JP2017001247A - 液滴吐出装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 個別液室間のインクの温度ムラを効率よく抑制し、ノズル間の吐出特性にバラツキが生じない、液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】 液体を吐出する複数のノズルに通じる複数の個別流路を有する流路板と、液体を吐出するため、個別流路を加圧する圧力発生手段と、圧力発生手段を支持する支持部材と、が順次に積層されている液滴吐出装置において、支持部材と圧力発生手段の間には、複数のノズルが並設されたノズル列方向に溝が形成され、溝のノズル列方向一方端領域には、外部と接続可能な流入管が形成され、前記溝のノズル列方向他方端領域には、外部と接続可能な流出管が形成され、前記流入管と、前記溝と、前記流出管とで形成された循環流路を流体が循環し、前記流体は、前記溝で前記圧力発生手段に接触する。
【選択図】図5
【解決手段】 液体を吐出する複数のノズルに通じる複数の個別流路を有する流路板と、液体を吐出するため、個別流路を加圧する圧力発生手段と、圧力発生手段を支持する支持部材と、が順次に積層されている液滴吐出装置において、支持部材と圧力発生手段の間には、複数のノズルが並設されたノズル列方向に溝が形成され、溝のノズル列方向一方端領域には、外部と接続可能な流入管が形成され、前記溝のノズル列方向他方端領域には、外部と接続可能な流出管が形成され、前記流入管と、前記溝と、前記流出管とで形成された循環流路を流体が循環し、前記流体は、前記溝で前記圧力発生手段に接触する。
【選択図】図5
Description
本発明は、圧力発生手段を備えた液滴吐出装置および画像形成装置に関する。
画像形成装置の一つとして、液滴吐出装置を搭載したキャリッジを主走査方向に往復移動させながら液滴吐出装置からインクの微小液滴を吐出し、記録媒体上に着弾させることにより画像パターンを形成するインクジェット記録装置が知られている。
カラー印刷用の液滴吐出装置にあっては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各インクタンクから各色のインクを、インク供給孔を経由して、色毎の共通液室に供給し、各共通液室から各個別液室を経由してノズルに供給している。
最近では、記録が必要な時にのみインクの微小液滴を吐出するように構成されたオン・デマンド方式の液滴吐出装置が主流になっている。このような液滴吐出装置には、個別液室内に設けた圧力発生源としての圧電素子の変位により個別液室内の圧力を高めて、ノズルからインクを吐出させる圧電式がある。
圧電式の液滴吐出装置では、圧電素子から大きな変位を得るために、大きな電流を流す必要がある。大きな電流が圧電素子に流れると、圧電素子における電気抵抗により熱が発生する。圧電素子から発生した熱は、アクチュエータ基板を介して、個別液室内のインクに伝達される。圧電素子からの熱により温度が上昇した個別液室内のインクは、ノズルを通して外部に吐出される。
ところで、インクを吐出するために圧電素子に送られる電流は、ノズルから吐出されるインク量や使用頻度により異なる。したがって、圧電素子からの発熱量もノズル毎に異なり、圧電素子から個別液室内のインクに伝達される熱量もノズル毎に異なる。その結果、ノズルから吐出されるインク量が多い個別液室内のインク温度は高くなる。一方、ノズルから吐出されるインク量が少ない個別液室内のインク温度は相対的に低くなる。このような個別液室間におけるインク温度のムラは、インク粘度のムラを起こすため、ノズル間でインクの吐出特性にバラツキが生じる。
これに対して、共通液室を形成する部材に冷却流路を設けて共通液室内のインク温度を冷却させ、個別液室内のインク温度を制御する提案がされている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の液滴吐出装置では、共通液室が形成された共通液室形成部材に共通液室とは異なる循環路と、循環路を流れる循環用流体と、循環用流体を循環路に流すための循環ポンプと、循環用流体を冷却するクーラーとを備える。そして、個別液室内のインクの熱を共通液室内のインクに伝達させ、共通液室内のインクからの熱が循環用流体に伝達されると、循環用流体は循環ポンプにより液滴吐出装置外に設けられているクーラーに送られ、個別液室間のインク温度の均一化を速やかに行うことができる。
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、圧電素子から発生した熱が、個別液室内のインクから、共通液室内のインクを介して、循環流路内の循環用流体に伝わって、外部に放熱される。そのため、個別液室内のインク温度を均一化する効率が悪い問題がある。
本発明は、個別液室間のインクの温度ムラを効率よく抑制し、ノズル間の吐出特性にバラツキが生じない、液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の液滴吐出装置は、
液体を吐出する複数のノズルに通じる複数の個別流路を有する流路板と、
前記液体を吐出するため、前記個別流路を加圧する圧力発生手段と、
前記圧力発生手段を支持する支持部材と、が順次に積層されている液滴吐出装置において、
前記支持部材と前記圧力発生手段の間には、前記複数のノズルが並設されたノズル列方向に溝が形成され、
前記溝のノズル列方向一方端領域には、外部と接続可能な流入管が形成され、
