JP2017010823A - ヒューズ - Google Patents

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Abstract

【課題】
本願発明は、ヒューズに流れる電流が大きい場合であっても、可容体の溶断時に両端子間の導通が継続するのを、確実に防止するヒューズを提供する。
【解決手段】
ハウジング500と、当該ハウジング500の一部から突出する一対の端子200と、当該端子200間に接続され、前記ハウジング500の収納部520に収納される可容体600とを備えたヒューズ100であって、前記ハウジング500の収納部520内における両端子200間には、前記可容体600が溶断したときに発生する可容体構成金属ガスXが当該収納部520内面に連続して付着することを防止する折曲突部(330、430)を設け、当該折曲突部(330、430)は、前記収納部520の内面の全周にわたり連続していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本願発明は、主に自動車用電気回路等に接続される、ヒューズに関する。
従来から、ヒューズは、自動車等に搭載されている電気回路や、電気回路に接続されている各種電装品を保護するために用いられてきた。詳しくは、電気回路中に意図しない過電流が流れた場合に、ヒューズに内蔵されたヒューズエレメントの可容体が過電流による発熱により溶断して、各種電装品に過度な電流が流れないように保護している。
ただ、従来のヒューズにおいては、ヒューズエレメントの溶断時に、ガス化した可容体構成金属がハウジング内面に連続的に付着することがあった。そして、この状態で、ヒューズに電圧が印加されると、ハウジング内部においてリーク電流が発生しやすい。そのため、両端子間の絶縁性能が低下してしまい、ヒューズエレメントの可容体が溶断した後でも、リーク電流がハウジングの内面を流れて両端子間の導通が継続し、ハウジング及び端子の溶損が発生する問題があった。
この問題を解決するために、特許文献1のヒューズは、ハウジングと、その所定平面から突出して並列状態に並ぶ一対の端子とを備え、両端子の基端側間に接続された可溶体を前記ハウジング内に収納したヒューズ素子において、前記ハウジング内における両端子間には、可溶体が溶断したときに発生する可溶体構成金属ガスが当該ハウジングの内面に連続して付着することを防止する連続付着防止手段として、ハウジングの内面に形成した折曲突部を設けていた。特に、この特許文献1のヒューズのハウジング(特許文献1の図4参照)は、ブレード型ヒューズに対応した、全体を一体形成したもので、該ハウジングの相対する前後の内面のみに、折曲突部を設けている。そして、この特許文献1のヒューズは、対象とする車両電流は比較的低く(約1000A)、過電流が流れると比較的短時間で溶断するものであった。
しかしながら、近年、対象とする車両は、過電流が高く(2500A等)、設定されるヒューズ容量が大きいため、過電流が流れてもアークの持続時間が長いので、直ぐには溶断しないヒューズ、例えば自動車用のモータ等に用いられるヒューズにおいても、リーク電流がハウジングの内面を流れて両端子間の導通が継続し、ハウジング及び端子の溶損が発生する問題が生じており、この問題を解決する必要があった。
特に、自動車用のモータ等に用いられるヒューズでは、流れる電流が大きく、また、それに応じて可容体の体積も比較的大きくなっている。そのため、過電流が流れた際に、ガス化した可容体構成金属は、ハウジング内面に広範囲にわたって多く拡散する。
そして、特許文献1のヒューズでは、ハウジングの相対する前後の内面のみに、折曲突部を設けているので、当該ハウジングの構造を、上述した中電流向けのヒューズに適用すると、広範囲に拡散するガス化した可容体構成金属が、折曲突部を有する前後の内面のみならず、折曲突部を有しない上下のハウジングの内面に付着する虞がある。そのため、リーク電流がハウジングの上下の内面を流れて両端子間の導通が継続し、ハウジング及び端子の溶損が発生する可能性があった。
特開2002−133998
そこで、本願発明は、上記問題に鑑み、ヒューズに流れる電流が大きい場合であっても、可容体の溶断時に両端子間の導通が継続するのを、確実に防止するヒューズを提供することを目的とする。
本願発明のヒューズは、ハウジングと、当該ハウジングの一部から突出する一対の端子と、当該端子間に接続され、前記ハウジングの収納部に収納される可容体とを備えたヒューズであって、前記ハウジングの収納部内における両端子間には、前記可容体が溶断したときに発生する可容体構成金属ガスが当該収納部の内面に連続して付着することを防止する折曲突部を設け、当該折曲突部は、前記収納部の内面の全周にわたり連続していることを特徴としている。
