JP2017006997A - マルチワイヤーソーのワイヤの交換方法 - Google Patents

マルチワイヤーソーのワイヤの交換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチワイヤーソーのワイヤを簡単に交換することができるマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法を提供する。
【解決手段】内部にワイヤの端部を挿入した状態でガイド溝に沿ってガイドローラ群に張設できる柔軟なチューブ状の接続部材を準備する接続部材準備ステップと、ガイドローラ群に巻回された第1のワイヤの後端を接続部材の一端に挿入して固定し、第1のワイヤと交換する第2のワイヤの先端を接続部材の他端に挿入して固定し、第1のワイヤと第2のワイヤとを接続部材を介して接続する接続ステップと、接続ステップを実施した後、第1のワイヤを巻き取りボビンで巻き取り、第1のワイヤ及び接続部材にガイドローラ群を通過させ、第1のワイヤに接続した第2のワイヤがガイドローラ群に巻回される巻回ステップと、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、マルチワイヤーソーのワイヤの交換方法に関する。
円柱状インゴットからウェーハを切り出す場合等における切断手段として、砥粒を用いたマルチワイヤーソーが知られている(特許文献1)。また、ワイヤーソーを用いて放電加工を行うマルチワイヤ放電加工装置もある(特許文献2)。
特開平9−94755号公報 特開2011−140088号公報
マルチワイヤーソーは、繰り出しボビンのワイヤを巻き取りボビンで巻き取ることで、被加工物と対面するワイヤーソーを移動させ、被加工物を加工する。このため、マルチワイヤーソーは、加工を行うことで、繰り出しボビンのワイヤが減少するため、繰り出しボビンの交換が必要となる。マルチワイヤーソーは、被加工物の複数位置にワイヤを対面させるため、ワイヤの経路が複雑になる。このため、繰り出しボビンの設置の際に、ワイヤを所定経路に移動させる作業に時間がかかる。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、マルチワイヤーソーのワイヤを簡単に交換することができるマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ワイヤを供給する繰り出しボビンと、平行な回転軸を備えワイヤ張設用のガイド溝が形成された複数のガイドローラからなり該繰り出しボビンから供給されたワイヤが複数回巻回されるガイドローラ群と、該ガイドローラ群から該ワイヤを巻き取る巻き取りボビンと、該ワイヤで切断する被加工物を固定する固定基台と、を備えるマルチワイヤーソーにおいて、ワイヤを交換するマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法であって、内部にワイヤの端部を挿入した状態で該ガイド溝に沿って該ガイドローラ群に張設できる柔軟なチューブ状の接続部材を準備する接続部材準備ステップと、該ガイドローラ群に巻回された第1のワイヤの後端を該接続部材の一端に挿入して固定し、第1のワイヤと交換する第2のワイヤの先端を該接続部材の他端に挿入して固定し、該第1のワイヤと該第2のワイヤとを該接続部材を介して接続する接続ステップと、該接続ステップを実施した後、該第1のワイヤを該巻き取りボビンで巻き取り、該第1のワイヤ及び該接続部材に該ガイドローラ群を通過させ、該第1のワイヤに接続した該第2のワイヤが該ガイドローラ群に巻回される巻回ステップと、を備えることを特徴とする。
また、該接続ステップは、該接続部材の内部に注入した接着剤により該ワイヤを該接続部材に固定することが好ましい。
また、前記マルチワイヤーソーは、ワイヤ及び被加工物に高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源ユニットを備え、被加工物を放電加工することが好ましい。
本発明のマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法では、ワイヤの経路に影響を与えずに使用済みのワイヤと新しいワイヤを接続することができる。これにより、巻取ボビンで接続されたワイヤを巻き取ることで、所定の経路に新しいワイヤを配置することができ、短時間で簡単にワイヤを交換することができる。
