JP2017012112A - 粉体組成物のダマの形成を抑制する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
項1.増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物に、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを含有させることを特徴とする、前記粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項2.前記増粘多糖類が、キサンタンガム、ガラクトマンナン、ジェランガム、カラギナン、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、プルラン、カードラン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース、ウェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸エステル、カラヤガム、タマリンドシードガム、ラムザンガム、スクシノグリカン、マンナン、寒天及び大豆多糖類からなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項3.前記澱粉が馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、サゴヤシ澱粉及びこれらの澱粉から得られる加工澱粉からなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項4.前記タンパク質が、乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、卵タンパク質、米タンパク質、ゼラチン及びこれらの分解物からなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項5.前記粉体組成物に含まれる増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が0.004質量部を超え、1質量部未満である、項1乃至4のいずれかに記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項6.増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含み、
前記増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が、0.004質量部を超え、1質量部未満である粉体組成物。
本発明に使用される増粘多糖類としては、例えば、キサンタンガム、ガラクトマンナン(例えば、ローカストビーンガム、タラガム、グアーガム等)、ジェランガム(例えば、脱アシル型ジェランガム、ネイティブジェランガム等)、カラギナン(例えば、カッパカラギナン、イオタカラギナン、ラムダカラギナン等)、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、プルラン、カードラン、ペクチン(例えば、HMペクチン、LMペクチン等)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース、ウェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等)、アルギン酸エステル(例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)、カラヤガム、タマリンドシードガム、ラムザンガム、マンナン、寒天、大豆多糖類等が挙げられる。中でも、キサンタンガム及び/又はカラギナンは特にダマを形成しやすいが、本発明によれば、これらを含有する粉体組成物のダマの形成を抑制することができる。本発明の粉体組成物は、2種以上の増粘多糖類を含んでもよい。
好ましくは、前記粉体組成物に含まれる増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が、0.004質量部を超え、1質量部未満であり、より好ましくは0.008〜0.15質量部、さらに好ましくは0.012〜0.1質量部、特に好ましくは0.025〜0.08質量部である。増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が0.004質量部以下となると、ダマの形成の抑制効果が十分に得られない場合があり、一方で1質量部以上となると、粉体の水溶性溶媒への溶解性が悪化する場合がある。
粉体状の増粘多糖類としてキサンタンガム(メジアン径108μm)と、粉体状のステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)を、ダブルコーンミキサを用いて混合することで、本発明の粉体組成物を得た。粉体組成物におけるキサンタンガムとステアリン酸カルシウムの配合比は、粉体組成物を添加した水を100%とした場合に、水中のキサンタンガム及びステアリン酸カルシウムの含量が、表1の値となるように調整した。
200ml容ビーカーに水100gを量りとり、粉体組成物を一括添加後、すぐにスパーテルを用いて4回転/秒の早さで30秒間撹拌し、ダマ形成の抑制効果を下記のように評価した。結果を表1に示す。
<ダマ形成の抑制効果の評価基準>
ダマの形成が著しく、増粘多糖類が水にほとんど溶解しない比較例1−1及び1−2の評価を「×」とし、「×」と比較してダマの形成がより抑制される順に、△ → ○ → ◎ → ◎◎と評価した。
次に、キサンタンガムの添加量が実施例1−1〜1−6の2倍となる実施例1−7〜1−11においても、ステアリン酸カルシウムを含まない比較例1−2と比べて、ダマの形成が抑制された。また、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、ダマ形成の抑制効果が向上した。さらに、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、キサンタンガムの水への溶解性が向上した。
粉体状の増粘多糖類としてキサンタンガム(メジアン径50μm)を使用し、粉体状のステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)と混合することで、本発明の粉体組成物を得た。混合は、ダブルコーンミキサによって行なった。粉体組成物におけるキサンタンガムとステアリン酸カルシウムの配合比は、粉体組成物を添加した水を100%とした場合に、水中のキサンタンガム及びステアリン酸カルシウムの含量が、表2の値となるように調整した。
200ml容ビーカーに水100gを量りとり、粉体組成物を一括添加後、すぐにスパーテルを用いて4回転/秒の早さで30秒間撹拌し、ダマ形成の抑制効果を下記のように評価した。結果を表2に示す。
<ダマ形成の抑制効果の評価基準>
ダマの形成が著しく、増粘多糖類が水にほとんど溶解しない比較例2−1の評価を「×」とし、「×」と比較してダマの形成がより抑制される順に、△ → ○ → ◎
→ ◎◎と評価した。
粉体状の増粘多糖類(グアーガム、ローカストビーンガム、ラムダカラギナン、イオタカラギナン又は脱アシル型ジェランガム)又はタンパク質(乳タンパク質又はゼラチン)を使用し、粉体状のステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)と混合することで、本発明の粉体組成物を得た。混合は、ダブルコーンミキサによって行なった。粉体組成物における増粘多糖類又はタンパク質と、ステアリン酸カルシウムの配合比は、粉体組成物を添加した水を100%とした場合に、水中の増粘多糖類又はタンパク質、及びステアリン酸カルシウムの含量が、表3の値となるように調整した。
200ml容ビーカーに水100gを量りとり、粉体組成物を一括添加後、すぐにスパーテルを用いて4回転/秒の早さで30秒間撹拌し、ダマ形成の抑制効果を評価した。結果を表3に示す。
Claims (6)
- 増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物に、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを含有させることを特徴とする、前記粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
- 前記増粘多糖類が、キサンタンガム、ガラクトマンナン、ジェランガム、カラギナン、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、プルラン、カードラン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース、ウェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸エステル、カラヤガム、タマリンドシードガム、ラムザンガム、スクシノグリカン、マンナン、寒天及び大豆多糖類からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
- 前記澱粉が馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、サゴヤシ澱粉及びこれらの澱粉から得られる加工澱粉からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
- 前記タンパク質が、乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、卵タンパク質、米タンパク質、ゼラチン及びこれらの分解物からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
- 前記粉体組成物に含まれる増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が0.004質量部を超え、1質量部未満である、請求項1乃至4のいずれかに記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
- 増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含み、
前記増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が、0.004質量部を超え、1質量部未満である粉体組成物。
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