JP2017002381A - 封孔ずみ溶射皮膜およびその形成方法ならびに鋼構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 鋼構造物等の防食効果を最大限に高められるようにした封孔ずみ溶射皮膜を提供する。
【解決手段】 発明の皮膜は、基材を覆うアモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜の表面が、ポリアルキルヒドロキシシロキサンによって封孔処理されていることを特徴とする。上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンとして、加水分解率が50%以上のものが使用されるとよい。表面張力を26mN/m以下とし、粘度を16mPa・s以下として塗布されると好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 発明の皮膜は、基材を覆うアモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜の表面が、ポリアルキルヒドロキシシロキサンによって封孔処理されていることを特徴とする。上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンとして、加水分解率が50%以上のものが使用されるとよい。表面張力を26mN/m以下とし、粘度を16mPa・s以下として塗布されると好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、溶射によって形成されたアモルファス皮膜またはナノマイクロ皮膜であって封孔処置が施されたものに関する。
各種の構造物・建築物において耐食性・耐摩耗性を高めるために、素地の表面に金属合金を溶射してその皮膜を素地上に形成する技術が広く採用されている。たとえばスプラッシュゾーンのような激しい腐食環境下の鋼構造物表面に対しては、アルミニウム、アルミニウムマグネシウム合金、亜鉛、またはアルミニウム亜鉛合金等を材質とする溶射皮膜を形成して耐食性を高めている。
既存の溶射皮膜は多孔質構造であり、外部から種々の気体や液体が素地表面にまで拡散浸透して鋼材等の腐食をもたらす可能性があるため、溶射皮膜には封孔処理が施されることが多い。封孔処置とは、溶射皮膜の開口気孔に封孔剤を浸透させて気孔を充てんし、皮膜の化学的性質及び物理的性質を改善する処理である(たとえばJIS H 8200を参照)。
封孔処理を施しても一般の溶射皮膜の耐食性は十分でないとして、近年、耐食性の高い特殊な溶射皮膜が開発されている。すなわち、下記非特許文献1〜4または特許文献1等で開示された、アモルファス合金の溶射皮膜やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜である。
アモルファス合金の溶射皮膜は、特定の成分に調合した合金粉末を急速冷却型溶射ガンで溶射することにより形成される(特許文献1を参照)。材料粒子を含む火炎(還元炎)を基材に向けて溶射ガンより噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスにて粒子を冷却し、過冷却液相状態で基材へ溶射することによって、空孔や酸化物の少ない溶射皮膜を形成できる。アモルファス合金の溶射皮膜には、Ni系アモルファス合金(たとえば65Ni15Cr16P4B at%)やFe系アモルファス合金(たとえば65Fe10Cr13P7C at%)等がある。これらは、希少な金属を使わないため汎用で経済的な合金であるが、塩水のみならず塩酸、硫酸、王水にも溶けず非常に高い耐食性があるため、鋼材等に100年以上の防食性を付与できるとも言われている。上記と同様の方法で形成されるナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜も、結晶粒径が10μm以下の微細な組織であること等から、同様に高い防食性を発揮する。
