JP2017003252A - 熱交換装置及びヒートポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の大型化を抑制しつつ、熱交換装置又はヒートポンプ装置の性能を向上させるための技術を提供する。【解決手段】本開示の熱交換装置(200)は、冷媒蒸気供給源(11)、エジェクタ(12)、抽出器(13)、第1ポンプ(14)、第2ポンプ(15)、放熱器(16)及び液経路(17)を備えている。第1ポンプ(14)は、速度型ポンプであって、抽出器(13)と放熱器(16)との間において液経路(17)に設けられている。第2ポンプ(15)は、容積型ポンプであって、第1ポンプ(14)の吐出口からエジェクタ(12)の冷媒液の入口までの液経路(17)の区間に設けられている。【選択図】図1
Description
本開示は、熱交換装置及びヒートポンプ装置に関する。
従来、熱交換装置は、空気調和装置、冷凍冷蔵庫、給湯機などの機器に応用された冷凍サイクル装置に使用されている。特許文献1には、地球環境に対する負荷が極めて小さい冷媒として水を用いた冷凍サイクル装置が開示されている。特許文献1に開示された冷凍サイクル装置を図6に示す。
図6に示すように、冷凍サイクル装置100は、蒸発器110、凝縮器120、連結配管130及び連結配管150を備えている。蒸発器110の上部は、連結配管130によって凝縮器120の上部に接続されている。連結配管130には、圧縮機140が設けられている。蒸発器110の下部は、連結配管150によって凝縮器120の下部に接続されている。蒸発器110には蒸発器側液経路160が接続されている。蒸発器側液経路160には、負荷180及び冷水ポンプ220が設けられている。凝縮器120には凝縮器側液経路170が接続されている。凝縮器側液経路170には、冷却塔210及び冷却水ポンプ230が設けられている。
地球温暖化などの環境意識の高まりから、熱交換装置又はヒートポンプ装置には更なる性能の向上が求められている。しかし、熱交換装置又はヒートポンプ装置の性能を向上させるための技術は、しばしば装置の大型化を招く。
本開示は、装置の大型化を抑制しつつ、熱交換装置又はヒートポンプ装置の性能を向上させるための技術を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
冷媒蒸気を供給する冷媒蒸気供給源と、
入力された冷媒液を冷却し、前記冷媒液を出力する放熱器と、
前記冷媒蒸気供給源から供給された前記冷媒蒸気と前記放熱器から出力された前記冷媒液とを受け取り、前記冷媒蒸気と前記冷媒液との冷媒混合流を生成するエジェクタと、
前記エジェクタから出力された前記冷媒混合流を受け取り、前記冷媒混合流から前記冷媒液を分離して貯留し、貯留された前記冷媒液を出力する抽出器と、
環状に構成されて、前記抽出器、前記放熱器、及び前記エジェクタがこの順に設けられ、前記冷媒液が循環する液経路と、
速度型ポンプであって、前記抽出器の出口と前記放熱器の入口との間において前記液経路に設けられ、前記冷媒液を前記抽出器から前記放熱器に圧送する第1ポンプと、
容積型ポンプであって、前記第1ポンプの吐出口から前記エジェクタの前記冷媒液の入口までの前記液経路の区間に設けられた第2ポンプと、
を備えた、熱交換装置を提供する。
冷媒蒸気を供給する冷媒蒸気供給源と、
入力された冷媒液を冷却し、前記冷媒液を出力する放熱器と、
前記冷媒蒸気供給源から供給された前記冷媒蒸気と前記放熱器から出力された前記冷媒液とを受け取り、前記冷媒蒸気と前記冷媒液との冷媒混合流を生成するエジェクタと、
前記エジェクタから出力された前記冷媒混合流を受け取り、前記冷媒混合流から前記冷媒液を分離して貯留し、貯留された前記冷媒液を出力する抽出器と、
環状に構成されて、前記抽出器、前記放熱器、及び前記エジェクタがこの順に設けられ、前記冷媒液が循環する液経路と、
速度型ポンプであって、前記抽出器の出口と前記放熱器の入口との間において前記液経路に設けられ、前記冷媒液を前記抽出器から前記放熱器に圧送する第1ポンプと、
容積型ポンプであって、前記第1ポンプの吐出口から前記エジェクタの前記冷媒液の入口までの前記液経路の区間に設けられた第2ポンプと、
を備えた、熱交換装置を提供する。
上記の技術によれば、第1ポンプ(速度型ポンプ)から抽出器までの高さを低減できるため、熱交換装置を小型化できる。したがって、熱交換装置の大型化を抑制しつつ、熱交換装置の性能を向上させることができる。
(本開示の基礎となった知見)
熱交換装置又はヒートポンプ装置の性能を向上させるためには、冷媒の圧力を効率的に上げるための技術が必要である。そこで、本発明者らは、冷媒の圧力を効率的に上げるための技術として、凝縮器を凝縮エジェクタ及び抽出器に置き換える技術を検討した。抽出器は、凝縮エジェクタから吐出された二相状態の冷媒流から冷媒液のみを抽出する役割を担う。圧縮機から吐出された冷媒を凝縮エジェクタで高効率に昇圧し、凝縮させることで圧縮機の仕事を低減し、これにより、システムのCOP(Coefficient Of Performance)を向上させることができる。
