JP2017001288A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】双方向印字において、光沢バンディングの発生を抑えた画像を形成する。【解決手段】光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させて被画像形成物に画像を形成する画像形成装置であって、カラー画像17cの形成とともに、形成後の画像高さが略均一となるように、クリアインクによる画像17hの形成を制御する高さ調節用クリア画像制御手段と、カラー画像17cと、高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像17hの形成後に、形成後の画像表面形状が略均一となるように、クリアインクによる画像17sの形成を制御する表面形状調節用クリア画像制御手段と、を備える。【選択図】図12

Description

本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
インクジェット方式を用いてインクを吐出させ、乾燥あるいは硬化させて層を形成し、これを積層させることによって立体的な画像や立体物を形成する画像形成方法(立体物形成方法)が知られている。以下、「画像」には、立体的な画像や立体物を含むものとする。
この方式は、例えば、ノズルから媒体(被画像形成物)上に紫外線(UV)などの光を照射することによって硬化する光硬化型インク(例えば、UVインク)を吐出し、媒体に形成されたUVインクドットに光を照射して硬化させることにより、UVインクドットを媒体に定着させるものである。
シリアル方式のインクジェット記録装置(画像形成装置)では、記録ヘッドの走査による主走査と、媒体の搬送による副走査とを組み合わせて画像の記録が行われる。このようなインクジェット記録装置の画像形成において、改行幅毎の印字表面形状の差に起因して、光沢バンディングと呼ばれる帯状の光沢ムラが発生する場合がある。図22は、光沢バンディングの説明図であって、(A)は黒のベタ画像で光沢バンディングが発生している例、(B)は(A)の画素位置と光沢度の関係を示している。
この光沢バンディングに対し、画像を形成するために吐出するカラーインクの上に、無色透明なクリアインクをコーティングする方法が知られている。
特許文献1には、マルチパス方式で画像を記録する場合において、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上に重ねてクリアインクを打滴する際に、カラーインクがクリアインクによって被覆されるように、カラーインクの打滴サイズよりも大きい打滴サイズのクリアインクを打滴して、カラーインクを打滴することによって生じる画像の凹凸をよりなだらかにし、光沢バンディングの発生を防止できるインクジェット記録装置が開示されている。
特許文献1に記載の技術では、クリアインクを用いて印字表面の均一化を図ることで、光沢バンディングを低減するようにしている。
しかしながら、記録ヘッドを主走査方向における往路方向に走査する際と、復路方向に走査する際の双方で画像を形成する双方向印字の場合は、光の照射タイミングが往路と復路とで異なるため、光沢バンディングが残ってしまうという課題があった。
双方向印字の場合の光沢バンディングについて説明する。光硬化型インクは、媒体として非浸透メディア(フィルム、樹脂など)を用い、3次元形状を保持したまま画像を形成するものであるが、媒体に着弾してから光が照射されるまでの時間により、着弾したドットの形状が異なる。また、光硬化型インクを吐出するヘッドとしては、ヘッドのキャリッジの両端に光の照射部(UVランプ)が搭載されている構造が多く用いられる。このため、ヘッド搭載位置が両端の照射部の真ん中で無い限り、往路と復路とで光の照射タイミングが異なることとなる。
上記特許文献1に記載の技術では、双方向印字の際に発生する印字表面高さの差を埋めることができないため、光沢バンディングを解消することができなかった。
そこで本発明は、双方向印字において、光沢バンディングの発生を抑えた画像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させて被画像形成物に画像を形成する画像形成装置であって、記録ヘッドを主走査方向における往路方向に走査する際と、復路方向に走査する際の双方でインクを吐出するとともに、画像が形成される画像形成領域において、少なくとも複数回走査させることで画像を形成するマルチスキャン印字手段と、前記記録ヘッドが備えるカラーインクを吐出するカラーインクヘッドからの画像形成を制御するカラー画像制御手段と、前記記録ヘッドが備えるクリアインクを吐出するクリアインクヘッドからの画像形成を制御するクリア画像制御手段と、を備え、前記クリア画像制御手段は、前記カラー画像制御手段によるカラー画像の形成とともに、形成後の画像高さが略均一となるように、前記クリアインクによる画像形成を制御する高さ調節用クリア画像制御手段と、前記カラー画像制御手段によるカラー画像と、前記高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像の形成後に、形成後の画像表面形状が略均一となるように、前記クリアインクによる画像形成を制御する表面形状調節用クリア画像制御手段と、を備えるものである。
本発明によれば、双方向印字において、光沢バンディングの発生を抑えた画像を形成することができる。
