JP2017003266A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度な位置決めと欠陥検出を高速に行える荷電粒子線装置を提供する。
【解決手段】一の欠陥候補についての低倍欠陥画像の取得処理及び欠陥と思しき領域の特定処理が、欠陥検出処理を最大n回繰り返して、一の欠陥候補について少なくとも1フレーム若しくは最大でもnフレームの低倍欠陥画像の積算フレーム画像を用いて行われる。一の欠陥候補について、低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられる低倍欠陥画像として、少なくとも1フレーム若しくは最大でnフレームの低倍欠陥画像をフレーム加算した積算フレーム画像が使用される。
【選択図】図3

Description

本発明は、試料上の欠陥と思しき部位を荷電粒子線を用いて撮像し、その撮像画像上から真の欠陥を検出する荷電粒子線装置に関する。
この種の荷電粒子線装置の一例として、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いた欠陥レビューSEM(Defect Review SEM:DR−SEM)等の欠陥観察装置が知られている。
欠陥観察装置は、予め光学式又は電子線式の欠陥検査装置を用いた試料の検査結果で得られた試料上の欠陥候補の位置情報を基に、欠陥と思しき領域を荷電粒子線を用いて自動的に高解像度で撮像し、欠陥と思しき領域の高倍欠陥画像から真の欠陥であるか否かを判別してその位置を特定する装置であり、欠陥形状等の観察、欠陥の分類も自動的に行える。例えば、半導体ウェーハの観察に適用すれば、半導体製造プロセス過程等で発生したウェーハ上の不特定の座標位置に点在する欠陥を自動的に検出でき、検出した欠陥それぞれについて、パターン形成異常等といった欠陥の分類も行える。
欠陥観察装置で試料上の欠陥と思しき領域を高解像度で撮像するためには、まず、欠陥検査装置での検査結果に基づいて、試料上の不特定の座標位置に点在する全欠陥候補の中から観察したい欠陥候補をサンプリングしておき、サンプリングした欠陥候補それぞれの試料上での位置情報を取得しておく。そして、欠陥観察装置のステージ移動に係る座標系上で、試料上の座標位置を正確に認識するため、欠陥観察装置は、試料がステージ上に載置されると、試料上の特定部位に所在するアライメントパターンをグローバルアライメント用のテンプレート画像とパターンマッチングして、試料上の座標位置について試料がステージ上に載置された状態での位置ずれ量や回転ずれ量の補正を行う。これにより、欠陥観察装置では、欠陥候補の試料上での位置情報を基にステージを移動させた場合に、その走査型電子顕微鏡による撮像視野内にサンプリングした欠陥候補が捉えられるようになる。
それから、欠陥観察装置は、サンプリングした欠陥候補それぞれについて、予め画像取得条件(画像撮像条件)等が設定されたレシピを基に、走査型電子顕微鏡に低倍率での画像取得条件を設定して一次電子線(電子ビーム)を走査し、欠陥候補の低倍率画像(低倍欠陥画像)を撮像するとともに、欠陥候補と比較するための低倍率での参照画像(低倍参照画像)を撮像する。そして、撮像して得た低倍欠陥画像と低倍参照画像との差画像を生成して、差画像上に表れる両画像間で差異のある箇所の正確な座標位置を特定する。続けて、今度は、走査型電子顕微鏡に対する画像取得条件の設定を、この差異のある箇所が真に欠陥であるか否かの判別を容易にすることが可能な高倍率での画像取得条件に切り替え、この特定した座標位置を基に電子ビームを走査して、欠陥候補の欠陥と思しき領域の高倍率画像(高倍欠陥画像)を撮像する。
欠陥観察装置では、この自動的に欠陥を認識する処理(Automatic Defect Review:ADR)、すなわち、欠陥候補それぞれについて、低倍欠陥画像と低倍参照画像との差画像上に表れる差異のある箇所の正確な座標位置を基に、欠陥と思しき領域の高倍欠陥画像を収集する処理を経て、真に欠陥であるか又は虚報であるかを判別している。同時に、欠陥観察装置では、ADRで得た欠陥の高倍欠陥画像を基に、自動的に欠陥を分類する処理(Automatic Defect Classification:ADC)により、形状等に基づいた欠陥の多種多様な分類も行っている。
このような荷電粒子線装置の一例としての欠陥観察装置に係り、特許文献1には、欠陥候補の低倍率画像の画像取得条件を欠陥候補の大きさに合わせた複数の画像取得条件の中から適宜選択して欠陥候補の低倍率画像(低倍欠陥画像)を撮像し、参照画像との差画像上に表れる両画像間で差異のある箇所の欠陥検出確度が終了判定条件を満たすまで、画像取得条件を切り替え変化させながら低倍欠陥画像の撮像処理及び欠陥検出確度の終了判定処理を繰り返し、欠陥画像の取得時間を短縮することが記載されている。
また、特許文献2には、低倍用(低精度)と高倍用(高精度)とで電流値が異なる2種類の電子ビームの照射条件を用い、欠陥候補それぞれについて、まず、欠陥検査装置を用いた試料の検査結果で得られた低精度欠陥位置情報を基に、電子ビームの電流値が大きい照射条件で低精度での撮像を行って、欠陥候補の高精度欠陥位置情報を取得してから、この高精度欠陥位置情報を基に、電子ビームの電流値が小さい照射条件で高精度での撮像を行うことが記載されている。
特開2013−069951号公報 特開2007−248360号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている、欠陥の大きさに合わせた画像取得条件を用いる方式は、欠陥検査装置を用いた試料の検査結果の不確かさから、どの画像取得条件を用いるかを、低倍欠陥画像を撮像する前に予め決めておくことができず、画像取得条件を欠陥領域が大きな場合から小さな場合に向けて順次切り替えながら、同じ欠陥候補について終了判定条件を満たすまで低倍欠陥画像の撮像を繰り返していくことになる。また、欠陥を検出するための低倍欠陥画像の撮像と、欠陥検出確度が終了判定条件を満たすか否かの判定を並行して行ってはいるが、その繰り返しにおいて、欠陥と思しき部位の視野中心座標を更新してその更新座標を中心として撮像領域を縮小しているわけではなく、低倍欠陥画像の撮像処理と欠陥検出処理にかかる最大時間は、従来技術と同じである。
一方、特許文献2で記載されている、低倍用と高倍用とで電流値が異なる2種類の電子ビーム条件を用いる方式は、撮像フレーム数(積算画像フレーム数)を減らして低倍欠陥画像の撮像時間を短縮するためには有効である。一般的に、プローブ電流を2倍程度にすれば、撮像フレーム数を約半分にしても同等か、若干低い程度のS/N比の撮像画像が得られることが知られている。しかし、電子ビームの電流値すなわちプローブ電流を上げることで、撮像画像の分解能は低下してしまうため、低倍欠陥画像においての微小な欠陥の検出精度が低下する可能性があった。また、高倍欠陥画像を取得する際には、プローブ電流等の電子光学系条件や画像取得条件を変更して撮像しなければならず、ADRのスループット向上に大きく寄与するものではなかった。
本発明は、上記した問題点を解決し、高精度な位置決めと欠陥検出を高速に行える荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
本発明は、試料上の欠陥と思しき部位の画像を撮像し、その撮像画像上から真の欠陥を検出する荷電粒子線装置に係り、試料上の欠陥と思しき部位の画像取得条件を、試料上の欠陥と思しき部位の撮像と、試料上の欠陥と思しき部位を撮像して得た積算フレーム画像を基にした欠陥検出処理とを並行して行いながら、積算画像フレーム数を含む画像取得条件を切り替える。
さらに、欠陥検出処理による欠陥検出確度に合わせて撮像領域の視野中心座標を更新して、積算画像フレーム数を減少させ、及び/又は撮像領域を縮小して更に高倍率に切り替えて撮像することを省くことで、検査シーケンスの高速化を実現する。
本発明は、低倍率で試料上の欠陥と思しき部位の低倍欠陥画像を撮像するとき、並行して欠陥検出のための画像処理を行うことで、積算フレーム画像の積算画像フレーム数が増加するにつれてS/N比が向上することにより欠陥検出確度も上がるため、欠陥と思しき部位が的確に特定される。本発明は、さらに、試料上の欠陥と思しき部位と特定できた領域を段階的に縮小化することで、撮像する時間を短縮する。
