次に、本実施形態の風呂装置1について、図1に基づいて説明する。
2は加熱装置としてのヒータ3を内部に備え、湯水を貯湯する貯湯タンク、4は貯湯タンク2の底部に給水する給水管、5は貯湯タンク2の頂部から出湯する出湯管、6は給水管4から分岐された給水バイパス管、7は出湯管5からの湯と給水バイパス管6からの水とを混合する混合弁、8は混合弁7と給湯栓9とを接続する給湯管、10は給湯管8に設けられ、混合弁7からの給湯流量を検出する給湯流量センサ、11は混合弁7からの湯水の温度を検出する給湯温度センサ、12は貯湯タンク2の側面上下に複数設けられて貯湯タンク2内の湯水の温度を検出する貯湯温度センサである。
13は貯湯タンク2内の上部に設けられて貯湯タンク2内の湯を熱源として浴槽水を加熱する風呂熱交換器、14は風呂熱交換器13と浴槽15とを浴槽水が循環可能に接続する風呂循環回路、16は風呂循環回路14の一方(戻り管14A)と他方(往き管14B)とをバイパス接続する風呂バイパス管、17は戻り管14Aに設けられ浴槽水を風呂熱交換器13へ送る風呂ポンプ、18は風呂ポンプ17と浴槽15との間の戻り管14Aに設けられ浴槽15内の浴槽水の水位を圧力により検出する水位センサ、19は戻り管14Aに設けられ浴槽15から戻ってくる浴槽水の温度を検出する風呂温度センサ、20は風呂ポンプ17の下流側に設けられ風呂循環回路14内の流水の有無を検出する流水スイッチである。
風呂循環回路14の戻り管14Aと風呂バイパス管16の分岐点には、三方切換弁21が設けられており、三方切換弁21の第1の開口部21Aは戻り管14Aの風呂熱交換器13側と接続され、第2の開口部21Bは風呂バイパス管16と接続され、第3の開口部21Cは戻り管14Aの浴槽15側と接続されている。
22は給湯管8から分岐されて風呂循環回路14の戻り管14Aに接続される湯張り管、23は湯張り管22を流れる湯水の流量(湯張り流量)を検出する湯張り流量センサ、24は湯張り管22の開閉を行う湯張り電磁弁、25は風呂循環回路14から給湯管8への湯水の逆流を阻止する逆止弁である。
26はこの風呂装置1の操作部としてのリモートコントローラで、風呂装置1の作動状態や給湯設定温度や風呂設定温度などの設定状態を表示する表示部27と、給湯設定温度や風呂設定温度を変更するための変更スイッチ28と、浴槽15へ設定量の湯張りを行った後設定時間だけ保温運転を実施する風呂自動運転を行わせる風呂自動スイッチ29と、浴槽15内の浴槽水を風呂設定温度+αまで加熱する追い焚き運転を行わせる追い焚きスイッチ30と、後述する配管クリーニング運転を行わせる配管クリーニングスイッチ31とが設けられている。
32は給湯流量センサ10、給湯温度センサ11、貯湯温度センサ12、水位センサ18、風呂温度センサ19、流水スイッチ20、湯張り流量センサ23の検出値が入力され、三方切換弁21、ヒータ3、混合弁7、風呂ポンプ17、湯張り電磁弁24の作動を制御して、貯湯タンク2内の湯水を沸き上げ目標温度に加熱する沸き上げ運転、給湯設定温度の湯水を給湯する給湯運転、前記風呂自動運転、前記追い焚き運転および前記配管クリーニング運転を行わせると共に、リモートコントローラ26と通信可能に接続された制御部である。この制御部32は、予め風呂装置の各種作動を制御するためのプログラムが記憶されていると共に、演算、比較、記憶機能、時計機能を有しているものである。
次に、本発明の一実施形態の三方切換弁21を図面に基づいて説明する。
図2(A)は三方切換弁21の縦断面図、(B)は横断面図である。33はT字状の弁ケース、34は球状の弁体、35は弁体34を回動させるステッピングモータ、36は弁体34を回動可能にステッピングモータ35と連結する弁軸である。