画像処理システムの概略構成図である。 画像処理システムの機能ブロック図である。 画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 画像形成装置の記録部の一例を示す模式図である。 2スキャン印字の際のノズル分配の説明図である。 5スキャン印字の際のノズル分配の説明図である。 UVランプを両端に備えた記録部のヘッドからインクを吐出するとともに、UV照射をする様子を示す模式図である。 インクが支持体に着弾してからのインクの変化を示す説明図である。 光沢バンディングの発生例を示す模式図である。 光沢バンディングが発生する他の例を示す模式図である。 カラーインク画像上にクリアインク画像を形成した例を示す説明図である。 本実施形態に係る画像形成装置による画像形成例を示す模式図である。 本実施形態に係る画像形成方法のフローチャートである。 画像形成装置が備える記録部の一例である。 画像形成装置が備える記録部の他の例である。 画像形成装置が備える記録部の他の例である。 画像形成装置が備える記録部の他の例である。 クリアインクを吐出するヘッドのノズル面を示す説明図である。 光沢評価チャートの一例である。 光沢評価チャートを用いたクリアインク打ち込み量決定処理のフローチャートである。 カラーインク打ち込み量と光沢度との関係を示すグラフである。 光沢バンディングの説明図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図21に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る画像形成装置(画像形成装置30)は、光の照射により硬化するインク(液滴32)を吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させて被画像形成物(支持体P)に画像(画像17)を形成する画像形成装置であって、記録ヘッド(記録部14)を主走査方向における往路方向に走査する際と、復路方向に走査する際の双方でインクを吐出するとともに、画像が形成される画像形成領域において、少なくとも複数回走査させることで画像を形成するマルチスキャン印字手段(マルチスキャン制御部28A)と、記録ヘッドが備えるカラーインクを吐出するカラーインクヘッド(ヘッド18K,18C,18M,18Y,18W)からの画像形成を制御するカラー画像制御手段(カラーインク画像制御部28B)と、記録ヘッドが備えるクリアインクを吐出するクリアインクヘッド(ヘッド18T)からの画像形成を制御するクリア画像制御手段と、を備え、クリア画像制御手段は、カラー画像制御手段によるカラー画像の形成とともに、形成後の画像高さが略均一となるように、クリアインクによる画像形成を制御する高さ調節用クリア画像制御手段(高さ調節用クリアインク画像制御部28C)と、カラー画像制御手段によるカラー画像と、高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像の形成後に、形成後の画像表面形状が略均一となるように、クリアインクによる画像形成を制御する表面形状調節用クリア画像制御手段(表面形状調節用クリアインク画像制御部28D)と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
<画像処理システム>
図1は、画像処理システム10の一例を示す概略構成図である。画像処理システム10は、画像処理装置12と、画像形成装置30と、を備える。画像処理装置12と画像形成装置30とは、通信可能に接続されている。
画像形成装置30は、記録部14と、稼働ステージ16と、駆動部25と、を備えるシリアル方式のインクジェット記録装置である。記録部14は、複数のノズルが設けられた複数のヘッド18(記録ヘッド)を備えたインクジェット方式のキャリッジであり、液滴をヘッド18のノズルから吐出することによってドットを記録する。ノズルは、記録部14における、稼働ステージ16との対向面に設けられている。
液滴は、インク滴および追加液滴である。インク滴は、画像形成に用いる色材を含むインクの液滴(カラーインク)である。
追加液滴は、画像に影響を与えない色の液滴である。追加液滴は、例えば、透明(クリアインクという)である。また、追加液滴は、被画像形成物である支持体Pと同系色であってもよい。支持体Pは、インク滴による画像の被画像形成物である。支持体Pは、例えば、フィルム、樹脂などの非浸透の媒体である。また、インクジェット方式等を用いて液滴を吐出することにより、稼働ステージ16上に支持体Pそのものを形成してもよい。
インク滴および追加液滴は、刺激硬化性を有する。刺激は、例えば、光(紫外線、赤外線など)、熱、電気などである。本実施形態では、インク滴および追加液滴は、一例として、紫外線硬化性を有する場合を説明する。なお、インク滴および追加液滴は、紫外線硬化性を有する形態に限定されない。
記録部14における、稼働ステージ16との対向面であって、記録部14の主走査方向Xの両端側に照射部22が設けられている。照射部22は、ノズルから吐出されたインク滴や追加液滴を硬化させる波長の光を支持体Pに照射する。照射部22は、例えば、紫外線を照射する。また、UVランプの場合、メタルハライド系とLED系のランプがあり、光硬化型インクの硬化性に応じて適切なランプが選択される。
稼働ステージ16は、支持体Pを保持する。駆動部25は、記録部14および稼働ステージ16を、鉛直方向(図1中、矢印Z方向)、鉛直方向Zに垂直な主走査方向X、および鉛直方向Zおよび主走査方向Xに垂直な副走査方向Yに、相対的に移動させる。本実施形態では、主走査方向Xおよび副走査方向Yからなる平面は、稼働ステージ16における記録部14との対向面に沿ったXY平面に相当する。
駆動部25は、第1駆動部23および第2駆動部24を含む。第1駆動部23は、記録部14を、鉛直方向Z、主走査方向X、および副走査方向Yに移動させる。第2駆動部24は、稼働ステージ16を、鉛直方向Z、主走査方向X、および副走査方向Yに移動させる。なお、記録部14と稼働ステージ16は相対的に鉛直方向Z、主走査方向X、および副走査方向Yに移動するものであればよく、画像形成装置30は、第1駆動部23および第2駆動部24のいずれか一方を備えた構成であってもよい。
