JP2017004634A - ヒューズエレメント、及び一体型ヒューズエレメント - Google Patents

ヒューズエレメント、及び一体型ヒューズエレメント Download PDF

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Abstract

【課題】
本願発明は、特定のエレメントに電気的負荷が集中することを防止するヒューズエレメント、及び当該ヒューズエレメントを複数備えた一体型ヒューズエレメントを提供する。
【解決手段】
両端部に位置する端子部110と、当該端子部110の間に連結された2つのエレメント120と、当該エレメント120の略中央部に設けられた溶断部130と、を備えるヒューズエレメント100であって、前記2つのエレメント120は、一枚の金属板を加工して一体成形したもので、前記2つのエレメント120の抵抗値が、それぞれ等しいことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本願発明は、主に自動車用電気回路等に用いられるヒューズエレメントに関し、特に、一対の端子部間に複数のエレメントを並列させて配置したヒューズエレメントに関する。
従来から、ヒューズエレメントは、自動車等に搭載されている電気回路や、電気回路に接続されている各種電装品を保護するために用いられてきた。詳しくは、電気回路中に意図しない過電流が流れた場合に、ヒューズに内蔵されたヒューズエレメントの溶断部が過電流による発熱により溶断して、各種電装品に過度な電流が流れないように保護している。
そして、このヒューズエレメントには、様々な種類のものが知られているが、例えば、特許文献1に記載のヒューズに組み込まれたヒューズエレメントが知られている。
このヒューズは、ケーシングの内部にヒューズエレメントが収納され、このヒューズエレメントとケーシングとの間に、消弧材を封入したものである。そして、このヒューズエレメントは、溶断部を備えたエレメントを複数備え、各エレメントは所定の隣接間隔で並列に配置されたものである。さらに、このヒューズエレメントは、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて、所定の立体的形状に折り曲げ成形したことを特徴としている。このような特徴を備えることで、溶断部を備えるエレメントを複数個別に製造する必要がなくなり、さらに、各エレメントを半田付け等によって連結するという面倒な作業を省くことができる。つまり、ヒューズエレメントの製造工程が大幅に簡略され、生産性が向上し、コストダウンも図ることができる。
しかしながら、このヒューズエレメント20(特許文献1の図7に示す符号を引用する)においては、電流が、上下に位置する上部エレメント(12e)及び下部エレメント(12c)よりも、中央に位置する中央部エレメント(12d)へ流れ易くなっている。これは、中央部エレメント(12d)と電流が入出力する両端子部11との距離が、他のエレメントと両端子部11との距離よりも短いので、それだけ当該エレメント部分の抵抗値も小さくなり、電流が流れ易くなるためである。
そして、電流は、中央に位置する中央部エレメント(12d)へ流れ易いことから、当該中央部エレメント(12d)に電気的負荷が集中するという問題があった。
特開2014−154234
そこで、本願発明は、特定のエレメントに電気的負荷が集中することを防止するヒューズエレメント、及び当該ヒューズエレメントを複数備えた一体型ヒューズエレメントを提供する。
本願発明のヒューズエレメントは、両端部に位置する端子部と、当該端子部の間に連結された2つのエレメントと、当該エレメントの略中央部に設けられた溶断部と、を備えるヒューズエレメントであって、前記2つのエレメントは、一枚の金属板を加工して一体成形したもので、前記2つのエレメントの抵抗値が、それぞれ等しいことを特徴とする。
上記特徴によれば、2つのエレメントの抵抗値がそれぞれ等しいので、端子部から流入した電流は各エレメントに均等に分岐して流れる。したがって、各エレメントに均等に電気的負荷が分散されるので、一方のエレメントのみに電気的負荷が集中するのを防止し、また、そのエレメントが過度に発熱して熱的負荷が集中するのも防止する。
さらに、本願発明のヒューズエレメントは、前記各エレメントが、展開した状態で、互いに対称な形状をしていることを特徴とする。
