JP2017004352A - 紙幣計数機 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙幣を搬送させずに計数を行うことができる紙幣計数機において、装置の小型化、軽量化を図ることができると共に、省コスト化を実現でき、更に紙幣の金種判別を安価な構成で正確に行うことができる紙幣計数機の提供を課題とする。
【解決手段】移動自在な配置台20、紙幣Sの中央付近を上面から押さえ止める押さえ止め具40、最上部に配置された紙幣Sと接触して長手方向に押し出すことで、紙幣Sを上方に向けて凸形状に湾曲させながら持ち上げる持ち上げローラ50、持ち上げられた紙幣Sをめくり上げるめくり上げローラ60、めくり上げられた紙幣Sを上方に向けて凸形状に湾曲させた状態で保持する保持具70、紙幣Sの計数を行う計数センサ90、保持具70で保持された紙幣Sをかき上げて集積する羽根車80を備えると共に、保持具70で保持された状態にある紙幣Sの金種を判別する金種判別手段2を備える紙幣計数機1である。
【選択図】 図5

Description

本発明は、紙幣を搬送させずに計数を行うことができる紙幣計数機に関する。
従来、紙幣計数機としては、ローラと紙幣との摩擦力を用いて、ローラで紙幣を送り出して装置内部に紙幣を取り込み、装置内部を搬送させる途中で紙幣の計数を行う構成を備えるもの(以下、摩擦系紙幣計数機とする。)があった。また回転する複数の吸引ヘッドを用いて、紙幣を1枚ずつめくり取りながら紙幣の計数を行う構成を備えるもの(以下、吸引系紙幣計数機とする。)があった。
このような紙幣計数機を示す従来技術として、下記特許文献1、2がある。
特許第3544166号公報 特許第2522555号公報
上記特許文献1の技術は、紙幣計数機に関する発明で、紙幣ホッパー1に装填された紙幣のうち、蹴り出しローラ3が当接している最下の紙幣が、蹴り出しローラ3と下面との摩擦力によって、繰り出しローラ4に向けて蹴り出され、繰り出しローラ4によって、紙幣計数機内に送られ、送りローラ7によって紙幣搬送通路6内に送られる構成が開示されている。
また上記特許文献2の技術は、紙幣計数機の捺印制御装置に関する発明で、紙幣Sを吸引させて1枚ずつめくり取る吸引軸5を備える構成が開示されている。
しかし、このような従来の紙幣計数機のうち、摩擦系紙幣計数機においては、装置内部で紙幣を搬送させる構成を備えるものであることから、帯封で束ねられた状態の紙幣を計数することができないという問題があった。
また、従来の吸引系紙幣計数機においては、帯封で束ねられた状態の紙幣を計数することは可能であるものの、装置の吸引音が非常に大きくなると共に、重送に対する対策が複雑な構成となることでコストがかかるという問題があった。
加えて、従来の摩擦系紙幣計数機及び吸引系紙幣計数機においては、装置自体が大きくなることから、装置の小型化、省コスト化を図ることができないという問題があった。
このような従来の紙幣計数機が有する問題に対して、装置の小型化、省コスト化を実現するための技術として、紙幣をめくり上げることで計数を行う、いわゆるめくり式紙幣計数機の開発が望まれている。更にこのような、いわゆるめくり式紙幣計数機においては、紙幣の計数だけでなく、合計金額の表示や異金種の検知等が実現可能となる紙幣の金種判別機能を付加した紙幣計数機の開発がより一層望まれているところである。
そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、紙幣を搬送させずに計数を行うことができる紙幣計数機(いわゆるめくり式紙幣計数機)において、装置の小型化、軽量化を図ることができると共に、省コスト化を実現でき、更に紙幣の金種判別を安価な構成で正確に行うことができる紙幣計数機の提供を課題とする。
上記課題を達成するため、本発明の紙幣計数機は、複数の紙幣を整列配置させると共に移動自在な配置台と、整列配置された紙幣の長手方向端部を除く中央付近を上面から押さえ止めることで、少なくとも最上部に配置された紙幣全体が長手方向にスライドすることを防止する押さえ止め具と、最上部に配置された紙幣の長手方向端部上面と接触して該紙幣を長手方向に押し出すことで、前記押さえ止め具との間で紙幣を上方に向けて凸形状に湾曲させながら持ち上げる持ち上げローラと、該持ち上げローラによって持ち上げられた紙幣の上面と接して該紙幣を斜め上方へめくり上げるめくり上げローラと、該めくり上げローラによってめくり上げられた紙幣を、上方に向けて凸形状に湾曲させた状態で、前記めくり上げローラよりも上方で保持する保持具と、前記めくり上げローラから前記保持具へと紙幣が移動する間に紙幣の計数を行う計数センサと、前記保持具で保持された紙幣を上方にかき上げて計数された紙幣を集積する羽根車とを少なくとも備えると共に、前記保持具で保持された状態にある紙幣の金種を判別するための金種判別手段を備えることを第1の特徴としている。
また本発明の紙幣計数機は、上記第1の特徴に加えて、金種判別手段は、保持具によって凸形状に湾曲された紙幣の凸状湾曲面の頂上よりも前記保持具側の紙幣の表面データを取得する表面データ取得部と、該表面データ取得部が紙幣の表面データを取得するタイミングを決定するタイミングセンサとを少なくとも備えると共に、前記表面データ取得部が、カラーセンサ若しくはカメラで構成されることを第2の特徴としている。
また本発明の紙幣計数機は、上記第2の特徴に加えて、金種判別手段は、羽根車と同期して回転する羽根車回転検知板を備え、タイミングセンサは、前記羽根車回転検知板の回転角度を検知すると共に、これによって表面データ取得部が紙幣の表面データを取得するタイミングを決定することを第3の特徴としている。
また本発明の紙幣計数機は、上記第1〜第3の何れか1つの特徴に加えて、めくり上げローラは、最上部に配置された紙幣よりも上方に離間した位置に設けられることを第4の特徴としている。
上記第1の特徴による紙幣計数機によれば、複数の紙幣を整列配置させると共に移動自在な配置台と、整列配置された紙幣の長手方向端部を除く中央付近を上面から押さえ止めることで、少なくとも最上部に配置された紙幣全体が長手方向にスライドすることを防止する押さえ止め具と、最上部に配置された紙幣の長手方向端部上面と接触して該紙幣を長手方向に押し出すことで、前記押さえ止め具との間で紙幣を上方に向けて凸形状に湾曲させながら持ち上げる持ち上げローラと、該持ち上げローラによって持ち上げられた紙幣の上面と接して該紙幣を斜め上方へめくり上げるめくり上げローラと、該めくり上げローラによってめくり上げられた紙幣を、上方に向けて凸形状に湾曲させた状態で、前記めくり上げローラよりも上方で保持する保持具と、前記めくり上げローラから前記保持具へと紙幣が移動する間に紙幣の計数を行う計数センサと、前記保持具で保持された紙幣を上方にかき上げて計数された紙幣を集積する羽根車とを少なくとも備えると共に、前記保持具で保持された状態にある紙幣の金種を判別するための金種判別手段を備えることから、紙幣を上方へめくり上げる構成を備えることで、帯封で束ねられた状態の紙幣を効果的に計数することができる。加えて、装置内で紙幣を搬送させる必要がないことで、装置の小型化、省コスト化、省音化を図ることができる。また上方に向けて凸形状に湾曲させた状態で紙幣を保持できる保持具を備えることで、計数が済んだ紙幣が落下することで、同じ紙幣が重複して計数されることを効果的に防止できると共に、計数センサで紙幣を計数するための空間を効果的に確保することができる。よって紙幣の計数を一段と精度良く行うことができる。また保持具で保持された紙幣を上方にかき上げて計数された紙幣を集積する羽根車を備えることで、複数の紙幣が保持具に溜まることによって計数するための空間が狭くなることを効果的に防止できると共に、複数の紙幣を効率的に集積させることができる。更に保持具で保持された状態にある紙幣の金種を判別するための金種判別手段を備えることで、いわゆるめくり式紙幣計数機において、金種判別機能を付加することができると共に、安定した金種判別を実現することができる。
なお、ここで「移動自在な配置台」とは、配置台が紙幣の表面に対して垂直方向に移動自在な場合、配置台が紙幣の表面に対して水平方向に移動自在な場合、配置台が紙幣の表面に対して垂直方向に回転する場合、配置台が紙幣の表面に対して水平方向に回転する場合の何れか一つ、又は上記の構成を組み合わせる場合の全てを含む概念である。
また上記第2の特徴による紙幣計数機によれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、金種判別手段は、保持具によって凸形状に湾曲された紙幣の凸状湾曲面の頂上よりも前記保持具側の紙幣の表面データを取得する表面データ取得部と、該表面データ取得部が紙幣の表面データを取得するタイミングを決定するタイミングセンサとを少なくとも備えると共に、前記表面データ取得部が、カラーセンサ若しくはカメラで構成されることから、保持具によって凸形状に湾曲された紙幣の凸状湾曲面の頂上よりも保持具側の紙幣の表面データを取得すると共に、表面データ取得部によるデータ取得タイミングをタイミングセンサで決定する構成とすることで、一段と効率的且つ安定した金種判別を実現することができる。またカラーセンサ若しくはカメラで表面データ取得部を構成することで、安価な構成で且つ正確に金種判別を行うことができる。
