JP2017006896A - 洗浄フィーダー - Google Patents

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Abstract

【課題】切削加工後の部品等を整列移動させて搬送するとともに、この部品等の洗浄を行う事が出来るコンパクトで且つ騒音の少ない洗浄フィーダを提供する。【解決手段】本願発明の洗浄フィーダ1は、洗剤を用いた洗浄液27を入れた洗浄槽20に被搬送物60が供給され、この被搬送物60は振動によりこの洗浄槽20の壁の内周面23に設けられた螺旋形状の搬送路21を整列移動して排出口24から、水を用いた洗浄液37を入れた外部洗浄槽30の壁に供給される。その後、この被搬送物60は外部洗浄槽30の内周面33に設けられた螺旋形状の搬送路31を整列移動して搬送され排出口34から排出される。【選択図】図7

Description

本願発明は,洗浄フィーダに関する。詳しくは被搬送物が洗浄槽の壁のない周面に設けられた螺旋形の搬送路に沿って洗浄液中を整列、規正、移動しながら洗浄されつつ搬送される洗浄フィーダに関する。
各種機械或いは自動車等の切削加工により制作される部品等は、切屑及び切削油、粉塵がこれらの加工後の部品に付着しているが、これらを完成品又は次工程にまわす為には、この切屑及び切削油、粉塵を洗浄して取り除かなければならない。従来は、洗浄装置が高額である為一台の洗浄装置を共用して使用する事により、製作される各種の部品を、洗浄装置に入れて洗浄していた。このように一台の洗浄装置で多品種の部品を洗浄する場合には、部品毎に専用の洗浄容器に入れて洗浄した場合であっても、部品同士が混入があり、後の工程に支障をきたす場合があり、さらには異種の部品が混入したまま出荷される事もあった。更に、この装置による場合は洗浄装置に加工後の部品を運搬する労力や時間が大きく、人的コスト高くなっていた。
この為に切削加工後の各種部品等を洗浄フィーダにより、リニア振動の部品移送装置に供給し、その後このリニア振動の部品移送装置の移送路上に洗浄油噴出手段を設けて、切削加工後の部品等に洗浄液を吹き付けて、切屑及び切削油を取り除く装置が開示されている(下記特許文献1参照)。この方法は、従来の洗浄方法から見ると優れたものである。しかし、上記方法によると部品供給用のパーツフィーダーだと洗浄用のリニア振動フィーダーが必要あるうえにスペースの確保、振動による騒音が問題となる。
特開平5−285461号公報
上記課題を解決する為に、切削加工後の部品等を整列移動させて搬送するとともに、この部品等の洗浄を行う事が出来るコンパクトで且つ騒音の少ない洗浄フィーダを提供する。
課題を解決する為の手段
本願発明は下記通りである。
1.被搬送物が螺旋形の搬送路を上方向に整列移動して搬送され、該搬送路は円筒状の洗浄槽の壁の内周面に沿って設けられ、該被搬送物は該洗浄槽の洗浄液中を上方向に整列移動して搬送され、該搬送路の上端部に設けられた排出口から排出されることを特徴とする洗浄フィーダ。
本願発明の洗浄フィーダは、切削加工等がなされた部品等を移送するとともに切屑及び切削油等の洗浄を同時に行う事が出来る。この部品等を洗浄液中で部品が回転及び跳躍等により洗浄液と接触及び摩擦を増加して効率よく洗浄され、又部品同士のぶつかり合いにより大きな洗浄効果が得られる。また、洗浄液中で部品等が搬送される為に騒音は極めて小さい。
2.上記洗浄槽の洗浄槽外側側面に洗浄液の加熱ヒーターを備える洗浄フィーダ。
本願発明は洗浄液を高温にする事及び加熱による洗浄液の対流により大きな洗浄効果が得られる。
3.更に上記洗浄槽の外部には内周面に沿って螺旋形状の搬送路を有した円筒形状の外部を備え、上記搬送路の上端部に設けられた排出口から外部洗浄槽に排出された被搬送物は、該外部洗浄槽の内周面に沿って設けられた螺旋形の搬送路を上方向に整列移動して外部洗浄液中を搬送され姿勢を規制し排出される洗浄フィーダ。
4.上記外部洗浄槽の内側側面に洗浄液の加熱ヒーターを備える洗浄フィーダ。
発明の効果