上記特徴によれば、ハウジングの収納部の内面の全周にわたり、折曲突部が連続して形成されているので、収納部の内面に可容体構成金属ガスが連続して付着することを確実に防止でき、その結果、リーク電流がハウジングの内面を流れて両端子間の導通が継続し、ハウジング及び端子の溶損が発生することを回避できる。
さらに、本願発明のヒューズは、前記ハウジングが、ハウジング構成材料を型に流し込んで形成されており、前記収納部の底面と、前記折曲突部とは別体として形成されていることを特徴としている。
上記特徴によれば、ハウジングがハウジング構成材料を型に流し込んで形成される場合、そのハウジングを型から外す際に、折曲突部が型に引っ掛かる事がなく、スムーズに外すことができる。
さらに、本願発明のヒューズは、前記収納部の底面が、前記ハウジングの外側から取り付けられる外側カバーにより構成されていることを特徴としている。
上記特徴によれば、ハウジングの外側から、外側カバーを単純に取付けさえすればよいので、ヒューズの組み立てが非常に容易となる。
上記したように、本願発明のヒューズによれば、ヒューズに流れる電流が大きい場合であっても、可容体の溶断時に両端子間の導通が継続するのを確実に防止できる。
本願発明に係るヒューズの全体斜視図である。 図1に示すヒューズのハウジングを構成する2つのハウジング分割体の一方を示すもので、(a)は当該ハウジング分割体の平面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)はA−A断面図、(e)はB―B断面図である。 図1に示すヒューズのハウジングを構成する2つのハウジング分割体の他方を示すもので、(a)は当該ハウジング分割体の平面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)はC−C断面図、(e)はD―D断面図である、 (a)は、図2(d)に示す本願発明のハウジング分割体を金型で形成する概念図、(b)はハウジング分割体に底面が存在する場合に、当該ハウジング分割体を金型で形成する概念図である。 図1に示すヒューズのハウジングの外側から取り付けられる外側カバーを示すもので、(a)は当該外側カバーの平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 (a)は図1に示すヒューズの分解斜視図、(b)は当該ヒューズが完成した全体斜視図である。 (a)は図6(b)に示すヒューズの収納部周辺を拡大したE―E断面図(ヒューズの長尺方向に対して水平平面での断面図)、(b)は収納部周辺を拡大したF―F断面図(ヒューズの長尺方向に対して垂直平面での断面図)である。 (a)は、本願発明の実施形態2に係るヒューズのハウジング分割体の一方を示す全体斜視図、(b)は当該ハウジング分割体の他方を示す全体斜視図である。
100 ヒューズ
200 端子
330 折曲突部
340 折曲突部
500 ハウジング
520 収納部
600 可容体
X 可容体構成金属ガス

<実施形態1>
以下に、本願発明の実施形態1について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施形態におけるヒューズの形状や材質等は、一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。
図1は、本願発明のヒューズ100を示すもので、このヒューズ100は、ハウジング500と、当該ハウジング500の両端側から突出する一対の端子200と、当該端子200の間に接続され、ハウジング500の収納部520内に収納される可容体600とからなる。このヒューズ100の両側の端子200には接続孔210が形成されており、一方の接続孔210はバッテリ等の電源へ接続するために利用され、他方の接続孔210は自動車用のモータ等の電気機器へ接続するために利用される。
また、ハウジング500は、2つのハウジング分割体300とハウジング分割体400とから構成されており、このハウジング分割体300及びハウジング分割体400の構成について、以下で詳しく説明する。
まず、図2には、ハウジング分割体300を示す。このハウジング分割体300は、ハウジング構成材料としての絶縁性の合成樹脂等を用いて、図2に示すような形状に金型により一体成形されている。具体的には、ハウジング分割体300は、中央に収納部310を備え、その両端から水平方向に延びる平坦面320を備える。この収納部310は、四方が側面311に囲まれた、内側に窪んだ凹形状をしている。また、収納部310の上面は略正方形に開口しており、収納部310の下面の両側は縁部312となっている。ただし、折曲突部330が形成された部分の下側には、縁部312が形成されておらず、開口部313となっている。また、両側の平坦面320には、その表面から突出する係合突起321が計4つ設けられている。
