JP2017005136A - 電流制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ソレノイドの温度変化に伴う電流変動を高精度で抑制することができる電流制御装置を提供する。
【解決手段】ソレノイド駆動回路8は、デューティ比に応じたパルス電圧をソレノイド10へ印加する。演算装置2は、パルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングにソレノイド10に流れる電流に対応する第1及び第2の電流値又は第1及び第2の電圧値、第1のタイミングから第2のタイミングまでの期間、並びにソレノイド10の自己インダクタンス値に基づいて、ソレノイド10の内部抵抗値の推定値である推定抵抗値を算出する電圧-抵抗値変換部19、及び推定抵抗値に基づいてデューティ比を補正する抵抗値補正部7を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電流制御装置に関する。
近年の低燃費自動車の開発や、より変速ショックのない変速機の開発に伴い、変速機の油圧は、目標油圧により速く到達し、より安定した油圧を供給する事が求められ、油圧を制御するためのリニアソレノイドの電流精度は、従来の変速機より高い精度が求められる。
前記の高精度な電流制御に対応するために、高性能電流センサや温度センサの追加、および、センサの配線系経路追加などを行う場合、電流制御装置に対し部品点数が増加するため、低価格化や、軽量化による低燃費化に対する傾向に逆行している。
一方、CPUの小型化、高速度演算化、低価格化は進んでおり、センサを追加することなく、高精度の電流制御を実現することが望ましい。
このような状況に対して、いかなる温度環境においても正確にリニアソレノイドの電流制御を行う電流制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9-280411号公報
特許文献1で提案されるような方式では、目標指示電流値とフィードバック電流値との差が所定範囲内に無い場合は、精度の良い抵抗値を演算出来ないため(特許文献1の請求項2参照)、意図した出力電流の応答性や安定性が得られない場合がある。
所定範囲内に無い場合とは、目標指示電流値に対して出力電流値が安定する前の場合や、電源電圧変動やグランド変動等の外乱によって、目標指示電流値と出力電流値との差分が絶えず発生した場合である。その場合、精度の良い抵抗値を算出できず、その結果、適切な出力デューティを抵抗値から算出しリニアソレノイドへ出力することが出来ない。そのため、意図した出力電流の応答性や安定性が得られない場合がある。
特に当該リニアソレノイド電流制御装置が車両用自動変速機に用いられ、その車両が寒冷地にある場合に、自動変速機の作動油の油温とリニアソレノイドの温度が低い状態で電流を流し続けると油温が低く、リニアソレノイドの温度が高い状態となる。その状態で前記外乱が発生し続けて目標指示電流値と出力電流との差分が絶えず発生すると、出力電流の応答性と安定性の悪化は顕著となる。
温度変化によるリニアソレノイドの電流変化が大きいと、変速ショックなど変速性能の悪化につながるため、変速機に用いられるリニアソレノイドの電流制御においては、温度変化による電流変化は可能な限り抑制することが望ましい。
本発明の目的は、目標指示電流値とフィードバック電流値との差分が発生しても、ソレノイドの温度変化に伴う電流変動を高精度で抑制することができる電流制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、デューティ比に応じたパルス電圧をソレノイドへ印加するソレノイド駆動回路と、前記パルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングに前記ソレノイドに流れる電流に対応する第1及び第2の電流値又は第1及び第2の電圧値、前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの期間、並びに前記ソレノイドの自己インダクタンス値に基づいて、前記ソレノイドの内部抵抗値の推定値である推定抵抗値を算出する算出部、及び前記推定抵抗値に基づいて前記デューティ比を補正する補正部を有する演算装置と、を備える。