上記特徴によれば、各エレメントを対称な形状とするという簡単な設計により、各エレメントの抵抗値を容易に等しくすることができる。
さらに、本願発明のヒューズエレメントは、前記エレメントと前記端子部を接続する脚部が、湾曲した形状をしていることを特徴とする。
上記特徴によれば、エレメントに上下方向から外力が加わっても、脚部は湾曲しているので、応力が集中する箇所がなく、折れ曲がって破損する恐れがないのである。
さらに、本願発明の一体型ヒューズエレメントは、前記ヒューズエレメントを複数備えると共に、隣接するヒューズエレメントの互いの端子部を連結する連結部を備えており、さらに当該一体型ヒューズエレメントは、一枚の金属板を所定の立体的形状に成形したもので、成形後、前記ヒューズエレメントの端子部と、前記連結部とが重なることを特徴とする。
上記特徴によれば、複数のヒューズエレメントを個別に用意して、互いに溶接等により接続するという面倒な作業を省くことができ、作業効率がよい。また、各ヒューズエレメントの端子部が連結部に重なることから、各ヒューズエレメントを上下方向に配置でき、一体型ヒューズエレメント全体として非常にコンパクトになるので、無理なくケーシング内に収納することができる。さらに、抵抗値が等しいエレメントを備えるヒューズエレメントを複数利用しているので、一体型ヒューズエレメントに含まれる全てのエレメントの抵抗値は等しい。そのため、各エレメントには均等に電気的負荷が分散され、特定のエレメントのみに電気的負荷が集中する事、及び、そのエレメントが過度に発熱して熱的負荷が集中する事を防止できる。
上記のように、本願発明のヒューズエレメント、及び当該ヒューズエレメントを複数備えた一体型ヒューズエレメントによれば、特定のエレメントに電気的負荷が集中することを防止できる。
(a)は本願発明の実施形態1に係るヒューズエレメントを備えたヒューズの全体斜視図、(b)は図1(a)に示すヒューズからケーシングを取り外した状態の全体斜視図である。 (a)は本願発明の実施形態1に係るヒューズエレメントを展開した状態の平面図、(b)は当該ヒューズエレメントのエレメントを折り曲げた状態の側面図、(c)は図2(b)に示すヒューズエレメントを2つ背中合わせにした状態の側面図である。 (a)は本願発明の実施形態2に係るヒューズエレメントを展開した状態の平面図、(b)は当該ヒューズエレメントのエレメントを曲げた状態の側面図である。 (a)は本願発明の実施形態3に係るヒューズエレメントを展開した状態の平面図、(b)及び(c)は当該ヒューズエレメントを立体的形状に形成する過程を説明する側面図である。 (a)は本願発明の実施形態3に係るヒューズエレメントが完成した状態の側面図、(b)は当該ヒューズエレメントの全体斜視図である。 (a)は本願発明の実施形態4に係るヒューズエレメントを展開した状態の平面図、(b)は当該ヒューズエレメントの側面図である。 (a)及び(b)は、図6に示すヒューズエレメントを立体的形状に形成する過程を説明する側面図である。
以下に、本願発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施形態におけるヒューズの各部材の形状や材質等は、一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。なお、本明細書に記載されている「上下方向」とは、ヒューズエレメントの長尺方向に対して直角方向のことである。
(実施形態1)
図1(a)は、本願発明の実施形態1に係るヒューズHの全体斜視図を示すものである。ヒューズHの構造は、従来技術と基本的に同じであり、合成樹脂等の絶縁材料で形成されたケーシングGと、そのケーシングGの内部に2枚組のヒューズエレメント100が格納され、このヒューズエレメント100とケーシングGとの間に、消弧材(不図示である。)を封入したものである。また、ヒューズエレメント100の両端の端子部110の一部は、ケーシングGの端部から外部に露出しており、電気回路等と電気的に接続される。
次に、図1(b)には、ケーシングGを取り外した状態が示してあり、同じ形状をした2つのヒューズエレメント100を背中合わせにして、互いの端子部110を半田付け等により接続固定している。各ヒューズエレメント100は、端子部110と、当該端子部110の間に配置された複数のエレメント120と、当該エレメント120の略中央部に設けられた溶断部130とを備えている。そして、ヒューズHは、このヒューズエレメント100を二つ備えることから、全体として、計4つのエレメント120を備えることになる。