また、折曲突部330は、絶縁性の合成樹脂等によりハウジング分割体300と一体成形されたものであり、断面略T字状をしている。また、折曲突部330は、脚部331と当該脚部331より幅広の頂部332から構成されており、脚部331と頂部332の境界部分が折れ曲がった箇所となる。特に、この折曲突部330は、図2(e)に示すように、相対する側面311のそれぞれから突出するように形成された部分と、当該部分から略直角に屈曲して、相対する側面311に掛け渡されるように形成された部分とからなる。そして、折曲突部330は、常に幅広の頂部332が収納部310の内側中央に面すると共に、収納部310の内側中央を囲むように側面視略コ字状に連続して形成されている。
次に、図3には、ハウジング分割体400を示す。ハウジング分割体400は、基本的にはハウジング分割体300と同じ構成であり、ハウジング構成材料としての絶縁性の合成樹脂等を用いて、図3に示すような形状に金型により一体成形されている。具体的には、ハウジング分割体400は、中央に収納部410を備え、その両端から水平方向に延びる平坦面420を備える。この収納部410は、四方が側面411に囲まれた、内側に窪んだ凹形状をしている。また、収納部410の上面は略正方形に開口しており、収納部410の下面の両端は縁部412となっている。ただし、折曲突部430が形成された部分の下側には、縁部412が形成されておらず、開口部413となっている。また、両側の平坦面420には、ハウジング分割体300の係合突起321に対応する位置に、係合孔421が計4つ設けられている。
また、折曲突部430は、絶縁性の合成樹脂等によりハウジング分割体400と一体成形されたものであり、断面略T字状をしている。また、折曲突部430は、脚部431と当該脚部431より幅広の頂部432から構成されており、脚部431と頂部432の境界部分が折れ曲がった箇所となる。特に、この折曲突部430は、図3(e)に示すように、相対する側面411のそれぞれから突出するように形成された部分と、当該部分から略直角に屈曲して、相対する側面411に掛け渡されるように形成された部分とからなる。そして、折曲突部430は、常に幅広の頂部432が収納部410の内側中央に面すると共に、収納部410の内側中央を囲むように側面視略コ字状に連続して形成されている。
では、ここで、図2に示すハウジング分割体300において、折曲突部330が形成された部分の下側が、なぜ、開口部313となっているのか説明する。まず、このハウジング分割体300は、ハウジング分割体300の形状を模った金型に、絶縁性の合成樹脂等の材料を流し込んで成形している。具体的には、図4(a)に示すように、外側の成形部(キャビティ)CA1と、内側の成形部(コア)CO1の間の空間に材料を流し込み、その後、流し込んで出来たハウジング分割体300を金型の各成形部から外すことになる。その際、外側の成形部(キャビティ)CA1と内側の成形部(コア)CO1を上下に移動させて外すことになるが、ハウジング分割体300には、各成形部(キャビティ又はコア)に引っ掛かる部分がないため、各成形部をスムーズに外すことができる。
次に、図4(b)に示すように、折曲突部330の下面側まで、縁部312と連続した底面314が設けられていると仮定する。この場合は、内側の成形部(コア)CO2は、下方へ向けて外すことができる。ただし、外側の成形部(キャビティ)CA2を、上方へ向けて外す際に、成形部(キャビティ)CA2の一部(図4(b)のYを参照)が、折曲突部330の脚部331と頂部332の境界部分の折曲箇所に、引っ掛かってしまう。そのため、金型からハウジング分割体300を取り出すことができない問題が生じる。
したがって、上記問題に鑑み、本願発明では、折曲突部330が形成された部分の下側には底面を形成せず、開口部313とすることによって、ハウジング分割体300を金型からスムーズに外して一体成形できるようにしたのである。また、このハウジング分割体300と同じ理由により、ハウジング分割体400でも、折曲突部430が形成された部分の下側には底面を形成せず、開口部413としている。
ただ、可容体600を収納する収納部310及び収納部410は、可容体600を外部に晒さないために、密閉されていなければならず、開口部313及び開口部413を塞ぐ必要がある。そのため、本願発明では、図5に示す外側カバー510を採用することにした。
