JP2017011147A - 配線板および配線板の製造方法 - Google Patents

配線板および配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線密度の高い配線を備える配線板、および、前記配線板を効率よく製造可能な配線板の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の配線板の製造方法は、基材上に絶縁層3を形成する工程と、絶縁層3上に感光性材料で構成される樹脂層4を形成する工程と、樹脂層4に露光および現像を施して選択的に除去することにより樹脂層開口部41を形成する工程と、樹脂層開口部41内に第1金属層を形成する工程と、無電解めっき法により、樹脂層開口部41内に第2金属層を形成し、樹脂層内金属層を得る工程と、を有する。そして、本発明の配線板の製造方法は、樹脂層開口部41の底面411を含む平面Fと樹脂層開口部41の側面412とがなす角度のうち、樹脂層絶縁部40側の角度(テーパー角θ)が78〜85°であることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、配線板および配線板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、軽量化、高性能化が要求され、多層プリント配線板においても、配線の微細化および高密度化が進んでいる。このため、多層プリント配線板の微細化および高密度化を図るためには、その構成要素を精密にパターニングする技術が求められる。
例えば、特許文献1は、ビルドアップ多層印刷回路基板を製造する方法であって、1次絶縁樹脂に対して露光および現像工程を行うことにより1次ビアホールを形成した後、2次絶縁樹脂に対して1次ビアホールより大きい2次ビアホールを形成することにより、最終的にV字形状のフォトビアホールを設ける方法について記載している。
この方法では、露光および現像工程において1次感光性絶縁樹脂および2次感光性絶縁樹脂をそれぞれパターニングして、フォトビアホールを形成し、その後、フォトビアホール内にCuめっきを施して配線を形成している。
特開平9−298362号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、パターニングの精細度を高めてフォトビアホールの径を小さくしようとしたとき、Cuめっきの処理液がフォトビアホール内に十分に入り込めないという課題があることがわかってきた。処理液が入り込めないと、Cuめっきが途切れる等の不具合を招く。このため、特許文献1に記載の技術では、ライン・アンド・スペース幅を小さくした高密度配線を効率よく形成することが難しい。
本発明の目的は、配線密度の高い配線を備える配線板、および、前記配線板を効率よく製造可能な配線板の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(4)の本発明により達成される。
(1) 絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられ、感光性材料で構成される樹脂層であって、ライン・アンド・スペース幅が3μm/3μm以下のパターンを含む樹脂層と、
前記樹脂層に含まれる前記ラインに相当する開口部内に設けられ、めっきにより形成された金属層と、
を有し、
前記開口部の底面を含む平面と前記開口部の側面とがなす角度のうち、前記スペース側の角度は、78〜85°であることを特徴とする配線板。
(2) 前記樹脂層は、露光および現像を施して選択的に除去された前記ラインを含む上記(1)に記載の配線板。
(3) 前記樹脂層の前記スペースに対応する部分の厚さをaとし、前記ラインに相当する開口部の底面の幅をbとしたとき、a/bで表されるアスペクト比が1以上5以下である上記(1)または(2)に記載の配線板。
(4) 絶縁層上に、感光性材料で構成される樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層に露光および現像を施して選択的に除去することにより、ライン・アンド・スペース幅が3μm/3μm以下であって、かつ、前記ラインに相当する開口部の底面を含む平面と前記開口部の側面とがなす角度のうち、前記スペース側の角度が78〜85°であるパターンを形成する工程と、
めっき法により、前記樹脂層に含まれる前記ラインに相当する開口部内に金属層を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線板の製造方法。
本発明によれば、配線密度の高い配線を備える配線板が得られる。
また、本発明によれば、上記配線板を効率よく製造することができる。
本発明の配線板の実施形態を示す断面図である。 本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 樹脂層開口部の断面を拡大した観察像の模式図の一例である。
以下、本発明の配線板および配線板の製造方法について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<配線板>
まず、本発明の配線板の実施形態について説明する。
図1は、本発明の配線板の実施形態を示す断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1の上方を「上」、下方を「下」という。
