JP2017004836A - 気流発生装置及び風力発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】長期信頼性のある電圧印加部を有する気流発生装置を提供する。【解決手段】可撓性材料からなる第1の誘電体と、前記第1の誘電体の第1の面又は前記第1の面近傍に設けられた一定方向に延びる第1の電極と、前記第1の誘電体と異なる側の面である第2の面に前記第1の電極から一定の離隔距離を保って設けられた第2の電極と、前記第2の電極を覆うように設けられた第2の誘電体と、前記第1の電極に設けられた第1の高電圧印加部と、前記第2の電極に設けられた第2の高電圧印加部とを備えた気流発生装置であって、前記第2の電極は、前記第1の電極から、前記第1の誘電体の前記第2の面の面方向に離隔する離隔部を有する。【選択図】図13

Description

本発明の実施形態は、気流発生装置、及び、風力発電システムに関する。
近年、全地球規模で再生エネルギー発電システムの導入が進められている。風力発電システムはその代表的な発電方式のひとつであるが、風速や風向によって発電量が左右される。このため、風力発電システムでは、発電出力を安定させることや、その安定状態を維持することが困難である。そこで、風力発電システムによる発電出力を安定させ、かつ、高効率に運用することのできる技術が強く望まれている。
こうした背景のもと、風車翼面に、バリア放電プラズマにより気流を発生させる気流発生装置を装備することにより、風速や風向の変動に対応した制御が可能な風車翼や、この風車翼を用いた風力発電システムが考案されている(特許文献1)。
また、風車が設置されるような屋外環境でも長時間使用可能な耐候性に優れ、かつ、風車翼の撓みによる破損がない柔らかい素材で構成されたプラズマ気流発生装置も開発されている(特許文献2)。
特開2008−25434号公報 特開2013−64352号公報
気流発生装置は、翼表面に配置された電源ケーブルなどと接続することにより電圧が印加され、動作する。そのため、気流発生装置と当該電源ケーブルとを接続するための高電圧の接続部を気流発生装置から引き出しておく必要がある。また、気流発生装置は翼表面に設置されることから、厚さの制限を受けるため、誘電体を挟むように設置した電極は、シート状の材料や細線などを用いることが必要となる。
しかしながら、従来の気流発生装置では、上述の2点を満たす構成を満たすものは製造困難であり、前記接続部などにおいて局所的な電界上昇を引き起こし、気流発生装置が短寿命となる問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記の問題を解決するために、長期信頼性のある電圧印加部を有する気流発生装置を提供するものである。
本実施形態に係る気流発生装置は、
可撓性材料からなる第1の誘電体と、前記第1の誘電体の第1の面又は前記第1の面近傍に設けられた一定方向に延びる第1の電極と、前記第1の誘電体と異なる側の面である第2の面に前記第1の電極から一定の離隔距離を保って設けられた第2の電極と、前記第2の電極を覆うように設けられた第2の誘電体と、前記第1の電極に設けられた第1の高電圧印加部と、前記第2の電極に設けられた第2の高電圧印加部とを備えた気流発生装置であって、
前記第2の電極は、前記第1の電極から、前記第1の誘電体の前記第2の面の面方向に離隔する離隔部を有する。
本発明によれば、長期信頼性のある電圧印加部を有する気流発生装置を提供することができる。
図1は第1実施形態に係る気流発生装置を風車翼に装備した時の状態の一例を示す図である。 図2は図1における風車翼の断面を模式的に示す図である。 図3は第1実施形態に係る気流発生装置の断面を模式的に示す図である。 図4は第1実施形態に係る気流発生装置の上面を模式的に示す図である。 図5は第1実施形態に係る気流発生装置の他の例の断面を模式的に示す図である。 図6は第1実施形態に係る気流発生装置の他の例の上面を模式的に示す図である。 図7は第1実施形態の変形例に係る気流発生装置の上面を模式的に示す図である。 図8は第2実施形態に係る気流発生装置の上面を模式的に示す図である。 図9は第2実施形態の変形例に係る気流発生装置の上面を模式的に示す図である。 図10は第2実施形態の変形例に係る気流発生装置の他の例の上面を模式的に示す図である。 図11は第3実施形態に係る気流発生装置と導線の配置を風車翼の翼腹側から模式的に示す図である。 図12は第3実施形態に係る気流発生装置と導線の配置を風車翼の断面から模式的に示す図である。 図13は第4実施形態に係る気流発生装置の上面を模式的に示す図である。 図14は第4実施形態に係る気流発生装置と導線の配置を風車翼の翼腹の一部を拡大して模式的に示す拡大図である。 図15は第4実施形態に係る気流発生装置の他の例の上面を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る気流発生装置は、電界が高まる第1の電極及び第2の電極から接続導線への接続部において、これら2つの電極の間を離隔させることにより、放電による誘電体表面の侵食を抑制することを可能としたものである。より詳しくを、以下に説明する。
本実施形態に係る気流発生装置10について、図1から図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る気流発生装置10の利用態様の一例であり、風力発電システムにおける風車80を示す斜視図である。
