JP2017011401A - 撮像制御装置、その制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2には、複数のサンプル画像から選択されたサンプル画像に対応付けられた撮影条件を設定する電子カメラが開示されている。
特許文献3には、ライブビュー画像のうち画質処理を行いたいと所望する範囲をタッチすることで、画像データに対して施される画質処理が表示され、選択された画質処理を設定できる撮像装置が開示されている。
また、特許文献2の電子カメラでは、所望のサンプル画像に到達するのに時間がかかったり、撮影状況に対応したサンプル画像がなかったりする場合があり、撮影した画像の不満を解消できないことがある。
(第1の実施形態)
図1(a)、(b)は、撮像制御装置の一例としてデジタルカメラ100の外観図を示す。図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。
デジタルカメラ100は、上面にシャッターボタン101、メイン電子ダイヤル102、モード切替スイッチ103、フラッシュ104等を備えている。シャッターボタン101は、撮影の準備を指示したり、撮影を指示したりするためのボタンである。シャッターボタン101は、指示手段の一例に対応する。メイン電子ダイヤル102は、シャッター速度や絞り等の設定値を変更するための回転式のダイヤルである。モード切替スイッチ103は、各種モードを切替えるための回転式のスイッチある。モード切替スイッチ103により静止画撮影モード、動画撮影モード等に切替えられる。フラッシュ104は、デジタルカメラ100に内蔵された閃光装置である。
また、デジタルカメラ100の内部には、アクチュエータによってアップダウンされるクイックリターンミラー118が配置される。また、デジタルカメラ100には、着脱可能なレンズユニットと通信するための通信端子119を備える。
まず、レンズユニット201について説明する。
レンズユニット201は、絞り202、レンズ群203、絞り駆動回路204、AF(オートフォーカス)駆動回路205、レンズ制御部206、通信端子207等を有する。絞り202は、開口径が調整可能に構成される。レンズ群203は、複数枚のレンズから構成される。絞り駆動回路204は、絞り202の開口径を制御することで光量を調整する。AF駆動回路205は、レンズ群203を駆動させて焦点を合わせる。レンズ制御部206は、後述するシステム制御部の指示に基づいて、絞り駆動回路204、AF駆動回路205等を制御する。レンズ制御部206は、デジタルカメラ100との間で通信可能である。具体的には、レンズユニット201の通信端子207と、デジタルカメラ100の通信端子119とを介して通信される。
デジタルカメラ100は、クイックリターンミラー118、フォーカシングスクリーン208、ペンタプリズム209、AE(自動露出)センサ210、焦点検出部211、接眼ファインダ114、シャッター212、撮像部213、システム制御部214を有する。
クイックリターンミラー118(以下、ミラー118)は、露光、ライブビュー表示、動画撮影をする場合に、システム制御部214の指示に基づいてアクチュエータによりアップダウンされる。ミラー118は、レンズ群203から入射した光束を接眼ファインダ114側または撮像部213側に切替える。通常の場合には、ミラー118は光束を接眼ファインダ114側に導くように配置される。一方、撮影する場合やライブビュー表示する場合には、ミラー118は光束を撮像部213に導くように上方に跳ね上がり待避する(ミラーアップ)。また、ミラー118は、中央部が光の一部を透過するハーフミラーで構成され、光束の一部が焦点検出を行うための焦点検出部211に入射するように透過させる。AEセンサ210は、ミラー118によって接眼ファインダ114側に導かれた光束に基づいて被写体の輝度を測光する。焦点検出部211は、ミラー118により透過された光束に基づいてデフォーカス量を検出する。システム制御部214はデフォーカス量に基づいてレンズユニット201を制御し、位相差AFを行う。撮影者は、ペンタプリズム209と接眼ファインダ114を介して、フォーカシングスクリーン208を観察することで、レンズユニット201を通して得た被写体の光学像の焦点や構図を確認することができる。シャッター212は、システム制御部214の指示に基づいて撮像部213の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。撮像部213は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。撮像部213は、撮像手段の一例に対応する。
A/D変換器215は、撮像部213から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。画像処理部217は、A/D変換器215からのデータまたはメモリ制御部216からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部217では、撮影した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部214が露光制御、測距制御を行う。この処理により、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF処理、AE処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。更に、画像処理部217では、撮影した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
不揮発性メモリ220は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ220には、システム制御部214の動作用の定数、プログラム等が記憶される。このプログラムは、後述する各フローチャートを実行するためのプログラムである。
システムタイマー222は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。フラッシュ制御回路223は、フラッシュ104のポップアップ、発光タイミング、発光量等の制御をする。
モード切替スイッチ103は、動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モードに切替えることができる。システム制御部214は、モード切替スイッチ103により切替えられたモードを設定する。静止画撮影モードに含まれるモードには、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)がある。その他、静止画撮影モードに含まれるモードには、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ103により、静止画撮影モードに含まれる上述したモードの何れかに直接切替えることができる。また、モード切替スイッチ103で静止画撮影モードに一旦、切替えた後に、静止画撮影モードに含まれる上述したモードの何れかに他の操作部を用いて切替えてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