図1は、マルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す概略図である。 図2は、マルチワイヤ放電加工装置の被加工物の周辺を拡大して示す概略斜視図である。 図3は、マルチワイヤ放電加工装置のワイヤの交換方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、交換方法の一例を説明するための説明図である。 図5は、交換方法の一例を説明するための説明図である。 図6は、交換方法の一例を説明するための説明図である。 図7は、交換方法の一例を説明するための説明図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
実施形態に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例について説明する。図1は、マルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す概略図である。図2は、マルチワイヤ放電加工装置の被加工物の周辺を拡大して示す概略斜視図である。マルチワイヤ放電加工装置1は、図1に示すように、ワイヤRによりインゴットIを放電加工するものであり、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21及びガイドローラ部(ガイドローラ群)30を備えている。
繰り出しボビン20には、未使用のワイヤRが一定量巻き回されている。ワイヤRは、切断面が円形に形成され、芯部と、芯部の周面を被覆する被覆部とから構成されている。芯部は、高純度の鋼であり、例えばピアノ線である。被覆部は、黄銅やタングステン、モリブデンなどの芯部より放電しやすい電気抵抗の低い材料で形成されている。ワイヤRの直径は、例えば、100μm〜140μm程度である。もちろん、ワイヤRの直径は、100μm〜140μmに限定されず、例えば100μm〜200μmでもよい。
繰り出しボビン20は、ガイドローラ部30に向けてワイヤRを繰り出す。ガイドローラ部30は、繰り出しボビン20の近傍に配設され、繰り出しボビン20から繰り出されたワイヤRを案内する。ガイドローラ部30は、複数のガイドローラ30a〜30jから構成されている。ガイドローラ30a〜30jは、円柱状に形成され、ワイヤRが走行する方向に間隔をおいて配設されている。
ガイドローラ30a,30bは、繰り出しボビン20の近傍に配設され、繰り出しボビン20により繰り出されたワイヤRを巻き掛けてワイヤRをガイドローラ30c〜30iに向けて送り出す。
ガイドローラ30c〜30iは、並列ワイヤ部310を構成し、ワイヤRを環状に支持するように配設されている。例えば、並列ワイヤ部310のガイドローラ30c,30d,30e,30g,30h,30iは、環状のワイヤRを内側から支持し、ガイドローラ30fは、環状に構成された並列ワイヤ部310のワイヤRに対して外側から支持するように配設されている。並列ワイヤ部310は、ガイドローラ30a,30bにより送り出されたワイヤRを軸方向(Y軸方向)に一定の間隔をあけて複数回巻き掛ける。並列ワイヤ部310のワイヤRは、例えば、軸方向に0.5mm〜数mm程度の間隔をあけてガイドローラ30c〜30iに8周巻き掛けられている。
ここで、Y軸方向は、ガイドローラ30a〜30jの軸方向である。X軸方向は、Y軸方向と水平面上で直交する方向である。Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向、本実施形態では、鉛直方向である。
並列ワイヤ部310において、ガイドローラ30cは、ガイドローラ30bにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30dに送り出す。ガイドローラ30dは、ガイドローラ30cにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30eに送り出す。ガイドローラ30eは、ガイドローラ30dにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30fに送り出す。ガイドローラ30fは、ガイドローラ30eにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30gに送り出す。ガイドローラ30gは、ガイドローラ30fにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30hに送り出す。ガイドローラ30hは、ガイドローラ30gにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30iに送り出す。ガイドローラ30iは、ガイドローラ30hにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30cに送り出す。これで、並列ワイヤ部310を構成するガイドローラ30c〜30iに1周巻き掛けられたことになる。ワイヤRは、軸方向に0.5mm〜数mm程度の間隔をあけつつ並列ワイヤ部310のガイドローラ30c〜30iに残り7周巻き掛けられる。並列ワイヤ部310は、8周巻き掛けられた最後のワイヤRをガイドローラ30jに送り出す。