また上記第3の特徴による紙幣計数機によれば、上記第2の特徴による作用効果に加えて、金種判別手段は、羽根車と同期して回転する羽根車回転検知板を備え、タイミングセンサは、前記羽根車回転検知板の回転角度を検知すると共に、これによって表面データ取得部が紙幣の表面データを取得するタイミングを決定することから、一段と安定したタイミングで紙幣の表面データを取得することができる。よって一段と効率的且つ正確に金種判別を行うことができる。
また上記第4の特徴による紙幣計数機によれば、上記第1〜第3の何れか1つの特徴による作用効果に加えて、めくり上げローラは、最上部に配置された紙幣よりも上方に離間した位置に設けられることから、仮に持ち上げローラで重送が発生した場合であっても、めくり上げローラと接した最上部の紙幣だけをめくり上げ、その他の紙幣は紙幣自体の復元力で前進を阻止して、持ち上げローラ側へと戻すことができる。よって隣接する紙幣間において、めくり上げローラとの接触に時間的な差を設けることができる。従って、仮に持ち上げローラで重送が発生した場合でも、紙幣の計数を精度良く行うことができる。
本発明の実施形態に係る紙幣計数機を模式的に示す平面図で、(a)は配置台及びその関連部材を主として示す図、(b)は配置台及びその関連部材以外の他の部材を主として示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機を模式的に示す全体正面図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機に紙幣をセットする動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機で紙幣を計数する動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機で紙幣を計数する動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機で紙幣を計数する動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機から紙幣を取り出す動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機を模式的に示す全体背面図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機において、配置台駆動部が駆動する際の動作を摸式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機において、計数手段駆動部が駆動する際の動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機で紙幣を計数する際の動作を摸式的に示す図で、持ち上げローラで紙幣が重送された場合を示す図である。 本発明の実施形態に係る紙幣計数機で紙幣を計数する際の力の関係を摸式的に示す図である。
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態に係る紙幣計数機を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではない。
先ず図1、図2を参照して、本発明の実施形態に係る紙幣計数機1は、複数の紙幣S(紙幣束)を搬送させることなく計数するための装置である。この紙幣計数機1は、外枠10と、配置台20と、紙幣ガイド板30と、押さえ止め具40と、持ち上げローラ50と、めくり上げローラ60と、保持具70と、羽根車80と、計数センサ90とから主として構成されると共に、金種判別を行う金種判別手段2を備えるものである。
なお図1は、説明の便宜上、平面視において重なり合う部材を明確に示すために、図1(a)と図1(b)との2つの図に分けて紙幣計数機1を図示したものである。
前記外枠10は、紙幣計数機1の外形を構成するものである。本実施形態においては図1に示すように、一対の板状部材を離間して並列配置させることで外枠10を形成する構成としてある。また一対の外枠10は、図示しないボルトを介して脚部13を備える底板11に取り付けられている。
なお図2〜図10においては、説明の便宜上、実線で表すべき外枠10を二点鎖線で表すものとする。
前記配置台20は、複数の紙幣S(紙幣束)を配置させるための、いわゆる載置台となるものである。本実施形態においては、配置台20は、一対の外枠10間に配置されると共に、何れか一方の端部を支点として紙幣Sの表面に対して上下に回動自在とする構成としてある。
この配置台20は、図1(a)、図2に示すように、本体21と、配置台移動補助板22と、補助ローラ23とから構成される。
前記本体21は、複数の紙幣Sを載置させるための台となるものである。本実施形態においては、図1(a)、図2に示すように、長手方向の一端側(先端側)に一対の突出部21aを備えると共に、他端側(後端側)に切り欠き部21bを備える板状部材で本体21を形成する構成としてある。また図1(a)に簡略化して示すように、後端側の側面に凸部21cを備え、この凸部21cを後述する配置台固定部材Hの嵌合用穴H4に嵌合させる構成としてある。これにより、本体21の後端(配置台固定部材H)を支点として、外枠10に本体21が回動自在に取り付けられている。
なお「先端、後端」とは、配置台20に紙幣Sを配置して計数を行う際に、紙幣Sと持ち上げローラ50とが接触する側を先端とし、反対側を後端とするものである。
また実施形態においては、図2〜図7に示すように、本体21を傾斜させて配置する構成としてある。より具体的には、先端よりも後端が上方に位置するように本体21を傾斜させて配置する構成としてある。
前記配置台移動補助板22は、後述するリンク機構230のリンク233と当接し、リンク機能230の一方向の回転に伴って本体21を回動させるための動力伝達板となるものである。この配置台移動補助板22は、図1(a)、図2に示すように、略コ字状の板状部材からなり、ボルトBを介して本体21の下面の略中央に取り付けられている。
前記補助ローラ23は、紙幣Sの最後の1枚の先端側の移動をアシストするためのものである。
この補助ローラ23は、細長い棒状部材からなり、図1(a)に簡略化して示すように、一対の突出部21aの内側側面に設ける嵌合用穴に一対の端部をそれぞれ嵌合させることで、本体21に回転自在に取り付けられている。
このような配置台20は、図1(a)、図2に示すように、一対の配置台固定部材Hを介して外枠10に回動自在に取り付けられている。
前記配置台固定部材Hは、外枠10に本体21を回動自在に取り付けるためのものである。加えて、押さえ止め具40を下方にバネ付勢するためのねじりバネKと、連結板R1と、連結板R2とを取り付けるためのものである。
この配置台固定部材Hは、図1(a)に簡略化して示すように、略半円状の板状部材からなる本体H1と、本体H1の側面から延出する軸部H2と、ねじりバネKの端部を制止するためのねじりバネ係止用凸部H3とから構成される。
前記本体H1は、配置台20の本体21を外枠10に取り付けるためのものである。また本体21の後端を支点として回動自在とするための支点を構成するものである。本実施形態においては、図1(a)に示すように、この配置台固定部材Hの本体H1は、外枠10に設けられた貫通穴12に嵌め込むことで、外枠10に回動自在に固定する構成としてある。また配置台固定部材Hの本体H1に設ける嵌合用穴H4に配置台20の本体21の側面に設けた凸部21cを嵌め込むことで、本体21を本体H1に取り付ける構成としてある。
前記軸部H2は、ねじりバネKと、連結板R1と、連結板R2とを取り付けるためのものである。具体的には、図1(a)、図2に示すように、軸部H2にねじりバネKを巻回させて、ねじりバネKを軸部H2に取り付ける構成としてある。またボルトBを介して、連結板R1と連結板R2とを軸部H2に固定する構成としてある。
前記ねじりバネ係止用凸部H3は、軸部H2に巻回されるねじりバネKの後端を係止するためのものである。本実施形態においては、本体H1の一部を外枠10の外方に延出させることでねじりバネ係止用凸部H3を形成する構成としてある。
前記連結板R1は、配置台固定部材Hの軸部H2を支点として押さえ止め具40を回動自在に取り付けるための、いわゆる腕部を構成するものである。本実施形態においては、細長い板状部材で連結板R1を形成する構成としてある。また図1(a)、図2に示すように、ボルトBを介して連結板R1の先端に押さえ止め具40を取り付けると共に、ボルトBを介して連結板R1の後端を軸部H2に回動自在に取り付ける構成としてある。