また、本発明は、欠陥検出での画像処理により欠陥形状等の情報の確度も検査結果と比較すると向上するため、ベクタースキャン方式を採用することで、最適なスキャン条件に切り替えて欠陥検出確度を更に向上させ、撮像時間をより短縮する。
本発明によれば、欠陥検出処理の途中で、試料上の欠陥と思しき部位の積算フレーム画像の積算画像フレーム数を減少させることができる。
また、本発明によれば、撮像領域を縮小化することで、欠陥検出シーケンスの処理時間を短縮することが期待できる。
さらに、ベクタースキャン方式を採用することで、欠陥と思しき部位の形状に合わせて最適な走査ができるため、欠陥検出確度が向上し、撮像時間が更に短縮できる効果もある。
なお、上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施の形態の説明より明らかにされる。
本発明に係る荷電粒子線装置の一実施の形態としての欠陥レビューSEMの概略構成図である。 本実施の形態に係る欠陥レビューSEMの欠陥レビューシーケンスの一実施例を示したフローチャートである。 図2に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理のさらに詳細を示したフローチャートである。 図2及び図3に示した欠陥検出処理で取得された参照画像と欠陥画像、及び両画像の差画像の例を示した図である。 図3に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理の別の実施例のフローチャートである。 図5に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理で、差画像上で特定された領域の撮像に用いる画像サイズの縮小化を模式的に示した図である。 本実施形態に係る荷電粒子線装置において、ベクタースキャン方式を用いた場合の撮像領域に対する走査方向と欠陥と思しき領域のコントラストの差異を示した図である。 本実施形態に係る荷電粒子線装置における走査条件の設定画面を示した図である。
以下、本発明に係る荷電粒子線装置について、欠陥観察装置の欠陥レビューSEMを例に、図面に基づいて説明する。なお、本発明に係る荷電粒子線装置は、欠陥レビューSEMに限られるものではなく、試料上の欠陥と思しき部位を荷電粒子線を用いて撮像し、その撮像画像上から真の欠陥を検出する荷電粒子線装置であればよい。
図1は、本発明に係る荷電粒子線装置の一実施の形態としての欠陥レビューSEMの概略構成図である。
図1において、欠陥レビューSEM10は、SEM本体部100と、観察制御部200とを有する。
SEM本体部100は、荷電粒子源111及び電子光学系112を備えた鏡筒部110と、試料交換室121及び試料室122が形成された試料収容筐体部120とを有する。荷電粒子源111で生成された一次電子線11は、電子光学系112を介して、鏡筒部110から、試料収容筐体部120の試料室122内に配置された試料20に照射される。電子光学系112は、引出し電極113、第1コンデンサレンズ114-1及び第2コンデンサレンズ114-2からなるコンデンサレンズ114、アライメントコイル115、偏向器(走査偏向器)116、対物レンズ117を備えている。さらに、鏡筒部110には、一次電子線11の照射で試料20から発生する二次電子線12を検出する二次電子検出器118も設けられている。
試料室122には、試料20を載置する試料ステージ123が設けられ、試料ステージ123は、図示省略したステージ移動機構により、試料室122内で移動可能になっており、電子光学系112の光軸に対して垂直な面内、及び電子光学系112の光軸方向に沿って、載置された試料20を試料ステージ123ごと移動できる。試料室122と試料交換室121とは、図示せぬゲートバルブで気密に仕切られており、試料ステージ123に載置される試料20を交換する際は、試料交換室121の圧力を調整することより、試料室122内及び鏡筒部110内を真空に保持したままで試料交換が行えるようになっている。また、試料室122には、試料20の光顕画像の撮像用途として、CCDカメラを備えた光学顕微鏡124が配置されている。
観察制御部200は、本体制御部201と、表示モニタ202と、画像表示部203と、オペレータ操作用モニタ204と、外部インターフェース205とを有する。さらに、本体制御部201は、装置制御部211、電子光学系制御部212、搬送制御部213、ステージ制御部214、画像処理制御部215、画像補正制御部216、画像メモリ217、欠陥検出制御部218、自動欠陥分類制御部219、増幅器221、高電圧制御部222、リターディング電圧制御部223、第1コンデンサレンズ制御部224-1、第2コンデンサレンズ制御部224-2、アライメント制御部225、偏向電流制御部226、対物レンズ制御部227を有する構成になっている。
本体制御部201において、装置制御部211は、予め設定入力されたレシピを基に装置全体を制御し、本体制御部201の他の制御部を介して、自動欠陥レビュー(ADR)、及び自動的欠陥分類(ADC)を実行制御する。
例えば、装置制御部211は、搬送制御部213を介して、試料室122に対する試料交換室121を経由した試料の搬入/搬出を制御する。搬送制御部213では、装置制御部211からの試料搬入指示の入力により、図示せぬ搬送機構やゲートバルブを作動制御して、試料20を試料交換室121経由で試料室122に搬入し、試料ステージ123上に載置する。また、試料搬出指示の入力により、試料ステージ123上に載置された試料20を、試料交換室121経由で、試料室122から外部に取り出す。
また、装置制御部211は、試料搬入の際に、画像処理制御部215に光学顕微鏡124のCCDカメラで撮像された試料表面全体の光顕画像を取得させて、この光顕画像を基にグローバルアライメントを行い、ステージ制御部214を介して、試料20と試料ステージ123との間の座標ずれや回転ずれの補正を行う。また、さらに高精度での座標ずれや回転ずれの補正が必要な場合は、光顕画像による補正と合わせて電顕画像も取得させて高倍率にてグローバルアライメントを行えばよい。
また、装置制御部211は、図示せぬ欠陥検査装置から外部インターフェース205を介して入力された検査結果データを基に、サンプリング指定された各欠陥候補について、レシピのレシピ情報に従って、欠陥検出処理を行う。
その際、試料上の欠陥と思しき部位の撮像画像の取得に当たっては、装置制御部211は、検査結果データに含まれる欠陥候補の座標位置を基に、ステージ制御部214を介して試料ステージ123をグローバルアライメントによる補正量を加味して移動制御し、電子ビーム11が試料上の欠陥と思しき部位を正確に走査できるように、欠陥候補の中心座標位置を電子光学系112の光軸上を合わせる。加えて、電子ビーム11の走査に当たっては、装置制御部211は、加速電圧、リターディング電圧、撮像倍率等の電子光学系条件を基に、電子光学系制御部212を介して、最適な一次電子線11が試料上に照射されるように、電子光学系112の各部を制御する。
これにより、高電圧制御部222により制御された引出し電極113からは、荷電粒子源111で生成された荷電粒子(電子)が一次電子線11として引き出され、一次電子線11は、第1コンデンサレンズ制御部224-1、第2コンデンサレンズ制御部224-2により制御された第1コンデンサレンズ114-1、第2コンデンサレンズ114-2を通過して収束され、一度焦点(クロスオーバと呼ぶ)を結び、そのプローブ径及びプローブ電流が調整され、アライメント制御部225により制御されるアライメントコイル115で軸調整が行われ、対物レンズ制御部227により制御された対物レンズ117を通過して、試料20上に焦点を結ぶ。加えて、一次電子線11は、偏向電流制御部226により制御された偏向器116の作用により、試料20上の欠陥候補の座標位置を中心として走査される。