前記溝のノズル列方向他方端領域には、外部と接続可能な流出管が形成され、
前記流入管と、前記溝と、前記流出管とで形成された循環流路を流体が循環し、
前記流体は、前記溝で前記圧力発生手段に接触することを特徴とする。
とする。
液体を吐出する複数のノズルに通じる複数の個別流路を有する流路板と、
前記液体を吐出するため、前記個別流路を加圧する圧力発生手段と、
前記圧力発生手段を支持する支持部材と、が順次に積層されている液滴吐出装置において、
前記支持部材と前記圧力発生手段の間には、前記複数のノズルが並設されたノズル列方向に溝が形成され、
前記溝のノズル列方向一方端領域には、外部と接続可能な流入管が形成され、
前記溝のノズル列方向他方端領域には、外部と接続可能な流出管が形成され、
前記流入管と、前記溝と、前記流出管とで形成された循環流路を流体が循環し、
前記流体は、前記溝で前記圧力発生手段に接触することを特徴とする。
とする。
本発明によると、個別液室間のインクの温度ムラを効率よく抑制し、ノズル間の吐出特性にバラツキが生じない、液滴吐出装置を提供できる。
以下、添付の図面に基づき、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る液滴吐出装置を画像記録に用いた画像形成装置の一例であるインクジェット記録装置(以下、インクジェットプリンタ、又は単にプリンタと記すこともある)を示す斜視図である。
このインクジェット記録装置は、装置本体1と、装置本体1に装着された用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に着脱自在に装着されて画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備えている。さらに、装置本体1の前面の一端部側(給排紙トレイ部の側方)には、前面から装置本体1の前方側に突き出し、上面よりも低くなったインクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部4を有する。このカートリッジ装填部4の上面には、操作ボタンや表示器などを備える操作/表示部5を有する。
このカートリッジ装填部4には、色の異なる色材である液体としての記録液(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の記録液カートリッジであるインクカートリッジ10k、10c、10m、10y(色を区別しないときは「インクカートリッジ10」という)を、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能とする。このカートリッジ装填部4の前面側には、インクカートリッジ10を着脱するときに開く前カバー(カートリッジカバー)6を開閉可能に設けている。
次に、この液滴吐出装置の機構部について図2及び図3を参照して説明する。
図2は、図1のインクジェット記録装置の断面構成図である。また、図3は、画像形成部を示す平面図である。これらの図に示すように、左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モーターによってタイミングベルトを介して図3で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
図2は、図1のインクジェット記録装置の断面構成図である。また、図3は、画像形成部を示す平面図である。これらの図に示すように、左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モーターによってタイミングベルトを介して図3で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液滴吐出ヘッドとしての記録ヘッド34を、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ4つのノズル列を有し、それぞれのノズル列は、ブラック(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
記録ヘッド34を構成するインクジェットヘッドとしては、圧力発生手段としての圧電素子などの圧電アクチュエータを使用する。
なお、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として使用してもよい。
なお、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として使用してもよい。
また、キャリッジ33には、キャリッジの主走査動作による圧力変動を抑制するための圧力ダンパ機構35を搭載している。液滴吐出ヘッドは、各色のインク供給チューブ36を介して、所定の位置に配置されたサブタンク8k、8c、8m、8y(色を区別しないときは「サブタンク8」という。)に貯蔵されているインクが供給される。サブタンク8には、カートリッジ装填部4に装着された各色のインクカートリッジ10から各色のインクが補充供給される。なお、このカートリッジ装填部4には、インクカートリッジ10内のインクを送液するための供給ポンプユニット7が設けられている。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43と、給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44と、を備えている。分離パッド44は、給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えている。また、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。