この図1に示すように、風車80においては、地面に設置されたタワー82の頂部に発電機等を収容したナセル84が取り付けられている。このナセル84から突出した発電機の回転軸に風車翼100が取り付けられている。図1の例では、3枚の風車翼100が発電機の回転軸に取り付けられており、この風車翼100の翼の長手方向、すなわち翼根から翼端に向かう方向に沿って、気流発生装置10が設置されている。具体的には、1枚の風車翼100に対して、翼根から翼端に向かう方向に沿って、3つの気流発生装置10が間欠的に配置されている。なお、風車翼100の枚数や気流発生装置10の設置個数は単なる例示であり、これらの枚数や個数に限定されるものではない。
図2は、図1の風車80における風車翼100の長手方向に垂直な面を示した断面図であり、風車翼100における気流発生装置10の配置を示す図である。この図2に示すように、気流発生装置10は、風車翼100の側面に配設され、翼背102近傍の気流を調整するために、気流70を翼背102の方向へ発生させる。このとき、気流70を翼背102の方向へ発生させるため、気流発生装置10は、第1の電極30が翼腹101側、第2の電極50が翼背102側となるように風車翼の表面に配設されることとなる。すなわち、気流発生装置10は、図1及び図2に図示されているとおり、風車翼100の翼の長手方向に沿って、風車翼100の風を受ける側の翼腹101と翼背102との境界線上、又は、翼腹101と翼背102の境界近傍に配設される。
図3は、本実施形態に係る気流発生装置10の断面を模式的に示す図であり、図4は、本実施形態に係る気流発生装置10を第1の誘電体20の第1の面20a側から見た図を模式的に示した図である。また、図3は、図4における気流発生装置10のA−A線断面図でもある。
図3に示すように、本実施形態に係る気流発生装置10は、第1の誘電体20と、第1の誘電体20の一方の表面である第1の面20a又は第1の面20aの近傍に配設された第1の電極30と、第1の誘電体20の他方の表面である第2の面20bに面して設けられた第2の誘電体40と、第2の誘電体40の一方の表面である第1の面40aに配設された第2の電極50と、を備えて構成されている。この図3の例では、第1の誘電体20と第2の誘電体40は、第1の誘電体20の第2の面20bと第2の誘電体40の第1の面40aとで面する形で接着されているが、これら第1の誘電体20と第2の誘電体40は、一つの誘電体として形成されてもよい。
第1の誘電体20及び第2の誘電体40は、可撓性材料で構成されていることが望ましい。また、第1の誘電体20及び第2の誘電体40は、電気絶縁性能を有することが求められるため、樹脂材料で構成されていることが好ましい。第1の電極20は、誘電体バリア放電を発生させる機能を求められるため、金属材料で構成されていることが好ましい。一方、第2の電極50は第1の誘電体20及び第2の誘電体40で覆われているため、誘電体バリア放電に曝されることはなく、導電性材料で構成されていればよい。
第1の誘電体20を構成する可撓性材料は、例えば、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂等が挙げられ、熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。中でも、気流発生装置の機械的強度や安定性を考慮すると、架橋ゴムが好ましく、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ノルボルネンゴムなどが挙げられる。
また、電気的特性を向上させるために、層状ケイ酸塩を含有している方が好ましい。層状ケイ酸塩の配合量は、第1の誘電体20を形成する樹脂100重量部に対して1〜50重量部の範囲とすることが好ましい。無機ナノ粒子の配合量が1重量部未満であると、電気的特性に与える影響が非常に小さい。また、50重量部を超えると、粒子間距離が非常に近くなるため、凝集体を形成し機械的強度の低下を引き起こす可能性がある。
層状ケイ酸塩としては、例えばスメクタイト群、カオリン群、マイカ群、バーミキュライト群からなる鉱物群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。スメクタイト群に属する層状ケイ酸塩としては、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、バイデライト、ステブンサイト、ノントロナイト等が挙げられる。カオリン群に属する層状ケイ酸塩としては、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロサイト等が挙げられる。マイカ群に属する層状ケイ酸塩としては、マスコバイト、マーガライト、イライト、クリントナイト、アナンダイト、バイオタイト、レピドライト等が挙げられる。バーミキュライト群に属する層状ケイ酸塩としては、トリオクタヘドラルバーミキュライト、ジオクタヘドラルバーミキュライト等が挙げられる。これらのうちでも、分散性等の点からスメクタイト群に属する層状ケイ酸塩を用いることが望ましい。これらの層状ケイ酸塩は、単独あるいは2種類以上の混合物として使用することができる。