また、装置制御部211は、このような試料20に対する一次電子線11の照射制御に並行して、画像処理制御部215、画像補正制御部216、欠陥検出制御部218に、一次電子線11が走査された試料上の部位の撮像画像の生成、試料上の同じ部位に対する一次電子線11の複数回の走査を基にした積算フレーム画像の生成、試料上の欠陥と思しき部位についての試料上での正確な位置情報の取得を行わせる。
すなわち、一次電子線11が試料20上を走査されると、試料表面上で発生した二次電子線12は二次電子検出器118によって検出され、その検出出力は増幅器221で増幅されて画像処理制御部215に供給される。
画像処理制御部215は、電子光学系制御部212から偏向電流制御部226に出力される走査制御指示と同期を取りながら、二次電子検出器118の検出出力を増幅器221を介して取り込み、輝度情報に変換して、一次電子線11が走査された試料上の部位の撮像画像を生成する。そして、生成した撮像画像を画像メモリ217に格納するとともに、画像補正制御部216に転送する。
画像補正制御部216は、画像処理制御部215で試料上の同じ部位についての撮像画像が複数生成されると、この複数の撮像画像の積算フレーム画像を生成することにより、この試料上の部位についての撮像画像の輝度補正処理を行う。そして、生成した積算フレーム画像を画像メモリ217に格納するともに、画像表示部203へ転送して表示する。
欠陥検出制御部218は、試料20上の欠陥と思しき部位である欠陥候補について、検査結果データに含まれる欠陥候補の座標位置を基に低倍率での撮像が開始され、画像メモリ217に欠陥候補の低倍欠陥画像の格納が開始されると、欠陥候補の低倍欠陥画像若しくはその積算フレーム画像と欠陥候補の低倍参照画像との差画像を生成し、差画像から欠陥候補の試料上でのより正確な座標位置(欠陥候補の位置情報)を特定する。そして、欠陥候補の試料上での正確な位置情報が特定されると、装置制御部211と協働しながら、その正確な位置情報を基に、欠陥候補の欠陥と思しき領域を高倍率で撮像し、欠陥候補の高倍欠陥画像の取得を行う。そして、取得した欠陥候補の高倍欠陥画像及び特定した位置情報が含まれた欠陥候補のレビュー結果を、自動欠陥分類制御部219へ自動的に転送する。
自動欠陥分類制御部219は、欠陥検出制御部218から転送された欠陥候補の高倍欠陥画像等を基に、検出された欠陥の分類や分析を行い、結果を表示モニタ202に表示する。
この中、装置制御部211、電子光学系制御部212、画像処理制御部215、画像補正制御部216、画像メモリ217、欠陥検出制御部218、自動欠陥分類制御部219等については、CPU、メモリ、入出力インターフェースを備えたコンピュータ装置によって一体的に構成することが可能である。また、表示モニタ202、画像表示部203、オペレータ操作用モニタ204は、コンピュータ装置に付設されたディスプレイや入力操作機器等のコンピュータ付設機器によって構成することが可能である。
次に、図2に基づいて、本実施の形態の欠陥レビューSEMによって行われる欠陥レビューシーケンスについて説明する。
図2は、本実施の形態に係る欠陥レビューSEMの欠陥レビューシーケンスの一実施例を示したフローチャートである。
欠陥レビューSEM10では、オペレータ操作用モニタ204から自動欠陥レビュー(ADR)の開始指示が装置制御部211に入力されると、装置制御部211により搬送制御部213を介して図示せぬ搬送機構やゲートバルブが作動制御され、試料交換室121経由で、試料室122への試料20の搬入、及び試料ステージ123上への載置が開始される(S10)。
また、欠陥レビューSEM10には、外部インターフェース205を介してレシピが装置制御部211に読み込まれ、欠陥レビューSEM10では、レシピのレシピ情報(観察情報)にしたがって電子光学系制御部212に加速電圧やプローブ電流等の電子光学系条件等の設定が行われる(S20)。
レシピには、レシピ情報として、外観検査装置による試料20の検査結果データを基に予めサンプリングされた欠陥検出を行う欠陥候補それぞれの欠陥IDや試料上での位置情報や、例えば加速電圧,リターディング電圧,撮像倍率といった電子光学系条件等の欠陥候補の画像取得条件が含まれている。
ここで、欠陥検出を行う欠陥候補については、上述したようにレシピ情報で直接指示しておくことも、外観検査装置から検査結果データを取り込んで、欠陥レビューSEM10側で自動又はオペレータ操作用モニタ204を用いてマニュアルでサンプリングできるように、レシピ情報で指示しておくことも可能である。また、電子光学系条件についても、その中の所定データについては、オペレータ操作用モニタ204を用いてマニュアルで設定又は設定変更できるように、レシピ情報で指示しておくことも可能である。
欠陥レビューSEM10では、ステップS10で示した試料の搬入及び試料ステージ123上への載置が行われると、試料ステージ123上に載置された試料20の表面全体の光顕画像が光学顕微鏡124のCCDカメラで撮像されて画像処理制御部215に供給され、装置制御部211によってこの光顕画像を基にグローバルアライメントが行われる(S30)。欠陥レビューSEM10では、グローバルアライメントによって、試料上の座標と試料ステージ123の移動制御に係る座標との間の位置ずれや回転ずれが補正され、両者の座標位置合わせが行われる。
このようにして、試料ステージ123上への試料20の載置が完了し、電子光学系条件の設定及びグローバルアライメントが終了すると、欠陥レビューSEM10では、サンプリングされた欠陥候補それぞれについて、ステップS40〜S70に示した欠陥検出処理が、サンプリングされた欠陥候補の数p分だけ繰り返して行われる。
欠陥検出処理では、サンプリングされたp個の欠陥候補の中の一の欠陥候補について、その欠陥候補と同じパターンが形成されている試料上の参照位置の座標が電子光学系112の光軸上に位置するように、レシピを基に、試料ステージ123が装置制御部211によってステージ制御部214を介して移動される。そして、電子光学系112が低倍用(低精度)の電子光学系条件で電子光学系制御部212を介して作動され、試料上の参照位置で規定される部位に対して、一次電子線11の走査が行われる。これに伴い、画像処理制御部215では、その際の二次電子検出器118による二次電子線12の検出出力を基に、試料上での参照位置を視野中心とする低倍参照画像の生成が行われる(S40)。
このステップS40に示した欠陥候補についての低倍参照画像の取得については、装置制御部211が、外部インターフェース205を介して、試料20の設計時に形成されるCADデータを取得可能な構成になっていれば、欠陥候補の欠陥と思しき領域のCADデータを低倍参照画像として取得することで代替できる。
欠陥候補についての低倍参照画像の取得が済むと、今度は、欠陥候補の試料上の座標位置が電子光学系112の光軸上に位置するように、レシピを基に、試料ステージ123が装置制御部211によってステージ制御部214を介して移動される。そして、レシピ情報の低倍用の電子光学系条件で電子光学系112が電子光学系制御部212を介して作動され、一次電子線11の走査が行われる。これに伴い、画像処理制御部215では、その際の二次電子検出器118による二次電子線12の検出出力を基に、欠陥候補の試料上の座標位置を視野中心とする低倍欠陥画像の生成が行われる(S50)。
一方、欠陥検出制御部218では、このようにして取得されて画像メモリ217に格納された欠陥候補の低倍参照画像と低倍欠陥画像を基に、欠陥検出処理として、両画像の2値化された差画像を生成する画像処理が行われ、その差画像から欠陥候補の欠陥と思しき領域が検出され、試料上でのその中心座標が決定される(S60)。
この決定により、今度は、この決定された欠陥と思しき領域の中心座標が電子光学系112の光軸上に位置するように、試料ステージ123が装置制御部211によってステージ制御部214を介して移動される。そして、レシピを基に、電子光学系112が高倍用(高精度)の電子光学系条件で電子光学系制御部212を介して作動され、欠陥候補の試料上での欠陥と思しき領域に対して、一次電子線11の走査が行われる。これに伴い、画像処理制御部215では、その際の二次電子検出器118による二次電子12の検出出力を基に、画像処理制御部215によって試料上での欠陥と思しき領域の中心位置を視野中心とする欠陥候補の高倍欠陥画像の生成が行われる(S70)。