第2シャッタースイッチ225は、シャッターボタン101の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生させる。システム制御部214は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部213からの信号読み出しから記録媒体228に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。第2シャッタースイッチ225は、撮影を指示する第2の指示手段の一例に対応する。
電源制御部229は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部229は、その検出結果およびシステム制御部214の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体228を含む各部へ供給する。電源部230は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F231は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体228とのインターフェースである。記録媒体228は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
ここでは、フォーカシングスクリーン208、表示部105、撮像部213および生成される画像のアスペクトは、135フィルムと同じ3:2の画角であるために全て同じ座標系で正規化して表現する。図3では、横軸x、縦軸y、座標(x、y)とし、中心を原点(0、0)としている。ここで、座標は横軸−1.5〜+1.5、縦軸−1〜+1と表すことができる。例えば、撮像される範囲(画像上)の右上隅の座標は(1.5、1.0)、右下隅は(1.5、−1.0)と表すことができる。
また、写真表現として主被写体は黄金分割枠内(黄金比で分割した枠内)に配置することが好ましいとする構図法が知られている。ここで、図3に示すように、黄金分割枠をG−AREAとすると、例えば、G−AREAの範囲のうち右上の座標は(0.9、0.6)、左下の座標は(−0.9、−0.6)と表すことができる。
また、図3に示すように、CIRCLEは原点を中心として一部が画角(撮像される範囲)をはみ出す円である。ここでは、例えば、半径が1.6の円を表している。
なお、以下に示す変数のうちPOSを含む変数は、x座標、y座標の2つの要素からなる座標位置を示している。
S401では、システム制御部214は撮影に関する各種パラメータを初期化する。具体的には、システム制御部214はシステムメモリ221に記憶されている、変数AFP、変数PROG、変数EXPADJ、変数FLS、変数PARAM、変数WB、変数WBADJ、変数VIGADJを初期化する。
変数PROGは、自動露出でのシャッター速度および絞り値を演算するためのプログラム(プログラム線図)の種類を記憶する変数である。初期値は「標準」が格納される。
変数EXPADJは、露出補正量を記憶する変数である。初期値は0が格納される。
変数FLSは、内蔵フラッシュの制御を記憶する変数である。自動発光のときにはAuto、発光禁止のときにはOFFが格納される。初期値はAutoが格納される。
変数PARAMは、現像パラメータの種類を記憶する変数である。初期値はAutoが格納される。
変数WBは、ホワイトバランスの種類を記憶する変数である。初期値はAutoが格納される。
変数WBADJは、ホワイトバランス補正量を記憶する変数である。初期値は0が格納される。
変数VIGADJは、周辺光量補正の有無を記憶する変数である。初期値はOFFが格納される。
S403では、システム制御部214は第1シャッタースイッチ信号SW1が発生したか否か、すなわち第1シャッタースイッチ224が操作(シャッターボタン101が半押し)されたか否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1が発生した場合にはS404に進み、発生していない場合にはS410に進む。
S404では、システム制御部214はオートフォーカスの処理を実行する。ここで、オートフォーカスの処理について図5(a)のフローチャートを参照して説明する。図5の各フローチャートにおける各処理は、システム制御部214が不揮発性メモリ220に格納されたプログラムをシステムメモリ221に展開して実行することにより実現される。
S502では、システム制御部214は測距点を選択してオートフォーカスを実行する。具体的には、システム制御部214は焦点検出部211を介して9点の測距点の全てで測距し、最も信頼度の高い測距点を選択してデフォーカス量を検出する。システム制御部214はレンズ制御部206を介してレンズ群203を駆動するように指示することで、レンズ群203を合焦位置まで移動する。
S503では、システム制御部214は合焦した測距点の位置(合焦位置)を記憶する。具体的には、システム制御部214はシステムメモリ221に記憶される変数JFPOSに合焦した測距点の座標を格納する。
S505では、システム制御部214はシステムメモリ221に記憶される変数JFPOSに合焦した測距点の座標を格納する。
その後、図4のフローチャートに戻り、S405に進む。
S405では、システム制御部214は測光演算を実行する。ここで、測光演算について図5(b)のフローチャートを参照して説明する。
S507では、システム制御部214は露出値を算出する。具体的には、システム制御部214は露出値EvをEv=Bv+Sv−EXPADJの式を用いて算出する。SvはいわゆるISO感度である。ここで、Bv+Svによって適正露光の露出値が得られ、露出補正量の変数EXPADJで減算することで明るさが補正される。なお、S401では変数EXPADJに0が格納されている。
S509では、システム制御部214は標準プログラムに基づいてシャッター速度と絞り値とを演算する。図6は、シャッター速度および絞り値を算出するための、標準プログラム線601、絞り値F1.8優先プログラム線602、絞り値F16優先プログラム線603を示す図である。標準プログラム線601は、シャッター速度1/8、絞り値F1.4から45度で立ち上がっている。システム制御部214はS507で算出した露出値Evから標準プログラム線601に従ってシャッター速度Tvと絞り値Avとを演算する。
S511では、システム制御部214はS507で算出した露出値Evから図6の絞り値F1.8優先プログラム線602に従ってシャッター速度と絞り値とを演算する。
S512では、システム制御部214はS507で算出した露出値Evから図6の絞り値F16優先プログラム線603に従ってシャッター速度と絞り値とを演算する。
このように、システム制御部214は被写体の明るさを測光して、シャッター速度と絞り値とを演算する。
その後、図4のフローチャートに戻り、S406に進む。
S408では、システム制御部214はタイマーをクリアにする。具体的には、システム制御部214はシステムタイマー222をリセットする。
S409では、システム制御部214は第2シャッタースイッチ信号SW2が発生したか否か、すなわち第2シャッタースイッチ225が操作(シャッターボタン101が全押し)されたか否かを判定する。第2シャッタースイッチ信号SW2が発生していない場合にはS403に戻る。
したがって、シャッターボタン101を半押しされている間、システム制御部214はオートフォーカスおよび測光演算を繰り返し行う。一方、S403においてシャッターボタン101から指を離して半押しを解除することで、システム制御部214は第1シャッタースイッチ信号SW1が発生していないと判定し、S410に進む。
