JP2017007582A - 操作装置及び手押し移動体 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、ハンドル部の基体に対して手押し移動体の前後方向に移動可能に設けられた可動グリップ部と、基体と可動グリップとの間に設けられて前後方向に伸縮するばねと、基体に対する可動グリップの変位を検出し、検出した変位に応じてモータを駆動するための信号を出力する位置検出部と、を備える操作装置が開示されている。
一方、可動グリップ部に操作者の操作力が作用した際には、可動グリップ部が、ばねの付勢力に抗って中立位置から基体に対して前後方向に変位する。この際、位置検出部は可動グリップ部の変位を検出し、モータを可動グリップ部の変位量に応じた駆動力で駆動させる信号を出力する。
特許文献1の操作装置は、可動グリップ部を基体に対して前後方向に可動グリップ部の中立位置を調整する手段を備えるが、調整を行うことは面倒である。
その後、操作者の操作力が解除されると、挿入体は、付勢部の付勢力によって、一方の傾斜面に沿って窪み部の底部に向けて移動し、一対の傾斜面に挟持される位置に復帰する。これに伴って、グリップ部が中立位置に復帰する。
また、上記の操作装置によれば、グリップ部の中立位置のずれを抑制できるため、グリップ部の中立位置を調整する必要がない。したがって、グリップ部の中立位置のずれを簡易に抑制することができる。
以下、図1〜4を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
本実施形態における操作装置は、例えば図1に示す電動アシストシルバーカー(手押し移動体)10に設けられる。電動アシストシルバーカー10は、フレーム11と、収納部12と、車輪13と、ハンドル部14と、を備える。
以下の説明においては、電動アシストシルバーカー10を上方から見た平面視で、座部フレーム11aに対して背部フレーム11bが設けられた側を後方B、その反対側を前方A、前後方向ABに向かって左右両側を側方と呼ぶことがある。
本実施形態において、脚部フレーム11cは、平面視で電動アシストシルバーカー10の四隅に一つずつ延びている。これにより、車輪13は、電動アシストシルバーカー10の四隅に配されている。ここで、四つの車輪13のうち、フレーム11の前方Aの幅方向両側に設けられている車輪13fは、脚部フレーム11cを挟んでその両側に二個一対で設けられている。また、フレーム11の後方Bの幅方向両側に設けられている車輪13rは、脚部フレーム11cの側方に設けられている。
本実施形態の操作装置30Aは、歩行者の操作力を入力する装置として電動アシストシステム20の構成に含まれる。電動アシストシステム20は、操作装置30Aの他、モータなど車輪13に回転力を付与するための構成を含む駆動装置21と、操作装置30Aから出力された歩行者の操作力に基づいて駆動装置21の動作を制御する制御装置22と、を備える。
制御装置22は、任意の箇所に設けられてよいが、本実施形態では収納部12内に収納される。
具体的に説明すれば、本実施形態のハンドル部14は、その延出方向先端が開口する筒状に形成されている。一方、ベース部31Aは、ハンドル部14に対応する棒状の外観を有する。本実施形態のベース部31Aは、ハンドル部14に挿入されてハンドル部14の内周に嵌め合う嵌合軸部35Aと、嵌合軸部35Aがハンドル部14に嵌合した状態でハンドル部14の延出方向先端からハンドル部14の延出方向(前後方向AB)に延長する延長軸部36Aと、を備える。
嵌合軸部35Aは、例えばその全体がハンドル部14内に入り込んでもよいが、本実施形態では、嵌合軸部35Aの一部がハンドル部14内に入り込み、嵌合軸部35Aのうち延長軸部36A側の端部はハンドル部14の外側に位置する。
また、本実施形態のグリップ本体41Aは、収容凹部42Aの底部から軸方向に突出し、ベース部31Aの連結用凹部38Aに挿入される連結用軸部43Aを有する。連結用軸部43Aは、例えばグリップ本体41Aに一体に形成されてもよいが、本実施形態では、グリップ本体41Aと別個に形成された上で、グリップ本体41Aに固定される。
