JP2017011260A - 処理装置、処理方法および記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理流体が被処理体に到達してから到達しなくなるまでの時間が被処理体間でばらつくことによる処理結果のばらつきを防止すること。【解決手段】実施形態に係る処理装置は、チャンバと、ノズルと、測定部と、開閉部と、制御部とを備える。チャンバは、被処理体を収容する。ノズルは、チャンバに少なくとも1つ設けられ、被処理体へ向けて処理流体を供給する。測定部は、ノズルに供給される処理流体の供給流量を測定する。開閉部は、ノズルに供給される処理流体の流路の開閉を行う。制御部は、開閉部に対して開動作を行わせる開動作信号および閉動作を行わせる閉動作信号を予め設定された時点において出力する。また、制御部は、開動作信号を出力した後、供給流量が予め設定された流量へ変化するときの測定部の測定結果に基づいて処理流体の積算量を算出するとともに、算出した積算量に基づき、開動作信号または閉動作信号を出力する時点を予め設定された時点から変更する出力時点変更処理を行う。【選択図】図4

Description

開示の実施形態は、処理装置、処理方法および記憶媒体に関する。
従来、半導体ウェハやガラス基板等の基板に対して、チャンバ内に設けられたノズルから処理液を供給することによって、基板を処理する基板処理装置が知られている。なお、基板処理装置は複数の処理ユニットを有しており、チャンバはかかる処理ユニットのそれぞれに設けられる。
ところで、処理液は、基板の処理に必要な特定流量にて供給される必要がある。このため、基板処理装置には、処理液の供給路に流量計を備え、かかる流量計の計測結果に基づいて処理液が上述の特定流量にて安定的に供給されるように処理液の供給制御を行うものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−234280号公報
特許文献1に記載の技術は、処理液の特定流量供給時における供給流量を監視するものであり、処理液が基板に到達してから到達しなくなるまでの時間、言い換えれば、基板に処理液が接している時間については監視していなかった。そのため、処理ユニット間における機器製作誤差や経年劣化等によって、処理液が基板に到達してから到達しなくなるまでの時間に基板間でばらつきが生じたとしても分からなかった。処理液が基板に到達してから到達しなくなるまでの時間に基板間でばらつきが生じた場合、基板の処理結果にばらつきを生じさせるおそれがある。
なお、かかる課題は、液体状の処理液に限らず、気体状を含む処理流体全般に共通する課題である。また、基板処理装置に限らず、被処理体に対し、処理流体を供給することによってこの被処理体を処理する処理装置全般に共通する課題でもある。
実施形態の一態様は、処理流体が被処理体に到達してから到達しなくなるまでの時間が被処理体間でばらつくことによる処理結果のばらつきを防止することができる処理装置、処理方法および記憶媒体を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る処理装置は、チャンバと、ノズルと、測定部と、開閉部と、制御部とを備える。チャンバは、被処理体を収容する。ノズルは、チャンバに少なくとも1つ設けられ、被処理体へ向けて処理流体を供給する。測定部は、ノズルに供給される処理流体の供給流量を測定する。開閉部は、ノズルに供給される処理流体の流路の開閉を行う。制御部は、開閉部に対して開動作を行わせる開動作信号および閉動作を行わせる閉動作信号を予め設定された時点において出力する。また、制御部は、開動作信号を出力した後、供給流量が予め設定された流量へ変化するときの測定部の測定結果に基づいて処理流体の積算量を算出するとともに、算出した積算量に基づき、開動作信号または閉動作信号を出力する時点を予め設定された時点から変更する出力時点変更処理を行う。
実施形態の一態様によれば、処理流体が被処理体に到達してから到達しなくなるまでの時間が被処理体間でばらつくことによる処理結果のばらつきを防止することができる。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。 図2は、処理ユニットの概略構成を示す図である。 図3Aは、実施形態に係る流量監視手法の概略説明図(その1)である。 図3Bは、実施形態に係る流量監視手法の概略説明図(その2)である。 図3Cは、実施形態に係る流量監視手法の概略説明図(その3)である。 図4は、制御装置のブロック図である。 図5は、処理ユニットにおいて実行される一連の基板処理の処理手順を示すフローチャートである。 図6Aは、制御部が監視部として機能する場合の説明図(その1)である。 図6Bは、制御部が監視部として機能する場合の説明図(その2)である。 図7Aは、制御部が出力時点変更部として機能する場合の説明図(その1)である。 図7Bは、制御部が出力時点変更部として機能する場合の説明図(その2)である。 図7Cは、制御部が出力時点変更部として機能する場合の説明図(その3)である。 図7Dは、制御部が出力時点変更部として機能する場合の説明図(その4)である。 図8Aは、制御部が監視部および出力時点変更部として機能する場合に実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。 図8Bは、制御部が監視部として機能する場合に実行する監視判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図8Cは、制御部が出力時点変更部として機能する場合に実行する出力時点変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 図9は、第2の実施形態に係る制御装置のブロック図である。 図10は、第2の実施形態に係る処理ユニットの構成を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る制御部が監視部として機能する場合の説明図である。 図12は、第2の実施形態に係る制御部が出力時点変更部として機能する場合の説明図(その1)である。 図13は、第2の実施形態に係る制御部が出力時点変更部として機能する場合の説明図(その2)である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する処理装置、処理方法および記憶媒体の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下では、被処理体が基板であり、処理装置が基板処理システムである場合を例に挙げて説明を行う。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウェハ(以下ウェハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウェハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウェハWの搬送を行う。
処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウェハWに対して所定の基板処理を行う。
また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウェハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
処理ユニット16へ搬入されたウェハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウェハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
次に、処理ユニット16の概略構成について図2を参照して説明する。図2は、処理ユニット16の概略構成を示す図である。
図2に示すように、処理ユニット16は、チャンバ20と、基板保持機構30と、処理流体供給部40と、回収カップ50とを備える。
チャンバ20は、基板保持機構30と処理流体供給部40と回収カップ50とを収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