本発明によれば、目標指示電流値とフィードバック電流値との差分が発生しても、ソレノイドの温度変化に伴う電流変動を高精度で抑制することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態によるリニアソレノイドの電流制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態によるリニアソレノイド駆動中の電圧測定ポイントを示した図である。 本発明の一実施形態の中で、電圧-抵抗値変換部の推定抵抗値算出フローを示した図である。 本発明の一実施形態の中で、推定抵抗値選択部の抵抗値選択フローを示した図である。
以下、図1を用いて、本実施形態によるリニアソレノイドの電流制御装置の動作について説明する。リニアソレノイドは、例えば、車両用自動変速機の油圧制御に用いられる。
電流制御装置1は演算装置2とハードウェア処理装置3から構成されており、演算装置2は、例えばマイクロコンピュータなどを用いることができる。ハードウェア処理装置3は、ソレノイド駆動回路8、電流測定用シャント抵抗9、油温検出センサ11、A/D変換器12、ソレノイド電流モニタ回路13、A/D変換器14から構成されている。
ソレノイド駆動回路8は、入力される出力デューティのOn・Off信号に合わせてリニアソレノイド10に電圧を印加するためのハードウェア回路である。換言すれば、ソレノイド駆動回路8は、デューティ比に応じたパルス電圧をソレノイドへ印加する。
リニアソレノイド10に流れる電流を測定するために、電流測定用のシャント抵抗9をソレノイド駆動回路8とリニアソレノイド10の間に直列に接続される。
電流制御装置1は、シャント抵抗9の両端の電圧値をA/D変換するためにアナログ電圧値を増幅させるソレノイド電流モニタ回路13を有し、その出力のアナログ電圧値をディジタル値に変換するA/D変換器14を有し、そのディジタル電圧値を電流値に変換する電圧-電流変換部17を有し、その電流値の平均値を算出する電流平均値算出部18を有している。
目標指示電流4は、リニアソレノイドに流したい電流値である。
電流制御装置1は、オイル経路に流れている作動油の温度を測定するために、リニアソレノイド10に接続するオイル経路に流れている作動油の温度をアナログ電圧値に変換する油温検出センサ11を有し、そのアナログ電圧値をディジタル電圧値に変換するA/D変換器12を有し、ディジタル電圧値を温度に変換する電圧-温度変換部15を有している。
温度-抵抗値変換部16は、油温値から、リニアソレノイドの抵抗値とシャント抵抗値を算出する。Tを油温、T0を基準温度、RL0を基準温度T0におけるリニアソレノイド10の電気抵抗、αLを単位温度当たりのリニアソレノイドの電気抵抗値の変化率、ΔTLTを油温Tの時の補正温度係数とすると、リニアソレノイドの内部抵抗値RLは(1)式、RSをシャント抵抗値とすると油温から求めた推定抵抗値ResOは(2)式で与えられる。
Figure 2017005136
Figure 2017005136
なお、基準温度T0は、通常、常温であるが、任意に決めることが出来、ΔTLTは、実測から求める。
PID制御5は、目標指示電流と、電流平均値との差に基づいて、フィードバック補正電流を算出し、このフィードバック補正電流と前述の目標指示電流値とを加算し、この加算結果を基準電流として電流-デューティ変換部6へ出力する。
電流-デューティ変換部6は、基準電流値を受け取り、基準温度でのリニアソレノイドの基準抵抗値における目標出力電流相当の基準デューティを算出する。電流とデューティの変換係数は実測等から求めることができる。基準抵抗値は、通常、常温時の抵抗値であるが、任意に決めることが出来る。
抵抗値補正部7は、後述する推定抵抗値選択部20から出力された推定抵抗値のResを基に、推定抵抗値Resに対応する予め実測から求めた抵抗値補正係数のA(Res)を算出し、電流-デューティ変換部6から出力された基準デューティとA(Res)を基に、出力デューティDoutを算出する。なお、抵抗値補正部7(演算装置2)は、推定抵抗値に基づいてデューティ比を補正する補正部として機能する。