前記連結板R2は、配置台固定部材Hを介して引張りバネUの付勢力を本体21の後端側に伝達するための付勢力伝達部材である。本実施形態においては、板状部材で連結板R2を形成する構成としてある。またボルトBを介して連結板R2の先端を軸部H2に固定すると共に、ボルトBを介して連結板R2の後端に引張りバネUの上端を取り付ける構成としてある。また図1(a)、図2に簡略化して示すように、引張りバネUの下端は、ボルトB及びナットNを介して外枠10に取り付けられている。
このような構成からなる配置台20は、後述するように、配置台駆動部200を介してモータ110の駆動力が伝達されて上下に回転自在とされる。
前記紙幣ガイド板30は、配置台20に配置された複数の紙幣S(紙幣束)の長手方向端部(先端部)と接触して、複数の紙幣Sを整列配置させるものである。また整列配置された複数の紙幣Sが配置台20の回動に伴って上方に移動する際に、複数の紙幣Sの先端部の移動(回動)をガイドしながら持ち上げローラ50へと導くためのものである。
本実施形態においては、図2に示すように、本体21の先端の回動軌跡に沿うように上面31を湾曲させた板状部材で紙幣ガイド板30を形成する構成としてある。そして図1(b)に簡略化して示すように、外枠10の内側の対向する位置にボルト(図示しない)を介して一対の紙幣ガイド板30を取り付ける構成としてある。
前記押さえ止め具40は、配置台20に整列配置された紙幣Sの長手方向端部を除く中央付近を上面から押さえ止めることで、少なくとも最上部に配置された紙幣S全体が計数時に長手方向にスライドすることを防止するためのものである。
本実施形態においては、細長い円柱状の棒で押え止め具40を構成してある。また図1(a)、図2に示すように、外枠10に設ける縦長で略楕円形状からなる一対の長穴14に押え止め具40を挿通させると共に、外枠10より外側に延出した押え止め具40の端部を、軸部H2に回動自在に取り付けてある連結板R1にボルトBを介して取り付ける構成としてある。また図1(a)、図2に示すように、軸部H2に巻回されたねじりバネKの先端を押さえ止め具40の上面と接触させて、下向きの付勢力を押さえ止め具40に付与する構成としてある。
前記持ち上げローラ50は、最上部に配置された紙幣Sの長手方向端部上面と接触して紙幣Sを長手方向に押し出すことで、押さえ止め具40との間で紙幣Sを上方にたわませながら持ち上げるためのローラである。より具体的には、最上部に配置された紙幣Sの長手方向端部上面と接触して紙幣Sを押さえ止め具40の方向に押し出すことで、押さえ止め具40との間で紙幣Sを上方に向けて凸形状に湾曲させながら持ち上げるためのローラである。本実施形態においては、図1〜図4に示すように、紙幣Sの長手方向先端側で且つ短手方向中央付近に対応する位置に、一対の持ち上げローラ50を並列配置させる構成としてある。勿論、持ち上げローラ50の数や配置位置は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。但し、紙幣Sの長手方向先端側の上面と接触する位置に設けることが必要である。
なお、ここで「紙幣Sの長手方向先端側」とは、紙幣Sの長手方向の先端から5mm程度内側までの範囲のことを意味するものである。
また持ち上げローラ50としては、ゴム等、紙幣計数機で通常用いられる素材で形成されるローラを用いることができる。本実施形態においては、全周がゴムで形成されるローラを用いる構成としてある。また持ち上げローラ50をモータ110で一方向(紙幣Sを押し出す方向)だけに回転させる構成としてある。
前記めくり上げローラ60は、持ち上げローラ50によって持ち上げられた紙幣Sの上面と接して紙幣Sを斜め上方へめくり上げるためのローラである。本実施形態においては、図1〜図5に示すように、持ち上げローラ50よりも後方で、且つ持ち上げローラ50の近傍位置にめくり上げローラ60を設ける構成としてある。更に一対の持ち上げローラ50の短手方向の両外側と、一対の持ち上げローラ50間にめくり上げローラ60を3つ並列配置させる構成としてある。勿論、めくり上げローラ60の数や配置位置は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。但し、持ち上げローラ50よりも後方に配置することが必要である。また持ち上げローラ50の近傍位置に設けることが望ましい。
なお、ここで「近傍位置」とは、持ち上げローラ50によって押し出される紙幣Sの最後尾が、持ち上げローラ50から離れる前に紙幣Sがめくり上げローラ60に接触できる位置のことを意味するものである。
また本実施形態においては、めくり上げローラ60は、最上部に配置された紙幣Sよりも上方に離間した位置に設けられている。また持ち上げローラ50の周速よりも早い周速で回転する構成としてある。
なお、めくり上げローラ60としては、ゴム等、紙幣計数機で通常用いられる素材で形成されるローラを用いることができる。本実施形態においては、全周がゴムで形成されるローラを用いる構成としてある。またモータ110を介してめくり上げローラ60を持ち上げローラ50と同方向となる一方向だけに回転させる構成としてある。
前記保持具70は、めくり上げローラ60によってめくり上げられた紙幣Sをめくり上げローラ60よりも上方で保持するためのものである。本実施形態においては、図1(b)、図5に示すように、配置台20の本体21の長手方向先端側で、且つ本体21の短手方向の対向する位置に一対の保持具70を設ける構成としてある。更にめくり上げローラ60よりも前方で、且つ後述する保持部71がめくり上げローラ60よりも上方の位置となる、めくり上げローラ60の近傍位置に保持具70を設ける構成としてある。勿論、保持具70の数、配置位置は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。但し、めくり上げローラ60の近傍位置で、且つ保持部71がめくり上げローラ60よりも上方に配置される位置に配置することが必要であると共に、めくり上げローラ60よりも前方に配置することが望ましい。
なお、ここで「前方」とは、紙幣Sが送り出される川上側を意味するもので、川下側を後方とするものとする。
また、ここで「めくり上げローラ60の近傍位置」とは、めくり上げローラ60によって上方に凸形状に湾曲された湾曲形状を維持した状態で紙幣Sが保持具70と接触することができる位置のことを意味するものである。
また本実施形態においては、図2に示すように、保持具70の後方側の端面に、側面視における端面形状が略L字で形成される切り欠きからなる保持部71を備える構成としてある。
なお、略L字を形成する交差角は、80度〜120度程度、より好ましくは90度程度とすることが望ましい。また図11に示す、略L字を形成する上側の端面Qと紙幣Sの表面に水平な線(二点鎖線で示す)とが交差する角度D1は、20度〜50度程度、より好ましくは30度程度とすることが望ましい。
前記羽根車80は、モータ110で駆動され、保持具70で保持された紙幣Sを上方にかき上げて計数された紙幣Sを集積するためのものである。本実施形態においては、図1(b)、図2に示すように、持ち上げローラ50よりも前方に中心が配置されると共に、保持具70よりも上方に中心が配置される位置に羽根車80を設ける構成としてある。
また本実施形態においては、羽根81を6本備える構成としてある。
前記計数センサ90は、めくり上げローラ60から保持具70へと紙幣Sが移動する間に紙幣Sの計数を行うためのセンサである。本実施形態においては、図1(b)、図2に示すように、めくり上げローラ60よりも後方であると共に、めくり上げローラ60でめくり上げられた紙幣Sが保持部71に保持されるまでの間に横切る位置で、且つ外枠10の外側の対向する位置に一組の計数センサ90を設ける構成としてある。
また、この計数センサ90で生成される計数データは、制御部(図示しない)を介して表示部(図示しない)に表示される。なお、この制御部(図示しない)は紙幣計数機1の各種動作の制御も行う。
既述した、押さえ止め具40と、持ち上げローラ50と、めくり上げローラ60と、保持具70と、羽根車80と、計数センサ90とで本発明の実施形態に係る計数手段が構成される。
更に本発明の実施形態に係る紙幣計数機1は、図1(b)、図5に示すように、保持具70で保持された状態にある紙幣Sの金種を判別するための金種判別手段2を備える。
この金種判別手段2は、図1(b)に示すように、表面データ取得部2aと、タイミングセンサ2bと、羽根車回転検知板2cとから主として構成される。
前記表面データ取得部2aは、図5に示すように、保持具70によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面の頂上(頂点P)よりも保持具70側(保持部71側)の紙幣Sの表面データを取得するためのものである。
本実施形態においては、表面データ取得部2aをカラーセンサで構成し、保持具70によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面の頂点Pよりも保持具70側(先端側)の紙幣Sの表面の色調データ(RGB色要素値の比)を取得する構成としてある。