ガイドローラ30jは、巻き取りボビン21の近傍に配設され、並列ワイヤ部310から送り出されたワイヤRを巻き掛けて巻き取りボビン21に送り出す。巻き取りボビン21は、ガイドローラ30jから送り出された使用済みのワイヤRを巻き取って回収する。
なお、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21及びガイドローラ30a〜30jは、図示しないモータによって回転駆動される。全てのガイドローラ30a〜30jをモータ駆動とする必要はなく、例えば、並列ワイヤ部310を構成しないガイドローラ30a,30b,30jを従動ローラとしてもよい。ガイドローラ30a〜30jに巻き掛けられたワイヤRが走行する速度は、0.5m/sec〜1m/sec程度である。
並列ワイヤ部310のワイヤRは、一対のガイドローラ30g,30hによりZ軸方向に沿って一定のテンションを有して張設されている。ガイドローラ30g,30hにより張設されたワイヤRは、インゴットIをウェーハにスライスする切断ワイヤ部320を構成する。切断ワイヤ部320のワイヤRは、Z軸方向に沿って上向きへ走行する。
インゴットIは、円柱形状であり、切断ワイヤ部320のワイヤRの間隔で円板状にスライスされる。インゴットIは、導電性がある材料であり、SiC、単結晶ダイヤ、シリコン、GaN(窒化ガリウム)等から形成される。
切断ワイヤ部320の近傍には、インゴットIを支持する支持機構40が設けられている。支持機構40は、基台部41と、支持柱42と、駆動手段43とを備えている。基台部41は、インゴットIを固定するものである。基台部41は、基台41aと、基台41aに固定された板状のサブストレート41bとを備えている。サブストレート41bの前面41cには、インゴットIの周面Iaが導電性接着剤Bにより接着されて固定される。インゴットIは、その端面Ieが切断ワイヤ部320のワイヤRが走行するZ軸方向と略平行になるように基台部41のサブストレート41bに固定される。
支持柱42は、棒状に形成されており、Z軸方向に立設されている。支持柱42は、一端に基台部41が固定され、他端に駆動手段43が固定されている。駆動手段43は、インゴットIとワイヤRとをX軸方向に相対移動させるものである。例えば、駆動手段43は、X軸方向に沿って延在される図示しないボールねじと、パルスモータ等で構成される駆動源とを有する。駆動手段43は、ボールねじのナットに固定された支持柱42をX軸方向に沿って移動させ、支持柱42に固定された基台部41のインゴットIを切断ワイヤ部320のワイヤRに切り込ませる。
マルチワイヤ放電加工は、誘電体である水や油などの加工液Fの中で実施される。切断ワイヤ部320は、加工液Fが貯留された加工槽50の中に浸漬されている。加工槽50の中で、加工液Fに浸漬された切断ワイヤ部320のワイヤRがインゴットIを加工する。
加工槽50は、上面に開口部53を有している。基台部41は、開口部53から加工層50の内部に挿入される。基台部41は、加工槽50に対してX軸方向に往復移動が可能となる。ガイドローラ30fにより送り出されたワイヤRは、開口部53から加工槽50の内部に進入する。加工槽50の内部に進入したワイヤRは、加工槽50内に配設されたガイドローラ30gにより開口部53から加工槽50の外部に送り出される。
マルチワイヤ放電加工装置1は、ワイヤRとインゴットIに給電する給電機構60を備えている。給電機構60は、高周波パルス電源ユニット61と、ワイヤ用電極62と、図示しない基台用電極とを備えている。
高周波パルス電源ユニット61は、ワイヤRと、基台部41に固定されたインゴットIとに高周波パルス電力を供給する。例えば、高周波パルス電源ユニット61は、高周波パルス電力の電圧を調整する電圧調整手段61aと、高周波パルス電力の周波数を所定の周波数に調整するパルス調整手段61bとを備えている。高周波パルス電源ユニット61は、ワイヤ用電極62に接続され、ワイヤ用電極62を介して高周波パルス電力をワイヤRに供給する。ワイヤ用電極62は、棒状に形成され、ガイドローラ30hとガイドローラ30iとの間に張設されるワイヤRに当接されている。また、高周波パルス電源ユニット61は、基台部41に固定される基台用電極に接続され、基台部41を介して高周波パルス電力をインゴットIに供給する。