第2の誘電体40を構成する可撓性材料は、例えば、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂等が挙げられ、熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。中でも、気流発生装置の機械的強度や安定性を考慮すると、架橋ゴムが好ましく、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ノルボルネンゴムなどが挙げられる。
第1の誘電体20との接着性や機械的特性を考えると、第1の誘電体20と同一材料で構成されることが望ましいが、その限りではない。
第1の電極30は、第2の電極50から、気流70が発生する方向とは逆方向にずれた位置に、第2の電極50とほぼ平行に、第1の誘電体20の第1の面20a近傍に配設され、第1の誘電体20を介して第2の電極50と離隔されている。具体的には、第1の電極30における気流70が流れる方向の端部と、第2の電極50における気流70が流れる方向とは逆方向の端部とが、位置Lにおいて、第1の面20a側から見て重なるように配置されている。第1の電極30は、例えば、気流発生装置10の長手方向に延びた棒状の導電体で構成される。図3には、長手方向に垂直な断面が四角形の平板状の電極を例示しているが、第1の電極30の断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、半円形、半楕円形、円形、楕円形などとしてもよい。
ここで、第1の電極30は、気流が発生する側の電極であり、外部に露出して設けられているため、耐酸化性や耐放電性を有する導電性材料で構成されることが好ましい。上記の条件を満たす金属材料として、例えば、第1の電極30は、ニッケル、ステンレス、チタン、モリブデン、タングステン、又はこれらの合金などで構成されることが望ましい。
第2の電極50は、例えば、棒状の導電体で構成される。図3には、長手方向に垂直な断面が四角形の平板状の電極を例示しているが、第2の電極50の断面形状も、第1の電極30の断面形状と同様に、特に限定されるものではなく、例えば、半円形、半楕円形、円形、楕円形などとしてもよい。
図4に示すように、さらに、第2の電極50は、第2の電極の離隔部51と第2の電極の離隔開始部52を備えている。第2の電極の離隔部51は、第1の電極30と第2の電極50の一部分を第1の誘電体20の第2の面20bの面方向に離隔するために、第2の電極50における、気流発生装置10の長手方向端部に設けられている。第2の電極の離隔部51は、第2の電極の離隔開始部52を経て、第1の電極の端部31と離隔される。また、第2の電極の離隔開始部52は第1の電極の端部31より、第2の電極50における、気流発生装置10の長手方向内側に位置している。
以上が本実施形態に係る気流発生装置10の構成に関する説明であるが、次に、気流発生装置10の作用について説明する。
図1及び図2から分かるように、気流発生装置10は、電圧を印加されることにより、風車翼100の受けた風が流れる方向、すなわち前縁から後縁に向かう方向に、翼背102に沿うように、気流70を発生させる。ここで、一般に、風車翼100が受けた風である気流の迎角が大きくなりすぎると、風車翼100の前縁から後縁に向かって流れる気流が風車翼100の翼背から離れてしまう剥離が生じる。この剥離が生じ得るような状況下で、気流発生装置10から気流70を発生させることにより、風の流れの剥離を押さえることができる。
図3において、図示しない放電用電源から第1の電極30と第2の電極50との間に電圧が印加され、一定の閾値以上の電位差となると、第1の電極30と第2の電極50との間に誘電体バリア放電が起こる。この誘電体バリア放電に伴って放電プラズマが生成され、この放電プラズマによって第1の電極30及び第2の電極50の長手方向に垂直な一方の方向に第1の誘電体20の第1の面20aに沿って気流70が発生する。図3に示しているとおり、本実施形態においては、第1の電極30から第2の電極50に向かう方向に気流70が発生する。また、第1の電極30と第2の電極50との間に印加する電圧を制御することにより、気流70の風速も制御することが可能となる。
本実施形態に係る気流発生装置10では、上述した気流70を発生させるときに、第2の電極50に第2の電極の離隔部51を設けることにより、第2の電極の離隔開始部52において電界が高まる。しかし、第2の電極の離隔開始部52が第1の電極の端部31より長手方向内側にあるため、高電界部が第1の誘電体20と第2の誘電体40との間、又は、第1の誘電体20と第2の誘電体40が一体成形されている場合には、誘電体の内部に埋設されていることとなる。
以上のように、本実施形態に係る気流発生装置10によれば、第2の電極50に、第2の電極の離隔部51を設けることにより、第2の電極の離隔開始部52において電界が高まるが、この高電界部が誘電体内に埋設されているため、気中側において放電が強まることはない。このため、第1の誘電体20の第1の面20a近傍において気中側の第1の電極30からの放電が強まることがなく、第1の誘電体20の侵食を抑制することができ、気流発生装置10を長寿命化することができる。
なお、図3及び図4において、第1の電極30の短手方向端部と第2の電極50の短手方向端部は位置Lにて重なるように配設されているが、両端部は図5及び図6に示すように距離Dを離れて位置していてもよい。
(第1実施形態の変形例)