弁ケース33には、弁軸36の軸線方向に直交する方向において対向して開口された第1の開口部21Aおよび第2の開口部21Bと、弁軸36の軸線方向において開口された第3の開口部21Cとを有し、内部に弁体34が収められる弁室37が形成されて、全体としてT字状の流路が形成されている。この弁ケース33は鋳物製あるいは樹脂製で、第1の開口部21Aと第3の開口部21Cと弁室37が形成されている弁ケース33Aと、第2の開口部21Bが形成されている弁ケース33Bの2部品で形成されている。
弁室37内の第1の開口部21Aに対応する位置には、球状の弁体34の外表面と接触して弁室37内と第1の開口部21A間をシールする第1のシートリング38が配置され、弁室37内の第2の開口部21Bに対応する位置には、球状の弁体34の外表面と接触して弁室37内と第2の開口部21B間をシールする第2のシートリング39が配置され、弁体34の外周の弁室37は第3の開口部21Cに連通している。
弁体34には、弁軸36の軸線方向に直交する方向に開口された第1ポート40と、第3の開口部21Cに対応して弁軸36の軸線方向に開口された第2ポート41とが開口されてL字状の流路が形成されていると共に、第1ポート40の180°背面側に球状の弁体34を削って弁軸36の軸線方向に平行な第1の平面部42が形成され、弁軸36の軸線方向に直交する平面において、弁軸36の一方向周りに第1ポート40から90°離間して球状の弁体34を削って弁軸36の軸線方向に平行な第2の平面部43が形成されている。
第1の平面部42および第2の平面部43の直径αは同一で、かつ第1ポート40の開口端の直径βよりも大径にしており、第1ポート40が弁室37内に連通し、第1の開口部21Aと第2の開口部21Bとが球状の弁体34と第1、第2のシートリング38、39によって閉鎖された閉止状態から、ステッピングモータ35の駆動により弁体34が回動する際に、第1ポート40が第1のシートリング38または第2のシートリング39を超えて第1の開口部21Aまたは第2の開口部21Bに連通するよりも先に、第1の平面部42および第2の平面部43が第2のシートリング39または第1のシートリング38を超えて第2の開口部21Bまたは第1の開口部21Aに連通するようにしている。
次に、弁体34の回動時の状態を、図3に示す弁体34の回動する状態を説明するための横断面図に基づいて説明する。なお、第1、第2のシートリング38、39上の黒点は、球形状の弁体34と直線形状のシート面との間のシール位置を説明するために便宜上示したものである。
図3(A)では第1ポート40が90°の位置に向けられ、弁室37と第1の開口部21Aと第2の開口部21Bとが球状の弁体34と第1のシートリング38および第2のシートリング39との全面接触によって閉鎖され、第1の開口部21A、第2の開口部21B、第3の開口部21Cの全てが閉止された全閉止状態となっている。
図3(B)では、(A)の状態から弁体34を反時計回りに14°回動させた状態を示し、第1ポート40の開口端の反時計回り下流側においては、球状の弁体34と第1のシートリング38とが接触している状態で、第1ポート40と第1の開口部21Aは連通していないと同時に第1ポート40と弁室37とが連通しているのに対し、第1の平面部42および第2の平面部43の反時計回り下流側においては、球状の弁体34と第2のシートリング39との接触状態がわずかに解除されてシール切れが生じ、弁室37と第2の開口部21Bとが連通している状態となっている。
図3(C)では、(B)の状態から弁体34を反時計回りにさらに7°回動させた状態を示し、第1ポート40の開口端の反時計回り下流側においては、球状の弁体34と第1のシートリング38とのわずかに接触状態が解除され、第1ポート40と第1の開口部21Aとがわずかに連通していると同時に第1ポート40と弁室37とが連通している状態であるのに対し、第1の平面部42および第2の平面部43の反時計回り下流側においては、球状の弁体34と第2のシートリング39との間に隙間が発生し、弁室37と第2の開口部21Bとが連通している状態となる。