では、この外側カバー510の構成について、図5を参照して詳しく説明する。この外側カバー510は、絶縁性の合成樹脂等により一体成形されたもので、平坦面511と、その両端に取付部512を備える。この平坦面511は、図2に示すハウジング分割体300の開口部313の全面を覆うことができる大きさになっている。同様に、この平坦面511は、図3に示すハウジング分割体400の開口部413の全面を覆うことができる大きさにもなっている。また、取付部512は、長孔で形成される取付孔513を備えており、図2に示すハウジング分割体300の取付突起315に係合することができる。
では次に、本願発明のヒューズ100の組み立て方法について、図6を参照して説明する。
まず、図6に示すヒューズエレメント700を準備する。このヒューズエレメント700は、厚さが均一な銅等の導電性金属板を図6に示すような形状に打ち抜いて一体成形したもので、その両端が端子200となり、その端子200の間の幅狭の部分が、可容体600となっている。また、端子200には、上下に貫通する取付孔220が形成されている。なお、ヒューズエレメント700の構成は、本実施形態に限定されることはなく、端子200と可容体600を別々に形成した後に、端子200と可容体600を半田等で固定してもよい。また、可容体600は、ヒューズエレメント700の中央部分の幅を狭くして直線状に形成しているが、当該形状に限定されることはなく、所定の過電流が流れた際に溶断できるものであれば、湾曲形状等の任意の形状を採用することができる。
次に、ハウジング分割体300とハウジング分割体400を、互いの収納部310と収納部410とが向き合うように、ヒューズエレメント700の上下から挟み込んで取り付ける。具体的には、ヒューズエレメント700の取付孔220にハウジング分割体300の係合突起321が貫通するように、ハウジング分割体300をヒューズエレメント700の下方から宛がう。そして、ヒューズエレメント700の取付孔220から飛び出た係合突起321の先端が、ハウジング分割体400の係合孔421を貫通するように、ハウジング分割体400をヒューズエレメント700の上方から宛がう。さらに、係合孔421から飛び出た係合突起321の先端を加熱して、係合孔421の周囲と係合突起321の先端とを溶着させることで、ハウジング分割体300とハウジング分割体400を強固に固定する。
このように、ハウジング分割体300とハウジング分割体400を互いに向き合うように固定することで、可容体600は、ハウジング分割体300の収納部310とハウジング分割体400の収納部410によって囲まれて、収納部310と収納部410とからなる収納部520に収納されることになる。また、折曲突部330の端部333と折曲突部430の端部433(図3(a)参照)は互いに当接するので、この折曲突部330と折曲突部430によって、収納部520の内面の全周に亘り連続する折曲突部が形成されることになる。
次に、ハウジング分割体300の開口部313を覆うために、ハウジング分割体300の外側から外側カバー510を取り付ける。具体的には、ハウジング分割体300の開口部313に平坦面511を宛がい、取付部512の取付孔513をハウジング分割体300の取付突起315に係止させる。そして、取付突起315を加熱して、取付孔513の周囲と取付突起315とを溶着させることで、外側カバー510はハウジング分割体300と強固に固定される。
また、同様に、ハウジング分割体400の開口部413を覆うために、ハウジング分割体400の外側から外側カバー510を取り付ける。具体的には、ハウジング分割体400の開口部413に平坦面511を宛がい、取付部512の取付孔513をハウジング分割体300の取付突起315に係止させる。そして、取付突起315を加熱して、取付孔513の周囲と取付突起315を溶着させることで、外側カバー510はハウジング分割体400と強固に固定される。このようにして、完成したヒューズ100を、図6(b)に示す。
では、次に、このヒューズ100の作用及び効果について、図7を参照して説明する。
図7では、ヒューズ100の一方の端子200がバッテリ等の電源へ接続され、他方の端子200が自動車用のモータ等の電気機器に接続され、このヒューズ100には、比較的高い電圧(70V等)が印加されている。
そして、電源と電気機器の間の回路において短絡事故等が発生して、ヒューズエレメント700に過電流が流れると、可容体600はジュール熱によって温度上昇して溶断する。そして、比較的大きな過電流(約2500A)が流れているので、可容体600はガス化して拡散することになる。この可容体600を構成する材料は、銅や亜鉛合金等の導電性金属であるから、この材料がガス化して拡散する可容体構成金属ガスXは、銅や亜鉛合金等の導電性金属の粒子となる。そして、この粒子状の可容体構成金属ガスXは、可容体600の溶断点を中心に、収納部520内面のあらゆる方向へ放射状に拡散していく。
