JP2017014112A - 抗サバイビン抗体又は抗体誘導体及びそれらの利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応性の高い抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の提供。【解決手段】特定のアミノ酸配列、又は特定のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第1領域と、特定のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第2領域と、特定のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第3領域と、を有する可変領域を備える、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。重鎖抗体の可変ドメインからなる抗体断片(VHH抗体)である抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。【選択図】なし

Description

本発明は、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体及びそれらの利用に関する。抗サバイビン抗体又は抗体誘導体、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体をコードする核酸、検出キット、サバイビンの検出方法及び癌の治療剤に関する。
サバイビンは、アポトーシスの抑制と細胞分裂の調整機能を有する分子量約16kDaのタンパク質である。サバイビンタンパク質は、正常組織ではほとんど観察されないが、胎児の組織や多くの癌において高発現することが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
ところで、ラクダ科動物(フタコブラクダ、ヒトコブラクダ、ラマ等)の血清中には、重鎖抗体と呼ばれる、軽鎖を持たない特殊な抗体が存在することが知られている。重鎖抗体の可変領域ドメインからなる抗体断片は、VHH抗体と呼ばれ、抗原に結合できる免疫グロブリンフラグメントとしては最も低分子量のものである。
VHH抗体は、例えば大腸菌等を用いて簡便に合成でき、リフォールディング能が高く、熱変性にも強いため、産業応用の観点から次世代抗体として注目されている(例えば、特許文献1を参照)。
特表2005−520494号公報
O'Driscoll L., et al., Survivin: role in normal cells and in pathological conditions., Curr. Cancer Drug Targets., 3(2), 131-152, 2003.
本発明は、反応性の高い抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を提供する。本発明はまた、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体をコードする核酸、検出キット、サバイビンの検出方法及び癌の治療剤を提供する。
本発明の一実施態様は、下記(1)から(6)を提供するものである。
(1)配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列、又は配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第1領域と、配列番号4若しくは5のアミノ酸配列、又は配列番号4若しくは5のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第2領域と、配列番号6若しくは7のアミノ酸配列、又は配列番号6若しくは7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第3領域と、を有する可変領域を備える、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。
(2)(1)に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体をコードする核酸。
(3)(1)に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を含む、検出キット。
(4)(1)に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体と、生体試料とを接触させ、前記抗サバイビン抗体又は前記抗体誘導体と前記生体試料中のサバイビンとの結合体を形成させる工程と、前記結合体中のサバイビンを検出する工程と、を備える、前記生体試料中のサバイビンの検出方法。
(5)患者由来の細胞を、(1)に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体で免疫染色する工程を備える、前記細胞中のサバイビンの検出方法。
(6)(1)に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を有効成分として含有する、癌の治療剤。
VHH抗体ライブラリのスクリーニング工程を説明する概略図である。 サバイビンタンパク質をビーズに固定及び溶出した方法を説明する概略図である。 サバイビンタンパク質に対するアフィニティー選択前、並びに、1、3、4及び7サイクルのアフィニティー選択後のVHH抗体ライブラリ集団の塩基配列を解析した結果を示すグラフである。 24クローンのVHH抗体の塩基配列解析の結果をまとめた図である。 プルダウンアッセイの工程を説明する概略図である。 実験例4のSDS−PAGEの結果を示す写真である。 実験例4のSDS−PAGEの結果を示す写真である。 (a)は実験例5のSDS−PAGEの結果を示す写真である。(b)は(a)のポリアクリルアミドゲルをウエスタンブロッティング解析した結果を示す写真である。 実験例6の結果を示すグラフである。 実験例6の結果を示すグラフである。 競合ELISA法による結合定数の測定方法を説明する概略図である。
[抗サバイビン抗体又は抗体誘導体]
一実施態様において、本発明は、配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列、又は配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第1領域と、配列番号4若しくは5のアミノ酸配列、又は配列番号4若しくは5のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第2領域と、配列番号6若しくは7のアミノ酸配列、又は配列番号6若しくは7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第3領域と、を有する可変領域を備える、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を提供する。
また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第1領域は、配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列を有するか、又は配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第2領域は、配列番号4若しくは5のアミノ酸配列を有するか、又は配列番号4若しくは5のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第3領域は、配列番号6若しくは7のアミノ酸配列を有するか、又は配列番号6若しくは7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。