熱交換装置又はヒートポンプ装置の性能を向上させるためには、冷媒の圧力を効率的に上げるための技術が必要である。そこで、本発明者らは、冷媒の圧力を効率的に上げるための技術として、凝縮器を凝縮エジェクタ及び抽出器に置き換える技術を検討した。抽出器は、凝縮エジェクタから吐出された二相状態の冷媒流から冷媒液のみを抽出する役割を担う。圧縮機から吐出された冷媒を凝縮エジェクタで高効率に昇圧し、凝縮させることで圧縮機の仕事を低減し、これにより、システムのCOP(Coefficient Of Performance)を向上させることができる。
しかし、本発明者らは、上記の技術を採用したシステムにおいては、従来のシステムと比較して、10倍以上のポンプ吐出圧力が必要であることを見出した。すなわち、システムのCOPを向上させるためには、ポンプとエジェクタとによる昇圧効率が圧縮機の昇圧効率を上回ることが必要である。しかし、高いポンプ効率を維持したままポンプ吐出圧力を大きくするためには、ポンプのキャビテーションを抑制するために必要なヘッド(必要吸込みヘッド:NPSHr)が大幅に増加する。必要なポンプ吐出圧力が10倍になれば、必要吸込みヘッドも約10倍になる。このNPSHrは、ポンプの吸入口から抽出器の内部の液面までの高さ(水位ヘッド)で確保する必要がある。例えば、特許文献1に記載された従来の冷凍サイクル装置では、1mの水位ヘッドが確保されている。特許文献1に記載された従来の冷凍サイクル装置において、凝縮器120をエジェクタ及び抽出器に置き換えた場合、10m以上の水位ヘッドが必要となる。このことが、システムの大型化を招く。
上記の通り、本発明者らは、凝縮器が凝縮エジェクタ及び抽出器に置き換えられ、ポンプ動力によって冷媒蒸気供給源の冷媒蒸気を高効率に昇圧及び凝縮するように構成された熱交換装置を実現するに際し、高いポンプ効率を維持することと、システムの大型化を防ぐこととの両立が困難であるという新規な課題を見出した。かかる新規な課題の発見を端緒として、本発明者らは以下に説明する各態様の発明を想到した。
本開示の第1態様にかかる熱交換装置は、
冷媒蒸気を供給する冷媒蒸気供給源と、
入力された冷媒液を冷却し、前記冷媒液を出力する放熱器と、
前記冷媒蒸気供給源から供給された前記冷媒蒸気と前記放熱器から出力された前記冷媒液とを受け取り、前記冷媒蒸気と前記冷媒液との冷媒混合流を生成するエジェクタと、
前記エジェクタから出力された前記冷媒混合流を受け取り、前記冷媒混合流から前記冷媒液を分離して貯留し、貯留された前記冷媒液を出力する抽出器と、
環状に構成されて、前記抽出器、前記放熱器、及び前記エジェクタがこの順に設けられ、前記冷媒液が循環する液経路と、
速度型ポンプであって、前記抽出器の出口と前記放熱器の入口との間において前記液経路に設けられ、前記冷媒液を前記抽出器から前記放熱器に圧送する第1ポンプと、
容積型ポンプであって、前記第1ポンプの吐出口から前記エジェクタの前記冷媒液の入口までの前記液経路の区間に設けられた第2ポンプと、
を備えたものである。
冷媒蒸気を供給する冷媒蒸気供給源と、
入力された冷媒液を冷却し、前記冷媒液を出力する放熱器と、
前記冷媒蒸気供給源から供給された前記冷媒蒸気と前記放熱器から出力された前記冷媒液とを受け取り、前記冷媒蒸気と前記冷媒液との冷媒混合流を生成するエジェクタと、
前記エジェクタから出力された前記冷媒混合流を受け取り、前記冷媒混合流から前記冷媒液を分離して貯留し、貯留された前記冷媒液を出力する抽出器と、
環状に構成されて、前記抽出器、前記放熱器、及び前記エジェクタがこの順に設けられ、前記冷媒液が循環する液経路と、
速度型ポンプであって、前記抽出器の出口と前記放熱器の入口との間において前記液経路に設けられ、前記冷媒液を前記抽出器から前記放熱器に圧送する第1ポンプと、
容積型ポンプであって、前記第1ポンプの吐出口から前記エジェクタの前記冷媒液の入口までの前記液経路の区間に設けられた第2ポンプと、
を備えたものである。
第1態様によれば、第1ポンプの昇圧幅は、第2ポンプのNPSHrに相当する昇圧幅に設定されうる。第2ポンプのNPSHrがエジェクタの必要圧力に比べると十分に小さいため、第1ポンプに要求される昇圧幅も小さく、第1ポンプのNPSHrも小さい。したがって、第1ポンプに速度型ポンプを使用することで、小さいNPSHrで高効率な昇圧が可能となる。また、第2ポンプは、第2ポンプのNPSHrに相当する昇圧幅で昇圧された冷媒液を吸入するので、第2ポンプにおいてキャビテーションによる性能低下が起きるリスクも低下する。そのため、第2ポンプに高効率の容積型ポンプを使用することで、エジェクタの必要圧力まで高効率に冷媒液を昇圧することが可能となる。したがって、本実施形態によれば、第1ポンプから抽出器までの高さを低減することによって熱交換装置の小型化を図りつつ、エジェクタの必要圧力まで高効率に冷媒液を昇圧することが可能となる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様にかかる熱交換装置は、前記第1ポンプの吐出口から前記第2ポンプの吸入口までの前記液経路の区間に設けられた速度型ポンプである第3ポンプをさらに備える。第2態様によれば、第1ポンプの昇圧幅をさらに低減できることから、第1ポンプのNPSHrをさらに小さくすることができ、熱交換装置をさらに小型化することができる。