ここで、抵抗値補正係数A(Res)は、電流制御装置1が推定抵抗値Resを推定したときに、出力電流値を目標指示電値に近づけるために、基準デューティDrefを補正する値であり、この値は実測などから求めることが出来る。基準デューティDrefと抵抗補正係数A(Res)から、出力デューティDoutは(3)式で与えられる。
Figure 2017005136
電圧-抵抗値変換部19は、出力デューティDoutの1周期のOffデューティ区間で少なくとも、2点以上の測定ポイントで、ソレノイド電流モニタ回路13、A/D変換器14を介して、シャント抵抗9に印加される電圧値を測定し、その2点以上の電圧測定値の比を基に温度変化による影響を受け変化した、リニアソレノイドの内部抵抗値RLとシャント抵抗値RSの和の推定抵抗値ResRを算出する。
換言すれば、電圧-抵抗値変換部19(演算装置2)は、ソレノイド駆動回路8によってリニアソレノイド10に印加されるパルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングにリニアソレノイド10に流れる電流に対応する第1及び第2の電圧値、第1のタイミングから第2のタイミングまでの期間、並びにリニアソレノイド10の自己インダクタンス値に基づいて、リニアソレノイドの内部抵抗値の推定値である推定抵抗値を算出する算出部として機能する。電圧-抵抗値変換部19での推定抵抗値ResRの算出方法については、図2で説明する。
推定抵抗値選択部20は、温度-抵抗値変換部16によって算出された推定抵抗値ResOか、電圧-抵抗値変換部19によって算出された推定抵抗値ResRのどちらを採用するかの判定を行い、抵抗値補正部7に推定抵抗値のResを出力する。判定基準は、後述する推定抵抗値選択フローに記載する。
次に、図2を用いて、電圧測定ポイントと、電圧値から推定抵抗値ResRを導出する方法を説明する。
図2において、(A)は、出力デューティDoutをソレノイド駆動回路8に入力したときの、ソレノイド駆動回路8から出力される出力電圧である。
(B)は、リニアソレノイド10に前記(A)が印加された時の、リニアソレノイドに流れる電流値である。
(C)は、前記(A)が印加された時の、シャント抵抗9の端子間に印加される電圧値である。
測定ポイントP1は、シャント抵抗9に印加される電圧値を測定するポイントであり、(A)の出力デューティの1周期の内、Offデューティ区間の測定ポイントであり、デューティがOnからOffに変化した瞬間にA/D変換を実施する測定ポイントである。
測定ポイントP2は、シャント抵抗9に印加される電圧値を測定するポイントで、P1の次に測定するポイントであり、(A)の出力デューティ1周期のOffデューティ区間の中で、出力デューティOnからOffに切り替わる所から、PID制御部5及び加算器によって次の制御周期の基準電流値が算出されるまでの時間の所定時間前にA/D変換を実施する測定ポイントである。
IHは、(A)がHigh電圧から、Low電圧へ切り替わるときの、電流値が最大になった時の、電流値を示す。
I1は、ポイントP1でのリニアソレノイド10に流れる電流値である。I2は、ポイントP2でのリニアソレノイド10に流れる電流値である。V1は、ポイントP1でのシャント抵抗9の端子間の電圧値である。V2は、ポイントP2でのシャント抵抗9の端子間の電圧値である。すなわち、V1、V2(第1及び第2の電圧値)は、リニアソレノイド10に印加されるパルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングにそれぞれ測定されるシャント抵抗9の電圧値である。
測定時間t1は、IHのポイントから測定ポイントP1までの時間である。測定時間t2は、測定ポイントP1からP2までの時間である。Lは、リニアソレノイドの自己インダクタンスであり、事前に実測しておく必要がある。自己インダクタンスLは、例えば、演算装置2の内蔵メモリ又は外部メモリに記憶される。RLは、リニアソレノイドの内部抵抗値であり、図1のリニアソレノイド10の内部抵抗値に相当する。RSは、電流測定用のシャント抵抗の抵抗値であり、図1のシャント抵抗9の抵抗値に相当する。
ここで、I1は、(4)式で示される。
Figure 2017005136
また、I2は、(5)式で示される。
Figure 2017005136
