9ppm付近に存在するテレフタル酸に由来するH(プロトン)のピークとを比較し、その強度比から水酸基の含有量AとH(プロトン)の含有量Bとのモル比率(A/B)を算出し、表1に記載した。
UV照射した誘電体フィルムのUV照射面に、真空蒸着法によりAlの金属膜(厚さ75nm)を形成して金属化フィルムを作製した。その後、基材から金属化フィルムを剥がし、誘電体フィルムと金属膜との密着性を評価した。密着性の評価は、JIS Z 0237 :2009に準じ、粘着性のテープを用いた90°剥離試験により行った。ここでは、粘着性テープの接着面積を1cm×2cmとし、粘着テープを剥離した後、誘電体フィルムから金属膜が剥離した面積の接着面積に対する割合(%)を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2017014312
試料No.2〜6は、ポリエステルを主骨格とするU−100(有機樹脂)にヒドロキシケトンを含むことから、蒸着した金属膜との密着性が高く、剥離試験による金属膜の剥離面積が小さいものであった。一方、有機樹脂中にヒドロキシケトンを含まない試料No.1は、金属膜の剥離面積が大きく、誘電体フィルムと金属膜との密着性に劣るものであった。
A、B・・・・・・・フィルムコンデンサ
C・・・・・・・・・連結型コンデンサ
D、47・・・・・・インバータ
E・・・・・・・・・電動車輌
1、1a、1b・・・誘電体フィルム
2、2a、2b・・・金属膜
3、3a、3b・・・金属化フィルム
4・・・・・・・・・本体部
5、5a、5b・・・外部電極
6・・・・・・・・・リード線
7・・・・・・・・・外装部材
8a、8b・・・・・金属膜非形成部
21、23・・・・・バスバー
31・・・・・・・・ブリッジ回路
33・・・・・・・・容量部
35・・・・・・・・整流回路
41・・・・・・・・モータ
43・・・・・・・・エンジン
45・・・・・・・・トランスミッション
47・・・・・・・・インバータ
49・・・・・・・・電源
51a・・・・・・・前輪
51b・・・・・・・後輪
53・・・・・・・・車輌ECU
55・・・・・・・・イグニッションキー
57・・・・・・・・エンジンECU

Claims (8)

  1. ポリエステルを主骨格とする有機樹脂を主成分とする誘電体フィルムであって、該有機樹脂が、ヒドロキシケトンを含むことを特徴とする誘電体フィルム。
  2. 前記有機樹脂に含まれる水酸基(ヒドロキシ基)の含有量Aと、前記有機樹脂を構成するテレフタル酸のH(プロトン)の含有量Bとのモル比率が、A/Bにして、0.001〜0.2の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の誘電体フィルム上に金属膜を備えることを特徴とする金属化フィルム。
  4. 請求項3に記載の金属化フィルムが巻回または積層されてなる本体部と、該本体部に設けられた外部電極とを有することを特徴とするフィルムコンデンサ。
  5. 請求項4に記載のフィルムコンデンサが、バスバーにより複数個接続されていることを特徴とする連結型コンデンサ。
  6. スイッチング素子により構成されるブリッジ回路と、該ブリッジ回路に接続された容量部とを備えているインバータであって、前記容量部が請求項4に記載のフィルムコンデンサであることを特徴とするインバータ。
  7. スイッチング素子により構成されるブリッジ回路と、該ブリッジ回路に接続された容量部とを備えているインバータであって、前記容量部が請求項5に記載の連結型コンデンサであることを特徴とするインバータ。
  8. 電源と、該電源に接続されたインバータと、該インバータに接続されたモータと、該モータにより駆動する車輪と、を備えている電動車両であって、前記インバータが請求項6または7に記載のインバータであることを特徴とする電動車輌。
JP2015128900A 2015-06-26 2015-06-26 金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌 Active JP6514054B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015128900A JP6514054B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015128900A JP6514054B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017014312A true JP2017014312A (ja) 2017-01-19
JP6514054B2 JP6514054B2 (ja) 2019-05-15

Family

ID=57827900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015128900A Active JP6514054B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6514054B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022210130A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 京セラ株式会社 フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車輌

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61141726A (ja) * 1984-12-11 1986-06-28 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 芳香族ポリカーボネートおよびその製造法
JPH11129378A (ja) * 1997-10-27 1999-05-18 Fujimori Kogyo Kk 透明導電性シートの製造法
JP2011096916A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Denso Corp コンデンサ及び電力変換装置
JP2013131323A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Teijin Dupont Films Japan Ltd 電気絶縁用二軸配向フィルム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61141726A (ja) * 1984-12-11 1986-06-28 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 芳香族ポリカーボネートおよびその製造法
JPH11129378A (ja) * 1997-10-27 1999-05-18 Fujimori Kogyo Kk 透明導電性シートの製造法
JP2011096916A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Denso Corp コンデンサ及び電力変換装置
JP2013131323A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Teijin Dupont Films Japan Ltd 電気絶縁用二軸配向フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022210130A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 京セラ株式会社 フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車輌

Also Published As

Publication number Publication date
JP6514054B2 (ja) 2019-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6626943B2 (ja) フィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
CN107849266B (zh) 复合树脂材料、介电膜、使用其的膜电容器和连结型电容器、以及逆变器、电动车辆
JP6574922B1 (ja) フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車輌
US11631545B2 (en) Film capacitor, combination type capacitor, and inverter and electric vehicle employing the same
US10535464B2 (en) Film capacitor, combination type capacitor, and inverter and electric vehicle using the same
JP6744486B2 (ja) フィルムコンデンサ、連結型コンデンサと、これを用いたインバータおよび電動車輌
JP6441657B2 (ja) 誘電体フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
JP6085069B2 (ja) 誘電体フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
JPWO2020084823A1 (ja) フィルムコンデンサ、連結型コンデンサと、これを用いたインバータ及び電動車輌
JP2017098495A (ja) フィルムコンデンサ、連結型コンデンサと、これを用いたインバータおよび電動車輌
JP6514054B2 (ja) 金属化フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
WO2016152362A1 (ja) 誘電体フィルム、およびこれを用いたフィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
EP3435390B1 (en) Film capacitor, connected-type capacitor, inverter using same, and electric vehicle
CN111868860A (zh) 薄膜电容器、连结型电容器、逆变器以及电动车辆
JP7367374B2 (ja) 電力変換装置
JP6904809B2 (ja) 複合樹脂材料、誘電体フィルムと、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
US20230011429A1 (en) Dielectric film, film capacitor and connected capacitor including dielectric film, inverter, and electric vehicle
JP7344316B2 (ja) フィルムコンデンサ用誘電体フィルム、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、ならびにインバータ、電動車輌
WO2022113738A1 (ja) フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車輌
WO2023182236A1 (ja) 誘電体フィルム、これを用いた金属化フィルム、フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車両
WO2022044725A1 (ja) 誘電体フィルム、金属化フィルム、これを用いたフィルムコンデンサおよび連結型コンデンサ、インバータならびに電動車輌
JP2023136311A (ja) 誘電体フィルム、フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6514054

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150