図1に示す配線板1は、基材2と、基材2上に設けられ、絶縁層開口部31が形成された絶縁層3と、絶縁層3上に設けられ、樹脂層開口部41が形成された樹脂層4と、を有している。
また、配線板1は、絶縁層開口部31内に設けられた絶縁層内金属層32と、樹脂層開口部41内に設けられた樹脂層内金属層42と、を有している。
さらに、本実施形態に係る樹脂層内金属層42は、そのうち、樹脂層開口部41の内面側に位置している第1金属層42aと、第1金属層42aよりも内側(樹脂層開口部41の内面とは反対側)に位置している第2金属層42bと、を含んでいる。
このような配線板1は、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42によって電気配線が形成されている。これにより、配線板1は、例えばインターポーザーやマザーボード等の電気配線基板として用いられる。例えば、配線板1上に複数の電気素子が搭載された場合、各電気素子の端子と樹脂層内金属層42とが電気的に接続されることにより、電気素子同士を電気的に接続することができる。
配線板1に対する電気素子の搭載方法としては、例えば、フリップチップボンディング法、ワイヤーボンディング法等が挙げられる。
なお、配線板1の構造は、図1に示すものに限定されない。例えば、樹脂層4上には、別の配線層や絶縁層が積層されていてもよい。また、基材2と絶縁層3との間にも、別の配線層や絶縁層が介挿されていてもよい。
以下、配線板1の各部の構成についてさらに詳述する。
基材2は、絶縁層3を支持する部材である。
基材2の構成材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、各種ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂のような各種樹脂材料が挙げられる。この他、紙、ガラス布、樹脂フィルム等を基体とし、この基体に、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シアネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂材料を含浸させたものも用いられる。
そして、基材2は、絶縁層3側の面に設けられた金属層を備えているのが好ましい。この金属層は、後述する絶縁層開口部31内に露出するため、絶縁層開口部31内に埋め込まれる絶縁層内金属層32と電気的に接続される。その結果、絶縁層内金属層32を介して基材2と樹脂層内金属層42との導通が図られる。
さらに、絶縁層開口部31内に露出した金属層は、絶縁層内金属層32を無電解めっき法で形成する際、めっき金属の析出を促進するように作用する。このため、めっき金属を効率よく析出させることができる。
また、基材2には、ガラス布・エポキシ銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板等のコンポジット銅張積層板や、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板等の耐熱・熱可塑性の有機系リジッド基板、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等のセラミックス系リジッド基板等も用いられる。
なお、基材2は、必要に応じて設けられればよく、省略することもできる。この場合、基材2は、絶縁層3を形成する際に、絶縁層3を支持し得る機械的強度を有するものであれば、いかなるものであってもよい。例えば、シリコン基板、ガラス基板、セラミック基板等を基材2として用いることができる。なお、この基材2については、樹脂層内金属層42の形成後、絶縁層3から剥離したり、溶解等の方法で除去したりすればよい。
絶縁層3は、基材2と樹脂層4との間に介在し、絶縁層内金属層32同士を絶縁する部材である。
絶縁層3の構成材料としては、例えば、シアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、イミド系樹脂、ビスマレイミド・トリアジン系樹脂等が挙げられる。
このうち、シアネート系樹脂としては、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂のようなビスフェノール型シアネート樹脂等を挙げることができる。
また、エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂のようなアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、絶縁層3には、必要に応じて無機充填材が添加されていてもよい。
無機充填材としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスのようなケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカのような酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトのような炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムのような水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムのような硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムのようなホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素のような窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムのようなチタン酸塩等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を併用することができる。これらの中でも特に、低熱膨張性、難燃性、弾性率等に優れることから、シリカが好ましく用いられ、溶融シリカがより好ましく用いられる。