高周波パルス電源ユニット61から高周波パルス電力を供給して、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加すると、ワイヤRは、正面に配置されたインゴットIに対して放電を行う。例えば、加工液F中で絶縁状態にあるインゴットIとワイヤRの間隔が数十μm位まで近づくと、両者の絶縁が破壊されて放電が発生する。この放電によってインゴットIが加熱されて溶融され、さらに液体の温度が急激に上昇することにより液体が気化し、体積膨張によって溶融箇所を飛散させる。このように、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加することで、インゴットIを溶融すると共に飛散させる処理を断続的に行ってインゴットIの放電加工を実施する。
マルチワイヤ放電加工装置1は、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21、ガイドローラ30a〜30j、駆動手段43及び高周波パルス電源ユニット61を制御する制御手段70を備えている。制御手段70は、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21及びガイドローラ30a〜30jにモータ駆動信号を出力し、ワイヤRの繰り出しや巻き取り、ワイヤRの案内をするように制御する。また、制御手段70は、駆動手段43にモータ駆動信号を出力してインゴットIを切断ワイヤ部320のワイヤRに切り込ませるように制御する。また、制御手段70は、高周波パルス電源ユニット61に制御信号を出力して高周波パルス電力の出力時間などを制御する。
次に、マルチワイヤ放電加工装置の動作例について説明する。先ず、オペレータは、基台部41にインゴットIを固定し、加工槽50内に加工液Fを貯留して、加工情報を登録する。マルチワイヤ放電加工装置1は、加工動作の開始指示があった場合に、加工動作を開始する。加工動作において、制御手段70は、高周波パルス電源ユニット61を制御し、高周波パルス電力をワイヤRとインゴットIに供給する。また、制御手段70は、繰り出しボビン20からワイヤRを繰り出し、ガイドローラ部30によりワイヤRを案内させて一定の速度でワイヤRを走行させる。
ワイヤRは、ガイドローラ30bにより並列ワイヤ部310に送り出される。並列ワイヤ部310に送り出されたワイヤRは、切断ワイヤ部320でインゴットIを放電加工する。例えば、制御手段70は、駆動手段43を制御し、インゴットIを切断ワイヤ部320のワイヤRに向けて移動させ、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加して放電加工を実施し、インゴットIに加工溝を形成する。例えば、インゴットIとワイヤRとが接近すると放電が発生し、インゴットIが溶融されて飛散される処理が断続的に行われ、インゴットIに加工溝が形成される。
マルチワイヤ放電加工装置1は、ワイヤRを巻き取りボビン21で巻き取るため、繰り出しボビン20に巻き付けられたワイヤRが徐々に減少する。マルチワイヤ放電加工装置1は、繰り出しボビン20に巻き付けられたワイヤRの交換が必要な長さまで減少した場合、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21を交換することで設置するワイヤを交換する。
以下、図3から図7を用いて、マルチワイヤ放電加工装置1のワイヤの交換方法について説明する。図3は、マルチワイヤ放電加工装置のワイヤの交換方法の一例を示すフローチャートである。図4から図7は、それぞれ交換方法の一例を説明するための説明図である。図7は、図6のA−A線断面図である。図3に示すフローチャートの各処理は、オペレータがマルチワイヤ放電加工装置に対して作業を行うことで実行することができる。
まず、ワイヤの交換タイミングであるかを判定する(ステップS12)。ワイヤの交換タイミングであるか否かは、繰り出しボビン20に巻き付いているワイヤの量からオペレータが判定してもよいが、マルチワイヤ放電加工装置1にワイヤの交換タイミングであるかを判定するセンサを設け、センサの検出結果をオペレータに通知してもよい。例えば、マルチワイヤ放電加工装置1は、繰り出しボビン20に巻き付いているワイヤの量とワイヤの移動量との関係や、繰り出しボビン20に巻き付いているワイヤの残量を検出し、ワイヤの交換タイミングであるかを判定し、ワイヤの交換タイミングであると判定した場合、音声や画像、光でオペレータに通知してもよい。
