I.定義
用語「Rスポンジン」及び「RSPO」とは本明細書では、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト)及び齧歯類(例えば、マウス及びラット)などの哺乳類を含む任意の脊椎動物供給源由来の任意の天然RSPO(例えば、RSPO1、RSPO2、RSPO3、及び/又はRSPO4)のことである。前記用語は、「完全長」非プロセス型RSPO並びに細胞におけるプロセシングから生じる任意の形態のRSPOを包含する。前記用語は、RSPOの天然に存在する変異体、例えば、スプライス変異体又は対立遺伝子変異体も包含する。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPOのアミノ酸配列は、例えば、配列番号3に示されるように、RSPO1である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPOのアミノ酸配列は、例えば、配列番号1に示されるように、RSPO2である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPOのアミノ酸配列は、例えば、配列番号2に示されるように、RSPO3である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPOのアミノ酸配列は、例えば、配列番号4に示されるように、RSPO4である。
用語「Rスポンジン2」及び「RSPO2」とは本明細書では、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト)及び齧歯類(例えば、マウス及びラット)などの哺乳類を含む任意の脊椎動物供給源由来の任意の天然RSPO2のことである。前記用語は、「完全長」非プロセス型RSPO2並びに細胞におけるプロセシングから生じる任意の形態のRSPO2を包含する。前記用語は、RSPO2の天然に存在する変異体、例えば、スプライス変異体又は対立遺伝子変異体も包含する。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO2のアミノ酸配列は、2013年10月18日現在、UNIPROT Q6UXX9−1である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO2のアミノ酸配列は、2013年10月18日現在、UNIPROT Q6UXX9−2である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO2のアミノ酸配列は、2013年10月18日現在、UNIPROT Q6UXX9−3である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO2のアミノ酸配列は、配列番号1に示される。
用語「Rスポンジン3」及び「RSPO3」とは本明細書では、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト)及び齧歯類(例えば、マウス及びラット)などの哺乳類を含む任意の脊椎動物供給源由来の任意の天然RSPO3のことである。前記用語は、「完全長」非プロセス型RSPO3並びに細胞におけるプロセシングから生じる任意の形態のRSPO3を包含する。前記用語は、RSPO3の天然に存在する変異体、例えば、スプライス変異体又は対立遺伝子変異体も包含する。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO2のアミノ酸配列は、2013年10月18日現在、UNIPROT Q9BXY4−1である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO2のアミノ酸配列は、2013年10月18日現在、UNIPROT Q9BXY4−2である。幾つかの実施態様において、例示的なヒトRSPO3のアミノ酸配列は、配列番号2に示される。
本明細書での目的のための「アクセプターヒトフレームワーク」は、下で定義されるように、ヒト免疫グロブリンフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワーク由来の軽鎖可変ドメイン(VL)フレームワーク又は重鎖可変ドメイン(VH)フレームワークのアミノ酸配列を含むフレームワークである。ヒト免疫グロブリンフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワーク「由来の」アクセプターヒトフレームワークは、それと同じアミノ酸配列を含むことがあり、又はアミノ酸配列変化を含有することもある。幾つかの実施態様では、アミノ酸変化の数は10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下である。幾つかの実施態様では、VLアクセプターヒトフレームワークは、VLヒト免疫グロブリンフレームワーク配列又はヒトコンセンサスフレームワーク配列と配列が同一である。
「親和性」とは、分子(例えば、抗体)の単一結合部位とその結合パートナー(例えば、抗原)の間の非共有結合的相互作用の総和の強度のことである。他の方法で指示されていなければ、本明細書で使用されるように、「結合親和性」とは、結合対(例えば、抗体と抗原)のメンバー間の1対1の相互作用を反映する内因性結合親和性のことである。分子XのそのパートナーYに対する親和性は一般には解離定数(Kd)により表すことができる。親和性は、本明細書に記載される方法を含む、当技術分野で公知の一般的方法により測定することができる。結合親和性を測定するための特定の説明的で例となる実施態様は以下に記載されている。
「親和性成熟」抗体とは、その改変を有していない親抗体と比較して、抗原に対する抗体の親和性に改良を生じせしめる、その一又は複数の超可変領域(HVR)において一又は複数の改変を持つ抗体である。
用語「抗RSPO2抗体」及び「RSPO2に結合する抗体」は、抗体が、RSPO2を標的とし、診断薬剤及び/又は治療的薬剤として有用であるように、十分な親和性でRSPO2に結合することができる抗体を指す。一実施態様において、抗RSPO2抗体の、無関係な、非RSPO2タンパク質への結合の程度は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定される場合、抗体のRSPO2への結合の約10%未満である。ある実施態様において、RSPO2へ結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば、10−8M以下、例えば、10−8Mから10−13M、例えば、10−9Mから10−13M)の解離定数(Kd)を有する。ある実施態様において、抗RSPO2抗体は、異なる種由来のRSPO2間で保存されているRSPO2のエピトープに結合する。
用語「抗RSPO3抗体」及び「RSPO3に結合する抗体」は、抗体が、RSPO3を標的とし、診断薬剤及び/又は治療的薬剤として有用であるように、十分な親和性でRSPO3に結合することができる抗体を指す。一実施態様において、抗RSPO3抗体の、無関係な、非RSPO3タンパク質への結合の程度は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定される場合、抗体のRSPO3への結合の約10%未満である。ある実施態様において、RSPO3へ結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば、10−8M以下、例えば、10−8Mから10−13M、例えば、10−9Mから10−13M)の解離定数(Kd)を有する。ある実施態様において、抗RSPO3抗体は、異なる種由来のRSPO3間で保存されているRSPO3のエピトープに結合する。
用語「抗RSPO2/3抗体」及び「RSPO2及びRSPO3に結合する抗体」は、抗体が、RSPO2及びRSPO3を標的とし、診断薬剤及び/又は治療的薬剤として有用であるように、十分な親和性でRSPO2及びRSPO3に結合することができる抗体を指す。一実施態様において、抗RSPO2/3抗体の、無関係な、非RSPO2又は非RSPO3タンパク質への結合の程度は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定される場合、抗体のRSPO2及びRSPO3への結合の約10%未満である。ある実施態様において、RSPO2及びRSPO3へ結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば、10−8M以下、例えば、10−8Mから10−13M、例えば、10−9Mから10−13M)の解離定数(Kd)を有する。ある実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、異なる種由来のRSPO2及び/又はRSPO3間で保存されているRSPO2及び/又はRSPO3のエピトープに結合する。
本明細書における用語「抗体」は最も広い意味で用いられ、様々な抗体構造を包含し、限定されないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び、所望の抗原結合活性を示す限り、抗体断片を含む。
「抗体断片」は、インタクトな抗体が結合する抗原を結合するインタクトな抗体の一部を含むインタクトな抗体以外の分子を指す。抗体断片の例としては、限定されないが、Fv、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2;ダイアボディ;直鎖状抗体;単鎖抗体分子(例えば、scFv);及び抗体断片から形成される多重特異性抗体を含む。
参照抗体「と結合を競合する抗体」とは、競合アッセイにおいて50%以上、参照抗体のその抗原への結合をブロックする抗体を指し、逆に、参照抗体は、競合アッセイにおいて50%以上、その抗体のその抗原への結合をブロックする。典型的な競合アッセイが、本明細書において提供される。
用語「キメラ」抗体は、重鎖及び/又は軽鎖の一部分が特定の起源又は種から由来し、一方重鎖及び/又は軽鎖の残りは異なる起源又は種から由来する抗体を指す。
抗体の「クラス」は、その重鎖が保有する定常ドメイン又は定常領域のタイプを指す。抗体の5つの主要なクラス:IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMがあり、それらの幾つかは更にサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2に分類される。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれα、δ、ε、γ、及びμと呼ばれる。
「エフェクター機能」とは、抗体のアイソタイプにより変わる、抗体Fc領域に起因する生物学的活性を指す。抗体のエフェクター機能の例には、C1q結合及び補体依存性細胞障害(CDC);Fc受容体結合;抗体依存性細胞媒介性細胞障害(ADCC);貪食作用;細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)のダウンレギュレーション;及びB細胞活性化が含まれる。
用語「Fc領域」は、定常領域の少なくとも一部を含む、免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。その用語は、天然配列Fc領域と変異体Fc領域を含む。一実施態様において、ヒトIgG重鎖Fc領域はCys226又はPro230から重鎖のカルボキシル末端まで伸長する。しかし、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は、存在しても、存在しなくてもよい。本明細書に明記されていない限り、Fc領域又は定常領域内のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD, 1991に記載されるように、EUインデックスとも呼ばれるEU番号付けシステムに従う。
「フレームワーク」又は「FR」は、超可変領域(HVR)残基以外の可変ドメイン残基を指す。可変ドメインのFRは、一般的に4つのFRのドメイン:FR1、FR2、FR3、及びFR4からなる。したがって、HVR配列及びFR配列は、一般に、VH(又はVL)中の次の配列、FR1−H1(L1)−FR2−H2(L2)−FR3−H3(L3)−FR4に出現する。
用語「全長抗体」、「インタクトな抗体」、及び「全抗体」は、本明細書では、互換的に使用されて、天然の抗体構造と実質的に類似している構造を有する、又は本明細書で定義したFc領域を含む重鎖を有する抗体を指す。
用語「宿主細胞」、「宿主細胞株」及び「宿主細胞培養」は互換的に使用され、外因性の核酸が導入された細胞を指し、そのような細胞の子孫を含める。宿主細胞は、「形質転換体」及び「形質転換された細胞」を含み、継代の数に関係なく、それに由来する初代形質転換細胞及び子孫が含まれる。子孫は、親細胞と、核酸含有物において完全に同一ではなく、変異を含む場合もある。元来の形質転換細胞において、スクリーニング又は選択された場合に、同様の機能又は生物活性を有する変異子孫がここに含まれる。
「ヒト抗体」は、ヒト又はヒト細胞により産生されるか、又はヒト抗体のレパートリー又は他のヒト抗体をコードする配列を利用した非ヒト起源に由来する抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に除外する。
「ヒトコンセンサスフレームワーク」とは、ヒト免疫グロブリンVL又はVHフレームワーク配列の選択において最も一般的に存在するアミノ酸残基を表すフレームワークである。一般的には、ヒト免疫グロブリンVL又はVH配列の選択は、可変ドメイン配列のサブグループからのものである。一般的には、配列のサブグループは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, NIH Publication 91-3242, Bethesda MD (1991), vols. 1-3にあるサブグループである。一実施態様において、VLについて、サブグループは上掲のKabatらに記載のサブグループカッパIである。一実施態様において、VHについて、サブグループは上掲のKabatらにあるサブグループIIIである。
「ヒト化」抗体は、非ヒトHVR由来のアミノ酸残基、及びヒトFR由来アミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。ある実施態様において、ヒト化抗体は、少なくとも一つ、典型的には二つの可変ドメインの実質的に全てを含み、HVR(例えば、CDR)の全て又は実質的に全てが、非ヒト抗体のものに対応し、FRの全て又は実質的に全てが、ヒト抗体のものに対応する。ヒト化抗体は、任意選択的に、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部を含んでいてもよい。抗体の「ヒト化型」、例えば、非ヒト抗体は、ヒト化を遂げた抗体を指す。
本明細書で使用される用語「超可変領域」又は「HVR」は、配列が超可変(「相補性決定領域」又は「CDR」)であるか、及び/又は構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成するか、及び/又は抗原接触残基(「抗原接触」)を含む抗体可変ドメインの各領域を指す。一般的に、抗体は、6つのHVR:VH(H1、H2、H3)に3つ、及びVL(L1、L2、L3)に3つを含む。本明細書における典型的なHVRは、
(a)アミノ酸残基26−32(L1)、50−52(L2)、91−96(L3)、26−32(H1)、53−55(H2)、及び96−101(H3)で生じる超可変ループ(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987));
(b)アミノ酸残基24−34(L1)、50−56(L2)、89−97(L3)、31−35b(H1)、50−65(H2)、及び95−102(H3)で生じるCDR(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991));
(b)アミノ酸残基27c−36(L1)、46−55(L2)、89−96(L3)、30−35b(H1)、47−58(H2)、及び93−101(H3)で生じる抗原接触(MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262: 732-745 (1996));及び
(d)HVRアミノ酸残基46−56(L2)、47−56(L2)、48−56(L2)、49−56(L2)、26−35(H1)、26−35b(H1)、49−65(H2)、93−102(H3)、及び94−102(H3)を含む、(a)、(b)、及び/又は(c)の組合せ
を含む。
一実施態様において、HVR残基は、図9A−B及び/又は図10A−B、又は本明細書の他の箇所で同定されるものを含む。
特に断らない限り、可変ドメイン内のHVR残基及び他の残基(例えば、FR残基)は、上掲のKabatらに従い、本明細書において番号が付けられる。
用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体の抗原への結合に関与する抗体の重鎖又は軽鎖のドメインを指す。天然型抗体の可変重鎖ドメイン及び軽鎖(それぞれVH及びVL)は、4つの保存されたフレームワーク領域(FR)と3つの超可変領域(HVR)を含む各ドメインを有し、一般的に似たような構造を有する。(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 第6版, W.H. Freeman and Co., 91頁 (2007)を参照)。単一のVH又はVLドメインが、抗原結合特異性を付与するのに十分であり得る。更に、抗原に結合する抗体由来のVH又はVLドメインを使用して、それぞれ相補的なVL又はVHドメインのライブラリーをスクリーニングし、特定の抗原を結合する抗体を単離することができる。例えば、 Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照。
本明細書で使用される、用語「ベクター」は、それがリンクされている別の核酸を伝播することができる核酸分子を指す。この用語には、自己複製核酸構造物としてのベクター及びそれが導入されている宿主細胞のゲノムに組み込まれたベクターが含まれる。ある種のベクターは、作動可能に連結された核酸の発現を指令することができる。このようなベクターは、本明細書では「発現ベクター」と言う。
「イムノコンジュゲート」は、一以上の異種分子にコンジュゲートした抗体であり、限定されないが、細胞傷害剤を含む。
「単離された」抗体は、その自然環境の成分から分離されたものである。幾つかの実施態様において、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS−PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフィー(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)により決定される場合、95%以上又は99%の純度に精製される。純度の評価法の総説としては、例えば、Flatman et al., J. Chromatogr. B 848:79-87 (2007)を参照のこと。
「単離された」核酸は、その自然環境の成分から分離された核酸分子を指す。単離された核酸としては、核酸分子を通常含む細胞に含まれる核酸分子が挙げられるが、核酸分子は、染色体外に、又はその天然の染色体上の位置とは異なる染色体上の位置にも存在する。
「抗RSPO2抗体をコードする単離された核酸」は、抗体の軽鎖及び重鎖(又はその断片)をコードする1種又は複数の核酸分子を指す。これには、単一のベクター又は別々のベクター中のそうした核酸分子(複数可)が含まれ、そうした核酸分子(複数可)は、宿主細胞の1か所又は複数の位置に存在する。
「抗RSPO3抗体をコードする単離された核酸」は、抗体の軽鎖及び重鎖(又はその断片)をコードする1種又は複数の核酸分子を指す。これには、単一のベクター又は別々のベクター中のそうした核酸分子(複数可)が含まれ、そうした核酸分子(複数可)は、宿主細胞の1か所又は複数の位置に存在する。
本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を意味し、すなわち、例えば、天然に生じる変異を含み、又はモノクローナル抗体製剤の製造時に発生し、一般的に少量で存在している変異体などの、可能性のある変異体抗体を除き、集団を構成する個々の抗体は同一であり、及び/又は同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体の調製物とは異なり、モノクローナル抗体の調製物の各モノクローナル抗体は、抗原の単一の決定基に対するものである。「モノクローナル」なる修飾語句は、抗体の、実質的に均一な抗体の集団から得られたものであるという特性を示し、抗体を何か特定の方法で生産しなければならないと解釈されるべきものではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、これらに限定されないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、及びヒト免疫グロブリン座の全て又は一部を含むトランスジェニック動物を利用する方法を含めた種々の手法によって作製することができ、モノクローナル抗体を作製するためのそうした方法及び他の例示的方法は、本明細書に記載されている。
「ネイキッド抗体」とは、異種の部分(例えば、細胞傷害性部分)又は放射性標識にコンジュゲートしていない抗体を指す。ネイキッド抗体は薬学的製剤中に存在してもよい。
「天然型抗体」は、天然に生じる様々な構造をとる免疫グロブリン分子を指す。例えば、天然型IgG抗体は、ジスルフィド結合している2つの同一の軽鎖と2つの同一の重鎖から成る、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。N末端からC末端に、各重鎖は、可変重鎖ドメイン又は重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VH)、続いて3つの定常ドメイン(CH1、CH2及びCH3)を有する。同様に、N末端からC末端に、各軽鎖は、可変軽鎖ドメイン又は軽鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VL)、続いて軽鎖定常領域とも呼ばれる定常軽鎖(CL)ドメインを有する。抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)とラムダ(λ)と呼ばれる、2つのタイプの何れかに割り当てることができる。
用語「添付文書」は、効能、用法、用量、投与、併用療法、禁忌についての情報、及び/又はそのような治療用製品の使用に関する警告を含む、治療用製品の商用パッケージに慣習的に含まれている説明書を指すために使用される。
参照ポリペプチド配列に関する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入した後、如何なる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとした、参照ポリペプチドのアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセントとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の技量の範囲にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST−2、ALIGN、又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェアのような公に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用することにより達成可能である。当業者であれば、比較される配列の全長に対して最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。しかし、ここでの目的のためには、%アミノ酸配列同一性値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN−2を用いて得られる。ALIGN−2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテク社によって作成され、ソースコードは米国著作権庁、Washington D.C.,20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN−2プログラムはジェネンテク社、South San Francisco,Californiaを通して公的に入手可能であり、ソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN−2プログラムは、UNIX(登録商標)オペレーティングシステム、特にデジタルUNIX(登録商標) V4.0Dでの使用のためにコンパイルされる。全ての配列比較パラメータは、ALIGN−2プログラムによって設定され変動しない。
アミノ酸配列比較にALIGN−2が用いられる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは、A及びBのプログラムアラインメントにおいて、配列アラインメントプログラムALIGN−2によって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基の全数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと一致しない場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは一致しないと評価されるであろう。特に断らない限りは、ここで使用される全ての%アミノ酸配列同一性値は、直前のパラグラフに記載したように、ALIGN−2コンピュータプログラムを用いて得られる。
用語「Rスポンジン転座」及び「RSPO転座」とは本明細書では、例えば、Rスポンジン、変異体、もしくはその断片又は第二の遺伝子、変異体、もしくはその断片を含む切れた染色体の一部が異なる染色体位置、例えば、Rスポンジン天然位置とは異なる染色体位置又は第二の遺伝子の天然位置とは異なるRスポンジン天然位置中及び/もしくはその周囲の染色体位置に再結合するRスポンジンのことである。Rスポンジン転座は、RSPO1転座、RSPO2転座、RSPO3転座、及び/又はRSPO4転座であってもよい。
用語「Rスポンジン転座融合ポリヌクレオチド」及び「RSPO転座融合ポリヌクレオチド」とは本明細書では、Rスポンジン転座遺伝子産物又は融合ポリヌクレオチドの核酸配列のことである。Rスポンジン転座融合ポリヌクレオチドは、RSPO1転座融合ポリヌクレオチド、RSPO2転座融合ポリヌクレオチド、RSPO3転座融合ポリヌクレオチド、及び/又はRSPO4転座融合ポリヌクレオチドであってもよい。用語「Rスポンジン転座融合ポリペプチド」及び「RSPO転座融合ポリペプチド」とは本明細書では、Rスポンジン転座遺伝子産物又は融合ポリヌクレオチドのアミノ酸配列のことである。Rスポンジン転座融合ポリペプチドは、RSPO1転座融合ポリペプチド、RSPO2転座融合ポリペプチド、RSPO3転座融合ポリペプチド、及び/又はRSPO4転座融合ポリペプチドであってもよい。
用語「検出」は直接的検出と間接的検出を含む、いかなる検出手段でも含む。
本明細書で使用される用語「バイオマーカー」とは、試料中で検出することができる、例えば、予測的、診断的及び/又は予後的指標物質のことである。バイオマーカーは、ある種の分子的、病態的、組織学的、及び/又は臨床的特長に特徴のある疾患又は障害(例えば、癌)の特定のサブタイプの指標物質としての働きをすることができる。幾つかの実施態様では、バイオマーカーは遺伝子である。幾つかの実施態様では、バイオマーカーは遺伝子の変異体(例えば、変異及び/又は多型)である。幾つかの実施態様では、バイオマーカーは転座である。バイオマーカーには、ポリヌクレオチド(例えば、DNA及び/又はRNA)、ポリペプチド、ポリペプチドとポリヌクレオチド修飾(例えば、翻訳後修飾)、炭水化物、及び/又は糖脂質ベースの分子マーカーが含まれるが、これらに限定されない。
個体にとっての臨床的利益の増加と関連するバイオマーカーの「存在」、「量」、又は「レベル」は、試料における検出可能なレベルである。これらは当業者に公知であり本明細書でも開示されている方法により測定することができる。評価されるバイオマーカーの発現レベル又は量を使用して、治療に対する応答を判定することができる。
用語「発現のレベル」と「発現レベル」は一般に互換的に使用され、一般には試料中のバイオマーカーの量のことである。「発現」とは一般には、(例えば、遺伝子にコードされた及び/又はエピジェネティックな)情報が細胞内に存在し作用する構造物に変換されるプロセスのことである。したがって、本明細書で使用されるように、「発現」とはポリヌクレオチドへの転写、ポリペプチドへの翻訳、又はポリヌクレオチド及び/もしくはポリペプチド修飾(例えば、ポリペプチドの翻訳後修飾)さえも指すことがある。転写されたポリヌクレオチド、翻訳されたポリペプチド、又はポリヌクレオチド及び/もしくはポリペプチド修飾(例えば、ポリペプチドの翻訳後修飾)の断片も、選択的スプライシングにより生成された転写物又は分解した転写物由来であれ、例えば、タンパク質分解によりポリペプチドの翻訳後プロセシング由来であれ、発現されたと見なすことにする。「発現された遺伝子」には、mRNAとしてポリヌクレオチドに転写され、その後ポリペプチドに翻訳される遺伝子、及びRNAに転写されるがポリペプチドには翻訳されない(例えば、トランスファーRNA及びリボソームRNA)遺伝子も含まれる。
「上昇した発現」、「上昇した発現レベル」、又は「上昇したレベル」とは、疾患又は障害(例えば、癌)に罹っていない個体(単数又は複数)などの対照、又は内部対照(例えば、ハウスキーピングバイオマーカー)と比べて個体におけるバイオマーカーの増加した発現又は増加したレベルのことである。
「減少した発現」、「減少した発現レベル」、又は「減少したレベル」とは、疾患又は障害(例えば、癌)に罹っていない個体(単数又は複数)などの対照、又は内部対照(例えば、ハウスキーピングバイオマーカー)と比べて個体におけるバイオマーカーの減少した発現又は減少したレベルのことである。
用語「ハウスキーピングバイオマーカー」とは、典型的にはあらゆる細胞型に類似して存在するバイオマーカー又はバイオマーカーの群(例えば、ポリヌクレオチド及び/又はポリペプチド)のことである。幾つかの実施態様では、ハウスキーピングバイオマーカーは「ハウスキーピング遺伝子」である。「ハウスキーピング遺伝子」とは本明細書では、その活性が細胞機能の維持に不可欠なタンパク質をコードし、典型的にはあらゆる細胞型に類似して存在する遺伝子又は遺伝子の群のことである。
本明細書で使用される「増幅」とは一般に、所望の配列の複数のコピーを産生するプロセスのことである。「複数のコピー」は少なくとも2つのコピーを意味する。「コピー」は鋳型配列に対して必ずしも完全な配列相補性又は同一性を意味するわけではない。例えば、コピーには、デオキシイノシンなどの類似物、意図的配列変化(例えば、鋳型にハイブリダイズすることが可能であるが相補的ではない配列を含むプライマーを通じて導入される配列変化)、及び/又は増幅中に生じる配列エラーが含まれうる。
用語「診断」は本明細書では、分子状態又は病理学的状態、疾患又は状態(例えば、癌)の同定又は分類を指すのに使用される。例えば、「診断」は特定種類の癌の同定を指すことがある。「診断」は、例えば、組織病理学的基準による、又は分子特長(例えば、バイオマーカー(例えば、特定の遺伝子又は前記遺伝子によりコードされるタンパク質)のうちの1つ又は組合せの発現に特徴のあるサブタイプ)による癌の特定のサブタイプの分類を指すこともある。
試料には、一次細胞もしくは培養細胞又は細胞系統、細胞上澄み、細胞可溶化物、血小板、血清、血漿、硝子体液、リンパ液、滑液、卵胞液、精液、羊水、乳、全血、血液由来細胞、尿、脳脊髄液、唾液、痰、涙、発汗、粘液、腫瘍可溶化物、及び組織培養培地、均質化された組織などの組織抽出物、腫瘍組織、細胞抽出物、ならびにその組合せが含まれるがこれらに限定されない。
「基準試料」、「基準細胞」、「基準組織」、「対照試料」、「対照細胞」、又は「対照組織」とは、本明細書で使用されるように、比較目的で使用される試料、細胞、組織、標準、又はレベルのことである。一実施態様では、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞、又は対照組織は、同じ被験体又は個体の身体(例えば、組織又は細胞)の健康な及び/又は非疾患部分から得られる。例えば、疾患細胞又は組織に隣接する健康な及び/又は非疾患性細胞又は組織(例えば、腫瘍に隣接する細胞又は組織)である。別の実施態様では、基準試料は同じ被験体又は個体の身体の非治療組織及び/又は細胞から得られる。更に別の実施態様では、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞、又は対照組織は被験体でも個体でもない個体の身体(例えば、組織又は細胞)の健康な及び/又は非疾患性部分から得られる。更に別の実施態様では、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞、又は対照組織は、被験体でも個体でもない個体の身体の非治療組織及び/又は細胞から得られる。
語句「実質的に類似する」は、本明細書で使用されるように、当業者であれば2つの値の差を、前記値(例えば、Kd値)により測定される生物学的特徴という文脈内で統計的に有意ではないと見なすほど2つの数値(一般には、1つは分子に関連しもう1つは基準/コンパレーター分子に関連する)間の十分高度な類似性のことである。前記2つの値の差は、基準/コンパレーター値の関数として、例えば、約20%未満、約10%未満、及び/又は約5%未満であってもよい。
語句「実質的に異なる」とは、当業者であれば2つの値の差を、前記値(例えば、Kd値)により測定される生物学的特徴という文脈内で統計的に有意であると見なすほど2つの数値(一般には、1つは分子に関連しもう1つは基準/コンパレーター分子に関連する)間の十分に高度な差のことである。前記2つの値の差は、基準/コンパレーター分子の値の関数として、例えば、約10%よりも大きい、約20%よりも大きい、約30%よりも大きい、約40%よりも大きい、及び/又は約50%よりも大きくてもよい。
本明細書で使用される用語「細胞傷害剤」とは、細胞機能を阻害するもしくは妨害するかつ/又は細胞死もしくは破壊を引き起こす物質のことである。細胞傷害剤には、放射性同位元素(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位元素);化学療法剤もしくは薬物(例えば、メトトレキセート、アドリアマイシン、ビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド)、ドキソルビシン、メルファラン、マイトマイシンC、クロラムブシル、ダウノルビシンもしくは他の挿入剤);増殖阻害剤;核酸分解酵素などの酵素及びその断片;抗生物質;細菌、真菌、植物もしくは動物起源の小分子毒素もしくは酵素的に活性な毒素などの毒素、その断片及び/もしくは変異体も含む;ならびに下に開示される様々な抗腫瘍もしくは抗癌剤が含まれるがこれらに限定されない。