欠陥レビューシーケンスでは、ステップS40〜S70に示した欠陥検出処理が、レシピ情報にしたがって、サンプリングされた欠陥候補全てについて逐次行われていく。
その上で、欠陥レビューSEM10では、欠陥検出制御部218で取得された欠陥候補の高倍欠陥画像及び特定した位置情報が含まれた欠陥候補のレビュー結果を基に、欠陥候補が真に欠陥であるか又は虚報であるかの判別が行われ、自動欠陥分類制御部219により、形状等に基づく欠陥の多種多様な分類も行われる(S80)。
ところで、欠陥レビューSEMによって行われる欠陥レビューシーケンスでそのスループットを向上するためには、欠陥レビューシーケンスにおけるステージ移動時間、画像撮像時間、欠陥検出処理時間のいずれか、又はその全てを短縮すればよい。しかしながら、その中のステージ移動時間については、昨今のモータ制御技術の向上等により短縮されてきており、大幅な短縮は望めない。
本実施の形態に係る欠陥レビューSEM10では、まず、欠陥レビューシーケンス中のステップS60で、欠陥検出処理として欠陥検出制御部218で欠陥候補の低倍参照画像と低倍欠陥画像との2値化された差画像を生成する画像処理を行うに当たり、欠陥候補の低倍欠陥画像として、画像補正制御部216によって生成される欠陥候補の低倍欠陥画像の積算フレーム画像を用いることを特徴とする。欠陥候補の低倍欠陥画像の積算フレーム画像は、一の欠陥候補について、画像処理制御部215によって、一次電子線11の電子光学系条件を変えずに、試料上の同じ座標位置を視野中心にした低倍欠陥画像が生成される都度、画像補正制御部216によって、欠陥候補のそれまでの低倍欠陥画像がフレーム積算されて生成及び更新される。
図3は、図2に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理のさらに詳細を示したフローチャートである。すなわち、図3は、図2のステップS40〜S70で示した、一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理に係り、その低倍欠陥画像の取得処理、欠陥と思しき領域の特定処理、高倍欠陥画像の取得処理に係るさらに具体的な実施例に該当する。
まず、図2のステップS50に示す低倍欠陥画像の取得処理に関連し、電子光学系112の光軸上に試料上の座標位置が配置された一の欠陥候補の撮像を開始する前に、電子光学系制御部212、画像処理制御部215には、装置制御部211によって、倍率、積算画像フレーム数n等の画像取得条件に基づいた制御情報が設定されている(S51)。この倍率、積算画像フレーム数n等の画像取得条件は、外部インターフェース205を介して読み込まれたレシピのレシピ情報に基づき設定されたものであり、又は、レシピ情報の指示に基づき、一の欠陥候補の撮像を開始する前に、オペレータ操作用モニタ204を用いてマニュアルで設定又は設定変更されたものである。また、画像取得条件の中には、電子ビーム(一次電子線11)の走査方式に係るラスタースキャン方式又はベクタースキャン方式のいずれかの設定、等も含まれるが、これらについて、追って別途説明する。
本実施例では、図2のステップS50、S60で示した、一の欠陥候補についての低倍欠陥画像の取得処理及び欠陥と思しき領域の特定処理が、図3のステップS52〜S63で示した処理を最大n回繰り返して、一の欠陥候補について少なくとも1フレーム若しくは最大でもnフレームの低倍欠陥画像の積算フレーム画像を用いて行われることを特徴とする。換言すれば、本実施例では、一の欠陥候補について、低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられる低倍欠陥画像として、少なくとも1フレーム若しくは最大でnフレームの低倍欠陥画像をフレーム加算した積算フレーム画像が使用されることを特徴とする。
そのため、ステップS51で装置制御部211による倍率、積算フレーム数n等の画像取得条件の設定が済むと、電子光学系制御部212及び画像処理制御部215が協働して、一の欠陥候補のiフレーム目(ただし、iはn以下の自然数)の低倍欠陥画像の撮像が行われ、画像メモリ217に格納されるとともに、画像補正制御部216に転送される。画像補正制御部216では、一の欠陥候補についてのiフレーム目までに取得した低倍欠陥画像の積算フレーム画像が生成され、低倍欠陥画像の輝度補正処理等が行われる。生成された低倍欠陥画像の積算フレーム画像は、画像メモリ217に格納されるともに、画像表示部203へ転送されて表示される(S52)。
欠陥検出制御部218では、一の欠陥候補についてのiフレーム目の低倍欠陥画像が撮像され、iフレーム目までの低倍欠陥画像の積算フレーム画像が生成される毎に、欠陥と思しき領域の特定処理(狭義の欠陥検出処理)が行われる。そして、欠陥検出制御部218では、一の欠陥候補についてのiフレーム目の低倍欠陥画像が撮像されると、欠陥と思しき領域の特定処理で低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられる低倍欠陥画像として、iフレーム目までの低倍欠陥画像の積算フレーム画像が取得され、このiフレーム目までの低倍欠陥画像の積算フレーム画像と低倍参照画像との間でノイズ除去やコントラスト強調等の画像処理を経た差画像が生成される(S61)。そして、この差画像を基に、差画像上で差異として表れる領域の特定が行われる(S62)。ここで、差画像上で特定される領域の数mは、積算画像フレーム数iが未だ少なく積算フレーム画像で除去しきれていないノイズが差画像上に残っている可能性もあり、必ずしも1つに限られるものではない。
欠陥検出制御部218では、このようにして差画像上で差異として表れる領域が特定されると、この特定された領域(差異が表れた領域)それぞれについて、欠陥検出制御部218に予め設定されている欠陥判定指標に基づき、欠陥と思しき確度を示す欠陥検出確度(欠陥候補確度)の算出が行われる。
ここで、欠陥検出確度は、差画像上で特定された領域それぞれについて、例えば、その特定された領域の面積の大きさが予め設定された所定値よりもどれだけ大きいか、特定された領域の形状が線状ではなく、前の(i−1)フレーム目までの低倍欠陥画像の積算フレーム画像を用いて生成された差画像上での対応領域の形状と比べて、形状変化がどれだけ小さいか(どれだけ似ているか)、等といったパラメータに基づいて、所定の方式で自動的に算出される値である。
その上で、欠陥検出制御部218では、この差画像上で特定された領域それぞれについて、その算出された欠陥検出確度が予め設定されている閾値以上であるか否かを判定することにより、差画像上で差異が特定できたか否か、すなわち欠陥候補に係る試料上での欠陥と思しき領域が特定できたか否かの判定が行われる(S63)。
この判定の結果、欠陥検出制御部218では、差画像上で特定された領域それぞれの欠陥検出確度いずれもが閾値よりも小さい場合は、同じ一の欠陥候補について、欠陥候補に係る試料上での欠陥と思しき領域が特定できたか否かの判定結果が得られるまで、低倍欠陥画像の積算フレーム画像を装置制御部211と協働して順次更新しながら、ステップS52〜S63に示した欠陥と思しき領域の特定処理が、最大でnフレーム目まで適宜繰り返されることになる。
これに対し、差画像上で特定された領域それぞれの欠陥検出確度いずれかが閾値と同じか若しくは閾値を超えた場合は、その判定時点で、ステップS52〜S63に示した欠陥と思しき領域の特定処理を(i+1)フレーム目以降について行うことなく、特定された欠陥候補に係る試料上での欠陥と思しき領域について、後述のステップS71以降で示した高倍欠陥画像の取得処理が行われる。
これにより、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の更新によりノイズ除去やコントラスト強調等の画像処理を経た差画像が生成され次第、すなわち、低倍欠陥画像上での真に欠陥と思しき部位とそれ以外のノイズ等による部位との区別化がはかられ次第、その後の(i+1)フレーム目以降での特定処理は中止されるので、欠陥候補それぞれの状況に応じた時間で、試料上での真に欠陥と思しき領域を自動で的確に特定でき、そのスループットも向上するようになっている。