アモルファス合金の溶射皮膜は、特定の成分に調合した合金粉末を急速冷却型溶射ガンで溶射することにより形成される(特許文献1を参照)。材料粒子を含む火炎(還元炎)を基材に向けて溶射ガンより噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスにて粒子を冷却し、過冷却液相状態で基材へ溶射することによって、空孔や酸化物の少ない溶射皮膜を形成できる。アモルファス合金の溶射皮膜には、Ni系アモルファス合金(たとえば65Ni15Cr16P4B at%)やFe系アモルファス合金(たとえば65Fe10Cr13P7C at%)等がある。これらは、希少な金属を使わないため汎用で経済的な合金であるが、塩水のみならず塩酸、硫酸、王水にも溶けず非常に高い耐食性があるため、鋼材等に100年以上の防食性を付与できるとも言われている。上記と同様の方法で形成されるナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜も、結晶粒径が10μm以下の微細な組織であること等から、同様に高い防食性を発揮する。
大森康弘、熊井隆、西浦祐輔、森本敬治:‘Al-Mg合金溶射における急冷効果による皮膜特性の向上’(第126回軽金属学会講演集(2014))
大森康弘、西浦祐輔、熊井隆、申喜夫、森本敬治:‘窒素急冷式ガスフレームノズルを使った海洋防食’(溶射学会講演集(2014))
増本健、鈴木謙爾、藤森啓安、橋本功二:‘アモルファス金属の基礎’(オーム社(1982))
井上明久:‘バルク金属ガラスの材料科学と工学’(シーエムシー出版(2008))
アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜によって鋼構造物の防食効果を得ることに関しても、下記のような課題がある。
a) アモルファス合金の溶射皮膜や一部のナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜には、鋼材に比べ電位的に貴であるために犠牲防食能を有しないものがある。溶射皮膜に犠牲防食能がない場合は、当該皮膜自体の耐食性が高くとも、皮膜に一貫孔(表面から素地に達する気孔)があれば、基材(素地)である鋼材等が優先的に腐食される。そのような場合、溶射皮膜には封孔処理を施すことが必須となる。
b) 封孔剤としてはエポキシ樹脂や石油系炭化水素樹脂を主成分とした有機系封孔剤が一般的である。これらは一貫孔を封止することはできたとしても、耐候性や耐食性においてアモルファス合金の溶射皮膜やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜に劣ることが容易に想定される。このことから当該溶射皮膜の封止には有機系処理剤に耐候性や耐食性が優る無機系封孔処理剤の選定が必要となる。
無機封孔剤としては、ケイ素系材料(アルキルシリケート)からなる封孔剤が知られている。これらは、縮合時にアルコキシ基の離脱による体積収縮が大きいため、クラックと呼ばれるひび割れを起こしやすい。クラックが生じると、当然ながらその時点から封孔剤の封孔性能は大幅に低下する。
c) アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜においては、それら以外の通常の溶射皮膜におけるよりも気孔が少なく、かつ微細である(直径で数nm〜十μm程度である)。それは、アモルファス合金の溶射皮膜の場合、過冷却液相状態で金属粒子を基材へ溶射するとき粒子は固体でありながら液体に近い挙動をとり、当該粒子の積層の際に発生する気孔が、アモルファス皮膜の過冷却液相状態の間に消失するからである。ナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜の場合は、溶射の際に冷却用窒素ガスを用いるため、溶射粒子が微細化して基材上に積層するからである。気孔が微細であると、通常の溶射皮膜に使用される一般の封孔剤は、ケイ素系材料のものを含め、アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜における微細な気孔中には浸透せず、したがって封孔効果を発揮し得ない。
a) アモルファス合金の溶射皮膜や一部のナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜には、鋼材に比べ電位的に貴であるために犠牲防食能を有しないものがある。溶射皮膜に犠牲防食能がない場合は、当該皮膜自体の耐食性が高くとも、皮膜に一貫孔(表面から素地に達する気孔)があれば、基材(素地)である鋼材等が優先的に腐食される。そのような場合、溶射皮膜には封孔処理を施すことが必須となる。