ここで、P1の測定ポイントでのシャント抵抗のV1は(6)式、P2の測定ポイントでのシャント抵抗のV2は(7)式で表すことが出来る。
Figure 2017005136
Figure 2017005136
(6)と(7)式の比を(8)式で表すことが出来る。
Figure 2017005136
(8)式の対数をとると(9)式で表すことが出来る。
Figure 2017005136
(9)式より、シャント抵抗に印加されるV1、V2と、測定時間t2、自己インダクタンスLから、リニアソレノイドの内部抵抗値RLとシャント抵抗値RSの和の推定値ResR(=RL+RS)を算出することが出来る。
次に図3を用いて、電圧-抵抗値変換部19における推定抵抗値ResRを算出するフローを説明する。
推定抵抗値ResRの算出を開始すると、図2における1周期内のOffデューティ区間の測定ポイントP1 、P2でのシャント抵抗の電圧値V1とV2を検出し(ステップS101,S102)、測定ポイントP1からP2までの時間t2を算出する(ステップS103)。前記、V1とV2、t2と、あらかじめ測定したリニアソレノイド10の自己インダクタンスLを参照し(ステップS104)、参照したLを(9)式に代入することにより(ステップS105)、推定抵抗値ResRを算出する。
次に図4を用いて、推定抵抗値選択部20において、温度-抵抗値変換部16によって算出された推定抵抗値ResOか、電圧-抵抗値変換部19によって算出された推定抵抗値ResRのどちらかを選択するフローを説明する。
推定抵抗値選択部20は、電圧-抵抗値変換部19によって、シャント抵抗の電圧値が、出力デューティのOffデューティ区間で少なくとも2点以上測定できていることを確認する(ステップS106)。
ここで、出力デューティのOff区間で1点しか測定できない、または、1点も測定出来ない場合とは、ソレノイド駆動回路8から、出力される出力デューティ1周期のOffデューティ区間の中で、出力デューティOnからOffに切り替わる所から、PID制御部5及び加算器によって次の制御周期の基準電流値が演算されるまでの時間の所定時間で、A/D変換を2回行えないときである。例えば、出力デューティのOn区間が長すぎる場合である。
Offデューティ区間の所定時間に1点しか測定出来ない、または、測定出来なかった場合(ステップS106:No)は、油温を入力値として、温度-抵抗値変換部16によって算出された推定抵抗値ResOを採用(選択)する(ステップS109)。
シャント抵抗9の電圧値が、出力デューティのOff区間で少なくとも2点以上測定出来た場合、電圧-抵抗値変換部19で算出された、推定抵抗値ResRが異常でないことを確認する(ステップS107)。ここで、演算装置2は、自動変速機の作動油の油温が所定の範囲内であるか否かを判定する判定部として機能する。
電圧-抵抗値変換部19で算出された、推定抵抗値ResRが異常であれば(ステップS107:No)、温度-抵抗値変換部16によって算出された推定抵抗値ResOを採用し(ステップS109)。推定抵抗値ResRが正常であれば(ステップS107:Yes)、電圧-抵抗値変換部19で算出された推定抵抗値ResRを採用する(ステップS108)。
ここで、電圧-抵抗値変換部19で算出された推定抵抗値ResRが異常な場合とは、推定抵抗値ResRが抵抗値として取りうる範囲から逸脱している時、または、推定抵抗値ResRから算出したリニアソレノイド10の温度が、外気温度、油温、前回推定抵抗値ResRから算出したリニアソレノイド温度と比較し、所定の範囲を逸脱している場合を指している。
前述の異常となる場合は、リニアソレノイド10に流れる電流値を測定する際にノイズを含んだ電圧値を測定する可能性がある。そこで、ノイズによる影響で異常な抵抗値を算出してしまうことを排除するために、この判定(ステップS107)を行う。
ここで、演算装置2(16、19、20)は、作動油の油温が所定の範囲内の場合、V1、V2(第1及び第2の電圧値)に基づいて、推定抵抗値を算出し、作動油の油温が所定の範囲外の場合、自動変速機の作動油の油温に基づいて、推定抵抗値を算出する算出部として機能する。これにより、ノイズによる影響で異常な抵抗値を算出した場合でも、リニアソレノイド10の温度変化に伴う電流変動を抑制する精度を確保できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、目標指示電流値とフィードバック電流値との差分が発生しても、リニアソレノイド10の温度変化に伴う電流変動を高精度で抑制することができる。
