JP2017009805A - 鍵盤装置および鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造で、生産性が良く、かつアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感を得ることができる鍵盤装置およびそれを備えた鍵盤楽器を提供する。
【解決手段】 押鍵操作に応じて上下方向に回転する鍵2と、この鍵2の押鍵操作に伴って回転することにより、鍵2に対してアクション荷重を付与するアクション付加部材であるハンマー部材11と、を備え、このハンマー部材11が、ハンマー部29と、回転部であるハンマー嵌合部28と、このハンマー嵌合部28とハンマー部29を連結するハンマーアーム30とを備え、このハンマーアーム30は変形部31を有する。従って、鍵2が押鍵操作されてハンマー部材11が回転する際に、ハンマーアーム30の変形部31を変形させることができるので、ハンマー部29の動作に遅れを生じさせることができると共に、ハンマーアーム30に変形部31を一体的に形成して、構造の簡素化が図れる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、ピアノなどの鍵盤楽器に用いられる鍵盤装置および鍵盤楽器に関する。
例えば、ピアノなどの鍵盤装置においては、特許文献1に記載されているように、鍵の押鍵操作によって回転するウイペンと、このウイペンの回転動作に応じて駆動されるジャックと、このジャックによって駆動されて弦を打撃するハンマー部材とを備え、これらが複数の鍵それぞれに対応して設けられた構成のものが知られている。
特開2002−258835号公報
このような鍵盤装置は、鍵が押鍵操作されると、その押鍵操作された鍵によってウイペンが回転し、このウイペンに搭載されたジャックがウイペンによって駆動されてハンマー部材を押し上げることにより、ハンマー部材が回転して弦を打撃するように構成されている。
このため、この鍵盤装置では、ウイペンおよびハンマー部材を木材で製作することにより、鍵を強く押鍵した際に、ウイペンおよびハンマー部材に撓りが生じ、これらの撓りによってハンマー部材の動作に遅れが生じ、この遅れ時間によってアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感が得られる。
しかしながら、このような鍵盤装置では、ウイペンにジャックを設けるために、支柱やレペティションレバーなどの部品が必要となるため、部品点数が多くなり、構造が複雑で煩雑になるばかりか、ウイペンおよびハンマー部材に撓りを生じさせるために、ウイペンおよびハンマー部材を木材で製作する必要があり、このためウイペンおよびハンマー部材の製作が面倒で、生産性が悪いなどの問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、簡単な構造で、生産性が良く、かつアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感を得ることができる鍵盤装置およびそれを備えた鍵盤楽器を提供することである。
この発明は、押鍵操作に応じて上下に動く鍵と、前記鍵の押鍵操作に応じて、前記鍵に対してアクション荷重を付与するハンマー部材であるアクション付加部材と、を備え、前記アクション付加部材は、ハンマー部と、回転部と、前記回転部と前記ハンマー部を連結するアーム部とを備え、前記アーム部は変形部を有することを特徴とする鍵盤装置である。
この発明によれば、鍵が押鍵操作された際に、ハンマー部材であるアクション付加部材におけるアーム部の変形部を変形させて、アーム部を撓り変形させることができるので、ハンマー部の動作に遅れを生じさせることができる。これにより、アコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができると共に、アーム部に変形部を一体的に形成して、構造の簡素化を図ることができるので、簡単な構造で、生産性の向上を図ることができる。
この発明を電子鍵盤楽器に適用した一実施形態における鍵盤装置を示した平面図である。 図1に示された鍵盤装置のA−A矢視における拡大断面図である。 図2に示された鍵盤装置の鍵が押鍵されて、アクション付加部材であるハンマー部材が上方に向けて回転する状態を示した拡大断面図である。 図3に示された鍵盤装置のハンマー部材が上限位置に到達した状態を示した拡大断面図である。 図2に示された鍵盤装置のハンマー部材を示した拡大側面図である。 図2に示された鍵盤装置の押鍵特性を示し、(a)は鍵の弱打時における押鍵特性図、(b)は鍵の強打時における押鍵特性図である。
以下、図1〜図6を参照して、この発明を電子鍵盤楽器に適用した一実施形態について説明する。
この電子鍵盤楽器は、図1〜図4に示すように、鍵盤装置1を備えている。この鍵盤装置1は、楽器ケース(図示せず)内に組み込まれるものである。この鍵盤装置1は、並列に配列された複数の鍵2と、これら複数の鍵2の押鍵操作に応じて各鍵2それぞれにアクション荷重を付与するアクション機構3と、を備えている。
複数の鍵2は、図1〜図4に示すように、白鍵2aおよび黒鍵2bを有し、これら白鍵2aおよび黒鍵2bが例えば88個並列に配列されている。これら複数の鍵2は、その前後方向(図2では左右方向)におけるほぼ中間部がそれぞれバランスピン4によって上下方向に回転可能に支持され、この状態でベース板5上に並列に配列されている。