「化学療法剤」とは、癌の治療に有用な化学化合物のことである。化学療法剤の例には、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなどのアルキルスルホン酸塩;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、及びウレドーパ(uredopa)などのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド(triethylenethiophosphoramide)、トリメチロメラミンを含むエチレンイミン及びメチラメラミン(methylamelamines);アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン(bullatacinone));デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標));ベータ−ラパコン;ラパコール;コルヒチン、ベツリン酸;カンプトテシン(合成類似物トポテカン(HYCAMTIN(登録商標))、CPT−11(イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、アセチルカンプトテシン、スコポレチン、及び9−アミノカンプトテシンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン(callystatin);CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼルシン及びビゼレシン合成類似物を含む);ポドフィロトキシン;ポドフィリン酸(podophyllinic acid);テニポシド;クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似物KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチイン(sarcodictyin);スポンギスタチン(spongistatin);クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド(chlorophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビシン(novembichin);フェネステリン(phenesterine)、プレドニマスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチンなどのニトロソウレア;エンジイン抗生物質などの抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特に、カリケアマイシンガンマ1I及びカリケアマイシンオメガI1(例えば、Nicolaouら、Angew.Chem Intl.Ed.Engl.、33:183〜186(1994)参照);CDP323、経口アルファ−4インテグリン阻害剤;ダイネミシン(dynemicin)Aを含むダイネミシン;エスペラミシン;ならびにネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連色素タンパク質エネジイン抗生物質クロモフォア、アクラシノマイシン(aclacinomysins)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン(detorubicin)、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標)、モルフォリノ−ドキソルビシン、シアノモルフォリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ(pyrrolino)−ドキソルビシン、ドキソルビシンHClリポソームインジェクション(DOXIL(登録商標))、リポソーマルドキソルビシン(liposomal doxorubicin)TLC D−99(MYOCET(登録商標))、ペグ化リポソーマルドキソルビシン(CAELYX(登録商標))、及びデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン(esorubicin)、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキセート、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標))、テガフール(UFTORAL(登録商標))、カペシタビン(XELODA(登録商標))、エポチロン、及び5−フルオロウラシル(5−FU)などの抗代謝剤;デノプテリン、メトトレキセート、プテロプテリン、トリメトレキセートなどの葉酸類似物;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似物;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなどのピリミジン類似物;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗アドレナル(anti−adrenals);フォリン酸などの葉酸補液;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド(aldophosphamide glycoside);アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル(bestrabucil);ビスアントレン;エダトレキセート;デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エルフロルニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム:エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン(lonidainine);マイタンシン及びアンサマイトシンなどのメイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロン;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)ポリサッカライド複合体(JHS天然物、Eugene、OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T−2毒素、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標));ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子製剤(ABRAXANE(商標))、及びドセタキセル(TAXOTERE(登録商標));クロランブシル(chloranbucil);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキセート;シスプラチン、オキサリプラチン(例えば、ELOXATIN(登録商標))、及びカルボプラチンなどの白金薬剤;ビンブラスチン(VELBAN(登録商標))、ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標))、ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標))、及びビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))を含む、チューブリン重合が微小管を形成するのを妨げるビンカ;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ロイコボリン;ノバントロン(novantrone);エダトレキセート;ダウノマイシン;アミノプテリン;イバンドロン酸;トポイソメラーゼ阻害剤RES 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標))を含む、レチノイン酸などのレチノイド;クロドロン酸(例えば、BONEFOS(登録商標)又はOSTAC(登録商標))、エチドロン酸(DIDROCAL(登録商標))、NE−58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロン酸(FOSAMAX(登録商標))、パミドロン酸(AREDIA(登録商標))、チルドロン酸(SKELID(登録商標))、又はリセドロン酸(ACTONEL(登録商標))などのビスホスホネート;トロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似物);アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、例えば、PKC−アルファ、Raf、H−Ras、及び上皮増殖因子受容体(EGF−R)などの、異常な細胞増殖に関係するシグナル伝達経路における遺伝子発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド;THERATOPE(登録商標)ワクチン及び遺伝子療法ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)ワクチン、LEUVECTIN(登録商標)ワクチン、及びVAXID(登録商標)ワクチンなどのワクチン;トポイソメラーゼ1阻害剤(例えば、LURTOTECAN(登録商標));rmRH(例えば、ABARELIX(登録商標));BAY439006(ソラフェニブ;Bayer);SU−11248(スニチニブ、SUTENT(登録商標)、Pfizer);ペリフォシン、COX−2阻害剤(例えば、セレコキシブ又はエトリコキシブ)、プロテオソーム阻害剤(例えば、PS341);ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標));CCI−779;ティピファニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;オブリメルセンナトリウムなどのBcl−2阻害剤(GENASENSE(登録商標));ピクサントロン;EGFR阻害剤(下の定義参照);チロシンキナーゼ阻害剤(下の定義参照);ラパマイシンなどのセリン−スレオニンキナーゼ阻害剤(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標));ロナファーニブなどのファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(SCH 6636、SARASAR(商標));ならびに上記の何れかの薬学的に許容される塩、酸又は誘導体;ならびに、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾロンの併用療法を表す略字);ならびにFOLFOX(オキサリプラチン(ELOXATIN(商標))を5−FU及びロイコボリンと併用した治療レジメンを表す略字)などの上記のうちの2つ以上の薬剤の組合せが含まれる。
本明細書に定義される化学療法剤には、癌の増殖を促進することができるホルモンの効果を調節する、減少する、ブロックする又は阻害するように作用する「抗ホルモン剤」又は「内分泌療法」が含まれる。化学療法剤は、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標))、4−ヒドロキシタモキシフェン、トレミフェン(FARESTON(登録商標))、イドキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)、ラロキシフェン(EVISTA(登録商標))、トリオキシフェン(trioxifene)、ケイキシフェン(keoxifene)、及びSERM3などの選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)を含む、混合アゴニスト/アンタゴニストプロファイルを有する抗エストロゲン;フルベストラント(FASLODEX(登録商標))、及びEM800(そのような薬剤はエストロゲン受容体(ER)二量体化をブロックし、DNA結合を阻害し、ERターンオバーを増加させ、及び/又はERレベルを抑制しうる)などのアゴニスト特性のない純粋な抗エストロゲン;ホルメスタン及びエキセメスタン(AROMASIN(登録商標))などのステロイドアロマターゼ阻害剤、ならびにアナストロゾール(anastrazole)(ARIMIDEX(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))及びアミノグルテチミドなどの非ステロイドアロマターゼ阻害剤を含むアロマターゼ阻害剤、ならびに他のアロマターゼ阻害剤にはボロゾール(RIVISOR(登録商標))、酢酸メゲストロール(MEGASE(登録商標))、ファドロゾール、及び4(5)−イミダゾールが含まれる;リュープロリド(LUPRON(登録商標)及びELIGARD(登録商標))、ゴセレリン、ブセレリン、及びトリプテレリンを含む、黄体ホルモン放出ホルモンアゴニスト;酢酸メゲストロール及び酢酸メドロキシプロゲステロンなどのプロゲスチン、ジエチルスチルベストロール及びプレマリンなどのエストロゲン、ならびにフルオキシメステロン、オールトランスレチオニン酸(all transretionic acid)及びフェンレチニドなどのアンドロゲン/レチノイドを含む、性ステロイド;オナプリストン(onapristone);抗プロゲステロン(anti−progesterones);エストロゲン受容体下方調節因子(ERD);フルタミド、ニルタミド及びビカルタミドなどの抗アンドロゲン;ならびに上記の何れかの薬学的に許容される塩、酸又は誘導体;ならびに上記のうちの2つ以上の組合せを含むが、これらに限定されず、ホルモンそれ自体でもよい。
用語「細胞増殖抑制剤」とは、インビトロ又はインビボの何れかにおいて、細胞の増殖を停止する化合物又は組成物を指す。従って、細胞増殖抑制剤は、S期の細胞の割合を有意に減少させるものであってもよい。細胞増殖抑制剤の更なる例は、G0/G1停止又はM期停止を誘導することによって、細胞周期の進行を遮断する薬剤を含む。ヒト化抗Her2抗体のトラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標))はG0/G1停止を誘導する細胞分裂阻害剤の例である。古典的なM期ブロッカーには、ビンカ(ビンクリスチン及びビンブラスチン)、タキサン、及び例えばドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、エトポシド、及びブレオマイシンなどのトポイソメラーゼII阻害剤が含まれる。またG1停止させるある薬剤は、S期停止にも波及し、例えば、DNAアルキル化剤、例えば、タモキシフェン、プレドニゾン、ダカルバジン、メクロレタミン、シスプラチン、メトトレキセート、5−フルオロウラシル、及びアラ−Cである。更なる情報は、The Molecular Basis of Cancer, Mendelsohn及びIsrael, 編、第1章、表題「Cell cycle regulation, oncogene, and antineoplastic drugs」、Murakamiら(WB Saunders: Philadelphia, 1995)の例えば13頁に見出すことができる。タキサン類(パクリタキセル及びドセタキセル)は、共にイチイに由来する抗癌剤である。ヨーロッパイチイに由来するドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、ローン・プーラン ローラー)は、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、ブリストル−マイヤー スクウィブ)の半合成類似体である。パクリタキセル及びドセタキセルは、チューブリン二量体から微小管の集合を促進し、細胞の有糸分裂を阻害する結果となる脱重合を防ぐことによって微小管を安定化にする。
本明細書で使用される場合、用語「EGFR阻害剤」は、EGFRに結合するか又はそうでなければEGFRに直接相互作用し、そのシグナル伝達活性を妨げるか又は減少させる化合物を意味するか、あるいは、「EGFRアンタゴニスト」と呼ばれる。このような薬剤の例は、EGFRに結合する抗体及び小分子を含む。EGFRに結合する抗体の例は、MAb579(ATCC CRL HB 8506)、MAb455(ATCC CRL HB8507)、MAb225(ATCC CRL 8508)、MAb528(ATCC CRL 8509)(米国特許第4943533号、Mendelsohnらを参照)及びその変異体、例えばキメラ化225(C225又はセツキシマブ;ERBITUX(登録商標))及び再形成ヒト225(H225)(国際公開第96/40210号、Imclone Systems Inc.を参照);IMC−11F8,完全ヒトEGFR標的抗体(Imclone);タイプII変異体EGFRに結合する抗体(米国特許第5212290号);米国特許第5891996号に記載されているようなEGFRに結合するヒト化及びキメラ化抗体;及びEGFRに結合するヒト抗体、例えばABX−EGF又はパニツムマブ(国際公開第98/50433,Abgenix/Amgenを参照);EMD55900(Stragliottoら、Eur. J. Cancer 32A:636−640(1996));EMD7200(マツズマブ),EGFR結合についてEGF及びTGF−α双方と競合するEGFRに対するヒト化EGFR(EMD/Merck);ヒトEGFR抗体,HuMax−EGFR(GenMab);E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3及びE7.6.3として知られ、米国特許第6235883号に記載されている完全なヒト抗体;MDX−447(Medarex Inc);及びmAb806又はヒト化mAb806(Johns等,J. Biol. Chem. 279(29):30375−30384(2004))を含む。抗EGFR抗体は細胞傷害剤とコンジュゲートされることができ、よってイムノコンジュゲートを生じる(例えば、欧州特許出願公開第659439A2号、Merck Patent GmbHを参照)。EGFRアンタゴニストは、小分子、例えば米国特許第5616582号、同第5457105号、同第5475001号、同第5654307号、同第5679683号、同第6084095号、同第6265410号、同第6455534号、同第6521620号、同第6596726号、同第6713484号、同第5770599号、同第6140332号、同第5866572号、同第6399602号、同第6344459号、同第6602863号、同第6391874号、同第6344455号、同第5760041号、同第6002008号、及び同第5747498、並びに次のPCT公報:国際公開第98/14451号、国際公開第98/50038号、国際公開第99/09016号、及び国際公開第99/24037号に記載されている化合物を含む。特定の小分子EGFRアンタゴニストは、OSI−774(CP−358774、エルロチニブ,タルセバ(登録商標)Genentech/OSI Pharmaceuticals);PD 183805(CI 1033、2−プロペンアミド、N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−6−キナゾリニル]−,二塩酸塩,Pfizer Inc.);ZD1839、ゲフィチニブ(IRESSATM)4−(3’−クロロ−4’−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン、AstraZeneca);ZM105180((6−アミノ−4−(3−メチルフェニル−アミノ)−キナゾリン、Zeneca);BIBX−1382(N8−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−N2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリミド[5,4−d]ピリミジン−2,8−ジアミン,Boehringer Ingelheim);PKI−166((R)−4−[4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェノール);(R)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン);CL−387785(N−[4−[(3−ブロモフェニル)アミノ]−6−キナゾリニル]−2−ブチナミド);EKB−569(N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−3−シアノ−7−エトキシ−6−キノリニル]−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテナミド)(Wyeth);AG1478(Pfizer);及びAG1571(SU 5271;Pfizer)、二重EGFR/HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ラパチニブ(タイケルブ(TYKERB)(登録商標)、GSK572016又はN−[3−クロロ−4−[(3フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]6[5[[[2メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]−2−フラニル]−4−キナゾリンアミン;グラクソスミスクライン)を含む。
本明細書で用いられる「腫瘍」は、悪性又は良性に関わらず、全ての新生細胞成長及び増殖、及び全ての前癌性及び癌性の細胞及び組織を意味する。「がん」、「がん性」、「増殖性疾患」及び「腫瘍」という用語はここで意味するように相互排他的ではない。
用語「細胞増殖性障害」及び「増殖性疾患」は、ある程度の異常な細胞増殖に関連する障害を言う。一実施態様において、細胞増殖性疾患は癌である。
用語「癌」及び「癌性」は、無秩序な細胞成長/細胞増殖を典型的に特徴とする、哺乳動物における生理学的状態を記述する。がんの例には、限定されないが、癌腫、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫)、芽細胞腫、肉腫、及び白血病を含む。そのような癌のより具体的な例は、扁平上皮がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜がん、肝細胞がん、消化器がん、膵臓がん、神経膠腫、子宮頚がん、卵巣がん、肝臓がん、膀胱がん、肝癌、乳がん、結腸がん、結腸直腸がん、子宮内膜又は子宮癌、唾液腺癌、腎臓がん、肝臓がん、前立腺がん、外陰がん、甲状腺がん、肝癌、白血病、及びその他のリンパ増殖性疾患、及び様々な型の頭頸部がんを包含する。
用語「結腸腫瘍」又は「結腸がん」は、結腸の任意の腫瘍又はがん(盲腸から直腸までの大腸)を指す。
用語「結腸直腸腫瘍」又は「結腸直腸がん」は、結腸(盲腸から直腸までの大腸)及び直腸を含む大腸の任意の腫瘍又はがんを指し、例えば、腺癌及び一般的でない形態のリンパ腫及び扁平上皮癌などを含む。
薬剤、例えば、薬学的製剤の「有効量」とは、所望の治療的又予防的結果を達成するために必要な用量及び期間での有効な量を指す。
用語「薬学的製剤」は、その中に有効で含有される活性成分の生物学的活性を許容するような形態であって、製剤を投与する被験体にとって許容できない毒性である他の成分を含まない調製物を指す。
「薬学的に許容可能な担体」は、被験体に非毒性であり、有効成分以外の薬学的製剤中の成分を指す。薬学的に許容される担体は、限定されないが、緩衝剤、賦形剤、安定剤、又は保存剤を含む。
「個体」又は「被験体」は、哺乳動物である。哺乳動物は、限定されないが、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌ、及びウマ)、霊長類(例えば、ヒト、及びサルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、並びにげっ歯類(例えば、マウス及びラット)を含む。ある実施態様において、個体又は被験体はヒトである。
本明細書で使用されるように、「治療」(及び、「治療する(treat)」又は「治療すること(treating)」などのその文法的変形)とは、治療を受けている個体の自然経過を変える試みにおける臨床的介入のことであり、予防のために又は臨床病理の経過中に実施することができる。治療の望ましい効果には、疾患の発生又は再発を予防すること、症状の軽減、疾患のいかなる直接的又は間接的病理学的結果も減少すること、転移を予防すること、疾患進行の速度を減少すること、疾患状態の寛解又は緩和、及び寛解又は予後改善が含まれるが、これらに限定されない。幾つかの実施態様では、本発明の抗体は、疾患の発生を遅延させる又は疾患の進行を遅らせるために使用される。
「減少させる」又は「阻害する」は、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又はそれよりも多い全体的減少を引き起こす能力を意味する。幾つかの実施態様において、減少させる又は阻害するとは、基準(例えば、生物学活性(例えば、wntシグナル伝達)又は結合の基準レベル)に対する相対的減少を言及することができる。幾つかの実施態様において、減少させる又は阻害するとは、治療する疾患の症状、転移の存在又は大きさ、又は原発腫瘍のサイズを言及することができる。
当業者によって理解されるように、本明細書中の「およそ(約)」の値又はパラメーターへの言及は、その値又はパラメーター自体に対する実施態様を含む(及び説明する)。例えば、「およそ(約)X」との記載には「X」の記載が含まれる。
本明細書に記載される本発明の態様及び実施態様は、態様及び実施態様「からなる」及び/又は「本質的になる」を含む。本明細書で使用されるように、単数形の「a」、「an」及び「the」は、特に指示がない限り、複数への参照が含まれる。
II.組成物及び方法
本明細書中で提供されるのは、抗RSPO抗体及びその使用である。ある実施態様において、RSPO2及び/又はRSPO3に結合する抗体が提供される。提供される抗体は、例えば、結腸直腸がんなどのがんの診断又は治療のために、有用である。
幾つかの態様において、本明細書に提供されるのは抗RSPO抗体のパネルである。限定されないが、RSPO2及び/又はRSPO3に結合する能力、IHCによってRSPO2及び/又はRSPO3を検出する能力、RSPO2及び/又はRSPO3とLGRポリペプチド、例えばLGR4及び/又はLGR5との相互作用を阻害する能力、RSPO2及び/又はRSPO3とE3ユビキチナーゼポリペプチド、例えばRNF43及び/又はZNRF3との相互作用を阻害する能力、並びにRSPO2、RSPO3、RSPO2多型、及び/又はRSPO2転座産物、及びサブセットによって刺激されるwntシグナル伝達を阻害する能力に基づく複数の特性において特徴づけられる抗体のパネルが同定された。
一態様において、本明細書に提供されるのは、RSPO2及び/又はRSPO3に結合する単離された抗体である。幾つかの実施態様において、抗体はRSPO2に結合する。幾つかの実施態様において、抗体はRSPO2に結合し、RSPO3には有意に結合しない。幾つかの実施態様において、抗体はRSPO3に結合する。幾つかの実施態様において、抗体はRSPO3に結合し、RSPO2には有意に結合しない。幾つかの実施態様において、抗体はRSPO2とRSPO3の両方に結合する。幾つかの実施態様において、抗体は、多重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、多重特異性抗体は二重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、二重特異性抗体は、RSPO2に結合する第一の可変ドメイン、及びRSPO3に結合する第二の可変ドメインを含む。
ある実施態様において、RSPO2及び/又はRSPO3に結合する抗体は、RSPO2に結合する抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体はRSPO2に結合し、ここでRSPO2は配列番号1に記載の配列を有する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体はRSPO2に結合し、ここでRSPO2はシグナルペプチド配列を欠いている(例えば、配列番号1のアミノ酸22−243内のアミノ酸に結合する)。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2の一以上のフリン様システインリッチドメインに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、配列番号1のアミノ酸34から134内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、配列番号1のアミノ酸39から134内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、配列番号1のアミノ酸34から84内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、配列番号1のアミノ酸90から134内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2のトロンボスポンジン1型ドメインに結合しない(例えば、配列番号1のアミノ酸144−204内の領域に結合しない)。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2のトロンボスポンジン1型ドメインに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、配列番号1のアミノ酸144−204内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、wntシグナル伝達を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、個体におけるwntシグナル伝達を阻害し、及び/又はRSPO2多型(例えば、RSPO2 L186P多型)を有するがんを阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害しない(例えば、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上へのRSPO2の結合を増強する)。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2と、シンデカン(例えば、Sdc4)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害し、RSPO2と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害する(例えば、11F11、36D2、49G5、及び/又は26E11)。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、RSPO2と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害し、RSPO2と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害しない(例えば、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上へのRSPO2の結合を増強する)(例えば、1A1)。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、がん幹細胞の増殖を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2抗体は、がん細胞(例えば、がん幹細胞)の分化(例えば、前駆細胞への最終分化及び/又は分化)を誘導し及び/又は促進する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、がん細胞(例えば、がん幹細胞)の腸細胞、杯細胞、及び/又は腸内分泌細胞への分化を誘導し及び/又は促進する。
ある実施態様において、RSPO2及び/又はRSPO3に結合する抗体は、RSPO3に結合する抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体はRSPO3に結合し、ここでRSPO3は配列番号2に記載の配列を有する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体はRSPO3に結合し、ここでRSPO3はシグナルペプチド配列を欠いている(例えば、配列番号2のアミノ酸22−272内のアミノ酸に結合する)。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3の一以上のフリン様システインリッチドメインに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号2のアミノ酸35から135内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号2のアミノ酸35から86内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号2のアミノ酸92から135内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3のトロンボスポンジン1型ドメインに結合しない(例えば、配列番号2のアミノ酸147−207内のアミノ酸に結合しない)。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3のトロンボスポンジン1型ドメインに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号2のアミノ酸147−207内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、wntシグナル伝達を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害しない(例えば、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上へのRSPO3の結合を増強する)。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3と、シンデカン(例えば、Sdc4)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害し、RSPO3と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、がん幹細胞の増殖を阻害する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、がん細胞(例えば、がん幹細胞)の分化(例えば、前駆細胞への最終分化及び/又は分化)を誘導し及び/又は促進する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、がん細胞(例えば、がん幹細胞)のTA細胞への分化を誘導し及び/又は促進する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、がん細胞(例えば、がん幹細胞)の腸細胞、杯細胞、及び/又は腸内分泌細胞への分化を誘導し及び/又は促進する。
幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号2のアミノ酸49から108内の領域に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のSer49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys108から選択される一以上のアミノ酸を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のアミノ酸Ser49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys108を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3のアミノ酸残基(例えば、配列番号2):Ser49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys108を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のSer49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94、Lys97及びLys108から選択される一以上のアミノ酸を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のアミノ酸Ser49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94、Lys97及びLys108を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のSer49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys108の一以上のアミノ酸から4オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3のアミノ酸残基(例えば、配列番号2):Ser49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys108から4オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のSer49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94、Lys97及びLys108の一以上のアミノ酸から4オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3のアミノ酸残基(例えば、配列番号2):Ser49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Ile73、Gly74、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94、Lys97及びLys108から4オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のAsn52、Leu55、Phe63、Gln72、Tyr89、Pro90、Asp91、Lys94及びLys97の一以上のアミノ酸から3.5オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のAsn52、Leu55、Phe63、Gln72、Tyr89、Pro90、Asp91、Lys94及びLys97から3.5オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のGln72、Pro90、Asp91及びLys94の一以上のアミノ酸から3オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のGln72、Pro90、Asp91及びLys94から3オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、上記に提供された一以上のアミノ酸から約4、3.75、3.5、3.25、又は3オングストロームの何れかに位置する。幾つかの実施態様において、一以上のアミノ酸及び/又は一以上のアミノ酸残基は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、及び/又は12のアミノ酸及び/又はアミノ酸残基の何れかである。幾つかの実施態様において、エピトープは結晶学(例えば、実施例に記載の結晶学的方法)によって決定される。
幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号2のアミノ酸47から108内のアミノ酸に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のThr47、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Asn93、Lys94、Lys97及びLys108から選択される一以上のアミノ酸を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のアミノ酸Thr47、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Asn93、Lys94、Lys97及びLys108を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体は、RSPO3のアミノ酸残基(例えば、配列番号2):Thr47、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Asn93、Lys94、Lys97及びLys108を含むエピトープに結合する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のSer49、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Asn93、Lys94、Lys94及びLys108の一以上のアミノ酸から4オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3のアミノ酸残基(例えば、配列番号2):Thr47、Asn52、Cys54、Leu55、Ser56、Phe63、Leu65、Gln72、Tyr84、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Asn93、Lys94、Lys97及びLys108から4オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のThr47、Asn52、Leu55、Phe63、Gln72、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys97の一以上のアミノ酸から3.5オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のアミノ酸Thr47、Asn52、Leu55、Phe63、Gln72、Tyr89、Pro90、Asp91、Ile92、Lys94及びLys97から3.5オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のThr47、Leu55、Gln72、Pro90、Asp91及びLys94の一以上のアミノ酸から3オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、RSPO3(例えば、配列番号2)のアミノ酸Thr47、Leu55、Gln72、Pro90、Asp91及びLys94から3オングストローム以内に位置する。幾つかの実施態様において、RSPO3に結合した抗RSPO3抗体は、上記に提供された一以上のアミノ酸から約4、3.75、3.5、3.25、又は3オングストロームの何れかに位置する。幾つかの実施態様において、一以上のアミノ酸及び/又は一以上のアミノ酸残基は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、及び/又は12のアミノ酸及び/又はアミノ酸残基の何れかである。幾つかの実施態様において、抗RSPO3抗体はまた、RSPO2に結合する。幾つかの実施態様において、エピトープは結晶学(例えば、実施例に記載の結晶学的方法)によって決定される。
幾つかの実施態様において、結晶学的によって決定されるエピトープは、RSPO3のアミノ酸M33−E210を用いて決定される。幾つかの実施態様において、結晶学的によって決定されるエピトープは、100nLのシッティングドロップを使用して複数の疎行列結晶スクリーンを設定するLabcyte Echo液体ハンドラーを用いて行われる。スクリーンは、18℃で保存された。幾つかの実施態様において、結晶は、母液として100mMのMIBのpH9及び25%PEG1500を含有するドロップ中で得ることができる。幾つかの実施態様において、結晶は、母液として200mMのギ酸ナトリウム及び20%(w/v)のPEG3,350を含有するドロップ中で得ることができる。幾つかの実施態様において、結晶は回収され、10秒間、抗凍結剤溶液に浸漬され、液体窒素中で急速凍結されうる。幾つかの実施態様において、抗凍結剤溶液は、1μLの70%グリセロールを1.8μLのリザーバー溶液と混合することによって作ることができる。幾つかの実施態様において、結晶は、PEGベースの条件で、例えば、約20−25%のPEG3,350中で成長させることができる。幾つかの実施態様において、結晶は、約20%のPEG6000、約20−25%のPEG4000、及び約25%のPEG1500中で成長させることができる。幾つかの実施態様において、pHは、約3.5−9の範囲、例えば、約7から約8の間であってもよい。幾つかの実施態様において、塩濃度は、約200mMである。
ある実施態様において、RSPO2及び/又はRSPO3に結合する抗体は、RSPO2及びRSPO3に結合する抗体(例えば、抗RSPO2/3抗体)である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、配列番号1に記載の配列を有するRSPO2に結合し、配列番号2に記載の配列を有するRSPO3に結合する。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、wntシグナル伝達を阻害する。
幾つかの態様において、抗体は、RSPO2及びRSPO3の両方と交差反応することができると同定された。これらの抗RSPO2/3抗体の活性の非限定的な例は、RSPO2及びRSPO3に結合し、IHCによってRSPO2及びRSPO3を検出し、RSPO2及びRSPO3とLGRポリペプチド、例えばLGR4及び/又はLGR5との相互作用を阻害し、RSPO2及びRSPO3とE3ユビキチナーゼポリペプチド、例えばRNF43及び/又はZNRF3との相互作用を阻害し、及び/又はRSPO2、RSPO3、RSPO2多型、及びRSPO2転座産物によって刺激されるwntシグナル伝達を阻害する能力を含む。
当業者であれば、幾つかの実施態様において、任意の抗RSPO2抗体及び/又は抗RSPO3抗体は、抗体形態、特に、RSPO2及びRSPO3の両方との反応性を可能にするであろう二重特異性形態に操作することができることを更に理解するであろう。これらの抗RSPO2/3二重特異性抗体は、RSPO2及びRSPO3に結合し、IHCによってRSPO2及びRSPO3を検出し、RSPO2及びRSPO3とLGRポリペプチド、例えばLGR4及び/又はLGR5との相互作用を阻害し、RSPO2及びRSPO3とE3ユビキチナーゼポリペプチド、例えばRNF43及び/又はZNRF3との相互作用を阻害し、及び/又はRSPO2、RSPO3、RSPO2多型、及びRSPO2転座産物によって刺激されるwntシグナル伝達を阻害する能力を含むことができる。
抗RSPO2/3抗体の何れかの幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、RSPO2及びRSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗体は、デュアルアーム抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、各可変ドメインに25E11の六つのHVRを含む第一及び第二の可変ドメインを含む。幾つかの実施態様において、抗体は二重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、5D6又は5E11の六つのHVRを含む第一の可変ドメイン及び36D2の六つのHVRを含む第二の可変ドメインを含む。
抗RSPO2/3抗体の何れかの幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、RSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害し、RSPO2と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害しない(例えば、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上へのRSPO2の結合を増強する)。幾つかの実施態様において、抗体は二重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、5D6又は5E11の六つのHVRを含む第一の可変ドメイン及び1A1の六つのHVRを含む第二の可変ドメインを含む。
抗RSPO2/3抗体の何れかの幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、RSPO2及びRSPO3と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗体は、デュアルアーム抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、各可変ドメインに25E11の六つのHVRを含む第一及び第二の可変ドメインを含む。幾つかの実施態様において、抗体は二重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、5D6又は5E11の六つのHVRを含む第一の可変ドメイン及び36D2又は1A1の六つのHVRを含む第二の可変ドメインを含む。
抗RSPO2/3抗体の何れかの幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、RSPO2及びRSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上及びRSPO2との相互作用を阻害し、RSPO2及びRSPO3と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害する。幾つかの実施態様において、抗体は、デュアルアーム抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、各可変ドメインに25E11の六つのHVRを含む第一及び第二の可変ドメインを含む。幾つかの実施態様において、抗体は二重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、5D6又は5E11の六つのHVRを含む第一の可変ドメイン及び36D2の六つのHVRを含む第二の可変ドメインを含む。
抗RSPO2/3抗体の何れかの幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、RSPO3と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上及びRSPO2との相互作用を阻害し、RSPO2及びRSPO3と、膜貫通E3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43の一以上)との相互作用を阻害し、RSPO2と、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上との相互作用を阻害しない(例えば、LGR4、LGR5、及び/又はLGR6の一以上へのRSPO2の結合を増強する)。幾つかの実施態様において、抗体は二重特異性抗体である。幾つかの実施態様において、抗RSPO2/3抗体は、5D6又は5E11の六つのHVRを含む第一の可変ドメイン及び1A1の六つのHVRを含む第二の可変ドメインを含む。
一態様において、本明細書に提供されるのは、抗体4H1、4D4、5C2、5D6、5E11、6E9、21C2、及び/又は26E11の一以上と同じ又は重複するエピトープに結合する抗RSPO3抗体である。更に、一態様において、本明細書に提供されるのは、RSPO3への結合について、抗体4H1、4D4、5C2、5D6、5E11、6E9、21C2、及び/又は26E11の一以上と競合する抗RSPO3抗体である。一態様において、本明細書に提供されるのは、抗体1A1、11F11、26E11、36D2、及び/又は49G5の一以上と同じ又は重複するエピトープに結合する抗RSPO2抗体である。更に、一態様において、本明細書に提供されるのは、RSPO2への結合について、抗体1A1、11F11、26E11、36D2,及び/又は49G5の一以上と競合する抗RSPO2抗体である。一態様において、本明細書に提供されるのは、1A1と同じ又は重複するエピトープに結合する抗RSPO2抗体である。更に、一態様において、本明細書に提供されるのは、RSPO2への結合について、1A1と競合する抗RSPO2抗体である。幾つかの実施態様において、抗体は、BIACORE、競合ELISA、及び/又は本明細書に記載される当該分野で周知の任意の他の方法により、別の抗体と結合について競合する。エピトープを決定する方法は、当該分野で公知であり、本明細書中に記載される。幾つかの実施態様において、エピトープは、線状エピトープである。幾つかの実施態様において、エピトープは、立体構造的エピトープである。幾つかの実施態様において、エピトープは、ペプチド断片に結合する抗体によって決定される。幾つかの実施態様において、エピトープは、質量分析によって決定される。幾つかの実施態様において、エピトープは結晶学(例えば、結晶構造の解析)によって決定される。
モノクローナル抗体4H1及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号7から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号89及び配列番号90のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体4D4及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号13のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号13のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号13のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号13のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号13のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号13のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号16のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号13から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号91及び配列番号92のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体5C2及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号20のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号21のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号17のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号18のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号19のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号20のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号21のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号19のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号19のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号21のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号20のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号21のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号17のアミノ酸配列を含むHVR− L1;(b)配列番号18のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号19のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号17のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号18のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号19のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号20のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号21のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号17のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号18のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号19のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号20のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号21のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号22のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号17のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号18のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号19から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号93及び配列番号94のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体5D6及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号28のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号25から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号188のアミノ酸配列を含む。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号189のアミノ酸配列を含む。
一態様において、本発明は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。別の実施態様において、抗体は、配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号188のアミノ酸配列を含む。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号189のアミノ酸配列を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号188又は配列番号189から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号188のアミノ酸配列を含む。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号189のアミノ酸配列を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号188又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号25から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号188のアミノ酸配列を含む。幾つかの実施態様において、HVR−H3は、配列番号189のアミノ酸配列を含む。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号95及び配列番号96のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
上記実施態様の何れかにおいて、抗RSPO3抗体はヒト化されている。一実施態様において、抗RSPO3抗体は、上記実施態様の何れかに記載のHVRを含み、更に、ヒトアクセプターフレームワーク、例えばヒト免疫グロブリンのフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワークを含む。ある実施態様において、ヒトアクセプターフレームワークは、ヒトVLカッパIコンセンサス(VLKI)フレームワーク及び/又はVHフレームワークVH1である。ある実施態様において、ヒトアクセプターフレームワークは、以下の変異の何れか一を含む、ヒトVLカッパIコンセンサス(VLKI)フレームワーク及び/又はVHフレームワークVH1である。
別の態様において、抗RSPO3抗体は、配列番号191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213又は215のアミノ酸配列に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある実施態様において、配列番号191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、又は215のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性を有するVH配列は、参照配列に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む抗RSPO3抗体は、RSPO3へ結合する能力を保持する。ある実施態様において、総計1から10のアミノ酸が、配列番号191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、又は215において、置換され、挿入され、及び/又は欠失している。ある実施態様において、総計1から5のアミノ酸が、配列番号191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、又は215において、置換され、挿入され、及び/又は欠失している。ある実施態様において、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の領域で(すなわちFR内で)生じる。任意で、抗PRO3抗体は、配列番号191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、又は215のVH配列を、その配列の翻訳後修飾を含み、含む。特定の実施態様において、VHは、(a)配列番号26のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号27のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号28、配列番号188、又は配列番号189のアミノ酸配列を含むHVRーH3から選択される一つ、二つ、又は三つのHVRを含む。
別の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、該抗体は、配列番号190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212又は214のアミノ酸配列に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある実施態様において、配列番号190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、又は214のアミノ酸配列に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性を有するVL配列は、参照配列に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む抗RSPO3抗体は、RSPO3へ結合する能力を保持する。ある実施態様において、総計1から10のアミノ酸が、配列番号190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、又は214において、置換され、挿入され、及び/又は欠失している。ある実施態様において、総計1から5のアミノ酸が、配列番号190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、又は214において、置換され、挿入され、及び/又は欠失している。ある実施態様において、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の領域で(すなわちFR内で)生じる。任意で、抗PRO3抗体は、配列番号190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、又は214のVL配列を、その配列の翻訳後修飾を含み、含む。特定の実施態様において、VLは、(a)配列番号23のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号24のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号25のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される一つ、二つ、又は三つのHVRを含む。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。
一実施態様において、抗体は、配列番号190及び配列番号191のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号192及び配列番号193のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号194及び配列番号195のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号196及び配列番号197のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号198及び配列番号199のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号200及び配列番号201のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号202及び配列番号203のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号204及び配列番号205のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号206及び配列番号207のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号208及び配列番号209のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号210及び配列番号211のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号212及び配列番号213のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。一実施態様において、抗体は、配列番号214及び配列番号215のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
更なる態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供される抗RSPO3抗体と同じエピトープに結合する抗体である。例えば、ある実施態様において、配列番号191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、又は215のVH配列及び配列番号190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、又は214のVL配列をそれぞれ含む抗RSPO3抗体と同じエピトープに結合する抗体が提供される。幾つかの実施態様において、エピトープは、結晶学によって決定される。
本発明の更なる態様では、上記実施態様の何れかに記載の抗RSPO3抗体は、ヒト抗体を含むモノクローナル抗体である。一実施態様において、抗RSPO3抗体は、抗体断片、例えば、Fv、Fab、Fab’、scFv、ダイアボディ、又はF(ab’)2断片である。その他の実施態様において、抗体は、全長抗体、例えば、IgG1抗体、IgG2a抗体又は本明細書において定義される他の抗体クラス又はアイソタイプである。
