JP2014037086A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シンプルな構成で効果的に光沢バンディングの発生を防止できるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】マルチパス方式で画像を記録する場合において、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上に重ねてクリアインクを打滴する。この際、カラーインクがクリアインクによって被覆されるように、カラーインクの打滴サイズよりも大きい打滴サイズのクリアインクを打滴する。これにより、カラーインクを打滴することによって生じる画像の凹凸をよりなだらかにすることができ、光沢バンディングの発生を防ぐことができる。
【選択図】 図9
【解決手段】マルチパス方式で画像を記録する場合において、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上に重ねてクリアインクを打滴する。この際、カラーインクがクリアインクによって被覆されるように、カラーインクの打滴サイズよりも大きい打滴サイズのクリアインクを打滴する。これにより、カラーインクを打滴することによって生じる画像の凹凸をよりなだらかにすることができ、光沢バンディングの発生を防ぐことができる。
【選択図】 図9
Description
本発明はインクジェット記録装置に係り、特に活性光線硬化型のインクを使用して画像の記録を行うシリアル方式のインクジェット記録装置に関する。
シリアル方式のインクジェット記録装置では、通常、ヘッド走査による主走査(ラスタ方向走査)と、紙送りによる副走査(カラム方向走査)とを組み合わせて画像の記録が行われる。
シリアル方式のインクジェット記録装置で画像を記録すると、光沢バンディングと呼ばれる帯状の光沢ムラ(バンドごとに光沢とマットとが交互に出現し、バンドごとに光沢感が異なって見える現象)が発生する場合がある。この光沢バンディングは、単方向印字よりも双方向印字で発生しやすく、また、積まれるインクの量の多い高濃度部で目立って発生する。また、単色よりも2次色、3次色、4次色で目立って発生する。そして、このような光沢バンディングは、紫外線硬化型インクのように、活性光線硬化型のインクを使用して画像を記録する場合に顕著となる。
光沢バンディングは、画像表面の凹凸の周期性がバンドごとに現れることが原因と考えられている。すなわち、画像の光沢感は、画像に入射した光がどのように反射するかで決まるが、シリアル方式では、画像表面の凹凸の周期性がバンドごとに現れるため、バンドごとに光沢感が異なって見える現象が生じる。
したがって、画像表面の凹凸の周期性をなくすことで、光沢バンディングを軽減することができる。
そこで、図15に示すように、1回の主走査で描画される画像の凹凸形状をよりランダム化する方法、すなわち、主走査方向のドットを意図的にランダムに切り離す(意図的にドットの抜けを作る=格子点を埋めない)方法が提案されている。この場合、ドットが抜けても画像濃度が一定以上確保されるように、インクと打滴量に関する濃度設計が必要となる。
また、副走査方向のドットの埋め方に関しても、図16に示すように、格子点を順次埋めてゆくシリアルインタレース方式(同図(A))に対して、よりランダム性を持たせて飛び飛びに埋めたり(=ランダムインタレース方式)(同図(B)、意図的に走査ごと又は色ごとに格子点に対して微小なズレを設けて打滴したり(同図(C))することで、副走査方向のランダム性を確保する方法が提案されている。この場合、ドットのサイズと格子点のピッチの関係の設計が重要となる。そして、格子点からのズレは弊害として文字品質悪化がある。
また、図17に示すように、1ラスタを複数回の主走査(ラスタ方向走査)で完成させる方式(マルチパス方式、たとえば、特許文献1等)も提案されている。この場合、1走査で得られる凹凸形状を主走査方向(ラスタ方向)にもランダム化することができ、光沢バンディングを低減することができる。
一方、マルチパス方式で双方向走査する場合、書き始めが往路方向からか、復路方向からかによってバンドごとに差異が生じ得ることから、この差異を低減するため、図18に示すように、双方向を1ペアとして捉え、2バンドごとに2回分のピッチの副走査送りを行う方法も提案されている。
さらに、画像の凹凸を平滑化するために、画像全体を2度書きして、光沢バンディングを低減する方式も提案されている。
ところで、インクジェット記録装置では、単位ノズルあたりの生産性を増やすために、ノズルピッチを荒くして打滴するドットのサイズを大きくした設計のヘッドを採用する場合がある。この場合、打滴のサイズが大きいため、主走査方向(ラスタ方向)のパス数を増やしても、ドット同士が繋がってしまうため、マルチパス方式を採用しても、光沢バンディングには必ずしも効果を発揮しないという問題がある。
また、副走査方向のインタレース方式に関しては、1つ飛ばしのシリアルインタレースではラスタ同士が合一してしまい、2つ飛ばしのランダムインタレースによって初めてラスタが干渉せず、比較的平らな表面が実現するような画像解像度となり得る。このような場合、2本のラスタだけでなく、更なるラスタによる干渉を考慮する必要があり、最終的に凹凸の少ない画像(光沢バンディングの少ない画像)を得るためには、多くのケースを考慮しなければならないという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、シンプルな構成で効果的に光沢バンディングの発生を防止できるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
第1の態様は、キャリッジと、キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のカラーインクを吐出するカラーインクジェットヘッドと、キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のクリアインクを吐出するクリアインクジェットヘッドであって、カラーインクジェットヘッドと同じノズルピッチでノズルが形成され、カラーインクジェットヘッドによって打滴されるカラーインクの上にクリアインクが打滴されるように、カラーインクジェットヘッドに対して副走査方向の同じ位置にノズルが配置されるクリアインクジェットヘッドと、キャリッジに搭載され、記録媒体上に打滴されたカラーインク及びクリアインクに活性光線を照射する活性光線照射手段と、記録媒体に対してキャリッジを相対的に主走査方向に移動させる主走査方向移動手段と、記録媒体に対してキャリッジを相対的に副走査方向に移動させる副走査方向移動手段と、主走査方向移動手段と副走査方向移動手段とを制御して、カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段であって、1ラスタに対して異なるノズルによる複数回の主走査が行われるように、カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段と、記録媒体上に記録する画像のドット配置データを取得するドット配置データ取得手段と、異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成されるように、ドット配置データに基づいてカラーインクによるドットの形成順序を決定するドット形成順序決定手段と、カラーインクジェットヘッドの駆動を制御して、記録媒体上にカラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段であって、ドット形成順序決定手段で決定された形成順序で記録媒体上にカラーインクによるドットが形成されるように、カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段と、クリアインクジェットヘッドの駆動を制御して、記録媒体上に打滴されたカラーインクに重ねてクリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段であって、カラーインクが被覆されるように、カラーインクの打滴サイズよりも大きい打滴サイズのクリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段と、を備えた態様のインクジェット記録装置である。
本態様によれば、いわゆるマルチパス方式(異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成するように記録する方式)で画像を記録する場合において、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上に重ねてクリアインクが打滴される。この際、カラーインクがクリアインクによって被覆されるように、カラーインクの打滴サイズ(ドットサイズ)よりも大きい打滴サイズ(ドットサイズ)のクリアインクが打滴される。これにより、カラーインクを打滴することによって生じる画像の凹凸をよりなだらかにすることができ、光沢バンディングの発生を効果的に抑えることができる。また、クリアインクを使用することにより、画像の濃度にも影響を与えることなく、光沢バンディングの発生を抑えることができる。
第2の態様は、第1の態様のインクジェット記録装置において、ドット配置データに基づいてクリアインクのドット配置データを算出するクリアインクドット配置データ算出手段と、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上にクリアインクが重ねて打滴されるように、カラーインクによるドットの形成順序及びクリアインクのドット配置データに基づいて、クリアインクのドットの形成順序を決定するクリアインクドット形成順序決定手段と、を更に備え、クリアインクジェットヘッド駆動制御手段は、クリアインクドット形成順序決定手段で決定された形成順序で記録媒体上にクリアインクによるドットが形成されるように、クリアインクを打滴させる態様である。