ここで、第1領域をCDR1、第2領域をCDR2、第3領域をCDR3と表現する場合もある。CDR(Complementarity Determining Region)とは、相補性決定領域を意味する。第1領域を第1相補性決定領域、第2領域を第2相補性決定領域、第3領域を第3相補性決定領域と表現する場合もある。本明細書において、相補性決定領域とは、配列可変な抗原認識部位又はランダム配列領域を含み、超可変領域ともいう。抗体又は抗体誘導体の可変領域は、N末端側から順に、CDR1、CDR2、CDR3の3つの相補性決定領域を有する。
実施例において後述するように、発明者らはVHH抗体ライブラリのスクリーニングにより、反応性の高い抗サバイビン抗体を複数クローン得た。得られた抗サバイビン抗体の塩基配列の解析結果から、CDR1が、配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列、又は配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、CDR2が、配列番号4若しくは5のアミノ酸配列、又は配列番号4若しくは5のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、CDR3が、配列番号6若しくは7のアミノ酸配列、又は配列番号6若しくは7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる可変領域を備える抗体又は抗体誘導体は、サバイビンに対する反応性が高いことが明らかとなった。
アミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるアミノ酸とは、上記アミノ酸に変異が導入されたアミノ酸を意味する。また、CDR1、CDR2、CDR3に変異が導入されていても、サバイビンに対する結合能を有している限り、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の技術的範囲に属する。アミノ酸の変異が1若しくは数個のアミノ酸の欠失、置換若しくは付加であれば、変異の数が少ないため、上記アミノ酸の機能が維持される蓋然性が高い。
CDR1、CDR2、CDR3における数個とは、例えば2から5個、2から4個、2から3個、又は2個を意味する。また、抗体又は抗体誘導体の反応性が高いとは、抗体又は抗体誘導体とサバイビンタンパク質との結合定数Kが、例えば1.0×10−6M未満であり、例えば8.0×10−7M未満であり、例えば6.0×10−7M未満であることを意味する。抗体又は抗体誘導体の結合定数Kは、ビアコア等の生物物理学的相互作用解析装置を用いた測定、競合ELISA法による測定等により測定することができる。
抗体としては、ラクダ科動物の重鎖抗体、ヒト抗体、マウス抗体等が挙げられる。抗体誘導体としては、VHH抗体、アプタマー等が挙げられる。アプタマーとしては、アミノ酸配列を含むアプタマーやペプチドアプタマー等が挙げられる。中でも、VHH抗体は、CDR3が通常のIgG抗体と比べて長いという特徴があり、中和抗体として機能する抗体の割合が通常のIgG抗体に比べて高い。
本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の可変領域は、CDR1とCDR2との間にフレームワークを有し、CDR2とCDR3との間に上記フレームワークとは別のフレームワークを有するものであってもよい。また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の可変領域は、第1フレームワーク、CDR1、第2フレームワーク、CDR2、第3フレームワーク、CDR3及び第4フレームワークをこの順に有し、第1フレームワークが配列番号8のアミノ酸配列、又は配列番号8のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、第2フレームワークが配列番号9のアミノ酸配列、又は配列番号9のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、第3フレームワークが配列番号10のアミノ酸配列、又は配列番号10のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、第4フレームワークが配列番号11のアミノ酸配列、又は配列番号11のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるものであってもよい。
また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第1フレームワークは、配列番号8のアミノ酸配列を有するか、又は配列番号8のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第2フレームワークは、配列番号9のアミノ酸配列を有するか、又は配列番号9のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第3フレームワークは、配列番号10のアミノ酸配列を有するか、又は配列番号10のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。また、本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の第4フレームワークは、配列番号11のアミノ酸配列を有するか、又は配列番号11のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する。
ここで、第1フレームワークをFR1、第2フレームワークをFR2、第3フレームワークをFR3、第4フレームワークをFR4と表現する場合もある。FR(Framework Region)とは、フレームワーク(フレームワーク領域)を意味する。本明細書において、フレームワークは相補性決定領域を除く領域であり、抗体の可変領域のうち、保存性の高い領域を含む。抗体又は抗体誘導体の可変領域は、CDR及びFRから構成されており、N末端側から順に、第1フレームワーク、CDR1、第2フレームワーク、CDR2、第3フレームワーク、CDR3及び第4フレームワークをこの順に有する。
FR1、FR2、FR3、FR4における数個とは、例えば2から10個、2から9個、2から8個、2から7個、2から6個、2から5個、2から4個、2から3個、又は2個を意味する。
FR1、FR2、FR3、FR4は、システイン残基を有していてもよく、システイン残基を有しなくてもよい。FR1、FR2、FR3、FR4にシステイン残基が存在すると、抗体又は抗体誘導体が、分子内又は分子間でジスルフィド結合を形成する場合がある。また、相補性決定領域を除く領域にシステイン残基を有しない場合、大腸菌等で生産する場合においてもジスルフィド結合形成のための工程を設ける必要がなく、大腸菌での発現とin vitro リフォールディングとが容易になる。また、また、SH基を用いてアプタマーを化学修飾することも容易である。
また、CDR1、CDR2、CDR3は、システイン残基を有しないことが好ましい。CDR1、CDR2、CDR3がシステイン残基を有しないことにより、抗体又は抗体誘導体が、分子内又は分子間でジスルフィド結合を形成することを抑制することができる。
上記の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体はヒト化されていてもよい。ヒト化された抗体又は抗体誘導体は、ヒトに投与することが可能であるため、医薬として応用することができる。