b) 封孔剤としてはエポキシ樹脂や石油系炭化水素樹脂を主成分とした有機系封孔剤が一般的である。これらは一貫孔を封止することはできたとしても、耐候性や耐食性においてアモルファス合金の溶射皮膜やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜に劣ることが容易に想定される。このことから当該溶射皮膜の封止には有機系処理剤に耐候性や耐食性が優る無機系封孔処理剤の選定が必要となる。
無機封孔剤としては、ケイ素系材料(アルキルシリケート)からなる封孔剤が知られている。これらは、縮合時にアルコキシ基の離脱による体積収縮が大きいため、クラックと呼ばれるひび割れを起こしやすい。クラックが生じると、当然ながらその時点から封孔剤の封孔性能は大幅に低下する。
c) アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜においては、それら以外の通常の溶射皮膜におけるよりも気孔が少なく、かつ微細である(直径で数nm〜十μm程度である)。それは、アモルファス合金の溶射皮膜の場合、過冷却液相状態で金属粒子を基材へ溶射するとき粒子は固体でありながら液体に近い挙動をとり、当該粒子の積層の際に発生する気孔が、アモルファス皮膜の過冷却液相状態の間に消失するからである。ナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜の場合は、溶射の際に冷却用窒素ガスを用いるため、溶射粒子が微細化して基材上に積層するからである。気孔が微細であると、通常の溶射皮膜に使用される一般の封孔剤は、ケイ素系材料のものを含め、アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜における微細な気孔中には浸透せず、したがって封孔効果を発揮し得ない。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜であって、適切な封孔処理を施すことによって鋼構造物等の防食効果を最大限に高められるようにした封孔ずみ溶射皮膜を提供するものである。
発明による封孔ずみ溶射皮膜は、基材を覆うアモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜の表面が、ポリアルキルヒドロキシシロキサンによって封孔処理されていることを特徴とする。
アモルファス合金の皮膜とは、Ni系(たとえば65Ni15Cr16P4B at%)またはFe系(たとえば65Fe10Cr13P7C at%)等の合金であって非晶質を含むものをいう。ナノマイクロ組織アルミニウム合金の皮膜とは、Alを含有し、またはさらにMgを0.3〜15質量%含有する(もしくはAlとともにMg、Si、Mn、Ti、Cuを含有する)耐食性合金皮膜であって、結晶粒径が10μm以下の組織(ミクロ組織またはナノ組織)をなすものをいう。アモルファス合金の溶射皮膜もナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜も、急速冷却型溶射ガンを用いて前述のとおり基材上に形成することができる。急速冷却型溶射ガンは、溶融した材料粒子を含む火炎を基材に向けて噴射し、当該噴射経路の上流側領域では火炎と外気とを隔てる機能を有するとともに、下流側領域では上記材料粒子および火炎を基材に達する前から噴流ガスまたは噴流ミストによって強制冷却する機能を有する装置である。こうした溶射ガンによって、材料粒子の酸化が抑制されるとともにその結晶粒径が小さくされた、気孔が少なくて防食性能の高い、Al含有の耐食性溶射皮膜を基材表面上に形成することができる。
なお、ポリアルキルヒドロキシシロキサンはケイ素材料である。アルキリシリケートが加水分解反応によりポリアルキルヒドロキシシロキサンとなる際、体積が収縮するためクラック発生の原因となり得る。発明では、ポリアルキルヒドロキシシロキサンのうち加水分解率が50%以上のもの、好ましくは70%以上のものを用いて上記溶射皮膜に封孔処理を行う。