本実施形態において、ベース部31Aとグリップ部32Aとはすべり軸受39a,39bを介して連結されている。すべり軸受39a,39bは、ベース部31A、グリップ部32Aの軸方向に互いに間隔をあけて二つ設けられている。二つのすべり軸受39a,39bは、ベース部31Aに対するグリップ部32Aの軸方向への移動を許容し、ベース部31Aの中心軸とグリップ部32Aの中心軸とが相互にずれることを防ぐ。
復帰手段33Aは、窪み部54を有する被挿入体51Aと、窪み部54に挿入される挿入体52Aと、挿入体52Aが窪み部54に挿入されるように被挿入体51A及び挿入体52Aを相互に近づける方向に付勢する付勢部53Aと、を備える。これら被挿入体51A、挿入体52A及び付勢部53Aは、いずれもグリップ部32A内に設けられている。
本実施形態において、被挿入体51Aは、グリップ部32Aの内周面から突出するようにグリップ部32Aに固定されている。被挿入体51Aは、例えばグリップ部32Aに一体に形成されてもよいが、本実施形態ではグリップ部32Aと別個に形成された上で、グリップ部32Aに固定される。被挿入体51Aは、例えばグリップ部32Aに対して着脱可能とされてよい。
本実施形態において、各傾斜面55a,55bは、図2,3のように前後方向AB及び直交方向Cを含む断面(断面視)で直線状に形成されている。すなわち、本実施形態において、窪み部54は、断面V字状に形成されている。図2において、被挿入体51Aは、ハンドル部14から離れて位置するグリップ部32Aの他方の端部に配されているが、これに限ることはない。
挿入体52Aは、例えば半球体でもよいが、本実施形態では球体である。挿入体52Aは、例えばその全体が窪み部54に挿入される大きさに形成されてもよいが、本実施形態では、挿入体52Aの一部が挿入される大きさに形成されている。
また、挿入体52Aは、グリップ部32Aが中立位置に配された状態で、後述する付勢部53Aの付勢力によって一対の傾斜面55a,55bに押し付けられる。
前後方向ABにおける保持部57Aの内側面同士の間隔は、保持部57Aに収容された挿入体52Aがベース部31Aに対して前後方向ABに移動することを阻止するように設定されている。また、保持部57Aの深さ寸法は、保持部57Aに収容された挿入体52Aがベース部31Aに対して保持部57Aの窪み方向(直交方向C)に移動することを許容するように設定されている。ただし、本実施形態において、保持部57Aの深さ寸法は、挿入体52Aが被挿入体51Aの窪み部54から完全に抜け出さない程度に浅く設定されている。
付勢部53Aは、挿入体52Aとベース部31Aとの間に設けられる。より具体的に説明すれば、付勢部53Aは、ベース部31Aのうち保持部57Aの底面から窪んで形成された付勢部収容部58Aに収容されている。また、付勢部53Aの一端と挿入体52Aとの間には、付勢部53Aの一端及び挿入体52Aを支持する介在支持部59Aが設けられている。介在支持部59Aは、付勢部収容部58A内において直交方向Cに移動可能に配されている。
具体的に説明すれば、付勢力調整部60Aは、調整ねじ61Aと、付勢部53Aの他端を支持し、調整ねじ61Aの操作に伴って付勢部収容部58A内において直交方向Cに移動する可動支持部62Aと、を備える。調整ねじ61Aは、付勢部収容部58Aの底面からベース部31Aの外周面に貫通するネジ孔に螺着されている。調整ねじ61Aは、グリップ部32Aに形成された操作用孔63Aを通じて、グリップ部32Aの外側からドライバー等により操作することができる。
その後、歩行者の操作力が解除されると、挿入体52Aは、付勢部53Aの付勢力によって、第一傾斜面55aに沿って窪み部54の開口部側から底部に向けて移動し、図2,3に示すように、一対の傾斜面55a,55bに挟持される位置に復帰する。すなわち、グリップ部32Aが中立位置に復帰する。
その後、歩行者の操作力が解除されると、挿入体52Aは、前方Aに移動させる場合と同様に、付勢部53Aの付勢力によって、第二傾斜面55bに沿って窪み部54の底部に向けて移動し、図2,3に示すように、一対の傾斜面55a,55bに挟持される位置に復帰する。すなわち、グリップ部32Aが中立位置に復帰する。