本願発明の洗浄フィーダは、構造が簡単、設置面積が小さく、静かで且つ安全な洗浄が出来る。本発明は、切削加工をした部品等を次工程に搬送するとともに切屑及び切削油の洗浄が出来、これらの工程間に設置出来るコンパクトなものである為、そのライン専用に設置出来、切削等加工ラインに異種の部品が混入する事が無い。また洗浄が確実である為、最終製品として出荷する場合も最適である。
また、本願発明は洗浄液の加熱により洗浄効果を上げるとともに、加熱による洗浄液の対流により洗浄効果が増す。
更に、本願発明は洗浄槽が独立した二重円筒形であって、内部洗浄槽で洗浄された部品等を更に外部に設けられた外部洗浄槽で洗浄される為、切削加工部品等の完全な洗浄が可能である。
発明を実施する為の最良の形態
本願発明を実施する為の最良の形態について図を用いて説明する。尚、本願発明はこれらの図に限定されるものでは無い。本願発明の洗浄フィーダ1に使用される被搬送物の種類は、特に限定されない。例えば機械及び自動車等に使用される部品等であって切削加工されたものに好ましく適用されるが、この他にも例えば鍛造品のように切削される事無く工作油で汚染された部品等にも使用できる。
本願発明の洗浄フィーダは、後述するようにコンパクトである為、切削加工等により製作された部品等を次工程に移送する間に洗浄が可能であり、工程と工程の間に設ける事が出来る。
この為、切削加工後の部品を洗浄のみの為に他所に移送する必要が無く、人件費の高騰を抑える事が出来る。また、工程間に設置される場合は、異種の部品等が混入する事は無い。
一般の切削加工等の作業現場は、多種の機械が使用される為に騒音が大きく、作業者の健康上好ましいものとは言えない。本願発明は、切削加工品等の被搬送物を洗浄液中で搬送し、この搬送中に洗浄を済ましてしまうものである為、極めて静かであり、働く者の作業環境に優れる。
図1は、本願発明の洗浄フィーダ1斜視図である。また図2は平面図であり、図3は本願発明の洗浄フィーダ1の洗浄槽20の一部断面図である。これらの図の示すように、洗浄槽20は、円筒形状であるのは、その内周面23に螺旋形状の搬送路21を設ける為であり、この図に示す形のみならず汎用のパーツフィーダに使用されるボウルの如く従断面をすり鉢形状とする事も出来る。
この洗浄槽20の大きさは特に限定されない。被搬送物の大きさ、製作速度及び被搬送物の形状等により任意に選択出来る。好ましくは内直径200mm〜1200mm、より好ましくは250mm〜1000mmである。高さ200mm〜700mm、より好ましくは300mm〜600mmである。この範囲の大きさであれば、通常の切削等された部品等の搬送及び洗浄に問題は無く、コンパクトである為、工程間に設置する事が出来るからである。
この発明に使用される搬送路21は、この洗浄槽20の内周面23に沿って設ける。この搬送路21は図3に示すように洗浄槽20の壁22に対して鋭角とする。この搬送路21の旋回数は特に限定されない。被搬送物の形状等により任意に選択出来る。図3に示すように搬送路21は洗浄槽20の底部幅広であり、上部になるほど幅狭にする。図4に示すように34で部品等の姿勢を規正し搬出する。図7は、被搬送物60の搬送及び洗浄模式図である。この図に示すように被搬送物60は上方に向かって搬送されるうちに一列に整列される。
この洗浄槽20は斜視図1に示すバネ取付けブロック40に固定されている。
このバネ取付けブロック40は汎用の振動部50と傾斜板バネで結合されている。公知のように振動部50は電磁石と板バネで構成され、電磁石のon/offによる力を板バネを利用し増幅し、振動を発生する。この振動は、板バネの角度を調整する事で方向性もたせる事が可能で、洗浄槽20内に投入した被搬送物を一定方向に搬送する。公知の方法により電磁石の大きさ、板バネの形状・材質、電磁石と板バネの幅など様々要因で、振動量が変化させる事が出来る。
この洗浄槽20には、供給された被搬送物は、洗浄槽20の洗浄液中で上記、振動により被搬送物は跳躍し、被搬送物同士が衝突を繰り返し切屑及び切削油を除去されていく。特に振動による被搬送物同士の衝突を繰り返し切屑を効果的に洗い流す。また、被搬送物の跳躍は洗浄液との接触及び摩擦を増加する為切削油の洗浄に効果的である。