本態様によれば、カラーインクのドット配置データに基づいてクリアインクのドット配置データが決定される。また、そのクリアインクのドット配置データとカラーインクのドット形成順序に基づいて、クリアインクの形成順序が決定される。これにより、カラーインクの上に的確にクリアインクを打滴することができる。
第3の態様は、キャリッジと、キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のカラーインクを吐出するカラーインクジェットヘッドと、キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のクリアインクを吐出するクリアインクジェットヘッドであって、カラーインクジェットヘッドと同じノズルピッチでノズルが形成され、カラーインクジェットヘッドによって打滴されるカラーインクの上にクリアインクが打滴されるように、カラーインクジェットヘッドに対して副走査方向の同じ位置にノズルが配置されるクリアインクジェットヘッドと、キャリッジに搭載され、記録媒体上に打滴されたカラーインク及びクリアインクに活性光線を照射する活性光線照射手段と、記録媒体に対してキャリッジを相対的に主走査方向に移動させる主走査方向移動手段と、記録媒体に対してキャリッジを相対的に副走査方向に移動させる副走査方向移動手段と、主走査方向移動手段と副走査方向移動手段とを制御して、カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段であって、1ラスタに対して異なるノズルによる複数回の主走査が行われるように、カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段と、記録媒体上に記録する画像のドット配置データを取得するドット配置データ取得手段と、異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成されるように、ドット配置データに基づいてカラーインクによるドットの形成順序を決定するドット形成順序決定手段と、カラーインクジェットヘッドの駆動を制御して、記録媒体上にカラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段であって、ドット形成順序決定手段で決定された形成順序で記録媒体上にカラーインクによるドットが形成されるように、カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段と、クリアインクジェットヘッドの駆動を制御して、記録媒体上に打滴されたカラーインクに重ねてクリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段であって、カラーインクが打滴された点の総インク量がほぼ一定になるように、クリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段と、を備えた態様のインクジェット記録装置である。
本態様によれば、いわゆるマルチパス方式で画像を記録する場合において、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上に重ねてクリアインクが打滴される。この際、各打滴点(カラーインクが打滴される点)のインク総量がほぼ一定になるように、クリアインクが打滴される。すなわち、カラーインクのインク量(インク滴のサイズ、記録媒体上のドットサイズと同義)が少ないところを狙ってクリアインクが打滴され、全体のインク量の均一化が図られる。これにより、カラーインクを打滴することによって生じる画像の凹凸をよりなだらかにすることができ、光沢バンディングの発生を効果的に抑えることができる。また、クリアインクを使用することにより、画像の濃度にも影響を与えることなく、光沢バンディングの発生を抑えることができる。
第4の態様は、第3の態様のインクジェット記録装置において、ドット配置データに基づいてカラーインクが打滴される各点の総インク量を算出し、各点の総インク量をほぼ一定にするためのクリアインクのドット配置データを算出するクリアインクドット配置データ算出手段と、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上にクリアインクが重ねて打滴されるように、カラーインクによるドットの形成順序及びクリアインクのドット配置データに基づいて、クリアインクのドットの形成順序を決定するクリアインクドット形成順序決定手段と、を更に備え、クリアインクジェットヘッド駆動制御手段は、クリアインクドット形成順序決定手段で決定された形成順序で記録媒体上にクリアインクによるドットが形成されるように、クリアインクを打滴させる態様である。
本態様によれば、カラーインクのドット配置データに基づいてカラーインクが打滴される各点の総インク量が算出される。そして、算出された各点の総インク量(カラーインクの総インク量)に基づいて、各点の総インク量をほぼ一定にするためのクリアインクのドット配置データが算出される。また、算出されたクリアインクのドット配置データとカラーインクのドット配置データとに基づいて、クリアインクのドットの形成順序が決定される。これにより、適切にカラーインクの上にクリアインクを適量打滴することができる。
第5の態様は、キャリッジと、キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のカラーインクを吐出するカラーインクジェットヘッドと、キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のクリアインクを吐出するクリアインクジェットヘッドであって、カラーインクジェットヘッドと同じノズルピッチでノズルが形成され、カラーインクジェットヘッドによって打滴されるカラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置に重ねてクリアインクが打滴されるように、カラーインクジェットヘッドに対してノズルが副走査方向に所定量変位して配置されるクリアインクジェットヘッドと、キャリッジに搭載され、記録媒体上に打滴されたカラーインク及びクリアインクに活性光線を照射する活性光線照射手段と、記録媒体に対してキャリッジを相対的に主走査方向に移動させる主走査方向移動手段と、記録媒体に対してキャリッジを相対的に副走査方向に移動させる副走査方向移動手段と、主走査方向移動手段と副走査方向移動手段とを制御して、カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段であって、1ラスタに対して異なるノズルによる複数回の主走査が行われるように、カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段と、記録媒体上に記録する画像のドット配置データを取得するドット配置データ取得手段と、異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成されるように、ドット配置データに基づいてカラーインクによるドットの形成順序を決定するドット形成順序決定手段と、カラーインクジェットヘッドの駆動を制御して、記録媒体上にカラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段であって、ドット形成順序決定手段で決定された形成順序で記録媒体上にカラーインクによるドットが形成されるように、カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段と、クリアインクジェットヘッドの駆動を制御して、記録媒体上に打滴されたカラーインクに重ねてクリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段であって、カラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置にクリアインクを重ねて打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段と、を備えた態様のインクジェット記録装置である。
本態様によれば、いわゆるマルチパス方式で画像を記録する場合において、記録媒体上に打滴されたカラーインクに対して副走査方向(カラム方向)に所定量変位した位置に重ねてクリアインクが打滴される。すなわち、副走査方向にずらしてクリアインクが打滴される。これにより、ラスタ同士の谷を埋めることができ、画像の凹凸をよりなだらかにすることができる。また、クリアインクを使用することにより、画像の濃度にも影響を与えることなく、光沢バンディングの発生を抑えることができる。
第6の態様は、第5の態様のインクジェット記録装置において、ドット配置データに基づいてクリアインクのドット配置データを算出するクリアインクドット配置データ算出手段と、記録媒体上に打滴されたカラーインクの上にクリアインクが副走査方向に所定量変位して重ねて打滴されるように、カラーインクによるドットの形成順序及びクリアインクのドット配置データに基づいて、クリアインクのドットの形成順序を決定するクリアインクドット形成順序決定手段と、を更に備え、クリアインクジェットヘッド駆動制御手段は、クリアインクドット形成順序決定手段で決定された形成順序で記録媒体上にクリアインクによるドットが形成されるように、クリアインクを打滴させる態様である。
本態様によれば、カラーインクのドット配置データに基づいてクリアインクのドット配置データが算出される。そして、カラーインクによるドットの形成順序とクリアインクのドット配置データに基づいて、クリアインクのドットの形成順序が決定される。これにより、クリアインクを適切に打滴することができる。
第7の態様は、第5又は6の態様のインクジェット記録装置において、変位量がカラーインクジェットヘッドのノズルピッチの1/2以下である態様である。