無機充填材の平均粒径は、特に限定されないが、0.05〜2μmであるのが好ましく、0.05〜1μmであるのがより好ましい。
なお、無機充填材の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により取得された体積基準の粒度分布におけるメディアン径(D50)として求められる。
また、絶縁層3における無機充填材の含有率は、樹脂材料の30〜90質量%であるのが好ましく、50〜80質量%であるのがより好ましい。
また、絶縁層3の平均厚さは、特に限定されないが、1μm以上100μm以下であるのが好ましく、2μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
樹脂層4は、絶縁層3上に設けられ、樹脂層内金属層42同士を絶縁する部材である。
樹脂層4の構成材料としては、例えば、クレゾール型、フェノール型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、カテコール型、レゾルシノール型、ピロガロール型のようなノボラック樹脂、水酸基、カルボキシル基等を含む環状オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を含む樹脂材料が用いられる。
また、樹脂層4の構成材料は、感光性材料である。これにより、後述する配線板の製造方法において、樹脂層4を露光および現像によりパターニングして、目的とする平面視形状の樹脂層4が得られる。したがって、樹脂層4の平面視形状の精度を特に高めることができ、樹脂層4内に形成される配線の高密度化を容易に図ることができる。
また、樹脂層4の平均厚さは、特に限定されないが、3μm以上300μm以下であるのが好ましく、5μm以上200μm以下であるのがより好ましい。
また、絶縁層3は、それを貫通するように形成された絶縁層開口部31を備えている。この絶縁層開口部31は、絶縁層内金属層32により構成される電気配線が埋め込まれる配線溝である。なお、図1に示す絶縁層開口部31は、絶縁層3を貫通しているが、必ずしも絶縁層3を貫通していなくてもよい。
また、絶縁層開口部31の縦断面形状(絶縁層3の厚さ方向に沿って絶縁層開口部31を切断したときの断面形状)は、特に限定されず、上端から下端にかけて形状が一定であっても、途中で変化していてもよい。
さらに、絶縁層開口部31の開口の形状(絶縁層3を平面視したときの絶縁層開口部31の形状)も、特に限定されず、例えば円形であっても、多角形であっても、異形状であってもよい。
絶縁層内金属層32は、絶縁層開口部31内に埋め込まれている。このような絶縁層内金属層32は、例えば、基材2側と樹脂層内金属層42側とを電気的に接続する貫通配線として機能する。
絶縁層内金属層32の構成材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、白金の単体、またはこれらの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。
また、樹脂層4は、それを貫通するように形成された樹脂層開口部41を備えている。この樹脂層開口部41は、樹脂層内金属層42により構成される電気配線が埋め込まれる配線溝である。
また、樹脂層開口部41の縦断面形状(樹脂層4の厚さ方向に沿って樹脂層開口部41を切断したときの断面形状)は、特に限定されず、上端から下端にかけて形状が一定であっても、途中で変化していてもよい。
さらに、樹脂層開口部41の開口の形状(樹脂層4を平面視したときの樹脂層開口部41の形状)も、特に限定されず、例えば円形であっても、多角形であっても、異形状であってもよい。
樹脂層内金属層42は、樹脂層開口部41内に埋め込まれている。このような樹脂層内金属層42は、電気配線として機能する。また、樹脂層内金属層42は、配線板1の上面に電気素子等が搭載されたとき、電気素子の端子と電気的に接続されるためのランド部としても機能する。
また、図1に示す樹脂層内金属層42は、その一部が図1において絶縁層内金属層32の上方に位置し、絶縁層内金属層32と電気的に接続されている。これにより、樹脂層内金属層42の一部が、機械的にも絶縁層内金属層32と接続されるため、絶縁層内金属層32がアンカーのように作用することで、絶縁層3と樹脂層4との密着力を高めることができる。
ところで、樹脂層内金属層42は、それぞれ前述したように樹脂層開口部41内に埋め込まれているが、樹脂層開口部41内においてその内面側に位置する第1金属層42aと、第1金属層42aの内側に位置する第2金属層42bと、で構成されている。すなわち、第1金属層42aは、第2金属層42bと樹脂層開口部41の内面との間に介在している。
このような第1金属層42aは、第2金属層42bを無電解めっき法で形成する際、めっき金属を析出させるための触媒として機能する。