図4においては、第2の電極の離隔部51及び第2の電極の離隔開始部52は機械加工などにより成形された第2の電極50の一部として図示しているが、複数の部品から構成されていてもよい。その場合、第2の電極の離隔開始部52は第2の電極50と同種の材料である方が好ましいが、これに限られず、異種材料であっても構わない。第2の電極50と第2の電極の離隔部51とを接続する方法として、いずれも金属材料の場合は、溶接により接続する方法が挙げられるが、電気的に連続した構成になるものあればどのような接続方法であってもよい。また、樹脂材料を用いる場合は、導電性接着剤により接着をする方法が挙げられるが、この場合もこの方法に限られるものではない。
図7は、第2の電極の離隔開始部52を別部品とした気流発生装置10の一例を模式的に示した図である。この図7に示されている本実施形態の変形例にあるように、離隔開始部を別部品にするだけではなく、第1の電極30にも第1の電極の離隔開始部32を設け、第1の電極の端部31と第2の電極の離隔部51をさらに離隔することもできる。この場合、第2の電極の離隔開始部52を、第1の電極の離隔開始部32よりも気流発生装置10の長手方向内側に配設することにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、高電界部となる第2の電極の離隔開始部52が誘電体内に埋設されているため、気中側における第1の電極30の放電が第1の電極の離隔開始部32において強まることがなく、強電界部における放電による誘電体表面近傍の侵食を抑制することができる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、第2の電極50に第2の電極の離隔部51を設けて構成した気流発生装置10の例を説明したが、第2実施形態においては、第1の電極30及び第2の電極50と、電源から接続される導線が、離隔された第1の電極の端部31及び第2の電極の離隔部51においてそれぞれ接続される構成としたものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分を説明する。
図8は、本実施形態に係る気流発生装置10を説明するために気流発生装置10の第1の誘電体20の第1の面20a側から見た図を模式的に示した図である。この図8に示されているとおり、本実施形態に係る気流発生装置10と接続導線は、第1の電極30と、第2の電極50と、それぞれそれらに接続する第1の接続導線33と、第2の接続導線53とを備えている。
第1の電極30は、第1の電極の端部31と、第1の高電圧印加部34とを備えている。第2の電極50は、第2の電極の離隔部51と、第2の電極の離隔開始部52と、第2の高電圧印加部54とを備えている。第2の電極50は、第2の電極の離隔部51を備えることにより、第1の電極30から一部分において第1の誘電体20の第2の面20bの面方向に離隔されている。第2の電極の離隔開始部52を経て、第2の電極の離隔部51と第1の電極の端部31が離隔されているのは、上述した第1実施形態と同様の構成である。
第1の高電圧印加部34は、第1の電極30に電圧を印加するための第1の接続導線33と第1の電極の端部31とを接続する部分であり、第1の電極の端部31に設けられている。第2の高電圧印加部54も同様に、第2の電極50に電圧を印加するための第2の接続導線53と第2の電極の離隔部51とを接続する部分であり、第2の電極の離隔部51の端部に設けられている。
第1の接続導線33と第2の接続導線53は、気流発生装置10に電圧を印加するために、図示しない電源から電気的に接続されている導線である。第1の接続導線33と第2の接続導線53は、ともに絶縁材料によって被覆されていることが好ましい。第1の電極30に接続する部分においては、第1の接続導線33は被覆が施されず、この第1の接続導線の非被覆部35と第1の高電圧印加部34が接続されることにより、電源に第1の電極30が電気的に接続される。第2の接続導線53に関しても同様に、第2の電極50と接続する部分において、第2の接続導線53は被覆が施されず、この第2の接続導線の非被覆部55と第2の高電圧印加部54が接続されることにより、第2の電極50と電源が電気的に接続される。なお、図8に図示しているとおり、第2の電極の絶縁被覆は、誘電体に埋設されている部分と誘電体外にある部分とで分離されていることは無く、連続した一体の絶縁材料によって被覆されている。
電極と導線を接続する方法としては、第1の電極30及び第2の電極50が金属材料であるときは、溶接、圧着、半田、導電ペーストを利用した接着などによる接続があるが、これらの方法に限られず電気的に接続されるのであればどのような接続方法でもよい。また、第2の接続導線53は、図示しているとおり、絶縁被覆されている導線部分の少なくとも一部において第1の誘電体30、第2の誘電体50、又は、第1の誘電体30と第2の誘電体50との間に埋設されていることが好ましい。第1の接続導線33においても、誘電体内に埋設されていてもよい。
次に、本実施形態に係る気流発生装置10の作用について説明する。
第1の接続導線33と第2の接続導線53により、図示しない電源が第1の電極30と第2の電極50の間に電圧を印加する。電圧を印加した後の作用は第1実施形態と同じく、印加された電圧が一定の閾値以上になると、誘電体バリア放電が発生し、第1の電極30から放電プラズマが放出される。この放電プラズマによって、図3の気流70を発生させる。