では次に、図2を参照して、当該ヒューズエレメント100の製造工程について、詳しく説明する。
まず、銅やその合金等の導電性金属からなる、厚さが均一の平坦な板状部材を、図2(a)に示すような形状に、プレス機等で打ち抜く。図に示すような所定の形状にかたどられたヒューズエレメント100は、両側の端子部110と、その端子部110の間に並列に配置された2つのエレメント120a及びエレメント120bを備える。この各エレメント120は、ヒューズエレメント100の長手方向に延びる直線状の本体部121と、本体部121の両端に直角に交わる脚部122とを備え、平面視コ字形状をしている。また、エレメント120の略中央部には、複数の小孔131が所定の間隔を開けて打ち抜かれている。そして、この複数の小孔131の間に出来た幅の狭い部分が、各溶断部130となる、さらに、各脚部122に、折り曲げ位置の目安となる、目安線L1及び目安線L2を形成しておく。なお、エレメント120aに含まれる各要素の符号には、末尾に「a」を付け、エレメント120bに含まれる各要素の符号には、末尾に「b」を付している。
次に、脚部122の一部を目安線L1に沿って、端子部110から立ち上がるように略45度折り曲げる。さらに、本体部121と脚部122の境界部分を目安線L2に沿って、略90度内側に折り曲げる。すると、ヒューズエレメント100は、図2(b)に示すように、各エレメント120が端子部110から上方に立ち上がる立体的形状となる。なお、本実施例では、目安線L1と目安線L2にて、折曲線ができているが、後述する図3に示すように、折曲線が出来ない様に、滑らかに湾曲させてもよい。また、脚部122の長さは、後述する図3に示すように長くしてもよいし、反対に短くしてもよく、任意の長さに設定することができる。
また、ヒューズエレメント100は、図2(a)に示すように展開した状態で、両側の端子部110を結ぶ直線P(ヒューズエレメント100の中心線)を対称軸として、線対称な形状となっており、エレメント120a及びエレメント120bは、直線Pを対称軸として、互いに線対称の形状をしている。そのため、対称な形状をしたエレメント120a及びエレメント120bの抵抗値は、それぞれ等しくなる。
具体的には、一方の端子部110の端点O1から、エレメント120aの中継点O2を通り、他方の端子部110の端点O4までのエレメント120aの長さL(O1O2O4)と、一方の端子部110の端点O1から、エレメント120bの中継点O3を通り、他方の端子部110の端点O4までのエレメント120bの長さL(O1O3O4)は等しい。そして、エレメント120a及びエレメント120bは、厚さが均一な金属板を打ち抜いて一体成形したものなので、各エレメントの厚さ、つまり断面積、及び電気抵抗率は等しい。したがって、エレメント120a及びエレメント120bは、長さ、断面積、及び電気抵抗率が互いに等しいので、それぞれの抵抗値は等しくなる。なお、抵抗値は、厚さ(断面積)、長さ、及び電気抵抗率に依存する。
以下では、このヒューズエレメント100の作用効果を説明する。このヒューズエレメント100の両側の端子部110の固定孔111に、保護したい電気回路等に接続された外部端子を固定する。そして、電気回路に意図しない過電流が流れると、ヒューズエレメント100の溶断部130が発熱して溶断し、過電流を遮断する。その際に流れる過電流は、一方の端子部110から流入し、他方の端子部110へ流出していくが、その過程で、エレメント120aとエレメント120bへ分岐する。つまり、電流は、一方の端子部110の端点O1から、エレメント120aの中継点O2を通り、他方の端子部110の端点O4へと流れる流路と、一方の端子部110の端点O1から、エレメント120bの中継点O3を通り、他方の端子部110の端点O4へと流れる流路の2つに分岐するのである。
ただ、上述したように、エレメント120a及びエレメント120bは、互いに対称の形状をしているので、エレメント120a及びエレメント120bの抵抗値はそれぞれ等しい。そのため、エレメント120aとエレメント120bには、電流が均等に分かれて流れていくことになる。なお、当然ながら、電流は抵抗値が小さい方へ流れ易いが、抵抗値が同じなら、等しく分岐して流れていく性質を有している。