図3(E)では、(C)の状態から弁体34を反時計回りにさらに24°回動させた状態を示し、第1ポート40が第1の開口部21Aおよび弁室37に連通すると共に、第1の平面部42および第2の平面部43の反時計回り下流側においては、球状の弁体34と第2のシートリング39との間に最大の隙間が発生し、弁室37と第2の開口部21Bとが連通している状態となる。
図3(F)では、(E)の状態から弁体34を反時計回りにさらに26°回動させた状態を示し、第1ポート40の開口端の反時計回り上流側において、球状の弁体34と第1のシートリング38とが接触し、第1ポート40と弁室37とが連通していない状態となり、第2の開口部21Bは弁室37と連通しているも、第3の開口部21Cとは連通していない状態となる。
図3(G)では、(F)の状態から弁体34を反時計回りにさらに19°回動させた状態を示し、球状の弁体34の外周面が第1のシートリング38と第2のシートリング39とに接触し、第1ポート40は第1の開口部21Aのみと連通すると共に、第2の開口部21Bは弁室37と連通していない状態となる。
次に、第3の開口部21Cから流体が流入した場合における全流量に対する第2の開口部21Bへの流量比について、図4に基づいて説明する。図4の実線は本実施形態の第1ポート40の向きと流量比の関係を示すグラフで、点線は参考形態の同グラフである。
弁体34の第1ポート40が90°を向いた状態(図3(A))では、全閉状態で流量比は0%で、弁体34が反時計回りに回動され、104°の位置(図3(B))に到達すると、流量比は100%となる。
そして、さらに反時計回りに回動され、111°の位置(図3(C))までは流量比100%のまま推移するが、111°を超えると第1ポート40が第1の開口部21Aと連通し始め、第1ポート40の連通面積の急増に伴って120°程度までは流量比が50%近くまで急激に低下し、そこから135°(図3(E))を中心として150°程度までは反時計回りの回動に伴って徐々に流量比が低下する。
さらに反時計回りに回動すると、第1の平面部42と第2の平面部43とがそれぞれ第2のシートリング39との間で形成する隙間の急減に伴って161°直前までは流量比が急低下し、161°の位置(図3(F))に至ると流量比が0%となり、そこから0°までは0%のまま推移する。なお、0°より先は説明を省略する。
このようにして、第1ポート40を弁室37内に向けることによって第1、第2のシートリング38、39が弁体34の外周に全周接触することで第1、第2、第3の開口部21A、B、Cを全て閉鎖することができ、さらに、閉鎖状態から弁体34を約45°前後回動させることで、第1ポート40が第1の開口部21Aまたは第2の開口部21Bと連通すると共に弁室37内に連通し、同時に、第1の平面部42または第2の平面部43によって弁室37と第2の開口部21Bまたは第1の開口部21Aが連通し、第1の開口部21Aと第2の開口部21Bを半開状態とすることができる簡易な構成の三方切換弁21を実現できる。また、第1ポート40の向きを変えることで、混合比あるいは分配比も変更することができる。
次に、図4中の点線で示した参考形態1の流量比について説明する。この参考形態1では、本実施形態の第1の平面部42および第2の平面部43の直径αが第1ポート40の開口端の直径βよりも小さくされている。
この参考形態1においては、第1の平面部42および第2の平面部43の直径αが第1ポート40の開口端の直径βよりも小さくされているために、90°から反時計回りに回動すると最初に第1ポート40が第1の開口部21Aと連通し、さらに反時計回りに回動することで第1の平面部42および第2の平面部43が形成する隙間によって弁室37と第2の開口部21Bとが連通することとなり、流量比としては必ず0%から徐々に立ち上がり、45°の位置で最大の流量比となり、反時計回りのさらなる回動によって流量比が0%に向けて減少していくこととなる。