以上のように、本実施形態によっても、第2の電極50に、第2の電極の離隔部51を設けることにより、第2の電極の離隔開始部52において電界が高まるが、高電界部が誘電体内に埋設されているため、気中側での放電が強まることはなく、放電による誘電体表面の侵食を抑制することができ、気流発生装置10を長寿命化することができる。
また、本実施形態に係る気流発生装置10によれば、第1の高電圧印加部34と第2の高電圧印加部54が離隔されているため、第1の接続導線33と第1の電極30との接続部分である第1の接続導線の非被覆部35近傍で高電界となることを回避することができ、この第1の接続導線の非被覆部35において誘電体バリア放電を抑制することができ、第1の接続導線33も長寿命化することもできる。
さらに、本実施形態によれば、第1の電極の端部31と第2の電極の離隔部51が、第2の電極の離隔開始部52を経て第1の誘電体20の第2の面20bに沿って、面方向に離隔されている。このため、第1の電極の端部31に設けられた第1の高電圧印加部34と第1の接続導線33との接続位置と、第2の電極の隔離部51の端部に設けられた第2の高電圧印加部54と第2の接続導線53との接続位置を機械的に離隔することができる。すなわち、それぞれの電極と接続導線との接続を離隔した位置で容易に行うことができる。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態に係る気流発生装置10においては、第1の高電圧印加部34と第2の高電圧印加部54は、第1の電極30と第2の電極50の長手方向同じ側にあるものとした。本変形例における気流発生装置10は、第1の電極30と第1の接続導線33との接続位置を、第2の電極50と第2の接続導線53との接続位置である第2の高電圧印加部54と、気流発生装置10の長手方向逆側に配設したものである。すなわち、第1の高電圧印加部34と第2の高電圧印加部54とを気流発生装置10の長手方向逆側に設けたものである。
図9と図10は、それぞれ、第1の高電圧印加部34を、第2の高電圧印加部54と気流発生装置10の長手方向逆側に配設した気流発生装置10の一例を、模式的に示した図である。
図9に図示されている気流発生装置10は、第1の高電圧印加部34に近い方の第2の電極50の端部に第2の電極の離隔部51を配設したものである。第2の電極の離隔開始部52を設けることにより第1の電極の端部31と第2の電極の離隔部51とを離隔させ、第2の電極の離隔開始部52を高電界部とすることにより、気中側の第1の電極30において高電界部が発生することを抑制するものである。このため、図9に図示している気流発生装置10によっても、第2実施形態に係る気流発生装置10と同様の効果を得ることができる。
図10は離隔部を設けない例である。このとき、第1の電極30と第1の接続導線33との接続部である第1の高電圧印加部34及び第1の接続導線の非被覆部35において、第1の電極30及び第1の接続導線33に高電圧が掛かることが無いように、第2の高電圧印加部54と気流発生装置10の長手方向逆側にある第2の電極50の端部が、第1の電極の端部31よりも、十分に気流発生装置10の長手方向内側になるように構成されている必要がある。図10に示されている変形例に係る気流発生装置10によっても、第1の高電圧印加部34が第2の電極50から離隔されているため、第1の高電圧印加部34と第1の接続導線の非被覆部35において強電界による誘電体バリア放電が発生しない。このため、第1の誘電体20が放電により侵食されることを抑制し気流発生装置10を長寿命化することを可能とするとともに、第1の接続導線33の長寿命化も可能となる。すなわち、第2実施形態に係る気流発生装置10と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
上述した各実施形態においては、気流発生装置10の構成についての例を説明したが、本実施形態は、気流発生装置10を風車翼100へ配設する際の、導線の配置に関するものであり、気流発生装置10に電圧を印加する電源から気流発生装置10に至る導線の配置に関するものである。以下、図11から図13を参照して、本実施形態に係る気流発生装置10と導線の配置を説明する。
図11は、本実施形態に係る気流発生装置10と導線の配置を説明するための図であり、風車翼100の翼腹101側から見た図を模式的に示した図である。図11の示すとおり、本実施形態に係る導線の配置の構成は、第1の接続導線33と、第1の導線接続部36と、第1の電源導線37と、第2の接続導線53と、第2の導線接続部56と、第2の電源導線57に係るものである。なお、図11においては3基の気流発生装置10を設置している例であるが、気流発生装置10の設置個数は、3基に限られるものではない。
第1の接続導線33及び第2の接続導線53は、気流発生装置10に電圧を印加するために、気流発生装置10の電極と接続する導線である。より具体的には、第1の電極30から第1の導線接続部36までを接続する導線が第1の接続導線33であり、第2の電極50から第2の導線接続部56までを接続する導線が第2の接続導線53である。第2実施形態に係る気流発生装置10と同様に、これらの接続導線と気流発生装置10の電極とは直接、電気的に接続される。