基板保持機構30は、保持部31と、支柱部32と、駆動部33とを備える。保持部31は、ウェハWを水平に保持する。支柱部32は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部33によって回転可能に支持され、先端部において保持部31を水平に支持する。駆動部33は、支柱部32を鉛直軸まわりに回転させる。かかる基板保持機構30は、駆動部33を用いて支柱部32を回転させることによって支柱部32に支持された保持部31を回転させ、これにより、保持部31に保持されたウェハWを回転させる。
処理流体供給部40は、ウェハWに対して処理流体を供給する。処理流体供給部40は、処理流体供給源70に接続される。
回収カップ50は、保持部31を取り囲むように配置され、保持部31の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、排液口51が形成されており、回収カップ50によって捕集された処理液は、かかる排液口51から処理ユニット16の外部へ排出される。また、回収カップ50の底部には、FFU21から供給される気体を処理ユニット16の外部へ排出する排気口52が形成される。
次に、本実施形態に係る処理流体の流量監視手法の概略について図3A〜図3Cを用いて説明する。図3A〜図3Cは、実施形態に係る流量監視手法の概略説明図(その1)〜(その3)である。
なお、以下では、処理流体供給部40により供給される処理流体が液体状の処理液である場合を主たる例に挙げて説明を行う。これに伴い、処理流体供給部40による処理液の供給流量については、「吐出流量」と記載する。
また、以降に参照する各図面では、吐出流量の変化を波形で示す場合があるが、かかる波形を主に台形波で表すこととする。ただし、これはあくまで説明の便宜上であり、実際の吐出流量の変化を限定的に示すものではない。
図3Aに示すように、本実施形態に係る流量監視手法では、処理液の吐出流量につき、安定供給時(破線の矩形Sに囲まれた部分参照)に限ることなく、いわゆる立ち上がりや立ち下がりといった過渡的な変化を示す間をも監視することとした。
ここで、立ち上がりや立ち下がりとは、吐出流量を第1の流量から第2の流量へ変化させるときの吐出流量の時間的推移のことである。たとえば、「立ち上がり」(破線の矩形Rに囲まれた部分参照)は、吐出流量を「0」から所定の「目標流量」へ変化させるときの吐出流量の時間的推移である。「目標流量」は、ウェハWの処理に必要となる予め設定された「特定流量」に対応する。また、「立ち下がり」(破線の矩形Fに囲まれた部分参照)は、吐出流量を「目標流量」から「0」へ変化させるときの吐出流量の時間的推移である。
かかる立ち上がりや立ち下がりを監視することにより、立ち上がりや立ち下がりに際して現れるたとえば機器製作誤差や経年劣化等に起因する処理流体供給部40の機器間差(いわゆる、ばらつき)を検出することができる。そして、その結果に基づき、処理流体供給部40における異常の存否を判定したり、処理流体供給部40の機器間差を低減させるための出力時点変更処理を行ったりすることができる。
図3Bおよび図3Cを参照しつつ、本実施形態に係る流量監視手法についてより具体的に説明する。なお、以下では、主に「立ち上がり」を監視する場合を例に挙げて説明を進めることとする。
図3Bに示すように、本実施形態に係る流量監視手法ではまず、目標経過時間と、かかる目標経過時間に対応する目標積算量とが予め設定される。目標経過時間および目標積算量はそれぞれ、処理液の吐出開始からの経過時間および積算量の基準値であり、前述の異常の存否を判定したり、機器間差を検出したりするための指標となる。
具体的に、目標積算量は、処理液の吐出開始から処理液がウェハWの表面に達するまでに必要となる処理液の必要量に基づいてたとえば次のように設定される。図3Cに示すように、処理流体供給部40は、ノズル41と、ノズル41を水平に支持するアーム42と、アーム42を旋回および昇降させる旋回昇降機構43とを備える。
ノズル41、アーム42および旋回昇降機構43それぞれの内部には供給管44が貫通されており、かかる供給管44には処理流体供給源70からバルブ60を介して処理液が供給される。バルブ60は、開閉部の一例に相当し、制御部18から送られる「開閉動作信号」、具体的には「開動作信号」および「閉動作信号」に従って、ノズル41に供給される処理液の流路の開閉を行う。バルブ60が開かれることによって供給管44へ供給された処理液は、旋回昇降機構43、アーム42およびノズル41の内部を順に通り、ノズル41から、保持部31の保持部材31aによって保持部31の上面からわずかに離間した状態で水平保持されたウェハWへ向けて吐出される。
そして、目標積算量は、たとえば上述の供給管44の容積に基づいて設定される。なお、さらにノズル41の先端部からウェハWの表面までの距離dおよび供給管44の径(吐出される処理液の太さ)が加味されてもよい。これにより、処理液の吐出開始から処理液がウェハWの表面に達するまでに必要となる処理液の必要量を導くことができる。
なお、ここで処理液の吐出開始時点は、たとえば制御部18が処理液の吐出開始を指示する信号である吐出開始信号を出力した時点を指すものとする。これに対し、吐出終了時点は、制御部18が処理液の吐出終了を指示する信号である吐出終了信号を出力した時点を指すものとする。吐出開始信号は「開動作信号」の一例に相当し、吐出終了信号は「閉動作信号」の一例に相当する。
そして、本実施形態に係る流量監視手法では、このように予め設定された目標積算量へ到達するまでに実際のノズル41が要する実経過時間の、目標経過時間に対するずれ量を監視することによって、前述の立ち上がりにおける機器間差を検出する。かかるずれ量の監視の詳細については、図6Aを用いて後述する。
なお、ノズル41の実際の吐出流量は、測定部80によって測定される。測定部80は、たとえば流量計であり、図3Cに示すように、たとえば処理流体供給源70およびバルブ60の間に設けられる。
図3Bの説明に戻る。また、本実施形態に係る流量監視手法では、処理液の供給開始から目標経過時間より短い所定の経過時間が経過した場合における吐出流量の瞬時値をあわせて監視する。目標経過時間より短い所定の経過時間とは、たとえば図3Bに示す目標経過時間のやや手前の経過時間である。
本実施形態に係る流量監視手法では、処理液の吐出開始から吐出流量の瞬時値を監視することによって、吐出流量が安定供給時の目標流量への到達へ向けて正常に立ち上がっているか、言い換えれば吐出流量の立ち上がりが許容される範囲から逸脱していないかを監視する。かかる瞬時値の監視の詳細については、図6Bを用いて後述する。
なお、以降の説明の便宜のため、図3Bには、目標経過時間、目標積算量等の一例を示した。図3Bに示すように、本実施形態では、目標経過時間は「1.5秒」、目標積算量は「25ml」、目標流量は「1400ml」、目標吐出時間は「10秒」であるものとする。目標吐出時間は、前述の「吐出開始」から「吐出終了」までの時間である。なお、図3Bに示す各数値はあくまで一例であり、実際に設定される数値を限定するものではない。
次に、制御装置4についてより具体的に図4を参照して説明する。図4は、制御装置4のブロック図である。なお、図4では、本実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素を機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
換言すれば、図4に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。たとえば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
さらに、制御装置4の各機能ブロックにて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサおよび当該プロセッサにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得るものである。