したがって、エレメント120a及びエレメント120bには、それぞれ均等に電気的負荷が分散されるので、一方のエレメント120のみに電気的負荷が集中するのを防止し、また、そのエレメント120が過度に発熱して熱的負荷が集中するのも防止する。
また仮に、一方のエレメント120の抵抗値が、他方のエレメント120より小さい場合は、一方のエレメント120の溶断部130に電流が集中することになるので、その溶断部130が溶断しやすくなる。また、溶断後は、その溶断部130を備えていたエレメント120にアークが発生しやすくなる。しかし、本実施例の各エレメント120の溶断部130a及び溶断部130bには、同じ量の電流が流れるので、均一な溶断特性を発揮し、溶断後に、一方のエレメント120にアークが集中的に発生することも防止できる。
なお、ヒューズに組み込む際は、図2(c)に示すように、このヒューズエレメント100を2つ用意して、互いに背中合わせにし、互いの端子部110を半田付けや溶接等により連結している(この状態の全体斜視図は、図1(b)に示す。)。すると、図2(c)に示すように、4つのエレメント120を備えることになるが、同じ形状のヒューズエレメント100を2つ利用しているだけなので、当然ながら、4つの各エレメント120の抵抗値はすべて等しい。したがって、各エレメント120に均等に電気的負荷が分散される効果は維持される。
また、各エレメント120は、展開した状態で互いに対称の形状であるから、エレメント120の設計や製造が容易となる。特に、各エレメント120の抵抗値が等しくなるように、各エレメント120の長さや厚さ等を正確に設計しなければならない手間がかかるが、各エレメント120を対称の形状とするという簡単な設計により、上記手間を省くことができる。
なお、本実施例では、ヒューズエレメント100を展開した状態で、直線Pに対して線対称となる形状を採用することで、各エレメント120の抵抗値を等しくした。しかし、これに限定されず、ヒューズエレメント100の形状が直線Pに対して線対称とならなくても、各エレメント120の抵抗値が等しくなるように設計すればよい。例えば、各エレメント120の形状が異なっても、各エレメント120の厚さ、長さ、及び電気抵抗率を調節して、各エレメント120の抵抗値が等しくなるようにすればよい。
また、図2(c)に示すように、同じ形状をした2つのヒューズエレメント100を背中合わせに取り付けているので、端子部110の上下方向に各エレメント120が均等な間隔で配置され、バランスが良い。また、2つのヒューズエレメント100を背中合わせに取り付ける際に、互いの端子部110の間に導電性部材を挟むことで、ケーシングGから突出している端子部分(ターミナル)の厚さを自由に変更することもできる。また、本実施例では、厚さが均一な一枚の金属板を加工してヒューズエレメント100を製造しているが、端子部110の部分のみ板厚が厚い一枚の金属板(異形材)を使用すれば、導電性部材を使用しなくても、ヒューズHの端子部分の厚さを厚くすることができる。さらに、本実施例では、2つのエレメント120と端子部110とを一体成形しているが、2つのエレメント120を一枚の金属板から一体成形し、この一体成形された部分と、これとは別に成形した端子部110とを溶接固定して、ヒューズエレメント100を製造してもよい。
(実施形態2)
以下では、図3を参照して、エレメント120の形状を変更した本願発明の実施形態2に係るヒューズエレメント100Aについて説明する。このヒューズエレメント100Aは、脚部122Aa及び脚部122Abの構成が、図1及び図2に示すエレメント120の脚部122と異なるが、その他の点についてはヒューズエレメント100と共通しているので、その共通する構成については説明を省略する。
図3(a)に示すように、エレメント120Aaの脚部122Aaの長さと、エレメント120Abの脚部122Abの長さは、図1及び図2に示す脚部122の長さと比較して、長くなっている。そして、図3(a)に示すヒューズエレメント100Aが展開された状態から、本体部121Aaと端子部110Aとが平行になるまで、脚部122Aaを、側面視略U字状になるように湾曲させる。次に、本体部121Abと端子部110Aとが略平行になるまで、脚部122Abを、脚部122Aaとは反対方向に向けて、側面視略U字状になるように湾曲させる。すると、ヒューズエレメント100Aは、図3(b)に示すように、本体部121Aa及び本体部121Abが、端子部110の上下にそれぞれ配置された立体的形状となる。なお、脚部122Aa及び脚部122Abは、折り曲げによる折曲線ができないように、滑らかに湾曲させている。