オペレータは、ワイヤの交換タイミングではない(ステップS12でNo)と判定した場合、ステップS12に戻る。オペレータは、ワイヤの交換タイミングである(ステップS12でYes)と判定した場合、マルチワイヤ放電加工装置1を停止させる(ステップS14)。
次に、オペレータは、繰り出しボビン20の近傍のワイヤ(第1のワイヤ)Rを切断する(ステップS16)。具体的には、繰り出しボビン20とガイドローラ30aとの間、例えば図1の位置P1でワイヤRを切断する。
次に、オペレータは、繰り出しボビン20を交換する(ステップS18)。つまり、交換が必要な繰り出しボビン20を、ワイヤ(第2のワイヤ)が巻き付けられた新しい繰り出しボビン20に交換する。
次に、オペレータは、接続部材100を準備する(ステップS20)、接続部材100は、図4に示すように中空の円筒部材である。接続部材100は、円筒の内周の径がワイヤRの径よりも大きい。また、接続部材100は、円筒の外周の径がマルチワイヤ放電加工装置1で案内できるワイヤの最大径よりも小さいことが好ましい。例えば、マルチワイヤ放電加工装置1で案内できるワイヤの最大径が300μmの場合、接続部材100は、円筒の外周の径を280μmとすることが好ましい。また、接続部材100の長さは特に限定されないが、例えば、50mm〜60mmである。接続部材は、ワイヤに装着されて移動した場合、ガイド溝に沿って該ガイドローラ群に張設できる柔軟性を備えている。接続部材は、例えばワイヤRよりも軟らかい材料、例えば、ポリイミドで作成することができる。このように、オペレータは、内部にワイヤの端部を挿入した状態でガイドローラ群に張設できる柔軟なチューブ状の接続部材を準備する。
次にオペレータは、ワイヤに接着剤を塗布する(ステップS22)。切断されたワイヤのうち、ガイドローラ30a〜30j及び巻き取りローラ21に巻き付けられている側のワイヤ(第1のワイヤ)R1の端部と、新しい繰り出しボビン20に巻き付けられたワイヤ(第2のワイヤ)R2の端部の両方に接着剤を塗布する。接着剤の塗布は、図5に示すように、接着剤が入った容器110からワイヤR1,R2の端部に接着剤112を滴下することで塗布する。なお、はけ等で接着剤をワイヤR1,R2に塗布してもよい。接着剤としては、速乾性の接着剤を用いることが好ましい。速乾性の接着剤を用いることで、後述するワイヤと接続部材とを接続する工程を短くすることができる。
次にオペレータは、2つのワイヤを接続部材で接続する(ステップS24)。具体的には、図4に示すように、接続部材100の一端の内周にワイヤR1の接着剤102が塗布された端部を挿入させ、接着剤により接続部材100とワイヤR1とを接続する。また、接続部材100の他端の内周にワイヤR2の接着剤104が塗布された端部を挿入させ、接着剤により接続部材100とワイヤR2とを接続する。これにより、ワイヤR1とワイヤR2とを接続部材100と接着剤102、104とで連結する。ここで、接着剤の接着力は、300gf以上とすることが好ましい。これにより、張架時にワイヤにかかる力である100〜300gf以上の力で接着することができる。
このように、オペレータは、ガイドローラ部30及び巻き取りボビン21に巻き付けられたワイヤ(第1のワイヤ)R1の後端を接続部材の一端に挿入し、新しい繰り出しボビン20に巻き付けられたワイヤR1と交換するワイヤ(第2のワイヤ)R2の先端を接続部材の他端に挿入し、ワイヤR1とワイヤR2とを接続する。
オペレータは、2つのワイヤを接続したら、接続部材100が巻き取りボビン21の近傍に移動する位置までワイヤを移動させる(ステップS26)。つまり、ワイヤR1を該巻き取りボビン21で巻き取り、ワイヤR1及び接続部材100がガイドローラ部30を通過させ、ワイヤR1に接続したワイヤR2がガイドローラ部30に巻回させる。これにより、新しい繰り出しボビン20に巻き付けられたワイヤR2が、ガイドローラ部30に巻回され、端部が巻き取りボビン21の近傍に配置される。
ここで、接続部材100で接続されたワイヤR1,R2は、巻き取りボビン21で巻き取られることで、接続部材100は、ワイヤの移動経路に沿って移動する。このため、接続部材100は、ガイドローラ部30の溝を移動する。接続部材100は、柔軟であるため、図6及び図7に示すように、ガイドローラ部30の溝を移動する場合も溝に沿って変形して移動する。これにより、接続部材100が、ワイヤRの経路を移動しても、ワイヤRと同様に変形して搬送されるため、ガイドローラ部30の溝等に与える影響が少ない。