詳細には、リニアソレノイド10の温度を直接測定できなくても、リニアソレノイド10の駆動中に、温度変化に伴うリニアソレノイド10の内部抵抗値や電流値測定用のシャント抵抗9の抵抗値の変化量に応じて、適正な出力電流を出力するための出力デューティを制御駆動周期毎に算出することにより、温度変化が生じた場合でもリニアソレノイド10の電流変動を最小限に抑制することが可能である。
(変形例)
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、リニアソレノイド10に直列に接続したシャント抵抗9の電圧値を測定しているが、トランスを用いた非接触型等の電流測定器にて、測定しても良い。その場合は、リニアソレノイド10に流れる電流を直接計測出来る。
ところで、(4)と(5)式の比を(10)式で表すことが出来る。
Figure 2017005136
(10)式の対数をとると(11)式で表すことが出来る。
Figure 2017005136
上述したようにリニアソレノイドに流れる電流測定が可能であれば、(11)式を用いてリニアソレノイドの内部抵抗値RLとシャント抵抗値RSの和の推定抵抗値ResRを算出することが出来る。
この場合、演算装置2は、ソレノイド駆動回路8によってリニアソレノイド10に印加されるパルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングにリニアソレノイド10に流れる電流に対応する第1及び第2の電流値、第1のタイミングから第2のタイミングまでの期間、並びにリニアソレノイド10の自己インダクタンス値に基づいて、リニアソレノイドの内部抵抗値の推定値である推定抵抗値を算出する算出部として機能する。
なお、演算装置2は、作動油の油温が所定の範囲内の場合、I1、I2(第1及び第2の電流値)に基づいて、推定抵抗値を算出し、作動油の油温が所定の範囲外の場合、自動変速機の作動油の油温に基づいて、推定抵抗値を算出する算出部として機能してもよい。
また、電流-デューティ変換部6から抵抗値補正部7の順番で、出力デューティを算出しているが、この順番は、逆でもよい。すなわち、推定抵抗値選択部20によって選択された推定抵抗値Resを基に基準電流値を補正し、そのあとで、電流-デューティ変換部6で、出力デューティへ変換しても良い。
以上説明したように、本変形例によれば、目標指示電流値とフィードバック電流値との差分が発生しても、リニアソレノイド10の温度変化に伴う電流変動を高精度で抑制することができる。
詳細には、リニアソレノイド10の温度変化に伴う抵抗値の変化量に応じて、適正な出力電流を出力するための補正に必要なデューティの増減量を求め、次回制御タイミングにおける出力デューティを算出し、前記算出した出力デューティをソレノイド駆動回路8に与える。これにより、周囲条件の変化によるリニアソレノイドの電流変化を最小限に抑えるように制御することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、タイミングチャートに示した信号極性は、一例であり、これに限定するものではない。また、上記の各構成、は、それらの一部又は全部を、例えばひとつの集積回路で実現してもよいし、複数の集積回路で実現しても良い。
また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
なお、本発明の実施形態は、以下の態様であってもよい。
〔第1の態様〕
電流制御装置(1)は、
ソレノイド(リニアソレノイド10)の目標電流値(目標指示電流4)と測定されたソレノイドの電流値(電流平均値)に基づいて、目標電流値を補正した値である基準電流値を算出するフィードバック制御装置(減算器、PID制御部5、加算器)をさらに備え、
電流制御装置(1)は、
前記基準電流値をデューティ比に変換する変換部(電流-デューティ変換部6)をさらに備える。
〔第2の態様〕
デューティ比に応じたパルス電圧をソレノイドへ印加する工程と、