さらに、このヒューズエレメント100Aは、ケーシングGの内部に消弧材と共に封入される。そして、ヒューズエレメント100Aには、ケーシングGの内部への格納作業時や格納後の使用時に、外力が加わる場合があり、例えば、本体部121Aa及び本体部121Abが上下方向に押圧されたとする。すると、本体部121Aa及び本体部121Abを支持する、脚部122Aa及び脚部122Abにも力がかかることになるが、脚部122Aa及び脚部122Abは滑らかに湾曲しているので、応力が集中する箇所がなく、折れ曲がって破損する恐れがないのである。
なお、ヒューズエレメント100Aは、図1のヒューズエレメント100とは異なり、1つのヒューズエレメント100AのみがケーシングGの内部に格納される。そのため、エレメント120Aaとエレメント120Abを、それぞれ端子部110の上下方向へバランスよく配置している。
(実施形態3)
以下では、図4及び5を参照して、本願発明の実施形態3に係る一体型ヒューズエレメント200の製造方法について説明する。
まず、銅やその合金等の導電性金属からなる、厚さが均一の平坦な板状部材を、図4(a)に示すような形状に、プレス機等で打ち抜く。図に示すような所定の形状にかたどられた一体型ヒューズエレメント200は、並列に配置されたヒューズエレメント100B及びヒューズエレメント100Cと、端子部110B及び端子部110Cを連結する連結部210を備える。この連結部210は、端子部110B及び端子部110Cと同一の形状をしている。また、各脚部122に、折り曲げ位置の目安となる、目安線L1及び目安線L2を形成する。同様に、各端子部110と連結部210との間に、折り曲げ位置の目安となる目安線L3も形成する。
このヒューズエレメント100B及びヒューズエレメント100Cのそれぞれは、図2に示すヒューズエレメント100と同一の形状をしている。そのため、ヒューズエレメント100Bは、図4(a)に示すように展開した状態で、両側の端子部110Bを結ぶ直線P(ヒューズエレメント100Bの中心線)に対して線対称な形状となっており、エレメント120Baとエレメント120Bbも対称な形状である。よって、エレメント120Baとエレメント120Bbの抵抗値は等しい。
同様に、ヒューズエレメント100Cは、図4(a)に示すように展開した状態で、両側の端子部110Cを結ぶ直線P(言い変えると、ヒューズエレメント100Cの中心線)に対して線対称な形状なので、エレメント120Caとエレメント120Cbも線対称な形状であり、エレメント120Caとエレメント120Cbの抵抗値は等しい。そして、ヒューズエレメント100Bとヒューズエレメント100Cは同一形状をしているので、エレメント120Ba、エレメント120Bb、エレメント120Ca、及びエレメント120Cbの全ての抵抗値は等しくなる。
次に、ヒューズエレメント100Bの各脚部122の一部を目安線L1に沿って、端子部110Bから立ち上がるように略45度折り曲げる。さらに、各本体部121と各脚部122との境界部分を目安線L2に沿って、略90度内側に折り曲げる。同様に、ヒューズエレメント100Cについても、エレメント120Bの折り曲げ方向とは反対に、目安線L1及び目安線L2に沿って折り曲げる。すると、一体型ヒューズエレメント200は、図4(b)に示す形状となる。
次に、図4(c)に示すように、連結部210を、連結部210と端子部110Cの間にある目安線L3に沿って、端子部110Cに向けて折り曲げる。また、端子部110Bを、連結部210と端子部110Bの間にある目安線L3に沿って、先の連結部210を折り曲げた方向とは反対方向に、連結部210に向けて折り曲げる。そして、連結部210が端子部110Cに、端子部110Bが連結部210に、それぞれ重なるまで折り曲げると、図5に示す状態となる。また、端子部110B、連結部210及び端子部110Cは同一形状をしているので、折り重なると、固定孔111B、固定孔211、及び固定孔111Cが一致する(以下、この一致した部分を、固定孔230と呼ぶ)。
図5(a)及び(b)に示すように、端子部110Cと連結部210、連結部210と端子部110Bは折り重なり、互いに面接触して密着状態となる(以下、折り重なった部分を、端子部220と呼ぶ。)。そして、ヒューズエレメント100B及びヒューズエレメント100Cは、互いに背中合わせの状態で、ケーシングGの内部に消弧材と共に封入され、ヒューズが完成する。