まず、既に述べたように、制御装置4は、制御部18と記憶部19とを備える(図1参照)。制御部18は、たとえばCPUであり、記憶部19に記憶された図示しないプログラムを読み出して実行することにより、たとえば図4に示す各機能ブロック18a〜18cとして機能する。つづいて、かかる各機能ブロック18a〜18cについて説明する。
図4に示すように、たとえば制御部18は、基板処理実行部18aと、監視部18bと、出力時点変更部18cとを備える。また、記憶部19は、レシピ情報19aを記憶する。
制御部18は基板処理実行部18aとして機能する場合、記憶部19に記憶されたレシピ情報19aに従って処理ユニット16を制御して、ウェハWに対して薬液を供給する薬液処理、ウェハWに対してリンス液を供給するリンス処理およびウェハWを乾燥させる乾燥処理を含む一連の基板処理を実行させる。
かかる際、制御部18は、レシピ情報19aに従って、処理流体供給部40のバルブ60に開閉動作を行わせる開閉動作信号、具体的には、バルブ60に対して開動作を行わせる開動作信号およびバルブ60に対して閉動作を行わせる閉動作信号を送り、基板処理の内容に応じて、処理流体供給部40に所定の処理液を吐出させる。処理流体供給部40による吐出流量は測定部80によって測定され、測定結果は監視部18bへ都度通知される。
レシピ情報19aは、基板処理の内容を示す情報である。具体的には、基板処理中において処理ユニット16に対して実行させる各処理の内容が予め処理シーケンス順に登録された情報である。ここで、各処理の内容には、基板処理の内容に応じて処理流体供給部40に吐出させる処理液の種別等もまた含まれている。また、レシピ情報19aには、バルブ60に対して開動作信号および閉動作信号の出力時点に関する情報も含まれる。制御部18は、かかるレシピ情報19aによって予め設定された時点において開動作信号および閉動作信号を出力する。ここで、予め設定された時点とは、レシピ情報19aに現時点において記憶されている開動作信号および閉動作信号の出力時点のことをいう。すなわち、後述する出力時点変更処理によって開動作信号または閉動作信号の出力時点が変更された場合、その後に処理されるウェハWについてみれば、変更後における開動作信号または閉動作信号の出力時点が、予め設定された時点となる。
ここで、図5を参照して、制御部18により制御され、処理ユニット16において実行される一連の基板処理の処理手順について説明しておく。図5は、処理ユニット16において実行される一連の基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、処理ユニット16では、薬液処理(ステップS101)、リンス処理(ステップS102)および乾燥処理(ステップS103)が、この順番で実行される。
薬液処理では、ノズル41からウェハWに対してDHF(希フッ酸)が吐出される。また、リンス処理では、ノズル41からウェハWに対してDIW(純水)が吐出され、ウェハW上のDHFが洗い流される。また、乾燥処理では、ウェハW上のDIWが除去されてウェハWの乾燥が行われる。
なお、DHFやDIWといった処理液のそれぞれは、個別の処理流体供給源70に貯留され、個別のバルブ60の開閉によってノズル41から吐出される。また、図5には図示していないが、乾燥処理を終えた後、チャンバ20内のウェハWを入れ替える入替処理が実行される。
ここで、たとえばDHFがウェハWに到達してから到達しなくなるまでの時間が処理ユニット16ごとに異なっていると、ウェハW間にエッチング量のばらつきが生じることとなる。そこで、制御装置4では、後述する出力時点変更処理を行って、DHFがウェハWに到達してから到達しなくなるまでの時間を揃えることにより、ウェハW間におけるエッチング量のばらつきを抑えることとしている。
図4の説明に戻り、次に制御部18が監視部18bとして機能する場合について説明する。制御部18は監視部18bとして機能する場合、測定部80の測定結果に基づいて少なくとも吐出流量の立ち上がりを監視する。具体的には、制御部18は、レシピ情報19aに従って処理流体供給部40のバルブ60へ開閉動作信号を送った後、測定部80の測定結果に基づいて供給流量の積算を開始し、算出した積算量で供給流量の立ち上がりを監視する。また、制御部18は、特定流量供給時においては、測定部80による実測値で供給流量を監視する。また、制御部18は、監視した監視結果に基づいて処理流体供給部40における異常の存否を判定する。なお、制御部18は、かかる監視処理および判定処理を、すべての処理ユニット16について行う。
かかる制御部18が監視部18bとして機能する場合について図6Aおよび図6Bを参照してより具体的に説明する。図6Aおよび図6Bは、制御部18が監視部18bとして機能する場合の説明図(その1)および(その2)である。なお、図6A中の「積算値」は、制御部18の算出する積算量に対応する。
図6Aに示すように、制御部18が監視部18bとして機能する場合、一例として制御部18は、吐出開始から所定の周期i1にて処理液の吐出流量の積算値を算出する(ステップS1)。周期i1はたとえば10ミリ秒〜100ミリ秒程度が好ましい。
そして、制御部18は、ステップS1の積算値が、所定の目標積算量へ到達するまでの時間を計測する(ステップS2)。なお、ここでは、かかる目標積算量へ到達するまでの時間を実経過時間t1としている。
そして、制御部18は、計測した実経過時間t1と目標経過時間とのずれ量を監視し(ステップS3)、その監視結果に基づいて処理流体供給部40における異常の存否を判定する。
たとえば、制御部18は、上述の目標積算量への到達時間のずれ量が、後述する出力時点変更処理によって調整可能な許容範囲を示す所定範囲にあるならば、異常なしとの正常判定を行い、検出した各処理ユニット16の各処理流体供給部40におけるずれ量を出力時点変更部18cへ通知する。
また、ずれ量が、上記所定範囲にないならば、異常ありとの異常判定を行い、たとえば表示部等の出力装置へ警告を出力したり、基板処理を停止させたりといった異常判定時における所定の処理を実行する。
なお、ずれ量を監視する別の一例として、制御部18は、処理液の吐出流量の所定の目標経過時間における積算値を算出し、かかる積算値と、所定の目標積算量とのずれ量を監視することとしてもよい。かかる場合によっても、ずれ量の程度によって、処理流体供給部40における異常の存否を判定することが可能である。
また、図6Aに示した吐出流量の積算値に基づくずれ量に限らず、図6Bに示すように、制御部18は、処理液の供給開始から目標経過時間より短い所定の経過時間が経過した場合における吐出流量の瞬時値をあわせて監視する(ステップS4)。なお、ここでは所定の経過時間を時間t2としている。
具体的には、図6Bに示すように、制御部18は、時間t2から所定の周期i2にて吐出流量の瞬時値を複数回サンプリングする(ステップS41)。周期i2はたとえば10ミリ秒〜50ミリ秒程度が好ましい。
そして、制御部18は、サンプリングした瞬時値の平均値を算出し(ステップS42)、算出した平均値がたとえば目標流量を基準とする所定範囲にあるか否かを判定する(ステップS43)。なお、瞬時値の平均値をとることによって、吐出流量の急峻な変化を平滑化することができ、敏感に反応しないゆるやかな異常判定を行うことが可能となる。
たとえば、所定の経過時間が1秒であり、目標流量(1400ml)を基準とする所定範囲が目標流量の±1%であるものとする。かかる場合、制御部18は、吐出開始から1秒後にサンプリングされた瞬時値の平均値が1386ml〜1414mlの範囲にあれば、処理流体供給部40における異常なしとの正常判定を行い、一連の基板処理の実行を継続させる。
また、サンプリングされた瞬時値の平均値が上記の範囲になければ、制御部18は、既に述べたような異常判定時における所定の処理を実行する。
図4の説明に戻り、次に制御部18が出力時点変更部18cとして機能する場合について説明する。制御部18は出力時点変更部18cとして機能する場合、測定部80の測定結果に基づいて算出した積算量に基づき、バルブ60へ吐出開始信号を出力する時点を変更する出力時点変更処理を行う。