本開示の第3態様において、例えば、第1態様又は第2態様にかかる熱交換装置の前記第2ポンプは、前記第1ポンプの吐出口から前記放熱器の入口までの間において前記液経路に設けられている。
本開示の第4態様において、例えば、第1態様〜第3態様のいずれか1つにかかる熱交換装置の前記第1ポンプは、前記液経路において、鉛直方向に関して最も低い位置にある。
本開示の第5態様において、例えば、第1態様〜第4態様のいずれか1つにかかる熱交換装置の前記第1ポンプ及び第2ポンプは、鉛直方向において同じ高さに位置している。
本開示の第6態様において、例えば、第1態様〜第5態様のいずれか1つにかかる熱交換装置の前記第1ポンプの必要吸込みヘッドは、前記第2ポンプの必要吸込みヘッドより小さく、かつ前記第1ポンプの昇圧幅は、前記第2ポンプの必要吸込みヘッドよりも大きい。
本開示の第7態様において、例えば、第1態様〜第6態様のいずれか1つにかかる熱交換装置の前記第2ポンプのポンプ効率は、前記第1ポンプのポンプ効率よりも高い。なお、「第2ポンプのポンプ効率は、前記第1ポンプのポンプ効率よりも高い」とは、第2ポンプの最大効率が、第1ポンプの最大効率よりも高いことを意味する。
本開示の第8態様において、例えば、第1態様〜第7態様のいずれか1つにかかる熱交換装置の前記冷媒は、20℃±15℃での飽和蒸気圧が大気圧よりも低い。
本開示の第9態様のヒートポンプ装置は、第1態様〜第8態様のいずれか1つにかかる熱交換装置を備え、前記冷媒蒸気供給源は、入力された冷媒蒸気を圧縮して前記エジェクタに出力する圧縮機である。第9態様によれば、第1態様と同じ効果が得られる。
本開示の第10態様において、例えば、第9態様にかかるヒートポンプ装置は、前記圧縮機に供給するべき前記冷媒蒸気を生成する蒸発器と、前記抽出器と前記蒸発器とを接続し、前記蒸発器から出力されて前記圧縮機及び前記エジェクタを経由して前記抽出器に供給された前記冷媒蒸気の質量と等しい質量の前記冷媒液を前記抽出器から前記蒸発器へ戻すための液戻し経路と、をさらに備える。液戻し経路によって、蒸発器の冷媒液の量と抽出器の冷媒液の量とのバランスをとれば、ヒートポンプ装置を安定的に運転することが可能である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図1に示すように、本実施形態の熱交換装置200は、冷媒蒸気供給源11、エジェクタ12、抽出器13、第1ポンプ14、第2ポンプ15、放熱器16及び第1液経路17を備えている。第1液経路17は、環状に構成され、配管17a〜17eを含む。第1液経路17は、エジェクタ12、抽出器13、第1ポンプ14、第2ポンプ15及び放熱器16が配管17a〜17eによってこの順番で環状に接続されることで構成される。
図1に示すように、本実施形態の熱交換装置200は、冷媒蒸気供給源11、エジェクタ12、抽出器13、第1ポンプ14、第2ポンプ15、放熱器16及び第1液経路17を備えている。第1液経路17は、環状に構成され、配管17a〜17eを含む。第1液経路17は、エジェクタ12、抽出器13、第1ポンプ14、第2ポンプ15及び放熱器16が配管17a〜17eによってこの順番で環状に接続されることで構成される。
冷媒蒸気供給源11は、冷媒蒸気(気相の冷媒)をエジェクタ12に供給できるものであれば特に限定されない。冷媒蒸気供給源11は、例えば、ヒートポンプ装置の構成要素である圧縮機である。冷媒蒸気供給源11は、工場排熱を利用して冷媒(例えば水)を気化させ、冷媒蒸気として出力する蒸発器であってもよい。
図2に示すように、エジェクタ12は、第1ノズル23、第2ノズル25、混合部27及びディフューザ部28を有する。第1ノズル23は配管17eによって放熱器16に接続されている。配管17eを通じて、放熱器16から流出した冷媒液(液相の冷媒)が駆動流として第1ノズル23に供給される。第2ノズル25は、配管26b(蒸気経路)によって冷媒蒸気供給源11に接続されている。第1ノズル23から噴射される液冷媒の温度は、放熱器16によって下げられている。第1ノズル23から加速しながら噴射された冷媒液と、第2ノズル25から膨張及び加速しながら噴射された冷媒蒸気は、混合部27で混合される。そして、冷媒液と冷媒蒸気との間の温度差に起因する第1の凝縮と、冷媒液と冷媒蒸気との間のエネルギーの輸送及び冷媒液と冷媒蒸気との間の運動量の輸送に基づく昇圧効果に起因する第2の凝縮とが起こる。冷媒蒸気供給源11から供給された冷媒蒸気は、配管26bを通じて第2ノズル25に連続的に吸い込まれる。また、2段階の凝縮過程を経てクオリティ(乾き度)の小さい冷媒混合流が生成される。ディフューザ部28は、冷媒混合流を減速することによって静圧を回復させる。このような構造のエジェクタ12において、冷媒の温度及び圧力が上昇する。