モノクローナル抗体5E11及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号32のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号33のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号29のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号30のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号31のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号32のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号33のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号31のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号31のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号33のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号32のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号33のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号29のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号30のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号31のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号29のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号30のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号31のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号32のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号33のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号29のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号30のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号31のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号32のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号33のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号34のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号29のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号30のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号31から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号97及び配列番号98のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体6E9及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号38のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号39のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号35のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号36のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号37のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号38のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号39のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号37のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号37のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号39のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号38のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号39のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号35のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号36のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号37のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号35のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号36のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号37のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号38のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号39のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号35のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号36のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号37のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号38のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号39のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号40のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号35のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号36のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号37から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号99及び配列番号100のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体21C2及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号44のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号45のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号41のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号42のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号43のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号44のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号45のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号43のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号43のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号45のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号44のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号45のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号41のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号42のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号43のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号41のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号42のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号43のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号44のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号45のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号41のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号42のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号43のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号44のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号45のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号46のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号41のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号42のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号101及び配列番号102のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体26E11及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号50のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号51のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号47のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号48のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号49のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO2/3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号50のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号51のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号49のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号49のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号51のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号50のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号51のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号47のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号48のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号49のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号47のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号48のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号49のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号50のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号51のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号47のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号48のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号49のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号50のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号51のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号47のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号48のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号49から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO2/3抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号103及び配列番号104のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
抗RSPO3モノクローナル抗体及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号80のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号81のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号77のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号78のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号80のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号81のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号81のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号80のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号81のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号77のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号78のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号77のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号78のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号80のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号81のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号77のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号78のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号80のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号81のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号82のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号77のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号78のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号79から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号86のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号87のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号83のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号84のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号85のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO3抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号86のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号87のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号85のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号85のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号87のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号86のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号87のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号83のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号84のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号85のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号83のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号84のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号85のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号86のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号87のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号83のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号84のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号85のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号86のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号87のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号88のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号83のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号84のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号85から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
モノクローナル抗体1A1及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号56のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号53のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号54のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO2抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号56のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号56のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号53のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号54のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号53のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号54のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号56のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号53のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号54のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号56のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号58のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号53のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号54のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号55から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO2抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号105及び配列番号106のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
一態様において、本発明は、(a)配列番号62のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号59のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号60のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO2抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号62のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号62のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号59のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号60のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号59のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号60のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号62のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号59のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号60のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号62のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号59のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号60のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号61から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO2抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号107及び配列番号108のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体36D2及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号68のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号65のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号66のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号67のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO2抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号68のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号67のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号67のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号68のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号65のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号66のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号67のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号65のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号66のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号67のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号68のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号65のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号66のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号67のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号68のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号65のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号66のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号67から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO2抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号109及び配列番号110のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
モノクローナル抗体49G5及びその他の特定の抗体の実施態様
一態様において、本発明は、(a)配列番号74のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号75のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、又は六つのHVRを含む抗RSPO2抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号74のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号75のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号75のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号74のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号75のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号74のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号75のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;及び(b)(i)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号74のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号75のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号76のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号73から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗RSPO2抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかに記載のVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号111及び配列番号112のそれぞれVH及びVL配列を、それらの配列の翻訳後修飾を含み、含む。
上記実施態様の何れかにおいて、抗RSPO抗体はヒト化されている。例えば、上記抗RSPO抗体の何れかのヒト化型。一実施態様において、抗RSPO抗体は、上記実施態様の何れかに記載のHVRを含み、更に、アクセプターヒトフレームワーク、例えばヒト免疫グロブリンのフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワークを含む。
本発明の更なる態様では、上記実施態様の何れかに記載の抗RSPO抗体は、キメラ、ヒト化又はヒト抗体を含むモノクローナル抗体である。一実施態様において、抗RSPO抗体は、抗体断片、例えば、Fv、Fab、Fab’、scFv、ダイアボディ、又はF(ab’)2断片である。その他の実施態様において、抗体は、全長抗体、例えば、インタクトなIgG1抗体又はIgG2a抗体又は本明細書において定義される他の抗体クラス又はアイソタイプである。
更なる態様にて、以下のセクション1−7で説明されるように、上記実施態様の何れかに記載の抗RSPO抗体は、単独又は組み合わせで、任意の特徴を組み込むことができる。
1.抗体親和性
ある実施態様において、本明細書において与えられる抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば、10−8M未満、例えば、10−8Mから10−13M、例えば、10−9Mから10−13M)の解離定数(Kd)を有する。
一実施態様において、Kdは放射性標識抗原結合アッセイ(RIA)によって測定される。一実施態様において、RIAは、目的の抗体のFabバージョン及びその抗原により実施される。例えば、抗原に対するFabの溶液結合親和性は、非標識抗原の滴定シリーズの存在下でFabを最小濃度の(125I)−標識抗原で平衡にし、次に結合抗原を抗Fab被覆プレートで捕捉することにより測定される(例えば、Chenら、J.Mol.Biol.293:865〜881(1999)参照)。前記アッセイの条件を確立するため、MICROTITER(登録商標)マルチウェルプレート(Thermo Scientific)は、50mMの炭酸ナトリウム(pH9.6)中5μg/mlの捕捉抗Fab抗体(Cappel Labs)で一晩被覆され、それに続いて室温(およそ23℃)で2から5時間、PBS中2%(w/v)ウシ血清アルブミンでブロックされる。非吸着性プレート(Nunc#269620)では、100pM又は26pMの(125I)−抗原は対象のFabの段階希釈を用いて混合される(例えば、Prestaら、Cancer Res.57:4593〜4599(1997)における抗VEGF抗体、Fab−12の評価と一致する)。次に、対象のFabは一晩インキュベートされるが、インキュベーションは平衡に達していることを確実にするためにさらに長い期間(例えば、約65時間)続いてもよい。その後、前記混合物は室温でのインキュベーション(例えば、1時間)のために捕捉プレートに移される。次に、溶液は取り除かれ、プレートはPBS中0.1%のポリソルベート20(TWEEN−20(登録商標))で8回洗浄される。プレートが乾燥すると、150μl/ウェルのシンチラント(MICROSCINT−20(商標);Packard)が添加され、プレートは10分間TOPCOUNT(商標)ガンマカウンター(Packard)上で計測される。最大結合の20%以下を与えるそれぞれのFabの濃度が、競合結合アッセイにおいて使用するために選択される。
別の実施態様によれば、Kdは、BIACORE(登録商標)表面プラズモン共鳴アッセイを用いて測定される。例えば、BIACORE(登録商標)−2000又はBIACORE(登録商標)−3000(BIAcore, Inc., Piscataway, NJ)を用いるアッセイが、〜10反応単位(RU)で固定した抗原CM5チップを用いて25℃で実施される。一実施態様において、カルボキシメチル化デキストランバイオセンサーチップ(CM5、BIACORE,Inc.)は、供給業者の使用説明書に従って、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)及びN−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)で活性化される。抗原は、流量5μl/分での注入前に10mMの酢酸ナトリウム、pH4.8で5μg/ml(約0.2μM)まで希釈されて、およそ10応答単位(RU)の連結タンパク質を達成する。抗原の注入に続いて、1Mのエタノールアミンが注入されて、未反応基をブロックする。動態測定では、Fabの2倍の段階希釈液(0.78nMから500nM)が、25℃、流量およそ25μl/分で、0.05%ポリソルベート20(TWEEN−20(登録商標))界面活性剤(PBST)と一緒にPBSに注入される。会合速度(kon)及び解離速度(koff)は、会合及び解離センサーグラムを同時に適合させることにより、単純な1対1Langmuir結合モデル(BIACORE(登録商標)Evaluation Softwareバージョン3.2)を使用して計算される。平衡解離定数(Kd)は比koff/konとして計算される。例えば、Chenら、J.Mol.Biol.293:865〜881(1999)を参照されたい。上記の会合速度(on−rate)が表面プラズモン共鳴アッセイにより106M−1s−1を超える場合、会合速度は、流動停止を備えたスペクトロフォメーター(spectrophometer)(Aviv Instruments)又は撹拌キュベットを備えた800シリーズSLM−AMINCO(商標)分光光度計(ThermoSpectronic)などの分光計において測定される場合、漸増濃度の抗原の存在下、25℃でPBS中20nMの抗−抗原抗体(Fab形態)、pH7.2の蛍光放出強度の増加又は減少を測定する(励起=295nm;放出=340nm、16nmバンドパス)蛍光消光技術を使用することにより決定することができる。
2.抗体断片
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は抗体断片である。抗体断片には、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2、Fv及びscFv断片ならびに下に記載される他の断片が含まれるが、これらに限定されない。ある種の抗体断片の概説については、Hudsonら、Nat.Med.9:129〜134(2003)を参照されたい。scFv断片の概説については、例えば、Pluckthun、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies、第113巻、Rosenburg及びMoore編、(Springer−Verlag、New York)、269〜315ページ(1994)を参照されたい。国際公開第93/16185号;ならびに米国特許第5571894号及び米国特許第5587458号も参照されたい。サルベージ受容体結合エピトープ残基を含みインビボ半減期が増大しているFab及びF(ab’)2断片の考察については、米国特許第5869046号を参照されたい。
ダイアボディは、二価又は二重特異性のこともある2つの抗原結合部位のある抗体断片である。例えば、EP404,097;国際公開第1993/01161号;Hudsonら、Nat.Med.9:129〜134(2003);及びHollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444〜6448(1993)を参照されたい。トリアボディ及びテトラボディもHudsonら、Nat.Med.9:129〜134(2003)に記載されている。
単一ドメイン抗体は、抗体の重鎖可変ドメインの全てもしくは一部又は軽鎖可変ドメインの全てもしくは一部を含む抗体断片である。ある特定の実施態様では、単一ドメイン抗体はヒト単一ドメイン抗体である(Domantis,Inc.、Waltham、MA;例えば、米国特許第6248516号を参照)。
抗体断片は、本明細書に記載されているように、インタクトな抗体のタンパク質消化及び組換え宿主細胞(例えば、大腸菌(E.coli)又はファージ)による産生を含むがこれらに限定されない種々の技法により作製することができる。
3.キメラ及びヒト化抗体