より具体的には、制御部18は、出力時点変更部18cとして機能する場合、所定の基板処理における所定の処理液がウェハWの表面に到達する時点(以下、「到達時点」と言う)がノズル41間において揃うように、バルブ60に対する吐出開始信号を出力する時点を、監視部18bから通知された各処理流体供給部40のずれ量に基づいてそれぞれ変更する。これにより、処理液がウェハWに到達してから到達しなくなるまでの時間がノズル41間において揃うことになる。したがって、たとえば処理液としてDHFを供給する工程に対して出力時点変更処理を適用することにより、ウェハW間におけるエッチング量のばらつきを抑えることができる。なお、本実施形態では、吐出終了信号を出力する時点T4は変更しない。出力時点変更処理は、たとえば、基板処理システム1の初期設定時において処理ユニット16間のばらつきを調整する際に行われる。また、出力時点変更処理は、初期設定後、製品基板であるウェハWに対する一連の基板処理の実行中にも行われる。この場合の出力時点変更処理は、予め設定された所定の間隔ごとに行われ、かかる間隔は、たとえばウェハWの搬送単位であるロットに基づいて設定されてもよいし、ウェハWの処理枚数に基づいて設定されてもよい。
また、出力時点変更部18cは、変更した各吐出開始信号の出力時点に基づいてレシピ情報19aを変更し、変更した各吐出開始信号を出力する時点にて基板処理実行部18aに各処理流体供給部40を制御させる。
かかる制御部18が出力時点変更部18cとして機能する場合について図7A〜図7Dを参照してより具体的に説明する。図7A〜図7Dは、制御部18が出力時点変更部18cとして機能する場合の説明図(その1)〜(その4)である。
なお、図7A〜図7Dでは、「第1処理ユニット16_1」および「第2処理ユニット16_2」の2つの処理ユニット16を例に挙げて、これらを比較しつつ説明を進めることとする。
また、これら「第1処理ユニット16_1」および「第2処理ユニット16_2」のそれぞれの構成要素(たとえば、ノズル41等)にも、「_1」および「_2」の付番を付して双方を区別するものとする。また、図7A〜図7Dに示す破線の矩形波は、吐出信号の波形である。
まず、制御部18が監視部18bとして機能し、図7Aに示す監視結果が得られたものとする。図7Aに示すように、第1処理ユニット16_1では、処理液の吐出開始が吐出開始信号を出力する時点T1であり、これに応じて時点T2から処理液の吐出流量が0以上に立ち上がり始め、そのうえで時点T3が、ウェハWの表面に処理液が到達した到達時点であったものとする。
また、第2処理ユニット16_2では、第1処理ユニット16_1と同じく処理液の吐出開始が吐出開始信号を出力する時点T1であり、これに応じて時点T2よりも遅い時点T2’から吐出流量が0以上に立ち上がり始め、そのうえで時点T3より遅い時点T3’が到達時点であったものとする。
すなわち、第1処理ユニット16_1および第2処理ユニット16_2間では、立ち上がり始めについては相対的なずれ量d1が、到達時点については相対的なずれ量d2が、それぞれ生じていることとなる。なお、ここでは説明の便宜のため、d1=d2であるものとする。
制御部18は出力時点変更部18cとして機能する場合、このような監視結果に基づき、たとえば到達時点が最も遅いノズル41を基準とし(「基準ノズル」の一例に相当)、かかる基準ノズルにおける到達時点にその他の各ノズル41の到達時点が揃うように、その他の各ノズル41に対する吐出開始信号の出力する時点を前述のずれ量に基づいて遅延させる。
具体的には図7Aに示す監視結果が得られた場合、制御部18は、たとえば図7Bに示すように、到達時点が最も遅い第2処理ユニット16_2のノズル41_2を基準となる基準ノズルとして決定する。
そして、かかる基準ノズルにおける到達時点T3’に、第1処理ユニット16_1のノズル41_1の到達時点T3が揃うように、時点T1であった第1処理ユニット16_1側の吐出開始信号の出力時点を、前述の相対的なずれ量d1に基づいて時点T2’へ遅延させる。
これにより、第1処理ユニット16_1および第2処理ユニット16_2間で処理液の到達時点を揃えることができるので、到達時点がウェハW間でばらつくことによる処理結果のばらつき、たとえばウェハWのエッチング量のばらつきを防止することができる。さらには処理結果のばらつきによる歩留まりの低下を防止することができる。
なお、処理ユニット16が3つ以上である場合には、その中で最も到達時点が遅いノズル41を基準とし、到達時点がかかる基準と揃うように、その他のすべてのノズル41に対する吐出開始信号の各出力時点を、その他のすべてのノズル41の各ずれ量に応じて遅延させればよい。
なお、図7Bには、吐出開始信号の出力時点を遅延させる例を示したが、反対に先行させることとしてもよい。すなわち、到達時点が最も早いノズル41を前述の基準ノズルとし、かかる基準ノズルにおける到達時点にその他の各ノズル41の到達時点が揃うように、その他の各ノズル41に対する吐出開始信号の出力時点を前述のずれ量に基づいて先行させることとしてもよい。かかる例を図7Cに示す。
具体的には図7Aに示す監視結果が得られた場合、制御部18は、たとえば図7Cに示すように、到達時点が最も早い第1処理ユニット16_1のノズル41_1を基準となる基準ノズルとして決定する。
そして、かかる基準ノズルにおける到達時点T3に、第2処理ユニット16_2のノズル41_2の到達時点T3’が揃うように、時点T1であった第2処理ユニット16_2側の吐出開始信号の出力時点を、前述の相対的なずれ量d1に基づいて時点T0へ先行させる。
かかる場合によっても、第1処理ユニット16_1および第2処理ユニット16_2間で処理液の到達時点を揃えることができるので、到達時点がウェハW間でばらつくことによる処理結果のばらつき、たとえばウェハWのエッチング量のばらつきを防止することができる。さらには処理結果のばらつきによる歩留まりの低下を防止することができる。
なお、処理ユニット16が3つ以上である場合には、その中で最も到達時点が早いノズル41を基準とし、到達時点がかかる基準と揃うように、その他のすべてのノズル41に対する吐出開始信号の各出力時点を、その他のすべてのノズル41の各ずれ量に応じて先行させればよい。
また、図7Bおよび図7Cでは、それぞれ監視結果中、到達時点が最も遅いあるいは早いノズル41を基準とし、かかる基準に合わせる場合を例に挙げたが、目標値として予め設定された基準値にそれぞれ合わせるよう、タイミング制御を行うこととしてもよい。かかる例を図7Dに示す。なお、便宜上、図7Dでは、予め設定された基準値を一点鎖線の波形であらわしている。基準値では、到達時点が時点T3’’であるものとする。
具体的には図7Aに示す監視結果が得られた場合、制御部18は、たとえば図7Dに示すように、予め設定された基準値の到達時点T3’’にすべてのノズル41の到達時点が揃うよう、タイミング制御を行う。
たとえば、図7Dに示すように、第1処理ユニット16_1では、基準値に対して先行する相対的なずれ量d3が生じていたものとする。かかる場合、制御部18は、基準値の到達時点T3’’に、第1処理ユニット16_1のノズル41_1の到達時点T3が揃うように、時点T1であった第1処理ユニット16_1の吐出開始信号の出力時点を、基準値とのずれ量d3に基づいて時点T1’へ遅延させる。
また、たとえば第2処理ユニット16_2では、基準値に対して遅延する相対的なずれ量d4が生じていたものとする。かかる場合、制御部18は、基準値の到達時点T3’’に、第2処理ユニット16_2のノズル41_2の到達時点T3’が揃うように、時点T1であった第2処理ユニット16_2の吐出開始信号の出力時点を、基準値とのずれ量d4に基づいて時点T0’へ先行させる。
かかる場合によっても、第1処理ユニット16_1および第2処理ユニット16_2間で処理液の到達時点を揃えることができるので、到達時点がウェハW間でばらつくことによる処理結果のばらつき、たとえばウェハWのエッチング量のばらつきを防止することができる。さらには処理結果のばらつきによる歩留まりの低下を防止することができる。
なお、処理ユニット16が3つ以上である場合には、各ノズル41における到達時点が基準値の到達時点と揃うように、各ノズル41に対する吐出開始信号の各出力時点を、各ノズル41の基準値に対する各ずれ量に応じて遅延させたり先行させたりすればよい。
次に、制御部18が監視部18bおよび出力時点変更部18cとして機能する場合に実行する処理の処理手順について図8A〜図8Cを参照して説明する。