S411では、システム制御部214は測光演算を実行する。この処理は、S405と同様の処理であり、その説明を省略する。
S413では、システム制御部214はアクチュエータを介してミラー118を上方に跳ね上げると共に、レンズ制御部206および絞り駆動回路204を介して絞り202をS405で演算した絞り値Avにする。
S415では、システム制御部214はフラッシュの設定および露出値が所定の条件であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は、変数FLSにAutoが格納され、かつ、露出値Evが所定値よりも小さいか否かを判定する。この処理は、S406と同一の処理である。この条件を満たす場合にはS416に進み、この条件を満たさない場合にはS417に進む。
S417では、システム制御部214はフラッシュ制御回路223にフラッシュ104が発光しないように設定する。具体的には、システム制御部214は発光済み判定フラグFLSEMITにNOを格納する。
S420では、システム制御部214は現像する。具体的には、システム制御部214はメモリ制御部216に格納されたRAW画像を読み出し、画像処理部217を介して色補間処理、ホワイトバランス処理、色補正等の画像処理を行う。このとき、画像処理部217は、現像パラメータの種類を選択させる変数PARAM、ホワイトバランスの種類の変数WB、および、ホワイトバランス補正量の変数WBADJを用いて画像処理を行う。なお、S401では、変数PARAMおよび変数WBにAuto、変数WBADJに0が格納されているため、画像処理部217は標準の色補正処理、オートホワイトバランスおよびホワイトバランスの補正なしで画像処理を行う。
S422では、システム制御部214は画像処理部217を介して周辺光量を補正する。具体的には、システム制御部214は予め算出したレンズ群203の周辺減光量に基づいて画像データの周辺の輝度を上げることで周辺光量落ちを補正する。
S424では、システム制御部214は画像処理部217を介して画像データから顔検出を行う。具体的には、システム制御部214は対象とする画像データを画像処理部217に送信する。画像処理部217は画像データに水平方向バンドパスフィルタおよび垂直方向バンドパスフィルタを作用させ、画像データからエッジ成分を検出する。システム制御部214は検出されたエッジ成分に関してパターンマッチングを行い、目および鼻、口、耳の候補群を抽出する。システム制御部214は抽出した目の候補群の中から、予め設定された条件(例えば2つの目の距離、傾き等)を満たすものを、目の対と判断し、目の対があるもののみ目の候補群として絞り込む。システム制御部214は絞り込んだ目の候補群とそれに対応する顔を形成する他のパーツ(鼻、口、耳)を対応付け、また、予め設定した非顔条件フィルタを通すことで、顔を検出する。システム制御部214は顔の検出結果に応じて顔情報を出力し、処理を終了する。このとき、システム制御部214は、顔の数等の特徴量をシステムメモリ221に記憶すると共に、顔画像の位置を変数FPOSに格納する。
以上のように、画像データを画像解析することで、画像データの特徴量を抽出して被写体情報を検出することができる。ここでは、被写体情報として顔情報を例に説明したが、被写体情報には他にも赤目判定や目の検出、目つむり検出、笑顔検出等の情報がある。
S426では、システム制御部214はクイックレビュー表示を行う。具体的には、図7(a)に示すように、システム制御部214は保存した画像データと、ヘルプアイコン701とを表示する。ここで、ヘルプアイコン701は、撮影者がデジタルカメラ100に対して使用方法等で救済を求める場合に選択するアイコンである。
S428では、システム制御部214はヘルプアイコン701が選択されたか否か、すなわちヘルプアイコン701がタッチされたか否かを判定する。タッチされていない場合にはS429に進む。
S429では、システム制御部214はシステムタイマー222がタイマーをクリアしてから所定の時間が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間とは例えば6秒である。所定の時間が経過していない場合にはS428に戻り、所定の時間が経過している場合にはS403に進む。したがって、ヘルプアイコン701がタッチされなければ所定の時間だけクイックレビュー表示をした後に、S403に戻る。
一方、初心者は露出補正、ホワイトバランス等の用語を理解していない場合があり、どのように設定すれば良いかが分からず、仕上がりに不満があっても対処方法が分からずに撮影を終了してしまうことがある。
S802では、システム制御部214は表示部105がタッチされたか否か、具体的には表示部105に表示された画像がタッチされたか否かを判定する。ここで、撮影者は表示された画像のうち不満がある位置をタッチする。表示部105に表示された画像がタッチされた場合にはS803に進み、タッチされない場合にはタッチされるまで待機する。
このとき、表示部105に表示される画像はライブビュー表示の画像ではなく既に保存された画像データである。例えば従来のようにライブビュー表示の画像をタッチする場合には撮影者は一方の手でデジタルカメラ100を所定のアングルに構えたまま他方の手でライブビュー画像をタッチする必要がある。一方、保存された画像データはライブビュー画像のように画像が変化することがないために撮影者はデジタルカメラ100をタッチしやすい状態で保持することができる。
S804では、システム制御部214はタッチ位置が、検出された顔位置の近傍であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数TPOSと変数FPOSとの間の距離を算出し、算出した距離が所定の閾値以内(第1の閾値)である場合には、タッチ位置が顔位置の近傍であると判定することができる。なお、閾値は、検出された顔の大きさに応じた値を用いることができる。タッチ位置が顔位置の近傍である場合にはS805に進み、近傍ではない場合にはS823に進む。
ここで、S804およびS805では、図7(b)に示す女性の顔部分Aにタッチしたか否かを判定している。顔であれば主被写体である可能性が高く、また顔に合焦している場合には、撮影者は主被写体の写真的パラメータに不満があると判定できる。なお、図7(b)に示すA〜Fは、説明の便宜上で表示したものであって実際には表示されない。
S807では、システム制御部214は文字配列の変数COL(2)に「色味」を格納する。
S808では、システム制御部214は文字配列の変数COL(3)に「肌を美しく」を格納する。
S806〜S808の処理は、タッチ位置に基づいて撮影者の要望を推定する推定手段による処理の一例に対応する。
S810では、システム制御部214は文字配列の変数COL(3)に「フラッシュ禁止」を格納する。すなわち、システム制御部214は既に格納されている変数COL(3)の文字列を「フラッシュ禁止」に更新する。
S809〜S810の処理は、位置情報に加えて、撮影条件の一つであるフラッシュ発光の有無に基づいて撮影者の要望を推定する処理の一例である。
S813では、システム制御部214はタッチパネル227を介してタッチ位置の座標を取得する。
S814では、システム制御部214は変数COL(1)の文字列が表示されている領域がタッチされた否かを判定する。タッチされた場合にはS815に進み、タッチされていない場合にはS816に進む。
