JP2017012112A - 粉体組成物のダマの形成を抑制する方法 - Google Patents

粉体組成物のダマの形成を抑制する方法 Download PDF

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【課題】増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物を水性溶媒に添加する際のダマの形成を抑制する方法を提供する。【解決手段】増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物に、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを配合する。【選択図】なし

Description

本発明は、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物を水性溶媒に添加した際に生じるダマを抑制する方法(ダマの形成を抑制する方法)に関する。
従来、増粘多糖類や澱粉は、飲食品に対するとろみ(粘度)付与や、飲食品のゲル化などの目的で広く利用されている。また、タンパク質は、飲食品等に対して栄養や機能を付与するなどの目的で広く利用されている。これらの増粘多糖類、澱粉及びタンパク質は、保存や流通の観点から、通常、粉体の形態で乾燥物として流通し、使用される。
しかしながら、粉体状の増粘多糖類、澱粉及びタンパク質は、水性溶媒に添加する際にダマを形成しやすいという問題を有する。
このダマの形成を抑制するための第1の手段として、例えば、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上と、デキストリン等の分散剤を混合する手法が挙げられる。しかし、この方法は、多量の分散剤を必要とするため、粉体を混合する際の作業性が非常に悪いという問題を有する。
また、第2の手段として、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を顆粒化(造粒)する手法が挙げられる。例えば、特許文献1には、増粘多糖類及びデキストリンを含有する粉体原料に対して、デキストリンを含有するバインダー液を噴霧することで増粘多糖類を造粒する方法が開示されている。しかし、本技術は、粉体原料及びバインダー液のいずれにもデキストリンを用いる必要があり、製造に手間がかかるという問題や、造粒にコストがかかるという問題、得られる造粒品が嵩高くなり、流通や保存時に嵩張るという問題等を有する。
また、第3の手段として、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含有する組成物を液体状に調製する手法が挙げられる。例えば、特許文献2には、(a)糊料を貧溶媒と併用して水に溶解して低粘性に調製する、(b)糊料を低粘性多糖類と併用して水に溶解して低粘性に調製する、又は(c)糊料を反応性のあるイオンと併用して水に溶解して低粘性に調製することで、ダマが生じない増粘用添加液を提供できることが開示されている。しかし、液体状組成物は、水分を含むため、組成物中で増粘多糖類を長期間安定に保存することが難しいという問題や、加工工程が複雑であるという問題を有する。また、当該液状組成物を加えた飲食品の味が薄まるという問題を有する。
さらに、粉体状の増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上とは別の粉体を少量混合する手法も挙げられる。例えば、特許文献3には、粉体状の増粘安定剤やタンパク質と、粒径が149μm篩過のエリスリトール結晶を粉体混合することによって、ダマの発生を抑制する技術が開示されている。しかし、このような微粉のエリスリトールは固結を生じやすく、取り扱いが難しいという問題を有する。
特開2011−120538号公報 特開2000−41594号公報 特開平11−18698号公報
上記従来技術に鑑み、本発明は、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物を水性溶媒に添加する際のダマの形成を抑制する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物に、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを含有させることによって、前記組成物を水性溶媒に添加する際のダマの形成を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法に関する。
項1.増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物に、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを含有させることを特徴とする、前記粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項2.前記増粘多糖類が、キサンタンガム、ガラクトマンナン、ジェランガム、カラギナン、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、プルラン、カードラン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース、ウェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸エステル、カラヤガム、タマリンドシードガム、ラムザンガム、スクシノグリカン、マンナン、寒天及び大豆多糖類からなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項3.前記澱粉が馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、サゴヤシ澱粉及びこれらの澱粉から得られる加工澱粉からなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項4.前記タンパク質が、乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、卵タンパク質、米タンパク質、ゼラチン及びこれらの分解物からなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項5.前記粉体組成物に含まれる増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が0.004質量部を超え、1質量部未満である、項1乃至4のいずれかに記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
項6.増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含み、
前記増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が、0.004質量部を超え、1質量部未満である粉体組成物。
本発明によれば、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物を水性溶媒に添加する際のダマの形成を抑制することができる。
本発明において使用される増粘多糖類、澱粉及びタンパク質は、粉体状であり、水性溶媒に添加した際にダマを形成するものであれば特に制限されない。