次に、第1の平面部42および第2の平面部43の直径αが第1ポート40の開口端の直径βと同一である場合の参考形態2について説明すると、90°から反時計回りに回動すると第1ポート40が第1の開口部21Aと連通すると同時に、第1の平面部42および第2の平面部43が形成する隙間によって弁室37と第2の開口部21Bとが連通することとなり、流量比としては50%付近から立ち上がり、本実施形態と同じように徐々に流量比が低下していくこととなるが、第1または第2の平面部42、43の直径αや第1ポート40の開口端の直径β、あるいは組み付け状態に多少のバラツキなどが発生した場合、最初に流体が流れ始めるのが第1の開口部21Aになるか第2の開口部21Bになるかは三方切換弁21個々のバラツキとなる。
このように、参考形態1では流量比0%から立ち上がり、参考形態2では流量比がどうなるのかがわからないのに対し、本実施形態では必ず流量比100%からとなるため、例えば、図1のシステムとは異なるが、第3の開口部21Cから流入する流体が高温であった場合、三方切換弁21の閉止状態から半開状態に移行する際に、必ず第1の開口部21Aから高温の流体が流れ始めるため、安全な切換動作を実現することができる。
また、任意の流量比X%を確保しようとした場合、参考形態1では流量比X%以上を確保できる三方切換弁21の第1ポート40の向きの範囲が狭く、また参考形態2では範囲の大きさのバラツキが大きく発生するのに対し、本実施形態では範囲が広く、ステッピングモータ35のバラツキや、弁体34の組み付け角度のバラツキがあっても確実に流量比X%を確保できる。
図5は、本発明の三方切換弁の別の実施形態を示し、先の実施形態と異なる点のみを説明すると、第1、第2の平面部42、43の直径は第1ポート40の直径と同一あるいは、第1ポート40の直径よりも小さくされているが、第1、第2の平面部42、43の中心高さ位置に、第1、第2の平面部42、43よりも外側に向けて球状の弁体34の外表面に彫り込んだ凹部42a、43aが設けられているものである。
この凹部42a、43aによって、弁体34を反時計回りに回動すると、第1ポート40の開口端による第1または第2のシートリング38、39とのシール切れよりも早く、第1、第2の平面部42、43に連通する凹部42a、43aと第2または第1のシートリング39、38とのシール切れが訪れ、、例えば、図1のシステムとは異なるが、第3の開口部21Cから流入する流体が高温であった場合、三方切換弁21の閉止状態から半開状態に移行する際に、必ず第1の開口部21Aから高温の流体が流れ始めるため、安全な切換動作を実現することができる。
<沸き上げ運転>
次に、沸き上げ運転について説明する。本実施形態の風呂装置1は電源として深夜時間帯の電力料金単価が安価な契約電力を用いており、制御部32は、深夜時間帯になると過去の給湯実績等から翌日に必要な貯湯量を算出し、この貯湯量を深夜時間帯の終了時刻に沸き上げ完了するように沸き上げ開始時刻を算出し、沸き上げ開始時刻になるとヒータ3を駆動開始して貯湯タンク2内の湯水を沸き上げ、深夜時間帯の終了時刻にヒータ3を駆動停止して沸き上げ運転が行われる。
<給湯運転>
次に、給湯運転について説明する。使用者が給湯栓9を開くと、給湯流量センサ10が給湯流量を検出して制御部32による給湯運転の制御が開始され、給水管4からの水が貯湯タンク2の底部に流入し、貯湯タンク2上部から高温の湯水を押し出して出湯管5から流出し、混合弁7で給水バイパス管6からの低温の水と混合され、混合弁7の制御部32による給湯温度センサ11の検出値に基づいた開度調節によって給湯設定温度の湯水となって給湯栓9から給湯され、給湯栓9が閉止されると給湯運転が停止される。
<風呂自動運転>
次に、風呂自動運転について図6、図7のフローチャートに基づいて説明する。
風呂自動運転は、設定湯量あるいは設定水位までの湯張り運転と、風呂設定温度での保温運転と、設定水位までの補水運転とからなるものである。