図2は、画像処理システム10の機能ブロック図である。
画像処理装置12は、主制御部13を含む。主制御部13は、CPU(Central Processing Unit)などを含んで構成されるコンピュータであり、画像処理装置12全体を制御する。なお、主制御部13は、汎用のCPU以外で構成してもよい。例えば、主制御部13は、回路などで構成してもよい。
主制御部13は、データ受理部12Aと、データ作成部12Bと、データ出力部12Cと、を含む。データ受理部12A、データ作成部12B、およびデータ出力部12Cの一部または全ては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
データ受理部12Aは、画像データを受理する。画像データは、形成する画像の形状や色などの情報である。データ受理部12Aは、通信部を介して、外部装置から画像データを取得してもよいし、画像処理装置12に設けられた記憶手段から画像データを取得してもよい。
データ作成部12Bは、データ受理部12Aで受理した画像データについて、マスク処理などの所定のデータ処理を行う。本実施形態では、画像データ(例えば、JPEG画像データ)と、所望の光沢度に基づいて、カラーインク画像データと、高さ調節用クリアインク画像データと、表面形状調節用クリアインク画像データと、を作成する。各画像の詳細については後述する。
データ出力部12Cは、データ作成部12Bにて作成された画像データを画像形成装置30に出力する。
画像形成装置30は、記録部14と、記録制御部28と、駆動部25と、照射部22と、を備える。
記録制御部28は、画像処理装置12から印刷データを受け付ける。記録制御部28は、受け付けた印刷データに応じて、ヘッド18から各画素に対応する液滴32を吐出するように、記録部14、駆動部25、および照射部22を制御する。
記録制御部28は、例えば、インクの吐出から光の照射までの時間の算出や、インクの吐出量と光の照射までの時間から支持体Pに形成される画像の光沢度の算出や、光沢度を均一にするためのクリアインクの吐出量を決定する演算等を行う。
記録制御部28は、マルチスキャン制御部28A(マルチスキャン印字手段)と、カラーインク画像制御部28B(カラー画像制御手段)と、高さ調節用クリアインク画像制御部28C(高さ調節用クリア画像制御手段)と、表面形状調節用クリアインク画像制御部28D(表面形状調節用クリア画像制御手段)と、光沢評価チャート形成部28E(光沢評価チャート形成手段)を備えている。
マルチスキャン制御部28Aは、画像が形成される画像形成領域において、記録部14を主走査方向における往路方向に走査する際と、復路方向に走査する際の双方で画像を形成するとともに(双方向印字)、かつ、同一の画像形成領域では、少なくとも複数回走査させて画像を形成する制御を行う。
カラーインク画像制御部28Bは、カラーインク画像データに基づいたカラーインク画像の画像形成を制御する。すなわち、インク色ごとの形成順序や、各インクの打ち込み量や、打ち込み位置(ドットの配置位置)を制御する。
高さ調節用クリアインク画像制御部28Cは、高さ調節用クリアインク画像データに基づいた高さ調節用クリアインク画像の画像形成を制御する。高さ調節用クリアインク画像の形成順序や、クリアインクの打ち込み量、打ち込み位置を制御する。
表面形状調節用クリアインク画像制御部28Dは、表面形状調節用クリアインク画像データに基づいた表面形状調節用クリアインク画像の画像形成を制御する。表面形状調節用クリアインク画像の形成順序や、クリアインクの打ち込み量、打ち込み位置を制御する。
光沢評価チャート形成部28Eは、光沢評価チャート(後述する、図19)を形成する。
次に、画像処理装置12のハードウェア構成について説明する。図3に、画像処理装置12のハードウェア構成を示すブロック図の一例を示す。画像処理装置12は、データを入力するための入力部130と、ディスプレイなどの表示部131と、データ通信を行うための通信部132と、装置全体の制御を司る制御手段としてのCPU133と、CPU133のワークエリアとして使用されるRAM134と、CPU133を動作させるための各種プログラム等を記憶した記録部135とから構成されている。
入力部130は、カーソルキー、数字入力キーおよび各種機能キー等を備えたキーボード等が挙げられ、表示部131の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等が挙げられ、ユーザがCPU133に操作指示を与えるためや、データを入力するためのユーザインターフェースである。
表示部131は、CRTやLCD等が挙げられ、CPU133から入力される表示データに応じた表示が行われる。通信部132は、外部とデータ通信するためのものであり、所定の通信インタフェースにて画像形成装置30とデータ通信を行うためのものである。
CPU133は、記録部135に格納されているプログラムに従って、装置全体を制御する中央制御ユニットであり、このCPU133には、入力部130、表示部131、通信部132、RAM134、記録部135が接続されており、データ通信、メモリへのアクセスによるアプリケーションプログラムの読み出しや各種データのリード/ライト、データ/コマンド入力、表示等を制御する。
また、CPU133は、入力部130から入力された画像データや記録部135に記憶された画像データに基づいて、画像を形成するための画像データを、通信部132を介して画像形成装置30に送出する。
RAM134は、指定されたプログラム、入力指示、入力データおよび処理結果等を格納するワークメモリと、表示部131の表示画面に表示する表示データを一時的に格納する表示メモリとを備えている。