この場合、ベース板5上には、図2〜図4に示すように、複数の鍵2の各前端部(図2では右端部)の各下面がそれぞれ接離可能に当接するクッション材6が鍵2の配列方向に沿って設けられている。また、このベース板5上には、複数の鍵2の各後端部(図2では左端部)の各下面がそれぞれ接離可能に当接するクッション材7が鍵2の配列方向に沿って設けられている。さらに、このベース板5上には、複数の鍵2がその配列方向に横振れするのを防ぐためのガイドピン8がそれぞれ起立して設けられている。
アクション機構3は、図2〜図4に示すように、複数の鍵2の押鍵操作に応じてそれぞれ上下方向に回転する複数の伝達部材10と、これら複数の伝達部材10の各回転動作に応じてそれぞれ上下方向に回転して複数の鍵2それぞれにアクション荷重を付与するアクション付加部材である複数のハンマー部材11と、を備えている。この場合、複数の鍵2は、複数の伝達部材10の各重量によって、バランスピン4を中心に反時計回りに回転し、各鍵2の前部それぞれを初期位置に押し上げて、各鍵2に初期荷重が付与されるように構成されている。
また、このアクション機構3は、図2〜図4に示すように、複数の伝達部材10をそれぞれ回転自在に保持する複数の伝達保持部12と、複数のハンマー部材11をそれぞれ回転自在に保持する複数のハンマー保持部13と、を備えている。複数の伝達保持部12は、鍵2の配列方向に沿って配置された伝達支持レール14上に取り付けられている。また、複数のハンマー保持部13は、鍵2の配列方向に沿って配置されたハンマー支持レール15上に取り付けられている。
これら伝達支持レール14およびハンマー支持レール15は、図1〜図4に示すように、複数の支持部材16に支持されて、複数の鍵2の上方に配置されている。複数の支持部材16は、鍵2の配列方向の全長における予め定められた複数個所にそれぞれ位置した状態で、ベース板5上に起立して取り付けられている。
この場合、複数の鍵2は、図1〜図4に示すように、全体で例えば88個配列されている。これに応じて、複数の支持部材16は、複数の鍵2の配列方向における両端部と、例えば20個の鍵2ごとに位置する3箇所の各鍵2間との個所に、それぞれ配置されている。すなわち、この実施形態では、支持部材16が鍵2の配列方向の全長における5箇所に配置されている。
この支持部材16は、ABS樹脂などの硬質の合成樹脂からなり、図2〜図4に示すように、ベース板5上に取り付けられる取付部16aと、この取付部16a上に一体に形成されたブリッジ部16bと、を有している。これにより、支持部材16は、取付部16aがベース板5上に取り付けられることにより、ブリッジ部16bが鍵2の上方に突出した状態で、複数の鍵2の後部間に配置されるように構成されている。
伝達支持レール14は、図2〜図4に示すように、断面が四角形の角筒状に形成され、複数の鍵2の配列方向の全長に亘る長さに形成されている。この伝達支持レール14は、鍵2の配列方向における所定箇所が複数の支持部材16の後部に設けられた各後側レール支持部16c上に取り付けられるように構成されている。
この伝達支持レール14上には、図2〜図4に示すように、複数の伝達保持部12および複数のストッパ支持部17が鍵2の配列方向に沿って取り付けられている。この場合、複数のストッパ支持部17は、金属板からなり、複数の支持部材16に対応する伝達支持レール14上の5箇所に、複数の伝達保持部12の上方に突出した状態で取り付けられている。
伝達保持部12は、ABS樹脂などの硬質の合成樹脂からなり、図2〜図4に示すように、伝達支持レール14上に取り付けられる伝達保持本体部18と、複数の伝達部材10それぞれが回転自在に取り付けられる複数の軸支持部19と、を有している。複数の軸支持部19は、伝達保持本体部18に例えば10個程度の各鍵2に対した状態で鍵2の配列方向に沿って一体に形成されている。
この軸支持部19は、図2および図3に示すように、伝達保持本体部18の後端部(図2では左端部)に各鍵2と対応して形成された一対のガイド壁と、これら一対のガイド壁間に形成された伝達保持軸20と、を有している。一対のガイド壁は、伝達部材10の後述する伝達嵌合部22を両側から摺動可能に挟んだ状態で、伝達部材10の伝達嵌合部22を回転可能にガイドするガイド部を構成している。
伝達部材10は、ABS樹脂などの硬質の合成樹脂からなり、図2〜図4に示すように、鍵2の押鍵操作に応じて上下方向に回転してハンマー部材11を上下方向に回転させる伝達本体部21と、この伝達本体部21に一体に形成されて伝達保持部12の伝達保持軸20に回転自在に取り付けられる伝達嵌合部22と、を有している。
伝達本体部21は、図2〜図4に示すように、ワッフル形状に形成されている。すなわち、この伝達本体部21は、厚みの薄い縦板部21aと、この縦板部21aの外周部および両側面に格子状に形成された複数のリブ部21bと、を有し、これらがワッフル形状に形成されている。この場合、伝達本体部21は、縦板部21aの形状および複数のリブ部21bの形成密度によって、伝達部材10の重量が調整されるように構成されている。
伝達嵌合部22は、図2〜図4に示すように、全体が逆C字形状に形成され、伝達本体部21の後端部に後方に突出して形成されている。すなわち、この伝達嵌合部22は、鍵2の配列方向の厚みが軸支持部19の一対のガイド壁間に設けられた伝達保持軸20とほぼ同じ長さに形成されて、一対のガイド壁間に摺動可能に挿入されるように構成されている。
