JP2017013574A - 揚荷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】損傷時復原性が良好で、且つ船倉から粉粒体を安定的に揚荷することができる揚荷装置を提供する。【解決手段】隔壁により内部が水密となるように区画された船倉内から搬出された粉粒体を垂直方向に移送する垂直移送手段と、船倉の底部中央に船体前後方向に貫通するように配置されると共に垂直移送手段と接続され、船倉内の粉粒体を、矩形断面を有する抜出口から垂直移送手段の下端側に向けて水平方向に移送する水平移送手段120と、船倉の底部2aに底部中央に向けて傾斜するように配置され、船倉内の粉粒体を空気流により流動化させて水平移送手段に向けて移送するエアスライダ140とを備え、船倉の矩形断面を有する抜出口及び水平移送手段は、水密角型バタフライバルブ130により閉塞可能に接続されていることを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、セメント、フライアッシュ、炭酸カルシウム(タンカル)、スラグ、クリンカー等の無機材の粉粒体の貨物や、穀物等を含む有機材の粉粒体の貨物を搬送する粉粒体運搬船に適用可能な揚荷装置に関する。
セメント、フライアッシュ、タンカル、スラグ、クリンカーや穀物等の粉粒体の貨物を運搬する貨物運搬船として、例えば下記特許文献1に開示されている粉体輸送船が知られている。この粉体輸送船は、船底構造として、複数に区画された船倉内の底部中央の粉体導入路に向けて布材を備えた傾斜部を有する箱型エアスライダが設置され、この箱型エアスライダの布材の底部から圧縮空気を吹き出すことで粉体の流動性を確保し、粉体を粉体導入路に搬送する構造を備えている。
圧縮空気によって流動化、搬送され、粉体導入路に導かれた粉体は、粉体導入路に設けられた搬送コンベヤによって船体の前後方向に搬送され、更に垂直移送手段でセラーポンプまで搬送された上で揚荷される。このように、この粉体輸送船は、区画された船倉、その船底構造や粉体導入路、搬送コンベヤなどにより構成された揚荷装置を備えている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術の粉体輸送船では、揚荷装置を構成する粉体導入路が、複数の船倉を連通して船体の前後方向に延びる構造である。このため、損傷時復原性(ダメージスタビリティ:DS)が良好でないという問題がある。
すなわち、例えば複数の船倉のうちの少なくとも1つに海水が浸入して浸水すると、複数の船倉を連通する粉体導入路を介して各船倉に海水が到達してしまい、全ての船倉が浸水してしまうので、船倉内に積み込んだ粉体が製品として扱えなくなると共に、損傷時復原性が良好でないという問題がある。
このような問題を解決するため、各船倉の抜出口のゲート弁を水密弁に交換し、各船倉を粉体導入路と水密に遮断することが考えられるが、公知の水密弁を取り付けることには、様々な問題があった。即ち、ボールバルブは、摺動部分に粉粒体を咬み込み、摺動部分が摩耗したり、破損する場合があり、それによって水密性が損なわれる恐れがある。
また、ゲートバルブは摺動部分に粉粒体を咬み込み、摺動部分が摩耗したり、破損する場合があり、それによって水密性が損なわれる恐れがある。更に、グローブバルブは、流体の流れがS字状であるため、流体抵抗が大きく、開閉に大きな操作力を必要とするため、輸送船の船倉からの粉粒体の抜出のような大口径の管路の遮断には適さないという問題がある。
このような上記公知の水密弁が有する問題点がなく、既存の粉体輸送船にそのまま取り付け可能であるとともに、粉粒体の流れを瞬時に水密に遮断することが可能な水密弁は、これまで見出されていない。
また、特に、粉粒体運搬船の船体前後方向に貫通するように水平移送手段を配置し、船倉内の粉粒体を空気流により流動化させて水平移送手段に向けて移送するエアスライダを設けた粉粒体運搬船の揚荷装置において、エアスライダと水平移送手段との間に設置して各船倉間の水密性を図る上で適した水密弁は、これまで見出されていない。