より具体的には、図1(b)、図5に示すように、持ち上げローラ50よりも前方で、且つ羽根車80の回転中心よりも上方の位置であって、保持具70によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面の頂点Pよりも保持具70側(保持部71側)の紙幣Sの表面に光(二点鎖線で示す)を照射できる位置にカラーセンサを設ける構成としてある。更に図1(b)に示すように、表面データ取得部2a(カラーセンサ)を紙幣Sの短手方向に2つ並列配置する構成としてある。なお詳しくは図示していないが、この表面データ取得部2aは、適宜固定手段を用いて外枠10に取り付けられている。
そしてこのカラーセンサで読み取った紙幣Sの表面データ(色調データ)に基づいて制御部(図示しない)が紙幣Sの金種を判別する。
前記タイミングセンサ2bは、表面データ取得部2aが紙幣Sの表面データを取得するタイミングを決定するためのもので、本実施形態においては、いわゆる回転角度検出センサで構成されている。
また本実施形態においては、図1(b)に示すように、羽根車80と同期して回転する羽根車回転検知板2cを挟持するようにタイミングセンサ2bを設け、このタイミングセンサ2bで羽根車回転検知板2c(羽根車80)の回転角度を検知することで、制御部(図示しない)を介してカラーセンサに紙幣Sの表面の色調データの取得タイミングを指示する構成としてある。
より具体的には、タイミングセンサ2bが羽根車回転検知板2c(羽根車80)の回転角度を検出することで、紙幣Sが保持具70で保持されている状態を制御部が認識して、カラーセンサに紙幣Sの表面の色調データの取得を指示する構成としてある。
前記羽根車回転検知板2cは、羽根車80と同期して回転することで、タイミングセンサ2bに羽根車80の回転角度を検出可能とするためのものである。詳しくは図示していないが、本実施形態においては、この羽根車回転検知板2cは、中央に貫通穴を備えると共に、羽根車80が備えるスリットと同じ個数のスリットを外周に備える円板で構成されている。また図1(b)に簡略化して示すように、外枠10の外側で駆動軸82に羽根車回転検知板2cを取り付ける構成としてある。
そして本実施形態においては、タイミングセンサ2bから照射される赤外線が羽根車回転検知板2cのスリットを通過することを利用して、タイミングセンサ2bが羽根車の回転角度を検知する。
このような構成からなる表面データ取得部2a(カラーセンサ)によって取得された紙幣Sの表面の色調データは、制御部によって、記憶部(図示しない)に記憶されている金種毎のマスターデータ(RGB色要素値の比)と比較されて金種が確定される。より具体的には、カラーセンサによって取得された紙幣Sの表面の色調データ(RGB色要素値の比)が、制御部によって、紙幣Sの向きと組み合わせの各マスターデータ(RGB色要素比)と比較されて金種が確定される。
そして確定された金種と関連づけられた金種データが制御部によって作成され、記憶部(図示しない)に記憶される。
記憶部に記憶された金種データは、本実施形態においては、表示部(図示しない)に合計金額を表示する際に利用される。勿論、このような構成に限るものではなく、例えば異金種の検知を行うために金種データを利用する構成としてもよい。
次に図1(b)、図2、図8を参照して、配置台20を駆動する配置台駆動部200と、計数手段を駆動する計数手段駆動部300とを説明すると共に、配置台駆動部200と計数手段駆動部300とが、動力伝達部100に備えるモータ110から動力を伝達される機構について説明する。
前記配置台駆動部200は、配置台20を回動自在に駆動するためのもので、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210と、歯車220と、リンク機構230とで構成される。
前記ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210は、正逆一方向の回転時にのみモータ110の駆動力を伝達する駆動力伝達部材である。本実施形態においては、このワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210は第1の駆動力伝達部材を構成し、配置台駆動部200を構成する他の部材にモータ110の駆動力を伝達するためのものである。
図8に示すように、このワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210は、モータ110が備えるタイミングプーリ120と、連結ベルトとなるタイミングベルトTを介して連結されている。そして図9に示すように、モータ110が正回転する時(時計回りの回転を行う時)にだけモータ110の駆動力を伝達すると共に、モータ110が逆回転する時(反時計回りの回転を行う時)にはモータ110の駆動力を伝達せずに空転する。
前記歯車220は、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210の駆動力をリンク機構230に伝達するためのものである。本実施形態においては、歯車220は、第1の歯車221と、第2の歯車222と、第3の歯車223と、第4の歯車224とを備える構成としてある。
具体的には、図1(b)、図8に示すように、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210の駆動軸211と連結される第1の歯車221と、第1の歯車221と連結される第2の歯車222と、第2の歯車222と連結される第3の歯車223と、第3の歯車223と連結されると共にリンク機構230と接続される第4の歯車224との4つの歯車を備える構成としてある。
前記リンク機構230は、配置台移動補助板22を回動するための機構を構成するものである。本実施形態においては、図1(b)に示すように、リンク機構230は、第4の歯車224を挿通させる駆動軸231と、ボルトBを介して駆動軸231と連結されるクランク232と、ボルトBを介してクランク232と連結されるリンク233とを備える構成としてある。
前記駆動軸231は、第4の歯車224の回転によって駆動されて、リンク機構230の駆動源となるものである。
前記クランク232は、駆動軸231の回転に従動して一方向に回転することで、リンク233を同一方向に回転させるためのものである。本実施形態においては、図1(b)、図2に示すように、平板部材でクランク232を形成する構成としてある。
前記リンク233は、回転時に配置台移動補助板22の上面22aと当接可能な位置に配置され、クランク232によって一方向に回転されると共に、図2に示すように上面22aと当接して引張りバネUの付勢力に反して配置台移動補助板22を下方に押し下げるためのものである。
より具体的には、図2に簡略化して示すように、このリンク233は、駆動軸231を中心に回転する際、上面22aと当接した状態で下方に回転する時にだけ、引張りバネUの付勢力に反して配置台移動補助板22を下方に押し下げる。つまり、引張りバネUの付勢力に反して配置台移動補助板22が下方に押し下げられることで、配置台移動補助板22を備える配置台20の本体21の後端側が配置台固定部材Hの本体H1を支点として上方に回動され、これによって本体21の先端が引張りバネUの付勢力に反して下方に回動する。
一方、駆動軸231を中心としてリンク233が上方に回転する際に、上面22aとの当接が解除されると、引張りバネUの付勢力に従って配置台移動補助板22が上方に押し上げられる。つまり、配置台移動補助板22を備える配置台20の本体21の後端側が、引張りバネUの付勢力によって本体H1を支点として下方に回動され、これによって本体21の先端が上方に回動する(持ち上げられる)。
前記計数手段駆動部300は、複数の紙幣Sの計数を行う計数手段を駆動するためのもので、図1(b)、図2、図8に示すように、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310と、歯車320とで構成される。
前記ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310は、正逆一方向の回転時にのみモータ110の駆動力を伝達する駆動力伝達部材である。本実施形態においては、このワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310は第2の駆動力伝達部材を構成し、計数手段駆動部300を構成する他の部材にモータ110の駆動力を伝達するためのものである。
図8に示すように、このワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310は、モータ110が備えるタイミングプーリ120とタイミングベルトTを介して連結されている。そして図10に示すように、モータ110が逆回転する時(反時計回りの回転を行う時)にだけモータ110の駆動力を伝達すると共に、モータ110が正回転する時(時計回りの回転を行う時)にはモータ110の駆動力を伝達せずに空転する。