本態様によれば、カラーインクジェットヘッドに対してクリアインクジェットヘッドを副走査方向に変位させる変位量(副走査方向にずらす量)が、カラーインクジェットヘッドのノズルピッチの1/2以下とされる。1つのパスで考えると、どのような打滴をする場合であっても、ノズルピッチで打滴の山が現れる。この山は、過去のパスの打滴の山に対して異なる位置に打滴される。しかし、過去のパスによる山の形状は、画像パターンによって異なる。したがって、過去のパスで形成される山の形状に依存しない形で当該パスの山の形をなだらかにすることが要求される。すなわち、1パスで完結する形で山の形をなだらかにすることが望ましい。ここで、クリアインクのノズルがカラーインクのノズルに対して離れすぎる場合、なだらかな山を形成する助けにはならず、カラーインクとクリアインクとが別の山として形成されてしまう。その一方で近すぎる場合には、山をなだらかにすることに寄与せず、山の高さが単純に高くなってしまう。山の形は、打滴サイズ(ドットサイズ:大・中・小)、さらには多色(400%)程度まで考慮して、最適な距離を求める必要がある。たとえば、最大打滴量として想定される打滴の広がりを単純に孤立打滴の約倍程度と見込み、打滴半径の100%〜200%の相当する位置に打滴することが望ましい。たとえば、ノズルピッチが254umであり、打滴径が大滴100%で半径50umのとき、ノズル位置は50um〜100umずらすことが望ましい。これにより、画像のパターンによらず、各種の打滴パターンに対して、打滴の山をなだらかにすることが可能になる。
第8の態様は、第1から7のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、ドット形成順序決定手段は、往路方向と復路方向の複数回の主走査によって1ラスタが完成されるように、ドット配置データに基づいてカラーインクによるドットの形成順序を決定する態様である。
光沢バンディングは、単方向印字時よりも双方向印字時に発生しやすいが、双方向印字を行った場合であっても、光沢バンディングを効果的に抑制することができる。
第9の態様は、第1から8のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、キャリッジには、カラーインクジェットヘッドとして、少なくともイエロインクを吐出するイエロインクジェットヘッドと、マゼンタインクを吐出するマゼンタインクジェットヘッドと、シアンインクを吐出するシアンインクジェットヘッドと、クロインクを吐出するクロインクジェットヘッドとが搭載される態様である。
光沢バンディングは、単色よりも多色印字時に発生しやすいが、多色印字を行った場合であっても、光沢バンディングを効果的に抑制することができる。
第10の態様は、第1から9のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、キャリッジにはカラーインクジェットヘッドの片側にのみクリアインクジェットヘッドが搭載される態様である。
本態様によれば、カラーインクジェットヘッドの片側にのみクリアインクジェットヘッドが搭載される。これにより、構造を簡素化することができる。なお、この場合、双方向印字する場合は、主走査方向に対してクリアインクジェットヘッドがカラーインクジェットヘッドの下流側に位置する場合にのみクリアインクの打滴が行われる。
本発明によれば、シンプルな構成で効果的に光沢バンディングの発生を防止できる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
《インクジェット記録装置の構成》
〔全体構成〕
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
〔全体構成〕
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
同図に示すインクジェット記録装置10は、紫外線硬化型のインク(UV硬化インク)を用いて記録媒体上にカラー画像を形成するワイドフォーマットプリンタである。ワイドフォーマットプリンタは、大型ポスターや商業用壁面広告など、広い描画範囲を記録するのに好適な装置である。ここでは、A3ノビ以上に対応するものを「ワイドフォーマット」と呼ぶ。
インクジェット記録装置10は、装置本体20と、この装置本体20を支持する支持脚22とを備えて構成される。
装置本体20は、記録媒体12を支持するプラテン26と、プラテン26の上方を主走査方向(ラスタ方向)に往復移動するキャリッジ28と、キャリッジ28に搭載され、プラテン26に支持された記録媒体12に向けてインクを吐出するヘッドユニットHと、キャリッジ28に搭載され、プラテン26に支持された記録媒体12に向けて紫外線を照射し、記録媒体上に着弾したインクを硬化させる一対の仮硬化光源(活性光線照射手段)32A、32B及び一対の本硬化光源(活性光線照射手段)34A、34B等を備えて構成される。
キャリッジ28は、ガイド機構30にガイドされて図中Y方向(主走査方向(ラスタ方向))に往復移動可能に支持される。ガイド機構30は、プラテン26の上方において、記録媒体12の搬送方向(X方向:副走査方向(カラム方向))と直交して配置され、かつ、プラテン26の記録媒体支持面と平行に配置される。キャリッジ28は、図示しない駆動手段に駆動されて主走査方向に往復移動する。
キャリッジ28には、ヘッドユニットH、一対の仮硬化光源(ピニング光源)32A、32B、及び、一対の本硬化光源(キュアリング光源)34A、34B等が搭載される。
ヘッドユニットHは、複数のカラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kと、1つクリアインクジェットヘッド24CLとを一体化して構成される。各インクジェットヘッドは、それぞれプラテン26に支持された記録媒体12に向けてインクを吐出する。なお、ヘッドユニットHの具体的な構成については、のちに詳述する。
仮硬化光源32A、32Bは、プラテン26に支持された記録媒体12に向けて紫外線を照射し、記録媒体上に着弾したインクを仮硬化させる。すなわち、隣接液滴同士が合一化しない程度にインクを硬化させる。仮硬化光源32A、32Bから紫外線が照射されたインクは、着弾干渉を回避するものの、ドット展開がされる程度(十分に広がることができる程度)に硬化する。
本硬化光源34A、34Bは、プラテン26に支持された記録媒体12に向けて紫外線を照射し、記録媒体上に着弾したインクを本硬化させる。すなわち、仮硬化されたインクに対して追加露光を行い、最終的にインクを完全に硬化させる。
ヘッドユニットHと、一対の仮硬化光源32A、32Bと、一対の本硬化光源34A、34Bとは、キャリッジ28が移動することにより、キャリッジ28とともに移動する。キャリッジ28の移動方向(Y方向)が「主走査方向」に相当し、記録媒体12の搬送方向(X方向)が「副走査方向」に相当する。
記録媒体12には、紙、不織布、塩化ビニル、合成化学繊維、ポリエチレン、ポリエステル、ターポリンなど、材質を問わず、また、浸透性媒体、非浸透性媒体を問わず、様々な媒体を用いることができる。
記録媒体12は、装置本体の背面側からロール紙の状態で給紙され、印字後は装置本体の正面側でロール状に巻き取られる(いわゆるロール・ツー・ロール方式による搬送)。プラテン上に搬送された記録媒体12に対して、ヘッドユニットHからインク滴が吐出され、記録媒体上に打滴されたインク滴に対して仮硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bから紫外線が照射される。
〔記録媒体搬送路の説明〕
図2は、インクジェット記録装置における記録媒体の搬送路を模式的に示す図である。
図2は、インクジェット記録装置における記録媒体の搬送路を模式的に示す図である。
記録媒体12は、帯状に形成される。記録媒体12は、ロール・ツー・ロール方式で所定の搬送経路を搬送される。すなわち、ロール状に巻回されて繰出軸42に装填され、繰出軸42から繰り出されて所定の搬送経路を走行し、巻取軸44にロール状に巻き取られる。そして、繰出軸42から繰り出されて巻取軸44に巻き取られる間にプラテン26の上を通過し、プラテン上で所定の印字処理が施される。
繰出軸42と巻取軸44とは、図示しない回転駆動手段に駆動されて回転し、記録媒体12を弛みなく走行させる。
プラテン26は、平坦な記録媒体支持面を有し、この記録媒体支持面上で記録媒体12を平坦に支持する。
プラテン26の入口側(記録媒体12の搬送方向上流側)には、一対のニップローラ40が配設される。ニップローラ40は、図示しない回転駆動手段に駆動されて回転し、記録媒体12を長手方向に沿って搬送する。
また、プラテン26の出口側(記録媒体12の搬送方向下流側)には、搬送ガイド46が配設される。記録媒体12は、この搬送ガイド46にガイドされてプラテン26の上面に密着しながら搬送される。
また、プラテン26の裏面側には温調手段50が設けられる。温調手段50は、プラテン26を加熱・冷却して、プラテン26の上を搬送される記録媒体12の温度を調整する。印字時の記録媒体12の温度を調整することにより、記録媒体12に着弾するインクの粘度や表面張力等の物性値を調整することができ、高品質な画像を記録することができる。なお、必要に応じて、温調手段50の上流側にプレ温調手段52、下流側にアフター温調手段54を設けることもできる。
〔画像形成部の構成〕
図3は、キャリッジの概略構成を示す平面図である。
図3は、キャリッジの概略構成を示す平面図である。
上記のように、キャリッジ28には、ヘッドユニットH、仮硬化光源32A、32B及び本仮硬化光源32A、32Bが搭載される。
上記のように、ヘッドユニットHは、複数のカラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kと、1つクリアインクジェットヘッド24CLとを一体化して構成される。