続いて、高倍欠陥画像の取得処理に係り、欠陥検出制御部218では、一の欠陥候補に係り特定された欠陥と思しき領域についての試料上での座標位置を、欠陥と思しき領域の特定が完了したiフレーム目の差画像から取得し、先に欠陥検査装置から取得した欠陥候補の試料上での座標位置を、この試料上での特定した欠陥と思しき領域の座標位置に補正する(S71)。この場合、例えば、差画像上で特定された欠陥と思しき領域が複数存在する場合は、欠陥と思しき領域それぞれの座標位置の重心位置等を欠陥候補の補正した試料上での座標位置とすることが可能である。
そして、欠陥検出制御部218では、図2のステップS70に示した欠陥候補の高倍欠陥画像の撮像処理のために、この欠陥候補の補正した試料上での座標位置を視野中心とする画像取得条件を、装置制御部211に設定する(S72)。これにより、装置制御部211によって、欠陥候補の補正した試料上での座標位置を視野中心にする欠陥候補の高倍欠陥画像の撮像が、電子光学系制御部212、ステージ制御部214、画像処理制御部215を介して行われる(S73)。なお、本実施例では、この欠陥候補の高倍欠陥画像の撮像も、予め設定された所定の積算画像フレーム数だけ繰り返され、画像補正制御部216により欠陥候補の高倍欠陥画像の積算フレーム画像が生成される。なお、この生成された欠陥候補の高倍欠陥画像の積算フレーム画像は、欠陥検出制御部218による欠陥候補のレビュー結果の作成のため、画像メモリ217に格納される。
本実施例の欠陥レビューSEM10によれば、一の欠陥候補について、欠陥候補の低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられる欠陥候補の低倍欠陥画像として、欠陥候補の低倍欠陥画像の積算フレーム画像を使用することにより、欠陥候補の低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられる欠陥候補の低倍欠陥画像、及び差画像のS/N比が向上する。この作用について、図4に基づき、具体的に説明する。
図4は、図2及び図3に示した欠陥検出処理で取得された参照画像と欠陥画像、及び両画像の差画像の例を示した図である。
図4(a)は、欠陥候補の低倍参照画像であり、図2のステップS40に示した低倍参照画像の撮像処理でも、低倍参照画像は、低倍欠陥画像と同様に積算フレーム画像で取得されるものとする。図示の例では、低倍参照画像の積算フレーム画像の領域サイズは、縦、横1024pixelと仮定する。図4(b)は、1フレーム目の欠陥候補の低倍欠陥画像であり、図4(c)は、図4(a)、図4(b)の低倍参照画像、低倍欠陥画像から、欠陥検出制御部218による画像処理を経て2値化して生成した差画像である。
欠陥レビューSEMでは、図4(a)に示したような欠陥候補の低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられる欠陥候補の低倍欠陥画像として、欠陥候補の低倍欠陥画像の積算フレーム画像を使用する。しかしながら、1フレーム目の欠陥候補の低倍欠陥画像だけを基に生成された低倍参照画像の積算フレーム画像は、1フレーム目の欠陥候補の低倍欠陥画像自体のS/N比が図4(b)に示したように悪いため、欠陥検出制御部218により欠陥候補の低倍参照画像と低倍欠陥画像の積算フレーム画像から生成される差画像も、図4(c)に示した差画像のように、未だノイズ成分403を除去しきれておらず、欠陥候補の欠陥と思しき領域402との区別が画像処理によってつきにくい画像状態にある。
ところが、本実施例の欠陥レビューSEM10では、欠陥候補の低倍欠陥画像の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iが増えるに従い、欠陥候補の低倍参照画像との間で差画像を生成するために用いられるiフレーム目までに取得した低倍欠陥画像の積算フレーム画像は、そのS/N比がフレーム加算によって向上するため、図3に示したステップS63で、差画像上で差異として表れた領域を特定するのに当たっても、差異として表れた領域が真に欠陥と思しき領域である欠陥検出確度が高くなる。
欠陥検出制御部218による欠陥と思しき領域の特定処理では、図3に示したステップS63で、差画像上で特定された領域についてその面積や形状等を基に算出される欠陥検出確度から、その特定された領域が真に欠陥と思しき領域であるか否かを、電子光学系制御部130及び画像処理制御部127により、次の(i+1)フレーム目までの低倍欠陥画像の積算フレーム画像の生成に用いられる(i+1)フレーム目の低倍欠陥画像の撮像が済むまでに、(i+1)フレーム目の低倍欠陥画像の撮像処理と並行して判定する。
その際、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iが少ない時点でも、差画像上で特定された、欠陥検出確度が本来から高い領域は、積算画像フレーム数iが増加していくにしたがって、同じ差画像上で特定された、欠陥検出確度が本来は中程度の他の領域よりも欠陥検出確度が高くなり、その欠陥検出確度同士の差も拡大する。すなわち、差画像上で特定された、欠陥検出確度が本来から高い領域は、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iを増加していっても、その欠陥検出確度は低下することもなく、逆に、同じ差画像上で特定された、欠陥検出確度が本来は余り高くない他の領域は、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iを増加していくと、その欠陥検出確度が低減されていくことで、差画像上で特定されなくなる。その結果、欠陥検出確度が本来から高い欠陥候補の欠陥と思しき領域が、差画像上に特定可能に残り、欠陥検出確度が本来は余り高くないノイズ等による領域は、差画像上で除外されていくので、欠陥候補の欠陥と思しき領域が、欠陥候補それぞれの状況に応じた時間で、自動で的確に特定でき、そのスループットも向上するようになる。
なお、図示の例では、図3に示したステップS61〜S63に示した処理については、一の欠陥候補の1フレーム目の欠陥候補の低倍欠陥画像が取得されただけでは、欠陥候補の低倍欠陥画像の積算フレーム画像は、画像補正制御部216による補正処理が行われていないのでS/N比が低く、図3に示したステップS61〜S63に示した処理を行うには、まだ難がある。そこで、図示の例では、実際には、図3に示したステップS61〜S63に示した処理については、2フレーム目またはそれ以降の欠陥候補の低倍欠陥画像が撮像されてから行われるようになっており、その効率化が図られている。
次に、上述した欠陥レビューSEM10において、図3に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理の別の実施例について、図5に基づいて説明する。
図5は、図3に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理の別の実施例のフローチャートである。
本実施例では、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iを増加していく過程において、積算画像フレーム数iが少ないときから欠陥検出確度が高い、差画像上で特定された領域を抽出しておき、一の欠陥候補についての低倍欠陥画像の取得処理(S51、S52)及び欠陥と思しき領域の特定処理(S61〜S63)の繰り返し途中で、差画像上で特定される領域が絞り込まれ、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の画像サイズ(フレーム加算処理する領域、撮像領域)、この低倍欠陥画像の積算フレーム画像を生成するために最大でnフレームまで撮像される低倍欠陥画像の画像サイズ(一次電子線11を走査すべき領域)を縮小化可能なことを特徴とする。