第1金属層42aは、第2金属層42bと樹脂層開口部41の内面との界面のうち、少なくとも一部に設けられていればよいが、好ましくは全体に設けられる。これにより、第1金属層42aが第2金属層42bを形成する際の触媒として機能するとき、第2金属層42bと樹脂層開口部41の内面との間に隙間が生じ難くなる。その結果、樹脂層内金属層42と樹脂層開口部41との密着性をより高めることができる。
第1金属層42aの構成材料としては、例えば、パラジウム、銅、ニッケル、金、白金等の単体、またはこれらの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。
第1金属層42aの平均厚さは、特に限定されないが、0.1nm以上100nm以下であるのが好ましい。
一方、第2金属層42bの構成材料としては、例えば、絶縁層内金属層32の構成材料と同様のものが挙げられる。
<配線板の製造方法>
次に、本発明の配線板の製造方法の実施形態について説明する。
図2〜4は、それぞれ、本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図2〜4の上方を「上」、下方を「下」という。
本実施形態に係る配線板の製造方法は、[1]基材2上に絶縁層3を形成する工程と、[2]絶縁層3上に樹脂層4を形成する工程と、[3]樹脂層4に露光および現像を施して選択的に除去することにより樹脂層開口部41を形成する工程と、[4]絶縁層3の一部を選択的に除去することにより絶縁層開口部31を形成する工程と、[5]絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する工程と、[6]マスキング層5を形成する工程と、[7]第1金属層42aを形成する工程と、[8]第1金属層42aの一部とともにマスキング層5を除去する工程と、[9]樹脂層開口部41内に第2金属層42bを形成する工程と、を有する。
以下、各工程について順次説明する。
[1]まず、図2(a)に示すように、基材2上に絶縁層3を形成する。
絶縁層3は、いかなる方法で形成されてもよく、例えば、液状材料を塗布して成膜されてもよく、フィルムを貼り付けることにより形成されてもよい。
このうち、フィルムを貼り付ける方法としては、例えば、真空ラミネート法、真空プレス法等が用いられる。これにより、基材2に対してフィルムが熱圧着される。
[2]次に、図2(b)に示すように、絶縁層3上に樹脂層4を形成する。
樹脂層4の形成に先立って、絶縁層3の上面に、機械研磨、プラズマ処理、UV処理のような物理的粗化処理、硫酸、過酸化水素混合液による処理、加硫酸塩水溶液による処理、黒化処理のような化学粗化処理等による各種粗化処理を施すようにしてもよい。
樹脂層4は、いかなる方法で形成されてもよく、例えば、液状材料を塗布して成膜されてもよく、フィルムを貼り付けることにより形成されてもよい。
前述したように、樹脂層4は、感光性を有している。このような樹脂層4は、樹脂層4の構成材料に加えて、感光剤を添加した組成物を用いて成膜される。
[3]次に、樹脂層4に露光および現像を施して選択的に除去する。これにより、高い寸法精度で効率よく樹脂層開口部41が形成される。また、樹脂層4のうち、樹脂層開口部41以外の部分が、樹脂層絶縁部40である。
本実施形態では、樹脂層4の構成材料がポジ型の感光性材料である場合を例に説明する。
まず、樹脂層4上にフォトマスク9を配置する。このフォトマスク9は、樹脂層4に形成しようとする樹脂層開口部41の平面視形状に対応した形状の透過部91を有している。
次に、フォトマスク9を介して樹脂層4に露光処理を施す。具体的には、図2(c)に示すように、4つの透過部91を有するフォトマスク9を介して、樹脂層4に向けて光L1を照射する。これにより、樹脂層4の露光領域において化学反応が生じ、潜像が形成される。
続いて、潜像が形成された樹脂層4に現像処理を施す。これにより、潜像部が現像液に溶解し、樹脂層4にパターニングが施される。その結果、樹脂層4の一部を選択的に除去することができ、樹脂層開口部41が形成される(図2(d)参照)。そして、樹脂層開口部41が形成された後に残った部位が、樹脂層絶縁部40となる。
このように樹脂層4が感光性を有していることにより、露光および現像を利用して寸法精度の高いパターンを形成することができる。そして、このパターンを利用して溝の部分に金属層を形成することにより、寸法精度の高い配線および配線間を絶縁する絶縁部をそれぞれ形成することができる。したがって、樹脂層4が配線板1の構成要素として用いられることにより、特に配線密度の高い電気配線を形成することができる。
ここで、上述した露光処理では、フォトマスク9を介して光L1が照射されると、透過部91に照射された光L1のみがフォトマスク9を通過する。そして、樹脂層4のうち、透過部91の平面視形状に対応した領域に光L1が到達することによって、樹脂層4に潜像部が形成される。この潜像部は、上述した現像処理によって除去され、樹脂層開口部41となる。
この樹脂層開口部41は、後述する工程において樹脂層内金属層42を埋め込むための配線溝となる。具体的には、後述する工程において樹脂層開口部41内にめっき液を充填することにより、樹脂層開口部41内にめっき金属が析出し、これにより樹脂層内金属層42が形成される。したがって、配線の高密度化を図るにあたっては、樹脂層開口部41が微細化されるとともに、樹脂層開口部41内にめっき液が円滑に充填される必要がある。