また、この伝達嵌合部22は、図2〜図4に示すように、その中心部に伝達保持部12の伝達保持軸20が嵌合する嵌合孔22aが形成され、この嵌合孔22aの周囲における一部、つまり嵌合孔22aの周囲における後部に伝達保持軸20が挿脱可能に挿入する挿入口22bが形成された構成になっている。これにより、この伝達嵌合部22は、挿入口22bを通して伝達保持軸20が嵌合孔22aに挿入することにより、伝達保持軸20に回転可能に取り付けられるように構成されている。
ところで、伝達本体部21の前端下部には、図2〜図4に示すように、第1伝達フェルト23が設けられている。この第1伝達フェルト23は、鍵2の後側上部に設けられたキャプスタン24が下側から当接するように構成されている。これにより、伝達部材10は、鍵2が押鍵された際に、第1伝達フェルト23に下側から当接する鍵2のキャプスタン24によって押し上げられて、伝達保持軸20を中心に反時計回りに回転するように構成されている。
一方、ハンマー支持レール15は、図1〜図4に示すように、伝達支持レール14と同様、断面が四角形の角筒状に形成され、複数の鍵2の配列方向の全長に亘る長さに形成されている。このハンマー支持レール15は、鍵2の配列方向における所定箇所が複数の支持部材16の各前側レール支持部16d上に取り付けられるように構成されている。このハンマー支持レール15上には、複数のハンマー保持部13が鍵2の配列方向に沿って取り付けられている。
ハンマー保持部13は、ABS樹脂などの硬質の合成樹脂からなり、図2〜図4に示すように、上方が開放されたほぼ箱形状のレール状をなす取付本体部25と、この取付本体部25の後端部に鍵2の配列方向に沿って一体に形成された複数の軸支持部26と、を有している。これら複数の軸支持部26は、例えば10個程度の各鍵2に対した状態で鍵2の配列方向に沿って配列されている。この軸支持部26は、ハンマー部材11が回転自在に取り付けられて、ハンマー部材11の横振れを防ぐように構成されている。
すなわち、このハンマー保持部13の軸支持部26は、図2〜図4に示すように、取付本体部25の後端部(図2では左端部)に各伝達部材10と対応して形成された一対のガイド壁と、これら一対のガイド壁間に形成されたハンマー保持軸27と、を有している。一対のガイド壁は、ハンマー部材11の後述するハンマー嵌合部28を両側から摺動可能に挟んだ状態で、ハンマー部材11のハンマー嵌合部28を回転可能にガイドするガイド部を構成している。
ハンマー部材11は、ABS樹脂などの硬質の合成樹脂からなり、図2〜図5に示すように、回転中心部であるハンマー嵌合部28と、予め定められた重量を有するハンマー部29と、ハンマー嵌合部28とハンマー部29とを連結し、かつ弾性変形可能な変形部31を有するハンマーアーム30とを備え、これらが一体に形成された構成になっている。
このハンマー部29は、図2〜図5に示すように、杓子形状の縦板部29aを有し、その外周部およびその両側面に複数のリブ部29bが形成された構成になっている。この場合、ハンマー部29は、杓子形状の縦板部29aの形状および複数のリブ部29bの形成密度によって、重量が調整されるように構成されている。
ハンマー嵌合部28は、図2〜図5に示すように、伝達嵌合部22と同様、全体がC字形状に形成され、ハンマーアーム30の前端部に前方に突出して形成されている。すなわち、このハンマー嵌合部28は、鍵2の配列方向の厚みが軸支持部26の一対のガイド壁間に設けられたハンマー保持軸27とほぼ同じ長さに形成されて、一対のガイド壁間に摺動可能に挿入されるように構成されている。
また、このハンマー嵌合部28は、図2〜図5に示すように、その中心にハンマー保持部13のハンマー保持軸27が嵌合する嵌合孔28aが形成され、この嵌合孔28aの周囲における一部、つまり嵌合孔28aの周囲における前部にハンマー保持軸27が挿脱可能に挿入する挿入口28bが形成された構成になっている。これにより、このハンマー嵌合部28は、挿入口28bを通してハンマー保持軸27が嵌合孔28aに挿入することにより、ハンマー保持軸27に回転可能に取り付けられるように構成されている。
一方、ハンマーアーム30は、図2〜図5に示すように、前後方向の長さが伝達部材10とほぼ同じ長さの本体部である縦板部30aと、この縦板部30aの上下辺部および両側面に形成された複数の補強リブ部30bとを有し、これらの前後方向における中間部附近に弾性変形可能な変形部31が設けられた構成になっている。これにより、ハンマーアーム30は、変形部31の両側に位置する部分の剛性が複数の補強リブ部30bによって高められている。
変形部31は、図2〜図5に示すように、ハンマーアーム30の前後方向における中間部附近に形成された弾性変形可能なくびれ部であり、ハンマーアーム30の変形部31以外の箇所よりも幅が狭く、鍵2が予め定められた押鍵力以上の力で押鍵された際に、上下方向に弾性変形するように構成されている。すなわち、この変形部31は、鍵2が押鍵される際における鍵2の弱打から強打の範囲内において、鍵2が中打以上の力で押鍵された際に、その中打以上の押鍵力に応じて撓るように弾性変形することにより、ハンマー部29の上方への移動を遅らせるように構成されている。
この場合、ハンマーアーム30の前端下部には、図2〜図5に示すように、ハンマー突起部32が設けられている。このハンマー突起部32は、伝達部材10の伝達本体部21の前端上部に設けられた第2伝達フェルト33に上方から接近または接触するように構成されている。これにより、ハンマーアーム30は、鍵2が押鍵されて伝達本体部21が回転した際に、この伝達本体部21の第2伝達フェルト33によってハンマー突起部32が押し上げられて、ハンマー保持軸27を中心に時計回りに回転するように構成されている。