アモルファス合金の皮膜とは、Ni系(たとえば65Ni15Cr16P4B at%)またはFe系(たとえば65Fe10Cr13P7C at%)等の合金であって非晶質を含むものをいう。ナノマイクロ組織アルミニウム合金の皮膜とは、Alを含有し、またはさらにMgを0.3〜15質量%含有する(もしくはAlとともにMg、Si、Mn、Ti、Cuを含有する)耐食性合金皮膜であって、結晶粒径が10μm以下の組織(ミクロ組織またはナノ組織)をなすものをいう。アモルファス合金の溶射皮膜もナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜も、急速冷却型溶射ガンを用いて前述のとおり基材上に形成することができる。急速冷却型溶射ガンは、溶融した材料粒子を含む火炎を基材に向けて噴射し、当該噴射経路の上流側領域では火炎と外気とを隔てる機能を有するとともに、下流側領域では上記材料粒子および火炎を基材に達する前から噴流ガスまたは噴流ミストによって強制冷却する機能を有する装置である。こうした溶射ガンによって、材料粒子の酸化が抑制されるとともにその結晶粒径が小さくされた、気孔が少なくて防食性能の高い、Al含有の耐食性溶射皮膜を基材表面上に形成することができる。
なお、ポリアルキルヒドロキシシロキサンはケイ素材料である。アルキリシリケートが加水分解反応によりポリアルキルヒドロキシシロキサンとなる際、体積が収縮するためクラック発生の原因となり得る。発明では、ポリアルキルヒドロキシシロキサンのうち加水分解率が50%以上のもの、好ましくは70%以上のものを用いて上記溶射皮膜に封孔処理を行う。
封孔剤であるポリアルキルヒドロキシシロキサンは、次のような特性を有している。
a) 加水分解率を50%以上好ましくは70%以上とすることで加水分解時の体積収縮を抑制させクラック(ひび割れ)を発生させにくい。
b) ポリアルキルヒドロキシシロキサンは溶媒に直径10nm以下の粒子もしくは完全に溶解させた状態で使用する。このような形状であればアモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜における微細な気孔中に浸透し充填されるため、十分な封孔効果をもたらすことができる。
c) ポリアルキルヒドロキシシロキサンは、主骨格であるシロキサン結合(Si-O)が、光や熱、ラジカルに対して高い安定性を有するため、耐久性に優れている。そのため、屋外等においても長期間安定した封孔性能を発揮する。
以上の点から、発明の封孔ずみ溶射皮膜によれば、アモルファス合金の溶射皮膜やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜がそれ自身で高い耐食性を有することに加え、それら溶射皮膜が有する少数かつ微細な気孔を、ポリアルキルヒドロキシシロキサンが適切に封孔して長期間その状態を維持する。そのため、溶射皮膜と封孔剤との相乗的な作用により、基材(素地)である鋼材等の腐食を効果的に防止することができる。
a) 加水分解率を50%以上好ましくは70%以上とすることで加水分解時の体積収縮を抑制させクラック(ひび割れ)を発生させにくい。
b) ポリアルキルヒドロキシシロキサンは溶媒に直径10nm以下の粒子もしくは完全に溶解させた状態で使用する。このような形状であればアモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜における微細な気孔中に浸透し充填されるため、十分な封孔効果をもたらすことができる。
c) ポリアルキルヒドロキシシロキサンは、主骨格であるシロキサン結合(Si-O)が、光や熱、ラジカルに対して高い安定性を有するため、耐久性に優れている。そのため、屋外等においても長期間安定した封孔性能を発揮する。
以上の点から、発明の封孔ずみ溶射皮膜によれば、アモルファス合金の溶射皮膜やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜がそれ自身で高い耐食性を有することに加え、それら溶射皮膜が有する少数かつ微細な気孔を、ポリアルキルヒドロキシシロキサンが適切に封孔して長期間その状態を維持する。そのため、溶射皮膜と封孔剤との相乗的な作用により、基材(素地)である鋼材等の腐食を効果的に防止することができる。
上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンとして、直径が10nm以下もしくは完全に溶解させたものが使用されるとよい。
このようなポリアルキルヒドロキシシロキサンは、前述のとおりクラックが生じにくいうえ、上記溶射皮膜における微細な気孔中に浸透・充填されたうえ長期間封孔効果が発揮されるため、鋼材等の腐食をとくに効果的に防止できる。