また、特に、粉粒体運搬船の船体前後方向に貫通するように水平移送手段を配置し、船倉内の粉粒体を空気流により流動化させて水平移送手段に向けて移送するエアスライダを設けた粉粒体運搬船の揚荷装置において、エアスライダと水平移送手段との間に設置して各船倉間の水密性を図る上で適した水密弁は、これまで見出されていない。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消し、損傷時復原性が良好で、且つ船倉から粉粒体を安定的に揚荷することができる揚荷装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、粉粒体を複数に区画された船倉内に積載して運搬する粉粒体運搬船に設置され、前記船倉内から前記粉粒体を荷揚する揚荷装置であって、隔壁により内部が水密となるように区画された前記船倉内から搬出された粉粒体を垂直方向に移送する垂直移送手段と、前記船倉の底部中央に前記粉粒体運搬船の船体前後方向に貫通するように配置されると共に前記垂直移送手段と接続され、前記船倉内の粉粒体を、矩形断面を有する抜出口から前記垂直移送手段の下端側に向けて水平方向に移送する水平移送手段と、前記船倉の底部に前記底部中央に向けて傾斜するように配置され、前記船倉内の粉粒体を空気流により流動化させて前記水平移送手段に向けて移送するエアスライダとを備え、前記船倉の矩形断面を有する抜出口及び前記水平移送手段は、水密角型バタフライバルブにより閉塞可能に接続されていることを特徴とする揚荷装置を提供する。
以上のように構成される揚荷装置において、前記垂直移送手段を縦型スクリューコンベヤ又は縦型バケットエレベータとし、前記水平移送手段をフローコンベヤとすることができる。
また、前記水平移送手段及び前記垂直移送手段を、水密角型バタフライバルブにより閉塞可能に接続することができる。
また、前記水平移送手段及び前記垂直移送手段を、水密角型バタフライバルブにより閉塞可能に接続することができる。
本発明によれば、損傷時復原性が良好で、且つ船倉から粉粒体を安定的に揚荷することができる揚荷装置が提供される。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係る揚荷装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る揚荷装置を備える粉粒体運搬船を示す側部断面図、図2は図1の平面図、図3は図1の幅方向断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る揚荷装置を備える粉粒体運搬船を示す側部断面図、図2は図1の平面図、図3は図1の幅方向断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態における粉粒体運搬船1は、船底を構成する船殻底板3の上に配置されたバラストタンク4と、このバラストタンク4の上板であるホールドの底板4aとを備えるとともに、更に、船首部6と船尾部7との間に、例えば船体前後方向に4つに区画されたNo.1ホールド2A、No.2ホールド2B、No.3ホールド2C、及びNo.4ホールド2Dからなる4つのホールドを備えている。これらNo.1〜No.4ホールド2A〜2Dは、隔壁2bにより船体の前後方向に水密状態で区画されている。
No.1〜No.4ホールド2A〜2D内には、セメント、フライアッシュ、炭酸カルシウム(タンカル)、スラグ、クリンカー等の無機材の粉粒体や、穀物等を含む有機材の粉粒体等の空気流により流動し易い貨物が、積込装置を介して順次積み込まれ、積載される。
粉粒体運搬船1の積込装置は、例えばホールド2A〜2D内に積載される貨物(積荷)を陸上から粉粒体運搬船1に受け入れる受入エアスライド150を介して接続された中央分配タンク152と、この中央分配タンク152に接続された分配エアスライド153と、この分配エアスライド153から分岐するホールド積込部154などを備えて構成されている。
中央分配タンク152は、船体の前後方向のほぼ中央に配置されている。分配エアスライド153は、中央分配タンク152から船首部6の方向及び船尾部7の方向に延び、且つ中央分配タンク152側からこれらの方向に傾斜して下がるように4つ設けられ、各ホールド2A〜2Dの上部に設けられたホールド積込部154と中央分配タンク152とを連結する。
分配エアスライド153に連結されたホールド積込部154は、各ホールド2A〜2Dに対して設けられており、ホールド積込部154と分配エアスライド153との間に設けられたゲート155の開操作により、セメント等の粉粒体がホールド積込部154直下のホールド2A〜2D内に落下し、積み込まれる。この際、粉粒体は流動化した状態でホールド2A〜2D内に落下するので、ホールド2A〜2D内の粉粒体の積載表面はほぼ水平化される。
本発明の一実施形態に係る粉粒体運搬船1の揚荷装置100は、各ホールド2A〜2D内に積載された粉粒体等の貨物を、順次、垂直方向(上方)に移送する垂直移送手段としてのバケットエレベータ110を備えている。