また、このハンマーアーム30は、図2〜図4に示すように、その後端下部が下限ストッパ34に上方から当接することにより、初期位置である下限位置に規制されるように構成されている。すなわち、この下限ストッパ34は、伝達支持レール14上に設けられた複数のストッパ支持部17に支持された下限ストッパレール35上に取り付けられている。
これにより、アクション付加部材であるハンマー部材11は、図2〜図4に示すように、その自重によってハンマーアーム30がハンマー保持部13のハンマー保持軸27を中心に反時計回りに回転した際に、ハンマーアーム30の後端下部が下限ストッパ34に上方から当接することにより、後部下がりに傾斜した状態で、初期位置に位置規制されるように構成されている。
また、このハンマーアーム30は、図2〜図4に示すように、その後端上部が上限ストッパ36に下方から当接することにより、上限位置が規制されるように構成されている。すなわち、この上限ストッパ36は、複数の支持部材16の各ストッパレール支持部16eに取り付けられた上限ストッパレール37の下面に取り付けられている。
これにより、アクション付加部材であるハンマー部材11は、図2〜図4に示すように、ハンマーアーム30がハンマー保持部13のハンマー保持軸27を中心に時計回りに回転した際に、ハンマーアーム30の後端上部が上限ストッパ36に下方から当接することにより、上限位置が規制されるように構成されている。
さらに、ハンマーアーム30の前端上部には、図2〜図4に示すように、スイッチ押圧部38が形成されている。このハンマーアーム30のスイッチ押圧部38に対応する上方には、スイッチ基板40を搭載するための一対の基板支持レール41が配置されている。これら一対の基板支持レール41は、それぞれ断面がL字形状に形成された長板であり、鍵2の配列方向の全長に亘る長さに形成されている。
これら一対の基板支持レール41は、図1〜図4に示すように、その各水平部が複数の支持部材16の各基板レール支持部16f上に所定間隔離れた状態で取り付けられている。これら一対の基板支持レール41上には、複数のスイッチ基板40が鍵2の配列方向に沿って取り付けられている。複数のスイッチ基板40は、図1に示すように、例えば20個程度の各鍵2に対応する長さに形成され、鍵2の配列方向の全長に対して4つに分割されている。
これらスイッチ基板40の下面には、図2〜図4に示すように、ゴムスイッチ42がそれぞれ設けられている。このゴムスイッチ42は、鍵2の配列方向に長いゴムシートに逆ドーム状の膨出部42aが複数のハンマーアーム30にそれぞれ対応して形成された構成になっている。この膨出部42aの内部には、スイッチ基板40の下面に設けられた複数の固定接点(図示せず)に接離可能に接触する複数の可動接点42bがハンマーアーム30の前後方向に沿って設けられている。
これにより、ゴムスイッチ42は、図3および図4に示すように、ハンマー部材11がハンマー保持部13のハンマー保持軸27を中心に時計回りに回転して、ハンマーアーム30のスイッチ押圧部38によって下側から押圧された際に、逆ドーム状の膨出部42aが弾性変形して、複数の可動接点42bが時間差をもって順次、複数の固定接点に接触するように構成されている。
また、音源部40aは、図2〜図4に示すように、鍵2の押鍵強さに応じて出力されたゴムスイッチ42のスイッチ信号に応答して楽音信号を生成し、この楽音信号に基づいてスピーカ(図示せず)から楽音を放音させるように構成されている。
次に、このような電子鍵盤楽器における鍵盤装置1の作用について説明する。
この鍵盤装置1では、鍵2が押鍵操作されていない初期状態のときに、伝達部材10がその自重によって伝達保持部12の伝達保持軸20を中心に時計回りに回転して、伝達本体部21の下面に設けられた第1伝達フェルト23が鍵2のキャプスタン24に上方から当接する。
これにより、鍵2が伝達部材10によって押されてバランスピン4を中心に反時計回りに回転して、鍵2の前端部が押上げられた状態で、鍵2の後端部がクッション材6に当接して、鍵2が初期位置に規制されると共に、伝達部材10も初期位置に規制されている。また、このときには、ハンマー部材11がその自重でハンマー保持部13のハンマー保持軸27を中心に反時計回りに回転して、ハンマーアーム30の後端下部が下限ストッパ34に上方から当接して、ハンマー部材11が下限位置に規制されている。
この状態では、ハンマーアーム30のハンマー突起部32が伝達本体部21の前端上部に設けられた第2伝達フェルト33に接近または接触する。また、この状態では、ハンマー部材11のスイッチ押圧部38がスイッチ基板40のゴムスイッチ42から下側に離れた位置に配置される。
このため、ゴムスイッチ42は、その膨出部42aが膨張した自由状態になり、複数の可動接点42bが固定接点(図示せず)から離れることにより、オフ状態になっている。このように、鍵2、伝達部材10、およびハンマー部材11が初期位置に配置されている場合には、伝達部材10の重量によって鍵2に一定の荷重が付与されている。
次に、このような初期状態の鍵2を押鍵操作して演奏する場合について説明する。
この場合には、鍵2が押鍵操されると、図3に示すように、鍵2がバランスピン4を中心に時計回りに回転し、鍵2のキャプスタン24が伝達部材10の伝達本体部21を押し上げる。これにより、伝達部材10が伝達保持部12の伝達保持軸20を中心に反時計回りに回転する。