また、本実施形態の操作装置30Aによれば、グリップ部32Aの中立位置のずれを抑制できるため、グリップ部32Aの中立位置を調整する必要がない。したがって、グリップ部32Aの中立位置のずれを簡易に抑制することができる。
この構成によれば、上記第一実施形態の場合と同様に、挿入体52Aと傾斜面55a,55bとの摩擦を減らすことができる。これにより、操作装置30Aの保守点検を行う頻度を減らして、操作装置30Aを容易に取り扱うことができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図6を参照して第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
ただし、本実施形態のベース部31Bは、その軸方向の両端が開口する筒状に形成されている。また、本実施形態のベース部31Bは、第一実施形態と比較して、嵌合軸部35Bの軸方向長さが延長軸部36Bよりも長い。また、嵌合軸部35B全体がハンドル部14内に入り込む。
本実施形態において、グリップ本体41Bの収容凹部42Bには、ベース部31B全体と、ハンドル部14のうち嵌合軸部35Bを挿入した部位とが収容される。
本実施形態において、連結用軸部43Bは、収容凹部42Bの内周に嵌る嵌合部44Bと一体に形成されている。連結用軸部43Bは、ベース部31Bのうち延長軸部36B側の開口からベース部31B内に挿入される。
ただし、本実施形態において、被挿入体51Bはベース部31Bに設けられる。より具体的には、被挿入体51Bはベース部31B内に配される。また、被挿入体51Bは、グリップ部32Bに設けられる挿入体52B及びベース部31Bに対して直交方向Cに移動可能に設けられる。ベース部31Bには、例えば被挿入体51Bを直交方向Cのみに移動可能とするように保持する保持部(不図示)が設けられているとよい。さらに、被挿入体51Bは、その窪み部54が互いに対向するように一対設けられている。後述する挿入体52Bは、これら一対の被挿入体51Bの間に配される。
本実施形態において、挿入体52Bはグリップ部32Bと共に前後方向ABに移動可能となるようにグリップ部32Bに設けられる。本実施形態において、ローラである挿入体52Bは、グリップ部32Bの連結用軸部43Bに対して回転自在に取り付けられている。このため、挿入体52Bは、連結用軸部43B(グリップ部32B)に対して直交方向Cに移動しない。本実施形態において、挿入体52Bは、前述した被挿入体51Bが直交方向Cに移動可能であることで、被挿入体51Bに対して直交方向Cに相対的に移動可能となる。
図6において、挿入体52Bは連結用軸部43Bのうち突出方向の先端部に設けられているが、これに限ることはない。
この付勢部53Bは、例えば付勢部53Bを予め圧縮した状態でベース部31Bと各被挿入体51Bとの間に設けられてもよい。これにより、グリップ部32Bが中立位置に配された状態で、付勢部53Bが挿入体52Bをベース部31Bの一対の傾斜面55a,55bに付勢することができる。
以上のように構成される本実施形態の復帰手段33Bは、例えば第一実施形態と同様の付勢力調整部を備えてもよい。
また、本実施形態の操作装置30Bによれば、一対の被挿入体51Bが別個の付勢部53Bによって挿入体52Bに向けて付勢される。このため、仮に一方の付勢部53Bが折損して一方の被挿入体51Bを挿入体52Bに向けて付勢できなくても、他方の付勢部53Bによって他方の被挿入体51Bを挿入体52Bに向けて付勢することができる。すなわち、一方の付勢部53Bが折損しても他方の付勢部53Bの付勢力によってグリップ部32Aを中立位置に復帰させることができる。したがって、操作装置30Bの信頼性向上を図ることができる。