このように、本実施形態においては、第1の駆動力伝達部材たるワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210と、第2の駆動力伝達部材たるワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310とが、共通する1つのタイミングベルトTを介してモータ110と連結される構成としてある。
前記歯車320は、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310の駆動力を計数手段(押さえ止め具40、持ち上げローラ50、めくり上げローラ60、保持具70、羽根車80、計数センサ90)に伝達するための動力伝達部材である。本実施形態においては図1(b)、図8に示すように、歯車320は、第1の歯車321と、第2の歯車322と、第3の歯車323と、第4の歯車324と、第5の歯車325とを備える構成としてある。
より具体的には、図1(b)、図8に示すように、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310の駆動軸311と連結される第1の歯車321と、第1の歯車321と連結される第2の歯車322と、第2の歯車322と連結される第3の歯車323と、第3の歯車323と連結される第4の歯車324と、第3の歯車323と連結される第5の歯車325との5つの歯車を備える構成としてある。
また図1(b)に示すように、第2の歯車322は持ち上げローラ50を備える駆動軸51と連結されており、第4の歯車324はめくり上げローラ60を備える駆動軸61と連結されており、第5の歯車325は羽根車80を備える駆動軸82とそれぞれ連結されている。また既述したように、外枠10の外側で駆動軸82に羽根車回転検知板2cを取り付けている
次に図2〜図10を参照して、紙幣計数機1で複数の紙幣S(紙幣束)の計数を行う際の動作について説明すると共に、紙幣計数機1の構成を更に詳細に説明する。
まず図2、図3を参照して、待機状態にある紙幣計数機1の配置台20に複数の紙幣S(紙幣束)を配置する。ここで「待機状態」とは、持ち上げローラ50から配置台20(本体21の上面21d)が最も離れた状態を意味するものである。この待機状態は、リンク機構230のリンク233が、引張りバネUの付勢力に反して配置台移動補助板22を最も押し下げることでなされる。なお本実施形態においては、紙幣Sの計数終了後に、待機状態の位置に制御部がリンク233を回転させ、その位置でリンク233を停止させる制御を行う構成としてある。
また既述したように、長穴14に押え止め具40を挿通させる構成としてある。よって図2に示すように、待機状態においては、ねじりバネKの付勢力による押さえ止め具40の下方への移動が長穴14で規制されることになる。これによって図2に示すように、押さえ止め具40と配置台20との間に空間Eが形成され、この空間Eを紙幣Sの挿入空間として利用することができる。
つまり図2、図3に示すように、空間Eに複数の紙幣Sを挿入して傾斜配置される配置台20の本体21の上面21dに複数の紙幣S(紙幣束)を載置する。この際、図3に示すように、複数の紙幣Sはその自重によって先端が紙幣ガイド板30と接触する。これによって複数の紙幣Sが配置台20上に整列配置される。
そして操作者が図示しないスイッチを押すと、図9に示すように、制御部(図示しない)がモータ110の正回転(時計回りの回転)を開始する。するとモータ110が備えるタイミングプーリ120を介して、タイミングベルトTで連結されるワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210及びワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310が正回転する。この際、既述したように、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210は正回転時にのみ駆動力を伝達する構成であることから、配置台駆動部200を構成する他の部材にワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210の駆動力が伝達される。一方、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310は逆回転(反時計回りの回転)時にのみ駆動力を伝達し、正回転時には滑る構成であることから、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310はモータ110の駆動力を計数手段駆動部300の他の部材に伝達せず、空転する。
なお図9、図10においては、配置台駆動部200、計数駆動部300において、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310から駆動力が伝達される部材を実線で示し、駆動力が伝達されない部材を一点鎖線で示すものとする。
そして図1、図3を参照して、既述した配置台駆動部200の第1の歯車221〜第4の歯車224がそれぞれ回転すると共に、相互に駆動力を伝達することで、リンク機構230のリンク233が図3に黒塗り矢印で示す方向に回転し、図4に示す位置で制御部がリンク233の回転を停止させる。これによって、引張りバネUの付勢力に反して押し下げられていた配置台移動補助板22が、引張りバネUの付勢力に従って押し上げられる。以上により、図4に示すように、複数の紙幣Sが計数開始位置に配置される。
より具体的には、リンク233によって配置台移動補助板22に負荷されていた力が解除されることで、連結板R2を介して、引張りバネUの付勢力が配置台固定部材Hに固定されている配置台20の本体21の後端に伝達される。これによって本体21の後端が押し下げられると共に、本体21の先端が押し上げられる。
以上により、図4に示すように、1枚目(最上部)の紙幣S1の長手方向端部を除く中央付近の上面が押さえ止め具40で押え止められる。また1枚目(最上部)の紙幣S1の長手方向端部上面が持ち上げローラ50と接する。つまり複数の紙幣Sが計数可能な位置にセットされる。
なお、配置台20の回動に伴って複数の紙幣Sが移動(回動)する際には、既述したように、複数の紙幣Sの先端が紙幣ガイド板30によってガイドされる。
複数の紙幣Sが計数可能な位置にセットされた後、図10に示すように、制御部がモータ110の逆回転(反時計回りの回転)を開始する。そしてモータ110が備えるタイミングプーリ120を介して、タイミングベルトTで連結されるワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210及びワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310が逆回転する。この際、既述したように、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310は逆回転時にのみ駆動力を伝達する構成であることから、計数手段駆動部300を構成する他の部材にワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310の駆動力が伝達される。一方、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210は正回転(時計回りの回転)時にのみ駆動力を伝達し、逆回転時には滑る構成であることから、ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210はモータ110の駆動力を配置台駆動部200の他の部材に伝達することなく空転する。
図1(b)、図5を参照して、既述した計数手段駆動部300の第1の歯車321〜第5の歯車325がそれぞれ回転すると共に、相互に駆動力を伝達することで、計数手段による複数の紙幣Sの計数が開始される。
具体的には、第1の歯車321によって駆動される第2の歯車322によって持ち上げローラ50が一方向(紙幣Sを押し出す方向)に回転する。また第3の歯車323によって駆動される第4の歯車324によってめくり上げローラ60が持ち上げローラ50と同一方向に回転する。更に第3の歯車323によって駆動される第5の歯車325によって羽根車80が持ち上げローラ50と同一方向に回転する。この際、持ち上げローラ50、めくり上げローラ60、羽根車80は、適切なギヤ比で連結し連動するような構成とすることが必要である。
具体的には図5を参照して、まず1枚目(最上部)の紙幣S1の長手方向端部が持ち上げローラ50によって長手方向(後方)に押し出される。これによって、押さえ止め具40との間で紙幣S1が上方に向けて凸形状に湾曲されながら持ち上げられる。
そして持ち上げられた1枚目(最上部)の紙幣S1は、めくり上げローラ60と接して斜め上方へとめくり上げられる。この間に、引張りバネUの付勢力に従って配置台20が上方へと持ち上げられることで、最上部の紙幣Sとなった2枚目の紙幣S2の長手方向端部上面が持ち上げローラ50と接して、長手方向に押し出される。つまり本実施形態において「最上部の紙幣S」とは、持ち上げローラ50と接する紙幣Sのことを意味するものである。