また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、副走査モーターによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって、図3のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロ63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は、搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させてカウンタローラ46と搬送ベルト51との間に再度給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図3に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復装置である維持回復機構81を配置している。
この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という)82a,82b,82c,82d(区別しないときは「キャップ82」という)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパブレード83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84などを備えている。
また、図3に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける本発明に係る液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)88を配置している。このインク回収ユニット88には、記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42は、ガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送される。さらに、先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90度搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ33は維持回復機構81側に移動されて、キャップ82で記録ヘッド34がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、キャップ82で記録ヘッド34をキャッピングした状態で吸引ポンプによってノズルから記録液を吸引し(「ノズル吸引」又は「ヘッド吸引」という)し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行う。
また、記録開始前、記録途中などには回収ユニット88などに向けて記録と関係しないインク(廃液となる液体の液滴)を吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド34の安定した吐出性能を維持する。
次に、本実施形態に係る液滴吐出装置について詳細に説明する。
図4は、本実施形態の液滴吐出装置の構成を示す概略分離斜視図である。また、図5は図4のA−A’線に沿う断面図であり、図6は図4のB−B’線に沿う断面図である。
図4は、本実施形態の液滴吐出装置の構成を示す概略分離斜視図である。また、図5は図4のA−A’線に沿う断面図であり、図6は図4のB−B’線に沿う断面図である。
液滴吐出装置は、図4及び図5に示すように、インクを吐出させるノズル110が多数並んでノズル列が形成されたノズル板101と、ノズル毎に設けられた個別流路としての個別液室111が形成された流路板102と、圧力発生手段としての圧電素子105からの変位をインクに伝える振動板103と、接続部材104と、圧電素子105と、支持部材としての圧電素子支持部材106とが順に積層され、本体フレーム107に固着される。
圧電素子105及び圧電素子支持部材106は、ノズル列を覆う長さを有し、圧電素子支持部材106には、圧電素子105と当接する部分に溝120が形成さている。溝120は、ノズル列に亘って形成されている。溝120の一方の端部領域には、流入管121が形成され、他方の端部領域には、流出管122が形成され、外部と接続される循環流路123を構成している。
冷却流体(流体)は、循環ポンプ124によって、循環流路123内を循環する。また、冷却流体は、溝120で、圧電素子105と接触する。すなわち、冷却流体は、溝120で圧電素子105に接触しながら、循環流路123内を循環する。
圧電素子105には、図6に示すように、駆動回路108に接続されたFPC109が接続され、駆動信号が送られる。駆動回路108からFPC109を通じて各圧電素子105に駆動信号が送られると、圧電素子105は変形する。インクカートリッジ10から共通液室112を介して個別液室111へ導入されたインクは、圧電素子105の変形による個別液室111内の圧力の変動によって、ノズル110から外部に吐出される。