図8Aは、制御部18が監視部18bおよび出力時点変更部18cとして機能する場合に実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。図8Bは、制御部18が監視部18bとして機能する場合に実行する監視判定処理の処理手順を示すフローチャートである。図8Cは、制御部18が出力時点変更部18cとして機能する場合に実行する出力時点変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
図8Aに示すように、制御部18は、監視部18bとして機能し、監視判定処理を行う(ステップS201)。そして、制御部18は、監視判定処理において異常判定がなければ(ステップS202,No)、出力時点変更部18cとして機能し、出力時点変更処理を行う(ステップS203)。
なお、制御部18は、監視判定処理において異常判定があれば(ステップS202,Yes)、出力時点変更処理を行わずに処理を終了する。
ここで、図8Aに示す処理手順は、実運用中における基板処理システム1の一連の基板処理の実行中に、ノズル41からの処理液の吐出が行われるごとに繰り返し実行されてよい。すなわち、ノズル41からの処理液の吐出が行われるごとの監視結果に基づき、出力時点変更処理が繰り返し行われ、制御結果が逐次動的に変更されてよい。たとえば今回DHFを供給して処理したウェハWについての監視結果に基づいて出力時点変更処理を行った結果を次のウェハWに対してDHFを供給する場合に適用することができる。
これにより、たとえば実運用中における上記ずれ量の動的な変化に対応した監視判定およびタイミング制御を行うことが可能となる。
次に監視判定処理の処理手順について説明する。図8Bに示すように、監視判定処理では、制御部18は、吐出流量の立ち上がりのときのずれ量を監視する(ステップS301)。ずれ量は、上述した吐出流量の積算値に基づくずれ量である。
そして、制御部18は、かかるずれ量が許容範囲を示す所定範囲にあるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、ずれ量が所定範囲にある場合(ステップS302,Yes)、次に制御部18は、吐出流量の立ち上がりのときの瞬時値の平均値を監視する(ステップS303)。
そして、制御部18は、かかる平均値が、目標流量を基準とする所定範囲にあるか否かを判定する(ステップS304)。
ここで、平均値が所定範囲にある場合(ステップS304,Yes)、制御部18は、処理流体供給部40に異常なしとの正常判定を行い(ステップS305)、処理を終了する。
一方、上述のずれ量または平均値が所定範囲にない場合(ステップS302,No/ステップS304,No)、制御部18は処理流体供給部40に異常ありとの異常判定を行い(ステップS306)、処理を終了する。
次に出力時点変更処理の処理手順について説明する。図8Cに示すように、出力時点変更処理では、制御部18は、監視判定処理での監視結果に基づき、各処理ユニット16におけるずれ量を比較する(ステップS401)。
そのうえで制御部18は、出力時点変更処理において基準となる処理ユニット16(のノズル41)を決定する(ステップS402)。
そして、制御部18は、決定した基準となる処理ユニット16に合わせて、各処理ユニット16の吐出開始時点をそれぞれ変更する(ステップS403)。吐出開始時点は、上述の吐出開始信号の出力時点に対応する。
そして、制御部18は、変更した吐出開始時点に基づきレシピ情報19aを変更して、変更後のレシピ情報19aに従い各処理ユニット16の処理流体供給部40を制御し(ステップS404)、処理を終了する。なお、変更後のレシピ情報19aは、次のウェハWに対して処理液を供給する場合に適用される。
上述してきたように、本実施形態に係る基板処理システム1(「処理装置」の一例に相当)は、チャンバ20と、ノズル41と、測定部80と、バルブ60と(「開閉部」の一例に相当)、制御部18とを備える。
チャンバ20は、ウェハW(「被処理体」の一例に相当)を収容する。ノズル41は、チャンバ20に少なくとも1つ設けられ、ウェハWへ向けて処理液(「処理流体」の一例に相当)を供給する。測定部80は、ノズル41に供給される処理液の吐出流量(「供給流量」の一例に相当)を測定する。バルブ60は、ノズル41に供給される処理液の流路の開閉を行う。制御部18は、バルブ60に対して開動作を行わせる吐出開始信号(「開動作信号」の一例に相当)および閉動作を行わせる吐出終了信号(「閉動作信号」の一例に相当)を予め設定された時点において出力する。
また、制御部18は、吐出開始信号を出力した後、供給流量が予め設定された流量へ変化するときの測定部80の測定結果に基づいて処理液の積算量を算出するとともに、算出した積算量に基づき、吐出開始信号を出力する時点を予め設定された時点から変更する出力時点変更処理を行う。
したがって、本実施形態に係る基板処理システム1によれば、処理流体が被処理体に到達に到達してから到達しなくなるまでの時間が被処理体間でばらつくことによる処理結果のばらつき、たとえばDHFによるエッチング量のばらつきを防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る基板処理システムについて説明する。図9は、第2の実施形態に係る制御装置のブロック図である。また、図10は、第2の実施形態に係る処理ユニットの構成を示す図である。
図9に示すように、第2の実施形態に係る制御装置4Aは、制御部18Aと、記憶部19Aとを備える。制御部18Aは、基板処理実行部18aと、監視部18bと、出力時点変更部18cと、データ収集部18dと、初期開度変更部18eとを備える。記憶部19Aは、レシピ情報19aと、蓄積データ19bとを記憶する。
また、図9に示すように、第2の実施形態に係る処理ユニット16Aは、処理流体供給部40と、測定部80と、流量調整部90とを備える。具体的には、図10に示すように、処理ユニット16Aは、処理流体供給源70として、DHFの供給源であるDHF供給源71と、DIWの供給源であるDIW供給源72とを有する。また、バルブ60は、DHF供給源71の下流側に設けられ、DHFの流路を開閉する第1バルブ61と、DIW供給源72の下流側に設けられ、DIWの流路を開閉する第2バルブ62とを有する。また、測定部80は、DHF供給源71および第1バルブ61間の流路に設けられ、DHFの流量を測定する第1測定部81と、DIW供給源72および第2バルブ62間に設けられ、DIWの流量を測定する第2測定部82とを有する。
流量調整部90は、第1流量調整部91と、第2流量調整部92とを備える。第1流量調整部91は、第1バルブ61の上流側かつ第1測定部81の下流側に配置され、制御装置4Aの制御部18Aの制御に従ってDHFの流路の開度を調整することにより、DHFの流量を調整する。第2流量調整部92は、第2バルブ62の上流側かつ第2測定部82の下流側に配置され、制御部18Aの制御に従ってDIWの流路の開度を調整することにより、DIWの流量を調整する。
ここで、第1流量調整部91および第2流量調整部92には初期開度が設定されている。初期開度とは、一連の基板処理の開始前における開度である。このように、一連の基板処理の開始前からDHFおよびDIWの流路を開いておくことで、一連の基板処理が開始されてからDHFおよびDIWの流路を開く場合と比較して、吐出流量の立ち上がりを早めることができる。
図9に戻り、制御部18Aについて説明する。制御部18Aは、データ収集部18dとして機能する場合、測定部80の測定結果に基づく情報を記憶部19Aに蓄積する処理を行う。具体的には、制御部18Aは、監視部18bによる監視結果を収集して蓄積データ19bとして記憶部19Aに記憶する。
監視部18bによる監視結果としては、たとえば、第1バルブ61が開いてから目標積算量に到達するまでの時間(以下、「第1実経過時間」という)、第2バルブ62が開いてから目標積算量に到達するまでの時間(以下、「第2実経過時間」という)、DHFが目標積算量に到達してからDIWが目標積算量に到達するまでの時間(以下、「実供給時間」という)などがある。制御部18Aは、これらのデータを処理ユニット16Aごとに蓄積データ19bとして記憶部19Aに記憶する。なお、制御部18Aは、この処理をたとえば一連の基板処理が終了するごとに行うことができる。