そして、めくり上げローラ60によって斜め上方へめくり上げられた1枚目の紙幣S1は、保持具70の保持部71によってめくり上げローラ60よりも上方で保持される。既述したように、めくり上げローラ60よりも前方で且つめくり上げローラ60よりも上方の位置における、めくり上げローラ60の近傍位置に保持具70を設ける構成としてあることで、めくり上げられる1枚目の紙幣S1の復元力(持ち上げローラ50側へ戻ろうとする力)を利用して保持部71を押圧することができると共に、持ち上げローラ50によって形成された上方に向けて凸形状に湾曲した形状を維持した状態で保持部71に紙幣S1を保持させることができる。
また、めくり上げローラ60によってめくり上げられた紙幣Sが保持部71で保持されるまでの間に、紙幣Sが一対の計数センサ90の間を通過することで、計数が行われる。
紙幣Sが保持具70で保持される状態に至った時には、羽根車回転検知板2cに基づいてタイミングセンサ2bが検知する羽根車80の回転角度が、色調データの取得に適した角度になったことを制御部が認識し、表面データ取得部2(カラーセンサ)による紙幣Sの表面の色調データの取得を指示する。これにより2つのカラーセンサが、保持具70よって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面の頂点Pよりも保持具70側の紙幣Sの色調データを取得する。
そして表面データ取得部2a(カラーセンサ)によって取得された紙幣Sの表面の色調データ(RGB色要素値の比)は、制御部(図示しない)によって、記憶部(図示しない)に予め記憶されている金種毎のマスターデータ(RGB色要素値の比)と比較されて金種が確定される。確定された金種と関連づけられた金種データが制御部によって作成され、記憶部に記憶される。より具体的には、カラーセンサによって取得された紙幣Sの表面の色調データ(RGB色要素値の比)が、制御部によって、紙幣Sの向きと組み合わせの各マスターデータ(RGB色要素比)と比較されて金種が確定され、確定された金種と関連づけられた金種データが制御部によって作成され、記憶部に記憶される。
そして図5を参照して、保持部71で保持される1枚目の紙幣S1は、羽根車80によって上方にかき上げられて羽根81で集積される。
そしてこの間に、持ち上げローラ50によって押し出された2枚目の紙幣S2は、めくり上げローラ60と接して斜め上方へとめくり上げられ、保持具70(保持部71)で保持される。既述した動作と同様に、3枚目の紙幣S3が持ち上げローラ50によって押し出されてめくり上げローラ60と接する。
以後は既述した動作と同様の動作で2枚目の紙幣S2、3枚目の紙幣S3、4枚目の紙幣S4、それ以降の全ての紙幣Sがそれぞれめくり上げられて羽根車80に集積されることで、図6に示すように、全ての紙幣Sの計数が終了する。そして数えられた紙幣Sの枚数が制御部を介して表示部(図示していない)に表示される。また制御部で作成されると共に記憶部に記憶される金種データを利用して、合計金額が制御部を介して表示部に表示される。
複数の紙幣Sの計数が終了すると、制御部は再びモータ110の正回転を開始する。
これによって、既述した動作と同様に、配置台駆動部200が各動作を開始する。具体的にはリンク機構230が駆動することで、リンク233が図6に示す黒塗り矢印方向に回転する。
その後、リンク233が図7に示す位置(待機状態の位置)まで回転すると、制御部はモータ110の回転を停止する。このリンク機構230の動作により、既述したように、引張りバネUの付勢力に反して本体21が下方に押し下げられる。これによって押さえ止め具40と配置台20との間に空間Eが形成されると共に、紙幣計数機1は待機状態となる。
そして図7の黒塗り矢印で示すように、複数の紙幣Sの後端を引き抜くことで、複数の紙幣Sを紙幣計数機1から取り出す。
以上により、紙幣計数機1による複数の紙幣S(紙幣束)の計数が完了する。
次に図11を参照して、本発明の実施形態における紙幣計数機1において、紙幣Sが重送された場合の動作について説明する。
まず図11(a)を参照して、持ち上げローラ50によって1枚目の紙幣S1と2枚目の紙幣S2とが同時に送り出される。
本実施形態においては既述したように、めくり上げローラ60は最上部に配置された紙幣Sよりも上方に離間した位置に設けられていることから、図11(a)に示すように、同時に送り出された1枚目の紙幣S1と2枚目の紙幣S2のうち、めくり上げローラ60と接触することができるのは、必ず1枚目の紙幣S1だけとなる。同時に1枚目の紙幣S1と2枚目の紙幣S2の紙幣間摩擦力を極限まで減らした状態で1枚目の紙幣S1をめくり上げローラ60に接触させることができる。従って1枚目の紙幣S1だけが、めくり上げローラ60によって斜め上方へめくり上げられる。
一方、めくり上げローラ60と接触することができない2枚目の紙幣S2は、紙幣の復元力によって前進が阻止され、持ち上げローラ50側へと戻される。
そして図11(b)を参照して、めくり上げられた1枚目の紙幣S1は、保持具70に保持される。一方、持ち上げローラ50側へと戻された2枚目の紙幣S2は再び持ち上げローラ50と接して長手方向に押し出される。この際、1枚目の紙幣S1は既に保持具70に保持されていることから、2枚目の紙幣S2がめくり上げローラ60と必ず接することになる。
そして図示していないが、めくり上げローラ60と接した2枚目の紙幣S2は、斜め上方へめくり上げられて保持具70によって保持される。また最上部の紙幣となった3枚目の紙幣S3は持ち上げローラ50によって長手方向に押し出される。以後の動作は既述した正常時の動作と同様の動作で紙幣S3以降の紙幣Sが計数される。
次に図12を参照して、本発明の実施形態における紙幣計数機1において、重送が生じた場合でも紙幣Sを1枚ずつ精度良く計数できる原理について更に詳細に説明する。
なお図12は、持ち上げローラ50によって1枚目の紙幣S1と2枚目の紙幣S2とが同時に送り出された場合を示す図である。
まず、めくり上げローラ60と1枚目の紙幣S1とが接する接点に作用する力をF1、めくり上げローラ60が1枚目の紙幣S1を斜め上方にめくり上げる力をF2、1枚目の紙幣S1との紙幣間摩擦力によって2枚目の紙幣S2がF2の方向に引っ張られる力をF3、1枚目の紙幣S1及び2枚目の紙幣S2の復元力をF4とする。
2枚目の紙幣S2は、次に持ち上げられる紙幣S3との間で隙間が形成される為、1枚目の紙幣S1に引っ張られる力F3は非常に小さくなる。よって2枚目の紙幣S2が1枚目の紙幣S1に引っ張られる力F3よりも復元力F4が勝り、2枚目の紙幣S2は1枚目の紙幣S1と重送になる事はない(めくり上げローラ60によって1枚目の紙幣S1と2枚目の紙幣S2とが一緒にめくり上げられることはない。)。
なおここで、押さえ止め具40が出来るだけ持ち上げローラ50側に近い位置にあるほど紙幣Sの復元力は大きくなる。
以上より、F2>F4、F4>F3の関係を満たせば、例え重送が生じた場合であっても、めくり上げローラ60と接触することができる1枚目の紙幣S1だけが斜め上方へめくり上げられ、めくり上げローラ60と接触することができない2枚目の紙幣S2は復元力によって持ち上げローラ50の側へと戻されることになる。
従って上記力の関係を満たす構成とすることで、例え重送が生じた場合であっても、紙幣Sを1枚ずつ精度良く計数可能な紙幣計数機を実現することができる。
本実施形態における紙幣計数機1は、少なくとも上記力の関係を満たす構成となる位置にめくり上げローラ60を配置するものである。
加えて本実施形態においては、図12に示すように、めくり上げローラ60は、持ち上げローラ50によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面Wの頂点P(変位点)よりも持ち上げローラ50側の傾斜面で紙幣Sと接する構成としてある。言い換えれば、紙幣Sが押し出される方向に対して斜め上方に向かう傾斜面でめくり上げローラ60が紙幣Sと接する構成としてある。
なお図12に二点鎖線で示す、めくり上げローラ60が紙幣Sと接触する接点の接線と、紙幣Sの表面と水平な線とで形成される角度D2は、10度〜20度程度、より好ましくは15度程度とすることが望ましい。
このような構成からなる本発明の実施形態に係る紙幣計数機1は、以下の効果を奏する。
保持具70で保持された状態にある紙幣Sの金種を判別するための金種判別手段2を備えることで、いわゆるめくり式紙幣計数機において、金種判別機能を付加することができると共に、安定した金種判別を実現することができる。よって本実施形態においては、複数の紙幣Sの計数に加えて、簡易な構成で複数の紙幣Sの合計金額を正確に求めることができる紙幣計数機1とすることができる。一方、異金種の検知を行うために金種データを利用する構成とした場合には、複数の紙幣の計数に加えて、簡易な構成で異金種の検知を正確に行うことができる紙幣計数機とすることができる。