風呂自動スイッチ29がONされると(ステップS1でY)、制御部32は湯張り運転を開始し、ステップS2で制御部32は三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)に切り換えて、風呂ポンプ17に呼び水を行う(ステップS3)。この呼び水では、湯張り電磁弁24を開いて湯張り管22からの水の全量を風呂ポンプ17へ流すことで、風呂ポンプ17内のエアを浴槽15へ排出し、湯張り流量センサ23が所定量(ここでは3L)をカウントすると、湯張り電磁弁24を閉じて風呂ポンプ17を正常に駆動可能な状態にしている。
呼び水を終えると制御部32は、ステップS4で三方切換弁21をバイパス側(図3(H)の位置)に切り換えて、ステップS5で風呂ポンプ17を駆動し、流水スイッチ20が流水を検出するか否かを確認する(ステップS6)。流水スイッチ20がOFF状態のままで流水を検出できない場合(ステップS6でY)、浴槽15内に湯水がない状態と判断し、風呂ポンプ17を停止して(ステップS7)、浴槽15に湯張りする湯張り量をリモートコントローラ26で予め設定されている設定湯張り量に決定する(ステップS8)。
一方、前記ステップS6で流水スイッチ20が流水を検出した場合(ステップS6でN)は、風呂ポンプ17を停止して(ステップS9)、三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)に切り換えて風呂循環回路14内の流動を遮断して(ステップS10)、水位センサ18で浴槽15内の水位を検出する(ステップS11)。
つづいて、検出した水位と予め記憶している設定水位との差分と、予め記憶している浴槽断面積とから設定水位までの残り湯張り量を算出し(ステップS12)、三方切換弁21をバイパス側(図3(H)の位置)に切り換えて(ステップS13)、浴槽15に湯張りする湯張り量を残り湯張り量に決定する(ステップS14)。
湯張り量を決定した後は、制御部32は、湯張り電磁弁24を開弁して湯張りを開始し(ステップS15)、リモートコントローラ26で予め設定していた風呂設定温度の湯を供給するよう混合弁7で調節し、湯張り管22、戻り管14A、風呂バイパス管16、往き管14Bを通じて浴槽15に風呂設定温度の湯が供給される。
そして、湯張り流量センサ23が決定した湯張り量をカウントすると(ステップS16でY)、制御部32は、湯張り電磁弁24を閉弁し(ステップS17)、ステップ18で風呂ポンプ17を駆動するとほぼ同時に、ステップS19で三方切換弁21をバイパス側から半開側(図3(E)の位置)へ切り換えるようにし、半開側とすることで、貯湯タンク2内の高温の湯(例えば80℃)と長時間熱交換して貯湯タンク2内の高温の湯と同程度の温度(ここでは80℃)まで昇温されている風呂熱交換器13内の高温の滞留水と、浴槽15から循環してきた適温の浴槽水とを混合して浴槽15に吐出することができ、浴槽30内への高温吐出を防止することができる。
三方切換弁21を半開側へ切り換えてから所定時間が経過すると(ステップS20でY)、風呂熱交換器13内の高温の滞留水は全て排出しきったとして、三方切換弁21を熱交側(図3(G)の位置)に切り換えて(ステップS21)、浴槽15内の浴槽水を全て風呂熱交換器13へ循環させて浴槽水を循環加熱するようにしている。
そして、風呂温度センサ19で検出する浴槽水の温度が風呂設定温度以上であると(ステップS22でY)、風呂ポンプ17を停止する(ステップS23)と共に、三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)として風呂循環回路14の循環を遮断し(ステップS24)、リモートコントローラ26により湯張り運転が完了した旨の報知を行う(ステップS25)。