このときには、伝達部材10の伝達本体部21が、その前端上部に設けられた第2伝達フェルト33に接触または接近しているハンマー部材11のハンマー突起部32を押上げる。これにより、ハンマー部材11がハンマー保持部13のハンマー保持軸27を中心に時計回りに回転する。このときには、ハンマー部材11の慣性モーメントによって鍵2にアクション荷重が付与される。
すなわち、ハンマーアーム30は、鍵2の前後方向の長さが伝達部材10とほぼ同じ長さに形成され、このハンマーアーム30の後端部に、予め定められた重量を有するハンマー部29が形成され、この状態でハンマーアーム30の前端部のハンマー嵌合部28がハンマー保持軸27に回転可能に取り付けられている。
このため、ハンマー部材11がハンマー保持軸27を中心に時計回りに回転する際には、ハンマーアーム30の前後方向の長さとハンマー部29の重量とによって、ハンマー部材11に慣性モーメントが発生し、このハンマー部材11の慣性モーメントによって鍵2にアクション荷重が付与される。
このように伝達部材10が、伝達保持部12の伝達保持軸20を中心に反時計回りに回転して、ハンマー部材11を押し上げると、ハンマーアーム30のスイッチ押圧部38がスイッチ基板40に設けられたゴムスイッチ42の逆ドーム状の膨出部42aを下側から押圧する。すると、逆ドーム状の膨出部42aが弾性変形して、膨出部42a内の複数の可動接点42bが時間差をもって順次、複数の固定接点に接触する。これにより、ゴムスイッチ42が鍵2の押鍵強さに応じたスイッチ信号を出力する。
このゴムスイッチ42で出力されたスイッチ信号に応答してスイッチ基板40上に設けられた音源部40aが楽音信号を生成し、この楽音信号に基づいてスピーカ(図示せず)から楽音を発生する。このときには、複数の可動接点42bが時間差をもって順次、複数の固定接点に接触することにより、段階的に鍵荷重が上昇する。
そして、伝達部材10の伝達本体部21がハンマー部材11のハンマー突起部32を更に押し上げて、ハンマー部材11がハンマー保持軸27を中心に更に時計回りに回転すると、ハンマーアーム30が上限ストッパ36に押し付けられる。このため、鍵荷重が急激に上昇して、ハンマー部材11の上方への回転が停止されると共に、鍵2および伝達部材10の上方への回転が停止される。
この後、鍵2が初期位置に戻る離鍵動作を開始する。このときには、ハンマー部材11のスイッチ押圧部38がスイッチ基板40のゴムスイッチ42の弾性復帰力によって押されるので、ハンマー部材11がその自重と共に反時計回りに回転する。このため、伝達部材10は、ハンマー部材11によって押し下げられると共に、その自重によって時計回りに回転する。
そして、ハンマー部材11のスイッチ押圧部38がスイッチ基板40のゴムスイッチ42から離れる。このため、ゴムスイッチ42の膨出部42a内の複数の可動接点42bが時間差をもって順次、複数の固定接点から離れるので、ゴムスイッチ42がオフ状態になる。この後、ハンマー部材11が下限ストッパ34に当接して、伝達部材10および鍵2が初期位置に戻る。
ところで、このような鍵盤装置1において、鍵2を弱い力で押鍵操作した際には、図6(a)に示すような押鍵特性になる。すなわち、鍵2が弱い力で押鍵操作された際には、鍵2がバランスピン4を中心に時計回りにゆっくり回転し、鍵2のキャプスタン24が伝達部材10の伝達本体部21をゆっくり押し上げる。
このときには、伝達部材10の伝達本体部21がハンマー部材11のハンマー突起部32をゆっくり押上げる。このため、図6(a)にA1点で示すように、鍵荷重が急激に重くなる。すなわち、鍵2には、伝達部材10の重量が加わっていると共に、ハンマー部材11の重量も加わるため、これらの重量によって鍵荷重が急激に重くなる。
そして、ハンマー部材11のハンマー部29がゆっくり上方に移動を開始すると、鍵荷重が軽くなる。このときには、ハンマー部29がゆっくり上方に移動するため、ハンマー部29に加速度が生じない。このため、ハンマーアーム30は、中間部附近の変形部31が弾性変形することなく、剛体の状態でハンマー保持軸27を中心に時計回りにゆっくり回転する。このときには、鍵荷重が軽くなる。
そして、ハンマーアーム30が時計回りに回転してスイッチ押圧部38がスイッチ基板40に設けられたゴムスイッチ42の逆ドーム状の膨出部42aを下側から押圧する。すると、逆ドーム状の膨出部42aが弾性変形して、膨出部42a内の複数の可動接点42bが時間差をもって順次、複数の固定接点に接触する。これにより、ゴムスイッチ42が鍵2の押鍵強さに応じたスイッチ信号を出力する。このときには、図6(a)にA2点で示すように、鍵荷重が急激に重くなる。
この場合、伝達部材10の伝達本体部21がハンマー部材11のハンマー突起部32をゆっくり押上げて鍵荷重が重くなったA1点から、ハンマーアーム30のスイッチ押圧部38がゴムスイッチ42を押圧して鍵荷重が重くなったA2点までの時間T1は、ハンマーアーム30がゆっくり回転するため、長くかかる。
また、このときには、ハンマーアーム30の変形部31が弾性変形せず、剛体の状態を維持した状態で、ハンマー保持軸27を中心に時計回りにゆっくり回転するため、図6(a)に示すA1点からA2点までの間の時間T1において、変形部31の弾性変形による遅れ時間は発生しない。
この状態で、鍵2が更に押されて伝達部材10とハンマー部材11とがゆっくり回転すると、図6(a)に示すように、鍵荷重が軽くなる。そして、ハンマーアーム30の後端上部が上限ストッパ36に下側から当接すると、図6(a)に示すA3点から、鍵荷重が急激に重くなり、鍵2の押鍵動作が停止される。この後、鍵2が離鍵動作を開始し、伝達部材10とハンマー部材11と鍵2とが初期位置に戻る。