また保持具70によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面Wの頂点Pよりも保持具70側(保持部71側)の紙幣Sの表面データを取得すると共に、表面データ取得部2aによるデータ取得タイミングをタイミングセンサ2bで決定する構成とすることで、一段と効率的且つ安定した金種判別を実現することができる。
また表面データ取得部2aをカラーセンサで構成することで、安価な構成で且つ正確に金種判別を行うことができる。加えて、カラーセンサを2つ設ける構成とすることで、紙幣Sの金種の判別を一段と正確に行うことができる。
また金種判別手段2が、羽根車80と同期して回転する羽根車回転検知板2cを備え、タイミングセンサ2bが羽根車回転検知板2cの回転角度を検知すると共に、これによって表面データ取得部2aが紙幣Sの表面データを取得するタイミングを決定する構成とすることで、一段と安定したタイミングで表面データを取得することができる。よって一段と効率的且つ正確に金種判別を行うことができる。
また紙幣Sを搬送させずにめくり上げて計数を行う構成とすることで、帯封で束ねられた状態の紙幣Sを効果的に計数することができる。加えて、装置内で紙幣Sを搬送させる必要がないことで、装置の小型化、省コスト化、省音化を図ることができる。
また、めくり上げローラ60を最上部に配置された紙幣Sよりも上方に離間した位置に設ける構成と、めくり上げローラ60と1枚目の紙幣S1とが接する接点に作用する力をF1、めくり上げローラ60が1枚目の紙幣S1を斜め上方にめくり上げる力をF2、2枚目の紙幣S2が1枚目の紙幣S1に追従しようとする力をF3、1枚目の紙幣S1及び2枚目の紙幣S2の復元力をF4とした場合において、F2>F4、F4>F3の関係を満たす位置にめくり上げローラ60を配置する構成とを備えることで、仮に重送が発生した場合であっても、めくり上げローラ60と接した最上部の紙幣Sだけをめくり上げ、その他の紙幣Sは紙幣S自体の復元力で前進を阻止して、持ち上げローラ50側へと戻すことができる。よって隣接する紙幣S間において、めくり上げローラ60との接触に時間的な差を設けることができる。従って仮に重送が発生した場合でも、紙幣Sの計数を精度良く行うことができる。
また持ち上げローラ50を紙幣Sの長手方向端部上面と接触させる構成とすることで、紙幣Sの復元力が大きい位置で紙幣Sを持ち上げることができる。このような構成とすることで、新札の計数を行う場合は勿論のこと、使用済みの紙幣Sの計数を行う場合でも、紙幣Sの長手方向端部には一般的に折り目がついてない可能性が高く、使用済み紙幣Sでも効果的に計数できる紙幣計数機とすることができる。
加えて、めくり上げローラ60を、持ち上げローラ50によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面Wの頂点Pよりも持ち上げローラ50側の傾斜面で紙幣Sと接する構成とすることで、持ち上げローラ50によって持ち上げられた紙幣Sにめくり上げローラ60を即座に接触させることができると共に、紙幣Sの押出し方向に対して斜め上方に傾斜した傾斜面でめくり上げローラ60を紙幣Sと接触させることができる。よって紙幣Sを斜め上方により効率的にめくり上げることができる。
また、めくり上げローラ60が紙幣Sと接触する接点の接線と、紙幣Sの表面と水平な線とで形成される角度D2を、10度〜20度程度、より好ましくは15度程度とすることで、紙幣Sを斜め上方に一段と効率的にめくり上げることができる。
また持ち上げローラ50よりも後方で、且つ持ち上げローラ50の近傍位置にめくり上げローラ60を設けると共に、めくり上げローラ60を持ち上げローラ50の周速よりも早い周速で回転する構成とすることで、持ち上げローラ50で押し出された紙幣Sを迅速にめくり上げローラ60で斜め上方にめくり上げることができる。よって持ち上げローラ50で押し出された紙幣Sが溜まることを効果的に防止することができ、スムーズな計数を実現することができる。
また上方に向けて凸形状に湾曲させた状態で紙幣Sを保持できる位置に保持具70を設ける構成とすることで、計数が済んだ紙幣Sが落下することで、同じ紙幣Sが重複して計数されることを効果的に防止できる。また図11(b)に示すように、計数センサ90で紙幣Sを計数するための空間Gを効果的に確保することができる。よって紙幣Sの計数を一段と精度良く行うことができる。
更にめくり上げローラ60よりも前方で且つめくり上げローラ60よりも上方の位置における、めくり上げローラ60の近傍位置に保持具70を設ける構成とすることで、めくり上げられる紙幣Sの復元力(持ち上げローラ50側へ戻ろうとする力)を利用して、紙幣Sが保持部71の端面を押圧した状態で、紙幣Sを保持具70に保持させることができる。従って保持具70で紙幣Sを一段と強固且つ効率的に保持することができる。
また保持部71を形成する略L字の交差角を80度〜120度程度、より好ましくは90度程度とすると共に、略L字を形成する上側の端面Qと紙幣Sの表面に水平な線とが交差する角度D1を20度〜50度程度、より好ましくは30度程度とすることで、上方に伸び上がろうとする紙幣Sが保持部71の上側の端面Qで滑ることなく、効率的に保持具70で紙幣Sを保持させることができる。
また保持具70で保持された紙幣Sを上方にかき上げて計数された紙幣Sを集積する複数の羽根81を備えた羽根車80を設けることで、複数の紙幣Sが保持具70に溜まることで計数するための空間Gが狭くなることを効果的に防止できると共に、複数の紙幣Sを効率的に集積させることができる。
また配置台20と接続される第1の駆動力伝達部材たるワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210と、計数手段と接続される第2の駆動力伝達部材たるワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310とを、共通するタイミングベルトTを介してモータ110と連結させる構成とすると共に、モータ110の正回転に従動してワンウェイクラッチ付タイミングプーリ210が駆動力を伝達し、モータ110の逆回転に従動してワンウェイクラッチ付タイミングプーリ310が駆動力を伝達する駆動力伝達機構を備えることで、配置台20(配置台駆動部200)と計数手段(計数手段駆動部300)とを1つのモータ110で駆動させることができる。つまり挿入された複数の紙幣Sを計数手段で計数できる状態にセットする動作、セットされた複数の紙幣Sを計数する動作、計数された複数の紙幣Sを取り出しできる状態にする解除動作の3つの動作を1つのモータ110で行うことができる。よって、いわゆるめくり式紙幣計数機において、装置の小型化、軽量化を図ることができると共に、省コスト化を実現することができる。
またリンク機構230を介して、後端が下方にバネ付勢された配置台20の下面に取り付けてある配置台移動補助板22を回動させる構成とすることで、モータ110の一方向の回転によって、配置台20を容易に上下に回動させることができる。加えてリンク233の回転停止位置を制御部が制御する構成とすることで、リンク233の停止角度によって紙幣Sを出し入れできる状態と紙幣Sを計数できる状態とをクランク232の一方向の回転で作り出すことができる。よって紙幣計数機1に計数すべき紙幣Sをセット(投入)さえすれば、後は紙幣Sを計数できる状態にセットする動作、セットされた紙幣Sを計数する動作、計数された紙幣Sを取り出しできる状態にする動作の全てを全自動で行うことができる。従って利便性が非常に高く、省コスト化を実現できる紙幣計数機1とすることができる。
更に押さえ止め具40の下方への移動を長穴14によって規制する構成とすることで、リンク機構230で配置台移動補助板22を最も押し下げた状態において、押さえ止め具40と配置台20との間に空間Eを設けることができる。よってこの空間Eを、複数の紙幣Sを紙幣計数機1に配置する際の紙幣挿入空間として利用することができる。従って作業性の良い紙幣計数機1とすることができる。
また配置台固定部材Hの本体H1を外枠10に設ける貫通穴12に嵌め込むことで、外枠10に本体H1を回動自在に固定すると共に、嵌合用穴H4に配置台20の本体21の凸部21cを嵌め込むことで、本体21を本体H1に取り付ける構成とすることで、簡易な構成で配置台20を外枠10に回動自在に取り付けることができる。よって省コスト化を実現できる紙幣計数機1とすることができる。
また配置台20を傾斜して配置すると共に、配置台20に配置された紙幣束の先端部と接触すると共に、配置台20の回動に伴う紙幣束の先端部の移動をガイドする紙幣ガイド板30を備える構成とすることで、配置台20に配置した複数の紙幣Sを、その自重を利用して紙幣ガイド板30で効率的に整列配置させることができる。加えて、整列配置させた状態で計数手段による計数を行うことができる。よって一段と利便性が高く、作業性に優れた紙幣計数機1とすることができる。
これに対して従来の紙幣計数機としては、摩擦系紙幣計数機と吸引系紙幣計数機とが一般的に用いられていた。
このような従来の紙幣計数機のうち、摩擦系紙幣計数機においては、装置内部で紙幣を搬送させる構成を備えるものであることから、帯封で束ねられた状態の紙幣を計数することができないという問題があった。