第1の導線接続部36と第2の導線接続部56は、風車翼100の翼腹101の表面又は表面近傍に固定されている。第1の接続導線33は、第1の導線接続部36を介して図示しない電源から繋がれている第1の電源導線37と接続され、第2の接続導線53は、第2の導線接続部56を介して第2の電源導線57と接続される。すなわち、第1の導線接続部36は、第1の接続導線33と第1の電源導線37を接続するために翼腹101上に固定されている接続部であり、第2の導線接続部56も同様に、第2の接続導線53と第2の電源導線57を接続するために翼腹101上に固定されている接続部である。
第1の電源導線37と第2の電源導線57は、図1に図示しているナセル84内にある電源と、電気的に接続する導線である。第1の電源導線37及び第2の電源導線57も、第1の接続導線33及び第2の接続導線53と同じく、絶縁材料により被覆されていることが好ましい。複数の各電源導線は、図11の風車翼100の翼根103から、翼腹101の表面に沿って設けられ、第1の導線接続部36と第2の導線接続部56に向かってほぼ平行に配設されている。すなわち、第1の電源導線37と第2の電源導線57は、風車翼100の翼腹101を長手方向にそって配設される。この結果、翼腹101には、導線を配設することによる凹凸が生じることとなる。
図12は、風車翼100の翼根103方向から見た、風車翼100の長手方向と垂直な方向の断面図を模式的に示した図である。この図12では、本実施形態に係る導線の配置の内、第1の接続導線33と、第2の接続導線53と、第1の導線接続部36と、第2の導線接続部56との配置について説明をする。
気流発生装置10の第1の電極30に直接接続されている第1の接続導線33は図12に示されているとおり、風車翼100の翼腹101に沿って翼腹101の表面に配設される。第2の電極50に直接接続されている第2の接続導線53も同様に、風車翼100の翼腹101に沿って翼腹101の表面に配設される。
上述したように、第1の導線接続部36と第2の導線接続部56は風車翼100の翼腹101に固定されており、それぞれ、図11の第1の電源導線37と第2の電源導線57とに接続するための接続部である。第1の電極30と接続された第1の接続導線33は、この第1の導線接続部36まで翼腹101の形状に沿って配設され、第1の導線接続部36において図11の第1の電源導線37と接続される。第2の接続導線53も同様に、第2の導線接続部56まで翼腹101の形状に沿って配設され、第2の導線接続部56において図11の第2の電源導線57と接続される。
なお、図12は、導線の配置について模式的に表した図であるので、図面上では翼腹101に沿って、第2の接続導線53を介して第1の接続導線33が配設されているように図示されているが、実際には図11に示したとおり、第1の接続導線33と第2の接続導線53の双方が、翼腹101の表面に沿って並行して配設されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
前述したとおり、第1の接続導線33と第2の接続導線53は、気流発生装置10から風車翼100の翼腹101側に引き出されており、そのまま翼腹101に沿って第1の導線接続部36と第2の導線接続部56に接続している。そして、第1の導線接続部36と第2の導線接続部56において、図示していない電源から翼腹101の表面にそって延びている第1の電源導線37と第2の電源導線57と接続されている。電源により、第1の電源導線37と第2の電源導線57との間に電圧が印加されると、それぞれ、第1の導線接続部36と第2の導線接続部56、そして第1の接続導線33と第2の接続導線53とを介して、第1の電極30と第2の電極50との間に電圧が印加される。第1の電極30と第2の電極50間に印加された電圧が一定の閾値以上になると、誘電体バリア放電が発生し、第1の電極30から放電プラズマが放出される。この放電プラズマによって、図12に示されているように、気流70が翼背102側に向かって発生する。
以上のように、本実施形態によれば、複数の接続導線同士や複数の電源導線同士、そして接続導線と電源導線が翼腹101上において機械的に交差することがないので、導線の電気的ストレスが高まることがないように導線を配設することができる。
さらに、本実施形態に係る気流発生装置10と導線の配置によれば、各々の導線全てを翼腹101側に配設しているので、翼背102側に導線が配設されることはない。このため、翼背102側に発生させる気流70は、導線を配設することによってできる風車翼100の長手方向に沿った凹凸によって乱されることがない。すなわち、本実施形態の導線の配置によれば、風車翼100周りの意図しない気流の発生や気流の乱れを抑制することができ、気流発生装置10による風車翼100周りの気流制御効果を最大限得ることが可能となる。
(第4実施形態)
上述した第1実施形態及び第2実施形態においては電極に離隔部を設けることにより気中側での電界が高まることを抑制した気流発生装置10を、第3実施形態においては翼腹側に接続導線を引き出すようにした気流発生装置10と導線の配置について説明した。本実施形態においては、第2の電極50が離隔部を有し、第1の電極30と第2の電極50から翼腹101側に接続導線を引き出し、さらに、第1の接続導線33と第2の接続導線53が気流発生装置10の内部で交差しない構成に係るものである。以下、上述した各実施形態と異なる部分を詳しく説明する。