次に、本発明の第三実施形態について、図7を参照して第一、第二実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一、第二実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態において、グリップ本体41Cの収容凹部42Cには、ベース部31Cのうち第二ベース分割体82だけが収容される。第一ベース分割体81は、収容凹部42Cの外側に配される。また、収容凹部42Cには、ハンドル部14のうち第一ベース分割体81よりも第二ベース分割体82側に位置する部位も収容される。
リンク機構85Cは、ハンドル部14の延出方向に間隔をあけて配列された一対のリンクユニット86a,86bを備える。各リンクユニット86a,86bは、第一軸部87と、第二軸部88と、連結リンク89とを備える。
第一リンクユニット86aは、ベース部31Cの第一ベース分割体81と、グリップ部32Cとを連結する。第二リンクユニット86bは、ベース部31Cの第二ベース分割体82と、グリップ部32Cとを連結する。
ただし、各連結リンク89は、グリップ部32Cが中立位置に配された状態で直交方向Cに延びるように位置するため、また、グリップ部32Cの前後方向ABへの移動長さは短いため、グリップ部32Cは、ベース部31Cに対して直交方向Cにほとんど移動しない。連結リンク89の長さを大きく(第一軸部87と第二軸部88との間隔を大きく)設定すれば、グリップ部32Cがベース部31Cに対して直交方向Cに移動することを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の操作装置30Cによれば、ベース部31Cとグリップ部32Cとをすべり軸受によって連結する場合と比較して、ベース部31Cとグリップ部32Cとの摩擦を小さくすることができる。これにより、操作装置30Cの保守点検を行う頻度を減らして、操作装置30Cを容易に取り扱うことができる。
次に、本発明の第四実施形態について、図8,9を参照して第一〜第三実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一〜第三実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態における第一例の操作装置30Dは、第一〜第三実施形態の操作装置30A,30B,30Cと同様に、ハンドル部14に対して着脱可能に固定されるベース部31Dと、ベース部31Dに対して前後方向ABに移動可能に連結されたグリップ部32Dと、グリップ部32Dを付勢してベース部31Dに対する中立位置に復帰させる復帰手段33Dと、中立位置を基準としてベース部31Dに対するグリップ部32Dの変位を検出する変位検出部34Dと、を備える。
第一例のグリップ部32Dは、第三実施形態のグリップ部32Dと同様に構成されている。すなわち、第一例のグリップ部32Dは、有底筒状のグリップ本体41Cを有する。
第一例において、グリップ部32Dとベース部31Dとは、第三実施形態と同様のリンク機構85Cによって連結されている。
ただし、本実施形態において、被挿入体51Dは後述する付勢部53Dと一体に形成されている。
第一例において、挿入体52Dはグリップ部32Dと共に前後方向ABに移動可能となるようにグリップ部32Dに設けられる。本実施形態において、ローラである挿入体52Dは、グリップ本体41Cに対して回転自在に取り付けられている。このため、挿入体52Dは、グリップ部32Dに対して直交方向Cに移動しない。本実施形態において、挿入体52Dは、前述した被挿入体51Dが直交方向Cに移動可能であることで、被挿入体51Dに対して直交方向Cに相対的に移動可能となる。
ただし、本実施形態の付勢部53Dは、前後方向ABに延びて形成され、弾性的に撓み変形可能な板ばねである。
付勢部53Dの延在方向の他端は、ベース部31Dに固定されている。第一例の復帰手段33Dでは、付勢部53Dが弾性的に撓み変形することで、被挿入体51Dがベース部31Dに対して直交方向Cに移動する。
また、第一例では、付勢部53Dの他端は第二ベース分割体82の内周面から突出する取付突起91の先端部に固定されている。これにより、付勢部53Dが撓み変形しても、付勢部53Dや被挿入体51Dが第二ベース分割体82の内周面に接触することを抑制できる。