このとき、圧電素子105から電気抵抗により熱が発生する。圧電素子105から発生した熱は、接続部材104と、振動板103を通じて個別液室111内のインクに伝達される。また、圧電素子105から発生した熱は、圧電素子支持部材106にも伝わり外部に伝達される。
ところで、圧電素子支持部材106には、熱により膨張すると振動板103の変形性能が失われるため、熱伝導率が低い素材、例えば、熱伝導率16.7W/(m・K)のステンレスが主に使われている。一方、振動板103と接続部材104には、変形性能が大きく、熱伝導率がステンレスより高い素材、例えば、熱伝導率168W/(m・K)のシリコンや熱伝導率90.9W/(m・K)のニッケルが主に使用されている。そのため、圧電素子105から発生した熱の大部分は、熱伝導率が高い振動板103と接続部材104を通じて個別液室111のインクに伝わり、インクの温度を上昇させる。
本実施の形態では、循環ポンプ124から送られる冷却流体が、溝120で圧電素子105に接触しながら、循環流路123内を循環するため、圧電素子105から発生する熱は、循環流路123内の冷却流体に伝わり、外部へと放熱される。そのため、圧電素子105から発生する熱が個別液室111内のインクに伝えられる量を抑制し、個別液室111のインクの温度を概ね一定に維持できる。
冷却流体は、冷却効果を高めるため、金属の微小粒子、例えば熱伝導率の高い銀ナノ粒子や銅ナノ粒子を含むことが好ましい。また、圧電素子105からの熱により高温になった冷却流体の温度を速やかに下げるため、循環流路123と、循環ポンプ124の間に熱交換機が設けられることが好ましい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る液滴吐出装置について詳細に説明する。なお、第1の実施形態と共通する構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略し、異なる構成について図面に基づき詳細に説明する。
図7は、本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図であり、図4のA−A’線に沿う断面図に相当する。
図7は、本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図であり、図4のA−A’線に沿う断面図に相当する。
図7を参照すると、圧電素子205及び圧電素子支持部材206は、ノズル列を覆う長さを有し、圧電素子205には、圧電素子支持部材206と当接する部分に溝220が形成さている。溝220は、ノズル列に亘って形成されている。溝220の一方の端部領域には、流入管221が形成され、他方の端部領域には、流出管222が形成され、外部と接続される循環流路223を構成している。
冷却流体は、循環ポンプ124によって、循環流路223内を循環する。また、冷却流体は、溝220で、圧電素子205と接触する。すなわち、冷却流体は、溝220で圧電素子205に接触しながら循環流路223内を循環する。
本実施の形態の液滴吐出装置は、循環流路223を形成する溝220が、圧電素子205に設けられている。そのため、圧電素子205における発熱部から溝220までの距離が短くなる。その結果、本実施形態の液滴吐出装置は、第1の実施形態よりも効率良く、圧電素子205から発生した熱を溝220内の冷却流体に伝達できる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る液滴吐出装置について詳細に説明する。なお、第1の実施形態と共通する構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略し、異なる構成について図面に基づき詳細に説明する。
図8は、本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図であり、図4のA−A’線に沿う断面図に相当する。
図8は、本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図であり、図4のA−A’線に沿う断面図に相当する。
図8を参照すると、圧電素子305及び圧電素子支持部材306は、ノズル列を覆う長さを有し、圧電素子支持部材306及び圧電素子305には、これらが当接する部分に溝320が形成さている。溝320は、ノズル列に亘って形成されている。溝320の一方の端部領域には、流入管321が形成され、他方の端部領域には、流出管322が形成され、外部と接続される循環流路323を構成している。
冷却流体は、循環ポンプ124によって、循環流路323内を循環する。また、冷却流体は、溝320で、圧電素子305と接触する。すなわち、冷却流体は、溝320で圧電素子305に接触しながら循環流路323内を循環する。
本実施の形態の液滴吐出装置は、循環流路323を形成する溝320が、圧電素子305及び圧電素子支持部材306の両方に形成されている。そのため、溝320を流れる冷却流体の流量を増加させることができる。その結果、本実施形態の液滴吐出装置は、第1及び第2の実施形態よりも効率良く、圧電素子305から発生した熱を速やかに下げることができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る液滴吐出装置について詳細に説明する。なお、第1の実施形態と共通する構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略し、異なる構成について図面に基づき詳細に説明する。