なお、アルキルシリケートの一種であるエチルシリケートは、皮膜形成後、含まれるケイ素に結合したエトキシ基(-Si-OC2H5)が触媒で加水分解してシラノール基(-Si-OH)となり、これが脱水縮合して(-Si-O-Si)のシロキサン結合となってポリマー化する。
このようなポリアルキルヒドロキシシロキサンは、前述のとおりクラックが生じにくいうえ、上記溶射皮膜における微細な気孔中に浸透・充填されたうえ長期間封孔効果が発揮されるため、鋼材等の腐食をとくに効果的に防止できる。
なお、アルキルシリケートの一種であるエチルシリケートは、皮膜形成後、含まれるケイ素に結合したエトキシ基(-Si-OC2H5)が触媒で加水分解してシラノール基(-Si-OH)となり、これが脱水縮合して(-Si-O-Si)のシロキサン結合となってポリマー化する。
上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンは、溶剤を加えることにより表面張力を26mN/m以下とし粘度を16mPa・s以下とし、その状態で上記溶射皮膜の表面に塗布またはスプレーされることにより上記封孔処理が施されているとよい。
前述のとおり、アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜に存在する気孔はきわめて微細である。封孔剤とする上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンをそのような気孔中に浸透させるためには、低粘度・低表面張力の状態で溶射皮膜上に塗布等する必要がある。表面張力および粘度を上記の値にしたうえでポリアルキルヒドロキシシロキサンを溶射皮膜に塗布等するなら、微細な気孔内へもその封孔剤がスムーズに浸透し適切に充填される。
前述のとおり、アモルファス合金やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜に存在する気孔はきわめて微細である。封孔剤とする上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンをそのような気孔中に浸透させるためには、低粘度・低表面張力の状態で溶射皮膜上に塗布等する必要がある。表面張力および粘度を上記の値にしたうえでポリアルキルヒドロキシシロキサンを溶射皮膜に塗布等するなら、微細な気孔内へもその封孔剤がスムーズに浸透し適切に充填される。
上記溶射皮膜の気孔率が1.0%以下であると好ましい。
上記の封孔剤は、前述のとおり気孔内へ浸透し長期間の封孔効果を発揮する。しかし、本発明においては溶射皮膜自体が優れた耐食性を有することから、基材である鋼材等の腐食防止のためには気孔の数や割合が少ないほど有利である。上記のとおり溶射皮膜の気孔率が1.0%以下であると、基材の腐食がとくに効果的に長期間防止されるといえる。
上記の封孔剤は、前述のとおり気孔内へ浸透し長期間の封孔効果を発揮する。しかし、本発明においては溶射皮膜自体が優れた耐食性を有することから、基材である鋼材等の腐食防止のためには気孔の数や割合が少ないほど有利である。上記のとおり溶射皮膜の気孔率が1.0%以下であると、基材の腐食がとくに効果的に長期間防止されるといえる。
本発明によって、上記溶射皮膜が形成された鋼材等について腐食を防止できる期間が100年以上であるとよい。腐食防止の期間が100年以上となることは、たとえば封孔剤や溶射皮膜の年間(または月間)消耗速度等から算定する。
腐食が厳しい橋梁や海岸構造物などインフラストラクチャーについてこのようにいわゆる百年防食が実現することは、少子高齢化の進む日本においてきわめて有益である。
なお、発明による封孔ずみ溶射皮膜を表面に有する鋼構造物は、当該皮膜で保護されることによって長期間の耐用寿命を発揮する。
腐食が厳しい橋梁や海岸構造物などインフラストラクチャーについてこのようにいわゆる百年防食が実現することは、少子高齢化の進む日本においてきわめて有益である。
なお、発明による封孔ずみ溶射皮膜を表面に有する鋼構造物は、当該皮膜で保護されることによって長期間の耐用寿命を発揮する。
発明による封孔ずみ溶射皮膜の形成方法は、
1) 材料粒子を含む火炎を溶射ガンより基材に向けて噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスにて粒子を冷却することにより、アモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜を形成し、