また、揚荷装置100は、図3に示すように、各ホールド2A〜2Dの底部中央2cに粉粒体運搬船の船体前後方向に貫通するように配置されると共に、バケットエレベータ110と接続され、各ホールド2A〜2Dから抜出された粉粒体等の貨物をバケットエレベータ110の下端側に向かって水平方向に移送する水平移送手段としてのフローコンベヤ120を備えている。フローコンベヤ120としては、チェーンコンベアや横型スクリューコンベアを用いることが出来る。
また、揚荷装置100は、図3に示すように、各ホールド2A〜2Dの底部中央2cに粉粒体運搬船の船体前後方向に貫通するように配置されると共に、バケットエレベータ110と接続され、各ホールド2A〜2Dから抜出された粉粒体等の貨物をバケットエレベータ110の下端側に向かって水平方向に移送する水平移送手段としてのフローコンベヤ120を備えている。フローコンベヤ120としては、チェーンコンベアや横型スクリューコンベアを用いることが出来る。
更に、揚荷装置100は、図3に示すように、各ホールド2A〜2Dの底部2aに底部中央2cに向けて傾斜するように配置され、各ホールド2A〜2D内の粉粒体を圧縮空気により流動化させて、フローコンベヤ120に向けて移送する船倉内移送手段としてのエアスライダ140を備えている。そして、これらフローコンベヤ120及びエアスライダ140の接続部には、接続部を水密に閉塞可能な水密角型バタフライバルブ130および手動弁(図示せず)が設けられている。
図5は、水密角型バタフライバルブ130の閉じている状態を示す正面図、図6は、水密角型バタフライバルブ130の開いている状態を示す斜視図である。
図5及び図6において、水密角型バタフライバルブ130は、矩形の枠状のバルブ本体11と、このバルブ本体11の枠内に収容されたディスク12と、このディスク12を回転させるシリンダ14(電動式等でも可)とから構成される。
図5及び図6において、水密角型バタフライバルブ130は、矩形の枠状のバルブ本体11と、このバルブ本体11の枠内に収容されたディスク12と、このディスク12を回転させるシリンダ14(電動式等でも可)とから構成される。
図6からわかるように、ディスク12の左右の肉厚部には孔(図示せず)が形成され、これら孔にはステム13a及び13bが挿入されている。これらステム13a及びステム13bを中心軸にして、ディスク12は、図6に示すように90℃回転して、開の状態となる。なお、ステム13aはシリンダ14と接続されていて、空気圧、油圧手段等により作動されたシリンダ14により、ディスク12は回転駆動される。
本発明者らは、フローコンベヤ120及びエアスライダ140の接続部に設ける水密弁として、種々のバルブを検討し、試験した結果、水密角型バタフライバルブが最適であることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、上述したように、ボールバルブは、摺動部分に粉粒体を咬み込み、摺動部分が摩耗したり、破損する場合があり、それによって水密性が損なわれる恐れがある。また、ゲートバルブも同様に摺動部分に粉粒体を咬み込み、摺動部分が摩耗したり、破損する場合があり、それによって水密性が損なわれる恐れがある。更に、グローブバルブは、流体の流れがS字状であるため、流体抵抗が大きく、開閉に大きな操作力を必要とするため、輸送船の船倉からの粉粒体の抜出のような大口径の管路の遮断には適さないという問題がある。
即ち、上述したように、ボールバルブは、摺動部分に粉粒体を咬み込み、摺動部分が摩耗したり、破損する場合があり、それによって水密性が損なわれる恐れがある。また、ゲートバルブも同様に摺動部分に粉粒体を咬み込み、摺動部分が摩耗したり、破損する場合があり、それによって水密性が損なわれる恐れがある。更に、グローブバルブは、流体の流れがS字状であるため、流体抵抗が大きく、開閉に大きな操作力を必要とするため、輸送船の船倉からの粉粒体の抜出のような大口径の管路の遮断には適さないという問題がある。
これに対し、水密バタフライバルブは、摺動部分がないため粉粒体を咬み込むことがなく、90°の回転で開閉が行われるため、開閉のストロークが小さく、瞬時に流路を遮断するに適しており、また、粉粒体の流れが直線状であるため、抵抗が小さく、開閉に大きな操作力を必要とせず、輸送船の船倉からの粉粒体の抜出のような大口径の管路の遮断に適しているという利点がある。
そのため、水密弁として、従来公知の丸型バタフライバルブを用いることが考えられる。しかし、丸型バタフライバルブは、船倉抜出口の断面形状が矩形であるため、取り付けが困難であるという問題がある。丸型バタフライバルブを取り付けるには、矩形断面の船倉抜出口に、矩形断面から丸型断面に変更する接続部を設ける必要があり、その場合、船倉抜出口が設けられる隔壁の位置を外板側に移動せざるを得ず、その結果、船倉容積が減少してしまうという問題がある。