図9は、本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図であり、図4のA−A’線に沿う断面図に相当する。
図9は、本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図であり、図4のA−A’線に沿う断面図に相当する。
図9を参照すると、圧電素子405及び圧電素子支持部材406は、ノズル列を覆う長さを有し、圧電素子支持部材406及び圧電素子405には、これらが当接する部分に溝420が形成さている。溝420は、ノズル列に亘って形成されている。溝420の一方の端部領域には、流入管421が形成され、他方の端部領域には、流出管422が形成され、外部と接続される循環流路423を構成している。
冷却流体は、循環ポンプ124によって、循環流路423内を循環する。また、冷却流体は、溝420で、圧電素子405と接触する。すなわち、冷却流体は、溝420で圧電素子405に接触しながら循環流路423内を循環する。
本実施形態では、インクが冷却流体を構成する。具体的には、インクカートリッジ10に貯槽されているインクは、循環ポンプ124により循環流路423内に送られる。圧電素子405から発生する熱は、循環流路423内のインクに伝わる。圧電素子405から発生した熱を奪ったインクは、熱交換機425を通過し、外部へと放熱され、インクカートリッジ10に戻る。そのため、インクの温度を常温を維持して、インクが共通液室112を通過する。
本実施の形態の液滴吐出装置は、インクが冷却流体を構成するため、第1〜第3の実施形態よりも簡易な構成とし、コスト削減を図れる。なお、冷却流体をインクとする構成は、本実施形態に限定されず、他の実施形態においても適用できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、冷却流体が圧力発生手段に接して腐食などの問題を防止するために、圧力発生手段に保護膜を塗布しても良い。この場合であっても、保護膜は、膜厚が薄く、圧力発生手段から冷却流体への熱伝達への影響が少ないことから、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、インクカートリッジ10が移動する画像形成装置に適用される場合を説明したが、本発明は、インクカートリッジが固定されて、記録媒体が移動する画像形成装置にも適用可能である。
また、各実施形態は、適用できる範囲で組合わせてもよい。
なお、上述の実施形態で紹介した各構成の材質、寸法はあくまで一例であり、本発明の作用を発揮し得る範囲内で様々な材質や寸法を選択可能であることは言うまでもない。
また、本実施形態では、インクカートリッジ10が移動する画像形成装置に適用される場合を説明したが、本発明は、インクカートリッジが固定されて、記録媒体が移動する画像形成装置にも適用可能である。
また、各実施形態は、適用できる範囲で組合わせてもよい。
なお、上述の実施形態で紹介した各構成の材質、寸法はあくまで一例であり、本発明の作用を発揮し得る範囲内で様々な材質や寸法を選択可能であることは言うまでもない。
102 流路板
105 圧電素子(圧力発生手段の一例)
106 圧電素子支持部材(支持部材の一例)
110 ノズル
111 個別液室(個別流路の一例)
120 溝
121 流入管
122 流出管
105 圧電素子(圧力発生手段の一例)
106 圧電素子支持部材(支持部材の一例)
110 ノズル
111 個別液室(個別流路の一例)
120 溝
121 流入管
122 流出管
Claims (8)
- 液体を吐出する複数のノズルに通じる複数の個別流路を有する流路板と、
前記液体を吐出するため、前記個別流路を加圧する圧力発生手段と、
前記圧力発生手段を支持する支持部材と、が順次に積層されている液滴吐出装置において、
前記支持部材と前記圧力発生手段の間には、前記複数のノズルが並設されたノズル列方向に溝が形成され、
前記溝のノズル列方向一方端領域には、外部と接続可能な流入管が形成され、
前記溝のノズル列方向他方端領域には、外部と接続可能な流出管が形成され、
前記流入管と、前記溝と、前記流出管とで形成された循環流路を流体が循環し、
前記流体は、前記溝で前記圧力発生手段に接触することを特徴とする、液滴吐出装置。 - 前記溝は、前記支持部材に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記溝は、前記圧力発生手段に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記溝は、前記支持部材及び前記圧力発生手段に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記流体が、ノズルから吐出される液体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
- 前記流体が、金属の微小粒子を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
- 前記圧力発生手段が圧電素子であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の液滴吐出装置を搭載した画像形成装置。
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