次に、オペレータは、巻き取りボビン21の近傍のワイヤを切断する(ステップS28)。具体的には、巻き取りボビン21とガイドローラ部30との間で、接続部材よりも繰り出しボビン側の位置、例えば図1の位置P2でワイヤRを切断する。ワイヤを切断する位置は、接続部材よりも上流側であるため新しいワイヤとなる。
次に、オペレータは、巻き取りボビン21を交換する(ステップS30)。ワイヤを巻き取った巻き取りボビン21を外し、新しい巻き取りボビンを装着する。次に、オペレータは、巻き取りボビン21にワイヤを固定する(ステップS32)。つまり、新しい巻き取りボビン21に、ガイドローラ30を巻回したワイヤR2の端部を固定する。
以上のように、実施形態に係るマルチワイヤ放電加工装置1のワイヤの交換方法によれば、使用済みのワイヤと交換するワイヤとを柔軟なチューブ状の接続部材で接続し、使用済みワイヤを巻き取りボビンで巻き取る過程で交換するワイヤが自動的にガイドローラ部に巻回されるため、短時間に容易にワイヤを交換できる。また、柔軟な接続部材を用いることで、ワイヤの経路、例えばガイドローラの溝に影響を与えずに、接続部材で接続されたワイヤR1とワイヤR2とを移動させることができる。
例えば、新しいワイヤをワイヤの経路に沿ってガイドローラに巻き付ける場合、オペレータがガイドローラ部に複数回巻き付ける必要があるため、30分から2時間かかっていたのに対して、本実施形態は、ワイヤを接続する作業に4分、接続したワイヤを移動させるのに1分で処理を行うことができる。
本実施形態では、ワイヤと接続部材とを接着剤で接着させたが、ワイヤと接続部材とがワイヤの移動で外れない強度で接続されていればよく、接続する方法は限定されない。例えば両面テープを用いて、ワイヤと接続部材とを接続してもよい。
また、ワイヤRは、高純度の鋼である芯部と、黄銅やタングステン、モリブデンなどの被覆部とから構成されても、黄銅のみから形成されてもよい。また、ワイヤRは、その切断面が円形である例を説明したが、円形以外であってもよい。例えば、ワイヤRは、その切断面が楕円形や多角形であってもよい。
本実施形態では、マルチワイヤーソーが、放電加工を行うマルチワイヤ放電加工装置の場合としたがこれに限定されない。マルチワイヤーソーは、ワイヤに砥石が付着し、ワイヤと被加工物を接触させることで、被加工物を加工するマルチワイヤ加工装置としてもよい。
1 マルチワイヤ放電加工装置
30a〜30j ガイドローラ
320 切断ワイヤ部
40 支持機構
50 加工槽
60 給電機構
F 加工液
I インゴット
R、R1、R2 ワイヤ

Claims (3)

  1. ワイヤを供給する繰り出しボビンと、平行な回転軸を備えワイヤ張設用のガイド溝が形成された複数のガイドローラからなり該繰り出しボビンから供給されたワイヤが複数回巻回されるガイドローラ群と、該ガイドローラ群から該ワイヤを巻き取る巻き取りボビンと、該ワイヤで切断する被加工物を固定する固定基台と、を備えるマルチワイヤーソーにおいて、ワイヤを交換するマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法であって、
    内部にワイヤの端部を挿入した状態で該ガイド溝に沿って該ガイドローラ群に張設できる柔軟なチューブ状の接続部材を準備する接続部材準備ステップと、
    該ガイドローラ群に巻回された第1のワイヤの後端を該接続部材の一端に挿入して固定し、第1のワイヤと交換する第2のワイヤの先端を該接続部材の他端に挿入して固定し、該第1のワイヤと該第2のワイヤとを該接続部材を介して接続する接続ステップと、
    該接続ステップを実施した後、該第1のワイヤを該巻き取りボビンで巻き取り、該第1のワイヤ及び該接続部材に該ガイドローラ群を通過させ、該第1のワイヤに接続した該第2のワイヤが該ガイドローラ群に巻回される巻回ステップと、
    を備えることを特徴とするマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法。
  2. 該接続ステップは、該接続部材の内部に注入した接着剤により該ワイヤを該接続部材に固定することを特徴とする請求項1記載のマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法。
  3. 前記マルチワイヤーソーは、ワイヤ及び被加工物に高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源ユニットを備え、被加工物を放電加工することを特徴とする請求項1または2記載のマルチワイヤーソーのワイヤの交換方法。
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