本発明に使用される増粘多糖類としては、例えば、キサンタンガム、ガラクトマンナン(例えば、ローカストビーンガム、タラガム、グアーガム等)、ジェランガム(例えば、脱アシル型ジェランガム、ネイティブジェランガム等)、カラギナン(例えば、カッパカラギナン、イオタカラギナン、ラムダカラギナン等)、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、プルラン、カードラン、ペクチン(例えば、HMペクチン、LMペクチン等)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース、ウェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等)、アルギン酸エステル(例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)、カラヤガム、タマリンドシードガム、ラムザンガム、マンナン、寒天、大豆多糖類等が挙げられる。中でも、キサンタンガム及び/又はカラギナンは特にダマを形成しやすいが、本発明によれば、これらを含有する粉体組成物のダマの形成を抑制することができる。本発明の粉体組成物は、2種以上の増粘多糖類を含んでもよい。
本発明に使用される澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、サゴヤシ澱粉、及びこれらの澱粉から得られる加工澱粉等が挙げられる。本発明の粉体組成物は、2種以上の澱粉を含んでもよい。
本発明で使用される加工澱粉とは、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、サゴヤシ澱粉等の澱粉に、化学的、酵素的又は物理的な処理を施した澱粉(例えば、酸分解澱粉、酵素分解澱粉、酸化澱粉、α化澱粉、グラフト化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋澱粉、加熱処理澱粉、湿熱処理澱粉等)を挙げることができる。
また、本発明に使用されるタンパク質としては、例えば、乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、卵タンパク質、米タンパク質、ゼラチン及びこれらの分解物等が挙げられる。本発明の粉体組成物は、2種以上のタンパク質を含んでもよい。
本発明の粉体組成物における増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の含量は特に制限されないが、例えば、下限として10質量%、好ましくは20質量%、より好ましくは30質量%が挙げられ、上限としては99質量%が挙げられる。
本発明において使用されるステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムは、食品添加物公定書(第8版)に記載の基準を満たすものであれば良く、市販のステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムを使用することができる。
本発明の増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物における、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量は、本発明の効果を奏する量であれば特に制限されない。
好ましくは、前記粉体組成物に含まれる増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が、0.004質量部を超え、1質量部未満であり、より好ましくは0.008〜0.15質量部、さらに好ましくは0.012〜0.1質量部、特に好ましくは0.025〜0.08質量部である。増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が0.004質量部以下となると、ダマの形成の抑制効果が十分に得られない場合があり、一方で1質量部以上となると、粉体の水溶性溶媒への溶解性が悪化する場合がある。
粉体状の増粘多糖類、澱粉及びタンパク質は、粉体粒子のメジアン径が小さくなるほどダマが形成されやすくなるが、本発明によれば、粉体状の増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の粒子のメジアン径が500μm以下であっても、ダマの形成を抑制することができる。さらに、本発明によれば、粉体状の増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の粒子のメジアン径が300μm以下であっても、更には当該メジアン径が200μm以下であっても、特には100μm以下であっても、ダマの形成を抑制することができる。粒子径の下限は特に制限されないが、例えばメジアン径として20μmが挙げられる。
本発明における増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の粒子のメジアン径は、レーザー回折式粒度分布測定法により測定される。なお、明細書において、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の粒子のメジアン径は、レーザー回折式粒度分布測定機「SALD−2100(島津製作所製)」を用いて測定されたものである。
本発明の粉体組成物を調製する方法は、増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体と、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを混合できる方法であれば特に制限されない。例えば、混合方法として、混練機を用いた混合方法が挙げられる。
混練機としては、例えば、ホイール型混練機(例えば、メランジャ等)、ブレード型混練機(例えば、ニーダー、オーガ、パドルミキサ、リボンミキサ、スクリューミキサ、タービュレントミキサ、マルチミックス、サーマルプロセッサ、ホーバーグミキサ、フードミキサ、スパイラルミキサ、クッキングミキサ、ポニーミキサ、ユニミックス、ナウタミキサ、ファインミキサ、コントラミックス等)、ロール型混練機(例えば、ロールミル、テーパーロール等)、重力式混練機(例えば、ダブルコーンミキサ等)等があげられる。
本発明の粉体組成物は、水性溶媒に添加した際のダマの形成が抑制されている。したがって、本発明の粉体組成物は、増粘多糖類や澱粉による増粘・ゲル化作用、及び/又はタンパク質による栄養・機能の付与が求められる飲食品、医薬品、医薬部外品、工業用品等の調製に広く利用することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を意味する。
実験例1 粉体組成物の調製、及びダマ形成抑制効果の評価1
粉体状の増粘多糖類としてキサンタンガム(メジアン径108μm)と、粉体状のステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)を、ダブルコーンミキサを用いて混合することで、本発明の粉体組成物を得た。粉体組成物におけるキサンタンガムとステアリン酸カルシウムの配合比は、粉体組成物を添加した水を100%とした場合に、水中のキサンタンガム及びステアリン酸カルシウムの含量が、表1の値となるように調整した。