S815では、システム制御部214は変数DEMにCOL(1)の文字列を格納する。例えば、図7(c)の場合には、システム制御部214は変数DEMに「明るく・暗く」の文字列を格納する。その後、図10のフローチャートに進む。
S817では、システム制御部214は変数DEMにCOL(2)の文字列を格納する。例えば、図7(c)の場合には、システム制御部214は変数DEMに「色味」の文字列を格納する。その後、図10のフローチャートに進む。
S819では、システム制御部214は変数DEMにCOL(3)の文字列を格納する。例えば、図7(c)の場合には、システム制御部214は変数DEMに「肌を美しく」の文字列を格納する。なお、変数COL(3)に「シャッター禁止」が格納されている場合には、システム制御部214は変数DEMに「シャッター禁止」の文字列を格納する。その後、図10のフローチャートに進む。
S823では、システム制御部214はタッチ位置が測距点の近傍であるか否かを判定する。この処理は、S805と同様に処理することができる。タッチ位置が測距点の近傍である場合、タッチ位置が顔以外の主被写体であると判定できる。例えば、図7(b)に示すヨットBに合焦していて、ヨットBがタッチされた場合が想定される。この場合には撮影者は主被写体の写真的パラメータに不満があると判定できる。そのため、S824〜S826を経て、S811ではシステム制御部214が「明るく・暗く/色味/ぼかす・くっきり」の文字列を表示する。なお、顔が検出されていないので、「肌を美しく」という要望はないため、次に要望の高い「ぼかす・くっきり」の文字列が変数COL(3)に格納される。また、フラッシュ発光した場合は「フラッシュ禁止」が優先して表示される。
S827では、システム制御部214はタッチ位置が黄金分割枠内であるか否かを判定する。ここで、黄金分割枠は、図3に示すG−AREAである。タッチ位置が黄金分割枠内の場合にはステップS828に進み、黄金分割枠内ではない場合にはS831に進む。例えば、図7(b)に示すヨットB以外に合焦していて、ヨットBがタッチされた場合が想定される。主被写体は黄金分割枠内に位置させる確率が高く、黄金分割枠内をタッチした場合とは撮影者は主被写体のピントに不満があると判定できる。そのため、S828〜S830を経て、S811ではシステム制御部214が「ピントをここに/明るく・暗く/色味」の文字列を表示する。なお、顔が検出されていないので、「肌を美しく」という要望はないため、次に要望の高い「色味」の文字列が変数COL(3)に格納される。また、フラッシュ発光した場合は「フラッシュ禁止」が優先して表示される。
S831では、システム制御部214はシーンが所定のシーンであるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214はシーンが夕焼けであるかを変数SCNに格納された画像情報としてのシーン情報に基づいて判定する。所定のシーンである場合にはS832に進み、所定のシーン以外の場合にはS835に進む。ここで、黄金分割枠外をタッチした場合は、背景がタッチされている可能性が高い。このとき、例えば、夕焼けのシーンでは、赤い夕日の色を際立たせたいという要望であると判定できる。そのため、S832〜S834を経て、S811ではシステム制御部214が「夕焼けの色を変える/明るく・暗く/色味」の文字列を表示する。また、フラッシュ発光した場合は「フラッシュ禁止」が優先して表示される。
S835では、システム制御部214はタッチ位置が画面の4隅(4頂点)の何れかから所定範囲内であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214はタッチ位置が図3に示すCIRCLEよりも外側であるか否かを判定することで、タッチ位置が4隅の何れかから所定範囲内であるかを判定することができる。すなわち、タッチ位置を示す変数TPOSの座標を(Xtp、Ytp)とすると、原点(0、0)からの距離が√(Xtp2+Ytp2)で算出される。この距離がCIRCLEの半径よりも大きい場合にタッチ位置が外側であると判定できる。例えば、図7(b)に示す隅部Cがタッチされた場合が想定される。この場合には、レンズの周辺光量落ち等の不満があると判定できる。そのため、S836〜S838を経て、S811ではシステム制御部214が「隅を明るく/明るく・暗く/色味」の文字列を表示する。なお、フラッシュ発光の有無による画面隅への影響は少ないため、S809の処理は省略される。
S839では、システム制御部214はタッチ位置が所定位置よりも上側であるか否かを判定する。具体的には、変数TPOSの座標を(Xtp、Ytp)とすると例えばYtpが0.6よりも大きいか否かを判定する。上側の場合にはS840に進み、上側ではない場合にはS844に進む。
S840では、システム制御部214はタッチ位置の周辺の画素を抽出し、画像情報としての赤緑青の割合情報に基づいて青の割合が多いか否かを判定する。青の割合が多い場合にはS841に進み、青の割合が多くない場合にはS844に進む。例えば、図7(b)に示す空部Dがタッチされた場合が想定される。この場合には、空の青色を変更したいという要望であると判定できる。そのため、S841〜S843を経て、S811ではシステム制御部214が「空を青く/明るく・暗く/色味」の文字列を表示する。なお、フラッシュ発光は空まで到達しないため、S809の処理は省略される。
S844では、システム制御部214はタッチ位置の周辺の画素を抽出し、画像情報としての赤緑青の割合情報に基づいて緑の割合が多いか否かを判定する。緑の割合が多い場合にはS845に進み、緑の割合が多くない場合にはS848に進む。例えば、図7(b)に示す緑部E、すなわち樹木の葉がタッチされた場合が想定される。この場合には、樹木の緑色を変更したいという要望であると判定できる。そのため、S845〜S847を経て、S811ではシステム制御部214が「緑の色を深く/明るく・暗く/色味」の文字列を表示する。なお、樹木にはフラッシュ発光の有無による影響は少ないため、S809の処理は省略される。
S849〜S851あるいはS852〜S854を経て、S811ではシステム制御部214が「ぼかす・くっきり/明るく・暗く/色味」の文字列を表示する。なお、S849〜S851を経た場合、すなわち画面の上側がタッチされた場合にはフラッシュ発光が到達する影響は少ないため、S809の処理は省略される。一方、S852〜S854を経た場合、すなわち画面の下側がタッチされた場合には画面の下側は相対的にカメラに近い被写体が多く、フラッシュ発光の影響が大きいため、フラッシュ発光した場合は「フラッシュ禁止」が優先して表示される。
図9では、タッチ位置に対して撮影者の要望の高い順に1〜4を表示している。本実施形態では、「ピントをここに」、「ぼかすくっきり」、「明るく暗く」、「空を青く」、「緑の色を深く」、「肌を美しく」、「色味」、「フラッシュ禁止」、「夕焼けの色を変える」、「隅を明るく」等の要望の全てが表示されるものではない。すなわち、タッチ位置、シーン情報、赤緑青の割合情報、フラッシュ発光の有無等に基づいて最適な要望が表示されるために、撮影者は要望を容易に選択することができる。
S1001では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「ピントをここに」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「ピントをここに」が格納されているか否かを判定する。要望が「ピントをここに」である場合にはS1002に進む。