以上のように構成される第一例の復帰手段33Dは、例えば第一実施形態と同様の付勢力調整部を備えてもよい。
図9に示すように、本実施形態における第二例の操作装置30Eは、第一例の操作装置30Dと同様に、ハンドル部14に対して着脱可能に固定されるベース部31Eと、ベース部31Eに対して前後方向ABに移動可能に連結されたグリップ部32Eと、グリップ部32Eを付勢してベース部31Eに対する中立位置に復帰させる復帰手段33Eと、中立位置を基準としてベース部31Eに対するグリップ部32Eの変位を検出する変位検出部34Eと、を備える。
第二例のグリップ部32Eは、第二実施形態のグリップ部32Bと同様に、有底筒状のグリップ本体41Eを有する。第二例のグリップ部32Eの収容凹部42Eには、ベース部31Eと、ハンドル部14のうち嵌合軸部35Eを挿入した部位とが収容される。
すなわち、付勢部53Dは板ばねであり、被挿入体51Dは付勢部53Dと一体に形成されている。また、被挿入体51Dは、付勢部53Dを介してベース部31Eに取り付けられ、付勢部53Dの撓み変形に伴って、挿入体52D及びベース部31Eに対して直交方向Cに移動可能とされる。
挿入体52Dは、被挿入体51Dの窪み部の傾斜面上を転動するローラであり、グリップ本体41Eに対して回転自在に取り付けられている。これにより、挿入体52Dはグリップ部32Eと共に前後方向ABに移動可能とされる。
付勢部53Dの他端は、ベース部31E(嵌合軸部35E)の内周面から突出する取付突起91の先端部に固定されている。
第二例の復帰手段33Eは、例えば第一実施形態と同様の付勢力調整部を備えてもよい。
また、本実施形態の操作装置30D,30Eによれば、付勢部53Dが板ばねによって構成され、被挿入体51Dが付勢部53Dと一体に形成されているため、第一実施形態のような保持部57Aなどが不要となる。このため、第一〜第三実施形態の操作装置30A,30B,30Cと比較して、復帰手段33Eを簡易に構成することができる。
次に、本発明の第五実施形態について、図10,11を参照して第一〜第四実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一〜第四実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態における第一例の操作装置30Fは、第一〜第四実施形態の操作装置30A〜30Eと同様に、ハンドル部14に固定されるベース部31Fと、ベース部31Fに対して前後方向ABに移動可能に連結されたグリップ部32Fと、グリップ部32Fを付勢してベース部31Fに対する中立位置に復帰させる復帰手段33Fと、中立位置を基準としてベース部31Fに対するグリップ部32Fの変位を検出する変位検出部34Fと、を備える。
第一例のグリップ部32Fは、第一〜第四実施形態のグリップ部32Fと同様に、有底筒状のグリップ本体41Aを有する。第一例のグリップ部32Fの収容凹部42Fには、ベース部31Fが収容される。
第一例において、グリップ部32Fとベース部31Fとは、第三、第四実施形態と同様のリンク機構85Cによって連結されている。
本実施形態において、挿入体52Fは、第一実施形態の挿入体52Aと同様に、ベース部31Fと共にグリップ部32Fに対して前後方向ABに移動可能、かつ、被挿入体51Fに対して直交方向Cに移動可能に設けられている。
本実施形態において、挿入体52Fは、後述する付勢部53Fに設けられたローラ支持部92に対して回転自在に取り付けられている。
第一例の付勢部53Fは、前後方向ABに延びる弓状に形成され、弾性的に撓み変形可能な板ばねである。第一例の付勢部53Fは、その延在方向の両端がベース部31Fに固定されている。付勢部53Fの延在方向の中間部には、前述の挿入体52Fを支持するローラ支持部92が設けられている。ローラ支持部92は、付勢部53Fと一体に形成されてもよいし、別個に形成された上で付勢部53Fに固定されてもよい。
以上のように構成される第一例の復帰手段33Fは、例えば第一実施形態と同様の付勢力調整部を備えてもよい。