湯張り運転を完了した後は、制御部32は保温インターバルタイマのカウントを開始して保温運転を開始すると共に、補水運転が必要になると補水運転を行うようにしており、保温インターバルタイマが所定の保温インターバル時間(例えば30分)をカウントするまでは(ステップS26でN)、水位センサ18により浴槽15内の水位を検出し(ステップS27)、検出水位が設定水位(ここでは湯張り完了時の学習水位)よりも所定水位以上低いと判定されると(ステップS28でY)、検出水位と設定水位との差分と予め記憶している浴槽断面積とから設定水位までの補水量を算出し(ステップS29)、湯張り電磁弁24を開いて浴槽15への補水を開始し(ステップS30)、湯張り流量センサ23で検出した量が補水量に達すると(ステップS31でY)、湯張り電磁弁24を閉じて補水運転を終了する(ステップS32)。
一方、保温インターバルタイマが所定の保温インターバル時間をカウントすると(ステップS26でY)、制御部32は、ステップS33で風呂ポンプ17を駆動開始するとほぼ同時に、三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)から半開側(図3(E)の位置)に向けて図3上の反時計回りに弁体34を回動すべくステッピングモータ35を駆動開始する(ステップS34)。
このとき、風呂ポンプ17の駆動によって風呂循環回路14内の湯水が循環を始めようとするが、循環開始直後は三方切換弁21が全閉状態のため浴槽水は循環せず、三方切換弁21の弁体34が図3(B)の位置まで回動すると、三方切換弁21の第3の開口部21Cから流入した浴槽水が、弁室37から第2のシートリング39と弁体34の第1の平面部42と第2の平面部43とが作る隙間から第2の開口部21Bへ浴槽水が流出し、第1の開口部21Aからは流出しないことで、風呂バイパス管16にのみ浴槽水が低流量で循環し始める。
そして、三方切換弁21の弁体34が図3(C)の位置まで回動すると、三方切換弁21の第3の開口部21Cから流入した浴槽水が、弁室37から第2のシートリング39と弁体34の第1の平面部42と第2の平面部43とが作る隙間から第2の開口部21Bへ浴槽水が流出すると共に、弁体34の第1ポート40と第1のシートリング38とが作る隙間から第1の開口部21Aにも浴槽水が流出し始め、浴槽15には風呂バイパス管16からの非加熱の浴槽水と風呂熱交換器13からの加熱後の浴槽水とが混合されて供給される。
そして、三方切換弁21の弁体34が図3(E)の位置まで回動すると、三方切換弁21が半開状態となり、浴槽15には風呂バイパス管16からの非加熱の浴槽水と風呂熱交換器13からの加熱後の浴槽水とが混合されて供給される。この三方切換弁21の半開状態までの駆動においては、ステッピングモータ35で弁体34を90°の位置から135°の位置へ回動させるが、ステッピングモータ35のバラツキや、弁体34の組み付け角度のバラツキがあって、実際の弁体34の位置が135°の位置からずれていた場合であっても確実に風呂バイパス管16からの非加熱の浴槽水と風呂熱交換器13からの加熱後の浴槽水とを混合することができ、浴槽15に風呂熱交換器13の狙い以上に高温の湯が供給される恐れがないものである。
三方切換弁21を半開側へ切り換えてから所定時間が経過すると(ステップS35でY)、風呂熱交換器13内の高温の滞留水は全て排出しきったとして、三方切換弁21を熱交側に切り換えて(ステップS36)、浴槽15内の浴槽水を全て風呂熱交換器13へ循環させて浴槽水を循環加熱するようにしている。
そして、風呂温度センサ19で検出する浴槽水の温度が風呂設定温度以上であると(ステップS37でY)、風呂ポンプ17を停止する(ステップS38)と共に、三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)として風呂循環回路14の循環を遮断する(ステップS39)。
そして、制御部32は、保温インターバル時間をリセットし(ステップS40)、ステップ25の湯張り運転の完了からの経過時間が予め定められた風呂保温時間(ここでは2時間)を超過していれば(ステップS41でY)、風呂自動運転を終了する(ステップS42)。なお、リモートコントローラ26の風呂自動スイッチ29がOFFされると、その時点で風呂自動運転を終了するようにしている。
<追い焚き運転>