図5に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理のフローチャートでは、図3に示したフローチャートのステップS63で示した処理が大きく異なる以外は、他の処理は同一又は同様であるため、これらについては、同一ステップ番号を付して重複する説明は省略する。
本実施例では、図3に示したフローチャートに示したステップS63の処理が、図5に示したフローチャートでは、低倍欠陥画像の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iを増加していく過程において、差画像上で特定される領域を絞り込むため、ステップS63-1〜S63-8に示した処理に変更され、欠陥検出確度の閾値として、欠陥候補の欠陥と思しき領域を判定するための2つの領域判定用の閾値A(低信頼度)、閾値B(高信頼度)と、低倍欠陥画像及び低倍欠陥画像の積算フレーム画像の画像サイズの縮小化を行うか否か等を判定するための2つの縮小化判定用の閾値α、閾値βを備えている。
図5において、ステップS62で、一の欠陥候補についてのiフレーム目の差画像上で差異が表れた領域が例えばm個だけ特定されると、欠陥検出制御部218では、その生成した差画像上で特定された領域それぞれについて、順番に、ステップS63-1〜S63-8に示した判定処理を行う。
まず、ステップS63-1では、現在の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iが積算画像フレーム数の上限値nよりも小さいか否かが確認され、上限値nよりも小さい場合は、m個の特定された領域それぞれについて、順番に、ステップS63-2以降に示した処理が行われる。上限値nである場合は、ステップS63-6以降に示した判定処理が行われる。
ステップS63-2では、そのj個目(jは、1,2,…,m)の特定された領域について、欠陥検出確度が算出され、欠陥検出確度が領域判定用の閾値A(低信頼度)よりも高いか否かが判定される。この結果、j個目の特定された領域について、欠陥検出確度が閾値Aよりも低い場合は、画像サイズの縮小化を行うとこのj個目の特定された領域が真に欠陥と思しき領域であった場合に見落とされる可能性があるとして、現在の積算画像フレーム数iにおける差画像上で特定された領域を基にする画像サイズの縮小化は取り止められ、次の(i+1)フレーム目からも、画像サイズは現状のままで、ステップS52で積算フレーム画像の更新が行われる。
ステップS63-2では、j個目の特定された領域について、欠陥検出確度が領域判定用の閾値Aよりも高い場合は、ステップS63-3で、j個目の特定された領域は、欠陥と思しき領域の候補として保持され、今度は、次の(j+1)個目の特定された領域について、ステップS63-2以降に示した処理が行われる。
そして、m個の特定された領域のいずれもが、欠陥検出確度が領域判定用の閾値Aよりも高く、欠陥と思しき領域の候補として保持されたときには、ステップS63-4で、特定された領域いずれかの欠陥検出確度が、縮小化判定用の閾値αを超えているか否かが判定される。
この判定により、m個の特定された領域の中のいずれかの欠陥検出確度が縮小化判定用の閾値αを超えている場合は、ステップS63-5で、この縮小化判定用の閾値αを超えている特定された領域の座標位置を視野中心とする画像サイズの縮小化が、画像取得条件を変更して行われ、次の(i+1)フレーム目から、この縮小化判定用の閾値αを超えて特定された領域の座標位置を視野中心にして縮小化された画像サイズで、ステップS52で積算フレーム画像の更新が行われる。なお、ステップS63-5で、例えば、この縮小化判定用の閾値αを超えている特定された領域が複数存在した場合には、これら特定された領域それぞれの座標位置の重心位置等を視野中心とする縮小化された画像サイズとすることが可能である。
したがって、本実施例では、(i+1)フレーム目以降の積算フレーム画像の更新からは、画像サイズが縮小化された分だけ、ステップS52〜S63-5に示した欠陥と思しき領域の特定処理のスループットが向上し、その視野中心も画像サイズの縮小化判定の基になった欠陥検出確度が高い欠陥と思しき領域に合わせて、その見落としを生じさせないように移動可能である。
これに対し、ステップS63-4で、m個の特定された領域それぞれの欠陥検出確度いずれもが縮小化判定用の閾値αを超えていない場合は、やはり画像サイズの縮小化を行うと、これらm個の特定された領域の中のいずれかが真に欠陥と思しき領域であった場合に見落とされる可能性があるとして、次の(i+1)フレーム目からも、画像サイズは現状のままで、ステップS52で積算フレーム画像の更新が行われる。
一方、ステップS63-1で、現在の積算フレーム画像の積算画像フレーム数iが積算画像フレーム数の上限値nである場合は、ステップS63-6で、特定された領域いずれかの欠陥検出確度が領域判定用の閾値B(高信頼度)よりも高いか否かが判定される。
そして、特定された領域の欠陥検出確度いずれもが領域判定用の閾値Bよりも低い場合は、画像サイズの縮小化を行うと、ステップS71以降に示す一の欠陥候補の高倍欠陥画像の積算フレーム画像の取得、及び次の欠陥候補の欠陥検出処理で、真に欠陥と思しき領域であった場合に見落とされる可能性があるとして、画像サイズは現状のままで、ステップS71以降に示す処理が行われる。
これに対して、特定された領域の欠陥検出確度いずれもが領域判定用の閾値Bよりも高い場合は、ステップS63-7で、特定された領域いずれかの欠陥検出確度が、縮小化判定用の閾値βを超えているか否かが判定される。
特定された領域いずれかの欠陥検出確度が縮小化判定用の閾値βを超えている場合は、ステップS63-8で、この縮小化判定用の閾値βを超えている特定された領域の座標位置を視野中心とする画像サイズの縮小化が、画像取得条件を変更して行われ、ステップS71以降に示す一の欠陥候補の高倍欠陥画像の積算フレーム画像の取得では、縮小化された画像サイズで画像処理が行われる。なお、ステップS63-8で、例えば、この縮小化判定用の閾値βを超えている特定された領域が複数存在した場合には、これら特定された領域それぞれの座標位置の重心位置等を視野中心とする縮小化された画像サイズとすることが可能である。したがって、本実施例では、ステップS71以降に示す処理のスループットも向上し、その視野中心も画像サイズの縮小化判定の基になった欠陥検出確度が高い欠陥と思しき領域に合わせて、その見落としを生じさせないように移動可能である。
これに対し、特定された領域の欠陥検出確度いずれもが縮小化判定用の閾値βを超えていない場合は、やはり画像サイズの縮小化を行うと特定された領域が真に欠陥と思しき領域であった場合に見落とされる可能性があるとして、S71以降に示す処理でも、画像サイズは現状のままで画像処理が行われる。
ここで、欠陥候補の欠陥と思しき領域を判定するため領域判定用の閾値A(低信頼度)、閾値B(高信頼度)との比較、及び低倍欠陥画像及び低倍欠陥画像の積算フレーム画像等の画像サイズの縮小化を行うか否かを判定するための2つの縮小化判定用の閾値α、閾値βとの比較に用いられる欠陥候補確度は、差画像上で特定された領域それぞれについて、例えば、その特定された領域の面積の大きさが予め設定された所定値よりもどれだけ大きいか、特定された領域の形状が線状ではなく、前の(i−1) フレーム目までの低倍欠陥画像の積算フレーム画像を用いて生成された差画像上での対応領域の形状と比べて、形状変化がどれだけ小さいか(どれだけ似ているか)、等といったパラメータを反映したものであり、領域判定用の閾値A(低信頼度)、閾値B(高信頼度)と縮小化判定用の閾値α、閾値βとの間で、それぞれの判定目的に合わせてパラメータ構成を異なるものにしてもよい。
また、画像サイズの縮小化は、欠陥候補の領域や差画像上で特定された領域について、視野を中心として一次電子線11を走査する領域を縮小(例えば、1/2)することにより行われる。この場合、走査領域のX/Y方向の縮小幅は、欠陥候補の領域面積や形状等に基づき適宜決定される。これは、通常、欠陥候補の欠陥と思しき領域は、欠陥候補に係る差画像上に複数存在し、選定した欠陥候補の撮像領域が縮小しても欠陥候補それぞれの撮像領域がオーバーラップする場合があり、重なり合う領域を複数回撮像してしまうと静電破壊の危険性が高まることもある。そのため、撮像領域が隣接若しくは重畳した場合は、縮小するか否かの判断も必要になるためである。