S1002では、システム制御部214はタッチ位置から最も近い測距点をオートフォーカスの測距点とする。具体的には、システム制御部214はタッチ位置の座標が格納された変数TPOSと各測距点の座標とに基づいて、タッチ位置と各測距点との間の距離を計算する。システム制御部214は計算した距離の中で最も短い距離の測距点の番号を変数AFPに格納する。この処理は、支援手段による処理の一例に対応する。
S1004では、システム制御部214は第1シャッタースイッチ信号SW1が発生したか否か、すなわち第1シャッタースイッチ224が操作(シャッターボタン101が半押し)されたか否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1が発生した場合には図4のフローチャートのS403に戻り、発生していない場合には第1シャッタースイッチ信号SW1の発生を待機する。S403に戻った場合にはS404においてシステム制御部214はタッチ位置から最も近い測距点においてオートフォーカスを行う。
S1005では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「ぼかす・くっきり」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「ぼかす・くっきり」が格納されているか否かを判定する。要望が「ぼかす・くっきり」である場合にはS1006に進む。
S1007では、システム制御部214は表示部105がタッチされたか否かを判定する。表示部105がタッチされた場合にはS1008に進み、タッチされない場合にはタッチされるまで待機する。
S1008では、システム制御部214はタッチパネル227を介してタッチ位置の座標を取得する。
S1009では、システム制御部214は「ぼかす」が選択されたか否か、すなわち「ぼかす」ボタン704の領域がタッチされたか否かを判定する。「ぼかす」が選択された場合にはS1010に進み、選択されていない場合にはS1011に進む。
S1010では、システム制御部214は被写界深度が浅くなるように設定する。具体的には、システム制御部214は変数PROGにF1.8を格納して、シャッター速度と絞り値を演算するときのプログラムを変更する。その後、S1003からS1004に進み、図4のフローチャートのS403に戻る。S403に戻った後、S405の測光演算の処理を示す図5(b)のフローチャートにおいて、システム制御部214は絞り値F1.8優先プログラム線に従ってシャッター速度と絞り値とを演算する。したがって、被写界深度の浅い背景のぼけた写真を撮影することができる。
S1011では、システム制御部214は「くっきり」が選択されたか否か、すなわち「くっきり」ボタン705の領域がタッチされたか否かを判定する。「くっきり」が選択された場合にはS1012に進む。選択されていない場合にはS1009に戻る。
S1012では、システム制御部214は被写界深度が深くなるように設定する。具体的には、システム制御部214は変数PROGにF16を格納して、シャッター速度と絞り値を演算するときのプログラムを変更する。この後、S1003からS1004に進み、図4のフローチャートのS403に戻る。S403に戻った後、S405の測光演算の処理を示す図5(b)のフローチャートにおいて、システム制御部214は絞り値F16優先プログラム線に従ってシャッター速度と絞り値とを演算する。したがって、被写界深度の深い背景のくっきりした写真を撮影することができる。
S1013では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「明るく・暗く」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「明るく・暗く」が格納されているか否かを判定する。要望が「明るく・暗く」である場合にはS1014に進む。
S1021では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「色味」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「色味」が格納されているか否かを判定する。要望が「色味」である場合にはS1022に進む。
S1029では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「空を青く」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「空を青く」が格納されているか否かを判定する。要望が「空を青く」である場合にはS1030に進む。
S1030では、システム制御部214は空の青を強調させるために現象パラメータの変数PARAMに「青空」を格納する。その後、S1003およびS1004を経て、S403に戻った後に、S420の現像処理において画像処理が行われる。このとき、システム制御部214は変数PARAMに格納された「青空」の現像パラメータによって標準より色相をシアンよりにして、空をより強調する画像処理を行う。
S1031では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「緑の色を深く」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「緑の色を深く」が格納されているか否かを判定する。要望が「緑の色を深く」である場合にはS1032に進む。
S1032では、システム制御部214は緑を強調させるために現象パラメータの変数PARAMに「森林」を格納する。その後、S1003およびS1004を経て、S403に戻った後に、S420の現像処理において画像処理が行われる。このとき、システム制御部214は変数PARAMに格納された「森林」の現像パラメータによって緑をより強調する画像処理を行う。
S1033では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「肌を美しく」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「肌を美しく」が格納されているか否かを判定する。要望が「肌を美しく」である場合にはS1034に進む。
S1034では、システム制御部214は肌色を強調させるために現象パラメータの変数PARAMに「美肌」を格納する。その後、S1003およびS1004を経て、S403に戻った後に、S420の現像処理において画像処理が行われる。このとき、システム制御部214は変数PARAMに格納された「美肌」の現像パラメータによって肌色をより強調する画像処理を行う。
S1035では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「夕焼けの色を変える」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「夕焼けの色を変える」が格納されているか否かを判定する。要望が「夕焼けの色を変える」である場合にはS1036に進む。
S1036では、システム制御部214は夕焼けの赤色を強調させるために現象パラメータの変数PARAMに「夕焼け」を格納する。その後、S1003およびS1004を経て、S403に戻った後に、S420の現像処理において画像処理が行われる。このとき、システム制御部214は変数PARAMに格納された「夕焼け」の現像パラメータによって夕焼けの赤色をより強調する画像処理を行う。