カラーインクジェットヘッドは、紫外線硬化型のホワイトインク(W)を吐出するホワイトインクジェットヘッド24Wと、紫外線硬化型のマゼンタインク(M)を吐出するマゼンタインクジェットヘッド24Mと、紫外線硬化型のライトマゼンタインク(LM)を吐出するライトマゼンタインクジェットヘッド24LMと、紫外線硬化型のシアンインク(C)を吐出するシアンインクジェットヘッド24Cと、紫外線硬化型のライトシアンインク(LC)を吐出するライトシアンインクジェットヘッド24LCと、紫外線硬化型のイエロインク(Y)を吐出するイエロインクジェットヘッド24Yと、紫外線硬化型のクロインク(K)を吐出するクロインクジェットヘッド24Kとで構成される。
各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kの構成は同じである。
各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kは、主走査方向に沿って一定の間隔で配置される。また、各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kはノズル面がプラテン26に対向して配置される。
ノズル面には、図4に示すように、副走査方向(Y方向)に沿ってノズル列61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61Kが形成される。ノズル列61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61Kは、ノズル70W、70M、70LM、70C、70LC、70Y、70Kを副走査方向(Y方向)に一定のピッチ(ノズルピッチ)で配置して構成される。
各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kのノズル列61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61Kを構成する各ノズル70W、70M、70LM、70C、70LC、70Y、70Kは、主走査方向(X方向)に対して同一直線上に配置される。したがって、各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kを主走査方向に往復移動させると、同一直線上にインクを打滴することができる(重ねて打滴することができる。)。
また、各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kは、吐出するインク滴のサイズ(インク量(インク体積)と同義)を変えることができ、指示されたサイズ(インク量)のインク滴を吐出する。たとえば、大滴、中滴、小滴の3サイズのインク滴を選択的に吐出する。これにより、異なるサイズのドットを記録媒体上に形成することができる。
クリアインクジェットヘッド24CLは、紫外線硬化型の無色透明なクリアインク(CL)を吐出する。
クリアインクジェットヘッド24CLの構成は、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kの構成と同じである。
クリアインクジェットヘッド24CLは、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kの片側に配置され、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kに並列して配置される(図3に示す例では、クリアインクジェットヘッド24CLは、クロインクジェットヘッド24Kの隣に配置されている。)。また、クリアインクジェットヘッド24CLは、ノズル面がプラテン26に対向して配置される。
ノズル面には、図4に示すように、副走査方向(Y方向)に沿ってノズル列61CLが形成される。ノズル列61CLは、ノズル70CLを副走査方向(Y方向)に一定のピッチ(ノズルピッチ)で配置して形成される。なお、クリアインクジェットヘッド24CLの構成については、のちに詳述する。
各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kのノズル列61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61Kを構成する各ノズル70W、70M、70LM、70C、70LC、70Y、70Kと、クリアインクジェットヘッド24CLのノズル列61CLを構成する各ノズル70CLは、主走査方向に対して同一直線上に配置される。したがって、各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kを主走査方向に往復移動させると、クリアインクジェットヘッド24CLのノズル70CLから吐出させたインク(クリアインク)は、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kから吐出させたインク(カラーインク)に重ねて打滴することができる。
また、クリアインクジェットヘッド24CLは、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kと同様に吐出するインクのサイズ(インク量)を変えることができ、指示されたサイズ(インク量)のインク滴を吐出する。この際、クリアインクジェットヘッド24CLは、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kから吐出するインク滴のサイズよりも大きいサイズのインク滴を吐出する。すなわち、記録媒体上に打滴されたカラーのドットを被覆可能なサイズのクリアのインク滴を吐出する。たとえば、大滴、中滴、小滴の3サイズのインク滴を選択的に吐出する。
なお、各カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kと、クリアインクジェットヘッド24CLとは、特に区別する場合を除いて、インクジェットヘッド24と記載する。ノズル列61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61K、61CL、及び、ノズル70W、70M、70LM、70C、70LC、70Y、70K、70CLについても同様であり、特に区別する場合を除いて、ノズル列61、ノズル70と記載する。
一対の仮硬化光源32A、32Bは、ヘッドユニットHを挟んで左右対称に配置される。画像記録時は、ヘッドユニットHの移動方向下流側の仮硬化光源32A、32Bが点灯される。これにより、双方向印字時においても、記録媒体上に打滴されたインクに紫外線を照射させることができ、インクを仮硬化させることができる。
一対の本硬化光源34A、34Bは、記録媒体12の搬送方向に対して仮硬化光源32A、32Bの下流側に配置され、ヘッドユニットHを挟んで左右対称に配置される。この一対の本硬化光源34A、34Bは、画像記録中、常に発光される。これにより、双方向印字時においても、記録媒体上に打滴されたインクに紫外線を照射させることができ、インクを本硬化させることができる。
〔制御系の構成〕
図5は、インクジェット記録装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。
図5は、インクジェット記録装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。
同図に示すように、インクジェット記録装置10は制御装置102を備える。制御装置102は、記録媒体12の搬送を制御する記録媒体搬送制御部104、キャリッジ28の移動を制御するキャリッジ移動制御部106、仮硬化光源32A、32B及び本硬化光源34A、34Bの発光を制御する光源発光制御部108、各種画像処理を行う画像処理部110、インクジェット(カラーインクジェットヘッド及びクリアインクジェットヘッド)の駆動を制御するインクジェットヘッド駆動制御部112等を備える。制御装置102は、たとえば、マイクロコンピュータで構成され、各部の機能は所定の制御プログラムを実行して実現される。なお、制御装置102の各部の機能はハードウェア回路で実現することもできる。
記録媒体搬送制御部104は、ニップローラ40の回転駆動手段、繰出軸42の回転駆動手段、及び、巻取軸44の回転駆動手段等で構成される記録媒体の搬送手段(記録媒体搬送手段(副走査方向移動手段))114を制御し、記録媒体12の搬送を制御する。記録媒体12は、インクジェットヘッド24による主走査方向(ラスタ方向:X方向)の往復走査(印刷パスの動き)に合わせて、副走査方向(カラム方向:Y方向)へ間欠送りされる。
キャリッジ移動制御部106は、キャリッジを駆動する手段(キャリッジ駆動手段(主走査方向移動手段))116を制御し、キャリッジ28の移動(主走査方向の走査)を制御する。
光源発光制御部108は、仮硬化光源32A、32B及び本硬化光源34A、34Bの発光を制御する。
画像処理部110は、印刷用の画像データに対して各種画像処理を施し、印刷用の各種データを生成する。
図6は、画像処理部のブロック図である。
画像処理部110は、カラーインクドット配置データ生成部110A、カラーインクドット形成順序決定部110B、クリアインクドット配置データ生成部110C、クリアインクドット形成順序決定部110D等を備える。
カラーインクドット配置データ生成部(カラーインクドット配置データ取得手段)110Aは、印刷用の画像データに対して各種画像処理を施し、印刷に際して必要なカラーインクドット配置データを生成する。カラーインクドット配置データは、一般に多階調の画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された印刷用の画像データ(たとえば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置10で使用するインク色ごとの色データに変換する処理である。ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して、誤差拡散法や閾値マトリクス等の処理で各色のカラーインクドット配置データに変換する処理である。ハーフトーン処理の手段としては、誤差拡散法、ディザ法、閾値マトリクス法、濃度パターン法など各種公知の手法を用いることができる。ハーフトーン処理は、一般にM値(M≧3)の階調画像データをN値(N<M)の階調画像データに変換する。最も簡単な例では、二値(ドットのオンオフ)のドット画像データに変換するが、ハーフトーン処理において、ドットサイズの種類(たとえば、大ドット、中ドット、小ドットなどの3種類)に対応した多値の量子化を行うことも可能である。このようして生成された二値又は多値のデータ(カラーインクドット配置データ)は、各ノズルの駆動(オン)/非駆動(オフ)、さらに、多値の場合には液滴量(ドットサイズ)を制御するインク吐出データ(打滴制御データ)として利用される。