ある特定の実施態様では、本明細書に提供される抗体はキメラ抗体である。ある種のキメラ抗体は、例えば、米国特許第4816567号及びMorrisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、81:6851〜6855(1984)に記載されている。一例では、キメラ抗体は非ヒト可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、又はサルなどの非ヒト霊長類由来の可変領域)及びヒト定常領域を含む。更なる例では、キメラ抗体は、クラス又はサブクラスが親抗体のクラス又はサブクラスから変えられている「クラス転換された」抗体である。キメラ抗体にはその抗原結合断片が含まれる。
ある特定の実施態様では、キメラ抗体はヒト化抗体である。典型的には、非ヒト抗体は、ヒトへの免疫原性を抑えるために親非ヒト抗体の特異性及び親和性を保持したままヒト化される。一般的には、ヒト化抗体は、HVR、例えば、CDR(又はその部分)が非ヒト抗体由来でFR(又はその部分)がヒト抗体配列由来である1つ又は複数の可変ドメインを含む。ヒト化抗体は、場合によって、ヒト定常領域の少なくとも一部も含むことになる。幾つかの実施態様では、ヒト化抗体中の一部のFR残基は、例えば、抗体特異性又は親和性を回復又は改善するために非ヒト抗体(例えば、HVR残基が由来する抗体)由来の対応する残基で置換される。
ヒト化抗体及びそれを作製する方法は、例えば、Almagro及びFransson、Front.Biosci.13:1619〜1633(2008)で概説されており、例えば、Riechmannら、Nature 332:323〜329(1988);Queenら、Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 86:10029〜10033(1989);米国特許第5821337号、米国特許第7527791号、米国特許第6982321号、及び米国特許第7087409号;Kashmiriら、Methods 36:25〜34(2005)(特異性決定領域(CDR)移植法を記載している);Padlan、Mol.Immunol.28:489〜498(1991)(「リサーフェイシング」を記載している);Dall’Acquaら、Methods 36:43〜60(2005)(「FRシャフリング」を記載している);ならびにOsbournら、Methods 36:61〜68(2005)及びKlimkaら、Br.J.Cancer、83:252〜260(2000)(FRシャフリングへの「誘導選択」アプローチを記載している)に更に記載されている。
ヒト化のために使用されうるヒトフレームワーク領域には、「ベストフィット」法を使用して選択されるフレームワーク領域(Simsら、J.Immunol.151:2296(1993));軽鎖又は重鎖可変領域の特定のサブグループのヒト抗体のコンセンサス配列由来のフレームワーク領域(Carterら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89:4285(1992);及びPrestaら、J.Immunol.、151:2623(1993));ヒト成熟(体細胞的に変異した)フレームワーク領域又はヒト生殖系列フレームワーク領域(Almagro及びFransson、Front.Biosci.13:1619〜1633(2008));及びFRライブラリーをスクリーニングすることに由来するフレームワーク領域(Bacaら、J.Biol.Chem.272:10678〜10684(1997)及びRosokら、J.Biol.Chem.271:22611〜22618(1996))が含まれるが、これらに限定されない。
4.ヒト抗体
ある特定の実施態様では、本明細書に提供される抗体はヒト抗体である。ヒト抗体は当技術分野で公知の種々の技術を使用して産生することができる。ヒト抗体は一般的には、van Dijk及びvan de Winkel、Curr.Opin.Pharmacol.5:368〜74(2001)ならびにLonberg、Curr.Opin.Immunol.20:450〜459(2008)に記載されている。
ヒト抗体は、抗原投与に応答してヒト可変領域を有するインタクトなヒト抗体又はインタクトな抗体を産生するように改変されているトランスジェニック動物に免疫原を投与することにより調製しうる。そのような動物は典型的には、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全て又は一部を含有しており、その遺伝子座は内在性免疫グロブリン遺伝子座に取って代わる、又は染色体外に存在するもしくは動物の染色体中に無作為に取り込まれる。そのようなトランスジェニックマウスでは、内在性免疫グロブリン遺伝子座は一般的には不活化されている。トランスジェニック動物からヒト抗体を得るための方法の概説については、Lonberg、Nat.Biotech.23:1117〜1125(2005)を参照されたい。例えば、XENOMOUSETM(商標)技術を記載している米国特許第6075181号及び米国特許第6150584号;HuMab(登録商標)技術を記載している米国特許第5770429号;K−M MOUSE(登録商標)技術を記載している米国特許第7041870号及びVelociMouse(登録商標)技術を記載している米国特許出願公開第2007/0061900号も参照されたい。そのような動物により産生されるインタクトな抗体由来のヒト可変領域は、例えば、異なるヒト定常領域と組み合わせることにより更に改変しうる。
ヒト抗体はハイブリドーマベースの方法によっても作製することができる。ヒトモノクローナル抗体の産生のためのヒト骨髄腫及びマウス−ヒトヘテロ骨髄腫細胞系は記載されている。(例えば、Kozbor J.Immunol.、133:3001(1984);Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, pp. 51−63(Marcel Dekker, Inc., New York, 1987);及びBoernerら、J.Immunol.、147:86(1991)を参照されたい)。ヒトB細胞ハイブリドーマ技術を介して産生されるヒト抗体も、Liら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、103:3557〜3562(2006)に記載されている。追加の方法には、例えば、米国特許第7189826号(ハイブリドーマ細胞系からのモノクローナルヒトIgM抗体の産生を記載している)及びNi、Xiandai Mianyixue、26(4):265〜268(2006)(ヒト−ヒトハイブリドーマを記載している)に記載されている方法が含まれる。ヒトハイブリドーマ技術(トリオーマ(Trioma)技術)も、Vollmers及びBrandlein、Histology and Histopathology、20(3):927〜937(2005)ならびにVollmers及びBrandlein、Methods and Findings in Experimental and Clinical Pharmacology、27(3):185〜91(2005)に記載されている。
ヒト抗体は、ヒト由来ファージディスプレイライブラリーから選択されるFvクローン可変ドメイン配列を単離することによっても産生しうる。次に、そのような可変ドメイン配列は所望のヒト定常ドメインと組み合わせうる。抗体ライブラリーからヒト抗体を選択する技法は下に記載されている。
5.ライブラリー由来抗体
本発明の抗体は、1種又は複数の所望の活性を有する抗体を求めてコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることにより単離しうる。例えば、ファージディスプレイライブラリーを作製し所望の結合特徴を有する抗体を求めてそのようなライブラリーをスクリーニングするための種々の方法は当技術分野では公知である。そのような方法は、Hoogenboomら、Methods in Molecular Biology 178:1〜37(O’Brienら編、Human Press、Totowa、NJ、2001)で概説されており、例えば、McCaffertyら、Nature 348:552〜554;Clacksonら、Nature 352:624〜628(1991);Marksら、J.Mol.Biol.222:581〜597(1992);Marks及びBradbury、Methods in Molecular Biology 248:161〜175(Lo編 Human Press、Totowa、NJ、2003);Sidhuら、J.Mol.Biol.338(2):299〜310(2004);Leeら、J.Mol.Biol.340(5):1073〜1093(2004);Fellouse、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101(34):12467〜12472(2004);ならびにLeeら、J.Immunol.Methods 284(1−2):119〜132(2004)に更に記載されている。
ある種のファージディスプレイ法では、Winterら、Ann.Rev.Immunol.、12:433〜455(1994)に記載されているように、VH及びVL遺伝子のレパートリーはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により別々にクローニングされ、ファージライブラリーにおいて無作為に組み換えられ、これは次に抗原結合ファージを求めてスクリーニングすることができる。ファージは典型的には、一本鎖Fv(scFv)断片として又はFab断片としての何れかで抗体断片を提示する。免疫源由来のライブラリーは、ハイブリドーマの構築を要することなく免疫原に対して高親和性の抗体を提供する。代わりに、Griffithsら、EMBO J、12:725〜734(1993)により記載されているように、未処置のレパートリーをクローニングして(例えば、ヒトから)いかなる免疫化もせずに広範な非自己抗原及び自己抗原にも単一源の抗体を提供することができる。最後に、Hoogenboom及びWinter、J.Mol.Biol.、227:381〜388(1992)により記載されているように、幹細胞から再配列されていないV−遺伝子セグメントをクローニングし、高度に可変性のCDR3領域をコードし、インビトロで再配列を実現するランダム配列を含有するPCRプライマーを使用することにより、未処置のライブラリーを合成的に作製することもできる。ヒト抗体ファージライブラリーを記載する特許公報には、例えば、米国特許第5750373号、ならびに米国特許出願公開第2005/0079574号、米国特許出願公開第2005/0119455号、米国特許出願公開第2005/0266000号、米国特許出願公開第2007/0117126号、米国特許出願公開第2007/0160598号、米国特許出願公開第2007/0237764号、米国特許出願公開第2007/0292936号、及び米国特許出願公開第2009/0002360号が含まれる。
ヒト抗体ライブラリーから単離された抗体又は抗体断片は、本明細書ではヒト抗体又はヒト抗体断片と見なされる。
6.多特異的抗体
ある特定の実施態様では、本明細書に提供される抗体は多特異的抗体、例えば、二重特異的抗体である。多特異的抗体は、少なくとも2つの異なる部位に対する結合特異性を有するモノクローナル抗体である。ある種の実施態様では、結合特異性の1つは、RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)であり、他は、他の任意の抗原に対してである。ある特定の実施態様では、二重特異的抗体はRSPOの2つの異なるエピトープに結合しうる。二重特異的抗体はまた、RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)を発現する細胞に細胞傷害剤を局在化させるために使用することもできる。幾つかの実施態様において、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)は、RSPO2及びRSPO3に結合する。幾つかの実施態様において、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)は、5E11のHVRを含む第一可変ドメイン及び36D2のHVRを含む第二可変ドメインを含む。幾つかの実施態様において、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)は、5D6のHVRを含む第一可変ドメイン及び36D2のHVRを含む第二可変ドメインを含む。幾つかの実施態様において、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)は、5E11のHVRを含む第一可変ドメイン及び1A1のHVRを含む第二可変ドメインを含む。幾つかの実施態様において、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)は、5D6のHVRを含む第一可変ドメイン及び1A1のHVRを含む第二可変ドメインを含む。二重特異的抗体は、完全長抗体又は抗体断片として調製することができる。
多特異的抗体を作製するための技法には、異なる特異性を有する2つの免疫グロブリン重鎖−軽鎖対の組換え同時発現(Milstein及びCuello、Nature 305:537(1983)、国際公開第93/08829号及びTrauneckerら、EMBO J.10:3655(1991)参照)、及び「ノブインホール」工学(例えば、米国特許第5731168号参照)が含まれるが、これらに限定されない。抗体Fcヘテロダイマー分子を作製するために静電気的ステアリング効果を操作する(国際公開第2009/089004号(A1));2つ又はそれよりも多い抗体又は断片を架橋する(例えば、米国特許第4676980号及びBrennanら、Science、229:81(1985)参照);ロイシンジッパーを使用して二重特異的抗体を産生する(例えば、Kostelnyら、J.Immunol.、148(5):1547〜1553(1992)参照);二重特異的抗体断片を作製するために「ダイアボディ」技術を使用する(例えば、Hollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、90:6444〜6448(1993)参照);及び一本鎖Fv(sFv)ダイマーを使用する(例えば、Gruberら、J.Immunol.、152:5368(1994)参照);ならびにTuttら、J.Immunol.147:60(1991)に記載されている三重特異的抗体を調製することにより、多特異的抗体を作製してもよい。
「オクタパス抗体」を含む、3つ又はそれよりも多い機能的抗原結合部位を有する操作された抗体も本明細書に含まれる(例えば、米国特許第2006/0025576号を参照)。
本明細書の抗体又は断片には、複数のRSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)に結合する抗原結合部位を含む「二重作用FAb」又は「DAF」も含まれる(例えば、米国特許第2008/0069820号を参照)。
7.抗体変異体
ある実施態様において、本明細書に提供される抗体のアミノ酸配列変異体が意図される。例えば、抗体の結合親和性及び/又は他の生物学的特性を改善することが望まれ得る。抗体のアミノ酸配列変異体は、抗体をコードするヌクレオチド配列に適切な改変を導入することにより、又はペプチド合成によって調製することができる。このような改変は、例えば、抗体のアミノ酸配列内における、残基の欠失、及び/又は挿入及び/又は置換を含む。最終コンストラクトが所望の特性、例えば、抗原結合を有していることを条件として、欠失、挿入、及び置換の任意の組み合わせが、最終コンストラクトに到達させるために作成され得る。
a)置換、挿入、及び欠失変異体
ある実施態様において、一つ以上のアミノ酸置換を有する抗体変異体が提供される。置換型変異誘発の対象となる部位は、HVRとFRを含む。保存的置換は、表1の「好ましい置換」の見出しの下に示されている。より実質的な変更が、表1の「例示的置換」の見出しの下に与えられ、アミノ酸側鎖のクラスを参照して以下に更に説明される。アミノ酸置換は対象の抗体に導入され、生成物は、所望の活性、例えば、保持された/改善された抗原結合性、減少した免疫原性、又は改善されたADCCもしくはCDCについてスクリーニングされうる。
アミノ酸は共通の側鎖特性に基づいてグループに分けることができる:
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性の親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響する残基:Gly、Pro;
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスと交換することを必要とする。
置換変異体は、親抗体(例えば、ヒト化又はヒト抗体)の1つ又は複数の高頻度可変領域残基を置換することを伴う。一般に、更なる研究のために選択される1つ又は複数のこうして得られる変異体は、親抗体と比べてある種の生物学的特性(例えば、増加した親和性、減少した免疫原性)に改変(例えば、改善)を有することになる及び/又は親抗体のある種の生物学的特性を実質的に保持していることになる。例となる置換変異体は親和性成熟抗体であり、この抗体は、例えば、本明細書に記載されている技法などのファージディスプレイベースの親和性成熟技術を使用して簡便に産生しうる。手短に言えば、1つ又は複数のHVR残基は変異され、変異体抗体はファージ上に提示され、特定の生物活性(例えば、結合親和性)を求めてスクリーニングされる。
例えば、抗体親和性を改善するために、HVRにおいて変更(例えば、置換)を加えることもできる。かかる改変はHVR「ホットスポット」、すなわち、体細胞成熟過程中に高頻度で変異を受けるコドンによりコードされている残基(例えば、Chowdhury、Methods Mol.Biol.207:179〜196(2008)参照)、及び/又は抗原に接触する残基において加えることができ、こうして得られる変異体VH又はVLは結合親和性について試験される。二次ライブラリーを構築しそこから再選択することによる親和性成熟は、例えば、Hoogenboomra、in Methods in Molecular Biology 178:1〜37(O’Brienら、編、Human Press、Totowa、NJ(2001))に記載されている。親和性成熟の幾つかの実施態様では、種々の方法(例えば、エラープローンPCR、チェインシャフッリング、又はオリゴヌクレオチド指向性突然変異)のうちの何れかにより成熟のために選択された可変遺伝子に多様性が導入される。次に、二次ライブラリーが作製される。次に、前記ライブラリーはスクリーニングされて、所望の親和性を有る任意の抗体変異体を同定する。多様性を導入する別の方法は、幾つかのHVR領域(例えば、1度に4〜6残基)がランダム化されるHVR指向性アプローチを伴う。抗原結合に関与するHVR残基は、例えば、アラニンスキャニング変異誘発又はモデリングを使用して、特異的に同定しうる。CDR−H3及びCDR−L3は特に標的にされることが多い。
ある特定の実施態様では、置換、挿入、又は欠失は、そのような変更が抗原に結合する抗体の能力を実質的に減少させない限り、1つ又は複数のHVR内で起こってもよい。例えば、結合親和性を実質的に減少させない保存的改変(例えば、本明細書で提供される保存的置換)をHVR内で行うことができる。そのような改変は、例えば、HVR内の抗原接触残基の外側であってよい。上に提供される変異体VH及びVL配列のある特定の実施態様では、それぞれのHVRは、改変されない、又は1つ以下、2つ以下又は3つ以下のアミノ酸置換を含有する。
変異誘発のために標的にされうる抗体の残基又は領域の同定のための有用な方法は、Cunningham及びWells(1989)Science、244:1081〜1085により記載されているように、「アラニンスキャニング変異誘発」と呼ばれる。この方法では、残基又は残基のグループ(例えば、Arg、Asp、His、Lys、及びGluなどの荷電残基)は中性又は負電荷を帯びたアミノ酸(例えば、アラニン又はポリアラニン)により同定され置き換えられて、抗体と抗原との相互作用が影響を受けるかどうかが決定される。追加の置換が前記アミノ酸位に導入されて、最初の置換に対する機能的感受性を実証してもよい。その代わりに、又はそれに加えて、抗体と抗原の間の接触点を同定する抗原−抗体複合体の結晶構造。そのような接触残基及び隣接残基が、置換の候補として標的とされるか又は排除され得る。変異体はそれらが所望の特性を含むかどうかを決定するためにスクリーニングされ得る。
アミノ酸配列挿入には、1残基から100又はそれよりも多い残基を含有するポリペプチドまでの長さに及ぶアミノ−及び/又はカルボキシル末端融合物、ならびに単一又は複数のアミノ酸残基の配列内挿入が含まれる。末端挿入の例には、N末端メチオニル残基を有する抗体が含まれる。抗体分子の他の挿入変異体には、抗体の血清半減期を増加させる酵素(例えば、ADEPTのため)又はポリペプチドへの抗体のN−又はC−末端の融合が含まれる。
b)グリコシル化変異体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、抗体がグリコシル化される程度を増加又は減少させるように改変される。抗体へのグリコシル化部位の付加又は削除は、1つ又は複数のグリコシル化部位が作り出される又は取り除かれるようにアミノ酸配列を変化させることにより都合よく実現しうる。
抗体がFc領域を含む場合、それに結合している炭水化物を変化させうる。哺乳動物細胞により産生された未処置の抗体は典型的には、一般的にはFc領域のCH2ドメインのAsn297へのN連結により結合している分岐した二分岐オリゴ糖を含む。例えば、Wrightら、TIBTECH 15:26〜32(1997)を参照されたい。オリゴ糖は種々の炭水化物、例えば、マンノース、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、ガラクトース、及びシアル酸、ならびに二分岐オリゴ糖構造体の「幹」においてGlcNAcに結合しているフコースを含むことがある。幾つかの実施態様では、本発明の抗体におけるオリゴ糖の改変は、ある種の改善された特性を有する抗体変更体を生み出すためになされうる。
一実施態様では、Fc領域に結合している(直接的に又は間接的に)フコースを欠く炭水化物構造体を有する抗体変異体が提供される。例えば、そのような抗体中のフコースの量は、1%〜80%、1%〜65%、5%〜65%又は20%〜40%まででもよい。フコースの量は、例えば、国際公開第2008/077546号に記載されているように、MALDI−TOF質量分析により測定された場合、Asn297に結合している全てのグリコ構造体(例えば、複合体、ハイブリッド及び高マンノース構造体)の合計と比べたAsn297での糖鎖内のフコースの平均量を計算することにより決定される。Asn297とは、Fc領域のおおよそ297位(Fc残基のEu番号付け)に位置しているアスパラギン残基のことであるが、Asn297は、抗体中の小さな配列変動のせいで、297位から約±3アミノ酸上流又は下流、すなわち、294位〜300位までの間に位置していることもある。そのようなフコシル化変異体は改善されたADCC機能を有することがある。例えば、米国特許出願公開第2003/0157108号(Presta,L.);米国特許出願公開第2004/0093621号(Kyowa Hakko Kogyo Co.,Ltd)を参照されたい。「脱フコシル化(defucosylated)」又は「フコース欠損」抗体変異体に関係する出版物の例には、米国特許出願公開第2003/0157108号;国際公開第2000/61739号;国際公開第2001/29246号;米国特許出願公開第2003/0115614号;米国特許出願公開第2002/0164328号;米国特許出願公開第2004/0093621号;米国特許出願公開第2004/0132140号;米国特許出願公開第2004/0110704号;米国特許出願公開第2004/0110282号;米国特許出願公開第2004/0109865号;国際公開第2003/085119号;国際公開第2003/084570号;国際公開第2005/035586号;国際公開第2005/035778号;国際公開第2005/053742号;国際公開第2002/031140号;Okazakiら、J.Mol.Biol.336:1239〜1249(2004);Yamane−Ohnukiら、Biotech.Bioeng.87:614(2004)が含まれる。脱フコシル化抗体を産生することができる細胞系の例には、タンパク質フコシル化を欠損するLec13 CHO細胞(Ripkaら、Arch.Biochem.Biophys.249:533〜545(1986);米国特許出願公開第2003/0157108号、Presta,L;及びWO2004/056312、Adamsら、特に実施例11);及びアルファ−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子、FUT8、ノックアウトCHO細胞などのノックアウト細胞系(例えば、Yamane−Ohnukiら、Biotech.Bioeng.87:614ページ(2004);Kanda,Y.ら、Biotechnol.Bioeng.、94(4):680〜688(2006);及び国際公開第2003/085107号)が含まれる。
二分されたオリゴ糖を有する、すなわち、抗体のFc領域に結合した二分岐オリゴ糖がGlcNAcにより二分されている抗体変異体が更に提供される。そのような抗体変異体は減少したフコシル化及び/又は改善されたADCC機能を有しうる。そのような抗体変異体の例は、例えば、国際公開第2003/011878号(Jean−Mairetら);米国特許第6602684号(Umanaら);及び米国特許出願公開第2005/0123546号(Umanaら)に記載されている。Fc領域に結合しているオリゴ糖中に少なくとも1つのガラクトース残基を有する抗体変異体も提供される。そのような抗体変異体は改善されたCDC機能を有しうる。そのような抗体変異体は、例えば、国際公開第1997/30087号(Patelら);国際公開第1998/58964号(Raju,S.);及び国際公開第1999/22764号(Raju,S.)に記載されている。
c)Fc領域変異体
ある特定の実施態様では、1つ又は複数のアミノ酸改変を本明細書に提供される抗体のFc領域に導入し、それによりFc領域変異体を産生しうる。前記Fc領域変異体は、1つ又は複数のアミノ酸位にアミノ酸改変(例えば、置換)を含むヒトFc領域配列(例えば、ヒトIgG1、IgG2、IgG3又はIgG4Fc領域)を含みうる。
ある特定の実施態様では、本発明は、幾つかのしかし全てではないエフェクター機能を有する抗体変異体であって、そのエフェクター機能のおかげで、インビボでの抗体の半減期は重要であるがある種のエフェクター機能(例えば、補体及びADCC)は必要ではない又は有害である適用のための望ましい候補になる抗体変異体を想定している。インビトロ及び/又はインビボ細胞傷害性アッセイを行えば、CDC及び/又はADCC活性の減少/枯渇を確認することができる。例えば、Fc受容体(FcR)結合アッセイを行えば、抗体がFcγR結合を欠く(したがって、おそらくADCC活性を欠く)が、FcRn結合力は保持していることを確認することができる。ADCCを媒介するための一次細胞、すなわちNK細胞はFcγRIIIのみを発現するが、単球はFcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。造血細胞上のFcR発現は、Ravetch及びKinet、Annu.Rev.Immunol.9:457〜492(1991)の464ページ表3に要約されている。対象の分子のADCC活性を評価するためのインビトロアッセイの非限定的例は、米国特許第5,500,362号(例えば、Hellstrom,I.ら、Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 83:7059〜7063(1986)参照)及びHellstrom,Iら、Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 82:1499〜1502(1985);米国特許第5821337号(Bruggemann,M.ら、J.Exp.Med.166:1351〜1361(1987)参照)に記載されている。代わりに、非放射アッセイ法を用いることもある(例えば、ACTI(商標)non−radioactive cytotoxicity assay for flow cytometry(CellTechnology,Inc. Mountain View、CA);及びCytoTox 96(登録商標)non−radioactive cytotoxicity assay(Promega、Madison、WI)参照)。そのようなアッセイに有用なエフェクター細胞には、末梢血単核球(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞が含まれる。代わりに、又は加えて、対象の分子のADCC活性は、インビボで、例えば、Clynesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:652〜656(1998)に開示されている動物モデルなどの動物モデルで評価しうる。C1q結合アッセイも実施して、抗体がC1qに結合することができずしたがってCDC活性を欠くことを確認しうる。例えば、国際公開第2006/029879号及び国際公開第2005/100402号におけるC1q及びC3c結合ELISAを参照されたい。補体活性化を評価するため、CDCアッセイを実施しうる(例えば、Gazzano−Santoroら、J.Immunol.Methods 202:163(1996);Cragg,M.S.ら、Blood 101:1045〜1052(2003);ならびにCragg,M.S.及びM.J.Glennie、Blood 103:2738〜2743(2004)参照)。FcRn結合及びインビボ排除/半減期決定も、当技術分野で公知の方法を使用して実施することができる(例えば、Petkova,S.B.ら、Int’l.Immunol.18(12):1759〜1769(2006)参照)。
エフェクター機能が減少した抗体には、Fc領域残基238、265、269、270、297、327及び329のうちの1つ又は複数の置換がある抗体が含まれる(米国特許第6,737,056号)。そのようなFc変異体には、残基265及び297のアラニンへの置換があるいわゆる「DANA」Fc変異体を含む、アミノ酸265位、269位、270位、297位及び327位のうちの2つ又はそれよりも多い位での置換のあるFc変異体が含まれる(米国特許第7,332,581号)。幾つかの実施態様において、抗体は、EU番号付け規則に従って、アミノ酸位置265に操作されたアラニンを含む。幾つかの実施態様において、抗体は、EU番号付け規則に従って、アミノ酸位置297に操作されたアラニンを含む。
FcRsへの結合が改善されている又は減少しているある種の抗体変異体が記載されている(例えば、米国特許第6737056号;国際公開第2004/056312号、及びShieldsら、J.Biol.Chem.9(2):6591〜6604(2001)参照)。
ある特定の実施態様では、抗体変異体はADCCを改善する1つ又は複数のアミノ酸置換、例えば、Fc領域の298位、333位、及び/又は334位での置換のあるFc領域を含む(残基のEU番号付け)。
幾つかの実施態様では、例えば、米国特許第6194551号、国際公開第99/51642号、及びIdusogieら、J.Immunol.164:4178〜4184(2000)に記載されているように、変化した(すなわち、改善された又は減少した)C1q結合及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)をもたらす変化がFc領域においてなされる。
半減期が増加し、母性IgGの胎児への移行の原因となる(Guyerら、J.Immunol.117:587(1976)及びKimら、J.Immunol.24:249(1994))新生児Fc受容体(FcRn)への結合が改善された抗体は米国特許出願公開第2005/0014934号(Hintonら)に記載されている。それらの抗体は、Fc領域のFcRnへの結合を改善する1つ又は複数の置換がその中にあるFc領域を含む。そのようなFc変異体には、Fc領域残基238、256、265、272、286、303、305、307、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、413、424又は434のうちの1つ又は複数に置換、例えば、Fc領域残基434の置換のあるFc変異体が含まれる(米国特許第7371826号)。Fc領域変異体の他の例に関しては、Duncan&Winter、Nature 322:738〜40(1988);米国特許第5648260号;米国特許第5624821号;及び国際公開第94/29351号も参照されたい。
d)システイン操作抗体変異体
ある特定の実施態様では、抗体の1つ又は複数の残基がシステイン残基で置換されているシステイン操作抗体、例えば、「チオMAb」を作り出すのが望ましいことがある。特定の実施態様では、置換される残基は抗体の接触可能部位に存在する。更に本明細書で説明されるように、それらの残基をシステインで置換することにより、反応性チオール基はそれにより抗体の接触可能部位に置かれ、この基を使用して抗体を、薬物部分又はリンカー薬物部分などの他の部分にコンジュゲートさせて、免疫コンジュゲートを作り出しうる。ある特定の実施態様では、以下の残基:軽鎖のV205(Kabat番号付け);重鎖のA118(EU番号付け);及び重鎖Fc領域のS400(EU番号付け)のうちの任意の1つ又は複数をシステインで置換しうる。システイン操作抗体は、例えば、米国特許第7521541号に記載される通りに産生しうる。
e)抗体誘導体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、当技術分野で知られ、容易に入手される追加の非タンパク質部分を含むように更に改変することができる。抗体の誘導体化に適した部分としては、限定されないが、水溶性ポリマーを含む。水溶性ポリマーの非限定的な例は、限定されないが、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールの共重合体、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリアミノ酸(単独重合体又はランダム共重合体の何れか)及びデキストラン又はポリ(n−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール単独重合体、プロピレンオキシド/エチレンオキシド共重合体、ポリオキシエチル化ポリオール(例えばグリセロール)、ポリビニルアルコール及びこれらの混合物を包含する。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドはその水中での安定性に起因して製造における利点を有し得る。ポリマーは何れかの分子量のものであってよく、そして分枝鎖又は未分枝鎖であってよい。抗体に結合するポリマーの数は変動してよく、そして、一以上の重合体が結合する場合は、それらは同じか又は異なる分子であることができる。一般的に、誘導体化に使用するポリマーの数及び/又は種類は、限定されないが、向上させるべき抗体の特定の特性又は機能、抗体誘導体が限定された条件下で治療に使用されるのか等を含む考慮に基づいて決定することができる。
別の実施態様において、放射線への曝露によって選択的に加熱され得る抗体と非タンパク質部分とのコンジュゲートが提供される。一実施態様では、非タンパク質性部分はカーボンナノチューブである(Kamら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:11600〜11605(2005))。放射線は、任意の波長であって良いが、限定されないものの、通常の細胞に害を与えないが、抗体−非タンパク質部分の近位細胞が死滅される温度に非タンパク質部分を加熱する波長が含まれる。
B.組換え法及び組成物
抗体は、例えば、米国特許第4816567号に記載されている組換え法及び組成物を使用して産生しうる。一実施態様では、本明細書に記載される抗RSPO抗体をコードする単離された核酸が提供される。このような核酸は、抗体のVLを含むアミノ酸配列、及び/又は抗体のVHを含むアミノ酸配列(例えば、抗体の軽鎖及び/又は重鎖)をコードし得る。更なる実施態様において、そのような核酸を含む一以上のベクター(例えば、発現ベクター)が提供される。更なる実施態様において、そのような核酸を含む宿主細胞が提供される。一つのそのような実施態様では、宿主細胞は、(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列、及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、又は(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第一ベクター、及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第二ベクターを含む(例えば、これらのベクターで形質転換されている)。一実施態様において、宿主細胞は、真核生物、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、又はリンパ系細胞(例えば、Y0、NS0、Sp20細胞)である。一実施態様において、抗RSPO抗体を作製する方法であって、抗体の発現に適した条件下で、上に提供される抗体をコードする核酸を含む宿主細胞を培養し、場合により、宿主細胞(又は宿主細胞培養培地)から抗体及び/又はポリペプチドを回収することを含む方法が提供される。