次に、追い焚き運転について図8のフローチャートに基づいて説明する。
追い焚きスイッチ30がONされると(ステップS43でY)、制御部32は追い焚き運転を開始して、三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)に切り換え(ステップS44)、風呂ポンプ17に呼び水を行う(ステップS45)。
呼び水を終えると制御部32は、ステップS46で三方切換弁21をバイパス側(図3(H)の位置)に切り換えて、ステップS47で風呂ポンプ17を駆動し、流水スイッチ20が流水を検出するか否かを確認する(ステップS48)。
浴槽15内に循環可能な水位以上に浴槽水が存在していると、流水スイッチ20が流れを検出し(ステップS48でY)、三方切換弁21をバイパス側(図3(G)の位置)から半開側(図3(E)の位置)に向けて図3上の時計回りに弁体34を回動すべくステッピングモータ35を駆動開始する(ステップS49)。
このとき、三方切換弁21の弁体34が図3(F)の位置の直前まで回動すると、第2のシートリング39と弁体34の第1の平面部42と第2の平面部43とが隙間を形成し、弁室37と第2の開口部21Bとが連通するが、第1のポート40と弁室37とが連通していないため、第3の開口部21Cから流入した浴槽水は全て第1の開口部21Aを介して風呂バイパス管16に流れて循環する。
そして、三方切換弁21の弁体34が図3(F)の位置の直後まで回動すると、弁体34の第1ポート40と第1のシートリング38とが作る隙間から弁室37にも浴槽水が流出し始め、さらに第2の開口部21Bにも浴槽水が流出し始め、浴槽15には風呂バイパス管16からの非加熱の浴槽水と風呂熱交換器13からの加熱後の浴槽水とが混合されて供給される。
そして、三方切換弁21の弁体34が図3(E)の位置まで回動すると、三方切換弁21が半開状態となり、浴槽15には風呂バイパス管16からの非加熱の浴槽水と風呂熱交換器13からの加熱後の浴槽水とが混合されて供給される。この三方切換弁21の半開状態までの駆動においては、ステッピングモータ35で弁体34を180°の位置から135°の位置へ回動させるが、ステッピングモータ35のバラツキや、弁体34の組み付け角度のバラツキがあって、実際の弁体34の位置が135°の位置からずれていた場合であっても確実に風呂バイパス管16からの非加熱の浴槽水と風呂熱交換器13からの加熱後の浴槽水とを混合することができ、浴槽15に風呂熱交換器15内の狙い以上に高温の湯が供給される恐れがないものである。
三方切換弁21を半開側へ切り換えてから所定時間が経過すると(ステップS50でY)、風呂熱交換器13内の高温の滞留水は全て排出しきったとして、三方切換弁21を熱交側(図3(G)の位置)に切り換えて(ステップS51)、浴槽15内の浴槽水を全て風呂熱交換器13へ循環させて浴槽水を循環加熱するようにしている。
そして、風呂温度センサ19で検出する浴槽水の温度が風呂設定温度以上であると(ステップS52でY)、風呂ポンプ17を停止する(ステップS53)と共に、三方切換弁21を全閉側(図3(A)の位置)として風呂循環回路14の循環を遮断し(ステップS54)、リモートコントローラ26により追い焚き運転が完了した旨の報知を行って(ステップS55)、追い焚き運転を終了する。
一方、浴槽15内に循環できる量の浴槽水が貯められていない等によって前記ステップS48で流水が検知できない場合は(ステップS48でY)、直ちに風呂ポンプ17を停止し(ステップS56)、三方切換弁21を初期位置である全閉側(図3(A)の位置)に切り換え(ステップS57)、リモートコントローラ26により追い焚き運転が行えない旨のエラー報知を行って(ステップS58)、追い焚き運転を終了する。
<配管クリーニング運転>
次に、配管クリーニング運転について図9のフローチャートに基づいて説明する。