また、特に丸型バタフライバルブを垂直に取り付け、船倉抜出口と水平移送手段との間を接続する場合には、船倉抜出口の高さを高くするために船倉の底部の高さを嵩上げせざるを得ず、その結果、船倉容積が更に大幅に減少してしまうという問題がある。本発明者らの試算によると、船倉の減少率は18%にも達してしまう。
このように、水密弁として丸型バタフライバルブを用いた場合には、設置スペースが大きくなるため、船倉容積が減少するとともに、既存の船型の運搬船には設置できないため、新たに船型を計画する必要があり、多大なコストがかかってしまうという問題がある。
更に、丸型バタフライバルブでは、矩形断面の船倉抜出口から丸型のバタフライバルブを経て矩形断面の水平移送手段入口への粉粒体の通過において、流れの抵抗が大きく、また粉粒体が接続部において滞留し易いという問題もある。
更に、丸型バタフライバルブでは、矩形断面の船倉抜出口から丸型のバタフライバルブを経て矩形断面の水平移送手段入口への粉粒体の通過において、流れの抵抗が大きく、また粉粒体が接続部において滞留し易いという問題もある。
本発明者らは、丸型バタフライバルブに変えて角型バタフライバルブを用いることにより、これらの問題をすべて解決した。即ち、角型バタフライバルブによると、フローコンベヤ120とエアスライダ140との接続部の形状を変更する必要がないため、接続のためのデッドスペースが不要となり、また、角型バタフライバルブの設置に手間がかからず、丸型バタフライバルブの場合に比べ、より簡単な構造で、低コストで、損傷時復原性を向上させる揚荷装置100を実現することができる。
また、本実施形態に係る揚荷装置100によれば、抜出口に水密角型バタフライバルブ130を取り付けている、上述したように、一般的な輸送船における抜出口の断面が矩形であることから、フローコンベヤ120とエアスライダ140との接続部分にこれらの接続のためのデッドスペースが不要となり、より簡単な構造で損傷時復原性を向上させる揚荷装置100を実現することができる。
ここで、水密弁として丸型バタフライバルブに変えて角型バタフライバルブを用いることは、一見容易に行うことが出来ると思われるかもしれない。しかし、これまで粉粒体の流れを遮断する水密弁として角型バタフライバルブを用いるという発想はなかった。それは、角型バタフライバルブは、粉粒体が通過する断面積に対して封止する周の長さが長いため、また長いシール部に粉粒体が付着したりして、完全な遮断が困難ではないかと考えられ、水密弁としては不適とされていたからである。
実際に、水密角型バタフライバルブはこれまで実用化されていない。角型バタフライダンパーの実用例はあるが、角型バタフライバルブの実用例はなく、まして粉粒体用の水密角型バタフライバルブに至っては、その実用はこれまで考えられていなかった。
本発明では、実際に、エアスライダと水平移送手段との接続部に水密角型バタフライバルブを配置し、船倉からのセメント、フライアッシュ、タンカル、スラグ、クリンカーや穀物等の流動性に富む粉粒体を遮断した場合、粉粒体はエアスライダにより更に流動性が増しているため、長いシール部に粉粒体が付着することは少なく、たとえ付着したとしても弾力性に富むシール部材により、
瞬時の完全な遮断が可能であることがわかった。
瞬時の完全な遮断が可能であることがわかった。
また、船倉からの抜出口から水平移送手段まですべて矩形断面とすることができるため、丸型バタフライバルブに比べ流れの抵抗が少なく、また粉粒体が接続部において滞留することもなく、粉粒体のスムースな抜き出し及び遮断が可能であることもわかった。
また、本発明者らの試験によると、水密角型バタフライバルブは、水圧0.15MPa(水頭圧:15m相当)まで水密性を維持できることがわかった。このことは、貨物運搬船において、1つの船倉が深さ15mまで浸水しても、他の船倉の水密性が保たれることを意味している。
また、本発明者らの試験によると、水密角型バタフライバルブは、水圧0.15MPa(水頭圧:15m相当)まで水密性を維持できることがわかった。このことは、貨物運搬船において、1つの船倉が深さ15mまで浸水しても、他の船倉の水密性が保たれることを意味している。
なお、エアスライダ140は、ホールド2の船体側面側の隔壁2b側から抜出口の方へ僅かに傾斜して下がるように配置されているので、流動化されたホールド2A〜2D内の粉粒体を抜出口へ移送させ、抜出口に取り付けられた角型バタフライバルブ130を通してフローコンベヤ120へ移送させることが出来る。そして、水密角型バタフライバルブ130は、図示しない自動制御装置又は手動制御装置により閉操作されることで、エアスライダ140とフローコンベヤ120との間を水密に閉塞する。これにより、各ホールド2はそれぞれ水密に区画される。