さらに、一体型ヒューズエレメント200の固定孔230に保護したい電気回路に接続された外部端子を固定する。電気回路に意図しない過電流が流れると、その過電流は、エレメント120Ba、エレメント120Bb、エレメント120Ca、及びエレメント120Cbへ分岐する。これら各エレメント120は、すべて抵抗値が等しいので、電流は、各エレメント120に均等に分岐していく。そのため、各エレメント120には均等に電気的負荷が分散されるので、特定のエレメント120のみに電気的負荷が集中する事、及び、そのエレメント120が過度に発熱して熱的負荷が集中する事を防止できる。
また、一体型ヒューズエレメント200は、図1に示すヒューズエレメント100を2つ利用した場合と、同じ数の同じ形状のエレメント120を備える点では共通する。しかしながら、一体型ヒューズエレメント200は、一枚の金属板を所定の形状にかたどり、所定の形状に折り曲げて成形しているので、図1に示すように、2つのヒューズエレメント100を背中合わせにして、互いに半田付けや溶接等で固定するという面倒な作業を省くことができ、作業効率がよい。また、各ヒューズエレメント100の端子部110が連結部210に重なることから、各ヒューズエレメント100を上下方向に配置でき、一体型ヒューズエレメント200全体として非常にコンパクトになるので、無理なくケーシングG内に収納することができる。
また、図1に示すものは、2つのヒューズエレメント100の端子部110を互いに半田付けや溶接等で、電気的に接続固定しているが、各ヒューズエレメント100はもともと別体で電気的に一体でないことから、端子部110の接続箇所には、不可避的に接続抵抗が存在する。しかしながら、一体型ヒューズエレメント200は、一枚の金属板から成形されており、各ヒューズエレメント100の端子部110は、連結部210を介して一体成形されて、電気的に一体となっている。したがって、一体型ヒューズエレメント200の各端子部110の間には、図1に示すような、接続抵抗は存在しない。なお、一体型ヒューズエレメント200においても、各端子部110同士を半田付けや溶接等により、さらに強固に接続してもよい。ただ、その場合であっても、もともと、各端子部110は連結部210を介して一体成形され、電気的に一体となっているので、図1に示す場合と比較して、接続抵抗を軽減できる。
(実施形態4)
以下では、図6及び7を参照して、本願発明の実施形態4に係る一体型ヒューズエレメント200Aの製造方法について説明する。
まず、銅やその合金等の導電性金属からなる板状部材を、図6に示すような形状に、プレス機等で打ち抜く。図に示すような所定の形状にかたどられた一体型ヒューズエレメント200Aは、並列に配置されたヒューズエレメント100D、ヒューズエレメント100E、及びヒューズエレメント100Fと、各ヒューズエレメント100の端子部110同士を連結する連結部210a及び連結部210bを備える。この連結部210a及び連結部210bは、各端子部110と同一の形状をしている。また、各端子部110と各連結部210との間に、折り曲げ位置の目安となる目安線L3も形成する。
なお、一体型ヒューズエレメント200Aの形状に象る板状部材は、厚さが厚い部分と薄い部分とからなる異型材であり、各ヒューズエレメント100の各エレメント120が成形される部分は板状部材の薄い部分で、各ヒューズエレメント100の各端子部110及び各連結部210が成形される部分は板状部材の厚い部分となっている。したがって、図6(b)に示すように、一体型ヒューズエレメント200Aを展開した状態で、各端子部110及び各連結部210の厚さは厚く、各エレメント120の厚さは薄くなっている。
また、ヒューズエレメント100D、ヒューズエレメント100E、及びヒューズエレメント100Fは、すべて図2に示すヒューズエレメント100と同一形状をしている(または、ヒューズエレメント100を縮小した相似形状としてもよい)。そのため、各ヒューズエレメント100は、両側の端子部110を結ぶ直線(ヒューズエレメント100の中心線)に対して線対称な形状となっており、各ヒューズエレメント100に含まれる2つのエレメント120は、互いに抵抗値が等しい。その結果、エレメント120Da、エレメント120Db、エレメント120Ea、エレメント120Eb、エレメント120Fa、及びエレメント120Fbの抵抗値は全て等しくなる。