記録部135は、CPU133が実行可能なOSプログラム(例えば、Microsoft社のオペレーティングシステムWindows(登録商標)等)、画像形成装置30に対応したプリンタドライバ等の各種プログラムやデータを格納する。なお、記録部135としては、例えば、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の光学的、磁気的、電気的な記録媒体を用いることができる。
各種プログラムは、CPU133が読み取り可能なデータ形態で記録部135に格納されている。また、各種プログラムは、あらかじめ記録部135に記録されている場合やインターネット等の通信回線を介してダウンロードされて記録部135に格納される場合等がある。
<画像形成装置>
次に、画像形成装置30の詳細を説明する。画像形成装置30は、光硬化性樹脂によるインク(光硬化型インク)を吐出し、光を照射して光硬化性樹脂を硬化させる光造形法により画像を形成する。
(記録部)
図4に示すように、画像形成装置30における記録部14は、所定方向に複数のノズル19を配列させたキャリッジである。各ノズル19は、液滴32として、インク滴、追加液滴、またはインク滴と追加液滴との混合液を吐出する。ノズル19および液滴を吐出する構成は、公知のインクジェット方式と同様である。
本実施形態では、ヘッド18K,18C,18M,18Y,18W,18T(区別しないときはヘッド18とする)が所定方向に配列されている。なお、ヘッド18Tをクリアインクヘッド、ヘッド18K,18C,18M,18Y,18Wをカラーインクヘッドともいう。
各ヘッド18は、インク滴を吐出するノズル19K,19C,19M,19Y,19W,19T(区別しないときはノズル19とする)を有している。ノズル19Kはブラックのインク滴、ノズル19Cはシアンのインク滴、ノズル19Mはマゼンタのインク滴、ノズル19Yはイエローのインク滴、ノズル19Wは白色のインク滴、ノズル19Tは透明な追加液滴(クリアインク)を吐出する。
ここで、クリアインクを吐出するヘッド18Tは、記録部14の最も端部側とする。このような配置とすることで、印字方向の制御により、クリアインクがカラーインクより下、または上に形成されるようにすることができる(詳細は後述する)。
ノズル19から液滴32が吐出されることで、液滴32に応じたドット34が支持体P上に形成され、画像17が形成される。また、液滴32を積層させて吐出することで、ドット34を積層させ、立体の画像17を形成する。
本実施形態では、ヘッド18K,18C,18M,18Y,18W,18Tの配列方向の両端部に、照射部22が設けられている。各ノズル19から吐出された液滴32に、照射部22から光が照射されることで、液滴32が硬化する。
照射部22は、主走査方向の両端側に設けられている。照射部22は、ノズル19の近傍に配置することが好ましい。照射部22をノズル19の近傍に配置することで、ノズル19から吐出された液滴32が支持体P側に付着してから硬化するまでの硬化時間の短縮を図ることができる。このため、より高精細な画像を形成することができる。
なお、図4には、各ヘッド18の各々が1色(1種類)の液滴32を吐出する場合を示したが、これに限られるものではなく、例えば、各ヘッド18が2以上のノズル19を備えていてもよい。また、ノズル19は、複数種類の液滴32の混合液滴を吐出してもよい。また、記録部14から吐出するインクの色は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、白色に限定されない。また、記録部14から吐出する液滴32の種類は、6種類(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、白色、透明)に限定されない。
また、図1に示されるように、画像形成装置30では、記録部14のノズル19から液滴32を吐出しながら、記録部14および支持体Pを相対的に移動させることで、支持体P上に液滴32によるドット34を形成したり、ドット34を積層させたりすることができる。なお、支持体Pは、平面状であってもよいし、凹凸などを備えた立体状であってもよい。
(マルチスキャン方式)
次に、マルチスキャン方式による画像形成ついて説明する。インクジェット方式の画像形成装置の画像形成方法として、支持体Pの同一の領域(画像形成領域)に対して同一の、または異なるノズル群によって複数回の主走査(スキャン)を行うことで画像を形成するマルチスキャン印字(マルチパス印字)が知られている。支持体Pの同一領域に対して複数回の主走査を行うことで、解像度の高い画像形成が可能となる。以下、支持体Pの同一領域に対してn回の主走査で印字することをnスキャン印字という。なお、本実施形態のマルチスキャン印字では、記録部14の主走査方向の往路走査の際と復路走査の際の双方で、インクを吐出して画像形成を行う(双方向印字)。
マルチスキャン印字では、スキャン数分にノズル19を等分配するマスク処理がなされる。図5および図6は、12ノズルを有するヘッド18の模式図である。なお、ノズル数は、例えば、1280ノズルなど1000ノズル以上とすることが一般的であるが、ここでは、説明を簡易するため12ノズルである例について説明する。
図5に示すように、12のノズル19を有するヘッド18を用いて、2スキャン印字にて画像を形成する場合、ノズル数12/スキャン数2=6より、1回のスキャンでは、6ノズルを使用することとなる。したがって、例えば、1スキャン目では、ノズル群20aの6つのノズル19、2スキャン目では、ノズル群20bの6つのノズル19を用いて画像が形成するようマスク処理がされる。