図13は本実施形態に係る気流発生装置10の第1の誘電体20の第1の面20a側から見た図を模式的に示した図である。この図13に示されているとおり、本実施形態に係る気流発生装置10と接続導線は、第1の電極30と、第2の電極50と、第1の接続導線33と、第2の接続導線53とを備えている。
第1の電極30は、第1の電極の端部31と第1の高電圧印加部34とを備えている。第2の電極50は、第2の電極の離隔部51と、第2の電極の離隔開始部52と、第2の高電圧印加部54とを備えている。第2の電極の離隔部51を備えることにより、第2の電極50は第1の電極30から一部分が離隔されている。第2の電極の離隔開始部52を経て、第2の電極の離隔部51と第1の電極の端部31が離隔されているのは、上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様である。また、第2実施形態と同様に、第1の接続導線33は、第1の接続導線の非被覆部35を介して第1の高電圧印加部34と電気的に接続され、第2の接続導線53は、第2の接続導線の非被覆部55を介して第2の高電圧印加部54と電気的に接続される。
ここで、本実施形態に係る気流発生装置10においては、第1の高電圧印加部34と接続されている第1の接続導線33は、風車翼100の翼腹101側に引き出されるように、気流発生装置10の長手方向と垂直な方向に翼腹101側に曲げられている。第2の接続導線53に関しても同様であり、第2の電極の離隔部51と接続された後、第1の接続導線33が曲げられた位置よりも気流発生装置10の長手方向外側において、風車翼100の翼腹101側に気流発生装置10の長手方向と垂直な方向に、曲げられている。このように第1の接続導線33及び第2の接続導線53を配設することにより、第1の接続導線33は、第2の電極50とも第2の接続導線53とも機械的に交差していない構成となっている。また、第2の接続導線53も同様に、第1の電極30とも第1の接続導線33とも機械的に交差していない構成となっている。
図14は風車翼100の翼腹101側から気流発生装置10と導線との接続部分の拡大図を模式的に示した図であり、図11の気流発生装置10と接続導線との接続部の一部を拡大した図に相当する図である。この図14は本実施形態に係る気流発生装置10を風車翼100に配設したときの図であり、気流発生装置10からは、第1の接続導線33と第2の接続導線53が翼腹101側に引き出されている。これらの引き出された接続導線は、それぞれ第1の導線接続部36と第2の導線接続部56に至るまで翼腹101に沿って配設され、これらの導線接続部において図1に示されているナセル84内にある電源から接続されている第1の電源導線37と第2の電源導線57に接続されている。気流発生装置10から相互に交差せずに引き出された接続導線は、翼腹101上でも上述した第3実施形態と同様に相互に交差せずに、それぞれ第1の導線接続部36と第2の導線接続部56まで配設される。導線接続部からも同様に、翼根までは、第1の電源導線37と第2の電源導線57は相互に交差することなく翼腹101上に配設される。
本実施形態に係る気流発生装置10の作用については上述した各実施形態と同様であり、図示しない電源から、第1の電源導線37と第2の電源導線57との間に電圧が印加されると、第1の導線接続部36と第2の導線接続部57、そして第1の接続導線33と第2の接続導線53を介して、気流発生装置10の第1の電極30と第2の電極50との間に電圧が印加される。印加された電圧が、ある一定の閾値以上となると、第1の電極30において誘電体バリア放電が発生し、放電プラズマにより、一定方向に気流を発生させる。
以上のように、本実施形態に係る気流発生装置10によっても、第2の電極50に、第2の電極の離隔部51を設けることにより、第2の電極の離隔開始部52において電界が高まるが、高電界部が誘電体内に埋設されているため、気中側での放電が強まることはなく、放電による誘電体表面の侵食を抑制することができ、気流発生装置10を長寿命化することができる。また、本実施形態に係る気流発生装置10と導線の配置によっても、各々の導線を全て翼腹101側に引き出すことができるので、翼背102側に発生させる気流70が、導線を配設することによる凹凸で乱されることがなく、風車翼100周りの余計な気流を抑制することができ、気流制御効果を最大限得ることが可能となる。また、翼腹101上において、第1の接続導線33、第2の接続導線53、第1の電源導線37、第2の電源導線57のいずれもが相互に機械的に交差しないため、導線間に電気的なストレスが高まることが無く導線を配設することができる。
さらに、本実施形態に係る気流発生装置10と導線の配置によれば、気流発生装置10内部においても第1の接続導線33は、第2の電極50とも第2の接続導線55とも機械的に交差することがなく、同様に、第2の接続導線53も、第1の電極30とも第1の接続導線33とも機械的に交差することがない構成となっている。このため、気流発生装置10内部においても、導線間及び導線と電極間における電気的ストレスが高まることなく、翼面に各導線を引き出すことが可能となる。
なお、上記で説明した本実施形態に係る気流発生装置10は、第1実施形態における図4に係る気流発生装置10を変形し構成されたものであるが、気流発生装置10の構成はこれに限られず、例えば、図15に示すように、図7に係る気流発生装置10を変形して構成されたものとしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として呈示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を部分的に適宜組み合わせることも可能である。