まず、この飛散した可容体構成金属ガスXは、図7(a)に示すように、収納部520の内面である側面311の可容体600に面した部分、及び折曲突部330の頂部332の可容体600に面した部分に付着する。しかし、可容体構成金属ガスXは、頂部332の影になる部分、つまり、側面311の可容体600に直接面しない部分(図7(a)の側面311の脚部331周辺部分)、及び、折曲突部330の頂部332の可容体600に直接面しない部分(図7(a)の頂部332の側面や裏面)には付着していない。そのため、収納部520の内面である側面311に、可容体構成金属ガスXが連続して付着することを防止することができ、連続した金属ガス付着面が形成されることはない。なお、当該効果は、ハウジング分割体300と同様の構成を備えるハウジング分割体400においても発揮される。
また、可容体構成金属ガスXは、図7(b)に示すように、収納部520の内面である平坦面511の可容体600に面した部分、及び折曲突部330の頂部332の可容体600に面した部分に付着する。しかし、可容体構成金属ガスXは、頂部332の影になる部分、つまり、平坦面511の可容体600に直接面しない部分(図7(b)の平坦面511の脚部331周辺部分)、及び、折曲突部330の頂部332の可容体600に直接面しない部分(図7(b)の頂部332の側面や裏面)には付着していない。そのため、収納部520の内面である平坦面511に、可容体構成金属ガスXが連続して付着することを防止することができ、連続した金属ガス付着面が形成されることはない。なお、当該効果は、ハウジング分割体300と同様の構成を備えるハウジング分割体400及びこのハウジング分割体400側に取り付けられた平坦面511においても発揮される。
このように、本願発明のヒューズ100によれば、ハウジング500の収納部520の内面の全周にわたり、つまり側面311及び平坦面511にわたり、折曲突部330及び折曲突部430が連続して形成されているので、収納部520の内面に可容体構成金属ガスXが連続して付着することを確実に防止でき、その結果、リーク電流がハウジングの内面を流れて両端子間の導通が継続し、ハウジング及び端子の溶損が発生することを回避できる。
特に、中電流向けのヒューズのように、比較的高い電流(約2500A)が流れる場合、可容体構成金属ガスXが飛散する範囲が、あらゆる方向へ広範囲に拡大する。しかし、本願発明のヒューズ100によれば、ハウジング500の収納部520の内面全周にわたり、折曲突部330及び折曲突部430が連続して形成されているので、可容体構成金属ガスXが収納部520のいずれの内面、つまり、側面311及び平坦面511に飛散して付着したとしても、その内面において可容体構成金属ガスXが連続して付着することを確実に防止でき、本願発明の効果がより顕著に発揮されるのである。なお、当然ながら、本願発明のヒューズ100は、中電流向けのヒューズだけでなく、低電流(約1000A)から大電流(約2500A以上)まで、あらゆるヒューズに対しても、有効である。
また、本願発明のヒューズ100のハウジング500は、金型を用いて一体成形された、2つのハウジング分割体300及びハウジング分割体400から構成されており、更に、折曲突部を備える構成であるから、ハウジング分割体(300、400)の製造過程において、ハウジング分割体(300、400)を金型から外すことが出来ない虞がある。しかしながら、本願発明によれば、折曲突部(330、430)と、収納部520の底面を構成する外側カバー510とは別体であるから、ハウジング分割体(300、400)を金型から外す際に、折曲突部(330、430)の一部と金型とが引っ掛かる事がなく、金型をスムーズに外すことができる。
さらに、本願発明のヒューズ100の外側カバー510は、ハウジング500の外側から取り付けることができるので、ヒューズ100を組み立てる際は、先に完成したハウジング500の外側から、外側カバー510を単純に取付けさえすればよく、ヒューズ100の組み立てが非常に容易である。
なお、本実施形態においては、折曲突部330(折曲突部430も同様である。)は、脚部331と頂部332からなる断面略T字状の形態であるが、これに限定される事は無く、可容体600に面した部分が影になって、可容体構成金属ガスXが連続して付着することを防止できるような折曲箇所を備える形態であれば、その他の形状を採用してもよい。また、本実施形態においては、折曲突部(330、430)を2本設けたが、これに限定される事は無く、1つ又は3つ以上であっても、ハウジングの内面に可容体構成金属ガスXが連続して付着することを防止できる。