また、ノズル数がスキャン数で割り切れない場合は、不使用ノズルを設け、割り切れる数のノズルを使用すればよい。この時、不使用ノズルは最小の数になるようにする。したがって、例えば、図6に示すように、12のノズル19を有するヘッド18を用いて、5スキャン印字にて画像を形成する場合は、ノズル数12/スキャン数5=2あまり2より、1回のスキャンで2ノズルを使用し、2ノズルが不使用ノズル19nとなる。例えば、1スキャン目では、ノズル群20aの2つのノズル19、2スキャン目では、ノズル群20bの2つのノズル19、3スキャン目では、ノズル群20cの2つのノズル19、4スキャン目では、ノズル群20dの2つのノズル19、5スキャン目では、ノズル群20eの2つのノズル19を用いて画像が形成される。
(光沢バンディング)
次に、光沢バンディングについて説明する。図7は、照射部22としてUVランプ22a,22bを主走査方向の両端に備えた記録部14であって、ヘッド18Kからインク(液滴32)を吐出するとともに、UVランプ22a,22bからのUV照射をする様子を示す模式図である。
光沢バンディングは、往路と復路でのUV照射タイミングの差異に起因する。なお、往路走査時の印字を往路印字、復路走査時の印字を復路印字という。
図7の場合、往路印字では、ヘッド18Kから往路印字の際の照射に用いるUVランプ22bまでの距離は距離Bであり、復路印字では、ヘッド18Kから復路印字の際の照射に用いるUVランプ22aまでの距離は距離Aであり、距離AとBは大きく異なる。
距離Aと距離Bとの違いは、インクの着弾位置からUVランプによる照射位置までの距離の違いを意味しており、図7の例では、往路印字ではインクの着弾からUV照射までの時間が復路印字より長くなり、復路印字ではインクの着弾からUV照射までの時間が往路印字より短くなる。
また、図8(A)〜(C)は、インク(ドット34)が支持体Pに着弾してからのインクの変化を示す説明図である。(A)は着弾時のインクの様子、(B)は着弾から所定時間後のインクの様子、(C)は(B)に示す状態からさらに時間が経過した際のインクの様子を示している。
図8に示すように、インクは、時間の経過とともに濡れ広がり、平滑になる(レベリング)。なお、光沢度は、印字表面の高さと形状に影響され、一般に、表面形状が平滑であれば光沢度は高くなる。
したがって、図7に示したように、インクの着弾からUV照射までの時間が異なると、支持体Pに着弾したインクが異なる状態で照射されることになる。具体的には、照射タイミングが遅れるほど、ドット径が大きく、ドット高さは低くなった状態(図8(C)のような状態)で照射される。
このため、例えば、図9に示すように、画像17は、双方向印字では改行幅に応じ2種類の印字表面形状が形成され、印字表面高さと形状の双方が異なってしまい、光沢バンディングが発生することとなる。なお、図10(A)に示すように、表面形状は異なるが表面高さが均一の場合や、図10(B)に示すように、表面形状は均一だが表面高さが異なる場合も、光沢バンディングは発生する。
したがって、光沢バンディングの解消のためには、印字表面高さおよび印字表面形状を均一化することが必要となる。
このとき、例えば、図11に示すように、図9に示した印字表面高さと形状の双方が異なったカラーインク画像17cに、カラーインクがクリアインクによって被覆されるように、カラーインクの打滴サイズよりも大きい打滴サイズのクリアインクを打滴してクリアインク画像17tを形成したとしても、表面形状はある程度一定になるものの印字表面高さを揃えることまではできず、光沢バンディングを解消することはできない。
(クリアインク制御)
そこで、本実施形態に係る画像形成装置30では、高さ調節用クリアインク画像と表面形状調節用クリアインク画像により、印字表面高さと印字表面形状の両方を略均一にするようにするものである。
図12は、本実施形態に係る画像形成装置30による画像形成例を示す模式図である。図9と同様に、カラーインク画像17cは印字表面高さと形状の双方が異なる状態であるが、カラーインク画像17cの形成の際、高さ調節用のクリアインクを印字表面高さが低くなる低濃度領域やレベリング領域などに打ち込んで、高さ調節用クリアインク画像17hを形成して、印字表面高さを揃えている。
そして、さらに表面形状調節用のクリアインクを、カラーインク(カラーインク画像17c)およびクリアインク(高さ調節用クリアインク画像17h)の上にかぶせるように打ち込んで、表面形状調節用クリアインク画像17sを形成して、表面形状についても均一化するようにしている。
すなわち、本実施形態に係る画像形成方法は、カラー画像を形成するカラー画像形成処理と、該カラー画像形成処理と並列して、形成後の画像高さが略均一となるように、クリア画像を形成する高さ調節用クリア画像形成処理と、カラー画像形成処理および高さ調節用クリア画像形成処理後に、形成後の画像表面形状が略均一となるように、クリア画像を形成する表面形状調節用クリア画像形成処理と、行うものである。
図13は、本実施形態に係る画像形成装置30が実行する画像形成処理の概要を示すフローチャートである。
画像形成処理では、先ず、カラーインク画像制御部28Bによるカラーインク画像17cの形成と、高さ調節用クリアインク画像制御部28Cによる高さ調節用クリアインク画像17hが同時並行で形成される(S101)。
ある画像形成領域についてのカラーインク画像17cと、高さ調節用クリアインク画像17hの形成後、表面形状調節用クリアインク画像制御部28Dにより、表面形状調節用クリアインク画像17sが形成される(S102)。
例えば、1回の双方向印字(2スキャン印字)で1の画像形成領域への画像形成を行う場合であれば、カラーインク画像17cおよび高さ調節用クリアインク画像17hの形成(S101)を往路走査時、表面形状調節用クリアインク画像17sの形成(S102)を復路走査時で実行するものである。