変位検出部34Fは任意のものであってよいが、第一例の変位検出部34Fは、第二実施形態と同様に、磁性体71と検出用コイル72とを備える。磁性体71は、付勢部53Fの中間部又はローラ支持部92に固定されている。検出用コイル72は、磁性体71に対して直交方向Cに間隔をあけた位置に配され、ベース部31Fに固定されている。磁性体71は、グリップ部32Fの前後方向ABへの移動に伴って、検出用コイル72に対して直交方向Cに移動する。
図11に示すように、本実施形態における第二例の操作装置30Gは、第一例の操作装置30Fと同様に、ハンドル部14に固定されるベース部31Gと、ベース部31Gに対して前後方向ABに移動可能に連結されたグリップ部32Gと、グリップ部32Gを付勢してベース部31Gに対する中立位置に復帰させる復帰手段33Gと、中立位置を基準としてベース部31Gに対するグリップ部32Gの変位を検出する変位検出部34Gと、を備える。
ただし、第二例の被挿入体51Gは、後述する付勢部53Gを介してベース部31Gに設けられる。また、被挿入体51Gは、後述する付勢部53Gに設けられることで、グリップ部32Gに設けられる挿入体52G及びベース部31Gに対して直交方向Cに移動可能とされている。
第二例の挿入体52Gは、グリップ部32Gに固定されている。このため、挿入体52Gは、グリップ部32Gに対して直交方向Cに移動しない。本実施形態において、挿入体52Gは、前述した被挿入体51Gが直交方向Cに移動可能であることで、被挿入体51Gに対して直交方向Cに相対的に移動可能となる。
第二例の挿入体52Gは、グリップ部32Gに一体に形成されているが、例えばグリップ部32Gに対して着脱自在に設けられてもよい。
以上のように構成される第二例の復帰手段33Gは、例えば第一実施形態と同様の付勢力調整部を備えてもよい。
次に、本発明の第六実施形態について、図12,13を参照して第一〜第五実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一〜第五実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態において、グリップ部32Hは、第一〜第五実施形態と同様に、有底筒状のグリップ本体41Hを有する。グリップ本体41Hの収容凹部42Hには、ベース部31Hが収容される。
具体的に説明すれば、ベース部31Hとグリップ部32Hとは、前後方向AB及び直交方向C(ハンドル部14の延在方向)に直交する方向に延びる回動軸部99によって連結されている。回動軸部99は、直交方向Cにおいてグリップ部32Hの一方の端部(図示例においてグリップ本体41Hの開口側の端部)に設けられている。これにより、グリップ部32Hの他方の端部をベース部31Hに対して前後方向ABに移動させることができる。
本実施形態では、ブレーキレバー16の操作に伴ってグリップ部32Hが回動しないように、ブレーキレバー16がハンドル部14ではなく、グリップ部32Hに設けられている。
本実施形態において、被挿入体51Aはグリップ部32Hの他方の端部に設けられる。また、被挿入体51Aは、窪み部54がベース部31Hに対して直交方向Cに向かい合うように設けられる。
挿入体52Aは、被挿入体51Aの窪み部54に挿入されるようにグリップ部32Hの他方の端部側に配される。挿入体52Aは、ベース部31Hと共にグリップ部32Hの他方の端部に対して前後方向ABに移動可能、かつ、被挿入体51Aに対して直交方向Cに相対的に移動可能に設けられる。本実施形態において、挿入体52Aは、ベース部31Hに対して直交方向Cに移動可能とされている。
前後方向ABにおける保持部57Hの内側面同士の間隔は、保持部57Hに収容された挿入体52Aがベース部31Hに対して前後方向ABに移動することを阻止するように設定されている。また、保持部57Hの深さ寸法は、保持部57Hに収容された挿入体52Aがベース部31Hに対して保持部57Hの窪み方向(直交方向C)に移動することを許容するように設定されている。
付勢部53Aの一端と挿入体52Aとの間には、第一実施形態と同様の介在支持部59Aが設けられている。介在支持部59Aは、付勢部収容部58A内において保持部57Hの窪み方向(直交方向C)に移動可能に配されている。