また従来の吸引系紙幣計数機においては、帯封で束ねられた状態の紙幣を計数することは可能であるものの、装置の吸引音が非常に大きくなると共に、重送に対する対策が複雑な構成となることでコストがかかるという問題があった。
更に従来の摩擦系紙幣計数機及び吸引系紙幣計数機においては、装置自体が大きくなることから、装置の小型化、省コスト化を図ることができないという問題があった。
このような従来の紙幣計数機が有する問題に対して、装置の小型化、省コスト化を実現するための技術として、紙幣をめくり上げることで計数を行う、いわゆるめくり式紙幣計数機の開発が望まれていた。更にこのような、いわゆるめくり式紙幣計数機においては、紙幣の計数だけでなく、合計金額の表示や異金種の検知が実現可能となる紙幣の金種判別機能を付加した紙幣計数機の開発がより一層望まれているところであった。
よって本実施形態の紙幣計数機1の構成とすることで、いわゆるめくり式紙幣計数機において、計数機能に加えて、紙幣の金種判別機能を付加した紙幣計数機を簡易な構成で実現することができる。
また紙幣Sを搬送させずに計数を行うことができることで、特に帯封で束ねられた状態の紙幣Sを計数することができると共に、装置の小型化、省コスト化を一段と図ることができる。
また操作音を効果的に抑えることができると共に、簡易な構成で重送が発生した場合でも紙幣Sの計数を精度良く行うことができる。
また挿入された複数の紙幣Sを計数手段で計数できる状態にセットする動作、セットされた複数の紙幣Sを計数する動作、計数された複数の紙幣Sを取り出しできる状態にする解除動作の3つの動作を1つのモータ110で効率的に行うことができる。よって紙幣計数機の小型化、軽量化を図ることができると共に、省コスト化を実現することができる。
なお本実施形態においては、持ち上げローラ50の構成を、全周がゴムで形成されるローラとする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。例えば持ち上げローラ50として、一部分がゴムで他の部分がプラスチック等で形成される、いわゆる間欠ローラを用いる構成としてもよい。このような構成とすることで、紙幣Sを持ち上げローラ50でめくるタイミングと、羽根車80のタイミングとを連動させ易くなり、一段と精度良く紙幣Sの計数を行うことができる。
また本実施形態においては、紙幣計数機1の配置台20の本体21を斜めに傾斜させて配置する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、横置き、縦置きで使用する構成としてもよい。このような構成も本発明の範囲に含まれるものである。
また本実施形態においては、めくり上げローラ60を持ち上げローラ50の周速よりも早い周速で回転する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、めくり上げローラ60を持ち上げローラ50の周速と同程度の周速で回転する構成としてもよい。
また本実施形態においては、配置台駆動部200と計数手段駆動部300とを1つのモータで駆動させる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、配置台駆動部200と計数手段駆動部300とを2つ以上のモータで駆動させる構成としてもよい。
また配置台20や押さえ止め具40の構成も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また本実施形態においては、表面データ取得部2aとして、カラーセンサを用いる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、紙幣Sの各種表面データを取得できるものであれば如何なるものを用いてもよい。例えば表面データ取得部2aとしてカメラを用いる構成とし、カメラで撮影した紙幣Sの表面データ(画像データ)を用いて紙幣の判別を行う構成としてもよい。なおこの場合、金種毎のマスターデータ(画像データ)を予め記憶部に記憶させておくことが必要である。
また表面データ取得部2aの配置位置や個数も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。しかし表面データ取得部2aの配置位置は、保持具70によって凸形状に湾曲された紙幣Sの凸状湾曲面の頂点Pよりも保持具70側の紙幣Sの表面データを取得できる位置とすることが望ましい。
本発明によれば、紙幣を搬送させずに計数を行うことができることで、特に帯封で束ねられた状態の紙幣を計数することができると共に、装置の小型化、省コスト化を図ることができる。また従来、業界では重送は避けがたいと考えられていたが、紙幣の表面に対して一面側にだけ持ち上げローラとめくり上げローラとを設けることで、仮に持ち上げローラで重送が発生した場合であっても、紙幣自体の復元力を利用して後発的に重送を解消することができ、紙幣の計数を精度良く行うことができる。更に、いわゆるめくり式紙幣計数機において、紙幣の金種判別を安価な構成で正確に行うことができる。このような構成は、従来の紙幣計数機にはなかった画期的な構成を採用するものであり、紙幣計数機の分野における産業上の利用性が非常に高い。
1 紙幣計数機
2 金種判別手段
2a 表面データ取得部
2b タイミングセンサ
2c 羽根車回転検知板
10 外枠
11 底板
12 貫通穴
13 脚部
14 長穴
20 配置台
21 本体
21a 突出部
21b 切り欠き部
21c 凸部
21d 上面
22 配置台移動補助板
22a 上面
23 補助ローラ
30 紙幣ガイド板
31 上面
40 押さえ止め具
50 持ち上げローラ
51 駆動軸
60 めくり上げローラ
61 駆動軸
70 保持具
71 保持部
80 羽根車
81 羽根
82 駆動軸
90 計数センサ
100 動力伝達部
110 モータ
120 タイミングプーリ
200 配置台駆動部
210 ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ
211 駆動軸
220 歯車
221 第1の歯車
222 第2の歯車
223 第3の歯車
224 第4の歯車
230 リンク機構
231 駆動軸
232 クランク
233 リンク
300 計数手段駆動部
310 ワンウェイクラッチ付タイミングプーリ
311 駆動軸
320 歯車
321 第1の歯車
322 第2の歯車
323 第3の歯車
324 第4の歯車
325 第5の歯車
B ボルト
D1 角度
D2 角度
E 空間
G 空間
H 配置台固定部材
H1 本体
H2 軸部
H3 ねじりバネ係止用凸部
H4 嵌合用穴
K ねじりバネ
N ナット
P 頂点
Q 端面
R1 連結板
R2 連結板
S 紙幣
S1 1枚目の紙幣
S2 2枚目の紙幣
S3 3枚目の紙幣
S4 4枚目の紙幣
T タイミングベルト
U 引張りバネ
W 凸状湾曲面

Claims (4)

  1. 複数の紙幣を整列配置させると共に移動自在な配置台と、整列配置された紙幣の長手方向端部を除く中央付近を上面から押さえ止めることで、少なくとも最上部に配置された紙幣全体が長手方向にスライドすることを防止する押さえ止め具と、最上部に配置された紙幣の長手方向端部上面と接触して該紙幣を長手方向に押し出すことで、前記押さえ止め具との間で紙幣を上方に向けて凸形状に湾曲させながら持ち上げる持ち上げローラと、該持ち上げローラによって持ち上げられた紙幣の上面と接して該紙幣を斜め上方へめくり上げるめくり上げローラと、該めくり上げローラによってめくり上げられた紙幣を、上方に向けて凸形状に湾曲させた状態で、前記めくり上げローラよりも上方で保持する保持具と、前記めくり上げローラから前記保持具へと紙幣が移動する間に紙幣の計数を行う計数センサと、前記保持具で保持された紙幣を上方にかき上げて計数された紙幣を集積する羽根車とを少なくとも備えると共に、前記保持具で保持された状態にある紙幣の金種を判別する金種判別手段を備えることを特徴とする紙幣計数機。
  2. 金種判別手段は、保持具によって凸形状に湾曲された紙幣の凸状湾曲面の頂上よりも前記保持具側の紙幣の表面データを取得する表面データ取得部と、該表面データ取得部が紙幣の表面データを取得するタイミングを決定するタイミングセンサとを少なくとも備えると共に、前記表面データ取得部が、カラーセンサ若しくはカメラで構成されることを特徴とする請求項1に記載の紙幣計数機。
  3. 金種判別手段は、羽根車と同期して回転する羽根車回転検知板を備え、タイミングセンサは、前記羽根車回転検知板の回転角度を検知すると共に、これによって表面データ取得部が紙幣の表面データを取得するタイミングを決定することを特徴とする請求項2に記載の紙幣計数機。
  4. めくり上げローラは、最上部に配置された紙幣よりも上方に離間した位置に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の紙幣計数機。
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