[核酸]
一実施態様において、本発明は、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体をコードする核酸を提供する。
本実施態様の核酸はベクターに挿入されていてもよい。また、上記のベクターは発現ベクターであってもよい。発現ベクターとしては特に制限されず、例えば、pBR322、pBR325、pUC12、pUC13等の大腸菌由来のベクター;pUB110、pTP5、pC194等の枯草菌由来のベクター;pSH19、pSH15等の酵母由来ベクター;λファージ等のバクテリオファージ;アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レンチウイルス、ワクシニアウイルス、バキュロウイルス等のウイルス;及びこれらを改変したベクター等を用いることができる。
上述の発現ベクターにおいて、抗体又は抗体誘導体発現用プロモーターとしては特に限定されず、例えば、EF1αプロモーター、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、HSV−tkプロモーター等の動物細胞を宿主とした発現用のプロモーター、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーター、REF(rubber elongation factor)プロモーター等の植物細胞を宿主とした発現用のプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、p10プロモーター等の昆虫細胞を宿主とした発現用のプロモーター等を使用することができる。これらプロモーターは、融合タンパク質を発現する宿主に応じて、適宜選択することができる。
上述の発現ベクターは、さらに、マルチクローニングサイト、エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、複製起点等を有していてもよい。
[キット]
一実施態様において、本発明は、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を含む、検出キットを提供する。
本実施態様のキットによれば、患者由来の生体試料中のサバイビンタンパク質の存在又は量を検出することができる。本実施態様のキットは、創薬や診断薬用のツールとして使用可能である。例えば本実施態様のキットを診断キットとして、サバイビン関連疾患の診断を行うことができる。また、例えばサバイビン関連の創薬のスクリーニングを行うことができる。
サバイビン関連疾患とは、サバイビンタンパク質の発現が関連する疾患である。疾患としては、例えば腫瘍(癌)、感染症、及び食中毒からなる群から選ばれるものが挙げられる。ここで、上記腫瘍は、一般に、増殖がゆっくりで、周辺組織への浸潤性を有さず、宿主に悪影響を起こさない良性腫瘍と、原発巣は周辺組織への浸潤性を有し、転移巣を形成するとともに、宿主に悪影響を及ぼす悪性腫瘍とに分けられる。組織学的には、乳頭腫、腺腫、嚢腫、扁平上皮腫、移行上皮腫、肝細胞腫その他の良性腫瘍と、扁平上皮癌、腺癌、移行上皮癌、肝細胞癌、未分化癌その他の悪性腫瘍とに分けられる。
癌としては、解剖学的には、上顎癌、咽頭癌、喉頭癌その他の頭頸部の癌、甲状腺癌、乳癌、肺癌その他の胸部の癌、食道癌、胃癌、十二指腸癌、大腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝癌その他の消化器の癌、腎癌、膀胱癌、前立腺癌その他の泌尿器の癌、子宮癌、卵巣その他の生殖器の癌、基底細胞癌、有蕀細胞癌その他の皮膚の癌、脈絡膜乳頭腫、神経鞘腫、星状細胞腫、神経線維腫、メラニン細胞性黒斑、髄膜腫その他の良性の神経性腫瘍、神経芽細胞腫、悪性褐色細胞腫、メラノーマ、悪性神経鞘腫その他の悪性の神経性腫瘍等が挙げられる。
サバイビンタンパク質は、サバイビンモノマーであってもよく、サバイビンダイマーであってもよい。サバイビンは、モノマー又はダイマーのいずれであっても本発明の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体と結合する。
生体試料としては、例えば採取された検体として、血液、血清、尿、組織、細胞、組織又は細胞の破砕物等が挙げられる。本実施態様の検出キットにおいて、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体は固相に固定されていてもよい。固相としては、例えば、ビーズ、膜、反応容器の側面や底面、スライドガラス等の板状基板、イムノプレート等のウェル基板等が挙げられる。固相において、本願発明の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体が直接的又は間接的に固定される。固相においては、複数の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体が、アレイ状に固定されていてもよい。検出キットにおいて使用される固相は、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体がアレイ状に固定された固相であってもよい。また、複数の異なる抗サバイビン抗体又は抗体誘導体が固相に固定されていてもよい。同一の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体が複数固相に固定されていてもよい。
この場合、固相に固定された抗サバイビン抗体又は抗体誘導体が、生体試料中のサバイビンタンパク質と結合し、当該サバイビンタンパク質を別の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体で検出すること等が挙げられる。
あるいは、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体は、固相に固定されていなくてもよい。例えば、生体試料中のタンパク質を直接固相に固定し、蛍光、酵素等で標識された抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を反応させて、生体試料中のサバイビンタンパク質を検出すること等が挙げられる。
あるいは、生体試料、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体のいずれも固相に固定せず、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)等を利用して液相中で検出を行う、いわゆるホモジニアスアッセイにより、生体試料中のサバイビンタンパク質を検出してもよい。
あるいは、生体試料が組織又は細胞であり、本実施態様の検出キットが、免疫染色用の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体であってもよい。
[サバイビンの検出方法]
一実施態様において、本発明は、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体と、生体試料とを接触させ、前記抗サバイビン抗体又は前記抗体誘導体と前記生体試料中のサバイビンとの結合体を形成させる工程と、前記結合体中のサバイビンを検出する工程と、を備える、前記生体試料中のサバイビンの検出方法を提供する。
生体試料としては、上述したものと同様のものを使用することができる。上述したように、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体は固相に固定されていてもよく、固相に固定されていなくてもよい。