この発明に使用する洗浄液27の種類に限定は無い。温水を用いる事も出来るし、界面活性剤を主原料とした市販のアルカリ性、中性又は酸性洗浄液を用いる事が出来る。この洗浄液は通常は加熱して使用する。洗浄効果が大きい為である。この加熱温度は特に制限は無いが55℃〜75℃である。温度が高いと洗浄力は増加するが、火傷による危険度が増す。
他の本願発明は、洗浄槽20の洗浄槽外側側面、洗浄液27の加熱器26を備える。この加熱器26は洗浄液の温度を適切に維持、管理するとともに図7に示すように加熱による対流T1により被搬送物と洗浄液の接触を増加して洗浄効果を高める。また本願発明の洗浄フィーダ1によれば、排出口24付近にまで搬送された被搬送物は振動により洗浄液27は振るい落とされるとともに洗浄液27で高温にされた被搬送物は早急に乾燥される為特に乾燥装置は必要としない場合がある。また必要に応じて乾燥装置を設ける事も出来る。
また、洗浄液は使用経過に伴い暫時洗浄能力が低下する為、適宜洗浄液の追加又は交換をする必要がある。この為、洗浄槽20にはオーバーフロー管25を設ける事が好ましい。
このオーバーフロー管のフランジには図示しないが伸縮継手等を用いて排水管に接続する。本加熱器26に加えて洗浄効果を増す為に、この洗浄槽20に洗浄物の攪拌を促す為、図示しないが給水ノズルは洗浄効果に優れるマイクロバブル噴射及び洗浄液の濾過装置をポンプを使用による洗浄液循環装置を設ける事も出来る。又、通常は切削屑、劣化洗浄液を排出する為のドレン管のフランジには、図示し無いが伸縮継手等を用いてバブル設けて排水管に接続する。
又、コントロールパネル(図示しない)により、従来技術に基づいて、振動及び振動周期は自由にコントロール出来、搬送速度及び洗浄具合を調整出来る。洗浄しつつ搬送された被搬送物60は、排出口24から排出される。ここで排出された被搬送物60は、次工程例えれば組み付け工程、防錆工程に搬送する事が出来る。本願発明の洗浄フィーダ1を直列に設置して洗浄した被搬送物60を後方の洗浄フィーダ1で水洗いする事も出来る。
他の本願発明は上記洗浄槽20の外部には、壁32の内周面33に沿って螺旋形状の搬送路31を有した円筒形状の外部洗浄槽30を備える。図4は本願発明の外部洗浄槽30を備えた洗浄フィーダ1斜視図である。また、図5はこの平面図であり図6は外部洗浄槽30付き洗浄フィーダのB−B一部断面図であり、図7は被搬送物の搬送及び洗浄の状態を表した模式説明図である。上述の洗浄槽20に供給された被搬送物60は上記搬送路21の上端部に設けられた排出口24から排出され、外部洗浄槽30に供給され、該外部洗浄槽30の内周面33に沿って設けられた螺旋形状の搬送路31を上方向に整列移動して外部洗浄液中37を搬送される。
一般には、切削加工後の部品等は、上述の洗剤を用いた洗浄された後に、この洗剤を洗い流して清浄にされる。本願発明は上述の洗浄槽20の外部に更に洗浄槽30を設けて切削加工後の部品等を洗浄液27で洗浄した後この洗浄液27を洗浄液37で洗浄する。この外部洗浄槽30には、上述の洗浄槽20と同一の板バネ取付けブロック40及び振動部50を使用する為、本願発明の外部洗浄槽を洗浄フィーダは極めてコンパクトであり、安価に製作出来る。
この外部洗浄槽30は、円筒形状であり中心は、上述の洗浄槽20と同一にして設けられる。この外部洗浄槽30の大きさは特に限定されない。被搬送物の大きさ、製作速度及び被搬送物の形状等により任意に選択出来る。好ましくは内直径300mm〜1500mm、より好ましくは400mm〜1200mmである。
高さは好ましくは200mm〜700mm、より好ましくは300mm〜600mmである。
この範囲の大きさであれば、通常の切削加工等された部品等の搬送及び洗浄に問題なく、コンパクトである為工程間に設置する事が出来るからである。