また、制御部18Aは、記憶部19Aに蓄積された上記監視結果から各種の統計値を生成して蓄積データ19bとして記憶する処理も行う。統計値としては、たとえば、上述した第1実経過時間、第2実経過時間および実供給時間のそれぞれの最大値、最小値、最大値と最小値との差、平均値、標準偏差などがある。制御部18Aは、これらのデータを処理ユニット16Aごとに蓄積データ19bとして記憶部19Aに記憶する。なお、制御部18Aは、この処理を一連の基板処理が終了するごとに行ってもよいし、所定の日数が経過するごとあるいはウェハWの処理枚数が所定枚数に到達するごとに行ってもよい。
また、制御部18Aは記憶部19Aに記憶された蓄積データ19bを図示しない表示部に表示させる処理を行ってもよい。表示部は、基板処理システム1が備えるものであってもよいし、基板処理システム1以外にネットワーク等を介して接続された端末が備えるものであってもよい。たとえば、制御部18Aは、蓄積データ19bに基づき、第1実経過時間や実供給時間等の経時的な変化を表すグラフを処理ユニット16Aごとに生成して表示部に表示させることができる。
つづいて、制御部18Aが監視部18bとして機能する場合について図11を参照して説明する。図11は、第2の実施形態に係る制御部18Aが監視部18bとして機能する場合の説明図である。
図11に示すように、制御部18Aは、第1実経過時間と第1監視基準値とのずれ量を監視し、その監視結果に基づいて処理流体供給部40における異常の存否を判定する。
具体的には、制御部18Aは、計測した第1実経過時間が、第1監視基準値を基準とする正常範囲TH内であるか否かを判定する。正常範囲THは、たとえば、第1監視基準値を中心とする±130msの範囲である。すなわち、制御部18Aは、計測した第1実経過時間と第1監視基準値との差が130ms以内であるか否かを判定する。
たとえば、第1実経過時間が正常範囲TH内にある場合、制御部18Aは、異常なしとの正常判定を行う。一方、第1実経過時間が正常範囲THを超える場合、制御部18Aは、異常ありとの異常判定を行う。この場合、制御部18Aは、たとえば表示部等の出力装置へ警告を出力したり、基板処理を停止させたりといった異常判定時における所定の処理を実行する。
上述したように、第2の実施形態に係る制御部18Aは、蓄積データ19bに基づいて第1監視基準値を更新する処理を行う。したがって、処理ユニット16Aの経年変化等に伴う異常判定の精度低下を抑制することができる。
なお、ここでは、第1実経過時間および第1監視基準値を例に挙げて説明したが、制御部18Aは、第2実経過時間および第2監視基準値を用いて同様の処理を行うことが可能である。
つづいて、制御部18Aが初期開度変更部18eとして機能する場合について説明する。制御部18Aは、初期開度変更部18eとして機能する場合、記憶部19Aに記憶された蓄積データ19bに基づき、流量調整部90の初期開度を変更する処理を行う。
たとえば、上述したように、記憶部19Aには、蓄積データ19bとして第1実経過時間の平均値が記憶されている。制御部18Aは、たとえば第1実経過時間の平均値が所定の閾値を超えたか否かを判定し、超えた場合には、第1流量調整部91の初期開度を上げる処理を行う。
第1実経過時間の長時間化は、たとえば第1バルブ61の経年変化等により発生する。制御部18Aは、第1実経過時間の平均値が所定の閾値を超えた場合、すなわち、第1経過時間が長時間化した場合に、第1流量調整部91の初期開度を上げる処理を行う。
第1流量調整部91の初期開度を上げることにより、第1バルブ61の開放直後におけるDHFの流量を上げることができるため、初期開度を変更しない場合と比較して、DHFの立ち上がりに要する時間すなわち第1実経過時間を短縮することができる。
したがって、たとえば第1バルブ61の経年変化等により第1実経過時間が長時間化した場合であっても、第1バルブ61を交換等することなく、第1実経過時間を短縮することができる。
なお、制御部18Aは、第1実経過時間の平均値が所定の閾値を超えたか否かの判定処理を、たとえば一連の基板処理が終了するごと、ウェハWの処理枚数が所定枚数に達するごと、所定日数ごとに行うことができる。
ここでは、第1実経過時間の平均値が所定の閾値を超えたか否かを判定することとしたが、制御部18Aは、蓄積データ19bとして記憶されるその他の情報に基づいて上記判定処理を行ってもよい。また、初期開度の情報は、記憶部19Aに記憶されてもよい。
また、ここでは、第1流量調整部91の初期開度を調整する処理について説明したが、第2流量調整部92の初期開度を調整する処理についても同様である。
つづいて、制御部18Aが出力時点変更部18cとして機能する場合について説明する。図12は、第2の実施形態に係る制御部18Aが出力時点変更部18cとして機能する場合の説明図(その1)である。
ここで、図12の上段には、出力時点変更部18cによる第1バルブ61に対する出力時点変更処理を行わない場合の第1バルブ61および第2バルブ62の開閉状態を示している。また、図12の中段には、DHFおよびDIWの積算流量を示し、図12の下段には、出力時点変更部18cによる出力時点変更処理が行われた場合の第1バルブ61および第2バルブ62の開閉時点を示している。
図12に示すように、レシピ情報19aには、第1バルブ61を開く開動作信号を出力する時点t11、第1バルブ61を閉じる閉動作信号を出力する時点t12、第2バルブ62を開く開動作信号を出力する時点t13および第2バルブ62を閉じる閉動作信号を出力する時点t14が含まれる。
以下では、時点t11から時点t12までの時間をDHF吐出設定時間T11といい、時点t13から時点t14までの時間をDIW吐出設定時間T12という。DHF吐出設定時間T11は、たとえば、第1バルブ61を開くと同時にノズル41からDHFが吐出され、第1バルブ61を閉じると同時にノズル41からのDHFの吐出が停止すると仮定した場合のDHFの吐出時間である。
なお、ここでは、DHFの供給を停止すると同時にDIWの供給を開始する場合、すなわち、第1バルブ61についての閉動作信号を出力する時点と第2バルブ62についての開動作信号を出力する時点とが同時である場合について説明するが、これらは必ずしも同時であることを要しない。たとえば、第1バルブ61についての閉動作信号を出力してから所定時間経過後に第2バルブ62についての開動作信号を出力するようにしてもよい。DHFによるエッチング量のばらつきを抑えるうえで、DHFの供給を停止すると同時にDIWの供給を開始することは必須ではない。
上述してきたように、時点t11からDHFがノズル41から吐出され始めるまで(DHFがウェハWに到達するまで)には所定の時間を要し(第1実経過時間T13)、時点t12からDHFがノズル41から吐出されなくなるまで(DHFがウェハWに到達しなくなるまで)にも所定の時間を要する(第2実経過時間T14)。そして、第1実経過時間T13および第2実経過時間T14は、必ずしも一定ではなく、経年変化等により変化する。このため、DHFの実際の吐出時間は、第1実経過時間T13および第2実経過時間T14の変動に伴い、DHF吐出設定時間T11よりも短くあるいは長くなるおそれがある。DHFの吐出時間は、ウェハWの処理の度合いに影響を及ぼすため、DHFの吐出時間の変動は可及的に抑えることが望ましい。
そこで、第2の実施形態では、第1実経過時間T13や第2実経過時間T14によらず、DHFの実際の吐出時間が一定となるようにバルブ60の開動作信号および閉動作信号を出力する時点を変更することとした。具体的には、制御部18Aは、レシピ情報19aによって規定される時点t11、時点t12および時点t13のうち、時点t12を第1実経過時間T13および第2実経過時間T14を用いて変更する。
まず、制御部18Aは、第1実経過時間T13と第2実経過時間T14との差を調整時間T15として算出する。そして、制御部18Aは、時点t12を調整時間T15だけずらす。