S1037では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「フラッシュ禁止」であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数DEMに「フラッシュ禁止」が格納されているか否かを判定する。要望が「フラッシュ禁止」である場合にはS1038に進む。
S1038では、システム制御部214はフラッシュ発光の設定をOFF、すなわちフラッシュ発光の変数FLSをOFFにする。その後、S1003およびS1004を経て、S403に戻った後にS406およびS415ではフラッシュ発光の変数FLSがAutoではないと判定される。したがって、フラッシュ104がポップアップされないと共に、S417においてフラッシュ104が発光しないように設定される。したがって、フラッシュ発光しない撮影を行うことができる。
S1039では、システム制御部214は周辺光量を補正するために、変数VIGADJにONを格納する。その後、S1003およびS1004を経て、S403に戻った後に、S421において変数VIGADJにONが格納されているためにS422に進む。したがって、システム制御部214は周辺光量を補正することで、画像の隅の光量が低下しない画像を生成することができる。
また、本実施形態では、撮影後の画像、すなわち保存された画像データに対する撮影者の要望を次の撮影に反映できるようにする。例えば従来のようにライブビュー表示の画像に対して所望の画質処理を選択する場合では、ライブビュー表示の画像がイメージ通りであっても実際に撮影された後の画像はフラッシュ発光や画像処理によって所望する仕上がりと異なる場合がある。本実施形態のように撮影後の画像に対する要望を選択することで、撮影者は撮影後の画像に対して所望する仕上がりとの相違を明確に判断することができ、最適な要望を選択することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態ではシステム制御部214が撮影者によって選択された要望に基づいて次回の撮影のために撮影に関するパラメータを設定する場合について説明した。本実施形態ではシステム制御部214が撮影者の要望に基づいて次回の撮影のために撮影に関するパラメータの勧告すなわちアドバイスする場合について説明する。
図11は、デジタルカメラの処理を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおける各処理は、システム制御部214が不揮発性メモリ220に格納されたプログラムをシステムメモリ221に展開して実行することにより実現される。
S1101では、システム制御部214はMENUボタン113が操作されたか否かを判定する。操作された場合にはS1102に進み、操作されていない場合にはS1103に進む。
S1102では、システム制御部214は撮影者による選択に応じて各種パラメータを設定する。具体的には、図12に示すように、システム制御部214は表示部105にメニュー画面として各種パラメータを表示する。撮影者は十字キー108を用いて変更したいパラメータを選択し、SETボタン109を押下することで選択を確定させる。システム制御部214はSETボタン109の押下に応じて、選択されたパラメータに含まれる設定値を撮影者に選択可能に表示する。撮影者は十字キー108を用いて設定値を選択し、SETボタン109を押下することで設定値の選択を確定させることで、システム制御部214は選択されたパラメータの設定値を設定する。
このように、撮影者は所望するパラメータの設定値を変更して設定することができる。
その後、S403において第1シャッタースイッチ信号SW1が発生しない場合にはS1104に進み、システム制御部214はシステムタイマー222がタイマーをクリアしてから所定の時間が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間とは例えば6秒である。所定の時間が経過した場合には第1の実施形態とは異なりS1101に戻り、システム制御部214は再度、MENUボタン113が操作されたか否かを判定する。
一方、S403において第1シャッタースイッチ信号SW1が発生した場合には、第1の実施形態と同様に、システム制御部214はオートフォーカス、測光演算、撮影の動作を行う。
S1302では、システム制御部214はレンズ群203のフォーカスモードがマニュアルフォーカスモードに設定されているか否かを判定する。マニュアルフォーカスモードの場合にはS1303に進み、オートフォーカスモードの場合にはS1305に進む。
S1305では、システム制御部214は測距点の設定が自動選択であるか否かを判定する。具体的には、システム制御部214は変数AFPにAutoが格納されているか否かを判定する。自動選択の場合にはS1306に進む。
S1306では、システム制御部214は測距点を任意選択に変更するようにアドバイスを表示する。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューで測距点を任意選択にしてください」等と表示する。このように、撮影者に測距点の選択を変更することでピントを合わせる位置が変更できることをアドバイスする。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1307では、システム制御部214は測距点を変更するようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューで測距点を変更してください」等と表示する。ここでは、撮影者は既に測距点の設定を任意選択にして測距点を選択している。したがって、撮影者は測距点を変更したまま、戻し忘れていることが想定できるため、再度ピントを合わせる位置を変更するようにアドバイスする。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1308では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「ぼかす・くっきり」であるか否かを判定する。要望が「ぼかす・くっきり」の場合にはS1309に進む。
S1309では、システム制御部214は撮影モードを変更するようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューで撮影モードを絞り優先にしてください。絞りを開放にするとぼけます。絞り込みするとくっきりします」等と表示する。このように、撮影者に撮影モードを絞り優先に変更することでぼかす・くっきりを設定できることをアドバイスする。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1310では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「明るく・暗く」であるか否かを判定する。要望が「明るく・暗く」の場合にはS1311に進む。