2) ポリアルキルヒドロキシシロキサンに溶剤を加えることにより表面張力を26mN/m以下とし粘度を16mPa・s以下としたものを、形成した上記溶射皮膜の表面に塗布またはスプレーすることにより封孔処理を施す――ことを特徴とする。
このような方法によれば、前述のとおり、溶射皮膜と封孔剤とによって基材(鋼材等)の腐食を防止する好ましい封孔ずみ溶射皮膜を形成することができる。上記1)の溶射によって基材を覆う皮膜がそれ自身で高い耐食性を有することに加え、それら皮膜が有する少数かつ微細な気孔を、上記2)のように塗布等されるポリアルキルヒドロキシシロキサンが適切に封孔して長期間その状態を維持するからである。
1) 材料粒子を含む火炎を溶射ガンより基材に向けて噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスにて粒子を冷却することにより、アモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜を形成し、
2) ポリアルキルヒドロキシシロキサンに溶剤を加えることにより表面張力を26mN/m以下とし粘度を16mPa・s以下としたものを、形成した上記溶射皮膜の表面に塗布またはスプレーすることにより封孔処理を施す――ことを特徴とする。
このような方法によれば、前述のとおり、溶射皮膜と封孔剤とによって基材(鋼材等)の腐食を防止する好ましい封孔ずみ溶射皮膜を形成することができる。上記1)の溶射によって基材を覆う皮膜がそれ自身で高い耐食性を有することに加え、それら皮膜が有する少数かつ微細な気孔を、上記2)のように塗布等されるポリアルキルヒドロキシシロキサンが適切に封孔して長期間その状態を維持するからである。
発明の封孔ずみ溶射皮膜およびその形成方法によれば、溶射皮膜と封孔剤との双方の作用によって、基材(素地)である鋼材等の腐食を効果的に防止することができる。溶射皮膜が基材よりも電位的に貴であって犠牲防食効果がはたらかないケースであっても同様である。アモルファス合金の溶射皮膜やナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜がそれ自身で高い耐食性を有するとともに、それら溶射皮膜が有する少数かつ微細な気孔を、上記封孔剤が適切に封孔し、しかも長期間安定的にその状態を維持するからである。
図1に、発明による封孔ずみ溶射皮膜のサンプルについて、断面の顕微鏡組織写真を示す。この写真の中央部付近から下は基材である鋼材で、その上部が溶射皮膜、最上部が封孔剤(処理剤)である。溶射皮膜と封孔剤皮膜とはつぎの要領で形成したものである。すなわち、
1) 鋼板をショットブラストしたうえ、
2) 前述した溶射ガンを用いてアモルファス合金皮膜(化学成分は65Ni15Cr16P4B at%であって鋼材よりも電位的に貴である)を200μm厚さに溶射し、
3) 形成された溶射皮膜が常温に戻ったのち、その表面に、ケイ素系材料を主とする無機封孔剤(新無機封孔剤)を塗布した。
なお、図1の例で使用した封孔剤は表1の「開発材」であり、加水分解率を50%以上としたポリアルキルヒドロキシシロキサンである。26%を占める当該ポリアルキルヒドロキシシロキサンと74%を占める溶剤との組み合わせによって表1の「開発材」の欄に示す表面張力および粘度にして、上記溶射皮膜上に塗布した。
1) 鋼板をショットブラストしたうえ、
2) 前述した溶射ガンを用いてアモルファス合金皮膜(化学成分は65Ni15Cr16P4B at%であって鋼材よりも電位的に貴である)を200μm厚さに溶射し、
3) 形成された溶射皮膜が常温に戻ったのち、その表面に、ケイ素系材料を主とする無機封孔剤(新無機封孔剤)を塗布した。
なお、図1の例で使用した封孔剤は表1の「開発材」であり、加水分解率を50%以上としたポリアルキルヒドロキシシロキサンである。26%を占める当該ポリアルキルヒドロキシシロキサンと74%を占める溶剤との組み合わせによって表1の「開発材」の欄に示す表面張力および粘度にして、上記溶射皮膜上に塗布した。
図1では、溶射皮膜に気孔が少ない(気孔率が1%以下である)こと、表面にある凹凸の最奥部にまで上記封孔剤が浸透していることが確認される。表面から鋼材に達する一貫孔の存在はこの図では確認することができないが、凹凸への浸透状態から、かなり微細な一貫孔にも封孔剤が浸透し充填されているものと考えられる。