また、エジェクタ12は、ニードルバルブ29及びサーボアクチュエータ30を備えている。ニードルバルブ29及びサーボアクチュエータ30は、駆動流としての冷媒液の流量を調整するための流量調整器である。ニードルバルブ29によって、第1ノズル23の先端のオリフィスの断面積を変更できる。サーボアクチュエータ30によって、ニードルバルブ29の位置が調節される。これにより、第1ノズル23を流れる冷媒液の流量を調整できる。
抽出器13は、エジェクタ12から冷媒混合流を受け取り、冷媒混合流から冷媒液を抽出し、貯留する。つまり、抽出器13は、冷媒液と冷媒蒸気とを分離する役割を担っている。抽出器13からは基本的に冷媒液のみが取り出される。抽出器13は、例えば、断熱性を有する耐圧容器によって形成されている。ただし、冷媒液を抽出できる限りにおいて、抽出器13の構造は特に限定されない。
第1液経路17は、抽出器13から出力された冷媒液を、放熱器16及びエジェクタ12を経由して抽出器13に戻す経路である。第1経路17は、環状に構成されている。第1経路17には、抽出器13、放熱器16、及びエジェクタ12がこの順に設けられている。冷媒液は、第1経路17を循環する。
第1ポンプ14は、抽出器13と放熱器16との間(詳細には、抽出器13の出口と放熱器16の入口の間)において、第1液経路17に設けられている。第1ポンプ14は、抽出器13から出力された冷媒液を放熱器16に圧送する。
本実施形態において、第1ポンプ14は速度型ポンプである。速度型ポンプは、入力された流体(冷媒液)に速度を与え、与えた速度を静圧回復することで圧力を上げ、その流体を送出するポンプである。速度型ポンプの例には、遠心ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプなどが含まれる。第1ポンプ14は、第1ポンプ14の吸入口から抽出器13の内部の冷媒液の液面までの高さHが第1ポンプ14のNPSHrよりも大きくなるような位置に配置されている。
第2ポンプ15は、第1ポンプ14の吐出口からエジェクタ12の液入口(冷媒液の入口、駆動流の入口)までの第1液経路17の区間に設けられている。本実施形態において、第2ポンプ15は、第1ポンプ14の吐出口と放熱器16の入口との間において、第1液経路17に設けられている。このような位置に第2ポンプ15が配置されている場合、第1ポンプ14の吐出口から第2ポンプ15の吸入口までの区間における圧力損失をなるべく減らすことができる。その結果、第2ポンプ15がキャビテーションを起こす可能性がさらに低下する。また、起動時などの過渡期に第2ポンプ15が気相の冷媒を吸い込む可能性も下がる。ただし、第2ポンプ15は、放熱器16の出口とエジェクタ12の液入口との間において、第1液経路17に設けられていてもよい。つまり、第2ポンプ15は、放熱器16の下流側に位置していてもよい。
本実施形態において、第2ポンプ15は容積型ポンプである。容積型ポンプは、入力された流体(冷媒液)に対して容積を変化させて圧力を上げることで、その流体を送出するポンプである。容積型ポンプの例には、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ギアポンプ、ルーツポンプ、ベーンポンプ、ロータリポンプなどが含まれる。
本実施形態において、第1ポンプ14は、第1液経路17において、鉛直方向に関して最も低い位置にある。鉛直方向における第1ポンプ14と第2ポンプ15との位置関係は特に限定されない。ただし、鉛直方向において第2ポンプ15が第1ポンプ14と同じ高さにあることが望ましい。
本実施形態によれば、冷媒液は、第1ポンプ14において、第2ポンプ15がキャビテーションを起こさない圧力まで昇圧される。第1ポンプ14に要求される最も重要な性能は、小さいNPSHrでキャビテーションを起こしにくいことである。つまり、第1ポンプ14として、容積型ポンプよりも速度型ポンプが適している。速度型ポンプは、高い圧力まで冷媒液を昇圧することが難しいものの、小さいNPSHrでキャビテーションを起こしにくい。他方、第2ポンプ15に要求される最も重要な性能は、高効率であること、高い圧力まで冷媒液を昇圧できることである。つまり、第2ポンプ15として、速度型ポンプよりも容積型ポンプが適している。第1ポンプ14のNPSHrが第2ポンプ15のNPSHrよりも小さい。(第1ポンプ14のNPSHr)/(第2ポンプ15のNPSHr)の値は、例えば、0.1程度である。
放熱器16は、フィンチューブ熱交換器、シェルチューブ熱交換器、冷却塔などの公知の熱交換器によって形成されている。
次に、熱交換装置200の動作を説明する。