図6は、図5に示した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理で、差画像上で特定された領域の撮像に用いる画像サイズの縮小化を模式的に示した図である。
図6(a)は、縮小化前の、図5のステップS51での画像取得条件を基に低倍欠陥画像を撮像するための撮像領域601の画像サイズを示したものであり、図示の例では、画像サイズは縦、横1024pixelと仮定する。図6(b)は、低信頼度での差画像上で特定された領域604を選定して撮像するために縮小化したときの撮像領域602の画像サイズで、縦、横512pixelで、撮像領域601を1/2縮小した領域である。図6(c)は、高信頼度での差画像上で特定された領域604を選定して撮像するために縮小化したときの撮像領域603の画像サイズで、縦、横256pixelで、さらに縮小している。
次に、本実施例の欠陥レビューSEM10における、欠陥検出処理のスループットについて説明する。
まず、従来の、一の欠陥候補について、低倍欠陥画像の取得処理と欠陥と思しき領域の特定処理とを並行して行わない方式での欠陥検出時間dを表すと、式(1)で表せる。
d=T×n+t×s×n 式(1)
この場合、nは積算フレーム画像数、Tは1フレームの撮像時間(ms)、sは画像サイズ(面積)(縦pixel×横pixel)である。また、T×nは、1フレーム目〜nフレーム目までの撮像時間、t×s×nは、1フレーム目〜nフレーム目までの欠陥検出処理時間である。
次に、本実施例の欠陥レビューSEM10で示したように、一の欠陥候補について、低倍欠陥画像の取得処理と欠陥と思しき領域の特定処理とを並行して行った場合は、式(2)で表せる。
d=T×1+T×(n−1)+t×s×1 式(2)
この場合、1フレーム目を撮像している間は1フレーム目の欠陥検出処理ができない。そのため、T×1は、1フレーム目の撮像時間、T×(n-1)は、2フレーム目〜nフレーム目までの撮像時間であり、1フレーム目〜 (n−1)フレーム目までの欠陥検出処理時間でもある。t×s×1は、nフレーム目の欠陥検出処理時間である。
したがって、図3に示した欠陥検出処理では、1フレーム目〜 (n−1)フレーム目までの欠陥検出処理時間が短縮され、欠陥検出処理のスループットがその分だけ向上する。
さらに、図5で示したように、iフレーム目(i<n)で画像サイズの縮小化をはかった場合は、便宜的ながら、式(3)で表せる。
dxy=T×(1024/1024)×(1024/1024)×1+T×(1024/1024)×(1024/1024)×(i-1) +T×(X/1024)×(Y/1024)×(n-i) +t×(X/1024)×(Y/1024)×1 式(3)
この場合、撮像領域の横方向の長さをX(pixel)、ただし、X≦1024、また、縦方向の長さをY(pixel),ただし、Y≦1024とするならば、欠陥検出を行う場合の処理にかかる時間は、面積比に比例する。そのため、T×1×1×1は、1フレーム目の撮像時間、T×1×1×(i-1)は、2フレーム目〜iフレーム目までの撮像時間であり、1フレーム目〜(i-1)フレーム目までの欠陥検出処理時間でもある。T×(X/1024)×(Y/1024)×(n-i)は、iフレーム目で、画像サイズがX/1024及びY/1024に縮小化された場合の、(i+1)フレーム目〜nフレーム目までの撮像時間である。t×(X/1024)×(Y/1024)×1は、nフレーム目の欠陥検出処理時間である。
ここで、さらに理解し易くするため、1フレームの撮像時間Tと欠陥検出処理時間tが同じ(T=t)であると仮定し、iフレーム目で、画像サイズがX/1024及びY/1024に縮小化されていると仮定すると、式(3)は、式(4)で表せる。
dxy=T×(1024/1024)×(1024/1024)×i+T×(X/1024)×(Y/1024)×(n+1−i) 式(4)
式(4)に示したように、欠陥検出に用いる撮像領域の画像サイズが小さければ、欠陥検出処理の処理時間が短縮できる。縦、横1024pixelで撮像した場合に対して、縦/横512pixelの撮像領域で2値化して欠陥検出を実行すれば、1024pixelと比較して処理時間は1/4になる。
ここで、図5で説明した検査シーケンスにおける一の欠陥候補に対しての欠陥検出処理で、図5のステップS51での画像取得条件での積算画像フレーム数nを16、縮小された状態での積算画像フレーム数nを仮に8、閾値Aより高く、かつステップS63-5で閾値αを超えて画像サイズが縮小化されたときの画像サイズを縦、横512pixelとする。
さらに、低倍欠陥画像の取得処理と欠陥と思しき領域の特定処理とを並列に実行していると仮定した場合の処理の総合計時間dxyは、1フレーム目の撮像時間(T×1)と、低倍欠陥画像の取得処理と欠陥と思しき領域の特定処理を並行して行った撮像画像フレーム数(n−1)であるから、1フレームの撮像に掛かる処理時間を160ms、1フレームの撮像に掛かる処理時間と欠陥検出処理時間とが同じ(160ms)であったと仮定したとき、式(2)より、
d=T×(n+1) 式(2)
=160ms×17
=2720ms
となるが、本実施例を適用して式(4)に当てはめると、
dxy=T×(1024/1024)×(1024/1024)×i+T×(X/1024)×(Y/1024)×(n+1−i) 式(4)
=160×1×1×8+160×(512/1024)×(512/1024)×(16+1−8)
=160×8+160×(1/2)×(1/2)×9
=1640ms
となり、欠陥検出処理時間が1フレームの撮像に掛かる処理時間と同じで最大であった場合でも、従来技術の約60.3%の処理時間で完了するため、従来技術より約40%のスループット向上が達成できる。
さらに、ステップS71以降に示す一の欠陥候補の高倍欠陥画像の積算フレーム画像の取得処理時間も短縮されるので、スループットはさらに向上する。
通常欠陥レビューSEMのような欠陥観察装置では、欠陥検出の精度を向上させるためにノイズ除去や平滑化等の画像処理アルゴリズムを適用しているが、欠陥検出に使用する画質の良さも合わせて向上すべき課題である。前述した説明では、ラスタースキャン方式を用いて電子ビームを走査して撮像している。ベクタースキャン方式ならば走査する方向を1画素単位で変えることができるため、例えば、試料表面上にライン&スペースのパターンが形成されていたとすると、ライン&スペースのライン長さ方向と同じ方向に走査しても、ラインエッジ部のコントラストは、積算フレーム数が少なければ付きにくい。
S/N比が向上するにつれて、欠陥検出確度も向上し、欠陥と思しき領域の形状も自ずと判別し易くなるため、走査方向を変えることで、欠陥と思しき領域のエッジ部のコントラストが向上すれば、欠陥検出処理での判別がし易くなるため、積算フレーム数を低減できる。ベクタースキャン方式を用いた場合の方法について、図7に基づき説明する。
図7は、走査方式にベクタースキャン方式を用いた説明図である。
図7(a)は、ライン&スペースが形成されている方向に、ベクタースキャン方式で走査している概念図であり、撮像領域701に対して、ライン&スペースのライン長さ方向と並行にした方向703に電子ビームを走査している。図7(b)は、ライン&スペースが形成されている方向に対して直角方向に走査している概念図であり、走査領域701に対して方向704に電子ビームを走査している。
同一方向の走査のみであると、欠陥と思しき領域702の左右エッジ付近のコントラストは走査方向とは並行になっていないため、走査による電子ビームの当たりがよくなるため、帯電強度が強くなる。その結果、図7(c)に示した通り、欠陥と思しき領域702の左右エッジ付近705で示した領域と、左記以外のエッジ領域とでは、コントラストに差違が出る。