発明者らは、上記開発材を封孔剤とした封孔ずみ溶射皮膜とともに、比較材1〜5として他の封孔剤を使用した封孔ずみ溶射皮膜につき、JIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験を行った。試験期間(噴霧期間)は1週間とし、まず、封孔剤(処理剤)を塗布したままの図2(a)の状態で試験する。その状態で赤錆が出なかった場合には、封孔剤を研磨して図2(b)のように被覆分を除去したうえで、塩水噴霧試験をさらに1週間実施する。なお、比較材1〜5を含めてサンプルのいずれにおいても、溶射皮膜は、開発材(図1)と同じアモルファス合金皮膜(65Ni15Cr16P4B at%)である。
塩水噴霧試験で使用した封孔剤(開発材および比較材1〜5)の種類と塗布時の性状、および試験結果を表1に示す。また、試験終了時の各サンプルの外観写真を図3(a)〜(f)に示す。図2(b)のように研磨をした場合の結果は、「研磨あり」または「表面研磨」として示している。
上記塩水噴霧試験の結果は、つぎのとおりである(表1・図3を参照)。
・ 開発材については、表面張力・粘度とも低く、また封孔性は良好で、それを使用したサンプルは、塗布まま・研磨ありの双方において赤錆発生せず。
・ 比較材1の既存無機封孔材については、粘度が高く、気孔内に浸透しなかったためか、サンプルに赤錆が発生。
・ 比較材2の有機封孔材については、粘度・表面張力とも高く、不浸透のためかサンプルに赤錆が発生。
・ 比較材3の有機封孔材については、塗布ままでは耐食性があるものの、不浸透のためか研磨によりサンプルに赤錆が発生。
・ 比較材4の無機有機ハイブリッドについては、表面張力が高く、不浸透のためかサンプルに赤錆が発生。
・ 比較材5の無封孔のものは、赤錆が発生。
・ 開発材については、表面張力・粘度とも低く、また封孔性は良好で、それを使用したサンプルは、塗布まま・研磨ありの双方において赤錆発生せず。
・ 比較材1の既存無機封孔材については、粘度が高く、気孔内に浸透しなかったためか、サンプルに赤錆が発生。
・ 比較材2の有機封孔材については、粘度・表面張力とも高く、不浸透のためかサンプルに赤錆が発生。
・ 比較材3の有機封孔材については、塗布ままでは耐食性があるものの、不浸透のためか研磨によりサンプルに赤錆が発生。
・ 比較材4の無機有機ハイブリッドについては、表面張力が高く、不浸透のためかサンプルに赤錆が発生。
・ 比較材5の無封孔のものは、赤錆が発生。
上記の開発材に該当する無機封孔材にて封孔処理したアモルファス合金溶射皮膜を有する鋼材(図1のようにコーティングされたもの)については、そのサンプルを塩酸・希硫酸・水酸化ナトリウム溶液に浸漬して耐食性を確認した。その結果は下記のとおりで、封孔剤による封孔処理が維持されることが確認される。
塩酸に対して: 0.1NのHClに1ヶ月浸漬したが、開発材(前記無機封孔材)の溶出なし。コーティングされた鋼基材の赤錆なし。
NaOH溶液に対して: 0.1NのNaOHに1ヶ月浸漬したが、開発材の溶出なし。コーティングされた鋼基材の赤錆なし。
希硫酸に対して: PH3のH2SO4に1ヶ月浸漬したが、開発材の溶出なし。コーティングされた鋼基材の赤錆なし。
塩酸に対して: 0.1NのHClに1ヶ月浸漬したが、開発材(前記無機封孔材)の溶出なし。コーティングされた鋼基材の赤錆なし。
NaOH溶液に対して: 0.1NのNaOHに1ヶ月浸漬したが、開発材の溶出なし。コーティングされた鋼基材の赤錆なし。
希硫酸に対して: PH3のH2SO4に1ヶ月浸漬したが、開発材の溶出なし。コーティングされた鋼基材の赤錆なし。
図4(a)〜(c)に、鋼基材とその表面に形成された各種溶射皮膜の断面について顕微鏡組織写真を示す。
図4(a)はアモルファス溶射皮膜(化学成分は65Ni15Cr16P4B at%)に関するものであり、同(b)は、ナノマイクロ組織アルミニウム合金溶射皮膜(化学成分はAl5Mg at%)に関するものである。いずれも、急速冷却型溶射ガンを用いて成膜したもので、粉末粒子を含む火炎(還元炎)を基材に向けて溶射ガンより噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスにて粒子を冷却することにより溶射皮膜を形成している。双方とも、溶射皮膜中に存在する気孔が少なく(1.0%以下)、かつ微細である。