次に、このような鍵盤装置1において、鍵2を強い力で押鍵操作した際には、図6(b)に示すような押鍵特性になる。すなわち、鍵2が強い力で押鍵操作されると、鍵2がバランスピン4を中心に時計回りに速い速度で回転し、鍵2のキャプスタン24が伝達部材10の伝達本体部21を速い速度で押し上げる。このときには、伝達部材10の伝達本体部21がハンマー部材11のハンマー突起部32を急激に押上げる。
このため、図6(b)にB1点で示すように、鍵荷重が急激に重くなる。すなわち、鍵2には、伝達部材10の重量が加わっていると共に、ハンマー部材11の重量も加わるため、これらの重量によって鍵荷重が急激に重くなる。このときの鍵荷重は、鍵2を弱い力で押鍵操作した図6(a)のA1点で示した鍵荷重よりも、2倍程度重くなる。
そして、ハンマー部材11のハンマー部29が速い速度で上方に移動を開始すると、鍵荷重が急激に軽くなる。このときには、ハンマー部29が速い速度で上方に移動するため、ハンマー部29に加速度が生じる。このため、ハンマーアーム30は、中間部附近の変形部31が弾性変形しながら、ハンマー保持軸27を中心に時計回りに回転する。このときには、鍵荷重が軽くなる。
そして、ハンマーアーム30が時計回りに回転してスイッチ押圧部38がスイッチ基板40に設けられたゴムスイッチ42の逆ドーム状の膨出部42aを下側から押圧する。すると、逆ドーム状の膨出部42aが弾性変形して、膨出部42a内の複数の可動接点42bが時間差をもって順次、複数の固定接点に接触する。これにより、ゴムスイッチ42が鍵2の押鍵強さに応じたスイッチ信号を出力する。このときには、図6(b)にB2点で示すように、鍵荷重が急激に重くなる。
この場合、伝達部材10の伝達本体部21がハンマー部材11のハンマー突起部32を急激に押上げて鍵荷重が重くなったB1点から、ハンマーアーム30のスイッチ押圧部38がゴムスイッチ42を押圧して鍵荷重が重くなったB2点までの時間T2は、ハンマーアーム30が急激に回転するため、ハンマーアーム30の変形部31の弾性変形により、遅れ時間が生じる。
すなわち、ハンマー部材11が弾性変形しない剛体である場合には、図6(b)に点線で示すように、ハンマーアーム30のスイッチ押圧部38がゴムスイッチ42を押圧するC1点となり、ハンマー部材11のハンマー突起部32が急激に押上げられるB1点からC1点までの時間T3は、ハンマー部材11の変形部31が弾性変形する場合の時間T2よりも短い(T3<T2)。
このため、ハンマーアーム30が変形部31の弾性変形により撓るように弾性変形することにより、ハンマー部29の動作に遅れ時間(T2−T3)が生じる。この遅れ時間によってアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感が得られる。
この状態で、鍵2が更に押されて伝達部材10とハンマー部材11とが回転すると、図6(b)に示すように、鍵荷重が軽くなる。そして、ハンマーアーム30の後端上部が上限ストッパ36に下側から当接すると、図6(b)に示すB3点から、鍵荷重が急激に重くなり、鍵2の押鍵動作が停止される。この後、鍵2が離鍵動作を開始し、伝達部材10とハンマー部材11と鍵2とが初期位置に戻る。
このように、この電子鍵盤楽器の鍵盤装置1によれば、押鍵操作に応じて上下方向に回転する鍵2と、この鍵2の押鍵操作に応じて、鍵2に対してアクション荷重を付与するアクション付加部材であるハンマー部材11と、を備え、このハンマー部材11が、その回転部であるハンマー嵌合部28と、ハンマー部29と、ハンマー嵌合部28とハンマー部29とを連結するハンマーアーム30と、を備え、このハンマーアーム30が変形部31を有することにより、簡単な構造で、生産性が良く、かつアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感を得ることができる。
すなわち、この鍵盤装置1では、鍵2が押鍵操作された際に、アクション付加部材であるハンマー部材11におけるハンマーアーム30の変形部31を弾性変形させて、ハンマーアーム30を撓るように変形させることができるので、ハンマー部29の動作に遅れを生じさせることができる。これにより、アコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
また、この鍵盤装置1では、ハンマーアーム30に変形部31を一体的に形成することができるので、部品点数が少なく、構造が簡単で、生産性の向上を図ることができる。この場合、ハンマー部材11は、ハンマー嵌合部28と、ハンマー部29と、変形部31が一体に形成されたハンマーアーム30と、を備え、これらが合成樹脂で一体に形成された構成であることにより、より一層、部品点数を少なくすることができ、これにより組立作業の簡素化を図ることができるので、生産性を大幅に向上させることができる。
また、この鍵盤装置1では、鍵2が予め定められた押鍵力以上の力で押鍵された際に、その押鍵力に応じて変形部31が弾性変形することにより、予め定められた押鍵力以下の力で鍵2を押鍵した際に、変形部31が弾性変形しないため、ハンマーアーム30に変形部31が設けられていても、ハンマーアーム30を剛体として動作させることができ、これによりアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