たとえば、第1実経過時間T13が第2実経過時間T14よりも長い場合には、DHFの実際の吐出時間はDHF吐出設定時間T11よりも短くなる。この場合、制御部18Aは、第1実経過時間T13と第2実経過時間T14との差である調整時間T15だけ遅らせて第1バルブ61に対して閉動作信号を出力する(時点t14)。これにより、DHFの実際の吐出時間をDHF吐出設定時間T11に合わせることができる。
また、第2の実施形態では、時点t11および時点t13を変更することなく、時点t12のみを変更するため、単に処理時間を長くする場合と比べて、スループットの低下を防止することができる。
なお、時点t12を調整時間T15だけ遅らせると、DIWの吐出時間が調整時間T15だけ短縮されることとなるが、調整時間T15は100〜200ms程度であるため、ウェハW上のDHFが十分に洗い流されないといった不具合は生じにくい。
調整時間T15の算出に用いる第1実経過時間T13としては、たとえば、現在の基板処理において計測した第1実経過時間T13を用いることができる。また、調整時間T15の算出に用いる第2実経過時間T14は、たとえば、前回の基板処理において計測された第2実経過時間T14を用いることができる。前回の基板処理において計測された第2実経過時間T14は、蓄積データ19bとして記憶部19Aに記憶されている。また、これに限らず、制御部18Aは、記憶部19Aに蓄積データ19bとして記憶される第1実経過時間の平均値および第2実経過時間の平均値を用いて調整時間T15を算出してもよい。
図13は、第2の実施形態に係る制御部18Aが出力時点変更部18cとして機能する場合の説明図(その2)である。
図13に示すように、制御部18Aは、出力時点変更処理すなわち上述した時点t12を変更する処理を処理ユニット16Aごとに行う。
たとえば、図13には、第1実経過時間T13および第2実経過時間T14が同一すなわち調整時間T15が0である第3処理ユニット16A_3、第1実経過時間T13が第2実経過時間T14に比べて長いすなわち調整時間T15がプラスである第4処理ユニット16A_4、第1実経過時間T13が第2実経過時間T14に比べて短いすなわち調整時間T15がマイナスである第5処理ユニット16A_5のDHFおよびDIWの吐出タイミングの例を示している。
このように、第1実経過時間T13および第2実経過時間T14は、処理ユニット16Aごとにばらつきがあるが、第2の実施形態に係る制御部18Aによれば、このようなばらつきがあったとしても、DHFの吐出時間、すなわち、DHFがウェハWに到達してから到達しなくなるまでの時間を一定に揃えることができる。このため、処理ユニット16A間におけるエッチング処理のばらつきを抑えることができる。言い換えれば、ウェハW間におけるエッチング処理の均一性を向上させることができる。なお、出力時点変更処理の結果は、次のウェハWに対する処理に対して適用される。
上述したように、第2の実施形態に係る制御部18Aは、開動作信号を出力してから積算量が予め設定された目標積算量へ到達するまでの実経過時間を計測し、計測した実経過時間と目標積算量に対応する予め設定された目標経過時間とのずれ量を監視し、ずれ量に基づいて閉動作信号を出力する時点を予め設定された時点から変更する出力時点変更処理を行う。
また、第2の実施形態に係る基板処理システム1において、チャンバ20(言い換えれば、処理ユニット16A)は、複数設けられ、制御部18Aは、ウェハWに到達してから閉動作信号を出力するまでの時間が、複数のチャンバ20のノズル41間において揃うように、閉動作信号を出力する時点を複数のチャンバ20において変更する。
また、第2の実施形態に係る基板処理システム1において、処理流体は、DHF(薬液の一例に相当)およびDIW(リンス液の一例に相当)を含み、バルブ60は、DHFの流路を開閉する第1バルブ61と、DIW液の流路を開閉する第2バルブ62とをさらに備える。また、制御部18Aは、第1バルブ61および第2バルブ62に対し、開動作信号および閉動作信号を予め設定された時点において出力することによって、ウェハWに対してDHFおよびDIWの順に供給する。そして、制御部18Aは、DHFがウェハWに到達してから閉動作信号を出力するまでの時間が、複数のチャンバ20のノズル41間において揃うように、第1バルブ61に閉動作信号を出力する時点を、複数のチャンバ20において変更する。
また、DHFおよびDIWは、ノズル41から連続的に供給され、制御部18Aは、第2バルブ62に開動作信号を出力してから積算量が予め設定された目標流量値へ到達するまでの第2バルブ62の実経過時間を計測し、計測した第2バルブ62の実経過時間と目標積算量に対応する第2バルブ62の目標経過時間とのずれ量を監視し、第2バルブ62に開動作信号を出力する時点を変更する。
したがって、第2の実施形態に係る基板処理システム1によれば、スループットの低下を防止しつつ、処理液がウェハWに到達してから到達しなくなるまでの時間をノズル41間において揃えることができる。これにより、たとえば処理液としてDHFを供給する場合において、ウェハW間におけるエッチング量のばらつきを抑えることができる。
また、第2の実施形態に係る基板処理システム1は、記憶部19Aを備え、制御部18Aは、測定部80の測定結果に基づく情報を記憶部19Aに蓄積する。これにより、たとえば記憶部19Aに蓄積された情報をログ情報として提供することができる。また、蓄積された情報を表示部に表示させることで、蓄積された情報を流量監視等に活用することができる。
また、制御部18Aは、供給流量の立ち上がりについての積算量が予め設定された目標積算量へ到達するまでの実経過時間を記憶部19Aに蓄積する処理と、記憶部19Aに蓄積された実経過時間に基づいて監視基準値を決定する処理と、実経過時間と監視基準値とのずれ量を監視する処理とを行う。これにより、DHFやDIW等の処理流体の立ち上がりが正常であるか否かを監視することができる。
また、制御部18Aは、所定の更新条件を満たした場合に監視基準値を更新する処理を行う。これにより、DHFやDIW等の処理流体の立ち上がりの異常判定の精度が処理ユニット16Aの経年変化等に伴い低下することを抑制することができる。
また、第2の実施形態に係る基板処理システム1は、記憶部19Aと、流量調整部90と、制御部18Aとを備える。記憶部19Aは、積算量を記憶する。流量調整部90は、バルブ60の上流側に配置され、流路を流れる処理流体の流量を調整する。制御部18Aは、流量調整部90を制御して、ノズル41に処理流体を供給する前は流路を初期開度で開くことと、ノズル41に処理流体を供給する時は予め設定された流量になるように流路の開度を調整することとを実行させる。また、制御部18Aは、開動作信号を出力してから積算量が予め設定された目標積算量へ到達するまでの実経過時間を記憶部19Aに蓄積する処理と、記憶部19Aに蓄積された実経過時間に基づき、流量調整部の初期開度を、ノズル41に処理流体を供給した後に変更する処理とを行う。
これにより、たとえばバルブ60の経年変化等により実経過時間が長時間化した場合であっても、バルブ60を交換等することなく、実経過時間を短縮することができる。
なお、上述した各実施形態では、処理ユニット16間(チャンバ20間と言い換えても可)のノズル41間において出力時点変更処理を行う場合を例に挙げて説明したが、1つのチャンバ20内における複数のノズル41間に本実施形態を適用してもよい。
すなわち、ノズル41がチャンバ20のいずれかに少なくとも2つ設けられている場合に、このチャンバ20内における複数のノズル41の間で、上述してきた出力時点変更処理を行うことができる。
また、上述した各実施形態では、薬液としてDHFを例示したが、薬液としては他に、たとえばSC1、SC2、SPM、レジスト、現像液、シリル化剤およびオゾン水などがある。
また、リンス液も、上述したDIWに限られない。たとえば、リンス処理の内容が、ウェハWにDIWを供給する処理と、ウェハW上のDIWをIPAに置換する処理が含まれる場合には、IPAもリンス液に含まれる。
また、上述した各実施形態では、主に吐出流量の立ち上がりを例に挙げて説明を行ったが、立ち下がりを同様に監視することとしてもよい。かかる立ち下がりを監視する場合、たとえば上述の目標積算量からのずれ量を検出することによって、ウェハWに対し、常に一定量および一定時間の処理液の吐出が行われるように、たとえばバルブ60の開閉を制御することが可能となる。