ところが、配線の高密度化が進むにつれて、樹脂層開口部41の幅、すなわち樹脂層内金属層42の幅は近年非常に狭くなってきている。通常、配線の密度は、ライン・アンド・スペース幅(以下、省略して「L/S幅」という。)で表される。ライン幅は、配線(樹脂層内金属層42)の幅に相当し、スペースは、配線間(樹脂層絶縁部40)の幅に相当する。したがって、例えば、L/S幅が3μm/3μm以下である配線板とは、配線の幅が3μm以下であり、かつ、配線間の幅が3μm以下である、というパターンを含む配線板のことをいう。
このようなL/S幅が3μm/3μm以下であるパターンを含む樹脂層4は、配線の高密度化が図られている一方、樹脂層内金属層42の形成の難易度が上昇する。具体的には、樹脂層開口部41にめっき液が浸入する際、空気との置換が円滑に進まない現象が生じ易くなっている。これは、樹脂層開口部41のサイズが小さくなると、樹脂層開口部41の体積が小さくなるため、めっき液が浸入しようとするとき、樹脂層開口部41内の空気塊の浮力も非常に小さくなることが一因にあると考えられる。その結果、樹脂層開口部41から空気塊が除去されず、めっき液を充填することができないという問題が生じる。
そこで、本発明者は、微細な樹脂層開口部41内にも均一に樹脂層内金属層42を形成し得る方法について鋭意検討を重ねた。そして、樹脂層開口部41の底面を含む平面と樹脂層開口部41の側面とがなす角度が、めっき液の充填性に大きな影響を及ぼしていることを見出した。その上で、この角度のうち、スペース側(樹脂層絶縁部40側)の角度(以下、この角度を「テーパー角θ」という。)を78〜85°とすることで、L/S幅が3μm/3μm以下という微細パターンが含まれている場合でも、樹脂層内金属層42を良好に形成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、テーパー角θが前記範囲内に収まるように樹脂層開口部41を形成することにより、後述する工程において、樹脂層開口部41内にめっき液を円滑に充填するという効果を享受することができる。これは、樹脂層開口部41がめっき液に浸されたとき、樹脂層開口部41内の空気塊が留まり難くなり、それに伴ってめっき液が円滑に浸入することによる。
よって、テーパー角θを前記範囲内に収めることにより、L/S幅が3μm/3μm以下であるような高い配線密度の配線板1を製造する場合でも、欠損部等の不良が発生するのを抑制し、良好な樹脂層内金属層42を形成することができる。その結果、導電性に優れた良好な配線を効率よく製造することができる。そして、配線密度を容易に高くすることができるので、配線板1の十分な小型化および高集積化を図ることができる。
なお、テーパー角θが前記下限値を下回ると、その分、樹脂層絶縁部40の上面401の幅が狭くなる。その結果、上面401にマスキング層5を形成する後述する工程に支障を及ぼし、配線精度の高い配線板1を製造できなくなるおそれがある。あるいは、L/S幅が3μm/3μm以下という配線精度を維持することができず、L/S幅の設計値の緩和を余儀なくされる。一方、テーパー角θが前記上限値を上回ると、テーパー角θが90°に近くなる。これにより、樹脂層開口部41は、互いにほぼ直交する底面411と側面412とで三方を囲まれた空間となるため、形状作用によって空気塊を保持され易くなる。その結果、空気塊とめっき液との置換が円滑に行われなくなり、後述する工程において樹脂層内金属層42の形成に支障を及ぼし易くなる。
なお、テーパー角θは、上記範囲内であればよいが、好ましくは79〜84°とされ、より好ましくは80〜83°とされる。
また、テーパー角θは、樹脂層開口部41の断面を拡大観察し、観察像上において、樹脂層開口部41の底面を含む平面と樹脂層開口部41の側面とがなす角度のうち、スペース側(樹脂層絶縁部40側)の角度を実測することによって求められる。
図5は、樹脂層開口部41の断面を拡大した観察像の模式図の一例である。テーパー角θの実測にあたっては、樹脂層開口部41の底面411を含む平面Fと樹脂層開口部41の側面412とがなす角度を実測すればよい。
また、その実測を容易にするため、観察像上に補助線を引いてもよい。例えば、図5に示す観察像では、樹脂層開口部41の底面411を含む平面Fと樹脂層開口部41の側面412との接続点を接続点Xとする。また、樹脂層絶縁部40の上面401と樹脂層開口部41の側面412との接続点を接続点Yとする。そして、接続点Xと接続点Yとを結ぶ直線を補助線Zとして引くことができる。この補助線Zと平面Fとがなす角度のうち、樹脂層絶縁部40側の角度をテーパー角θとすることができる。
なお、図5に示す例では、樹脂層絶縁部40を介して隣り合う接続点X同士の距離をスペース幅Sとして求めることができる。同様に、樹脂層開口部41を介して隣り合う接続点X同士の距離をライン幅Lとして求めることができる。
このようなテーパー角θは、例えば、樹脂層4の厚さ、樹脂層4の感光性、露光処理の条件等を適宜設定することにより調整することができる。
例えば、樹脂層4の厚さを厚くしたり、樹脂層4の形成材料として光感度の低い材料を用いたりすることにより、テーパー角θを小さくすることができる。反対に、樹脂層4の厚さを薄くしたり、樹脂層4の形成材料として光感度の高い材料を用いたりすることにより、テーパー角θを大きくすることができる。
また、フォトマスク9と樹脂層4との距離を長くしたり、露光処理に用いる光L1の波長を長くしたりすることにより、テーパー角θを小さくすることができる。反対に、フォトマスク9と樹脂層4との距離を短くしたり、露光処理に用いる光L1の波長を短くしたりすることにより、テーパー角θを大きくすることができる。