上記の結合体中のサバイビンを検出する工程は、例えば、上記の結合体に、結合体中の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体とは異なるエピトープを認識する、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を反応させることにより行うことができる。あるいは、上述したホモジニアスアッセイにより、液相中で上記の結合体中のサバイビンを検出してもよい。
例えば、採取された検体(生体試料)が全血である場合には、全血から血清を抽出してサバイビンを検出するとよい。例えば、全血を1,000×gで遠心することにより、血清と血球成分等に分離することができる。こうして得られた血清を、所望の量反応用のチューブに移し、必要に応じて適宜希釈した後、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を添加し、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体−サバイビンタンパク質結合体を形成させる。
上記抗サバイビン抗体又は抗体誘導体は、予め固相に結合させておいてもよい。その後、血清を除去し、上記結合体中のサバイビンを検出することによって、精度よく、かつ簡便にサバイビンの血清中レベルを求めることができる。検体が血清である場合には遠心等の血清抽出処理は不要である。
採取された検体が組織片である場合には、常法に従ってホモジナイズし、遠心して上清を分離し、この上清を上記と同様に処理することにより、精度よく、かつ簡便にサバイビンの組織中レベルを求めることができる。
以上の手順によって、疾病のマーカーを検出することができ、正常値と対比することによって、疾病に罹患しているか否かを推定することが可能となる。また、例えば、対象となるマーカーは、特定の疾患マーカー以外にも、病気の予後マーカー、創薬マーカー、食品マーカー等であっても良い。
本実施態様の検出方法は、生体試料中のサバイビンの濃度を算出する工程を更に備えていてもよい。例えば、既知濃度のサバイビンタンパク質を含有する試料を、生体試料と同様の操作に供して、サバイビンタンパク質のシグナルを検出し、当該シグナル強度に基づいて検量線を作成し、当該検量線に基づいて、生体試料中のサバイビン濃度を算出すること等が挙げられる。
一実施態様において、本発明は、患者由来の細胞を、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体で免疫染色する工程を備える、前記細胞中のサバイビンの検出方法を提供する。細胞は、組織切片中の細胞であってもよく、培養された細胞であってもよい。また、細胞は、例えばホルマリン固定等により固定されていてもよい。
[癌の治療剤]
一実施態様において、本発明は、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を有効成分として含有する、癌の治療剤を提供する。
ここで、「有効成分として含有する」は、本実施形態の癌の治療剤を基準として、例えば1質量%以上、例えば10質量%以上、例えば20質量%以上、例えば30質量%以上、例えば40質量%以上、例えば50質量%以上、例えば60質量%以上、例えば70質量%以上、例えば80質量%以上、例えば90質量%以上、例えば95質量%以上(固形分換算)の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を含有することを意味する。
本実施態様の治療剤は、薬学的に許容される担体又は添加物を含む治療用組成物であってもよい。薬学的に許容される担体又は添加物としては、例えば、水等の溶媒;塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の塩;ヒト血清アルブミン等のタンパク質保護剤;界面活性剤;pH調整剤等が挙げられる。
治療用組成物は、静脈注射用又は点滴用であってもよい。治療用組成物は、液体で供給されてもよく、粉末で供給され、使用前に水や緩衝液等で溶解するように構成されていてもよい。
本実施態様の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体は、例えば、膜透過性ペプチドとの融合タンパク質であってもよい。膜透過性ペプチドとは、対象化合物との化学的架橋体、又は、対象タンパク質との融合タンパク質を調製すると、例えば細胞の培養液に添加するだけで対象化合物又は対象タンパク質の細胞内への取り込みが促進されるペプチドである。
膜透過性ペプチドとしては、例えば、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)のTatタンパク質由来のアルギニンに富む塩基性ペプチド(TAT、配列番号12)、式R(Rはアルギニン残基を表す。n=6から12程度。)で表されるオリゴアルギニン、ペネトラチン(penetratin、配列番号13)、TP−10(配列番号14)等が挙げられる。
[その他の実施態様]
一実施態様において、本発明は、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を患者に投与する工程を含む、サバイビン関連疾患の治療方法を提供する。
サバイビン関連疾患としては、例えば癌が挙げられる。抗サバイビン抗体又は抗体誘導体は、例えば、1から10mg/kgを1週間に1回程度の間隔で患者に投与されてもよい。投与方法としては、静脈注射、点滴等が挙げられる。
一実施態様において、本発明は、サバイビン関連疾患の治療のための、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を提供する。
一実施態様において、本発明は、サバイビン関連疾患の治療剤の製造のための、上述した抗サバイビン抗体又は抗体誘導体の使用を提供する。例えば、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を、上述した薬学的に許容される担体又は添加物と適宜組み合わせて混和し、適宜の容器に封入することによって、サバイビン関連疾患の治療剤を製造することができる。サバイビン関連疾患の治療剤は、必要に応じて凍結乾燥されてもよい。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
(VHH抗体ライブラリの作製)
cDNAディスプレイ法によるスクリーニングが可能なVHH抗体ライブラリを作製した。cDNAディスプレイ法は、遺伝子型−表現型の対応付けの方法の1つであり、核酸リンカーが、タンパク質(表現型)と、これをコードするmRNAと、逆転写したcDNA(遺伝子型)とを連結したものである。mRNA/cDNA−タンパク質複合体構造は非常に安定であるため、核酸リンカーを用いたcDNAディスプレイ法では、ライブラリのスクリーニング条件の自由度が高い。
核酸リンカーとしては、ピューロマイシンを有するリンカーを使用した。ピューロマイシンは、アミノアシルtRNAの3’末端と類似した構造を有するタンパク質合成阻害剤であり、所定の条件下では、リボソーム上で伸長中のタンパク質のC末端に特異的に共有結合する。
VHH抗体ライブラリとしては、配列番号15に示す塩基配列を有するDNA断片を人工的に合成して使用した。VHH抗体ライブラリの多様性は、約1010であった。配列番号15に示すDNA断片が備える主な構造を下記表1に示す。本ライブラリにおいて、CDR1のアミノ酸の数は9個であり、CDR2のアミノ酸の数は8個であり、CDR3のアミノ酸の数は13個であった。また、FR1のアミノ酸の数は28個であり、FR2のアミノ酸の数は13個であり、FR3のアミノ酸の数は41個であり、FR4のアミノ酸の数は14個であった。
[実験例2]
(ライブラリのスクリーニング)