組換え産生では、例えば、上に記載される抗体をコードする核酸は単離され宿主細胞における更なるクローニング及び/又は発現のために1つ又は複数のベクター内に挿入される。そのような核酸は従来の手順を使用して(例えば、抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に単離され塩基配列決定される。
抗体をコードするベクターのクローニング又は発現に適切な宿主細胞は、本明細書に記載の原核細胞又は真核細胞を含む。例えば、抗体は、特にグリコシル化及びFcエフェクター機能が必要ではない場合は細菌において産生しうる。細菌における抗体断片及びポリペプチドの発現については、例えば、米国特許第5648237号、米国特許第5789199号、及び米国特許第5840523号を参照されたい。(大腸菌における抗体断片の発現を記載しているCharlton、METHODS IN MOL.BIOL.、248巻(B.K.C.Lo,編、Humana Press、Totowa、NJ、2003)、245〜254ページも参照)。発現後、抗体は可溶画分中の細菌細胞ペーストから単離しうる。
原核生物に加えて、そのグリコシル化経路が「ヒト化」されており、部分的に又は完全にヒトグリコシル化パターンで抗体が産生される真菌及び酵母株を含む、繊維状真菌又は酵母などの真核微生物は、抗体をコードするベクターに適したクローニング又は発現宿主である。Gerngross、Nat.Biotech.22:1409〜1414(2004)、及びLiら、Nat.Biotech.24:210〜215(2006)を参照されたい。
グリコシル化抗体の発現に適した宿主細胞も多細胞生物(無脊椎動物及び脊椎動物)に由来する。無脊椎動物細胞の例には植物及び昆虫細胞が含まれる。特にスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞のトランスフェクションのために昆虫細胞と併せて使用しうる多数のバキュロウイルス株が同定されている。
植物細胞培養物も宿主として利用することができる。例えば、米国特許第5959177号、米国特許第6040498号、米国特許第6420548号、米国特許第7125978号、及び米国特許第6417429号(トランスジェニック植物において抗体を産生するためのPLANTIBODIESTM技術を記載している)を参照されたい。
脊椎動物細胞も宿主として使用しうる。例えば、懸濁液で増殖するように適合されている哺乳動物細胞系統は有用でありうる。有用な哺乳動物細胞系統の他の例は、SV40で形質転換されているサル腎臓CV1系統、ヒト胚性腎臓系統(例えば、Grahamら、J.Gen Virol.36:59(1977)に記載されている293又は293細胞)、ベビーハムスター腎臓細胞(BHK)、マウスセルトリ細胞(例えば、Mather、Biol.Reprod.23:243〜251(1980)に記載されているTM4細胞)、サル腎臓細胞(CV1)、アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO−76)、ヒト子宮頸癌細胞(HELA)、イヌ腎臓細胞(MDCK)、バッファローラット肝細胞(BRL 3A)、ヒト肺細胞(W138)、ヒト肝細胞(Hep G2)、マウス乳房腫瘍(MMT060562)、例えば、Matherら、Annals N.Y.Acad.Sci.383:44〜68(1982)に記載されているTRI細胞、MRC 5細胞、及びFS4細胞である。他の有用な哺乳動物宿主細胞系統には、DHFR−CHO細胞(Urlaubら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4216(1980))を含む、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ならびにY0、NS0及びSp2/0などの骨髄腫細胞系が含まれる。抗体産生及び/又は結合ポリペプチド産生に適したある種の哺乳動物宿主細胞系の概説については、例えば、Yazaki及びWu、METHODS IN MOL.BIOL.、248巻(B.K.C.Lo、編、Humana Press、Totowa、NJ)、255〜268ページ(2003)を参照されたい。
C.アッセイ
本明細書で提供される抗RSPO抗体は、当技術分野で公知の様々なアッセイによってその物理的/化学的性質及び/又は生物学的活性について同定され、スクリーニングされ、又は特徴づけることができる。
1.結合アッセイとその他のアッセイ
一態様において、本発明の抗体は、例えばELISA、ウエスタンブロット法など公知の方法により、その抗原結合活性について試験される。
結合親和性を決定する方法は当該分野において既知である。幾つかの実施態様において、結合親和性は、本明細書において実施例1に記載されるようにBIAcore(登録商標)アッセイによって決定され得る。具体的には、幾つかの実施態様において、Kdは、BIACORE(登録商標)−3000(BIAcore,Inc.、Piscataway、NJ)を使用して、表面プラズモン共鳴アッセイによって測定され得る。
RSPOのLGR(例えば、LGR4、5及び/又は6)、シンデカン(例えば、SDC4)、及び/又はE3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43)への結合を妨害及び/又は阻害する抗RSPO抗体の能力を決定する方法は当該分野において既知である。例えば、それらの全体が参照により本明細書に援用される、国際公開第2011/076932号、国際公開第2013012747号、Lau et al. Nature 476:293-297 (2011), Hao et al. Nature 485:195-200 (2012)を参照。幾つかの実施態様において、R−スポンジン(RSPO)のLGR、シンデカン、及び/又はE3ユビキチナーゼへの結合を有意に妨害する抗RSPO抗体の能力は、BIAcoreアッセイ、及び/又はELISA(例えば、競合結合ELISA)によって決定され得る。幾つかの実施態様において、RSPOのLGR(例えば、LGR4、5及び/又は6)、シンデカン(例えば、SDC4)、及び/又はE3ユビキチナーゼ(例えば、ZNRF3及び/又はRNF43)への結合を妨害及び/又は阻害する抗RSPO抗体の能力は、本明細書において実施例1に記載されるように競合結合ELISAによって決定され得る。
別の態様において、競合アッセイは、RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)への結合について、4H1、4D4、5C2、5D6、5E11、6E9、21C2、26E11、1A1、11F11、36D2、及び/又は49G5と競合する抗体を同定するために使用され得る。
抗体競合を決定する方法は当該分野において既知である。例示的競合アッセイにおいて、固定化RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)は、RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)(例えば、4H1、4D4、5C2、5D6、5E11、6E9、21C2、26E11、1A1、11F11、36D2、及び/又は49G5)に結合する第一標識抗体及び第一抗体とRSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)への結合について競合するその能力について試験される第二非標識抗体を含む溶液中でインキュベートされる。第二抗体はハイブリドーマ上清中に存在してもよい。対照として、固定化RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)が、第二未標識抗体でなく、第一標識抗体を含む溶液中でインキュベートされる。第一抗体のRSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)への結合を許容する条件下でインキュベートした後、過剰の未結合の抗体が除去され、固定化RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)に結合した標識の量が測定される。もし、固定化RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)に結合した標識の量が、対照試料と比較して試験試料中で実質的に減少している場合、それは、第二抗体が、RSPO(例えば、RSPO2及び/又はRSPO3)への結合に対して、第一抗体と競合していることを示している。Harlow and Lane (1988)Antibodies: A Laboratory Manual ch.14 (Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY)を参照。
エピトープビニング及び/又は2つの抗体が結合について競合するかどうかを決定するために有用である別の例示的競合アッセイは、実施例1に記載される。幾つかの実施態様において、エピトープビニング及び/又は2つの抗体が結合について競合するかどうかを決定すことは、本明細書において実施例1に記載されるように、Octet(登録商標)アッセイによって決定され得る。
ある実施態様において、抗体は、4H1、4D4、5C2、5D6、5E11、6E9、21C2、26E11、1A1、11F11、36D2、及び/又は49G5に結合される同じエピトープ(例えば、線形又は構造的エピトープ)に結合する。抗体が結合するエピトープをマッピングするための詳細な典型的な方法が、Methods in Molecular Biology vol. 66 (Humana Press, Totowa, NJ)のMorris (1996)“Epitope Mapping Protocols,")に提供されている。幾つかの実施態様において、エピトープは、ペプチド競合によって決定される。幾つかの実施態様において、エピトープは、質量分析によって決定される。幾つかの実施態様において、エピトープは、結晶学によって決定される。結晶学の例示的方法が実施例1に記載される。
2.活性のアッセイ
一態様において、アッセイは、生物学的活性を有するそれらの抗RSPO抗体を同定するために与えられる。生物学的活性は、例えば、wntシグナル伝達を阻害する、血管新生を阻害する、細胞増殖を阻害する、がん幹細胞の増殖を阻害する、及び/又はがん幹細胞を枯渇させることを含み得る。インビボ及び/又はインビトロでこのような生物学的活性を有する抗体もまた提供される。
wnt/β−カテニンシグナル伝達を妨害する抗RSPO抗体の能力を決定する方法は当該技術分野で知られている。例えば、その全体が参照により本明細書に援用される、国際公開第2005/040418号及び国際公開第2013/012747号を参照。幾つかの実施態様において、wnt/β−カテニンシグナル伝達を有意に妨害する抗RSPO抗体の能力は、レポーター遺伝子アッセイを使用して決定され得る。幾つかの実施態様において、wnt/β−カテニン応答性プロモーター(例えば、多量体化TCF/LEF DNA結合部位を含むプロモーター)の制御下で、レポーター遺伝子を含むレポーターコンストラクト(例えば、ルシフェラーゼ遺伝子など)を細胞にトランスフェクトすることができる。次いで、細胞を、抗RSPO抗体の存在下及び非存在下で、Wnt3aなどのWntリガンド、及びRSPO1、RSPO2、RSPO3、及び/又はRSPO4などのRSPOと接触させ、ルシフェラーゼ発現が測定される。
血管新生及び/又は脈管形成を阻害する抗RSPO抗体の能力を決定する方法は当該技術分野で知られている。例えば、その全体が参照により本明細書に援用される、国際公開第2008/046649号を参照。アッセイの例は、インビボマトリゲルプラグ及び角膜血管新生アッセイ、インビボ/インビトロヒヨコ絨毛尿膜(CAM)アッセイ、インビトロ細胞性(増殖、移動、管形成)及び器官型(大動脈リング)アッセイ、ヒヨコ大動脈弓アッセイ、及びマトリゲルスポンジアッセイを含む。
幹細胞分化及び/又はがん幹細胞枯渇を誘導する抗RSPO抗体の能力を決定する方法は当該技術分野で知られている。例えば、その全体が参照により本明細書に援用される、国際公開第2013/036867号を参照。幾つかの実施態様において、幹細胞の分化は、小腸における高速サイクリング幹細胞である陰窩基底部円柱細胞(CBC)の、抗RSPO抗体の存在下及び非存在下での、例えば、腸細胞、杯細胞、及び/又は腸内分泌細胞への分化能力を決定することによりアッセイされ得る。
ある実施態様において、本発明の抗体は、本明細書中及び及びその全体が参照により本明細書に援用される国際公開第2005/040418号、国際公開第2008/046649号、国際公開第2011/076932号、国際公開第2013/012747号、国際公開第2013/054307号、Lau et al. Nature 476:293-297 (2011), Hao et al. Nature 485:195-200 (2012)に記載されるアッセイにより、かかる生物学的活性及び/又は結合相互作用について試験される。
幾つかの実施態様において、エピトープは、結晶学によって決定される。幾つかの実施態様において、結晶学的によって決定されるエピトープは、RSPO3のアミノ酸M33−E210を用いて決定される。幾つかの実施態様において、結晶学的によって決定されるエピトープは、100nLのシッティングドロップを使用して複数の疎行列結晶スクリーンを設定するLabcyte Echo液体ハンドラーを用いて行われる。スクリーンは、18℃で保存された。幾つかの実施態様において、結晶は、母液として100mMのMIBのpH9及び25%PEG1500を含有するドロップ中で得ることができる。幾つかの実施態様において、結晶は、母液として200mMのギ酸ナトリウム及び20%(w/v)のPEG3,350を含有するドロップ中で得ることができる。幾つかの実施態様において、結晶は回収され、10秒間、抗凍結剤溶液に浸漬され、液体窒素中で急速凍結されうる。幾つかの実施態様において、抗凍結剤溶液は、1μLの70%グリセロールを1.8μLのリザーバー溶液と混合することによって作ることができる。幾つかの実施態様において、結晶は、PEGベースの条件で、例えば、約20−25%のPEG3,350中で成長させることができる。幾つかの実施態様において、結晶は、約20%のPEG6000、約20−25%のPEG4000、及び約25%のPEG1500中で成長させることができる。幾つかの実施態様において、pHは、約3.5−9の範囲、例えば、約7から約8の間であってもよい。幾つかの実施態様において、塩濃度は、約200mMである。
D.イムノコンジュゲート
本発明はまた、化学療法剤又は薬物、成長抑制剤、毒素(例えば、タンパク質毒素、細菌、真菌、植物、又は動物起源の酵素活性毒素、又はそれらの断片)、又は放射性同位元素など、1つ以上の細胞傷害性薬物にコンジュゲートした本明細書中の抗RSPO抗体を含むイムノコンジュゲートを提供する。
一実施態様では、イムノコンジュゲートは、メイタンシノイド(米国特許第5208020号、米国特許第5416064号及び欧州特許EP0 425 235B1参照);モノメチルオーリスタチン薬物部分DE及びDF(MMAE及びMMAF)などのオーリスタチン(米国特許第5635483号及び米国特許第5780588号及び米国特許第7498298号参照);ドラスタチン;カリチアマイシンもしくはその誘導体(米国特許第5712374号、米国特許第5714586号、米国特許第5739116号、米国特許第5767285号、米国特許第5770701号、米国特許第5770710号、米国特許第5773001号、及び米国特許第5877296号;Hinmanら、Cancer Res.53:3336〜3342(1993);及びLodeら、Cancer Res.58:2925〜2928(1998)参照);ダウノマイシンもしくはドキソルビシンなどのアントラサイクリン(Kratzら、Current Med.Chem.13:477〜523(2006);Jeffreyら、Bioorganic&Med.Chem.Letters 16:358〜362(2006);Torgovら、Bioconj.Chem.16:717〜721(2005);Nagyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:829〜834(2000);Dubowchikら、Bioorg.&Med.Chem.Letters 12:1529〜1532(2002);Kingら、J.Med.Chem.45:4336〜4343(2002);及び米国特許第6,630,579号参照);メトトレキセート;ビンデシン;ドセタキシル、パクリタキセル、ラロタキセル、テセタキセル、及びオルタタキセルなどのタキサン;トリコテシン;ならびにCC1065を含むがこれらに限定されない1つ又は複数の薬物に抗体がコンジュゲートされている抗体−薬物コンジュゲート(ADC)である。
別の実施態様では、イムノコンジュゲートは、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、外毒素A鎖(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファサルシン、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、ヨウシュヤマゴボウ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP−S)、ニガウリ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サボンソウ(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)、及びトリコテセン(tricothecenes)を含むがこれらの限定されない酵素的に活性な毒素又はその断片にコンジュゲートされた本明細書に記載される抗体を含む。
別の実施態様では、イムノコンジュゲートは、放射性原子にコンジュゲートされて放射性コンジュゲートを形成する本明細書に記載される抗体を含む。放射性コンジュゲートの産生には種々の放射性同位元素が利用可能である。例には、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体が含まれる。放射性コンジュゲートが検出に使用される場合、シンチグラフィー研究用の放射性原子、例えば、Tc99もしくはI123、又は再びヨウ素123、ヨウ素131、インジウム111、フッ素19、炭素13、窒素15、酸素17、ガドリニウム、マンガン又は鉄などの核磁気共鳴(NMR)画像法(磁気共鳴画像法、MRIとしても知られる)用のスピン標識を含むことがある。
抗体と細胞傷害性薬剤のコンジュゲートは、N−サクシニミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸(SPDP)、サクシニミジル−4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸塩(SMCC)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二機能性誘導体(例えば、アジプイミド酸ジメチルHCl)、活性エステル(例えば、スベリン酸ジサクシニミジル)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ビスアジド化合物(例えば、ビス(p−アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビスジアゾニウム誘導体(例えば、ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミン)、ジイソシアン酸(例えば、トルエン2,6−ジイソシアン酸)、及びビス活性フッ素化合物(例えば、1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン)などの種々の二機能的タンパク質カップリング剤を使用して作製しうる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitettaら、Science 238:1098(1987)に記載される通りに調製することができる。炭素14標識1−イソチオシアナトベンジル−3−メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX−DTPA)は、放射性ヌクレオチドを抗体にコンジュゲートするための例となるキレート剤である。国際公開第94/11026号を参照されたい。前記リンカーは、細胞中での細胞傷害性薬の放出を促進する「切断可能リンカー」でありうる。例えば、酸不安定リンカー、ペプチダーゼ感受性リンカー、感光性リンカー、ジメチルリンカー又はジスルフィド含有リンカー(Chariら、Cancer Res.52:127〜131(1992);米国特許第5208020号)を使用してもよい。
本明細書のイムノコンジュゲート又はADCは、市販されているBMPS、EMCS、GMBS、HBVS、LC−SMCC、MBS、MPBH、SBAP、SIA、SIAB、SMCC、SMPB、SMPH、スルホ−EMCS、スルホ−GMBS、スルホ−KMUS、スルホ−MBS、スルホ−SIAB、スルホ−SMCC、及びスルホ−SMPB、ならびにSVSB(サクシニミジル−(4−ビニルスルホン)安息香酸(例えば、Pierce Biotechnology,Inc.、Rockford、IL.、U.S.Aから)を含むがこれらの限定されない架橋剤試薬で調製されたそのようなコンジュゲートを明確に想定しているが、これらに限定されない。
E.診断及び検出のための方法及び組成物
ある実施態様において、本明細書で提供される抗RSPO抗体の何れかは、試料中のRSPOの存在を検出するために有用である。本明細書で使用する「検出」という用語は、定量的又は定性的検出を包含する。ある実施態様において、試料は、消化管、胃、食道、大腸、直腸、及び/又は結腸直腸組織などの細胞又は組織を含む。幾つかの実施態様において、試料は、腎臓、膀胱、脳、乳房、子宮頸部、結腸、頭部及び頸部、腎臓、白血病、肝臓、肺、リンパ節、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、皮膚、胃、甲状腺、及び/又は子宮組織などの細胞又は組織を含む。幾つかの実施態様において、試料は、肺、卵巣、乳房、肝臓、又は多発性骨髄腫の組織などの細胞又は組織を含む。
一実施態様において、診断又は検出の方法で使用するための抗RSPO抗体が提供される。更なる態様において、試料中のRSPOの存在を検出する方法が提供される。ある実施態様において、本方法は、抗RSPO抗体のRSPOへの結合を許容する条件下で、本明細書に記載のように抗RSPO抗体と生物学的試料を接触させること、及び複合体が抗RSPO抗体とRSPOとの間に形成されているかどうかを検出することを含む。そのような方法は、インビトロ又はインビボでの方法であり得る。一実施態様において、例えばRSPOが患者の選択のためのバイオマーカーであるなど、抗RSPO抗体が抗RSPO抗体による治療にふさわしい被験体を選択するために使用される。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO2である。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO3である。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO2及びRSPO3である。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーの増加した発現を有する幾つかの実施態様において、幹細胞バイオマーカーは、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、分化の一以上のバイオマーカーの減少した発現を有する。幾つかの実施態様において、分化のバイオマーカーは、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20を含む。
例えば、本明細書に提供されるのは、抗RSPO抗体の有効量を個体に投与することを含む、がんが一以上のバイオマーカーを含む個体においてがんを治療する方法である。また本明細書に提供されるのは、治療が一以上のバイオマーカーを含むがんを有する個体に基づいた、抗RSPO抗体の有効量を個体に投与することを含む、個体においてがんを治療する方法である。
転座は、それらがしばしば標的遺伝子に複数の影響を及ぼすため非常に強力ながん変異である:単一「変異」においては、それらは劇的に発現を変化させ、調節ドメインを除去し、オリゴマー化を強制し、タンパク質の細胞内局在を変化させ、又はそれを新規の結合ドメインに連結する。これは幾つかの腫瘍は、特定の融合遺伝子の存在に応じて分類又は管理されているという事実に臨床的に反映されている。方法の何れかの幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは表2に記載の一以上の遺伝子の転座(例えば、染色体内転座、染色体間転座、再配列及び/又は融合)を含む。
何れかの方法の幾つかの実施態様において、転座はPVT1である。幾つかの実施態様において、PVT1転座は、PVT1及びMYCを含む。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、PVT1及びIncDNAを含む。何れかの方法の幾つかの実施態様において、転座はRスポンジン転座である。幾つかの実施態様において、Rスポンジン転座はRスポンジン1転座である。幾つかの実施態様において、Rスポンジン転座はRSPO2である。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、EMC2及びRSPO2を含む。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、EIF3E及びRSPO2を含む。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、EIF3Eエクソン1及びRSPO2エクソン2を含む。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、EIF3Eエクソン1及びRSPO2エクソン3を含む。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、配列番号71を含む。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、配列番号114、143及び/又は145を含むプライマーにより検出可能である。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、EIF3Eプロモーターによって駆動される。幾つかの実施態様において、RSPO2転座は、RSPO2プロモーターによって駆動される。幾つかの実施態様において、Rスポンジン転座はRSPO3転座である。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、PTPRK及びRSPO3を含む。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、PTPRKエクソン1及びRSPO3エクソン2を含む。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、PTPRKエクソン7及びRSPO3エクソン2を含む。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、配列番号171及び/又は配列番号172を含む。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、配列番号115、116、145及び/又は146を含むプライマーにより検出可能である。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、PTPRK プロモーターによって駆動される。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、RSPO3プロモーターによって駆動される。幾つかの実施態様において、RSPO3転座は、PTPRD分泌シグナル配列を含む(及び/又はRSPO3分泌シグナル配列を含まない)。
幾つかの実施態様において、Rスポンジン転座はRSPO4転座である。幾つかの実施態様において、Rスポンジン転座は、(例えば、Rスポンジン転座を有しない基準と比較して)Rスポンジンの上昇した発現レベルをもたらす。幾つかの実施態様において、Rスポンジン転座は、(例えば、Rスポンジン転座を有しない基準と比較して)Rスポンジンの上昇した活性及び/又は活性化をもたらす。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーの存在は、表2における転座などのRスポンジン転座、並びにKRAS及び/又はBRAFを含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーの存在は、表2における転座などのRスポンジン転座(例えば、再配列及び/又は融合)、並びにKRAS及び/又はBRAFにおけるバリエーション(例えば、多型又は変異)の存在である。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、KRAS及び/又はBRAFにおけるバリエーション(例えば、多型又は変異)を含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーの存在は、表2における転座などのRスポンジン転座の存在であり、一以上のバイオマーカーの非存在は、CTNNB1及び/又はAPCにおけるバリエーション(例えば、多型又は変異)の非存在である。
転座(例えば、染色体内転座、染色体間転座、再配列及び/又は融合)の何れかの幾つかの実施態様において、転座(例えば、染色体内転座、染色体間転座、再配列及び/又は融合)は、体細胞転座(例えば、染色体内転座、染色体間転座、再配列及び/又は融合)である。幾つかの実施態様において、転座は染色体内転座である。幾つかの実施態様において、転座は染色体間である。幾つかの実施態様において、転座は逆位である。幾つかの実施態様において、転座は欠失である。幾つかの実施態様において、転座は、機能的転座融合ポリヌクレオチド(例えば、機能的Rスポンジン−転座融合ポリヌクレオチド)及び/又は機能的転座融合ポリペプチド(例えば、機能的Rスポンジン−転座融合ポリペプチド)である。幾つかの実施態様において、機能的転座融合ポリペプチド(例えば、機能的Rスポンジン−転座融合ポリペプチド)は、転座遺伝子の一つにより調節されることが知られた経路(例えば、wntシグナル伝達経路)を活性化する。幾つかの実施態様において、経路は、標準的wntシグナル伝達経路である。幾つかの実施態様において、経路は、非標準的wntシグナル伝達経路である。幾つかの実施態様において、経路活性化を決定する方法は当該分野で公知であり、本明細書に記載されるルシフェラーゼレポーターアッセイを含む。幾つかの実施態様において、方法は、それらの全体が参照により本明細書に援用される、Seshagiri et al., Nature 488:660-664 (2012)及び/又は国際公開第2013/120056号に記載される一以上の方法である。
本発明の抗体を用いて診断することができる例示的な障害は、腫瘍、細胞増殖性障害、がん、消化器がん、胃がん、結腸直腸がん、大腸がん、及び/又は直腸がんを含む。本発明の抗体を用いて診断することができる例示的な障害は、更に、副腎がん、膀胱がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、腎臓がん、白血病、肝臓がん、肺がん(例えば、NSCLC)、リンパ系がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、皮膚がん(例えば、黒色腫)、胃がん、甲状腺がん、及び/又は子宮がんを含む。また、本発明の抗体を用いて診断することができる例示的な障害は、肺がん(例えば、NSCLC)、卵巣がん、乳がん、肝臓がん、又は多発性骨髄腫を含む。
試料には、一次細胞もしくは培養細胞又は細胞系統、細胞上澄み、細胞可溶化物、血小板、血清、血漿、硝子体液、リンパ液、滑液、卵胞液、精液、羊水、乳、全血、血液由来細胞、尿、脳脊髄液、唾液、痰、涙、発汗、粘液、腫瘍可溶化物、及び組織培養培地、均質化された組織などの組織抽出物、腫瘍組織、細胞抽出物、ならびにその組合せが含まれるがこれらに限定されない。幾つかの実施態様において、試料は、消化管、胃、食道、大腸、直腸、及び/又は結腸直腸組織からの試料である。幾つかの実施態様において、試料は、腎臓、膀胱、脳、乳房、子宮頸部、結腸、頭部及び頸部、腎臓、白血病、肝臓、肺、リンパ節、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、皮膚、胃、甲状腺、及び/又は子宮組織からの組織である。幾つかの実施態様において、試料は、肺、卵巣、乳房、肝臓、又は多発性骨髄腫の組織からの組織である。
ある実施態様において、標識された抗RSPO抗体が与えられる。標識は、限定されるものではないが、(例えば、蛍光標識、発色団標識、高電子密度標識、化学発光標識、放射性標識など)直接検出される標識又は部分、並びに、例えば、酵素反応又は分子間相互作用を介して間接的に検出される酵素又はリガンドのような部分が含まれる。典型的な標識は、限定されないが、ラジオアイソトープ32P、14C、125I、3H、及び131I、フルオロフォア、例えば希土類キレート又はフルオレセイン及びその誘導体、ローダミン及びその誘導体、ダンシル、ウンベリフェロン、ルシェフェラーゼ、例えばホタルルシェフェラーゼ及び細菌ルシェフェラーゼ(米国特許第4737456号)、ルシェフェリン、2,3−ジヒドロフタルジネジオン、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖オキシダーゼ、例えばグルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、及びグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘテロサイクリックオキシダーゼ、例えばウリカーゼ及びキサンチンオキシダーゼ、色素前駆体を酸化する過酸化水素を利用する酵素、例えばHRP、ラクトペルオキシダーゼ、又はマイクロペルオキシダーゼと共役したもの、ビオチン/アビジン、スピンラベル、バクテリオファージラベル、安定な遊離ラジカルなどが含まれる。
何れかの方法の幾つかの実施態様において、上昇した発現は、参照サンプル、参照細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織と比較して、本明細書に記載のものなどの標準的な既知の方法によって検出される、バイオマーカー(例えば、タンパク質又は核酸(例えば、遺伝子又はmRNA))のレベルにおいて、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%又はそれ以上の何れかの全体的な増加を指す。ある実施態様において、上昇した発現とは、サンプル中のバイオマーカーの発現レベル/量の増加を指し、ここでその増加は、参照試料、参照細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織と比較して、それぞれのバイオマーカーの発現レベル/量の少なくとも約1.5X、約1.75X、約2X、約3X、約4X、約5X、約6X、約7X、約8X、約9X、約10X、約25X、約50X、約75X,、又は約100Xの何れかである。幾つかの実施態様において、上昇した発現は、参照試料、参照細胞、参照組織、対照試料、対照細胞、対照組織、又は内部対照(例えば、ハウスキーピング遺伝子)と比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超える全体的な増加を指す。