また、折曲突部が、収納部520の内面の全周にわたり連続して形成されているが、これを言い換えると、一対の端子200を結ぶ軸の周方向に位置する収納部520内面の全周(図7の側面311と平坦面511を参照)にわたり、連続して折曲突部が形成されていることになる。そして、一対の端子200の間に位置する収納部520の内面に、その周方向へ一周するように、連続して折曲突部が形成されているので、収納部520のどの内面においても、一対の端子200を結ぶ軸方向へ、可容体構成金属ガスXが連続して付着することはないのである。
<実施形態2>
以下では、図8を参照して、本願発明の実施形態2に係るヒューズについて説明する。なお、実施形態2に係るヒューズでは、ハウジング500Aの構成が、図1に示すヒューズ100のハウジング500と異なるのみで、他の構成はヒューズ100と同じなので、詳細な説明は省略する。
このハウジング500Aは、図8に示すような形状に、絶縁性の合成樹脂等を用いて金型により一体成形されたハウジング分割体300A及びハウジング分割体400Aから構成されている。まず、図8(a)に示すように、ハウジング分割体300Aは、中央に収納部310Aを備え、その両端から水平方向に延びる平坦面320Aを備える。この収納部310Aは、四方が側面311Aに囲まれた、内側に窪んだ凹形状をしている。また、収納部310Aの上面は略正方形に開口しているが、収納部310Aの下面は平坦な底面312Aによって塞がれている。
このハウジング分割体300Aは、ハウジング分割体300Aの形状を模った金型に、つまり、外側の成形部(キャビティ)と、内側の成形部(コア)の間の空間に、絶縁性の合成樹脂等の材料を流し込んで成形している。そして、収納部310Aの底面312Aには、凹凸形状をした部分が存在しないので、ハウジング分割体300Aの上下に位置する形成部(キャビティ又はコア)を、それぞれ上下方向へスムーズに外すことができる。
そして、このハウジング分割体300Aを形成した後、このハウジング分割体300Aとは別に、絶縁性の合成樹脂等の材料で形成した断面略T字状の折曲突部330Aを取り付ける。具体的には、折曲突部330Aの両端側の脚部331Aを側面311Aの表面と接触させ、折曲突部330Aの下端側の脚部331Aを底面312Aの表面と接触させ、各接触部分を接着材等で固定することで、折曲突部330Aは収納部310Aの内側に固定される。
また、図8(b)に示すように、ハウジング分割体400Aは、中央に収納部410Aを備え、その両端から水平方向に延びる平坦面420Aを備える。この収納部410Aは、四方が側面411Aに囲まれた、内側に窪んだ凹形状をしている。また、収納部410Aの上面は略正方形に開口しているが、収納部410Aの下面は平坦な底面412Aによって塞がれている。そして、ハウジング分割体300Aと同様に、ハウジング分割体400Aを型から外した後、このハウジング分割体400Aとは別に、絶縁性の合成樹脂等の材料で形成した断面略T字状の折曲突部430Aを取り付ける。具体的には、折曲突部430Aの両端側の脚部431Aを側面411Aの表面と接触させ、折曲突部430Aの下端側の脚部431Aを底面412Aの表面と接触させ、各接触部分を接着材等で固定することで、折曲突部430Aは収納部410Aの内側に固定される。
そして、ハウジング分割体300Aとハウジング分割体400Aを、互いの収納部の開口側が向き合うように、ヒューズエレメントの上下から挟み込んで固定することで、ヒューズ100Aが完成する。このように、折曲突部(330A、430A)と、ハウジング500Aの収納部(収納部310Aと収納部410Aとで構成されている。)の底面(312A、412A)とは別体であるから、ハウジング分割体(300A、400A)を金型からスムーズに外すことができるのである。
また、本願発明のヒューズは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。

Claims (3)

  1. ハウジングと、当該ハウジングの一部から突出する一対の端子と、当該端子間に接続され、前記ハウジングの収納部に収納される可容体とを備えたヒューズであって、
    前記ハウジングの収納部内における両端子間には、前記可容体が溶断したときに発生する可容体構成金属ガスが当該収納部の内面に連続して付着することを防止する折曲突部を設け、
    当該折曲突部は、前記収納部の内面の全周にわたり連続していることを特徴とするヒューズ。
  2. 前記ハウジングは、ハウジング構成材料を型に流し込んで形成されており、
    前記収納部の底面と、前記折曲突部とは別体として形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ。
  3. 前記収納部の底面は、前記ハウジングの外側から取り付けられる外側カバーにより構成されていることを特徴とする請求項2に記載のヒューズ。
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