カラーインクドット形成順序決定部(カラーインクドット形成順序決定手段)110Bは、カラーインクドット配置データ生成部110Aで生成されたカラーインクドット配置データに基づいて、カラーインクによるドットの形成順序を決定する。すなわち、本実施の形態のインクジェット記録装置10ではマルチパス方式で画像の記録が行われるので、マルチパス方式で画像を記録するためのドットの形成順序が決定される。マルチパス方式では、異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成される。したがって、記録媒体上に形成されるドットの順序は主走査方向(ラスタ方向)及び副走査方向(カラム方向)の画素位置順序とは必ずしも一致しない。カラーインクドット形成順序決定部110Bは、カラーインクドット配置データからマルチパス方式で画像を記録するためのカラーインクドットの形成順序を決定する。すなわち、異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成されるように、カラーインクドット配置データに基づいてカラーインクドットの形成順序を決定する。
なお、マルチパスによる画像の記録方法については、のちに詳述する。
クリアインクドット配置データ生成部(クリアインクドット配置データ生成手段)110Cは、カラーインクに重ねてクリアインクを打滴するためのクリアインクのドット配置データを生成する。クリアインクドット配置データ生成部110Cは、カラーインクドット配置データに基づいてクリアインクのドット配置データを生成する。
クリアインクドット形成順序決定部(クリアインクドット形成順序決定手段)110Dは、マルチパス方式で打滴される各カラーインクに重ねてクリアインクを打滴するためのクリアインクのドット形成順序を決定する。クリアインクドット形成順序決定部110Dは、クリアインクドット配置データ及びカラーインクドットの形成順序に基づいてクリアインクドットの形成順序を決定する。
なお、クリアインクの打滴方法については、のちに詳述する。
インクジェットヘッド駆動制御部(カラーインクジェットヘッド駆動制御手段、クリアーインクジェットヘッド駆動制御手段)112は、各インクジェットヘッド24の駆動を制御する制御手段であり、画像処理部110において求めたカラーインクドット配置データ及びカラーインクドットの形成順序にしたがってカラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kを駆動する。また、画像処理部110において求めたクリアドット配置データ及びクリアドットの形成順序にしたがってクリアインクジェットヘッド24CLを駆動する。
制御装置102には、入力装置120、表示装置122、情報記憶部124、画像入力インターフェース126、センサ128等が接続される。
入力装置120は、手動による外部操作信号を制御装置102へ入力する入力手段であり、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル、操作ボタン等で構成される。
表示装置122は、各種情報を表示する表示手段であり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTなどで構成される。
オペレータは、入力装置120を操作することにより、作画モードの選択、印刷条件の入力や付属情報の入力・編集などを行うことができる。また、入力内容等の各種情報は、表示装置122の表示を通じて確認することができる。
情報記憶部124は、各種情報を記憶する記憶手段であり、たとえば、不揮発性メモリで構成される。制御装置で実行する制御プログラムや制御に必要な各種情報は、この情報記憶部に記憶される。
画像入力インターフェース126は、外部機器(たとえば、PCやリムーバブルディスク等)と接続されて、その外部機器から記録媒体12に記録するための画像データ(たとえば、RGB各色について8ビットの画像データ)を取り込むためのインターフェースである。画像入力インターフェース126を介して入力された画像データは、画像処理部110に取り込まれる。
センサ128は、装置各部に具備されるセンサ類が含まれる。たとえば、キャリッジ28には記録媒体12の幅を検出するセンサが備えられ、このセンサから得られた信号に基づいて記録媒体12の幅が把握される。この他、インクの温度を検出する温度センサや記録媒体の位置を検出する位置検出センサ、圧力センサなどが備えられる。制御装置102は、これらのセンサから取得する情報に基づいて各部を制御する。
〔マルチパス方式による画像の記録について〕
上記のように、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、マルチパス方式で画像の記録が行われる。
上記のように、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、マルチパス方式で画像の記録が行われる。
図7は、マルチパス方式による作画動作の一例を示す模式図である。ここでは、説明を簡単にするために、1つのインクジェットヘッド24で記録する場合を例に説明する。また、記録媒体12を副走査方向へ間欠送りする構成について、図示の便宜上、記録媒体12を停止させ、インクジェットヘッド24を副走査方向に相対的に間欠移動させるものとして説明する。
シリアル方式のインクジェット記録装置10では、主走査方向に沿ったインクジェットヘッド24の往復移動(主走査)と、副走査方向への記録媒体12の間欠送り(副走査)の組合せによって画像の記録が行われる。
マルチパス方式は、異なるノズルによる複数回の主走査によって1ラスタが完成されるように、主走査と副走査とを組み合わせて、画像の記録を行う。
双方向のN回のスキャン(走査)で所望の記録解像度の画像を完成させる場合、(N+1)走査目の記録媒体12とインクジェットヘッド24と相対的な位置関係(副走査方向の位置関係)は、図7に示すようになる。つまり、N回書きを行うために、1回目、2回目、3回目、・・・と副走査方向に間欠送りし、ちょうど(N+1)回目にヘッド(ノズル列)の長さ分に対応した位置に繋がるような位置関係とされる。N回書きの動作がシームレスに繋がるためには、1走査目の副走査位置から「ノズル列長+1ノズルピッチ」分だけ副走査方向に移動して(N+1)走査目が行われる。
一例として、ノズル配列密度100npi(1インチあたりのノズル数の略)、256個のノズル70が並んだノズル列を有するインクジェットヘッド24を用いて、主走査方向2パス、副走査方向4パス(主2×副4)の8パス(8回書き)で主走査600dpi×副走査400dpiの記録解像度を実現する場合を考える。
記録解像度から定まる打滴点(画素)の間隔を「打滴点間隔」(「画素間隔」、「ドット間隔」と同義)と呼び、記録可能な打滴点の位置を表す格子(マトリクス)を「打滴点格子」(「画素格子」と同義)と呼ぶ。
主走査600dpi×副走査400dpiの記録解像度の場合、主走査方向の打滴点間隔は、25.4(ミリメートル)/600≒42.3マイクロメートル、副走査方向の打滴点間隔は、25.4(ミリメートル)/400=63.5マイクロメートルである。これは、打滴点格子の1セル(1画素相当)の大きさ「42.3マイクロメートル×63.5マイクロメートル」を表している。記録媒体の送り制御やインクジェットヘッド24からの打滴位置(打滴タイミング)の制御については、この記録解像度から定まる打滴点間隔を単位として送り量や位置が制御される。なお、記録解像度から定まる打滴点間隔を「解像度ピッチ」あるいは「画素ピッチ」と呼ぶ場合がある。
N=8(主2×副4)の場合、主走査方向の打滴点ライン(ラスタ(走査線))を2回の走査で埋め、副走査方向の打滴点ライン(走査線)を4回の走査で埋めるように、8回の走査(パス)で2×4個の打滴点格子の記録が行われる。
このような8回書きの描画動作による各走査の番号(1から8)と、その走査によって記録される打滴位置の関係を模式的に示したものが図8である。図8において、1から8の数字が付された各セルは、ノズル70によって記録される打滴位置(画素位置)を表し、1〜8の数字は、その画素位置が第何回目の走査時に記録されるかという走査の番号を表している。「1」の数字が付されたセル(画素)は、1走査目で記録する打滴位置を表している。
図8から明らかなように、各打滴位置を記録する走査順番を表す1から8の数字の配置分布は、主2×副4の「2×4」の格子が繰り返しの基本単位となっている。この2×4の格子を「基本単位格子」あるいは「2×4格子」と呼ぶ。2×4格子の埋め方(打滴順序)は、図8に示した例に限らず、種々想定することができる。
〔クリアインクを組み合わせた画像の記録〕
[第1の形態]
マルチパス方式の場合、1パス(走査)で得られる凹凸形状を主走査方向と副走査方向の双方にランダム化することができ、光沢バンディングを低減することができる。
[第1の形態]
マルチパス方式の場合、1パス(走査)で得られる凹凸形状を主走査方向と副走査方向の双方にランダム化することができ、光沢バンディングを低減することができる。
しかし、打滴するドットのサイズを大きくした設計のヘッドを使用した場合などには、ドット同士が繋がってしまうため、マルチパス方式を採用しても必ずしも光沢バンディングには効果を発揮しない場合がある。特に、紫外線硬化型のインクを使用した場合には、凹凸が顕著になるため、マルチパス方式を採用しても光沢バンディングを防ぎきれない場合がある。