図4(c)は、上記急速冷却型の溶射ガンを使用しない一般のフレーム溶射によって形成された溶射皮膜を示す。こちらの皮膜中には気孔が多く、しかも比較的大きいことが分かる。
基材である鋼材等の防食をはかるうえでは、図4(a)・(b)のように気孔率の低い溶射皮膜で基材を覆うのが好ましい。ただし、それらの溶射皮膜には表面から基材に至る微細な気孔が存在し得るため、微細気孔に浸透することができてクラックが生じがたく、光や熱に対する耐久性にも優れる、ポリアルキルヒドロキシシロキサンを含む無機封孔剤にて封孔処理をすべきである。
図4(a)はアモルファス溶射皮膜(化学成分は65Ni15Cr16P4B at%)に関するものであり、同(b)は、ナノマイクロ組織アルミニウム合金溶射皮膜(化学成分はAl5Mg at%)に関するものである。いずれも、急速冷却型溶射ガンを用いて成膜したもので、粉末粒子を含む火炎(還元炎)を基材に向けて溶射ガンより噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスにて粒子を冷却することにより溶射皮膜を形成している。双方とも、溶射皮膜中に存在する気孔が少なく(1.0%以下)、かつ微細である。
図4(c)は、上記急速冷却型の溶射ガンを使用しない一般のフレーム溶射によって形成された溶射皮膜を示す。こちらの皮膜中には気孔が多く、しかも比較的大きいことが分かる。
基材である鋼材等の防食をはかるうえでは、図4(a)・(b)のように気孔率の低い溶射皮膜で基材を覆うのが好ましい。ただし、それらの溶射皮膜には表面から基材に至る微細な気孔が存在し得るため、微細気孔に浸透することができてクラックが生じがたく、光や熱に対する耐久性にも優れる、ポリアルキルヒドロキシシロキサンを含む無機封孔剤にて封孔処理をすべきである。
Claims (8)
- 基材を覆うアモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜の表面が、ポリアルキルヒドロキシシロキサンによって封孔処理されていることを特徴とする封孔ずみ溶射皮膜。
- 上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンの加水分解率が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の封孔ずみ溶射皮膜。
- 上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンが、溶媒中で直径10nm以下の粒子であるか、もしくは完全に溶解した形態であることを特徴とする請求項1または2に記載の封孔ずみ溶射皮膜。
- 上記ポリアルキルヒドロキシシロキサンに溶剤を加えることにより表面張力を26mN/m以下とし粘度を16mPa・s以下としたものが、上記溶射皮膜の表面に塗布またはスプレーされることにより上記封孔処理が施されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の封孔ずみ溶射皮膜。
- 上記溶射皮膜の気孔率が1.0%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の封孔ずみ溶射皮膜。
- 上記溶射皮膜が形成された鋼材について腐食を防止できる期間が100年以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の封孔ずみ溶射皮膜。
- 材料粒子を含む火炎を溶射ガンより基材に向けて噴射し、当該火炎によって粒子を溶融させたうえ、基材に達する前から窒素ガスまたはミストにて粒子を冷却することにより、アモルファス合金の溶射皮膜またはナノマイクロ組織アルミニウム合金の溶射皮膜を形成し、
ポリアルキルヒドロキシシロキサンであって加水分解率が50%以上であり、かつ固形分は溶媒に完全に溶解させた形態であり、表面張力を26mN/m以下、粘度を16mPa・s以下としたものを、形成した上記溶射皮膜の表面に塗布またはスプレーすることにより封孔処理を施すことを特徴とする封孔ずみ溶射皮膜の形成方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の封孔ずみ溶射皮膜を表面に有することを特徴とする鋼構造物。
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