このように構成された本実施形態に係る揚荷装置100は、フローコンベヤ120によって各ホールド2が船体の前後方向に連通されていても、水密角型バタフライバルブ130によりフローコンベヤ120とエアスライダ140との間を水密に閉塞することができる。従って、ホールド2のいずれかに海水が浸入しても、水密角型バタフライバルブ130を閉操作することにより他のホールド2内への浸水を防ぐことができ、これにより、損傷時復原性を大幅に向上させることができる。
また、フローコンベヤ120、エアスライダ140及びバケットエレベータ110等は既存の構造のものを利用して、水密角型バタフライバルブ130のみを新規に設置するだけで揚荷装置100を実現することができるので、揚荷装置100を安価に構成することができるという利点がある。
なお、バケットエレベータ110の代わりに、縦型スクリューコンベヤ等の垂直移送手段を採用したり、フローコンベヤ120としてチェーンコンベヤや横型スクリューコンベヤ等を採用することも可能である。また、水密角型バタフライバルブ130をその開度に応じて粉粒体のフローコンベヤ120への流量を調整する流量調整弁として動作させたり、エアスライダ140のエアレーションを制御してこの流量を調整したりすることも可能である。
図5は、本発明の他の実施形態に係る揚荷装置を適用した粉粒体運搬船の構造を示す一部拡大断面図である。図5に示すように、揚荷装置100Aは、バケットエレベータ110とフローコンベヤ120との接続部に、更に水密角型バタフライバルブ130が備えられている点が、先の実施形態に係る揚荷装置100と相違している。
このような構成により、各ホールド2の部分と船首部6とを水密状態に区画して、損傷時復原性を良好にすることができる。従って、各ホールド間を水密に区画できるだけでなく、各ホールド2と船首部6とを水密状態に区画して、損傷時復原性を更に良好にすることができる。
1 粉粒体運搬船
2 船倉(ホールド)
2a 底部
2b 隔壁
3 船殻底板
4 バラストタンク
4a 底板
5 エアスライダ取付底板
6 船首部
7 船尾部
11 バルブ本体
12 ディスク
13a ステム
13b ステム
14 シリンダ
100 揚荷装置
110 バケットエレベータ
120 フローコンベヤ
130 角型バタフライバルブ
140 エアスライダ
2 船倉(ホールド)
2a 底部
2b 隔壁
3 船殻底板
4 バラストタンク
4a 底板
5 エアスライダ取付底板
6 船首部
7 船尾部
11 バルブ本体
12 ディスク
13a ステム
13b ステム
14 シリンダ
100 揚荷装置
110 バケットエレベータ
120 フローコンベヤ
130 角型バタフライバルブ
140 エアスライダ
Claims (3)
- 粉粒体を複数に区画された船倉内に積載して運搬する粉粒体運搬船に設置され、前記船倉内から前記粉粒体を荷揚する揚荷装置であって、
隔壁により内部が水密となるように区画された前記船倉内から搬出された粉粒体を垂直方向に移送する垂直移送手段と、
前記船倉の底部中央に前記粉粒体運搬船の船体前後方向に貫通するように配置されると共に前記垂直移送手段と接続され、前記船倉内の粉粒体を、矩形断面を有する抜出口から前記垂直移送手段の下端側に向けて水平方向に移送する水平移送手段と、
前記船倉の底部に前記底部中央に向けて傾斜するように配置され、前記船倉内の粉粒体を空気流により流動化させて前記水平移送手段に向けて移送するエアスライダとを備え、
前記船倉の矩形断面を有する抜出口及び前記水平移送手段は、水密角型バタフライバルブにより閉塞可能に接続されていることを特徴とする揚荷装置。 - 前記垂直移送手段は、縦型スクリューコンベヤ又は縦型バケットエレベータからなり、前記水平移送手段は、フローコンベヤからなることを特徴とする請求項1に記載の揚荷装置。
- 前記水平移送手段及び前記垂直移送手段は、水密角型バタフライバルブにより閉塞可能に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の揚荷装置。
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- 2015-06-30 JP JP2015130545A patent/JP2017013574A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170131 |