そこで、本実施の形態では、カラーインクに重ねてクリアインクを打滴することにより、マルチパス方式だけでは対策の難しい光沢バンディングの発生を防止する。
すなわち、記録媒体上に打滴されたカラーインクに重ねてクリアインクを打滴することにより、カラーインクの打滴によって生じる凹凸をなだらかにし、光沢バンディングを防止する。以下、本実施の形態の画像記録方法について詳説する。
上記のように、本実施の形態の画像記録方法では、カラーインクに重ねてクリアインクを打滴する。
図9(A)に示すようにカラーインクが打滴される場合を考える。この場合、図9(B)に示すように、先に記録媒体上に打滴されたカラーインクに重ねてクリアインクが打滴される。この際、先に打滴されたカラーインクを被覆するようにクリアインクが打滴される。このため、クリアインクは、カラーインクの打滴サイズ(インク量、ドットサイズと同義)rよりも大きな打滴サイズRで打滴される。
このように、カラーインクのドットをクリアインクのドットで被覆することにより、カラーインクのドットで生じる凹凸をなだらかにすることができ、光沢バンディングの発生を抑えることができる。
すなわち、画像の光沢感は、画像に入射した光がどのように反射するかで決まるので、カラーインクで形成される凹凸をなだらかにすることにより、主走査方向と副走査方向の凹凸の異方性を低減でき、光沢バンディングの発生を抑えることができる。
また、このようにカラーインクに重ねてクリアインクを打滴しても、クリアインク自体は無色透明であるため、画像濃度に影響を与えることがない。すなわち、光沢バンディングのみを効率よく防止することができる。
また、クリアインク用のインクジェットヘッドを元々備えたインクジェット記録装置であれば、構成を追加したり変えたりすることなく使用することができ、既存の設備を用いて効率よく光沢バンディングの発生を防ぐことができる。
なお、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、クリアインクジェットヘッド24CLが、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kの片側にのみ配置されている。この場合、クリアインクジェットヘッド24CLは、キャリッジ28の走行方向に対して下流側に位置する場合にのみ駆動される。このため、画像処理部110は、キャリッジ28の走行方向に対して下流側に位置する場合にのみクリアインクを打滴するようにクリアインクの打滴順序を設定し、かつ、カラーインクに重ねてクリアインクが打滴されるように、クリアインクのドットの配置順序を決定する。これにより、先に打滴されたカラーインクに重ねてクリアインクを打滴することができる。
なお、上記の例では、カラーインクが、すべて同じ打滴サイズ(ドットサイズ)で打滴される場合について示しているが、図10に示すように、複数の打滴サイズで打滴する場合にも適用することができる。この場合、図10(B)に示すように、最大サイズのカラーインクの打滴サイズよりも大きな打滴サイズのクリアインクを打滴する。
また、このように、複数の打滴サイズでカラーインクを打滴する場合は、図11に示すように、各カラーインクの打滴サイズに合わせて、クリアインクの打滴サイズを変えるようにしてもよい。すなわち、重ねて打滴するカラーインクよりも大きい打滴サイズのクリアインクを打滴すればよい。たとえば、大滴、中滴、小滴の3つの打滴サイズでカラーインクを打滴して画像を記録する場合、クリアインクもこれに合わせて大滴、中滴、小滴の3つの打滴サイズで打滴する。ただし、この場合、クリアインクの打滴サイズは、カラーインクの打滴サイズよりも大きくする。すなわち、クリアインクの大滴はカラーインクの大滴よりも大きな打滴サイズとし、クリアインクの中滴はカラーインクの中滴よりも大きな打滴サイズとする。同様にクリアインクの小滴はカラーインクの小滴よりも大きな打滴サイズとする。これにより、先に打滴されたカラーインクを被覆してクリアインクを打滴することができる。
なお、単にインクの打滴による凹凸(山谷)を解消する目的であれば、クリアインクに重ねてカラーインクを打滴する構成とすることもできるが、クリアインクはカラーインクに重ねて打滴する構成とすることが好ましく、また、カラーインクよりも打滴量を多くして、カラーインクが被覆されるようにすることが好ましい。クリアインクは、もともと画像表面の光沢を付与する機能があり、また、カラーインクの打滴量よりも多くすることにより、被覆ムラの発生を防止できるからである。
また、クリアインクの打滴量をカラーインクの打滴量よりも多くすることを前提とすると、クリアインクの上にカラーインクを打滴して凹凸をなだらかにするよりも、カラーインクによる凹凸の上にクリアインクを打滴して凹凸をなだらかにする方が、凹凸をなだらかにする効果が、より大きいからである(クリアインクのなだらかな下地の上にカラーインクを打滴すると、なだらかになる効果は得にくい)。
[第2の形態]
上記第1の形態では、先に打滴されたカラーインクの打滴サイズよりも大きな打滴サイズのクリアインクを打滴することにより、凹凸をなだらかにして、光沢バンディングの発生を防いでいる。
上記第1の形態では、先に打滴されたカラーインクの打滴サイズよりも大きな打滴サイズのクリアインクを打滴することにより、凹凸をなだらかにして、光沢バンディングの発生を防いでいる。
本実施の形態では、カラーインクの打滴量(インク量と同義)の少ないところにカラーインクを打滴して、凹凸をなだらかにする。
図12は、本実施の形態の画像記録方法の説明図である。
図12(A)に示すようにカラーインクが打滴された場合を考える。すなわち、大滴、中滴、小滴の3つの打滴サイズでカラーインクを打滴して画像を記録する場合を考える。この場合、各打滴点(画素)に打滴されるインクの総インク量が、ほぼ同じになるように、クリアインクが補足的に打滴される。たとえば、図12(A)に示すように、大滴、中滴、小滴の3つの打滴サイズでカラーインクを打滴する場合、打滴量が最大となる打滴点は大滴を打滴した打滴点である。したがって、中滴及び小滴を打滴した打滴点にクリアインクを重ねて打滴し、総インク量が大滴を打滴した打滴点の総インク量と同じになるようにする。たとえば、大滴が9pl、中滴が6pl、小滴が3plの場合、中滴を打滴した打滴点には、3plのクリアインクを打滴し、小滴が打滴された打滴点には、6plのクリアインクを打滴する。これにより、各打滴点の総インク量が同じになり、凹凸が均一化される。この結果、凹凸に基づく光沢バンディングの発生を防ぐことができる。
なお、各打滴点のインクの総インク量は、必ずしも完全に一致させる必要はなく、凹凸をなだらかにできる範囲において、誤差を許容することができる。
また、上記のようにカラーインクドット配置データに基づいて各色を打滴する場合、各打滴点(画素)に打たれるインク量は、あらかじめ知ることができるので、打滴量の多いところに挟まれた少ないところ(谷間)を検出し、その谷間にクリアインクを打滴する構成とすることもできる。谷間の検出は、たとえば、各打滴点の打滴量の総和を求め、隣接する打滴点の値との差分が一定量を超えたものについて、エッジと判断することができる。そして、2つのエッジがある距離以下のものを谷間と判断することができる。
[第3の形態]
本実施の形態では、図13に示すように、記録媒体上に打滴されたカラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置に重ねてクリアインクを打滴する。すなわち、副走査方向にずらしてクリアインクを打滴する。これにより、ラスタ同士の谷を埋めることができ、凹凸をよりなだらかにすることができる。
本実施の形態では、図13に示すように、記録媒体上に打滴されたカラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置に重ねてクリアインクを打滴する。すなわち、副走査方向にずらしてクリアインクを打滴する。これにより、ラスタ同士の谷を埋めることができ、凹凸をよりなだらかにすることができる。
カラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置に重ねてクリアインクを打滴するため、本実施の形態のヘッドユニットHでは、クリアインクジェットヘッド24CLが、副走査方向に所定量変位して設置される。
図14は、本実施の形態の画像記録方法で用いるヘッドユニットの構成を示す平面図である。
同図に示すように、カラーインクジェットヘッド24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24Kに対して、クリアインクジェットヘッド24CLが副走査方向に所定量変位して設置されている。
なお、クリアインクジェットヘッド24CLを変位(シフト)させる量δについては、カラーインクジェットヘッドのノズルピッチの1/2以下とすることが好ましい。1つのパスで考えると、どのような打滴をする場合であっても、ノズルピッチで打滴の山が現れる。この山は、過去のパスの打滴の山に対して異なる位置に打滴される。しかし、過去のパスによる山の形状は、画像パターンによって異なる。したがって、過去のパスで形成される山の形状に依存しない形で当該パスの山の形をなだらかにすることが要求される。すなわち、1パスで完結する形で山の形をなだらかにすることが望ましい。ここで、クリアインクのノズルがカラーインクのノズルに対して離れすぎる場合、なだらかな山を形成する助けにはならず、カラーインクとクリアインクとが別の山として形成されてしまう。その一方で近すぎる場合には、山をなだらかにすることに寄与せず、山の高さが単純に高くなってしまう。山の形は、打滴サイズ(大滴・中滴・小滴)、さらには多色(400%)程度まで考慮して、最適な距離を求める必要がある。たとえば、最大打滴量として想定される打滴の広がりを単純に孤立打滴の約倍程度と見込み、打滴半径の100%〜200%の相当する位置に打滴することが望ましい。たとえば、ノズルピッチが254umであり、打滴径が大滴100%で半径50umのとき、ノズル位置は50um〜100umずらすことが望ましい。これにより、画像のパターンによらず、各種の打滴パターンに対して、打滴の山をなだらかにすることが可能になる。