200ml容ビーカーに水100gを量りとり、粉体組成物を一括添加後、すぐにスパーテルを用いて4回転/秒の早さで30秒間撹拌し、ダマ形成の抑制効果を下記のように評価した。結果を表1に示す。
<ダマ形成の抑制効果の評価基準>
ダマの形成が著しく、増粘多糖類が水にほとんど溶解しない比較例1−1及び1−2の評価を「×」とし、「×」と比較してダマの形成がより抑制される順に、△ → ○ → ◎ → ◎◎と評価した。
ステアリン酸カルシウムを含む実施例1−1〜1−6では、ステアリン酸カルシウムを含まない比較例1−1と比べて、ダマの形成が抑制された。また、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、ダマ形成の抑制効果が向上した。さらに、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、キサンタンガムの水への溶解性が向上した。
次に、キサンタンガムの添加量が実施例1−1〜1−6の2倍となる実施例1−7〜1−11においても、ステアリン酸カルシウムを含まない比較例1−2と比べて、ダマの形成が抑制された。また、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、ダマ形成の抑制効果が向上した。さらに、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、キサンタンガムの水への溶解性が向上した。
実験例2 粉体組成物の調製、及びダマ形成抑制効果の評価2
粉体状の増粘多糖類としてキサンタンガム(メジアン径50μm)を使用し、粉体状のステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)と混合することで、本発明の粉体組成物を得た。混合は、ダブルコーンミキサによって行なった。粉体組成物におけるキサンタンガムとステアリン酸カルシウムの配合比は、粉体組成物を添加した水を100%とした場合に、水中のキサンタンガム及びステアリン酸カルシウムの含量が、表2の値となるように調整した。
200ml容ビーカーに水100gを量りとり、粉体組成物を一括添加後、すぐにスパーテルを用いて4回転/秒の早さで30秒間撹拌し、ダマ形成の抑制効果を下記のように評価した。結果を表2に示す。
<ダマ形成の抑制効果の評価基準>
ダマの形成が著しく、増粘多糖類が水にほとんど溶解しない比較例2−1の評価を「×」とし、「×」と比較してダマの形成がより抑制される順に、△ → ○ → ◎
→ ◎◎と評価した。
ステアリン酸カルシウムを含む実施例2−1及び2−2では、ステアリン酸カルシウムを含まない比較例2−1と比べて、ダマの形成が顕著に抑制された。また、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、ダマ形成の抑制効果が向上した。さらに、キサンタンガム1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、キサンタンガムの水への溶解性が向上した。増粘多糖類のメジアン径が小さくなるほど、水性溶媒に添加した際にダマが形成されやすくなるにもかかわらず、本発明によれば、キサンタンガムのメジアン径が50μmと極めて小さくても、水性溶媒に添加した際のダマの形成を抑制することができた。
実験例3 粉体組成物の調製、及びダマ形成抑制効果の評価3
粉体状の増粘多糖類(グアーガム、ローカストビーンガム、ラムダカラギナン、イオタカラギナン又は脱アシル型ジェランガム)又はタンパク質(乳タンパク質又はゼラチン)を使用し、粉体状のステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)と混合することで、本発明の粉体組成物を得た。混合は、ダブルコーンミキサによって行なった。粉体組成物における増粘多糖類又はタンパク質と、ステアリン酸カルシウムの配合比は、粉体組成物を添加した水を100%とした場合に、水中の増粘多糖類又はタンパク質、及びステアリン酸カルシウムの含量が、表3の値となるように調整した。
200ml容ビーカーに水100gを量りとり、粉体組成物を一括添加後、すぐにスパーテルを用いて4回転/秒の早さで30秒間撹拌し、ダマ形成の抑制効果を評価した。結果を表3に示す。
いずれの例においても、ステアリン酸カルシウムを含む実施例では、ステアリン酸カルシウムを含まない比較例と比べて、ダマの形成が抑制された。また、増粘多糖類又はタンパク質1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、ダマ形成の抑制効果が向上した。さらに、増粘多糖類又はタンパク質1質量部に対するステアリン酸カルシウムの含量が増加するに従い、増粘多糖類又はタンパク質の水への溶解性が向上した。

Claims (6)

  1. 増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含む粉体組成物に、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムを含有させることを特徴とする、前記粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
  2. 前記増粘多糖類が、キサンタンガム、ガラクトマンナン、ジェランガム、カラギナン、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、プルラン、カードラン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース、ウェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸エステル、カラヤガム、タマリンドシードガム、ラムザンガム、スクシノグリカン、マンナン、寒天及び大豆多糖類からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
  3. 前記澱粉が馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、サゴヤシ澱粉及びこれらの澱粉から得られる加工澱粉からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
  4. 前記タンパク質が、乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、卵タンパク質、米タンパク質、ゼラチン及びこれらの分解物からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
  5. 前記粉体組成物に含まれる増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が0.004質量部を超え、1質量部未満である、請求項1乃至4のいずれかに記載の粉体組成物のダマの形成を抑制する方法。
  6. 増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上を含み、
    前記増粘多糖類、澱粉及びタンパク質からなる群より選ばれる1種以上の総量1質量部に対するステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムの含量が、0.004質量部を超え、1質量部未満である粉体組成物。
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