図1は、ライブラリのスクリーニング工程を説明する概略図である。図1にはcDNAディスプレイセレクションサイクルの概略が記載されている。図1中、「Pu」はピューロマイシンを表し、「F」はフルオレセインを表し、「B」はビオチンを表す。以下、図1を参照しながらライブラリのスクリーニング工程を説明する。
まず、VHH抗体ライブラリのDNA断片にT7ファージ由来のT7RNAポリメラーゼを反応させてmRNA100を合成した。続いて、合成したmRNA100と核酸リンカー110とをアニールさせ、T4RNAリガーゼでライゲーションした。
続いて、無細胞タンパク質翻訳系を用いて上記のmRNA100を翻訳した。無細胞タンパク質翻訳系としては、ウサギ網状赤血球(商品名「Retic Lysate IVT Kit In Vitro Translation of mRNA」、Life Technologies社)を用いた。
その結果、図1に示すように、翻訳されたVHH抗体タンパク質120のC末端とピューロマイシンPuとが結合し、mRNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体が形成された。
続いて、ストレプトアビジン結合ビーズ130を用いてmRNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体を回収し、逆転写酵素(商品名「RiboMAX RNA Production System−T7」、Promega社)を用いて上記のmRNA100のcDNA140を合成した。
続いて、RNaseT1を用いた消化により、ストレプトアビジン結合ビーズ130からmRNA/cDNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体を切り出し、ビーズに固定したサバイビンタンパク質を用いたアフィニティー選択を行った。
図2は、サバイビンタンパク質をビーズに固定及び溶出した方法を説明する概略図である。図2中、「B」はビオチンを表す。以下、図2を参照しながらサバイビンタンパク質をビーズに固定及び溶出した方法を説明する。
まず、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質200(カタログ番号「SUR0801」、ATGen社)を準備した。配列番号16に、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質200のアミノ酸配列を示す。続いて、ストレプトアビジン結合ビーズ130に、ビオチン標識したカルモジュリン結合ペプチド(以下、「ビオチン−CBP」という場合がある。)210を結合させた。続いて、カルシウムイオンの存在下で上記のビオチン−CBPと上記の融合タンパク質200とを接触させた。カルモジュリン結合ペプチド及びカルモジュリンは、カルシウムイオンの存在下で強固に結合する。したがって、上記の操作により、融合タンパク質200がストレプトアビジン結合ビーズ130に固定された。
融合タンパク質200のストレプトアビジン結合ビーズ130からの溶出は次のようにして行った。上記の融合タンパク質200−ストレプトアビジン結合ビーズ130の複合体を、EDTAを含むバッファーに懸濁した。これにより、バッファー中のカルシウムイオンがEDTAにキレートされた。その結果、カルモジュリン結合ペプチドとカルモジュリンとの結合が外れ、融合タンパク質200がストレプトアビジン結合ビーズ130から溶出された。
mRNA/cDNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体のアフィニティー選択は、上述した融合タンパク質200−ストレプトアビジン結合ビーズ130の複合体を使用して行った。
まず、mRNA/cDNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体をカルシウムイオンの存在下で融合タンパク質200−ストレプトアビジン結合ビーズ130の複合体に結合させた。続いて、融合タンパク質200−ストレプトアビジン結合ビーズ130の複合体に結合したmRNA/cDNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体をカルシウムイオンを含有するバッファー中で数回洗浄した。
続いて、カルシウムイオンの代わりにEDTAを含有するバッファーを添加し、ストレプトアビジン結合ビーズ130からmRNA/cDNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質を溶出し、回収した。
続いて、回収されたmRNA/cDNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質を鋳型としたPCR反応により、アフィニティー選択されたVHH抗体ライブラリのDNA断片を増幅し、次のサイクルのアフィニティー選択に使用した。PCR用のプライマーとしては、P−F(配列番号17)及びP−R(配列番号18)を使用した。
図3は、サバイビンタンパク質に対するアフィニティー選択前(図中、「R0」と示す。)、並びに、1、3、4及び7サイクルのアフィニティー選択後(図中、それぞれ、「R1」、「R3」、「R4」及び「R7」と示す。)のVHH抗体ライブラリ集団を、クローニングせずに塩基配列解析した結果を示すグラフである。
その結果、アフィニティー選択を4サイクル程度行うと、VHH抗体ライブラリ集団を構成するDNA断片の塩基配列が収束していく様子が認められた。
[実験例3]
(抗体遺伝子のクローニング)
実験例2において、サバイビンタンパク質に対するアフィニティー選択を7サイクル行った後のVHH抗体ライブラリ集団を構成するDNA断片を、ランダムに24クローン選択し、塩基配列を解析した。その結果、24クローンのVHH抗体のDNA断片は、8種類の塩基配列からなるDNA断片の集団であることが明らかとなった。以下、これらの8種類のDNA断片をそれぞれR7−AからR7−Hという。
R7−Aは配列番号19に示す塩基配列を有しており、24クローン中17クローンが同一の塩基配列を有していた。R7−Aのアミノ酸配列を配列番号20に示す。R7−AのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号1、4、6に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−AのFR1、FR2、FR3、FR4は、それぞれ配列番号8、9、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
24クローン中、R7−B(塩基配列を配列番号21に示し、アミノ酸配列を配列番号22に示す。)、R7−C(塩基配列を配列番号23に示し、アミノ酸配列を配列番号24に示す。)、R7−D(塩基配列を配列番号25に示し、アミノ酸配列を配列番号26に示す。)、R7−E(塩基配列を配列番号27に示し、アミノ酸配列を配列番号28に示す。)、R7−F(塩基配列を配列番号29に示し、アミノ酸配列を配列番号30に示す。)、R7−G(塩基配列を配列番号31に示し、アミノ酸配列を配列番号32に示す。)、R7−H(塩基配列を配列番号33に示し、アミノ酸配列を配列番号34に示す。)が、各1クローンずつ見出された。