ここで、樹脂層4のうち、スペースに対応する部分、すなわち樹脂層絶縁部40の厚さをaとし、ラインに対応する部分、すなわち、樹脂層開口部41の底面411の幅(ライン幅L)をbとする。
このとき、a/bで表されるアスペクト比は、1以上5以下であるのが好ましく、1.5以上4以下であるのがより好ましい。このようなアスペクト比でラインおよびスペースが形成された樹脂層4を作製することにより、配線パターンの高密度化と配線の高導電化とを両立させることができる。
すなわち、アスペクト比が前記下限値を下回ると、底面411の幅bを狭めたとき、樹脂層絶縁部40の厚さaも薄くなる。その結果、樹脂層開口部41内に形成される樹脂層内金属層42の厚さも薄くなるため、樹脂層内金属層42の構成材料によっては、配線の電気抵抗値の上昇を招くおそれがある。一方、アスペクト比が前記上限値を上回ると、樹脂層絶縁部40の上面401に十分な面積を確保することが難しくなるおそれがある。その結果、上面401にマスキング層5を形成する後述する工程に支障を及ぼし、配線精度の高い配線板1を製造できなくなるおそれがある。加えて、樹脂層絶縁部40の構成材料によっては、樹脂層絶縁部40の機械的強度を確保することが難しくなるおそれがある。
なお、樹脂層絶縁部40の厚さは、図5に示すように、樹脂層絶縁部40の上面401と樹脂層開口部41の底面411を含む平面Fとの距離として求められる。
露光処理における積算光量は、特に限定されないが、150〜300mJ/cm程度であるのが好ましい。
また、露光処理に用いる光の波長は、特に限定されないが、200〜450nmであるのが好ましい。これにより、L/S幅を3μm/3μm以下にした場合でも、高い配線精度を実現することができる。
また、現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム等が用いられる。
さらに、現像処理における処理条件は、例えば、温度45〜80℃、時間30〜100秒程度とされる。
その後、必要に応じて、樹脂層4に硬化処理を施す。
[4]次に、図3(a)に示すように、絶縁層3の一部を選択的に除去するように加工する。具体的には、絶縁層3のうち、樹脂層4に形成された樹脂層開口部41に対応する位置の一部を選択的に除去する。これにより、この位置に絶縁層開口部31が形成される。
絶縁層3を加工する方法としては、例えば、レーザー加工法、電子ビーム加工法、機械加工法、エッチング法等が挙げられる。このうち、レーザー加工法が好ましく用いられる。レーザー加工法は、加工精度が高く、かつ、加工に伴う影響が加工領域の周辺に及び難い加工法であるため、絶縁層3の加工方法として有用である。
レーザーとしては、例えば、炭酸ガスレーザー、紫外線レーザー、エキシマーレーザー等が用いられる。
その後、必要に応じて、デスミア処理を施すようにしてもよい。
デスミア処理としては、例えば、プラズマ処理のような乾式処理、処理液を用いた湿式処理等が挙げられる。このデスミア処理により、絶縁層3の加工に伴う残渣を除去するとともに、絶縁層開口部31と絶縁層内金属層32との密着性をより高めることができる。
このうち、プラズマ処理が好ましく用いられる。プラズマ処理によれば、例えばプラズマの進行方向に相対する面に対して異方性の高い処理を施すことができる。具体的には、絶縁層開口部31の底面や樹脂層4の上面(図5に示す樹脂層絶縁部40の上面401)に対して選択性の高い処理を施すことができる。これにより、後述する工程において、絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する際、絶縁層開口部31の底面と絶縁層内金属層32との密着性をより高めることができ、接触抵抗を抑えることができる。また、後述する工程において樹脂層4の上面にマスキング層5を形成する際、両者の密着性をより高められる一方、樹脂層4の側面に対してマスキング層5が付着し難くなる。
なお、プラズマ処理としては、特に、RIE(反応性イオンエッチング)方式のプラズマ処理が好ましく用いられる。この方式では、プラズマP中のイオン種やラジカル種が加速されて試料に衝突するため、処理の異方性が特に高く、上述したような効果がより確実に発揮される(図3(b)参照)。
[5]次に、絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する(図3(c)参照)。これにより、基材2側と樹脂層内金属層42側とを電気的に接続する貫通配線として機能する絶縁層内金属層32が得られる。それとともに、絶縁層内金属層32は、配線板1から樹脂層内金属層42が剥離するのを抑制するアンカーとしての機能も発揮する。
絶縁層内金属層32の形成方法は、特に限定されず、例えばスパッタリング法のような気相成膜法であってもよいが、好ましくは電解めっき法や無電解めっき法のような各種めっき法が用いられる。これらのめっき法によれば、厚さを高精度に制御しながら絶縁層内金属層32を形成することができる。その結果、多数の絶縁層3や樹脂層4を積層する場合でも、層間の位置ずれが生じ難くなる。
また、絶縁層内金属層32を形成するときには、無電解めっき法のうち、置換型無電解めっき法が用いられてもよいが、好ましくは自己触媒型無電解めっき法が用いられる。自己触媒型無電解めっき法によれば、絶縁層内金属層32において基材2に含まれる金属層が露出している場合、その金属層が触媒として機能する。このため、めっき液中において、絶縁層開口部31内に対してめっき金属を選択的に析出させることができる。