なお、本実施の形態では、クリアインクジェットヘッド24CLを副走査方向に変位させることにより、カラーインクの打滴位置に対してクリアインクを副走査方向にズラして打滴できるようにしているが、記録媒体の送り量を調整することにより、クリアインクの打滴位置をカラーインクの打滴位置に対して副走査方向にずらして打滴することもできる。
〔その他の実施の形態〕
上記実施の形態では、カラーインクジェットヘッドについて、色ごとに個別にインクジェットヘッドを設けているが、1つのインクジェットヘッドで複数色のインクを吐出する構成とすることもできる。すなわち、1つのインクジェットヘッドに複数のノズル列を形成し、ノズル列ごとに異なる色のインクを吐出できる構成とすることもできる。
上記実施の形態では、カラーインクジェットヘッドについて、色ごとに個別にインクジェットヘッドを設けているが、1つのインクジェットヘッドで複数色のインクを吐出する構成とすることもできる。すなわち、1つのインクジェットヘッドに複数のノズル列を形成し、ノズル列ごとに異なる色のインクを吐出できる構成とすることもできる。
同様に、1つのインクジェットヘッドでカラーインクとクリアインクとを吐出できる構成とすることもできる。この場合、たとえば、カラーインクを吐出するノズル列に並列してクリアインクを吐出するノズル列を形成する。
また、上記実施の形態では、カラーインクとして、W、M、LM、C、LC、Y、Kの7色のインクを使用する構成としているが、使用するインクの種類(色数)や色の組合せについては、本実施形態に限定されない。たとえば、LC、LMを省略する形態やWを省略する形態、メタルインクを追加する形態、Wに代わりメタルインクを使用する形態、特別色のインクを使用する形態なども可能である。また、単色のカラーインクで記録する構成とすることもできる。たとえば、Kのみで記録する態様とすることもできる。
また、複数色のカラーインクを用いる場合、その配列順序については特に限定されるものではない。ただし、複数のインク種のうち紫外線に対する硬化感度の低いインクを仮硬化光源に近い側に配置する構成が好ましい。
また、上記実施の形態では、活性光線硬化型のインクとして、紫外線硬化型のインクを使用しているが、紫外線以外の光線を使用して硬化させるタイプのインクを使用することもできる。
また、上記実施の形態では、往方向と復方向の双方向で印字する構成としているが、往方向と復方向のいずれか一方でのみ印字する構成とすることもできる。この場合、クリアインクのインクジェットヘッドが、キャリッジの移動方向下流側に位置する移動方向のときに画像の記録(インクの吐出)を行う構成とする。
また、上記実施の形態では、副走査を行うに際して、記録媒体側を副走査方向に移動させる構成としているが、ヘッドユニットを副走査方向に移動させて副走査を行う構成とすることもできる。すなわち、ヘッドユニットを副走査方向にも移動できるように構成し、このヘッドユニットの副走査方向への移動と主走査方向への移動とを組み合わせて、画像の記録を行うようにすることもできる。
また、上記実施の形態では、記録媒体としてロール紙を使用しているが、記録媒体の形態は、これに限定されるものではない。たとえば、枚葉紙の形態であってもよい。
10…インクジェット記録装置、12…記録媒体、20…装置本体、22…支持脚、24…インクジェットヘッド、24W、24M、24LM、24C、24LC、24Y、24K…カラーインクジェットヘッド、26…プラテン、28…キャリッジ、30…ガイド機構、32A、32B…仮硬化光源、34A、34B…本硬化光源、40…ニップローラ、42…繰出軸、44…巻取軸、46…搬送ガイド、50…温調手段、52…プレ温調手段、54…アフター温調手段、61(61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61K、61CL)…ノズル列、70(70W、70M、70LM、70C、70LC、70Y、70K、70CL)…ノズル、102…制御装置、104…記録媒体搬送制御部、106…キャリッジ移動制御部、108…光源発光制御部、110…画像処理部、110A…カラーインクドット配置データ生成部、110B…カラーインクドット形成順序決定部、110C…クリアインクドット配置データ生成部、110D…クリアインクドット形成順序決定部、112…インクジェットヘッド駆動制御部、114…記録媒体搬送手段、116…キャリッジ駆動手段、120…入力装置、122…表示装置、124…情報記憶部、126…画像入力インターフェース、128…センサ
Claims (10)
- キャリッジと、
前記キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のカラーインクを吐出するカラーインクジェットヘッドと、
前記キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから前記記録媒体に向けて活性光線硬化型のクリアインクを吐出するクリアインクジェットヘッドであって、前記カラーインクジェットヘッドと同じノズルピッチで前記ノズルが形成され、前記カラーインクジェットヘッドによって打滴される前記カラーインクの上に前記クリアインクが打滴されるように、前記カラーインクジェットヘッドに対して副走査方向の同じ位置に前記ノズルが配置されるクリアインクジェットヘッドと、
前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体上に打滴された前記カラーインク及び前記クリアインクに活性光線を照射する活性光線照射手段と、
前記記録媒体に対して前記キャリッジを相対的に主走査方向に移動させる主走査方向移動手段と、
前記記録媒体に対して前記キャリッジを相対的に副走査方向に移動させる副走査方向移動手段と、
前記主走査方向移動手段と前記副走査方向移動手段とを制御して、前記カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段であって、1ラスタに対して異なるノズルによる複数回の前記主走査が行われるように、前記カラーインクジェットヘッドに前記主走査と前記副走査とを交互に行わせる移動制御手段と、
前記記録媒体上に記録する画像のドット配置データを取得するドット配置データ取得手段と、
異なるノズルによる複数回の前記主走査によって1ラスタが完成されるように、前記ドット配置データに基づいて前記カラーインクによるドットの形成順序を決定するドット形成順序決定手段と、
前記カラーインクジェットヘッドの駆動を制御して、前記記録媒体上に前記カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段であって、前記ドット形成順序決定手段で決定された形成順序で前記記録媒体上に前記カラーインクによるドットが形成されるように、前記カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段と、
前記クリアインクジェットヘッドの駆動を制御して、前記記録媒体上に打滴された前記カラーインクに重ねて前記クリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段であって、前記カラーインクが被覆されるように、前記カラーインクの打滴サイズよりも大きい打滴サイズの前記クリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段と、
を備えたインクジェット記録装置。 - 前記ドット配置データに基づいて前記クリアインクのドット配置データを算出するクリアインクドット配置データ算出手段と、
前記記録媒体上に打滴された前記カラーインクの上に前記クリアインクが重ねて打滴されるように、前記カラーインクによるドットの形成順序及び前記クリアインクのドット配置データに基づいて、前記クリアインクのドットの形成順序を決定するクリアインクドット形成順序決定手段と、
を更に備え、前記クリアインクジェットヘッド駆動制御手段は、前記クリアインクドット形成順序決定手段で決定された形成順序で前記記録媒体上に前記クリアインクによるドットが形成されるように、前記クリアインクを打滴させる請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - キャリッジと、
前記キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のカラーインクを吐出するカラーインクジェットヘッドと、
前記キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから前記記録媒体に向けて活性光線硬化型のクリアインクを吐出するクリアインクジェットヘッドであって、前記カラーインクジェットヘッドと同じノズルピッチで前記ノズルが形成され、前記カラーインクジェットヘッドによって打滴される前記カラーインクの上に前記クリアインクが打滴されるように、前記カラーインクジェットヘッドに対して副走査方向の同じ位置に前記ノズルが配置されるクリアインクジェットヘッドと、
前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体上に打滴された前記カラーインク及び前記クリアインクに活性光線を照射する活性光線照射手段と、
前記記録媒体に対して前記キャリッジを相対的に主走査方向に移動させる主走査方向移動手段と、
前記記録媒体に対して前記キャリッジを相対的に副走査方向に移動させる副走査方向移動手段と、
前記主走査方向移動手段と前記副走査方向移動手段とを制御して、前記カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段であって、1ラスタに対して異なるノズルによる複数回の前記主走査が行われるように、前記カラーインクジェットヘッドに前記主走査と前記副走査とを交互に行わせる移動制御手段と、