R7−BのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号2、5、6に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−BのFR1、FR2、FR3、FR4は、それぞれ配列番号8、9、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−CのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号3、4、6に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−CのFR1、FR2、FR3、FR4は、それぞれ配列番号8、9、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−DのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号1、4、7に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−DのFR1、FR2、FR3、FR4は、それぞれ配列番号8、9、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−EのCDR1及び2は、それぞれ配列番号1及び4に示すアミノ酸配列を有していた。また、CDR3は、配列番号6において、第2番目のアルギニン残基がセリン残基に置換したアミノ酸配列を有していた。また、R7−EのFR3は、配列番号10において、第36番目のイソロイシン残基がバリン残基に置換したアミノ酸配列を有していた。FR1、2、4は、それぞれ配列番号8、9、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−FのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号1、4、6に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−FのFR1は、配列番号8において、第6番目のロイシン残基がメチオニン残基に置換したアミノ酸配列を有していた。また、FR2から4は、それぞれ配列番号9、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−GのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号1、4、6に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−FのFR1は、配列番号8において、第9番目のセリン残基がトレオニン残基に置換したアミノ酸配列を有していた。また、FR2から4は、それぞれ配列番号9、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−HのCDR1、CDR2、CDR3は、それぞれ配列番号1、4、6に示すアミノ酸配列を有していた。また、R7−FのFR2は、配列番号9において、第10番目のアルギニン残基がセリン残基に置換したアミノ酸配列を有していた。また、FR1、3、4は、それぞれ配列番号8、10、11に示すアミノ酸配列を有していた。
R7−AからR7−HのVHH抗体の構造を表2及び図4にまとめた。図4中、アミノ酸変異が存在した場所を「*」で示す。
[実験例4]
(プルダウンアッセイ)
実験例3でクローニングしたDNA断片R7−AからR7−Eがコードする各VHH抗体について、サバイビンとの結合をプルダウンアッセイにより検討した。対照として、アフィニティー選択する前のVHH抗体ライブラリがコードするVHH抗体の集団、及び、プロテインAのBドメインを用いたプルダウンアッセイも行った。
図5は、プルダウンアッセイの工程を説明する概略図である。図5中、「Pu」はピューロマイシンを表し、「F」はフルオレセインを表し、「B」はビオチンを表す。以下、図5を参照しながらプルダウンアッセイの工程を説明する。
まず、VHH抗体のDNA断片にT7ファージ由来のT7RNAポリメラーゼを反応させてmRNA100を合成した。続いて、合成したmRNA100と核酸リンカー110とをアニールさせ、T4RNAリガーゼでライゲーションした。
続いて、無細胞タンパク質翻訳系を用いて上記のmRNA100を翻訳した。無細胞タンパク質翻訳系としては、ウサギ網状赤血球(商品名「Retic Lysate IVT Kit In Vitro Translation of mRNA」、Life Technologies社)を用いた。
その結果、図5に示すように、翻訳されたVHH抗体タンパク質120のC末端とピューロマイシンPuとが結合し、mRNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体が形成された。
続いて、得られたmRNA−核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体にRNaseAを反応させてmRNAを分解し、核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体を得た。
続いて、核酸リンカー−VHH抗体タンパク質の複合体をストレプトアビジン結合磁性ビーズ135に結合させ、洗浄した後、フルオレセイン標識したプレイタンパク質150と接触させた。
プレイタンパク質150としては、それぞれフルオレセイン標識された、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質、カルモジュリン、又は、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質、カルモジュリン及びウサギIgGの混合物を用いた。
その後、ストレプトアビジン結合磁性ビーズ135を回収して洗浄し、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、VHH抗体タンパク質120に結合したプレイタンパク質150を分離し、フルオレセインの蛍光を検出した。
図6は、SDS−PAGEの結果を示す写真である。レーン1は、対照としてSDS−PAGEに供した、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質の結果を示す。
レーン2は、プレイタンパク質150として200nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、R7−AのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン3は、プレイタンパク質150として200nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、R7−BのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン4は、プレイタンパク質150として200nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、アフィニティー選択する前のVHH抗体ライブラリにコードされるVHH抗体の集団でプルダウンした結果である。
レーン5は、プレイタンパク質150として200nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、プロテインAのBドメインタンパク質でプルダウンした結果である。
レーン6は、対照としてSDS−PAGEに供したカルモジュリンの結果を示す。
レーン7は、プレイタンパク質150として200nMのカルモジュリンを使用し、R7−AのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン8は、プレイタンパク質150として200nMのカルモジュリンを使用し、R7−BのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン9は、プレイタンパク質150として200nMのカルモジュリンを使用し、アフィニティー選択する前のVHH抗体ライブラリにコードされるVHH抗体の集団でプルダウンした結果である。
レーン10は、プレイタンパク質150として200nMのカルモジュリンを使用し、プロテインAのBドメインタンパク質でプルダウンした結果である。