S1311では、システム制御部214は露出補正量を変更するようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューで露出補正量を変更してください。+にすると明るく、−にすると暗く写ります」等と表示する。初心者は画像を明るくしたり暗くしたりする操作が露出補正であることを認識していないことがあるため、撮影者に露出補正量を変更することで明るくしたり、暗くしたりすることができることをアドバイスする。このとき、+で明るくなり、−で暗くなることも表示することが好ましい。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1312では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「色味」であるか否かを判定する。要望が「色味」の場合にはS1313に進む。
S1313では、システム制御部214はホワイトバランスの種類の変数WBがAutoであるか否かを判定する。Autoの場合にはS1314に進む。
S1314では、システム制御部214はホワイトバランスを設定するようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューでホワイトバランスを設定してください」等と表示する。このように、撮影者にホワイトバランスを設定することで色味を変更できることをアドバイスする。
S1315では、システム制御部214はホワイトバランスの種類の変数WBと変数WB_RESとが同一であるか否かを判定する。同一である場合にはS1316に進む。
S1316では、システム制御部214はホワイトバランス補正量を変更するようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューでホワイトバランス補正量を変更してください」等と表示する。ホワイトバランスの種類の変数WBと変数WB_RESとが同一であって、要望が「色味」の場合には、選択したホワイトバランスが正しいのに色味に不満があるためであり、撮影者が微妙な色味の変更を望んでいると想定できる。したがって、撮影者にホワイトバランス補正量を変更することで色味を微妙に変更できることをアドバイス(ガイド表示)する。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1317では、システム制御部214はホワイトバランスの種類をAWB、すなわちAutoにするようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「ホワイトバランスの種類が“WB”になっています。メニューでホワイトバランスの種類をAWBに変更してください」等と表示する。ここで、“WB”は変数WBに格納されているホワイトバランスの種類を文字列に変換して表示される。例えば、ホワイトバランスの種類が「蛍光灯」の場合には「ホワイトバランスの種類が蛍光灯になっています。」のようになる。ここで、撮影者が設定したホワイトバランスの種類とオートホワイトバランスで計算して想定したホワイトバランスの種類とが異なり、要望が「色味」の場合には、以前設定したホワイトバランスを戻し忘れていることが想定できる。したがって、撮影者にホワイトバランスの種類をAWBに変更することをアドバイスすることで、戻し忘れに気付かせることができる。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1318では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「空を青く」であるか否かを判定する。要望が「空を青く」の場合にはS1319に進み、システム制御部214は現像パラメータの変更をアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューで現像パラメータを青空に設定してください」等と表示する。このように、撮影者に現像パラメータを変更することで空を青くできることをアドバイスする。
S1320では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「緑の色を深く」であるか否かを判定し、「緑の色を深く」の場合にはS1321において「メニューで現像パラメータを森林に設定してください」等と表示する。
また、S1322では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「肌を美しく」であるか否かを判定し、「肌を美しく」の場合にはS1323において「メニューで現像パラメータを美肌に設定してください」等と表示する。
また、S1324では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「夕焼けの色を変える」であるか否かを判定し、「夕焼けの色を変える」の場合にはS1325において「メニューで現像パラメータを夕焼けに設定してください」等と表示する。
このように、撮影者に現像パラメータを変更することで色合いを変更できることをアドバイスする。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1326では、システム制御部214は撮影者により選択された要望が「フラッシュ禁止」であるか否かを判定する。要望が「フラッシュ禁止」の場合にはS1327に進む。
S1327では、システム制御部214はフラッシュの設定を変更するようにアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューでフラッシュを発光禁止に設定してください」等と表示する。このように、撮影者にフラッシュ発光を禁止できることをアドバイスする。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
S1326において要望が「フラッシュ禁止」ではない場合にはS1328に進む。
S1328では、システム制御部214は周辺光量補正の変更をアドバイスする。具体的には、システム制御部214は表示部105に「メニューで周辺光量補正をONに設定してください」等と表示する。このように、撮影者に周辺光量補正をONにすることで画像の隅を明るくできることをアドバイスする。その後、S1304を経て、図11のフローチャートのS1101に戻る。
なお、システム制御部214による制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明は、デジタルカメラ100等の撮像装置に対して撮影を遠隔で指示したり、デジタルカメラ100で撮影した画像を受信したりして表示できる撮像制御装置に適用することができる。すなわち、本発明は、レンズや撮像素子を有しないが遠隔で撮影を指示できる、パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話端末、タブレット、携帯型の画像ビューワ、ゲーム機等であってもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記録媒体を介して撮像制御装置に供給し、その撮像制御装置のコンピータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、上述した実施形態では、撮影者が表示部105に表示される撮影者の要望に対して直接タッチすることで選択する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、撮影者は要望の表示に重畳して表示されるカーソル等を十字キー108で移動させ、所望する要望の表示に重畳した状態でSETボタン109を押下すること等で選択してもよい。
Claims (20)
- 撮影者の操作に応じて撮像手段に対して画像の撮影を指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じて前記撮像手段により撮影された画像を表示する第1の表示処理手段と、