また、上述した各実施形態では、主に液体状の処理液を例に挙げて説明を行ったが、たとえば乾燥処理等において不活性ガスの一種であるN2ガス等があわせて用いられ、かかるガスがノズル41から供給されるような場合に、このガスの供給流量の立ち上がりまたは立ち下がりにつき、上述した実施形態を適用してもよい。
また、上述した各実施形態では、被処理体がウェハWである例を挙げたが、被処理体に対し、処理流体を供給することによってこの被処理体を処理する処理装置全般に上述した実施形態を適用してもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W ウェハ
1 基板処理システム
4 制御装置
16 処理ユニット
18 制御部
19 記憶部
19a レシピ情報
20 チャンバ
30 基板保持機構
40 処理流体供給部
80 測定部

Claims (12)

  1. 被処理体を収容するチャンバと、
    前記チャンバに少なくとも1つ設けられ、前記被処理体へ向けて処理流体を供給するノズルと、
    前記ノズルに供給される前記処理流体の供給流量を測定する測定部と、
    前記ノズルに供給される前記処理流体の流路の開閉を行う開閉部と、
    前記開閉部に対して開動作を行わせる開動作信号および閉動作を行わせる閉動作信号を予め設定された時点において出力する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記開動作信号を出力した後、前記供給流量が予め設定された流量へ変化するときの前記測定部の測定結果に基づいて前記処理流体の積算量を算出するとともに、算出した前記積算量に基づき、前記開動作信号または前記閉動作信号を出力する時点を前記予め設定された時点から変更する出力時点変更処理を行うこと
    を特徴とする処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記開動作信号を出力してから前記積算量が予め設定された目標積算量へ到達するまでの実経過時間を計測し、計測した前記実経過時間と前記目標積算量に対応する予め設定された目標経過時間とのずれ量を監視し、前記ずれ量に基づいて前記出力時点変更処理を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記チャンバは、複数設けられ、
    前記制御部は、
    前記開動作信号を出力してから前記処理流体が前記被処理体の表面に到達する到達時点までの時間が、前記複数のチャンバのノズル間で揃うように、前記開動作信号を出力する時点を前記複数のチャンバにおいて変更すること
    を特徴とする請求項2に記載の処理装置。
  4. 前記チャンバは、複数設けられ、
    前記制御部は、
    前記複数のチャンバに設けられたノズルのうち、前記開動作信号を出力してから前記処理流体が前記被処理体の表面に到達する到達時点が最も遅い前記ノズルを基準ノズルとし、その他のノズルそれぞれにおける前記到達時点が前記基準ノズルの前記到達時点に揃うように、前記開動作信号を出力する時点を前記ずれ量に基づいて遅延させること
    を特徴とする請求項2に記載の処理装置。
  5. 前記チャンバは、複数設けられ、
    前記制御部は、
    前記複数のチャンバに設けられたノズルのうち、前記開動作信号を出力してから前記処理流体が前記被処理体の表面に到達する到達時点が最も早い前記ノズルを基準ノズルとし、その他のノズルそれぞれにおける前記到達時点が前記基準ノズルの前記到達時点に揃うように、前記開動作信号を出力する時点を前記ずれ量に基づいて先行させること
    を特徴とする請求項2に記載の処理装置。
  6. 前記制御部は、
    前記開動作信号を出力してから前記積算量が予め設定された目標積算量へ到達するまでの実経過時間を計測し、計測した前記実経過時間と前記目標積算量に対応する予め設定された目標経過時間とのずれ量を監視し、前記ずれ量に基づいて前記閉動作信号を出力する時点を前記予め設定された時点から変更する前記出力時点変更処理を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  7. 前記チャンバは、複数設けられ、
    前記制御部は、
    前記処理流体が前記被処理体に到達してから前記閉動作信号を出力するまでの時間が、前記複数のチャンバのノズル間において揃うように、前記閉動作信号を出力する時点を前記複数のチャンバにおいて変更すること
    を特徴とする請求項6に記載の処理装置。
  8. 前記処理流体は、薬液およびリンス液を含み、
    前記開閉部は、
    薬液の流路を開閉する第1バルブと、
    リンス液の流路を開閉する第2バルブと
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1バルブおよび前記第2バルブに対し、前記開動作信号および前記閉動作信号を予め設定された時点において出力することによって、前記被処理体に対して前記薬液および前記リンス液の順に供給し、
    前記薬液が被処理体に到達してから前記閉動作信号を出力するまでの時間が、複数のチャンバのノズル間において揃うように、前記第1バルブに前記閉動作信号を出力する時点を、前記複数のチャンバにおいて変更すること
    を特徴とする請求項7に記載の処理装置。
  9. 前記薬液および前記リンス液は、前記ノズルから連続的に供給され、
    前記制御部は、
    前記第2バルブに前記開動作信号を出力してから前記積算量が予め設定された目標流量値へ到達するまでの前記第2バルブの実経過時間を計測し、計測した前記第2バルブの前記実経過時間と前記目標積算量に対応する前記第2バルブの目標経過時間とのずれ量を監視し、前記第2バルブに前記開動作信号を出力する時点を変更すること
    を特徴とする請求項8に記載の処理装置。
  10. (流量調整部の初期開度を変更する点)
    前記積算量を記憶する記憶部と、
    前記開閉部の上流側に配置され、前記流路を流れる前記処理流体の流量を調整する流量調整部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記流量調整部を制御して、前記ノズルに前記処理流体を供給する前は前記流路を初期開度で開くことと、前記ノズルに前記処理流体を供給する時は前記予め設定された流量になるように前記流路の開度を調整することとを実行させ、
    前記開動作信号を出力してから前記積算量が予め設定された目標積算量へ到達するまでの実経過時間を前記記憶部に蓄積する処理と、前記記憶部に蓄積された前記実経過時間に基づき、前記流量調整部の前記初期開度を、前記ノズルに前記処理流体を供給した後に変更する処理とを行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  11. 被処理体を収容するチャンバと、前記チャンバに少なくとも1つ設けられ、前記被処理体へ向けて処理流体を供給するノズルと、前記ノズルに供給される前記処理流体の供給流量を測定する測定部と、前記ノズルに供給される前記処理流体の流路の開閉を行う開閉部とを備える処理装置を用い、前記開閉部に対して開動作を行わせる開動作信号および閉動作を行わせる閉動作信号を予め設定された時点において出力する制御工程を含み、
    前記制御工程は、
    前記開動作信号を出力した後、前記供給流量が予め設定された流量へ変化するときの前記測定部の測定結果に基づいて前記処理流体の積算量を算出するとともに、算出した前記積算量に基づき、前記開動作信号または前記閉動作信号を出力する時点を前記予め設定された時点から変更する出力時点変更処理を行うこと
    を特徴とする処理方法。
  12. コンピュータ上で動作し、処理装置を制御するプログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記プログラムは、実行時に、請求項11に記載の処理方法が行われるように、コンピュータに前記処理装置を制御させること
    を特徴とする記憶媒体。
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