なお、往路印字と復路印字は、必ずしも往路印字から開始される必要はなく、復路印字から開始されるものであってもよい。また、例えば、8スキャン印字であれば、1〜7スキャン目でカラーインク画像17cおよび高さ調節用クリアインク画像17hを、8スキャン目で表面形状調節用クリアインク画像17sを形成するようにすればよい。また、表面形状調節用クリアインク画像17sを複数回のスキャンで形成してもよいのは勿論である。
また、本実施形態では、説明を簡単にするために、画像形成処理において、先ず、カラーインク画像17cと、高さ調節用クリアインク画像17hを形成し(S101)、次いで、表面形状調節用クリアインク画像17sを形成する(S102)ことを説明したが、表面形状調節用クリアインク画像17sの形成中に、カラーインクが吐出される形態を除くものではなく、例えば、少量のカラーインクの吐出を行うものであってもよい。
次に、高さ調節用クリアインク画像17hと表面形状調節用クリアインク画像17sの印字方法、画像の割り当て方法について説明する。
(第1のクリアインク画像形成方法)
先ず、往路印字と復路印字とで印字するクリアインク画像を切り替える画像形成方法について説明する。
図14は、画像形成装置30が備える記録部14の一例である。図14に示す記録部14は、往路印字の際の進行方向の先頭側にクリアインクを吐出するヘッド18Tを備えている。この構成では、往路印字の際に、クリアインクがはじめに吐出されることから、往路印字では高さ調節用クリアインク画像を形成する。そして、復路印字の際に表面形状調節用クリアインク画像を形成する。
なお、カラーインク画像は、原則として、高さ調節用クリアインク画像の形成と同スキャンにて形成される。進行方向の先頭側にクリアインクを吐出するヘッド18Tを備えるため、支持体P上に原則はクリアインク(往路印字)、カラーインク(往路印字)、クリアインク(復路印字)の順に着弾する。以下に説明する他のケースも同様である。
図15は、画像形成装置30が備える記録部14の他の例である。図15に示す記録部14は、往路印字の際の進行方向の後尾側にクリアインクを吐出するヘッド18Tを備えている。この構成では、復路印字の際に、クリアインクがはじめに吐出されることから、復路印字では高さ調節用クリアインク画像を形成する。そして、往路印字の際に表面形状調節用クリアインク画像を形成する。なお、図15の構成の場合、1スキャン目の往路印字では、クリアインクを吐出しない。このため、復路印字から印字を開始することが好ましい。
(第2のクリアインク画像形成方法)
次に、クリアインクを吐出するクリアインクヘッドを2つ設け、それぞれのヘッドに高さ調節用クリアインク画像と表面形状調節用クリアインク画像を割り当てる画像形成方法について説明する。
図16は、画像形成装置30が備える記録部14の他の例である。図16に示す記録部14は、往路印字の際の進行方向の先頭側に、クリアインクを吐出する2つのヘッド18T,18Tを備えている。
クリアインクを吐出する2つのヘッド18T,18Tには、高さ調節用クリアインク画像と表面形状調節用クリアインク画像が割り当てられており、一方のヘッド(例えば、ヘッド18T)が高さ調節用クリアインク画像を形成するためのヘッド、他方のヘッド(例えば、ヘッド18T)が表面形状調節用クリアインク画像を形成するためのヘッドとなっている。高さ調節用クリアインク画像を形成するためのヘッドと表面形状調節用クリアインク画像を形成するためのヘッドの配置位置関係は問わない。
この構成では、往路印字の際に、クリアインクがはじめに吐出されることから、往路印字ではヘッド18Tを駆動させて高さ調節用クリアインク画像を形成する。そして、復路印字の際には、ヘッド18Tを駆動させて表面形状調節用クリアインク画像を形成する。
2つのクリアインクヘッドを備える構成では、同一のヘッドを往路印字と復路印字で印字する画像を切り替える必要がなく、制御が容易となる。
図17は、画像形成装置30が備える記録部14の他の例である。図17に示す記録部14は、往路印字の際の進行方向の後尾側に、クリアインクを吐出する2つのヘッド18T,18Tを備えている。
図16と同様に、一方のヘッド18Tが高さ調節用クリアインク画像を形成するためのヘッド、他方のヘッド18Tが表面形状調節用クリアインク画像を形成するためのヘッドとなっている。
この構成では、復路印字の際に、クリアインクがはじめに吐出されることから、復路印字ではヘッド18Tを駆動させて高さ調節用クリアインク画像を形成する。そして、往路印字の際には、ヘッド18Tを駆動させて表面形状調節用クリアインク画像を形成すればよい。なお、図17の構成の場合、1スキャン目の往路印字では、クリアインクを吐出しない。このため、復路印字から印字を開始することが好ましい。
(第3のクリアインク画像形成方法)
次に、記録部14の各ヘッド18が2列のノズル列を有する構成において、クリアインクのヘッド18Tの各ノズル列に高さ調節用クリアインク画像と表面形状調節用クリアインク画像を割り当てる画像形成方法について説明する。本構成では、ヘッド18Tは1つである(図14、図15等)。
なお、ここでは2列のノズル列を有する例について説明するが、ノズル列が複数であって、ノズル単位で高さ調節用クリアインク画像と表面形状調節用クリアインク画像を割り当てるものであればよい。ノズル列の割り当て数が異なっていてもよい。
図18は、クリアインクを吐出するヘッド18Tのノズル面を示す図であって、ヘッド18Tは、2列のノズル列19T,19Tを有している。図18の例では、ノズル列19Tが高さ調節用クリアインク画像用、ノズル列19Tが表面形状調節用クリアインク画像用に割り当てられている。
図18の構成の場合、各クリアインクの印字では、他のカラーインクの印字に比べて、ノズル数が1/2で形成することになるため、ノズルピッチが2倍となる。そこで、画像解像度をカラー画像の1/2として、これを調整することが好ましい。この構成では、後述する光沢評価チャートに関しても、画像解像度をカラーインクの1/2で定義する。