そこで、撮像領域701に対して縦方向と横方向に電子ビームを走査することで、エッジのコントラストの均一性を向上させて、図7(d)のようにエッジ部のコントラストが向上することで、形状の判断が容易となる。
当然ながら、走査方向は、縦、横方向や上下、左右、又は逆方向から走査した方がよいことは言うまでもない。また、走査方向は、欠陥と思しき領域の形状に合わせて、縦横、上下左右、又は逆方向だけではなく、斜め45度方向などからでもよい。
最終的に欠陥と思しき領域として選定した欠陥候補の画像は、図3で説明した通り、従来は電子光学系条件を高倍率に切り替えて、欠陥と思しき領域の視野中心に座標を補正してから欠陥候補の積算フレーム画像を撮像していたが、ベクタースキャン方式で走査することで、欠陥と思しき領域の形状に対して最適な走査方向を選択して撮像することができるため、欠陥と思しき領域のエッジ領域の画質を向上できる。
そのため、昨今、デジタルズームなどの画像処理技術の向上により低倍率と高倍率の差が2〜3倍程度の電子光学系条件では、元画像に対しては若干画質は低下するが、後段での観察や分類に支障が出る程度まで低下することはないため、視野中心に座標を補正して、電子光学系条件を高倍率に切り替えて撮像する処理を省略することができる。ベクタースキャン方式を用いることで、欠陥領域のエッジ部の画質が向上しており、従来より使用性が向上している。
図8は、本開示の実施例に係る荷電粒子線装置での走査条件を設定するための画面の一例を示す図である。
図5で説明した積算フレーム数nや欠陥候補確度の判定用閾値A、B/閾値α、β、縮小率、及び図7で説明した走査方向の設定を変更するための画面(走査条件設定画面801)である。
欠陥と思しき領域を撮像するための走査条件を設定するが、画素サイズ802には1024や512pixelを設定するのが一般的である。画素サイズ802が小さければ、撮像時間は面積比に比例して短くなるが、画素サイズを小さくすると、検査情報の不確かさから、欠陥画像撮像座標を視野中心とした画像サイズの領域内に欠陥を捕えることができない場合もあり得る。
フレーム数803は、電子光学系条件にもよるがS/N比を上げるためには、数を増やす必要がある。低信頼度閾値804は、例えば高信頼度閾値の最大値(欠陥検出)を100とした場合、フレーム数803によりS/N比が変動することで欠陥検出確度も連動して変動するが、撮像領域を縮小化してスループットを向上したい場合には、ある程度、下げたほうが好ましい。しかし、下げ過ぎると、図5でのステップS63-3の処理で、欠陥候補点が多くなり、撮像領域が隣接することで縮小化できないことが想定されるため、注意が必要である。
ラスター、ベクタースキャン方式806は、トグルボタンで走査方式を選択するために設けたボタンである。走査方式を選択するようにしているが、欠陥と思しき領域として検出した部位の形状に合わせて自動的に切り替えるようにしてもよい。
検査情報の不確かさがそれほどでない場合(座標精度がよい場合)は、縮小率を上げた方がスループット向上に繋がる。走査方向は欠陥と思しき領域の形状に合わせて自動的に選択する手段として自動トグルボタン808を設ける。自動トグルボタン808がOFFの場合は、走査方向を選択するボタン一覧809が活性化され選択可能となる。検査すべき試料上に形成されたパターンに合わせて適宜走査方向を選択すればよい。ボタン一覧809には上下左右の矢印だけ示してあるが、前述した通り、斜め方向なども追加すればよい。
以上、本発明の実施の形態、実施例及び変形例について、図面に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態、実施例及び変形例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
10 欠陥レビューSEM、 11 一次電子線、 12 二次電子線、
20 試料、 100 SEM本体部、 110 鏡筒部、
120 試料収容筐体部、 111 荷電粒子源、 112 電子光学系、
121 試料交換室、 122 試料室、 123 試料ステージ、
124 光学顕微鏡、 113 引出し電極、 114 コンデンサレンズ、
114-1 第一コンデンサレンズ、 114-2 第二コンデンサレンズ、
115 アライメントコイル、 116 偏向器、 117 対物レンズ、
118 二次電子検出器、 200 観察制御部、 201 本体制御部、
202 表示モニタ、 203 画像表示部、
204 オペレータ操作用モニタ、 205 外部インターフェース、
211 装置制御部、 212 電子光学系制御部、 213 搬送制御部、
214 ステージ制御部、 215 画像処理制御部、
216 画像補正制御部、 217 画像メモリ、 218 欠陥検出制御部、
219 自動欠陥分類制御部、 221 増幅器、 222 高電圧制御部、
223 リターディング電圧制御部、 224 コンデンサレンズ制御部、
224-1 第1コンデンサレンズ制御部、
224-2 第2コンデンサレンズ制御部、
225 アライメント制御部、 226 偏向電流制御部、
227 対物レンズ制御部、

Claims (7)

  1. 荷電粒子線を試料上に走査することで得られる信号からi枚のフレームを順次取得し、当該i枚のフレームを加算することで1枚の画像を取得する荷電粒子顕微鏡と、
    前記フレームを用いて前記試料上の欠陥を検出する観察制御部と
    を備え、
    前記観察制御部は、
    同じ視野のn(ただし、nは1以上n未満の自然数)枚のフレームを取得するごとに、当該視野においてそれまで取得したフレームの加算画像を用いて、当該視野と同一又はこれに含まれる視野内での次のi+1枚のフレームの取得が完了するまでに、当該視野内の欠陥を検出する欠陥検出処理を行い、
    前記欠陥検出処理を前記i枚のフレーム取得ごとに繰り返し、
    直前の前記i枚目のフレーム取得による欠陥検出処理で検出された前記欠陥の座標を、新たに取得したi+1枚目のフレームを用いた欠陥検出処理で検出された欠陥の座標に更新する荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記観察制御部は、前記欠陥検出処理により検出された欠陥の欠陥検出確度が所定値を超えたら、前記視野における欠陥の検出処理を終了する荷電粒子線装置。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記観察制御部は、前記i枚目のフレームによる欠陥検出処理で検出された欠陥候補確度に基づいて、前記次のi+1枚目のフレームの視野サイズを決定する荷電粒子線装置。
  4. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記観察制御部は、前記i枚目のフレームによる欠陥検出処理で検出された欠陥候補確度に基づいて、前記次のi+1枚目のフレームの中心座標を決定する荷電粒子線装置。
  5. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記観察制御部は、前記視野における欠陥の検出処理を終了したときに、前記欠陥を含む領域において取得された全フレームを加算して1枚の画像として出力する荷電粒子線装置。
  6. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記荷電粒子顕微鏡は、直前の欠陥検出処理に用いられたフレームを取得したときの前記荷電粒子線の走査方向とは異なる方向で、前記荷電粒子線を走査して、次のi枚のフレームを取得する荷電粒子線装置。
  7. 試料上の欠陥と思しき部位の画像を撮像し、その撮像画像上から真の欠陥を検出する荷電粒子線装置を用いた欠陥観察方法に係り、
    試料上の欠陥と思しき部位の画像取得条件を、試料上の欠陥と思しき部位の撮像と、試料上の欠陥と思しき部位を撮像して得た積算フレーム画像を基にした欠陥検出処理とを並行して行いながら、積算画像フレーム数を含む画像取得条件で切り替えることを特徴とする荷電粒子線装置を用いた欠陥観察方法。
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