以上のように構成される本実施形態の復帰手段33Hは、例えば第一実施形態と同様の付勢力調整部を備えてもよい。
例えば、上述の各実施形態を組み合わせたり置き換えたりして構成することが可能である。
一方、第二実施形態、第四実施形態の操作装置では、例えば第一実施形態などのように、被挿入体がグリップ部側に設けられ、挿入体がベース部側に設けられてもよい。
30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,30H…操作装置
31A,31B,31C,31D,31E,31F,31G,31H…ベース部
32A,32B,32C,32D,32E,32F,32G,32H…グリップ部
33A,33B,33C,33D,33E,33F,33G,33H…復帰手段
34A,34B,34C,34D,34E,34F,34G,34H…変位検出部
51A,51B,51D,51F,51G…被挿入体
52A,52B,52D,52F,52G…挿入体
53A,53B,53D,53F,53G…付勢部
54…窪み部
55a,55b…傾斜面
60A…付勢力調整部
85C…リンク機構
99…回動軸部
AB…前後方向
C…直交方向
Claims (9)
- 手押し移動体のハンドル部に固定されるベース部と、
前記ベース部に対して前記手押し移動体の前後方向に移動可能に連結されるグリップ部と、
前記グリップ部を付勢して前記ベース部に対する中立位置に復帰させる復帰手段と、
前記ベース部に対する前記グリップ部の変位を検出する変位検出部と、を備え、
前記復帰手段が、
前記ベース部及び前記グリップ部のいずれか一方に設けられ、前記前後方向に直交する直交方向に窪む窪み部を有する被挿入体と、
前記ベース部及び前記グリップ部の他方と共に前記ベース部及び前記グリップ部の一方に対して前記前後方向に移動可能、かつ、前記被挿入体と相対的に前記直交方向に移動可能に設けられ、前記窪み部に挿入される挿入体と、
前記挿入体が前記窪み部に挿入されるように前記被挿入体及び前記挿入体を相互に近づける方向に付勢する付勢部と、を備え、
前記窪み部は、前記前後方向に相互に対向し、かつ、相互の間隔が前記窪み部の底部から開口部に向かうにしたがって漸次広がる一対の傾斜面を有し、
前記挿入体は、前記グリップ部が前記中立位置に配された状態で一対の前記傾斜面に挟持される操作装置。 - 一対の前記傾斜面が、断面視で互いに面対称に形成されている請求項1に記載の操作装置。
- 前記付勢部は、前記グリップ部が前記中立位置に配された状態で、前記挿入体を前記一対の傾斜面に付勢する請求項1又は請求項2に記載の操作装置。
- 前記復帰手段は、前記グリップ部が前記中立位置に配された状態において、前記被挿入体及び挿入体を相互に近づける前記付勢部の付勢力を調整する付勢力調整部を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の操作装置。
- 前記傾斜面に接触する前記挿入体の接触面が丸みを帯びている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の操作装置。
- 前記挿入体が、前記傾斜面上を転動するローラである請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の操作装置。
- 前記グリップ部が、前記ベース部に対して直線移動するように連結される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の操作装置。
- 前記グリップ部が、前記ベース部に対して回動するように連結される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の操作装置。
- 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の操作装置を備える手押し移動体。
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