図7も、SDS−PAGEの結果を示す写真である。レーン1は、対照としてSDS−PAGEに供した、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質の結果を示す。
レーン2は、プレイタンパク質150として100nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、R7−BのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン3は、プレイタンパク質150として100nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、R7−DのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン4は、プレイタンパク質150として100nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、R7−EのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン5は、プレイタンパク質150として100nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、アフィニティー選択する前のVHH抗体ライブラリにコードされるVHH抗体の集団でプルダウンした結果である。
レーン6は、プレイタンパク質150として100nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質を使用し、プロテインAのBドメインタンパク質でプルダウンした結果である。
レーン7は、対照としてSDS−PAGEに供した、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質、カルモジュリン及びウサギIgGの混合物の結果を示す。
レーン8は、プレイタンパク質150として、100nMのサバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質、500nMのカルモジュリン及び100nMのウサギIgGの混合物(以下、「プロテインミックス」という。)を使用し、R7−BのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン9は、対照のプレイタンパク質150として、レーン8と同様のプロテインミックスを使用し、R7−DのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン10は、対照のプレイタンパク質150として、レーン8と同様のプロテインミックスを使用し、R7−EのDNA断片にコードされるVHH抗体でプルダウンした結果である。
レーン11は、対照のプレイタンパク質150として、レーン8と同様のプロテインミックスを使用し、アフィニティー選択する前のVHH抗体ライブラリにコードされるVHH抗体の集団でプルダウンした結果である。
レーン12は、対照のプレイタンパク質150として、レーン8と同様のプロテインミックスを使用し、プロテインAのBドメインタンパク質でプルダウンした結果である。
以上の結果から、R7−A、R7−B、R7−D及びR7−EのDNA断片にコードされるVHH抗体は、特異的にサバイビンに結合する一方、カルモジュリンやウサギIgGには結合しないことが明らかとなった。結果は示していないが、R7−CのDNA断片にコードされるVHH抗体も、同様にサバイビンに対する特異的な反応性を示した。
[実験例5]
(抗体遺伝子の発現)
実験例3において、24クローン中最もクローン数が多かった、R7−AのDNA断片がコードするVHH抗体を発現させた。
発現にはブレビバチルス分泌発現システム(型番「HB200」及び「HB300」、タカラバイオ社)を使用した。上記システムには、菌体外に発現産物を分泌させる機能を有するシグナル配列が異なるベクターが4種類用意されている。また、ベクターサイズやプロモーターが異なるベクターが2種類用意されている。
これらの6種類のベクターそれぞれにR7−AのDNA断片を挿入した発現ベクターを作製した。ここで、VHH抗体の発現の検出が容易なように、VHH抗体のC末端にヒスチジンタグ(His×6)を配置した。
上記の6種類のいずれの発現ベクターを用いても、VHH抗体の発現性に大きな違いが認められなかった。そこで、培養上清取得後に精製又はバッファー交換が必要になる2SY培地ではなく、TM培地で形質転換体の培養を行った。
より具体的には、100mLのTM培地に形質転換体を接種し、30℃で70時間振とう培養した。続いて、培養物を3650×g、4℃で30分間遠心し、培養上清を回収した。
回収した培養上清をポアサイズ0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液を以下の精製に供した。まず、空のPD−10カラム(GEヘルスケア・ジャパン社製)にヒスチジンタグ標識タンパク質精製用担体であるNi Sepharose 6 Fast Flow(GEヘルスケア・ジャパン社製)2mL(担体は1mL)を詰め、20%エタノール、ミリQ水及び洗浄バッファーで洗浄した。
続いて、上記の担体に、上述した培養上清のろ液を合計100mL通過させた。続いて、50mMのイミダゾールを含む洗浄バッファー10mLで3回洗浄した。続いて、カラムに250mMのイミダゾール溶液1mLを添加し、結合タンパク質を溶出した。同様の溶出を更に2回繰り返した。続いて、カラムに500mMのイミダゾール溶液1mLを添加し、結合タンパク質を溶出した。同様の溶出を更に4回繰り返した。
図8(a)はVHH抗体の精製の過程で適宜採取したサンプルをSDS−PAGEに供し、クマシーブリリアントブルー染色した結果を示す写真である。
図中の「E(250mM)」は250mMのイミダゾール溶液で溶出したフラクションであることを表し、数字はフラクション番号を表す。同様に、「E(500mM)」は500mMのイミダゾール溶液で溶出したフラクションであることを表し、数字はフラクション番号を表す。
図8(b)は、図8(a)のポリアクリルアミドゲルを膜に転写して、HRP標識抗ヒスチジンタグ抗体(インビトロジェン社)を用いたウエスタンブロッティングを行った結果を示す写真である。
その結果、図8(b)の矢印で示す位置に、VHH抗体(モノマー)のバンドが検出され、VHH抗体が発現したことが確認された。
[実験例6]
(結合定数Kの測定1)
実験例5で精製したVHH抗体(R7−A)を用いて、サバイビンに対する結合定数を測定した。結合定数の測定にはビアコア(型式「Biacore X100」、GEヘルスケア・ジャパン社)を使用した。
ビアコアのセンサーチップSA(ストレプトアビジン)に、上述したビオチン−CBP(ビオチン標識したカルモジュリン結合ペプチド)を固定化した。続いて、カルシウムイオンを含むバッファー中で、ビオチン−CBPと、サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質とを接触させることにより、カルモジュリンとカルモジュリン結合ペプチドとを結合させ、サバイビンをセンサーチップ上に固定化した。
上記のセンサーチップに、精製したVHH抗体(R7−A)を導入し、結合定数を測定した。バッファーには、HBS−EP(10mM HEPES、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05%Surfactant P20、pH7.4)及びHBS−T+Ca(10mM HEPES、150mM NaCl、2mM CaCl、0.05%Tween20、pH7.4)を使用した。