また、無電解めっき法では、処理時間と膜厚とが一定の相関関係を維持し易いため、処理時間に基づいた膜厚の制御が容易である。このため、例えば、絶縁層内金属層32の膜厚と絶縁層開口部31の高さとを容易に揃えることができる。その結果、絶縁層内金属層32上に形成された樹脂層内金属層42と、それ以外の部位に形成された樹脂層内金属層42との間で、上面の高さを互いに揃え易くなり、高さが不揃いになることが抑制される。これにより、例えば樹脂層4上に別の配線層を積層するとき、樹脂層内金属層42の高さが不揃いになっている影響が、積層される配線層にも波及してしまうのを抑制することができる。したがって、多数の配線層を高い精度で積層することが可能になる。
[6]次に、樹脂層4の上面(図5に示す樹脂層絶縁部40の上面401)にマスキング層5を形成する(図3(d)参照)。
マスキング層5は、樹脂層4の上面に選択的に設けられる。これにより、後述する第1金属層42aを成膜する際、目的とする領域のみに第1金属層42aを成膜することができる。
マスキング層5の構成材料は、特に限定されず、例えばアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられるが、特にアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
アクリル系樹脂としては、分子中に重合性不飽和基を少なくとも1個有する単量体を成分として含むアクリル系(共)重合体を用いることができる。このような単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、重合可能なスチレン誘導体が挙げられ、上記アクリル系樹脂は、これらの単量体のうちの1種または2種以上を含むことができる。
マスキング層5の平均厚さは、特に限定されないが、20〜500μm程度であるのが好ましく、50〜300μm程度であるのがより好ましい。マスキング層5の厚さを前記範囲内に設定することにより、マスキング層5の厚さが不均一になった場合でも、マスキング層5が途切れ難くなる。その結果、マスキング層5によって樹脂層4の上面をより確実に覆うことができる。
マスキング層5の形成方法は、特に限定されず、フィルムを貼り付ける方法を用いることもできるが、塗布法のような液相成膜法が好ましく用いられる。マスキング層5を形成する対象は、パターニングされた樹脂層4の上面(図5に示す樹脂層絶縁部40の上面401)であるため、このような樹脂層4の形状を利用すれば、樹脂層4の上面に対して選択的に効率よくマスキング層5を形成することができる。
例えば、マスキング層5の形成材料を含む液状被膜に、樹脂層4の上面を接触させる。これにより、液状被膜が樹脂層4の上面に対して選択的に転写される。このようにして転写した液状被膜を乾燥、硬化させることにより、マスキング層5を樹脂層4の上面に対して選択的に形成することができる。
[7]次に、図4(a)に示すように、樹脂層開口部41の内面、マスキング層5の側面およびマスキング層5の上面に、それぞれ第1金属層42aを形成する。この第1金属層42aは、第2金属層42bを無電解めっき法で形成する際、めっき金属を析出させるための触媒として機能する。
第1金属層42aの形成方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法のような気相成膜法、塗布法のような液相成膜法、めっき法等が挙げられる。
このうち、液相成膜法による第1金属層42aの形成は、例えば、以下のようにして行われる。
まず、形成対象の面を、クリーナーコンディショナー液に接触させる。クリーナーコンディショナー液の温度は例えば50℃とし、接触時間は例えば5分とする。
次に、形成対象の面に対し、加硫酸アンモニウム水溶液等のエッチング液を用いて、ソフトエッチング処理を施す。処理温度は例えば30℃とし、処理時間は例えば5分とする。
続いて、硫酸等の処理液を用いて、酸処理を施す。処理温度は例えば25℃とし、処理時間は例えば30秒とする。
続いて、第1金属層42aの構成材料を含む処理液を、形成対象の面に供給し、乾燥させる。これにより、第1金属層42aが得られる。
なお、上述した液相成膜法の各種条件は、一例であり、上記のものに限定されない。
[8]次に、マスキング層5を除去する。これにより、マスキング層5の側面および上面に付着していた第1金属層42aの一部も除去されることとなる。一方、第1金属層42aのうち、樹脂層開口部41の内面に付着していた部分は、そのまま残存する。このようにして樹脂層開口部41の内面に選択的に設けられた第1金属層42aを得る(図4(b)参照)。
マスキング層5を除去する方法としては、例えば、マスキング層5の選択比が他の部位の選択比よりも高い剥離液を用いて行うことができる。これにより、マスキング層5を選択的に除去することができる。
マスキング層5を剥離する条件は、特に限定されないが、例えば剥離液の温度が30〜60℃とされ、剥離液の接触時間が60秒〜3分間とされる。
また、剥離液の組成は、マスキング層5や他の部位の構成材料に応じて適宜選択されるが、例えば、アミン系もしくはNMP系の有機溶剤、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、オゾン水、またはオゾン−酢酸液等が挙げられる。