次に、図7(a)に示すように、連結部210bを、連結部210bと端子部110Fの間にある目安線L3に沿って、端子部110Fに向けて折り曲げる。また、端子部110Eを、連結部210bと端子部110Eの間にある目安線L3に沿って、連結部210bを折り曲げた方向とは反対方向に、連結部210bに向けて折り曲げる。同様に、連結部210a及び端子部110Dについても、目安線L3に沿って交互に折り曲げていく。そして、各端子部110と各連結部210が、それぞれ重なるまで折り曲げると、図7(b)に示す状態となる。
図7(b)に示すように、各端子部110と各連結部210は折り重なり、互いに面接触して密着状態となる。一方、各エレメント120は、各端子部110の両側へ突出した状態となる。そして、各エレメント120は、各端子部110より厚さが薄いので、図に示すように、互いに所定の間隔を開けて離れている。この状態の一体型ヒューズエレメント200Aを、ケーシング内に消弧材と共に封入し、ヒューズが完成する。
このように、一体型ヒューズエレメント200Aは、一枚の金属板を所定の形状にかたどり、所定の形状に折り曲げて成形できることから、ヒューズエレメント100を複数用意して、互いに半田付けや溶接等で固定するという面倒な作業を省くことができ、作業効率がよい。また、各ヒューズエレメント100の端子部110が連結部210に折り重なることから、各ヒューズエレメント100を上下方向に配置でき、一体型ヒューズエレメント200全体として非常にコンパクトになるので、無理なくケーシングに収納することができる。
なお、図6及び7に示す一体型ヒューズエレメント200Aでは、3つのヒューズエレメント100を連結した態様としたが、これに限定されず、3つ以上のヒューズエレメント100を互いに連結部によって連結した態様とすることも可能である。また、図4及び5に示す一体型ヒューズエレメント200では、円筒形状のケーシングG内に収納しやすいように、各エレメント120を目安線L1及び目安線L2に沿って屈曲させていた。しかしながら、これに限定されず、図7に示す一体型ヒューズエレメント200Aのように、各エレメント120を屈曲させずに、両側側方へ突出させてもよい。そして、ケーシングを、一体型ヒューズエレメント200Aを収納可能な形状とすれば、一体型ヒューズエレメント200Aを無理なくケーシングに収納することができる。
なお、本明細書では、エレメントの中央に複数の貫通孔を設けて、溶断部を形成していたが、これに限定されることはなく、例えば、エレメントの中央の厚さを薄くして溶断部を形成したり、エレメントの狭小部に、錫、鉛、銀、ニッケル、又はこれらの合金等からなる低融点金属をデポジットして、溶断部を形成したものも含む。
また、本願発明のヒューズエレメントは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
100 ヒューズエレメント
110 端子部
120 エレメント
130 溶断部

Claims (4)

  1. 両端部に位置する端子部と、当該端子部の間に連結された2つのエレメントと、当該エレメントの略中央部に設けられた溶断部と、を備えるヒューズエレメントであって、
    前記2つのエレメントは、一枚の金属板を加工して一体成形したもので、
    前記2つのエレメントの抵抗値が、それぞれ等しいことを特徴とするヒューズエレメント。
  2. 前記各エレメントは、展開した状態で、互いに対称な形状をしていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズエレメント。
  3. 前記エレメントと前記端子部を接続する脚部は、湾曲した形状をしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒューズエレメント。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のヒューズエレメントを複数備えた一体型ヒューズエレメントであって、
    隣接するヒューズエレメントの互いの端子部を連結する連結部を備え、
    当該一体型ヒューズエレメントは、一枚の金属板を所定の立体的形状に成形したもので、成形後、前記ヒューズエレメントの端子部と、前記連結部とが重なることを特徴とする一体型ヒューズエレメント。
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