濃度100、50、25、12.5及び6.25nMの5段階の希釈系列のVHH抗体(R7−A)を調製し、結合定数を測定した。図9は、結合定数の測定結果(シングルサイクルフィッティング)を示すグラフである。縦軸はシグナル値(相対値)を示し、横軸は時間を示す。
図10は、図9の測定結果の表示を変えたものである。縦軸はシグナル値(相対値)を示し、横軸はVHH抗体(R7−A)の濃度を示す。その結果、VHH抗体(R7−A)の結合定数Kは2.51×10−8Mであることが算出された。
[実験例7]
(結合定数Kの測定2)
実験例5で精製したVHH抗体(R7−A)を用いて、サバイビンに対する結合定数を測定した。結合定数の測定には競合ELISA法を使用した。
Djavadi-Ohaniance L., et al., In Antibody Engineering (Eds.: McCafferty J., et al.), Chapter 4, 77-97, 1996, IRL Press, Oxford を参考にして、次のようにして結合定数を測定した。
図11は、競合ELISA法による結合定数の測定方法を説明する概略図である。まず、VHH抗体(R7−A)1000の濃度を一定にし、抗原であるサバイビン1010の濃度を変化させた、抗原−VHH抗体混合溶液を用意した。続いて、抗原とVHH抗体とを十分な時間反応させて平衡化させた。
続いて、抗原を固体化したELISA用プレートに、平衡化させた上記の抗原−VHH抗体混合溶液を添加し、抗原−VHH抗体混合溶液中で抗原に結合していなかったVHH抗体をELISA用プレート上の抗原に結合させ、洗浄した。
続いて、ELISA用プレートに結合したVHH抗体を検出した。まず、1次抗体として抗ヒスチジンタグ抗体を反応させ、洗浄した。なお、上述したように、VHH抗体(R7−A)のC末端にはヒスチジンタグが導入されているため、抗ヒスチジンタグ抗体で検出することができる。続いて、2次抗体としてHRP標識抗IgG抗体を反応させ、洗浄した。続いて、基質液を添加し、発色量をプレートリーダーで測定した。
その結果、VHH抗体(R7−A)の結合定数Kは5.16×10−7Mであることが算出された。
本発明によれば、反応性の高い抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を提供することができる。また、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体をコードする核酸、検出キット、サバイビンの検出方法及び癌の治療剤を提供することができる。
100…mRNA、110…核酸リンカー、120…VHH抗体タンパク質、130…ストレプトアビジン結合ビーズ、135…ストレプトアビジン結合磁性ビーズ、140…cDNA、150…プレイタンパク質、200…サバイビンとカルモジュリンとの融合タンパク質、210…ビオチン標識したカルモジュリン結合ペプチド、1000…VHH抗体、1010…サバイビン、B…ビオチン、F…フルオレセイン、Pu…ピューロマイシン。

Claims (12)

  1. 配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列、又は配列番号1から3のいずれかのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第1領域と、
    配列番号4若しくは5のアミノ酸配列、又は配列番号4若しくは5のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第2領域と、
    配列番号6若しくは7のアミノ酸配列、又は配列番号6若しくは7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる第3領域と、
    を有する可変領域を備える、抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。
  2. VHH抗体である、請求項1に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。
  3. 前記可変領域は、前記第1領域と前記第2領域との間にフレームワークを備え、前記第2領域と前記第3領域との間に前記フレームワークとは別のフレームワークを備える、請求項1又は2に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。
  4. 前記可変領域は、第1フレームワーク、前記第1領域、第2フレームワーク、前記第2領域、第3フレームワーク、前記第3領域及び第4フレームワークをこの順に有し、
    前記第1フレームワークが配列番号8のアミノ酸配列、又は配列番号8のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
    前記第2フレームワークが配列番号9のアミノ酸配列、又は配列番号9のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
    前記第3フレームワークが配列番号10のアミノ酸配列、又は配列番号10のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
    前記第4フレームワークが配列番号11のアミノ酸配列、又は配列番号11のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。
  5. ヒト化された、請求項1から4のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体をコードする核酸。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を含む、検出キット。
  8. 請求項1から5のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体と、生体試料とを接触させ、前記抗サバイビン抗体又は前記抗体誘導体と前記生体試料中のサバイビンとの結合体を形成させる工程と、
    前記結合体中のサバイビンを検出する工程と、
    を備える、前記生体試料中のサバイビンの検出方法。
  9. 前記生体試料中のサバイビンの濃度を算出する工程を更に備える、請求項8に記載の検出方法。
  10. 前記抗サバイビン抗体又は抗体誘導体が固相に固定されている、請求項8又は9に記載の検出方法。
  11. 患者由来の細胞を、請求項1から5のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体で免疫染色する工程を備える、前記細胞中のサバイビンの検出方法。
  12. 請求項1から5のいずれか一項に記載の抗サバイビン抗体又は抗体誘導体を有効成分として含有する、癌の治療剤。
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WO2019230823A1 (ja) 2018-05-30 2019-12-05 株式会社Cоgnanо 抗体を取得する方法、抗体の特定方法、抗体の製造方法、及び抗体
WO2022256519A1 (en) * 2021-06-02 2022-12-08 Sivec Biotechnologies Llc Bacterial delivery of antibodies, antibody derivatives, and polypeptides to eukaryotic cells

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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