まず、エジェクタ12は、冷媒蒸気供給源11から吐出された冷媒蒸気と放熱器16から出力された冷媒液とを受け取り、冷媒混合流を生成する。エジェクタ12で生成された冷媒混合流は、抽出器13に入力される。抽出器13において、冷媒液が抽出され、貯留される。抽出器13に貯留された冷媒液は、第1ポンプ14、第2ポンプ15及び放熱器16を経由してエジェクタ12に供給される。第1ポンプ14は、配管の圧損による有効ヘッドの損失を抑えるために、抽出器13の出口と放熱器16の入口との間において第1液経路17に配置されている。抽出器13に貯留された冷媒液は、まず、第1ポンプ14に吸入され、第1ポンプ14において昇圧される。第1ポンプ14によって昇圧された冷媒液は、第1ポンプ14の出口とエジェクタ12の液入口との間において第1液経路17に配置された第2ポンプ15によってさらに昇圧される。第2ポンプ15は、放熱器16の出口とエジェクタ12の液入口との間において第1液経路17に配置されていてもよい。
本実施形態において、抽出器13で抽出された冷媒液は、第1ポンプ14で昇圧された後、第2ポンプ15によってさらに昇圧される。第1ポンプ14の昇圧幅は、第2ポンプ15のNPSHrに相当する昇圧幅に設定されうる。第2ポンプ15のNPSHrがエジェクタ12の必要圧力に比べると十分に小さいため、第1ポンプ14に要求される昇圧幅も小さく、第1ポンプ14のNPSHrも小さい。したがって、第1ポンプ14に速度型ポンプを使用することで、小さいNPSHrで高効率な昇圧が可能となる。また、第2ポンプ15は、第2ポンプ15のNPSHrに相当する昇圧幅で昇圧された冷媒液を吸入するので、第2ポンプ15においてキャビテーションによる性能低下が起きるリスクも低下する。そのため、第2ポンプ15に高効率の容積型ポンプを使用することで、エジェクタ12の必要圧力まで高効率に冷媒液を昇圧することが可能となる。したがって、本実施形態によれば、第1ポンプ14から抽出器13までの高さを低減することによって熱交換装置200の小型化を図りつつ、エジェクタ12の必要圧力まで高効率に冷媒液を昇圧することが可能となる。
(実施形態2)
図3に示すように、本実施形態の熱交換装置300は、図1を参照して説明した熱交換装置200の構成に加え、第3ポンプ18をさらに備えている。本実施形態において、第1液経路17は、環状に構成され、配管17a〜17fを含む。第1液経路17は、エジェクタ12、抽出器13、第1ポンプ14、第3ポンプ18、放熱器16及び第2ポンプ15が配管17a〜17fによってこの順番で環状に接続されることで構成される。
図3に示すように、本実施形態の熱交換装置300は、図1を参照して説明した熱交換装置200の構成に加え、第3ポンプ18をさらに備えている。本実施形態において、第1液経路17は、環状に構成され、配管17a〜17fを含む。第1液経路17は、エジェクタ12、抽出器13、第1ポンプ14、第3ポンプ18、放熱器16及び第2ポンプ15が配管17a〜17fによってこの順番で環状に接続されることで構成される。
第3ポンプ18は、第1ポンプ14と第2ポンプ15との間において第1液経路17に設けられている。詳細には、第3ポンプ18は、第1ポンプ14の吐出口から第2ポンプ15の吸入口までの第1液経路17の区間に設けられている。より詳細には、第3ポンプ18は、第1ポンプ14の吐出口から放熱器16の入口までの第1液経路17の区間に設けられている。第3ポンプ18は、速度型ポンプである。また、第1ポンプ14と第2ポンプ15との間において第1液経路17には、1又は複数のポンプがさらに設けられていてもよい。つまり、第1ポンプ14の吐出口から第2ポンプ15の吸入口までの第1液経路17の区間には、第3ポンプ18〜第Nポンプ(Nは、4以上の整数)を含む複数のポンプが冷媒液の流れ方向に沿ってこの順番で配置されていてもよい。それらのポンプは、速度型ポンプでありうる。
熱交換装置300において、第2ポンプ15は、放熱器16の出口とエジェクタ12の液入口との間に配置されている。ただし、第2ポンプ15は、上記した第Nポンプの吐出口と放熱器16の入口との間に配置されてもよい。すなわち、第3ポンプ18及び追加のポンプは、放熱器16の位置によらず、第1ポンプ14の吐出口と第2ポンプ15の吸入口との間に配置されうる。
本実施形態によれば、複数の速度型ポンプが第1液経路17に配置されている。速度型ポンプを多段化すれば、通過する流体(冷媒液)には、それぞれのポンプから速度が与えられる。そのため、速度型ポンプが1つのみ設けられている場合と比べて、多段化された速度型ポンプ全体としての効率を大幅に高めることができる。複数の速度型ポンプの合計のNPSHrは、第2ポンプ15のNPSHrよりも小さい。(複数の速度型ポンプの合計のNPSHr)/(第2ポンプ15のNPSHr)の値は、例えば、0.1以下である。
本実施形態によれば、第1ポンプ14の昇圧幅をさらに低減できることから、第1ポンプ14のNPSHrをさらに小さくすることができ、熱交換装置300をさらに小型化することができる。
(変形例)