何れかの方法の幾つかの実施態様において、減少した発現は、参照試料、参照細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織と比較して、本明細書に記載のものなどの標準的な既知の方法によって検出される、バイオマーカー(例えば、タンパク質又は核酸(例えば、遺伝子又はmRNA))のレベルにおいて、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%又はそれ以上の何れかの全体的な減少を指す。ある実施態様において、減少した発現とは、サンプル中のバイオマーカーの発現レベル/量の減少を指し、ここでその減少は、参照サンプル、参照細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織において、それぞれのバイオマーカーの発現レベル/量の少なくとも約0.9X、約0.8X、約0.7X、約0.6X、約0.5X、約0.4X、約0.3X、約0.2X、約0.1X、約0.05X、又は約0.01Xの何れかである。
試料中の種々のバイオマーカーの存在及び/又は発現レベル/量は、幾つかの方法論によって分析することができ、このうちの多くは、当該技術分野で知られ、当業者によって理解されており、免疫組織化学(「IHC」)、ウェスタンブロット分析、免疫沈降、分子結合アッセイ、ELISA、ELIFA、蛍光標識細胞分取(「FACS」)、MassARRAY、プロテオミクス、定量血液系アッセイ(例として血清ELISA)、生化学酵素活性アッセイ、インサイツハイブリダイゼーション、サザン分析、ノーザン分析、全ゲノム配列決定、定量リアルタイムPCR(「qRT−PCR」)及び例えば、分岐鎖DNA、SISBA、TMA等の他の増幅型の検出法を含む、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)、RNA−Seq、FISH、マイクロアレイ分析、遺伝子発現プロファイリング、及び/又は遺伝子発現の連鎖解析(「SAGE」)、ならびにタンパク質、遺伝子、及び/又は組織アレイ分析によって行うことができる多種多様なアッセイのうちの任意のものが含まれるが、これらに限定されない。遺伝子及び遺伝子産物の状態の評価のための典型的なプロトコルは、例えば、Ausubel et al., eds., 1995, Current Protocols In Molecular Biology,ユニット2(ノーザンブロット法)、4(サザンブロット法)、15(イムノブロット法)、及び18(PCR分析)に見出される。Rules Based Medicine又はMeso Scale Discovery(「MSD」)から利用可能なもの等の、マルチプレックス免疫測定法もまた使用され得る。
幾つかの実施態様において、バイオマーカーの存在及び/又は発現レベル/量は、(a)遺伝子発現プロファイリング、PCR(例えば、rtPCRなど)、RNA−seq、マイクロアレイ分析、SAGE、MassARRAY技術、又は試料(例えば、被験体のがん試料)上でのFISHを行い;b)試料中のバイオマーカーの存在及び/又は発現レベル/量を決定すること含む方法を用いて決定される。幾つかの実施態様において、マイクロアレイ法は、上述した遺伝子をコードする核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる一又は複数の核酸分子を有する、又は上述した遺伝子によってコードされるタンパク質の一以上に結合することができる一以上のポリペプチド(例えば、ペプチド又は抗体など)を有するマイクロアレイチップの使用を含む。一実施態様のいて、PCR法はqRT−PCRである。一実施態様のいて、PCR法は多重PCRである。幾つかの実施態様において、遺伝子発現は、マイクロアレイにより測定される。幾つかの実施態様において、遺伝子発現は、qRT−PCRにより測定される。幾つかの実施態様において、発現は、多重PCRにより測定される。
F.薬学的製剤
本明細書に記載の抗RSPO抗体の薬学的製剤は、所望の程度の純度を有するその抗体と任意の薬学的に許容される一以上の担体(Remington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed.: Williams and Wilkins PA, USA (1980))とを、凍結乾燥製剤又は水性溶液の形態で混合することによって調製される。薬学的に許容される担体は、使用される投薬量及び濃度でレシピエントに毒性でなく、そしてこれには、限定しないが、リン酸塩、クエン酸塩及び他の有機酸のような緩衝液;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(例えば、オクタデシルジメチオルベンジルアンモニウムクロライド;ヘキサメトニウムクロライド;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、ブチル又はベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチル又はプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン又はリジン;マンノサッカライド、ジサッカライド、及びグルコース、マンノース又はデキストリンを含む他の炭水化物;キレート剤、例えば、EDTA;糖、例えば、スクロース、マンニトール、トレハロース又はソルビトール;塩形成対イオン、例えば、ナトリウム、金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);及び/又はポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。本明細書における典型的な薬学的に許容される担体は、水溶性の中性アクティブヒアルロニダーゼ糖タンパク質(sHASEGP)などの介在性薬物分散剤、例えば、rHuPH20(HYLENEX(登録商標)、Baxter International, Inc.)などのヒト可溶性PH−20ヒアルロニダーゼ糖タンパク質を更に含む。特定の例示的sHASEGP及び使用方法は、rHuPH20を含めて、米国特許公開第2005/0260186号及び第2006/0104968号に記載されている。一態様において、sHASEGPは、コンドロイチナーゼなどの一以上の付加的なグルコサミノグリカナーゼと組み合わされる。
例示的な凍結乾燥抗体製剤は、米国特許第6267958号に記載されている。水性の抗体製剤は、米国特許第6171586号及び国際公開第2006/044908号に記載されているものが含まれ、後者の製剤はヒスチジン−酢酸緩衝液を含む。
本明細書の製剤はまた、治療を受けている特定の徴候のために必要な一以上の活性成分、好ましくは、互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を持つものが含まれる場合がある。このような活性成分は、意図した目的のために有効な量で組み合わされ適切に存在する。
活性成分は、例えば、コアセルベーション技術又は界面重合法によって、例えばそれぞれヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン−マイクロカプセル及びポリ(メチルメタクリレート(methylmethacylate))マイクロカプセルにより、コロイド薬物送達系に(例えばリポソーム、アルブミンミクロスフィア、ミクロエマルジョン、ナノ粒子及びナノカプセル)又はマクロ・エマルジョンで調製されたマイクロカプセルに封入されてもよい。このような技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed. (1980)に開示されている。
徐放製剤を調製してもよい。徐放性調製物の好適な例には、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスが含まれ、このマトリックスは成形品、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形態である。
インビボ投与に使用される製剤は、一般的に無菌である。無菌性は、例えば、滅菌濾過膜を通して濾過することにより達成することができる。
G.治療的方法及び組成物
本明細書で提供される抗RSPO抗体の何れかを、治療方法で使用することができる。
一態様では、医薬として使用のための抗RSPO抗体が提供される。更なる態様において、腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんの治療において使用のための抗RSPO抗体が提供される。幾つかの実施態様において、抗TPO抗体は、がん細胞の最終分化を含む細胞の分化を促進することに使用のために提供される。ある実施態様において、治療の方法において使用のための抗RSPO抗体が提供される。ある実施態様において、本発明は、個体に抗RSPO抗体の有効量を投与することを含む、腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんを有する個体を治療する方法における使用のための抗RSPO抗体を提供する。幾つかの実施態様において、がんは結腸直腸がんである。一つのそのような実施態様において、本方法は、例えば後述するように、少なくとも一の付加的治療剤の有効量を個体に投与することを更に含む。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO2である。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO3である。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO2及びRSPO3である。更なる実施態様において、本発明は、wntシグナル伝達を阻害すること、血管新生を阻害すること、細胞増殖を阻害すること、がん幹細胞の増殖を阻害すること、及び/又はがん幹細胞を枯渇させることにおいて使用のための抗RSPO抗体を提供する。ある実施態様において、本発明は、wntシグナル伝達を阻害するため、血管新生を阻害するため、細胞増殖を阻害するため、がん幹細胞の増殖を阻害するため、及び/又はがん幹細胞を枯渇させるために、抗RSPO抗体の有効量を個体に投与することを含む、個体においてwntシグナル伝達を阻害する、血管新生を阻害する、細胞増殖を阻害する、がん幹細胞の増殖を阻害する、及び/又はがん幹細胞を枯渇させる方法において使用のための抗RSPO抗体を提供する。上記実施態様の何れかに記載の「個体」は、好ましくはヒトである。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーを有する。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO転座を含む。幾つかの実施態様において、RSPO転座は、RSPO2及び/又はRSPO3転座を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーの増加した発現を有する幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO、例えばRSPO2及び/又はRSPO3を含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、幹細胞バイオマーカーを含む。幾つかの実施態様において、幹細胞バイオマーカーは、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、分化の一以上のバイオマーカーの減少した発現を有する。幾つかの実施態様において、分化のバイオマーカーは、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20を含む。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、一以上の幹細胞バイオマーカー、例えば、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2の発現を減少させる。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、分化の一以上のバイオマーカー、例えば、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20の発現を増加させる。幾つかの実施態様において、がんは、副腎がん、膀胱がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、腎臓がん、白血病、肝臓がん、肺がん(例えば、NSCLC)、リンパ系がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、皮膚がん(例えば、黒色腫)、胃がん、甲状腺がん、及び/又は子宮がんである。幾つかの実施態様において、がんは、肺がん(例えば、NSCLC)、卵巣がん、乳がん、肝臓がん、又は多発性骨髄腫である。幾つかの実施態様において、がんは結腸直腸がんである。
更なる態様にて、本発明は、医薬の製造又は調製における抗RSPO抗体の使用を提供する。一実施態様において、医薬は、腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんの治療のためのものである。更なる実施態様において、本医薬は、腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんを有する個体に、医薬の有効量を投与することを含む、腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんを治療する方法において使用のためのものである。幾つかの実施態様において、がんは結腸直腸がんである。一つのそのような実施態様において、本方法は、例えば後述するように、少なくとも一の付加的治療剤の有効量を個体に投与することを更に含む。更なる実施態様において、医薬は、wntシグナル伝達を阻害するため、血管新生を阻害するため、細胞増殖を阻害するため、がん幹細胞の増殖を阻害するため、及び/又はがん幹細胞を枯渇させるためのものである。更なる実施態様において、医薬は、wntシグナル伝達を阻害するため、血管新生を阻害するため、細胞増殖を阻害するため、がん幹細胞の増殖を阻害するため、及び/又はがん幹細胞を枯渇させるために、医薬の有効量を個体に投与することを含む、個体においてwntシグナル伝達を阻害する、血管新生を阻害する、細胞増殖を阻害する、がん幹細胞の増殖を阻害する、及び/又はがん幹細胞を枯渇させる方法において使用のためのものである。上記実施態様の何れかに記載の「個体」は、ヒトであり得る。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーを有する。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO転座を含む。幾つかの実施態様において、RSPO転座は、RSPO2及び/又はRSPO3転座を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーの増加した発現を有する幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO、例えばRSPO2及び/又はRSPO3を含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、幹細胞バイオマーカーを含む。幾つかの実施態様において、幹細胞バイオマーカーは、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、分化の一以上のバイオマーカーの減少した発現を有する。幾つかの実施態様において、分化のバイオマーカーは、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20を含む。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、一以上の幹細胞バイオマーカー、例えば、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2の発現を減少させる。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、分化の一以上のバイオマーカー、例えば、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20の発現を増加させる。幾つかの実施態様において、がんは、副腎がん、膀胱がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、腎臓がん、白血病、肝臓がん、肺がん(例えば、NSCLC)、リンパ系がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、皮膚がん(例えば、黒色腫)、胃がん、甲状腺がん、及び/又は子宮がんである。幾つかの実施態様において、がんは、肺がん(例えば、NSCLC)、卵巣がん、乳がん、肝臓がん、又は多発性骨髄腫である。
更なる態様において、本発明は、腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんを治療するための方法を提供する。一実施態様において、本方法は、かかる腫瘍、細胞増殖性障害、及び/又はがんを有する個体に、抗RSPO抗体の有効量を投与することを含む。幾つかの実施態様において、がんは結腸直腸がんである。一つのそのような実施態様において、この方法は、後述するように、少なくとも1つの付加的治療剤の有効量を個体に投与することを更に含む。上記実施態様の何れかに記載の「個体」は、ヒトであり得る。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーを有する。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO転座を含む。幾つかの実施態様において、RSPO転座は、RSPO2及び/又はRSPO3転座を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーの増加した発現を有する幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO、例えばRSPO2及び/又はRSPO3を含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、幹細胞バイオマーカーを含む。幾つかの実施態様において、幹細胞バイオマーカーは、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、分化の一以上のバイオマーカーの減少した発現を有する。幾つかの実施態様において、分化のバイオマーカーは、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20を含む。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、一以上の幹細胞バイオマーカー、例えば、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2の発現を減少させる。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、分化の一以上のバイオマーカー、例えば、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20の発現を増加させる。幾つかの実施態様において、がんは、副腎がん、膀胱がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、腎臓がん、白血病、肝臓がん、肺がん(例えば、NSCLC)、リンパ系がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、皮膚がん(例えば、黒色腫)、胃がん、甲状腺がん、及び/又は子宮がんである。幾つかの実施態様において、がんは、肺がん(例えば、NSCLC)、卵巣がん、乳がん、肝臓がん、又は多発性骨髄腫である。
更なる態様において、本発明は、個体において、wntシグナル伝達を阻害する、血管新生を阻害する、細胞増殖を阻害する、がん幹細胞の増殖を阻害する、及び/又はがん幹細胞を枯渇させる方法を提供する。一実施態様において、本方法は、wntシグナル伝達を阻害するため、血管新生を阻害するため、細胞増殖を阻害するため、がん幹細胞の増殖を阻害するため、及び/又はがん幹細胞を枯渇させるために、抗RSPO抗体の有効量を個体に投与することを含む。一実施態様において、「個体」はヒトである。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーを有する。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO転座を含む。幾つかの実施態様において、RSPO転座は、RSPO2及び/又はRSPO3転座を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーの増加した発現を有する幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO、例えばRSPO2及び/又はRSPO3を含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、幹細胞バイオマーカーを含む。幾つかの実施態様において、幹細胞バイオマーカーは、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、分化の一以上のバイオマーカーの減少した発現を有する。幾つかの実施態様において、分化のバイオマーカーは、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20を含む。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、一以上の幹細胞バイオマーカー、例えば、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2の発現を減少させる。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、分化の一以上のバイオマーカー、例えば、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20の発現を増加させる。幾つかの実施態様において、がんは、副腎がん、膀胱がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、腎臓がん、白血病、肝臓がん、肺がん(例えば、NSCLC)、リンパ系がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、皮膚がん(例えば、黒色腫)、胃がん、甲状腺がん、及び/又は子宮がんである。幾つかの実施態様において、がんは、肺がん(例えば、NSCLC)、卵巣がん、乳がん、肝臓がん、又は多発性骨髄腫である。幾つかの実施態様において、がんは結腸直腸がんである。
更なる態様において、本発明は、例えば、上記の治療法の何れかに使用される、本明細書で提供される抗RSPO抗体の何れかを含む薬学的製剤を提供する。一実施態様において、薬学的製剤は、本明細書で提供される抗RSPO抗体の何れか、及び薬学的に許容される担体を含む。その他の実施態様において、薬学的製剤は、本明細書で提供される抗RSPO抗体の何れかと、少なくとも一の付加的治療剤を、例えば後述するように含む。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO2である。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO3である。幾つかの実施態様において、RSPOはRSPO2及びRSPO3である。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、一以上のバイオマーカーの増加した発現を有する幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、RSPO、例えばRSPO2及び/又はRSPO3を含む。幾つかの実施態様において、一以上のバイオマーカーは、幹細胞バイオマーカーを含む。幾つかの実施態様において、幹細胞バイオマーカーは、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2を含む。幾つかの実施態様において、個体及び/又はがんは、分化の一以上のバイオマーカーの減少した発現を有する。幾つかの実施態様において、分化のバイオマーカーは、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20を含む。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、一以上の幹細胞バイオマーカー、例えば、Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2の発現を減少させる。幾つかの実施態様において、抗RSPO抗体による処置は、分化の一以上のバイオマーカー、例えば、CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及び/又はKRT20の発現を増加させる。幾つかの実施態様において、がんは、副腎がん、膀胱がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、腎臓がん、白血病、肝臓がん、肺がん(例えば、NSCLC)、リンパ系がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、皮膚がん(例えば、黒色腫)、胃がん、甲状腺がん、及び/又は子宮がんである。幾つかの実施態様において、がんは、肺がん(例えば、NSCLC)、卵巣がん、乳がん、肝臓がん、又は多発性骨髄腫である。幾つかの実施態様において、がんは結腸直腸がんである。
本発明の抗体は、治療において、単独で、又は他の薬剤と組み合わせて使用することができる。例えば、本発明の抗体は少なくとも1つの更なる治療剤と同時投与され得る。ある実施態様において、付加的治療剤は、細胞障害剤、化学療法剤、細胞増殖抑制剤、抗ホルモン剤、及び/又はEGFR阻害剤である。
上述される併用療法は、併用投与(二以上の治療剤が同一又は別々の製剤中に含まれている場合)及び、本発明の抗体の投与が、付加的治療剤又は薬剤の投与の前に、同時に、及び/又は後に生じ得る、別々の投与を包含する。一実施態様において、抗RSPO抗体の投与及び付加的治療剤の投与は、互いに、約1ヶ月以内、又は約1、2、又は3週間以内、又は約1、2、3、4、5又は6日以内に生じる。本発明の抗体はまた、放射線療法と組み合わせて使用することができる。
本発明の抗体(及び任意の付加的治療剤)は、任意の適切な手段によって投与することができ、非経口、肺内、及び鼻腔内、並びに局所治療が所望される場合、病巣内投与が含まれる。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、又は皮下投与が含まれる。投薬は、その投与が短期間か又は長期であるかどうかに部分的に依存し、任意の適切な経路、例えば、静脈内又は皮下注射などの注射により行うことができる。限定されないが、様々な時間点にわたる、単一又は複数回投与、ボーラス投与、パルス注入を含む様々な投与スケジュールが本明細書で考えられている。
本発明の抗体は良好な医療行為に合致した方法で処方され、投与され、投薬される。これに関連した考慮因子としては、治療すべき具体的な障害、治療すべき具体的な哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジュール及び医師にとって既知の他の因子が挙げられる。抗体は、必要ではないが任意で、問題となる障害の予防又は治療のために、現在使用中の一又は複数の薬剤ともに処方される。そのような他の薬剤の有効量は製剤中に存在する抗体の量、障害又は治療の種類及び上記した他の要因に依存する。これらは一般的には本明細書に記載されるのと同じ用量及び投与経路において、又は、本明細書に記載された用量の1%から99%で、又は経験的に/臨床的に妥当であると決定された任意の用量及び任意の経路により使用される。
疾患の予防又は治療のためには、本発明の抗体の適切な用量(単独で使用されるか、又は、一以上の更なる治療的薬剤との組み合わされる場合)は治療すべき疾患の種類、抗体の種類、疾患の重症度及び経過、抗体を予防又は治療目的のいずれにおいて投与するか、以前の治療、患者の臨床的履歴及び抗体に対する応答性、及び担当医の判断に依存する。抗体は一時的又は一連の治療にわたって患者に適切に投与される。疾患の種類及び重症度に応じて、例えば一回以上の別個の投与によるか、連続注入によるかに関わらず、抗体約1μg/kgから15mg/kg(例えば0.1mg/kgから10mg/kg)が患者への投与のための初期候補用量となり得る。1つの典型的な一日当たり用量は上記した要因に応じて約1μg/kgから100mg/kg又はそれ以上の範囲である。数日間以上に渡る反復投与の場合には、状態に応じて、治療は疾患症状の望まれる抑制が起こるまで持続するであろう。1つの例示される抗体用量は約0.05mg/kgから約10mg/kgの範囲である。従って、約0.5mg/kg、2.0mg/kg、4.0mg/kg又は10mg/kgの1つ以上の用量(又はこれらの何れかの組み合わせ)を患者に投与してよい。かかる用量は、断続的に、例えば、毎週又は3週間毎に(例えば、患者が抗体の約2〜約20回、又は例えば、約6回用量を受容するように)投与されてもよい。初回よりも高い負荷用量、続いて1回以上のより低い用量が投与されてもよい。しかしながら、他の投薬レジメンが有用であってもよい。この治療法の進行は、従来の技術及びアッセイによって容易に監視される。
上記の製剤又は治療方法の何れかが、抗RSPO抗体の代わりか又は抗RSPOに加えて、本発明のイムノコンジュゲートを用いて行うことができることが理解される。
H.製造品
本発明の別の態様において、上述した障害の治療、予防、及び/又は診断に有用な物質を含む製造品が提供される。製造品は、容器とラベル又は容器上にある又は容器に付属する添付文書を含む。好適な容器は、例としてボトル、バイアル、シリンジ、IV輸液バッグ等を含む。容器はガラス又はプラスチックなどの様々な物質から形成されうる。容器は、疾患の治療、予防、及び/又は診断に有効である、それ自体か、又はその他の組成物と併用される化合物を収容し、無菌のアクセスポートを有し得る(例えば、容器は皮下注射針による穴あきストッパーを有する静脈内溶液バッグ又はバイアルであってよい)。組成物中の少なくとも一の活性剤は本発明の抗体である。ラベル又は添付文書は、組成物が選択した症状の治療のために使用されることを示している。更に、製造品は、(a)組成物が本発明の抗体を包含する組成物を含む第一の容器;及び(b)組成物が更なる細胞障害性又はその他の治療的薬剤を包含する組成物を含む第2の容器を含み得る。本発明の本実施態様における製造品は、組成物が特定の疾患を治療することに用いることができることを示す添付文書を更に含んでいてもよい。別法として、又は加えて、製造品は、薬学的に許容される緩衝液、例えば注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝化塩水、リンガー溶液及びデキストロース溶液を含む第二(又は第三)の容器を更に含んでもよい。これは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、及びシリンジを含む、商業的及びユーザーの立場から望まれる他の物質を更に含んでもよい。
上記の製造品の何れかは、抗RSPO抗体の代わりか又はそれに加えて、本発明のイムノコンジュゲートを含み得ることが理解される。
III.実施例
以下は本発明の方法及び組成物の例である。上記提供される一般的な説明を前提として、他の様々な実施態様が実施され得ることが理解される。
方法
クローニング及び精製:FLAGタグ付きRNF43は、抗FLAG親和性クロマトグラフィー(Genentech)、続いてサイズ排除クロマトグラフィー(Superdex 75, GE Healthcare)により精製された。FLAGタグ付きR−スポンジン(hRSPO2、hRSPO2 L186、cynoRSPO2、hRSPO3、及びcynoRSPO3FLAG)は、抗FLAG親和性クロマトグラフィー、続いて陽イオン交換クロマトグラフィー(Mono S, GE Healthcare)により精製された。ヒトIgG1のFcタグ付きLGR細胞外ドメインは、親和性クロマトグラフィー(MabSelect SuRe, GE Healthcare)、続いてサイズ排除クロマトグラフィー(Superdex 200、GE Healthcare)により精製された。
WNTレポーターアッセイ:96ウェルプレートに、ウェル当たり4,500293のT細胞が、2.5%ウシ胎児血清を補充した90μlのDMEMに播種された。培養の16〜20時間後、細胞を、Fugene6(Promega, Madison, WI)を使用して10ulのトランスフェクションミックス中で0.04ugのTopbrite 25及び0.02ugのSV40 Renilla DNAで同時トランスフェクトした。更なる16〜20時間の培養後、細胞を、セ氏37度で6時間、25μlの5×溶液で刺激した。上清のスクリーニングのために、細胞を、50ng/mlのrmWNT3a(R&D Systems, Minneapolis, MN)及び250pMのrhRSPO2又はrhRSPO3(R&D Systems, Minneapolis, MN)で補充したハイブリドーマ上清を用いて刺激した。.クローニングされた抗体を用いたアッセイのために、10%ウシ胎児血清、50ng/mlのrmWNT3a、250pM又は5×の計算されたEC50のrRSPO(示されるように)を補充したDMEM及び漸増濃度の抗体が添加された。馴化培地を試験するアッセイについては、培地は、製造業者の説明書に従ってFugene6を用いて(Promega, Madison, WI)、示された遺伝子で293Tをトランスフェクトすることによって調製した。馴化培地は、トランスフェクションの3日後に収集され、50ng/mlのrmWNT3a +/− 抗RSPO抗体を補充され、レポーター細胞に添加された。6時間の刺激後、ルシフェラーゼ活性は、Promega Dual−Gloシステム(Promega, Madison, WI)を用いて検出された。データは、ホタル/ウミシイタケの比(RLU WNTレポーター)又は抗体の非存在下で正規化された値(抗体がある場合のRLU/抗体が無い場合のRLU)の何れかとして分析された。IC50の測定は、抗体の濃度を増加させて、rRSPOのEC50で細胞を刺激することによって決定された。対数変換されたデータは、GraphPad Prismを使用して、4パラメータ用量反応式により適合された。
RSPO発現細胞ペレットの生成:pGCIGは、pGIPZ(Open Biosystems)のZeoR−CMVie−tGFP−IRES−PuroR−shRNA−WRE内容物をCMVieEプロモーター、多重クローニング部位(MCS)、内部リボソーム侵入部位(IRES)及び高感度緑色蛍光タンパク質(EGFP)を含む断片と置換することによって作成されたHIVベースの自己不活性化レンチウイルスベクターである。ヒトRスポンジン1−4のオープンリーディングフレーム(ORF)は、PCRによってC末端でHAエピトープ(YPYDVPDYA)でタグ付けし、pGCIGのMCSに挿入された。HEK−293細胞は、トランスフェクションの24時間前に、10%熱不活性化FBSを含むDMEM高グルコース中に、15x106細胞/プレートで15cmのディッシュ上に蒔かれた。レンチウイルス上清は、6ugのpGCIG−hRSPO、12ugのパッケージングベクター8.9(Zufferey et al., 1997)、3ugのエンベロープベクターpVSV−G(Clontech)及びトランスフェクション試薬Genejuice(Novagen)を用いて共トランスフェクションすることにより調製された。培地はトランスフェクションの12時間後に交換され、24時間後ウイルス上清が回収され、0.45μmのPESフィルター(Nalgene)を通して濾過され、更なる処理まで4℃で保存された。HEK−293細胞は、10%熱不活性化FBSを含むDMEM高グルコース中に、1x106細胞/プレートで10cmのディッシュ上に蒔かれた。細胞を12時間付着させ、その後、培地を10mlのウイルス上清と置き換えた。ウイルス上清は、60時間細胞上にとどまり、その後、細胞は回収され、FACSによる蛍光タンパク質の発現について分析された。ゲートは、各ウイルス構築物に対して、2×105の、低、中、高のeGFP発現細胞を選別するように設定された。細胞株を増殖させ、HIV−1 p24抗原ELISA2.0キット(ZeptoMetrix Corporation)を用いて、複製能力のあるウイルス(RCV)産生が無いことについて試験された。ヒトR−スポンジンの発現及び分泌は、濃縮された細胞培養上清の抗HAウェスタンブロッティングにより確認され、eGFP発現レベルと良く相関した。