この配管クリーニング運転は、風呂自動運転の終了後、あるいは追い焚き運転の終了後に、風呂熱交換器13を含む風呂循環回路14内に滞留する浴槽水を洗い流すことで、風呂循環回路14の配管内壁に皮脂等に起因するヨゴレを溜めないようにするものである。
風呂自動運転や追い焚き運転が終了すると、制御部32は、水位センサ18を介して浴槽15の排水栓が開かれ、浴槽15の循環口以下まで浴槽水が排水されたことによる水位変動が生じたか否かを監視し、排水がされたことを検知すると(ステップS59でY)、あるいはリモートコントローラ26の配管クリーニングスイッチ31がONされると(ステップS60でYes)、三方切換弁21を第2の半開の位置に切り換える(ステップS61)。ここで第2の半開の位置は、図3(D)に示す130°の位置としている。
次に、湯張り電磁弁24を開いて(ステップS62)、清浄な湯または水を湯張り管22、風呂循環回路14の戻り管14A、往き管14Bを介して浴槽15に供給開始し、風呂循環回路14の全容積以上で設定されている所定量を湯張り流量センサ23でカウントすると(ステップS63でY)、湯張り電磁弁24を閉じ(ステップS64)、三方切換弁21を初期位置である全閉側(図3(A)の位置)に切り換え(ステップS65)、配管クリーニング運転を終了する。
このように、風呂熱交換器13、風呂バイパス管16を含む風呂循環回路14内の滞留水を浴槽15に排出し、清浄な湯または水に入れ替えることで、配管内のヨゴレを洗い流すようにしている。
この配管クリーニング運転においては、三方切換弁21を第2の半開(図3(D))の130°の位置に切り換えて湯水を供給しているので、三方切換弁21で風呂熱交換器13へ分配される湯水の量が、通常の半開(図3(E))の135°の位置よりも、第1の開口部21Aから弁体34を見た場合の第1ポート40の視認開口面積が小さくなるために減少し、通常の半開位置に比べて浴槽15へ吐出される浴槽水の温度を比較的低くすることができる。
このように、浴槽15内が空の状態で行われる可能性のある配管クリーニング運転においては、浴槽15内が空の状態で行われる可能性の低い追い焚き運転に比べて三方切換弁21の風呂熱交換器13側開度を小さくしているため、空の浴槽15内に供給される湯水の温度を低下させて安全性を確保でき、風呂熱交換器13内の高温の滞留水による浴槽15への高温湯の吐出を確実に防止することができる。
なお、第2の半開の位置として、図3(D)の130°位置に代えて、図3(I)に示す−45°の位置を採用してもよい。この図3(I)の第2の半開の位置では、第1ポート40が第2の開口部21Bおよび弁室37に連通すると共に、第1の平面部42および第2の平面部43の時計回り下流側においては、球状の弁体34と第1のシートリング38との間に最大の隙間が発生し、弁室37と第1の開口部21Aとが連通している状態とし、第1の開口部21Aから弁体34を見た場合の弁体34と第1のシートリング38との間の視認開口面積が、第2の開口部21Bから弁体34を見た場合の第1ポート40の視認開口面積よりも小さくしている。
この図3(I)の第2の半開の位置においては、図3(D)の130°位置による場合よりも弁体34の角度ズレに対するロバスト性が高く、より確実に空の浴槽15内に供給される湯水の温度を低下させて安全性を確保でき、風呂熱交換器13内の高温の滞留水による浴槽15への高温湯の吐出を確実に防止することができる。
なお、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で変更可能なもので、上記一実施形態では三方切換弁21を戻り管14A側に設けているが、往き管14B側に設けてもよいものである。
また、本実施形態では弁体34に第1の平面部42と第2の平面部43の両方を設けて、分配あるいは混合時の弁室37から流出する流量を確保しているが、弁室37から流出する流量が少なくてもよい場合は、第1の平面部42と第2の平面部43のいずれか一方のみを設ける構成としてもよく、また、弁体34は球状のみに限られず、柱状であってもよいものである。