図1に示す熱交換装置200及び図3に示す熱交換装置300には、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の冷媒が充填されていてもよい。そのような冷媒としては、水、アルコール又はエーテルを主成分として含む冷媒が挙げられる。熱交換装置200,300の運転時において、熱交換装置200,300の内部の圧力は大気圧よりも低い。冷媒蒸気供給源11の出口の圧力は、例えば、5〜15kPaAの範囲にある。冷媒として、凍結防止などの理由から、水を主成分として含み、エチレングリコール、ナイブライン(登録商標)、無機塩類などが質量%に換算して10〜40%混合された冷媒を用いることもできる。「主成分」とは、質量比で最も多く含まれた成分を意味する。熱交換装置200,300に上記のような冷媒が充填されている場合、常温での飽和蒸気圧が正圧の冷媒が充填されている場合に比べ、システムは大型化する傾向にある。したがって、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒を使用したシステムに対し、本明細書に開示された技術は、より顕著な効果をもたらす。
図1に示す熱交換装置200及び図3に示す熱交換装置300には、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の冷媒が充填されていてもよい。そのような冷媒としては、水、アルコール又はエーテルを主成分として含む冷媒が挙げられる。熱交換装置200,300の運転時において、熱交換装置200,300の内部の圧力は大気圧よりも低い。冷媒蒸気供給源11の出口の圧力は、例えば、5〜15kPaAの範囲にある。冷媒として、凍結防止などの理由から、水を主成分として含み、エチレングリコール、ナイブライン(登録商標)、無機塩類などが質量%に換算して10〜40%混合された冷媒を用いることもできる。「主成分」とは、質量比で最も多く含まれた成分を意味する。熱交換装置200,300に上記のような冷媒が充填されている場合、常温での飽和蒸気圧が正圧の冷媒が充填されている場合に比べ、システムは大型化する傾向にある。したがって、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒を使用したシステムに対し、本明細書に開示された技術は、より顕著な効果をもたらす。
(実施形態3)
図4は、実施形態3におけるヒートポンプ装置の構成図である。本実施形態のヒートポンプ装置400(冷凍サイクル装置)は、第1熱交換ユニット40、第2熱交換ユニット42、圧縮機31及び蒸気経路26を備えている。第1熱交換ユニット40及び第2熱交換ユニット42は、それぞれ、放熱側回路及び吸熱側回路を形成している。第2熱交換ユニット42で生成された冷媒蒸気が圧縮機31及び蒸気経路26を経由して第1熱交換ユニット40に供給される。
図4は、実施形態3におけるヒートポンプ装置の構成図である。本実施形態のヒートポンプ装置400(冷凍サイクル装置)は、第1熱交換ユニット40、第2熱交換ユニット42、圧縮機31及び蒸気経路26を備えている。第1熱交換ユニット40及び第2熱交換ユニット42は、それぞれ、放熱側回路及び吸熱側回路を形成している。第2熱交換ユニット42で生成された冷媒蒸気が圧縮機31及び蒸気経路26を経由して第1熱交換ユニット40に供給される。
圧縮機31、蒸気経路26の下流部分26b及び第1熱交換ユニット40は、図1を参照して説明した熱交換装置200に対応する。つまり、ヒートポンプ装置400は、熱交換装置200を備えている。圧縮機31は、冷媒蒸気供給源11に対応し、入力された冷媒蒸気を圧縮してエジェクタ12に出力する。したがって、ヒートポンプ装置400においても、先の実施形態1で説明した効果と同じ効果が得られる。
第1熱交換ユニット40には、実施形態1の熱交換装置200に関する説明が援用されうる。
第2熱交換ユニット42は、蒸発器19、ポンプ20(蒸発器側ポンプ)及び熱交換器21を有する。蒸発器19は、冷媒液を貯留し、冷媒液を蒸発させることによって圧縮機31で圧縮されるべき冷媒蒸気を生成する。蒸発器19、ポンプ20及び熱交換器21が配管22a〜22cによって環状に接続されている。蒸発器19は、例えば、断熱性を有する耐圧容器によって形成されている。配管22a〜22cは、蒸発器19に貯留された冷媒液を熱交換器21を経由して循環させる第2液経路22を形成している。ポンプ20は、蒸発器19の液出口と熱交換器21の入口との間において第2液経路22に設けられている。ポンプ20によって、蒸発器19に貯留された冷媒液が昇圧され、熱交換器21に圧送される。ポンプ20の吐出圧力は大気圧よりも低い。ポンプ20は、当該ポンプ20の吸入口から蒸発器19の中の冷媒液の液面までの高さHeが必要吸込ヘッド(NPSHr)よりも大きくなるような位置に配置されている。
熱交換器21は、フィンチューブ熱交換器、シェルチューブ熱交換器などの公知の熱交換器によって形成されている。