前記記録媒体上に記録する画像のドット配置データを取得するドット配置データ取得手段と、
異なるノズルによる複数回の前記主走査によって1ラスタが完成されるように、前記ドット配置データに基づいて前記カラーインクによるドットの形成順序を決定するドット形成順序決定手段と、
前記カラーインクジェットヘッドの駆動を制御して、前記記録媒体上に前記カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段であって、前記ドット形成順序決定手段で決定された形成順序で前記記録媒体上に前記カラーインクによるドットが形成されるように、前記カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段と、
前記クリアインクジェットヘッドの駆動を制御して、前記記録媒体上に打滴された前記カラーインクに重ねて前記クリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段であって、前記カラーインクが打滴された点の総インク量がほぼ一定になるように、前記クリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段と、
を備えたインクジェット記録装置。 - 前記ドット配置データに基づいて前記カラーインクが打滴される各点の総インク量を算出し、前記各点の総インク量をほぼ一定にするための前記クリアインクのドット配置データを算出するクリアインクドット配置データ算出手段と、
前記記録媒体上に打滴された前記カラーインクの上に前記クリアインクが重ねて打滴されるように、前記カラーインクによるドットの形成順序及び前記クリアインクのドット配置データに基づいて、前記クリアインクのドットの形成順序を決定するクリアインクドット形成順序決定手段と、
を更に備え、前記クリアインクジェットヘッド駆動制御手段は、前記クリアインクドット形成順序決定手段で決定された形成順序で前記記録媒体上に前記クリアインクによるドットが形成されるように、前記クリアインクを打滴させる請求項3に記載のインクジェット記録装置。 - キャリッジと、
前記キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから記録媒体に向けて活性光線硬化型のカラーインクを吐出するカラーインクジェットヘッドと、
前記キャリッジに搭載され、副走査方向に配列された複数のノズルから前記記録媒体に向けて活性光線硬化型のクリアインクを吐出するクリアインクジェットヘッドであって、前記カラーインクジェットヘッドと同じノズルピッチで前記ノズルが形成され、前記カラーインクジェットヘッドによって打滴される前記カラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置に重ねて前記クリアインクが打滴されるように、前記カラーインクジェットヘッドに対して前記ノズルが副走査方向に所定量変位して配置されるクリアインクジェットヘッドと、
前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体上に打滴された前記カラーインク及び前記クリアインクに活性光線を照射する活性光線照射手段と、
前記記録媒体に対して前記キャリッジを相対的に主走査方向に移動させる主走査方向移動手段と、
前記記録媒体に対して前記キャリッジを相対的に副走査方向に移動させる副走査方向移動手段と、
前記主走査方向移動手段と前記副走査方向移動手段とを制御して、前記カラーインクジェットヘッドに主走査と副走査とを交互に行わせる移動制御手段であって、1ラスタに対して異なるノズルによる複数回の前記主走査が行われるように、前記カラーインクジェットヘッドに前記主走査と前記副走査とを交互に行わせる移動制御手段と、
前記記録媒体上に記録する画像のドット配置データを取得するドット配置データ取得手段と、
異なるノズルによる複数回の前記主走査によって1ラスタが完成されるように、前記ドット配置データに基づいて前記カラーインクによるドットの形成順序を決定するドット形成順序決定手段と、
前記カラーインクジェットヘッドの駆動を制御して、前記記録媒体上に前記カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段であって、前記ドット形成順序決定手段で決定された形成順序で前記記録媒体上に前記カラーインクによるドットが形成されるように、前記カラーインクを打滴させるカラーインクジェットヘッド駆動制御手段と、
前記クリアインクジェットヘッドの駆動を制御して、前記記録媒体上に打滴された前記カラーインクに重ねて前記クリアインクを打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段であって、前記カラーインクに対して副走査方向に所定量変位した位置に前記クリアインクを重ねて打滴させるクリアインクジェットヘッド駆動制御手段と、
を備えたインクジェット記録装置。 - 前記ドット配置データに基づいて前記クリアインクのドット配置データを算出するクリアインクドット配置データ算出手段と、
前記記録媒体上に打滴された前記カラーインクの上に前記クリアインクが副走査方向に所定量変位して重ねて打滴されるように、前記カラーインクによるドットの形成順序及び前記クリアインクのドット配置データに基づいて、前記クリアインクのドットの形成順序を決定するクリアインクドット形成順序決定手段と、
を更に備え、前記クリアインクジェットヘッド駆動制御手段は、前記クリアインクドット形成順序決定手段で決定された形成順序で前記記録媒体上に前記クリアインクによるドットが形成されるように、前記クリアインクを打滴させる請求項5に記載のインクジェット記録装置。 - 前記カラーインクに対して前記クリアインクを変位させる量が前記カラーインクジェットヘッドのノズルピッチの1/2以下である請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記ドット形成順序決定手段は、往路方向と復路方向の複数回の前記主走査によって1ラスタが完成されるように、前記ドット配置データに基づいて前記カラーインクによるドットの形成順序を決定する請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジには、前記カラーインクジェットヘッドとして、少なくともイエロインクを吐出するイエロインクジェットヘッドと、マゼンタインクを吐出するマゼンタインクジェットヘッドと、シアンインクを吐出するシアンインクジェットヘッドと、クロインクを吐出するクロインクジェットヘッドとが搭載される請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジには前記カラーインクジェットヘッドの片側にのみ前記クリアインクジェットヘッドが搭載される請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012180224A JP2014037086A (ja) | 2012-08-15 | 2012-08-15 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2012180224A JP2014037086A (ja) | 2012-08-15 | 2012-08-15 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014037086A true JP2014037086A (ja) | 2014-02-27 |
Family
ID=50285587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012180224A Pending JP2014037086A (ja) | 2012-08-15 | 2012-08-15 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014037086A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016093995A (ja) * | 2014-11-05 | 2016-05-26 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2016107416A (ja) * | 2014-12-02 | 2016-06-20 | 株式会社リコー | 印刷装置、印刷方法、プログラム |
JP2017001288A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | 株式会社リコー | 画像形成装置および画像形成方法 |
WO2022004255A1 (ja) * | 2020-06-29 | 2022-01-06 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ |
-
2012
- 2012-08-15 JP JP2012180224A patent/JP2014037086A/ja active Pending
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JP2016107416A (ja) * | 2014-12-02 | 2016-06-20 | 株式会社リコー | 印刷装置、印刷方法、プログラム |
JP2017001288A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | 株式会社リコー | 画像形成装置および画像形成方法 |
WO2022004255A1 (ja) * | 2020-06-29 | 2022-01-06 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ |
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