前記第1の表示処理手段により表示された画像に対して撮影者により入力された位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された位置情報に基づく選択肢を表示する第2の表示処理手段と、
前記第2の表示処理手段により表示された選択肢のうち撮影者により選択された選択肢に基づいて次回の撮影のためのパラメータの設定または撮影に関するパラメータのガイド表示の少なくとも一方を含む支援を行う支援手段と、を有することを特徴とする撮像制御装置。 - 前記指示手段は、
撮影者の操作に応じて前記撮像手段に対して撮影の準備を指示する第1の指示手段と、
前記第1の指示手段によって指示された後に、撮影者の操作に応じて前記撮像手段に対して画像の撮影を指示する第2の指示手段と、を有し、
前記第1の表示処理手段は、前記第2の指示手段による指示に応じて前記撮像手段により撮影された画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像制御装置。 - 撮影条件および画像情報のうち少なくとも一方と、前記取得手段により取得された位置情報とに基づいて撮影者の要望を推定する推定手段を有し、
前記第2の表示処理手段は、前記推定手段によって推定された撮影者の要望を示す選択肢を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像制御装置。 - 前記撮影条件は、フラッシュ発光の有無であり、
前記画像情報は、前記撮像手段により撮影された画像のシーン情報または当該画像の赤緑青の割合情報であることを特徴とする請求項3に記載の撮像制御装置。 - 前記第2の表示処理手段は、前記撮影条件に基づいて、前記推定手段により推定される要望を取捨選択して表示することを特徴とする請求項3または4に記載の撮像制御装置。
- 前記推定手段は、前記取得手段により取得された位置情報が、被写体の顔の近傍であるか、測距点の近傍であるか、黄金分割枠内であるか、画像の4隅であるか、画像の上側であるかのうち少なくとも何れか一つに基づいて撮影者の要望を推定することを特徴とする請求項3ないし5の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報とは異なる位置に選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記支援手段は、
撮影者により選択された選択肢に基づいて撮影に関するパラメータを設定することを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の撮像制御装置。 - 前記支援手段は、
撮影者により選択された選択肢に基づいて撮影に関するパラメータのガイド表示を行うことを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の撮像制御装置。 - 前記撮影に関するパラメータとは、測距点、撮影モード、露出補正量、フラッシュ、現像パラメータ、ホワイトバランスの種類、ホワイトバランス補正量、および、周辺光量補正を示すパラメータの少なくとも何れか一つであることを特徴とする請求項8または9に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報が示す位置が、前記第1の表示処理手段により表示された画像から検出された顔から閾値以内の距離であり、かつ、合焦位置から閾値以内の距離でない場合に、焦点調節位置を前記取得手段により取得された位置情報が示す位置に基づく位置に設定するための選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報が示す位置が、前記第1の表示処理手段により表示された画像から検出された顔から閾値以内の距離であることを含む所定の条件を満たす場合に、肌色を調整するための選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし11の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記所定の条件は、フラッシュ発光されていないことであることを特徴とする請求項12に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報が示す位置が、前記第1の表示処理手段により表示された画像における合焦位置から閾値以内である場合に、露出補正値の設定に関する選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし13の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報が示す位置が、前記第1の表示処理手段により表示された画像から検出された顔から閾値以内の距離でなく、かつ、第1の表示処理手段により表示された画像を黄金比で分割した枠内である場合に、焦点調節位置を前記取得手段により取得された位置情報が示す位置に基づく位置に設定するための選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし14の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報が示す位置が、前記第1の表示処理手段により表示された画像の4頂点から所定範囲内である場合に、周辺光量補正の設定に関する選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし15の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 前記第2の表示処理手段は、前記取得手段により取得された位置情報が示す位置が、前記第1の表示処理手段により表示された画像のうち所定位置よりも上側であることを含む条件を満たす場合に、空の青を強調させる現象パラメータの設定に関する選択肢を表示することを特徴とする請求項1ないし16の何れか1項に記載の撮像制御装置。
- 撮影者の操作に応じて撮像手段に対して画像の撮影を指示する指示ステップと、
前記指示ステップによる指示に応じて前記撮像手段により撮影された画像を表示する第1の表示処理ステップと、
前記第1の表示処理ステップにより表示された画像に対して撮影者により入力された位置情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された位置情報に基づく選択肢を表示する第2の表示処理ステップと、
前記第2の表示処理ステップにより表示された選択肢のうち撮影者により選択された選択肢に基づいて次回の撮影のためのパラメータの設定または撮影に関するパラメータのガイド表示の少なくとも一方を含む支援を行う支援ステップと、を有することを特徴とする撮像制御装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1ないし17の何れか1項に記載された撮像制御装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項1ないし17の何れか1項に記載された撮像制御装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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