前記パルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングに前記ソレノイドに流れる電流に対応する第1及び第2の電流値又は第1及び第2の電圧値を測定する工程と、
前記第1及び第2の電流値又は第1及び第2の電圧値、前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの期間、並びに前記ソレノイドの自己インダクタンス値に基づいて、前記ソレノイドの内部抵抗値の推定値である推定抵抗値を算出する工程と、
を有する推定抵抗値算出方法。
1 電流制御装置
2 演算装置
3 ハードウェア処理装置
4 目標指示電流値
5 PID制御部
6 電流-デューティ変換部
7 抵抗値補正部
8 ソレノイド駆動回路
9 電流測定用シャント抵抗
10 リニアソレノイド
11 油温検出センサ
12 A/D変換器
13 ソレノイド電流モニタ回路
14 A/D変換器
15 電圧-温度変換部
16 温度-抵抗値変換部
17 電圧-電流変換部
18 電流平均値算出部
19 電圧-抵抗値変換部
20 推定抵抗値選択部

Claims (5)

  1. デューティ比に応じたパルス電圧をソレノイドへ印加するソレノイド駆動回路と、
    前記パルス電圧の立ち下がりから立ち上がりまでの期間に含まれる第1及び第2のタイミングに前記ソレノイドに流れる電流に対応する第1及び第2の電流値又は第1及び第2の電圧値、前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの期間、並びに前記ソレノイドの自己インダクタンス値に基づいて、前記ソレノイドの内部抵抗値の推定値である推定抵抗値を算出する算出部、及び前記推定抵抗値に基づいて前記デューティ比を補正する補正部を有する演算装置と、
    を備えることを特徴とする電流制御装置。
  2. 請求項1に記載の電流制御装置であって、
    前記ソレノイドに直列に接続されるシャント抵抗をさらに備え、
    前記第1及び第2の電圧値は、
    前記第1及び第2のタイミングにそれぞれ測定される前記シャント抵抗の電圧値であり、
    前記推定抵抗値は、
    前記ソレノイドの内部抵抗値と前記シャント抵抗の抵抗値の和である
    ことを特徴とする電流制御装置。
  3. 請求項1に記載の電流制御装置であって、
    前記ソレノイドは、
    車両用自動変速機の油圧制御に用いられるソレノイドであり、
    前記演算装置は、
    前記自動変速機の作動油の油温が所定の範囲内であるか否かを判定する判定部をさらに有し、
    前記算出部は、
    前記作動油の油温が前記所定の範囲内の場合、前記第1及び第2の電流値又は前記第1及び第2の電圧値に基づいて、前記推定抵抗値を算出し、
    前記作動油の油温が前記所定の範囲外の場合、前記自動変速機の作動油の油温に基づいて、前記推定抵抗値を算出する
    ことを特徴とする電流制御装置。
  4. 請求項1に記載の電流制御装置であって、
    前記第1の電流値、前記第2の電流値をそれぞれ、I1、I2
    前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの期間をt2、
    前記ソレノイドの自己インダクタンス値をL、
    前記推定抵抗をResRで表す場合、
    前記算出部は、次の式を用いて、
    Figure 2017005136
    前記推定抵抗ResRを算出する
    ことを特徴とする電流制御装置。
  5. 請求項2に記載の電流制御装置であって、
    前記第1の電圧値、前記第2の電圧値をそれぞれ、V1、V2
    前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの期間をt2、
    前記ソレノイドの自己インダクタンス値をL、
    前記推定抵抗をResRで表す場合、
    前記算出部は、次の式を用いて、
    Figure 2017005136
    前記推定抵抗ResRを算出する
    ことを特徴とする電流制御装置。
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