(光沢均一性制御)
以下、本実施形態に係る画像処理システム10を用いて、ユーザの所望の光沢度での画像形成を行うことについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置30は、光沢評価チャート形成部28Eを備えている(図2)。図19は、光沢評価チャートの一例である。
光沢評価チャート形成部28Eは、カラーインクの各色について、単位面積当たりのカラーインク打ち込み量と、単位面積当たりのクリアインク打ち込み量との組み合わせを変更しながら形成したパッチが複数形成されたテストチャート(光沢評価チャート、図19)を印刷する。このとき、往路印字と復路印字では、インクの着弾からUV照射までの時間が異なるため、光沢付与チャートは、往路印字、復路印字毎に作成しておく。
以下、光沢評価チャートを用いてクリアインク打ち込み量を決定する処理を説明する。図20は、光沢評価チャートを用いたクリアインク打ち込み量決定処理のフローチャートである。
先ず、光沢評価チャート形成部28Eは、図19に示す光沢評価チャートを、インク色ごと、かつ印字方向ごとに形成する(S201)。
次いで、作成した光沢評価チャートの各パッチについてパッチごとの光沢度を測定する(S202)。光沢度は、例えば60度光沢度であって、光沢計により測定する。各パッチについての測定結果は、例えば、画像処理装置12の記録部135に記憶され、データ作成部12Bにて以下のように処理される。
図21は単位面積当たりのカラーインク打ち込み量と光沢度との関係を示すグラフを示す。図21に示すように単位面積当たりのカラーインク打ち込み量と光沢度には相関があるためこれを把握する(S203)。
また、印字方向ごとにインクの着弾からUV照射までの時間が異なるため印字方向毎の光沢度の変化を把握する(S204)。
次いで、カラーインク打ち込み量と印字方向によらず、最も光沢度の差が最小となる単位面積当たりのカラーインク吐出量と単位面積当たりのクリアインク吐出量の組み合わせを選択し、これに基づいて高さ調節用のクリアインク打ち込み量を決定する(S205)。
S205の処理では、例えば、図19のパッチのうち、クリアインクが0、カラーインクが100の割合の画像(図19の実線で囲むパッチA)の光沢度を基準として、光沢度の差が最小となる画像を各行ごとに選択して(図19の点線で囲む9つのパッチB1〜B9)、選択したパッチのクリアインク打ち込み量に基づいて、高さ調節用のクリアインク打ち込み量を決定する。
なお、このとき、光沢が均一になるパッチが2つある場合は、カラーインク+クリアインク打ち込み量で、パッチAのインク打ち込み量(カラーインク打ち込み量)と差の絶対値が少ない方を選択すればよい。また、インク打ち込み量と差の絶対値も同じ場合は、インク打ち込み量が少ない方を選択すればよい。
なお、本実施形態では、光沢付与チャートが10×10マスのパッチを有する例を示したが、パッチ数はこれに限られるものではなく、単位面積当たりのカラーインク打ち込み量と、単位面積当たりのクリアインク打ち込み量との組み合わせを、より細かく変更しながらパッチを形成して、パッチ数(光沢付与チャートのマス目)を増やすことで、光沢均一性制御の高精度化を図ることができる。
クリアインク打ち込み量の決定後、高さ調節用クリアインク画像および表面形状調整用クリアインク画像を形成する(S206,S207)。
なお、印字表面の高さはカラーインク量、およびUV照射のタイミングにより決まる。例えば、カラーインクが少なく、UV照射のタイミングが遅いほど、印字表面高さが低くなる。そのため、高さを調節するために高さ調節用のクリアインクを多く吐出することが必要となる。高さ調節用クリアインク画像は、例えば、カラーインク画像の高さが高い箇所に合わせて、その他の箇所に形成するようにする。
また、すでに述べたように、高さ調節用クリアインクのみでは、印字表面形状が均一にならないことから、光沢バンディングは消えないため、印字表面形状を均一化させるために、表面形状調節用のクリアインク量についても併せて決定する。
なお、光沢付与チャートの形成は、支持体Pが変更された場合や、温湿度の変化など、印刷条件に変更が生じた場合に、実行するようにすればよい。
以上の処理によって、ユーザ所望の光沢度に合わせたカラーインク量とクリアインク量を選択することが可能となり、ユーザ所望の光沢度で光沢バンディングのない画像を形成することができる。
以上説明した本実施形態に係る画像形成装置によれば、双方向印字において往路印字と復路印字の光の照射のタイミングの違いによって発生する印字表面の高さおよび形状の差を、クリアインクを用いて均一化して光沢度を均一化し、光沢バンディングのない画像を形成できる。
すなわち、先ず、カラーインク画像と、高さ調節用クリアインク画像を形成して、該2つの画像形成時の画像高さを均一化し、次いで、カラーインク画像、および高さ調節用クリアインク画像の上に、表面形状調節用クリアインク画像を形成して、表面形状の均一化を図るものである。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、照射部22は、図4に示す形態に限定されない。例えば、記録部14の主走査方向の往路進行方向の後尾側のみに照射部22を設けてもよい。この場合、復路走査で印字した画像は、次の往路走査で照射されるため、往路走査と復路走査でのインクの着弾から照射までの時間差が大きくなるが、これを考慮した制御とすることで、片端のみに照射部22を備える構成でも、双方向印字での光沢バンディングを防止することができる。
10 画像処理システム
12 画像処理装置
12A データ受理部
12B データ作成部
12C データ出力部
13 主制御部