IHC反応性スクリーニング:ホルマリン固定パラフィン包埋細胞ペレットを、4umで切断した。スライドを20分間セ氏99度でクエン酸ベースのpH6.0の緩衝液(Dako カタログ番号S1699、Carpinteria, CA)で前処理した。10%血清阻止後、抗RSPO血清は1:250で使用され、ハイブリドーマ上清が流された。1:250での免疫前血清又は10ug/mlの総濃度のナイーブマウスIgG1、2a、及び2bが陰性対照として使用された。ビオチン化ロバ抗マウス二次抗体(Jackson Immuno カタログ番号715−065−151,West Grove, PA)が5ug/mlで使用された。VECTASTAIN Elite ABCキット(Standard*)(Vector Labs カタログ番号PK−6100)が検出に使用され、シグナルはPierce Metal Enhanced DABで可視化された(Thermo カタログ番号34065、Rockford, IL)。
エピトープビニング:抗RSPO抗体のエピトープビニングはOctet RED384機器(ForteBio)を用いて行われた。組換えRSPO(R&D Systems, Minneapolis, MN)がビオチン化され、120秒間、10μg/mlで、ストレプトアビジンバイオセンサー上に捕獲された。飽和に至るまでの第一抗体の結合は、600秒間、10μg/mlで添加することによって達成された。同じバイオセンサーが、5μg/mlの競合抗体に浸漬され、結合は300秒間測定された。第一抗体の飽和量の存在下における第二抗体の結合不全は、2つの抗体が同じエピトープビンに存在することを示していた。
親和性の測定:抗RSPO抗体の結合親和性は、ビアコアTM−2000機器を用いた表面プラズモン共鳴(SPR)により測定された。CM5バイオセンサーチップは、供給者(GE Healthcare Biosciences, Piscataway, NJ)の説明書に従って、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド ヒドロクロリド(EDC)及びN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)試薬により活性化された。RSPO抗原は、約250応答単位(RU)を達成するために、バイオセンサーチップ上に固定化され、続いて1Mのエタノールアミンで遮断された。
反応速度測定のために、抗RSPOのFabの2倍連続希釈液が、25℃で30μl/分の流速により、HBS−P緩衝液(0.01MのHEPES pH7.4、0.15MのNaCl、0.005%の界面活性剤P20)中に注入された。会合速度(kon)及び解離速度(koff)は、単純な一対一のラングミュア結合モデル(BIAcore Evaluation Softwareバージョン3.2)を用いて計算された。平衡解離定数(KD)はkoff/kon比として計算された。
競合結合ELISA:LGR4及び−5ECDのRSPOへの結合を遮断することにおける抗RSPO抗体の活性を測定するために、マキシソープ384ウェルマイクロウェルプレート(Thermo Scientific Nunc, Roskilde, Denmark)が、4℃で一晩、50mMの炭酸緩衝液、pH9.6中の0.5μg/mlのhRSPO2又はhRSPO3(Genentech)の25ul/ウェルでコーティングされた。プレートは、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4中、0.5%ウシ血清アルブミン、15ppmのProclin 300の80ul/ウェルで遮断された。アッセイ緩衝液(PBS中、0.5%BSA、0.05%のポリソルベート20、15ppmのProclin 300)中、0.1μg/mlのLGR4−Fc又は0.015μg/mlのLGR5−Fcを含有する連続的に希釈した抗RSPO抗体(3倍連続希釈と緩衝液ブランクで0.078−10ng/ml)が、25ul/ウェルでプレートに添加された。2時間のインキュベーションの後、プレートに結合したLGR4−Fc及びLGR5−Fcが、ペルオキシダーゼ標識ヤギF(ab’)2抗ヒトFc(Jackson ImmunoResearch, West Grove, PA)を使用して検出された。1時間のインキュベーション後、基質3,3’,5,5’−テトラメチル ベンジジン(Moss Inc., Pasadena, Maryland)がプレートに添加され、反応は1Mのリン酸を加えることにより停止された。工程間で、プレートを、0.05%のTween 20を含む、PBS、pH7.4で洗浄し、コーティング工程の後の全てのインキュベーション工程は、オービタルシェーカー上で室温で行われた。吸光度は、マルチスキャンアセントリーダー(Thermo Scientific, Hudson, NH)上で450nmで読み取られた。
RSPOへのRNF43の結合を遮断する抗RSPO抗体の活性は、(RSPO2をコーティングしたプレート上で)0.5ng/mlのビオチン化RNF43−Flag又は(RSPO3をコーティングしたプレート上で)20ng/mlのビオチン化RNF43−Flagを使用して同様に測定された。結合したビオチン化RNF43−Flagは、上述のように、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(GE Healthcare, Piscataway, NJ)、続いて基質を用いて検出された。
抗RSPO3抗体のヒト化:モノクローナル抗体5D6は、以下に記載するようにヒト化された。残基番号は、 Kabat et al., Sequences of proteins of immunological interest, 5th Ed., Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991)に従っている。
5D6のヒト化の間に構築された変異体は、Fabの形で評価された。マウス5D6由来のVL及びVHドメインを、ヒトVLカッパI(VLKI)及びヒトVHサブグループIV(VH4)コンセンサス配列と整列させた。マウス抗体の超可変領域は、VLKI及びVHIアクセプターフレームワーク中に操作された。具体的には、mu5D6 VLドメインから、位置24−34(L1)、50−56(L2)及び89−97(L3)がVLKI中に移植され、mu5D6 VHドメインから、位置26−35(H1)、50−65(H2)及び95−102(H3)がVHI中に移植された。mu5D6からの全てのVL及びVHのバーニア位置は、それぞれ、VLK1とVH4に移植された。この移植片はv1と称される。
このセクションでの抗体の結合親和性は、BIAcoreTMT200フォーマットによって決定された。簡潔には、供給者の説明書に従って、BIAcoreTM研究グレードCM5チップを1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)及びN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)試薬により活性化させた。huRSPO3が、各フローセルで約50応答単位(RU)を達成するために、固定化された。未反応のカップリング基を1Mのエタノールアミンで遮断した。反応速度測定のために、変異体抗体の4倍連続希釈液が、25℃で30μl/分の流速により、HBS−P緩衝液(0.01MのHEPES pH7.4、0.15MのNaCl、0.005%の界面活性剤P20)中に注入された。会合速度(kon)及び解離速度(koff)は、1:1ラングミュア結合モデル(BIAcore Evaluation Softwareバージョン2.0)を用いて計算された。平衡解離定数(Kd)をkoff/kon比として算出した。
結晶学のRSPO3(M33−E210)の精製:N末端のHis−MBPタグのN末端を含むRSPO3(M33−E210)は、キフネンシンで処置した培地中で増殖させたSF9細胞中でタグなしEndoHと共発現された。細胞上清を回収し、洗浄緩衝液(25mMのトリス−HCl pH7.5、500mMのNaCl、20mMのイミダゾール、5%グリセロール)で事前に平衡化した10mLのニッケルNTAアガロースカラムに通した。次いで、カラムを洗浄緩衝液の10カラム容積で洗浄した。タンパク質は、溶出緩衝液の5カラム容量(25mMのトリス−HCl pH7.5、500mMのNaCl、300mMのイミダゾール、10%グリセロール)を用いてカラムから溶出され、30mL未満まで濃縮された。TEVプロテアーゼが添加され、試料は透析緩衝液(25mMトリス塩酸pH7.5、500mMのNaCl、10mMイミダゾール、10%グリセロール)に対して4℃で一晩透析された。透析後、試料は、洗浄緩衝液で予め平衡化された5mLのHisTrapカラムに通された。次いで、試料は2未満mLに濃縮され、ゲル濾過緩衝液(25mMのトリス−HCl pH7.5、300mMのNaCl、5%グリセロール)で予め平衡化されたスーパーデックス7516/60カラムに適用された。RSPO3(M33−E210)を含む画分をプールし、濃縮した。アリコートを−80℃で保存した。
結晶学のFab精製:Fab 5D6及び26E11は、大腸菌細胞中で発現させた。細胞ペーストは、溶解緩衝液(25mMのEDTA及び1mMのPMSFを補足したPBS)に再懸濁され、細胞はマイクロフルイダイザーを介して3継代溶解された。次いで、溶解物は1時間12,000rpmで遠心分離され、清澄溶解物は、0.8μmのフィルターを通して濾過された。清澄溶解物は、25mMのEDTAを補充したPBSで予め平衡化された25mLのプロテインGカラムに直接適用された。カラムは、PBSの10カラム容量で洗浄され、タンパク質は0.58%酢酸で溶出された。溶出液は、その後、緩衝液A(20mMのMES pH5.5)で予め平衡化されたHiTrap SP HPカラムにロードされた。カラムは緩衝液Aの10カラム容積で洗浄され、タンパク質は、緩衝液Aから緩衝液B(20mMのMES pH5.5、500mMのNaCl)の20カラム容量の直線勾配上で溶出された。Fabを含有する画分はプールされ、2mL未満まで濃縮され、ゲル濾過緩衝液で予め平衡化されたスーパーデックス7526/60カラムに適用された。Fabを含む画分をプールし、濃縮した。アリコートを−80℃で保存した。
結晶学のRSPO3/Fab複合体の精製:複合体を形成するために、RSPO3(M33−E210)の1.25倍モル過剰が、ゲル濾過緩衝液を含む800μLの結合反応物中で150nmolの何れかのFabに添加された。結合反応物は、氷上で1時間インキュベートされた。反応物はその後、4℃で13,000rpmで遠心され、ゲル濾過緩衝液で予め平衡化されたスーパーデックス7516/60カラムにロードされた。複合体を含む画分をプールし、20mg/mLに濃縮した。アリコートを−80℃で保存した。
結晶学:RSPO3(M33−E210)/Fab 5D6については、Labcyte Echo液体ハンドラーが、100nLのシッティングドロップを使用する複数の疎行列結晶スクリーンを設定するために使用された。スクリーンは、18℃で保存された。結晶は、母液として100mMのMIB(pH9)及び25%PEG1500を含有するドロップ中で得られた。抗凍結剤溶液は、1.8μLのリザーバー溶液と1μLの70%グリセロールを混合することによって作製された。単結晶が回収され、10秒間、抗凍結剤溶液に浸漬され、液体窒素中で急速凍結された。
RSPO3(M33−E210)/Fab 26E11については、Labcyte Echo液体ハンドラーが、100nLのシッティングドロップを使用する複数の疎行列結晶スクリーンを設定するために使用された。スクリーンは、18℃で保存された。結晶は、母液として200mMのギ酸ナトリウム及び20%(w/v)のPEG3,350を含有するドロップ中で得られた。抗凍結剤溶液は、1.8μLのリザーバー溶液と1μLの70%グリセロールを混合することによって作製された。単結晶が回収され、10秒間、抗凍結剤溶液に浸漬され、液体窒素中で急速凍結された。
両方の複合体は、同様の条件の広い範囲で結晶化された。ほぼ全ての結晶はPEGベースの条件で成長し、最も一般的なのは20−25%のPEG3350であった。成功した他の沈殿剤は、20%のPEG6000、20−25%のPEG4,000、及び25%のPEG1,500を含んでいた。pHは3.5−9の範囲に及び、大部分の結晶成長は7と8の間で見られた。200mM濃度での様々な塩がが結晶成長を支援した。
結晶構造決定及び精密化2つのRSPO3/のFab複合体についての回折データはシンクロトロンで収集した。データは、XDS及びSCALAを用いて指数づけされ、積分され、スケーリングされた。RSPO3/5D6及びRSPO3/26E11の結晶構造は、サーチモデルとしてFabの構造を用いた分子置換により解かれた。初期分子置換の解の位相は、PHENIXを使用して溶媒平滑化及び電子密度修飾によって改善された。精密化及び再構築の反復ラウンドが、RSPO3構造を構築するために使用された。RSPO3/5D6及びRSPO/26E11についての結晶学的統計は以下の通りである。
インビボ有効性の実験:RSPO3融合陽性患者由来の腫瘍をBalb C/ヌードマウスの皮下で増殖させた。腫瘍が約200mm3のサイズに達したら、マウスを3〜4週間、週二回、対照抗体又は抗RSPO3抗体(5D6)の何れかを30mg/kgで処置した。抗RSPO3抗体(5D6)をイリノテカンと組み合わせて使用した実験では、上記のように抗RSPO3抗体が投与され、イリノテカンは0日目又は0日目と3日目に100mg/kgで投与された。
連続移植研究のために、RSPO3融合陽性患者由来の腫瘍を移植したマウスは、上述のように対照抗体又は抗RSPO3抗体で処置された。増殖曲線が分離し始めると、腫瘍断片は除去され、ナイーブBalb C/Nudeマウスに移植された。移植された腫瘍断片を有するマウスは、その後、上記のように対照又は抗RSPO3抗体の何れかで処置された。
結果
機能遮断及びIHC反応性抗RSPO抗体の産生
抗RSPO抗体を産生する試みにおいて、マウス及びハムスターは、組換えヒトRSPO2及び/又はヒトRSPO3で免疫され、ハイブリドーマ細胞株が作製された。これらの細胞から上澄液は、最初に、ELISAによってhRSPO1、hRSPO2、hRSPO3及びhRSPO4への結合についてスクリーニングされた。hRSPO2及び/又はhRSPO3結合を示す上清は、その後、WNTレポーター活性のhRSPO2及びhRSPO3刺激を遮断する能力について試験された。候補は、その後、クローニングされ、発現され、精製された。図1に示すように、精製されたクローンのサブセットは、rhRSPO2刺激WNTレポーター活性(図1A)及び/又はrh RSPO3刺激WNTレポーター活性(図1B)を強力に阻害した。
更に、上清は、IHC試薬として使用することができる抗RSPO抗体を同定するためにスクリーニングされた。ホルマリン固定パラフィン包埋細胞ペレットは、高、中、又は低レベルのhRSPO2又はhRSPO3を安定して発現する293細胞から調製された。更に、細胞ペレットは、293細胞及びhRSPO1又はhRSPO4を安定して発現する293細胞から調製された。ハイブリドーマ上清及び抗体のクローンは、調製した細胞ペレット上でIHC反応性について試験された。図2に示されるように、抗体49G5は、IHC反応性により、高、中、又は低レベルのhRSPO2発現(D−F)を認識したが、一方、RSPO3(A−C)、hRSPO1(G)、hRSPO4(H)、又は非hRSPO1−4(I)を認識しなかった。試験した全ての抗体についての結果の概要を以下の表4に示す。抗体4H1、4D4、5C2、5D6、5E11、21C2は、特異的にhRSPO3を認識する。抗体1A1、36D2、49G5は、特異的にhRSPO2を認識する。抗体6E9及び26E11は、特異的にhRSPO2及びhRSPO3を認識する。
抗RSPO抗体のエピトープビニング
抗RSPO抗体を更に特徴づけるために、抗体が分類される固有のエピトープビンの数が、OCTET REDアッセイを用いて決定された。抗体は、最初に親和性がランク付けされた。最も高い親和性を有する抗体は、hRSPO2又はhRSPO3結合バイオセンサーへ飽和に至るまで結合させた。二次抗体による結合が、その後評価された。試験された抗RSPO2抗体は、1A1又は11F11の何れかと競合する能力によって定義される2つの固有のエピトープビンに分類された。第一の固有のエピトープビンは1A1、49G5、及び36D2を含み、第二の固有のエピトープビンは11F11を含んでいた。試験された抗RSPO3抗体は、26E11、4H1、又は21C2と競合する能力によって定義される3つの固有のエピトープビンに分類された。第一の固有のエピトープビンは、26E11、5D6、5E11、及び6E9を含み、第二の固有のエピトープビンは4H1を含み、第三の固有のエピトープビンは5C2及び21C2を含んでいた。
抗RSPO抗体の結合特異性及び親和性
抗RSPO抗体を更に特徴づけるために、それらの機能遮断活性がマウスRSPO2(R&D Systems)及びカニクイザルRSPO2(Genentech)に対して試験された。抗体クローンのサブセットは、WNTレポーター細胞のhRSPO2、cynoRSPO2、及びmRSPO2刺激を遮断できた(図3A−C)RSPO2中の位置186での多型は、ヒト集団において同定された。この多型に対する抗RSPO抗体の機能遮断活性及びこの患者集団における潜在的有用性を評価するために、hRSPO2 L186Pタンパク質が最初に精製され、次いでWNTレポーター細胞を刺激するために使用された。抗RSPO抗体のサブセットは、hRSPO2 L186Pの機能を遮断できた(図3D)。
更に、抗RSPO抗体は、マウスRSPO3(R&D Systems)及びカニクイザルRSPO3(Genentech)の機能を遮断する能力について試験された。抗体のサブセットは、hRSPO3、cynoRSPO3、mRSPO3のWNTレポーター細胞刺激を阻害することができた(図4A−C)。抗RSPO抗体は、更に、結腸直腸腫瘍において最近同定されたRSPO3融合遺伝子を阻害する能力について試験された(Seshagiri et al., Nature 488:660-664 (2012))。馴化培地は、同定された2つのPTPRD−RSPO3融合遺伝子(配列番号176及び178)をコードする構築物をトランスフェクトすることにより調製された。RSPO3又はRSPO3融合遺伝子を含む馴化培地は、WNTレポーター活性を刺激することができた。抗RSPO3抗体は、レポーター細胞のRSPO3融合遺伝子の刺激を阻害することができた(図4D)。この結果は、抗RSPO3抗体がRPSO転座媒介性wntシグナル伝達を阻害することができることを示している。
表面プラズモン共鳴は、ヒト、マウス、及びカニクイザルRSPOに対する結合特異性及び親和性を確認するために使用された。抗体クローンからのFab断片は、消化され、精製され、その後、組換えタンパク質への結合についてBIAcoreTM−2000機器を用いてアッセイされた。抗体は、三つのグループ:RSPO2に特異的なもの、RSPO3に特異的なもの、及びある程度の交差反応性を有するものに分類された(図5)。結合親和性は低ナノモル範囲内(0.073−80nMの範囲)にあった。
抗RSPO抗体の結合特性
以前に、RSPOタンパク質は、膜貫通タンパク質の2つの異なるクラス:E3−リガーゼ(RNF43及びZNRF3)及びLGR(LGR4及びLGR5)(Hao et al., Nature 485(7397):195-200 (2012))に結合することが示されている。抗RSPO抗体がこの2つのクラスのタンパク質のとの結合を阻害することができるかどうかを試験するために、競合結合ELISAアッセイが開発された。LGR4又はLGR5のhRSPO2及びhRSPO3への結合を阻害する能力について試験するとき、抗RSPO抗体は、次の3つのカテゴリに分類された:LGR4及びLGR5の相互作用を阻害できたもの、阻害しなかったもの、及び促進したもの(図6A−B、データは示さず)。同様に、抗RSPO抗体のパネルのサブセットは、RNF43のhRSPO2又はRSPO3への結合を阻害した(図7A−B)。抗RSPO結果の概要は以下の通りである(表5)。
抗RSPO抗体のヒト化
ヒト化5D6v1(hu5D6v1と称される)抗体の結合親和性が、キメラ5D6と比較された。hu5D6v1のマウスバーニア位置は、hRSPO3に結合するマウスバーニア位置の寄与を評価するために、ヒト残基に変換された。4つの付加的軽鎖(L1:v1 + Y36(v2.1と称される)、v1+L46(v2.2と称される)、v1+T69(v2.3と称される)、v1+F71(v2.4と称される))及び4つの付加的重鎖(v1+V71(v2.8と称される)、v1+R94(v2.10と称される)、v1+W47+I48+F78(v3.2と称される)、v1+W47+I48+v67+F78(v3.3と称される))。上述の変異体抗体の結合親和性評価に基づいて(データは示さず)、軽鎖上のF36及びT46は、鍵となるマウスのバーニア残基であり、重鎖上のV71及びR94は、鍵となるマウスのバーニア残基であると決定された。キメラ5D6は、3.3E−11MのKDで結合したが、一方、v1+T69(LC)+(W47+I48+V67+F78(HC)(hu5D6v4.1と称される)、v1+T69(LC)+(W47+I48+F78(HC)(hu5D6v4.3と称される)は、それぞれ、6.3E−11M、及び7.0E−11MのKDで結合した。
結合アッセイにおいてカニクイザル又はマウスRSPO3がhuRSPO3と置換したのを除き、上述のように、hu5D6v4.1及びキメラ5D6は、カニクイザル及びマウスRSPOに結合するそれらの能力について試験された。ヒト化抗体の結合特性は以下の表5に示される。
ヒト化抗体hu5D6v4.1は、熱応力(40℃、pH5.5、2週間)及び2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロリド(AAPH)分析の下で試験された。次いで、試料は、製品の貯蔵期間にわたって安定性を模倣するために、熱的にストレスが加えられた。試料は、20mMにヒスチジン酢酸、240mMののスクロース、pH5.5に緩衝液交換され、1mg/mLの濃度に希釈された。試料の1mLを2週間40℃でストレスが加えられ、2番目のは対照として−70℃で保存された。両方の試料は、次いで、液体クロマトグラフィー(LC)−質量分析(MS)分析を用いて分析することができるペプチドを作成するために、トリプシンを用いて消化された。各ペプチドに対して、LCからの試料保持期間並びに高分解能精密質量及びペプチドイオンのフラグメンテーション情報(アミノ酸配列情報)がMSで取得された。抽出されたイオンクロマトグラム(XIC)が、+−10ppmでのウィンドウで、データセットから目的のペプチド(天然型及び修飾型ペプチドイオン)について取得され、ピークは面積を決定するために積分された。修飾の相対的な割合は、(修飾されたペプチドの面積)を(修飾されたペプチドの面積と天然ペプチドの面積)で割って、100を乗じて、各試料について計算された。
熱ストレス試験によって決定されるように、hu5D6v4.1は、CDR−H3にW100bを有しており、これは酸化に対して感受性である(トリプトファンの酸化において11.5%増加。AAPHストレス後に、対照の24.1%から35.6%)。F100b(hu5D6v5.1と称される)及びW100bH(hu5D6v5.2と称される)変異体が潜在的酸化を減少させるために構築された。
結晶学によるエピトープマッピング
抗RSPO抗体を更に特徴付けるために、RSPO3/Fab複合体(5D6及び26E11)の結晶が上記のように調製され、結晶構造が決定された。図8を参照。表6は、5D6の重鎖(HC)及び軽鎖(LC)とRSPO3(F鎖)との間の接触のリストを含む。表6におけるカットオフは4オングストロームである。表7は、26E11の重鎖(HC)及び軽鎖(LC)とRSPO3(F鎖)との間の接触のリストを含む。表7におけるカットオフは4オングストロームである。5D6及び26E11の両方における接触の大部分はRSPO3のフリン1ドメインとである。
インビボ有効性
抗RSPO3抗体の有効性は、結腸直腸がんPTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍モデルにおいて試験された。PTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍モデル及び/又はNSCLC組織において、抗RSPO3抗体(5D6)は、腸管幹細胞マーカー:Myc、Axin2、LGR5、TERT、BIRC5、及び/又はAscl2のマーカーの遺伝子発現を有意に減少させたが、一方、分化のマーカー、例えば、 CEACAM7、SLC26A3、CA1、SYTl5、CA4、TFF1、及びKRT20は、抗RSPO3抗体による処置の前の発現レベルに比較して増加した(データは示さず)。いかなる特定の理論に縛られることを望まないが、これらの結果は、抗RSPO3抗体(5D6)は、遺伝子発現マーカーによって決定されるように、幹細胞様マーカープロファイルから分化マーカープロファイルへの遷移を促進することが可能であることを示唆している。
経時的な腫瘍体積における影響(例えば、腫瘍増殖阻害)が、また、結腸直腸がんPTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍モデルにおいて、図11A−Dに示されている抗RSPO3抗体(5D6)での処置の際に試験された。抗RSPO3抗体(5D6)による該モデルの処置は、腫瘍増殖の有意な減少又は腫瘍増殖の示した。モデルでは、退縮及び/又は静止の発生は、抗RSPO3抗体(5D6)で処理する際は即時ではなかった;処置の開始後における退縮又は静止の発生の遅延があった。更に、抗ブタクサ抗体又は抗RSPO3抗体(5D6)で処置した結腸直腸がん患者由来のモデル腫瘍をH&E染色及びアルシアンブルー染色で染色した場合、図12A−Dに示すように、組織病理学の著しい差があった。抗RSPO3(5D6)処置腫瘍では、腫瘍細胞の数の有意な減少があった。残りの細胞のほとんどの組織学は、分化、成熟した非増殖性杯細胞と一致した。更に、抗ブタクサ抗体対照と比較して、アルシアンブルー染色によって示されるように、粘液の有意な増加があった。従って、測定された腫瘍体積は、実際には、腫瘍体積によってでなく、かなりの部分が粘液により占有されている可能性があり、従って、腫瘍増殖阻害における効果は、実際には過小評価されている可能性がある。いかなる特定の理論に縛られることを望まないが、これらの有効性データはRSPO3融合陽性腫瘍の階層的な組織と一致している:がん幹細胞の増殖は、RSPOタンパク質に依存し、抗RSPO3抗体(5D6)による処置により、がん幹細胞は死滅するか、TA(transit−amplifying)細胞に分化する。それらの補充を確実にするために幹細胞源の非存在下で、後者は、限られた数の細胞分裂を受け、その後、それらは最終分化し、それらの枯渇へとつながる。従って、反応速度及びTA細胞集団の全体的な大きさは、腫瘍増殖阻害の発生を決定し得る。
再び、いかなる特定の理論に縛られることを望まないが、記載されたRSPO3融合陽性腫瘍の階層的な組織の理論に基づいて、化学療法剤との併用治療は、TA細胞集団を死滅させることによる退縮及び/又は静止の発生の遅延を減少させ、そして、PTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍モデルにおける化学療法剤単独による治療と比較して、有効性を高めるはずである、この理論と一致して、かつ図11D及び図13Aに示されるように、イリノテカンと組み合わせた抗RSPO3抗体(5D6)は、CRCD及びCRCC結腸直腸がんPTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍モデルにおいて、イリノテカン単独による治療と比較した場合、退縮及び/又は静止の発生の遅延を有意に減少させ、腫瘍増殖を減少させた。化学療法と組み合わせて抗RSPO3抗体を投与することにより、がん幹細胞とTA細胞の両方は、腫瘍増殖の早期の退縮又は静止のための標的とされる。
更に、いかなる特定の理論に縛られることを望まないが、上に記載されたRSPO3融合陽性腫瘍の階層的な組織の理論、並びに、腫瘍移植アッセイによって測定されるように、幹細胞コンパートメントは、発がんイニシエーションに対する原因となるという考え方に基づいて、抗RSPO3抗体で処置された移植PTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍モデルは、減少した幹細胞集団を有するはずであり、これは連続PTPRD−RSPO融合患者由来の腫瘍の確立及び腫瘍増殖を減少させるはずである。再び、この理論と一致して、図13B−Cに示されるように、連続移植実験において、抗RSPO3抗体(5D6)による処置は、連続移植後に抗RSPO3で処置された断片から確立され増殖する少数の腫瘍をもたらす。
前述の発明は、理解を明確にする目的のために例示及び実施例によってある程度詳細に説明してきたが、説明や例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。全ての特許及び本明細書に引用される科学文献の開示は、参照によりその全体が援用される。
配列番号1 >sp|Q6UXX9|RSPO2_HUMAN R−スポンジン−2 OS=ホモサピエンス GN=RSPO2
MQFRLFSFALIILNCMDYSHCQGNRWRRSKRASYVSNPICKGCLSCSKDNGCSRCQQKLFFFLRREGMRQYGECLHSCPSGYYGHRAPDMNRCARCRIENCDSCFSKDFCTKCKVGFYLHRGRCFDECPDGFAPLEETMECVEGCEVGHWSEWGTCSRNNRTCGFKWGLETRTRQIVKKPVKDTILCPTIAESRRCKMTMRHCPGGKRTPKAKEKRNKKKKRKLIERAQEQHSVFLATDRANQ
配列番号2 >sp|Q9BXY4|RSPO3_HUMAN R−スポンジン−3 OS=ホモサピエンス GN=RSPO3
MHLRLISWLFIILNFMEYIGSQNASRGRRQRRMHPNVSQGCQGGCATCSDYNGCLSCKPRLFFALERIGMKQIGVCLSSCPSGYYGTRYPDINKCTKCKADCDTCFNKNFCTKCKSGFYLHLGKCLDNCPEGLEANNHTMECVSIVHCEVSEWNPWSPCTKKGKTCGFKRGTETRVREIIQHPSAKGNLCPPTNETRKCTVQRKKCQKGERGKKGRERKRKKPNKGESKEAIPDSKSLESSKEIPEQRENKQQQKKRKVQDKQKSVSVSTVH
配列番号3 >sp|Q2MKA7|RSPO1_HUMAN R−スポンジン−1 OS=ホモサピエンス GN=RSPO1
MRLGLCVVALVLSWTHLTISSRGIKGKRQRRISAEGSQACAKGCELCSEVNGCLKCSPKLFILLERNDIRQVGVCLPSCPPGYFDARNPDMNKCIKCKIEHCEACFSHNFCTKCKEGLYLHKGRCYPACPEGSSAANGTMECSSPAQCEMSEWSPWGPCSKKQQLCGFRRGSEERTRRVLHAPVGDHAACSDTKETRRCTVRRVPCPEGQKRRKGGQGRRENANRNLARKESKEAGAGSRRRKGQQQQQQQGTVGPLTSAGPA
配列番号4 >sp|Q2I0M5|RSPO4_HUMAN R−スポンジン−4 OS=ホモサピエンス GN=RSPO4
MRAPLCLLLLVAHAVDMLALNRRKKQVGTGLGGNCTGCIICSEENGCSTCQQRLFLFIRREGIRQYGKCLHDCPPGYFGIRGQEVNRCKKCGATCESCFSQDFCIRCKRQFYLYKGKCLPTCPPGTLAHQNTRECQGECELGPWGGWSPCTHNGKTCGSAWGLESRVREAGRAGHEEAATCQVLSESRKCPIQRPCPGERSPGQKKGRKDRRPRKDRKLDRRLDVRPRQPGLQP
EIF3E(e1)−RSPO2(e2)転座融合ポリヌクレオチド(配列番号173)
GAGCACAGACTCCCTTTTCTTTGGCAAGATGGCGGAGTACGACTTGACTACTCGCATCGCGCACTTTTTGGATCGGCATCTAGTCTTTCCGCTTCTTGAATTTCTCTCTGTAAAGGAGGTTCGTGGCGGAGAGATGCTGATCGCGCTGAACTGACCGGTGCGGCCCGGGGGTGAGTGGCGAGTCTCCCTCTGAGTCCTCCCCAGCAGCGCGGCCGGCGCCGGCTCTTTGGGCGAACCCTCCAGTTCCTAGACTTTGAGAGGCGTCTCTCCCCCGCCCGACCGCCCAGATGCAGTTTCGCCTTTTCTCCTTTGCCCTCATCATTCTGAACTGCATGGATTACAGCCACTGCCAAGGCAACCGATGGAGACGCAGTAAGCGAGCTAGTTATGTATCAAATCCCATTTGCAAGGGTTGTTTGTCTTGTTCAAAGGACAATGGGTGTAGCCGATGTCAACAGAAGTTGTTCTTCTTCCTTCGAAGAGAAGGGATGCGCCAGTATGGAGAGTGCCTGCATTCCTGCCCATCCGGGTACTATGGACACCGAGCCCCAGATATGAACAGATGTGCAAGATGCAGAATAGAAAACTGTGATTCTTGCTTTAGCAAAGACTTTTGTACCAAGTGCAAAGTAGGCTTTTATTTGCATAGAGGCCGTTGCTTTGATGAATGTCCAGATGGTTTTGCACCATTAGAAGAAACCATGGAATGTGTGGAAGGATGTGAAGTTGGTCATTGGAGCGAATGGGGAACTTGTAGCAGAAATAATCGCACATGTGGATTTAAATGGGGTCTGGAAACCAGAACACGGCAAATTGTTAAAAAGCCAGTGAAAGACACAATACTGTGTCCAACCATTGCTGAATCCAGGAGATGCAAGATGACAATGAGGCATTGTCCAGGAGGGAAGAGAACACCAAAGGCGAAGGAGAAGAGGAACAAGAAAAAGAAAAGGAAGCTGATAGAAAGGGCCCAGGAGCAACACAGCGTCTTCCTAGCTACAGACAGAGCTAACCAATAA
EIF3E(e1)−RSPO2(e2)転座融合ポリペプチド配列(配列番号174)
MAEYDLTTRIAHFLDRHLVFPLLEFLSVKEVRGGEMLIALNMQFRLFSFALIILNCMDYSHCQGNRWRRSKRASYVSNPICKGCLSCSKDNGCSRCQQKLFFFLRREGMRQYGECLHSCPSGYYGHRAPDMNRCARCRIENCDSCFSKDFCTKCKVGFYLHRGRCFDECPDGFAPLEETMECVEGCEVGHWSEWGTCSRNNRTCGFKWGLETRTRQIVKKPVKDTILCPTIAESRRCKMTMRHCPGGKRTPKAKEKRNKKKKRKLIERAQEQHSVFLATDRANQ
PTPRK(e1)−RSPO3(e2)転座融合ポリヌクレオチド配列(配列番号175)
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PTPRK(e1)−RSPO3(e2)転座融合ポリペプチド配列(配列番号176)
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PTPRK(e7)−RSPO3(e2)転座融合ポリヌクレオチド配列(配列番号177)
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PTPRK(e7)−RSPO3(e2)転座融合ポリペプチド配列(配列番号178)
MDTTAAAALPAFVALLLLSPWPLLGSAQGQFSAGGCTFDDGPGACDYHQDLYDDFEWVHVSAQEPHYLPPEMPQGSYMIVDSSDHDPGEKARLQLPTMKENDTHCIDFSYLLYSQKGLNPGTLNILVRVNKGPLANPIWNVTGFTGRDWLRAELAVSTFWPNEYQVIFEAEVSGGRSGYIAIDDIQVLSYPCDKSPHFLRLGDVEVNAGQNATFQCIATGRDAVHNKLWLQRRNGEDIPVAQTKNINHRRFAASFRLQEVTKTDQDLYRCVTQSERGSGVSNFAQLIVREPPRPIAPPQLLGVGPTYLLIQLNANSIIGDGPIILKEVEYRMTSGSWTETHAVNAPTYKLWHLDPDTEYEIRVLLTRPGEGGTGLPGPPLITRTKCAVHPNVSQGCQGGCATCSDYNGCLSCKPRLFFALERIGMKQIGVCLSSCPSGYYGTRYPDINKCTKCKADCDTCFNKNFCTKCKSGFYLHLGKCLDNCPEGLEANNHTMECVSIVHCEVSEWNPWSPCTKKGKTCGFKRGTETRVREIIQHPSAKGNLCPPTNETRKCTVQRKKCQKGERGKKGRERKRKKPNKGESKEAIPDSKSLESSKEIPEQRENKQQQKKRKVQDKQKSVSVSTVH