また、この鍵盤装置1では、予め定められた押鍵力以上の力で鍵2を押鍵した際に、ハンマーアーム30の変形部31を鍵2の押鍵力に応じて弾性変形させることができるので、この変形部31の弾性変形によってハンマーアーム30を撓るように弾性変形させることができる。このため、ハンマーアーム30の撓り変形に応じてハンマー部29の動作に遅れを生じさせることができるので、より一層、アコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
すなわち、この鍵盤装置1では、鍵2の弱打から強打の範囲内において、鍵2が中打以上の力で押鍵された際に、その中打以上の押鍵力に応じて変形部31が弾性変形することにより、中打以下の弱い力で鍵2を押鍵した際に、変形部31が弾性変形しないため、ハンマーアーム30に変形部31が設けられていても、ハンマーアーム30を剛体として動作させることができる。これにより、中打以下の弱い力で鍵2を押鍵しても、アコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
また、この鍵盤装置1では、中打以上の強い力で鍵2を押鍵された際に、ハンマーアーム30の変形部31を鍵2の中打以上の押鍵力に応じて弾性変形させることができるので、この変形部31の弾性変形によってハンマーアーム30を押鍵力に応じて撓るように弾性変形させることができる。このため、ハンマーアーム30の撓り変形に応じてハンマー部29の動作に遅れを生じさせることができるので、中打以上の強い力で鍵2を押鍵しても、アコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
また、この鍵盤装置1では、変形部31がハンマーアーム30の長手方向における中間部附近に設けられていることにより、予め定められた押鍵力以上の力、例えば中打以上の力で鍵2が押鍵された際に、ハンマー部29の重量によってハンマーアーム30の変形部31を確実に弾性変形させることができる。
このため、ハンマーアーム30をその中間部附近において鍵2の押鍵力に応じて良好に撓らせることができるので、このハンマーアーム30の撓り変形に応じてハンマー部29の動作に遅れを生じさせることができる。これにより、アコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
この場合、ハンマーアーム30は、変形部31の箇所を除いて、その前後に位置する部分が本体部である縦板部30aと複数の補強リブ部30bとを有し、これらが合成樹脂によって一体に形成されていることにより、変形部31の前後に位置する部分の剛性を確保することができる。このため、予め定められた押鍵力以下の力、例えば弱い力で鍵2が押鍵された際に、変形部31が弾性変形しないため、ハンマーアーム30を剛体として動作させることができる。
また、このハンマーアーム30は、予め定められた押鍵力以上の力、例えば中打以上の強い力で鍵2が押鍵された際に、ハンマー部29の重量によってハンマーアーム30の変形部31を確実に弾性変形させることができるので、変形部31の前後に位置する部分の剛性が確保されていても、ハンマーアーム30をその中間部附近において鍵2の押鍵力に応じて確実にかつ良好に撓らせることができる。
さらに、この鍵盤装置1では、鍵2の押鍵操作に応じてハンマー部材11を回転させる伝達部材10を備えていることにより、鍵2が押鍵操作されると、鍵2のキャプスタン24が伝達部材10を押し上げ、この押し上げられた伝達部材10がハンマー部材11を押上げるので、鍵2のキャプスタン24で直接ハンマー部材11を押上げる場合に比べて、ハンマー部材11を最適な状態で良好に回転させることができ、これによりアコ―スティックピアノの鍵タッチ感に極めて近似した鍵タッチ感を得ることができる。
なお、上述した実施形態では、アクション付加部材であるハンマー部材11が、回転中心部であるハンマー嵌合部28と、予め定められた重量を有するハンマー部29と、ハンマー嵌合部28とハンマー部29とを連結するハンマーアーム30とを有し、このハンマーアーム30の長手方向における中間部附近に変形部31を一体に形成した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えばハンマーアーム30におけるハンマー突起部32の後部側に位置する箇所であれば、どのような箇所に変形部31を形成した構成であっても良い。
また、上述した実施形態では、アクション付加部材であるハンマー部材11ハンマー部材11の回転部であるハンマー嵌合部28と、予め定められた重量を有するハンマー部29と、ハンマー嵌合部28とハンマー部29とを連結するハンマーアーム30とを合成樹脂で一体に形成した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば変形部を撓り変形可能な木材によってハンマーアームの全長に亘って設けた構成であっても良く、またハンマー部29は、必ずしも合成樹脂で形成されている必要なく、金属で形成された構成であっても良い。