一方、マスキング層5を除去する方法としては、例えば、マスキング層5と樹脂層4との間における熱特性の差を利用して、界面に剥離を生じさせる方法を用いて行うこともできる。
マスキング層5および樹脂層4に対する加熱条件は、例えば加熱温度が50〜200℃とされ、加熱時間が10〜120分とされる。
なお、上述した剥離条件は、一例であり、上記のものに限定されない。
[9]次に、図4(c)に示すように、樹脂層開口部41内に第2金属層42bを形成する。これにより、樹脂層開口部41内に設けられた樹脂層内金属層42が得られる。
第2金属層42bの形成方法としては、無電解めっき法が用いられる。無電解めっき法では、第1金属層42aをめっき金属の析出を促進させる触媒として用いることができる。これにより、第1金属層42a上にめっき金属を選択的に析出させることができ、樹脂層開口部41内を充填するように第2金属層42bが形成される。その結果、前述した露光処理の際に形成した配線パターンに応じて第1金属層42aおよび第2金属層42bからなる電気配線が形成される。このような電気配線は、L/S幅が3μm/3μm以下であり、高密度化が図られたものとなる。
なお、第2金属層42bの形成では、絶縁層内金属層32または第1金属層42aに導通処理をすることにより、電解めっき法を用いることもできる。この場合、マスキング層5の形成、または、第1金属層42aの形成とマスキング層5の形成の双方を省略することができる。
ここで、これらのめっき法では、樹脂層開口部41がめっき液に浸されることにより、第1金属層42a上にめっき金属を析出させる。また、電解めっき法では、絶縁層内金属層32上にめっき金属を析出させる。このとき、樹脂層開口部41内の空気塊がめっき液によって置換されることにより、樹脂層開口部41内にめっき液を充填することができる。
前述したように、本実施形態では、樹脂層開口部41のテーパー角θが前記範囲内に収まっている。このため、空気塊とめっき液との置換が円滑に行われ、樹脂層内金属層42に欠損部が生じるといった不良の発生を抑制することができる。その結果、L/S幅が3μm/3μm以下というパターンが含まれている場合でも、導電性に優れた良好な配線を効率よく製造することができる。
また、無電解めっき法では、処理時間と膜厚とが一定の相関関係を維持し易いため、処理時間に基づいた膜厚の制御が容易である。このため、例えば、樹脂層内金属層42の膜厚と樹脂層開口部41の高さとを容易に揃えることができる。また、樹脂層内金属層42の上面の高さを揃え易くなり、高さが不揃いになることが抑制される。これにより、例えば樹脂層4上に別の配線層を積層するとき、樹脂層内金属層42の高さが不揃いになっている影響が、積層される配線層にも波及してしまうのを抑制することができる。したがって、多数の配線層を高い精度で積層することが可能になる。
以上のようにして図1に示す配線板1が得られる。
以上、本発明の配線板および配線板の製造方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の配線板の実施形態は、前述した実施形態に対し、任意の要素が付加されたものであってもよい。
また、本発明の配線板の製造方法の実施形態は、前述した実施形態に対し、任意の工程が付加されたものであってもよい。
1 配線板
2 基材
3 絶縁層
4 樹脂層
5 マスキング層
9 フォトマスク
31 絶縁層開口部
32 絶縁層内金属層
40 樹脂層絶縁部
41 樹脂層開口部
42 樹脂層内金属層
42a 第1金属層
42b 第2金属層
91 透過部
401 上面
411 底面
412 側面
a 厚さ
b 幅
F 平面
L ライン幅
L1 光
P プラズマ
S スペース幅
X 接続点
Y 接続点
Z 補助線
θ テーパー角

Claims (4)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられ、感光性材料で構成される樹脂層であって、ライン・アンド・スペース幅が3μm/3μm以下のパターンを含む樹脂層と、
    前記樹脂層に含まれる前記ラインに相当する開口部内に設けられ、めっきにより形成された金属層と、
    を有し、
    前記開口部の底面を含む平面と前記開口部の側面とがなす角度のうち、前記スペース側の角度は、78〜85°であることを特徴とする配線板。
  2. 前記樹脂層は、露光および現像を施して選択的に除去された前記ラインを含む請求項1に記載の配線板。
  3. 前記樹脂層の前記スペースに対応する部分の厚さをaとし、前記ラインに相当する開口部の底面の幅をbとしたとき、a/bで表されるアスペクト比が1以上5以下である請求項1または2に記載の配線板。
  4. 絶縁層上に、感光性材料で構成される樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に露光および現像を施して選択的に除去することにより、ライン・アンド・スペース幅が3μm/3μm以下であって、かつ、前記ラインに相当する開口部の底面を含む平面と前記開口部の側面とがなす角度のうち、前記スペース側の角度が78〜85°であるパターンを形成する工程と、
    めっき法により、前記樹脂層に含まれる前記ラインに相当する開口部内に金属層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする配線板の製造方法。
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