この外部洗浄槽30に使用される洗浄液37の種類は特に制限されない。上述の洗浄液27で洗浄して被搬送物60を清浄に出来ればよい。一般にはこの洗浄液37として水を使用する。この洗浄液37は高温ほど洗浄能力が大きくなる。この為洗浄液37の温度を高める為の加熱器36を設ける事が好ましい。この加熱器37の大きさ、数は特に制限は無い。洗浄槽30の大きさにより自由に選択できるが、図5に示すように洗浄液37の全体にむら無く加熱出来るように適宜配置する。この加熱器を設ける事により図7に示す対流T2が生じ、被搬送物60と洗浄液37の接触が大きくなり洗浄効果を増す。
また、図示しないが、上述の洗浄槽20の洗浄液27及び外部洗浄槽30の洗浄液37の回収タンク、循環ポンプ、洗浄液27、37の濾過装置、洗浄槽20、外部洗浄槽30の底部にマイクロバブルジェットノズル使用して、被搬送物60の更なる、攪拌、洗浄効果を挙げる事も出来る。
被搬送物60の搬送速度は、公知の方法により電磁石大きさ、板バネの形状・材質、電磁石と板バネ幅等を変更する事により調整出来る。又、搬送路21、31の旋回数、洗浄槽20及び外部洗浄槽30の高さ、内直径を変形する事によっても調整出来る。又、オーバーフロー管35及びドレン管38については、上述のオーバーフロー管28がそのまま適用出来る。
(1)実施
下記の諸元に基づいて、外部洗浄槽を設けた洗浄フィーダを用いて実施した。
被搬送物60 :切削加工後ボルト(直径10mm、長さ30mm)
洗浄槽20の直径 :250mm
洗浄槽20の高さ :550mm
搬送路21の旋回数 :11
洗浄液27の種類 :中央化研アルカリ性洗浄液
洗浄液の温度 :60℃
加熱器26 :八光電機シリコンラバーヒーター
外部洗浄槽30の直径 :500mm
外部洗浄槽30の高さ :500mm
外部搬送路31の旋回数 :10
外部洗浄液37の種類 :水
洗浄液の温度 :60℃
加熱器36 :八光電機シリコンラバーヒーター
振動部 :シマテック社製
(2)結果
排出口34から排出されたボルト300個を肉眼検査したところ、切屑、粉塵の付着は全く認められなく、検査機関に依頼したところ洗浄槽20で約10分の洗浄時間で排出口24で排出されたボルトに切削油の成分は認められず、更に外部洗浄槽30で約3分の洗浄時間で排出口34で排出されたボルトに洗浄槽20の洗浄液、(アルカリ性洗浄液)の成分も検出されることが認められなかった。
本願発明の斜視図である。 本願発明の平面図である。 図2に係る洗浄槽部分のA−Aの一部断面図である。 外部洗浄槽を備えた斜視図である。 外部洗浄槽を備えた平面図である。 図5に係るB−Bの一部断面図である。 被搬送物の搬送及び洗浄の状態を表した模式説明図である。
1 洗浄フィーダ
20 洗浄槽
21 搬送路
22 壁
23 内周面
24 排出口
26 加熱ヒーター
27 洗浄液
30 外部洗浄槽
31 外部洗浄槽の搬送路
32 外部洗浄槽の壁
33 外部洗浄槽の内周面
34 外部洗浄槽の排出口
36 外部洗浄槽の加熱ヒーター
37 外部洗浄槽の洗浄液

Claims (2)

  1. 被搬送物が螺旋形状の搬送路(21)を上方向に整列移動して搬送され、該搬送路(21)は円筒状の洗浄槽(20)の壁(22)の内周面(23)に沿って設けられ、該搬送物は該洗浄槽(20)の洗浄液(27)中を上方向に整列移動して搬送され、該搬送路(21)の上端部に設けられた排出口(24)から排出される事を特徴とする洗浄槽(20)と更に、上記洗浄槽(20)の外部には、壁(32)の内周面(33)の内周面(33)に沿って螺旋形状の搬送路(31)を有した円筒形状の独立した外部洗浄槽(30)を備え、上記搬送路(21)の上端部に設けられた排出口(24)から排出された被搬送物は、該外部洗浄槽(30)に供給され、該外部洗浄槽(30)の壁(32)の内周面(33)に沿って設けられた螺旋形状の搬送路(31)を上方向に整列移動排出して外部洗浄液(37)中を搬送さる、独立した2槽から形成される構造を特徴とする洗浄フィーダ。
  2. 上記洗浄槽(20)の外側側面に洗浄液(27)の加熱ヒーター(26)と上記外部洗浄槽(30)の内側側面に外部洗浄液(37)の加熱ヒーター(36)を備える請求項1に記載の洗浄フィーダ。
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