さらに、上述した実施形態では、鍵2の押鍵操作に応じて回転し、その回転に伴ってアクション付加部材であるハンマー部材11を回転させる伝達部材10を備えている場合について述べたが、この発明は必ずしも伝達部材10を備えている必要はなく、例えば鍵2で直接ハンマー部材11を押上げて回転させるように構成しても良い。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、押鍵操作に応じて上下に動く鍵と、前記鍵の押鍵操作に応じて、前記鍵に対してアクション荷重を付与するアクション付加部材と、を備え、前記アクション付加部材は、ハンマー部と、回転部と、前記回転部と前記ハンマー部を連結するアーム部とを備え、前記アーム部は変形部を有することを特徴とする鍵盤装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記アーム部の前記変形部以外の箇所より撓りやすいことを特徴とする鍵盤装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記アーム部の前記変形部以外の箇所より幅が小さく、くびれた形状であることを特徴とする鍵盤装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずかに記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記鍵が予め定められた押鍵力以上の力で押鍵された際に、その押鍵力に応じて変形することを特徴とする鍵盤装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4に記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記アーム部における前記回転部と前記ハンマー部との間の中間部附近に設けられていることを特徴とする鍵盤装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記アーム部は、合成樹脂によって一体に形成されており、前記変形部の箇所を除いて、本体部と複数の補強リブとを有することを特徴とする鍵盤装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記変形部は、撓り変形可能な木材によって前記アーム部の全長に亘って設けられていることを特徴とする鍵盤装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記鍵の押鍵操作に応じて回転し、その回転に伴って前記アクション付加部材を回転させる伝達部材を備えていることを特徴とする鍵盤装置である。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の鍵盤装置と、前記鍵の押鍵操作に応じて楽音を生成するスイッチと、前記スイッチに応答して生成された楽音を発音させる音源部と、を備えることを特徴とする鍵盤楽器である。
1 鍵盤装置
2 鍵
10 伝達部材
11 ハンマー部材
12 伝達保持部
13 ハンマー保持部
19 軸支持部
20 伝達保持軸
21 伝達本体部
22 伝達嵌合部
24 キャプスタン
26 軸支持部
27 ハンマー保持軸
28 ハンマー嵌合部
29 ハンマー部
30 ハンマーアーム
30a 縦板部
30b 補強リブ部
31 変形部
32 ハンマー突起部

Claims (9)

  1. 押鍵操作に応じて上下に動く鍵と、
    前記鍵の押鍵操作に応じて、前記鍵に対してアクション荷重を付与するアクション付加部材と、を備え、
    前記アクション付加部材は、ハンマー部と、回転部と、前記回転部と前記ハンマー部を連結するアーム部とを備え、前記アーム部は変形部を有することを特徴とする鍵盤装置。
  2. 請求項1に記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記アーム部の前記変形部以外の箇所より撓りやすいことを特徴とする鍵盤装置。
  3. 請求項2に記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記アーム部の前記変形部以外の箇所より幅が小さく、くびれた形状であることを特徴とする鍵盤装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずかに記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記鍵が予め定められた押鍵力以上の力で押鍵された際に、その押鍵力に応じて変形することを特徴とする鍵盤装置。
  5. 請求項1〜請求項4に記載の鍵盤装置において、前記変形部は、前記アーム部における前記回転部と前記ハンマー部との間の中間部附近に設けられていることを特徴とする鍵盤装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記アーム部は、合成樹脂によって一体に形成されており、前記変形部の箇所を除いて、本体部と複数の補強リブとを有することを特徴とする鍵盤装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記変形部は、撓り変形可能な木材によって前記アーム部の全長に亘って設けられていることを特徴とする鍵盤装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記鍵の押鍵操作に応じて回転し、その回転に伴って前記アクション付加部材を回転させる伝達部材を備えていることを特徴とする鍵盤装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の鍵盤装置と、
    前記鍵の押鍵操作に応じて楽音を生成するスイッチと、
    前記スイッチに応答して生成された楽音を発音させる音源部と、
    を備えることを特徴とする鍵盤楽器。


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