14 記録部
16 稼働ステージ
17 画像
17c カラーインク画像
17t クリアインク画像
17h 高さ調節用クリアインク画像
17s 表面形状調節用クリアインク画像
18K,18C,18M,18Y,18W,18T,18T,18T ヘッド
19K,19C,19M,19Y,19W,19T ノズル
20 ノズル群
22 照射部
22a,22b UVランプ
23 第1駆動部
24 第2駆動部
25 駆動部
28 記録制御部
28A マルチスキャン制御部
28B カラーインク画像制御部
28C 高さ調節用クリアインク画像制御部
28D 表面形状調節用クリアインク画像制御部
28E 光沢評価チャート形成部
30 画像形成装置
32 液滴
34 ドット
特開2014− 37086号公報

Claims (9)

  1. 光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させて被画像形成物に画像を形成する画像形成装置であって、
    記録ヘッドを主走査方向における往路方向に走査する際と、復路方向に走査する際の双方でインクを吐出するとともに、画像が形成される画像形成領域において、少なくとも複数回走査させることで画像を形成するマルチスキャン印字手段と、
    前記記録ヘッドが備えるカラーインクを吐出するカラーインクヘッドからの画像形成を制御するカラー画像制御手段と、
    前記記録ヘッドが備えるクリアインクを吐出するクリアインクヘッドからの画像形成を制御するクリア画像制御手段と、を備え、
    前記クリア画像制御手段は、
    前記カラー画像制御手段によるカラー画像の形成とともに、形成後の画像高さが略均一となるように、クリアインクによる画像形成を制御する高さ調節用クリア画像制御手段と、
    前記カラー画像制御手段によるカラー画像と、前記高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像の形成後に、形成後の画像表面形状が略均一となるように、クリアインクによる画像形成を制御する表面形状調節用クリア画像制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録ヘッドの往路方向の先頭側に前記クリアインクヘッドを備え、
    往路印字では、前記高さ調節用クリア画像制御手段によりクリア画像を形成し、
    復路印字では、前記表面形状調節用クリア画像制御手段によりクリア画像を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記記録ヘッドの往路方向の後尾側に前記クリアインクヘッドを備え、
    往路印字では、前記表面形状調節用クリア画像制御手段によりクリア画像を形成し、
    復路印字では、前記高さ調節用クリア画像制御手段によりクリア画像を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記記録ヘッドは、
    前記高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像を形成するためのクリアインクを吐出する第1のクリアインクヘッドと、
    前記表面形状調節用クリア画像制御手段によるクリア画像を形成するためのクリアインクを吐出する第2のクリアインクヘッドと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記クリアインクヘッドは、2以上のノズル列を有し、
    ノズル列単位で、
    前記高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像を形成するためのクリアインクを吐出するノズル列と、
    前記表面形状調節用クリア画像制御手段によるクリア画像を形成するためのクリアインクを吐出するノズル列と、に割り当てられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記高さ調節用クリア画像制御手段によるクリア画像、および前記表面形状調節用クリア画像制御手段によるクリア画像を、前記カラー画像制御手段によるカラー画像よりも低解像度とすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 往路印字と復路印字毎に、カラーインクの各色について、単位面積当たりのカラーインク打ち込み量と、単位面積当たりのクリアインク打ち込み量との組み合わせを変更しながら形成したパッチが複数形成された光沢評価チャートを形成する光沢評価チャート形成手段を備えることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記記録ヘッドの主走査方向の両端側に前記光を照射する照射部を備えることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させて被画像形成物に画像を形成する画像形成方法であって、
    記録ヘッドを主走査方向における往路方向に走査する際と、復路方向に走査する際の双方でインクを吐出するとともに、画像が形成される画像形成領域において、少なくとも複数回走査させることで画像を形成する処理において、
    カラー画像を形成するカラー画像形成処理と、
    該カラー画像形成処理と並列して、形成後の画像高さが略均一となるように、クリア画像を形成する高さ調節用クリア画像形成処理と、
    前記カラー画像形成処理および前記高さ調節用クリア画像形成処理後に、形成後の画像表面形状が略均一となるように、クリア画像を形成する表面形状調節用クリア画像形成処理と、行うことを特徴とする画像形成方法。
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