本実施形態において、蒸発器19は、第2液経路22を循環することによって加熱された冷媒液を内部で直接的に蒸発させる熱交換器である。蒸発器19に貯留された冷媒液は、第2液経路22を循環する冷媒液に直接接触する。つまり、蒸発器19の中の冷媒液の一部が熱交換器21で加熱されて、飽和状態の冷媒液を加熱する熱源として使用される。配管22aの上流端は、蒸発器19の下部に接続されていることが望ましい。配管22cの下流端は、蒸発器19の中間部に接続されていることが望ましい。なお、第2熱交換ユニット42は、蒸発器19に貯留された冷媒液が第2液経路22を循環する他の冷媒液と混ざらないように構成されていてもよい。例えば、蒸発器19がシェルチューブ熱交換器のような熱交換構造を有している場合、第2液経路22を循環する熱媒体によって蒸発器19に貯留された冷媒液を加熱し、蒸発させることができる。熱交換器21には、蒸発器19に貯留された冷媒液を加熱するための熱媒体が流れる。
蒸気経路26は、上流部分26a及び下流部分26bを有する。蒸気経路26には、圧縮機31が配置されている。蒸気経路26の上流部分26aによって蒸発器19の上部が圧縮機31の吸入口に接続されている。蒸気経路26の下流部分26bによって圧縮機31の吐出口がエジェクタ12の第2ノズル25に接続されている。圧縮機31は、遠心式圧縮機又は容積式圧縮機である。蒸気経路26には、複数の圧縮機が設けられていてもよい。圧縮機31は、上流部分26aを通じて第2熱交換ユニット42の蒸発器19から冷媒蒸気を吸い込み、圧縮する。圧縮された冷媒蒸気は、下流部分26bを通じてエジェクタ12に供給される。
本実施形態によれば、エジェクタ12において冷媒の温度及び圧力が上げられる。圧縮機31が担うべき仕事を減らせるので、圧縮機31での圧縮比を大幅に削減しつつ、従来と比較して同等又はそれ以上のヒートポンプ装置400の効率を達成できる。また、ヒートポンプ装置400を小型化することも可能となる。
ヒートポンプ装置400は、第1熱交換ユニット40から第2熱交換ユニット42に冷媒を戻すための液戻し経路32(液戻し管)をさらに備えている。本実施形態では、抽出器13に貯留された冷媒を蒸発器19に転送できるように、液戻し経路32によって抽出器13と蒸発器19とが接続されている。典型的には、抽出器13の下部と蒸発器19の下部とが液戻し経路32によって接続される。冷媒液は、液戻し経路32を通って抽出器13から蒸発器19に戻される。液戻し経路32には、キャピラリ、膨張弁などの膨張機構が設けられていてもよい。
液戻し経路32は、抽出器13と蒸発器19とを接続し、圧縮機31によって蒸発器19から抽出器13に運ばれた冷媒蒸気量(質量流量)と等しい質量の冷媒液を抽出器13から蒸発器19に戻すように配置されている。液戻し経路32によって、蒸発器19の冷媒液の量と抽出器13の冷媒液の量とのバランスをとれば、ヒートポンプ装置400を安定的に運転することが可能である。ただし、蒸発器19及び抽出器13に貯留された冷媒液の量が、ヒートポンプ装置400の運転によって運ばれる冷媒蒸気量に比べて十分大きい場合には、液戻し経路32が省略されていてもよい。
なお、液戻し経路32は、第1熱交換ユニット40のどの位置から分岐していてもよい。例えば、液戻し経路32は、エジェクタ12と抽出器13とを接続している配管17aから分岐していてもよいし、抽出器13の上部から分岐していてもよい。第1熱交換ユニット40は、余分な冷媒を適宜排出できるように構成されていてもよく、第2熱交換ユニット42は、冷媒を適宜補充できるように構成されていてもよい。
ヒートポンプ装置400には、熱交換装置200と同様、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒が使用されうる。
(実施形態4)
図5は、実施形態4におけるヒートポンプ装置の構成図である。本実施形態のヒートポンプ装置500(冷凍サイクル装置)は、第1熱交換ユニット41、第2熱交換ユニット42、圧縮機31及び蒸気経路26を備えている。第1熱交換ユニット41及び第2熱交換ユニット42は、それぞれ、放熱側回路及び吸熱側回路を形成している。第2熱交換ユニット42で生成された冷媒蒸気が圧縮機31及び蒸気経路26を経由して第1熱交換ユニット41に供給される。
図5は、実施形態4におけるヒートポンプ装置の構成図である。本実施形態のヒートポンプ装置500(冷凍サイクル装置)は、第1熱交換ユニット41、第2熱交換ユニット42、圧縮機31及び蒸気経路26を備えている。第1熱交換ユニット41及び第2熱交換ユニット42は、それぞれ、放熱側回路及び吸熱側回路を形成している。第2熱交換ユニット42で生成された冷媒蒸気が圧縮機31及び蒸気経路26を経由して第1熱交換ユニット41に供給される。
圧縮機31、蒸気経路26の下流部分26b及び第1熱交換ユニット41は、図3を参照して説明した熱交換装置300に対応する。つまり、ヒートポンプ装置500は、熱交換装置300を備えている。圧縮機31は、冷媒蒸気供給源11に対応し、入力された冷媒蒸気を圧縮してエジェクタ12に出力する。したがって、ヒートポンプ装置500においても、先の実施形態2で説明した効果と同じ効果が得られる。
第1熱交換ユニット41には、実施形態2の熱交換装置300に関する説明が援用されうる。また、第2熱交換ユニット42の詳細は、実施形態3で説明した通りである。