10:気流発生装置、20:第1の誘電体、20a:第1の誘電体の第1の面、20b:第1の誘電体の第2の面、30:第1の電極、31:第1の電極の端部、32:第1の電極の離隔開始部、33:第1の接続導線、34:第1の高電圧印加部、35:第1の接続導線の非被覆部、36:第1の導線接続部、37:第1の電源導線、40:第2の誘電体、40a:第2の誘電体の第1の面、50:第2の電極、51:第2の電極の離隔部、52:第2の電極の離隔開始部、53:第2の接続導線、54:第2の高電圧印加部、55:第2の接続導線の非被覆部、56:第2の導線接続部、57:第2の電源導線、70:気流、80:風車、82:タワー、84:ナセル、100:風車翼、101:翼腹、102:翼背、103:翼根

Claims (11)

  1. 可撓性材料からなる第1の誘電体と、前記第1の誘電体の第1の面又は前記第1の面近傍に設けられた一定方向に延びる第1の電極と、前記第1の誘電体と異なる側の面である第2の面に前記第1の電極から一定の離隔距離を保って設けられた第2の電極と、前記第2の電極を覆うように設けられた第2の誘電体と、前記第1の電極に設けられた第1の高電圧印加部と、前記第2の電極に設けられた第2の高電圧印加部とを備えた気流発生装置であって、
    前記第2の電極は、前記第1の電極から、前記第1の誘電体の前記第2の面の面方向に離隔する離隔部を有する、
    ことを特徴とする気流発生装置。
  2. 前記第2の電極の前記離隔部は、前記第2の電極における、前記気流発生装置の長手方向端部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の気流発生装置。
  3. 前記第2の電極は、
    前記第1の電極に離隔部があるときは、第1の電極の離隔開始部より、前記第2の電極における前記気流発生装置の長手方向内側に前記第2の電極の離隔開始部を有し、
    前記第1の電極に離隔部がないときは、前記第1の電極の端部より、前記第2の電極における前記気流発生装置の長手方向内側に前記第2の電極の離隔開始部を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の気流発生装置。
  4. 前記第2の高電圧印加部は、前記第2の電極の離隔部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の気流発生装置。
  5. 前記第1の電極は、前記第1の高電圧印加部において第1の接続導線と接続され、
    前記第2の電極は、前記第2の高電圧印加部において第2の接続導線と接続され、
    前記第2の接続導線は、少なくとも一部が前記第1の誘電体、前記第2の誘電体、又は前記第1の誘電体と前記第2の誘電体との間に埋設されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の気流発生装置。
  6. 前記第2の接続導線は、
    前記第1の誘電体、前記第2の誘電体、又は前記第1の誘電体と前記第2の誘電体との間に埋設されている少なくとも一部と、
    前記第1の誘電体、前記第2の誘電体、又は前記第1の誘電体と前記第2の誘電体との間から引き出されている引き出し部が、
    連続する絶縁材料によって被覆されていることを特徴とする請求項5に記載の気流発生装置。
  7. 前記第1の接続導線は、第1の電源導線を介して放電電源と接続され、
    前記第2の接続導線は、第2の電源導線を介して放電電源と接続され、
    前記第1の接続導線及び前記第2の接続導線が放電電源と接続されることにより、前記第1の電極に誘電体バリア放電を発生させることを特徴とする請求項5又は6に記載の気流発生装置。
  8. 請求項7に記載の気流発生装置を備えた風力発電システムであって、前記気流発生装置は、前記第1の電極が風車翼の翼腹側に、前記第2の電極が前記風車翼の翼背側になるように前記風車翼の表面に配設されていることを特徴とする風力発電システム。
  9. 前記第1の接続導線と前記第1の電源導線とを接続する第1の導線接続部は、前記風車翼の表面に固定され、
    前記第2の接続導線と前記第2の電源導線とを接続する第2の導線接続部は、前記風車翼に表面に固定されている、
    ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電システム。
  10. 前記第1の導線接続部及び前記第2の導線接続部は、前記気流発生装置より風車翼の翼腹側に配設されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の風力発電システム。
  11. 前記第1の接続導線と前記第2の接続導線は、相互に交差すること無く風車翼の翼腹側において、それぞれ、前記第1の電源導線と前記第2の電源導線と接続されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の風力発電システム。
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