ヒートポンプ装置500には、熱交換装置300と同様、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒が使用されうる。
以上に説明したように、本明細書に開示された熱交換装置及びヒートポンプ装置は、第1ポンプ14(速度型ポンプ)及び第2ポンプ15(容積型ポンプ)を備えている。第1ポンプ14の昇圧幅は、第2ポンプ15のNPSHrに相当する昇圧幅に設定されうる。第2ポンプ15のNPSHrがエジェクタ12の必要圧力に比べると十分に小さいため、第1ポンプ14に要求される昇圧幅も小さく、第1ポンプ14のNPSHrも小さい。したがって、第1ポンプ14から抽出器13までの高さを低減できる。つまり、熱交換装置又はヒートポンプ装置の高さを低減して、システム全体を小型化することが可能となる。
本明細書に開示された技術によれば、小型で高効率なヒートポンプ装置を提供できる。つまり、設置スペースの小さい建物においてもヒートポンプ装置400,500を用いて空調を行うことができる。また、空調用途だけでなく、ヒートポンプ装置400,500を給湯用途に使用する場合においても、より高温の給湯を行うことが可能となる。
本明細書に開示された熱交換装置及びヒートポンプ装置は、蒸気を利用する温水暖房装置、家庭用エアコン、業務用エアコンなどの空気調和装置、給湯機などに適用されうる。
11 冷媒蒸気供給源
12 エジェクタ
13 抽出器
14 第1ポンプ
15 第2ポンプ
16 放熱器
17 第1液経路
18 第3ポンプ
19 蒸発器
31 圧縮機(冷媒蒸気供給源)
32 液戻し経路
200,300 熱交換装置
400,500 ヒートポンプ装置
12 エジェクタ
13 抽出器
14 第1ポンプ
15 第2ポンプ
16 放熱器
17 第1液経路
18 第3ポンプ
19 蒸発器
31 圧縮機(冷媒蒸気供給源)
32 液戻し経路
200,300 熱交換装置
400,500 ヒートポンプ装置
Claims (10)
- 冷媒蒸気を供給する冷媒蒸気供給源と、
入力された冷媒液を冷却し、前記冷媒液を出力する放熱器と、
前記冷媒蒸気供給源から供給された前記冷媒蒸気と前記放熱器から出力された前記冷媒液とを受け取り、前記冷媒蒸気と前記冷媒液との冷媒混合流を生成するエジェクタと、
前記エジェクタから出力された前記冷媒混合流を受け取り、前記冷媒混合流から前記冷媒液を分離して貯留し、貯留された前記冷媒液を出力する抽出器と、
環状に構成されて、前記抽出器、前記放熱器、及び前記エジェクタがこの順に設けられ、前記冷媒液が循環する液経路と、
速度型ポンプであって、前記抽出器の出口と前記放熱器の入口との間において前記液経路に設けられ、前記冷媒液を前記抽出器から前記放熱器に圧送する第1ポンプと、
容積型ポンプであって、前記第1ポンプの吐出口から前記エジェクタの前記冷媒液の入口までの前記液経路の区間に設けられた第2ポンプと、
を備えた、熱交換装置。 - 前記第1ポンプの吐出口から前記第2ポンプの吸入口までの前記液経路の区間に設けられ、速度型ポンプである第3ポンプをさらに備えた、請求項1に記載の熱交換装置。
- 前記第2ポンプは、前記第1ポンプの吐出口から前記放熱器の入口までの間において前記液経路に設けられている、請求項1又は2に記載の熱交換装置。
- 前記第1ポンプは、前記液経路において、鉛直方向に関して最も低い位置にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 前記第1ポンプ及び第2ポンプは、鉛直方向において同じ高さに位置している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 前記第1ポンプの必要吸込みヘッドは、前記第2ポンプの必要吸込みヘッドより小さく、かつ前記第1ポンプの昇圧幅は、前記第2ポンプの必要吸込みヘッドよりも大きい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 前記第2ポンプのポンプ効率は、前記第1ポンプのポンプ効率よりも高い、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 前記冷媒は、20℃±15℃での飽和蒸気圧が大気圧よりも低い、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換装置を備えたヒートポンプ装置であって、
前記冷媒蒸気供給源は、入力された冷媒蒸気を圧縮して前記エジェクタに出力する圧縮機である、ヒートポンプ装置。 - 前記圧縮機に供給するべき前記冷媒蒸気を生成する蒸発器と、
前記抽出器と前記蒸発器とを接続し、前記蒸発器から出力されて前記圧縮機及び前記エジェクタを経由して前記抽出器に供給された前記冷媒蒸気の質量と等しい質量の前記冷媒液を前記抽出器から前記蒸発器へ戻すための液戻し経路と、
をさらに備えた、請求項9に記載のヒートポンプ装置。
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