JP2016532442A - サクシノグリカン及び1つ以上のグルコマンナン又はガラクトマンナンの使用 - Google Patents

サクシノグリカン及び1つ以上のグルコマンナン又はガラクトマンナンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とを含む組成物、例えば、食品若しくは飼料製品、及び/又は添加物に関する。

Description

本発明は、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とを含む組成物、例えば、食品又は飼料製品、及び/又は添加物に関する。本発明は更に、このような組成物を調製するための方法に関する。本発明は更に、好ましくは粘度の相乗的な上昇をもたらす総量で、粘度の上昇のためにサクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とを使用する方法、並びにこれらの使用に関する。
特許文献1にも記載されているように、他の親水コロイド増粘剤から分離されたキサンタンガムの2つの重要な機能は、そのレオロジー、及びガラクトマンナンと相乗的に相互作用するその能力である。
特許文献2は、1種類の発酵セルロース、オオバコ種子ガム、天然ジェランガム、サクシノグリカン、又はキサンタンガムを含む液体調味料の使用に関する。
上記の親水コロイドの添加によるレオロジーは、低いせん断速度での非常に高い粘度の発生、並びに最終製品に懸濁安定性を付与し、かつ充填、注入、及びポンプ輸送を容易にする、高いせん断速度での低い粘度を提供する擬塑性流動によって特徴付けることができる。
キサンタンガムは、ガラクトマンナン、例えば、グァーガム、カシアガム、タラガム、及びローカストビーンガム、並びに構造的に同様の多糖、例えば、グルコマンナンコンニャクと相互作用する能力も有する。この相互作用により、グァーガムの場合には粘度の相乗的な上昇、又はローカストビーンガム及びコンニャクグルコマンナンに見られる強い自立型のゲルの形成が起こる。
これらの機能は、広範な食品の適用例に使用されるが;一部の製品、例えば、ドレッシング/ソース/飲料では、粘度の上昇は必要であるが、ゲルの形成は望まれていない。
国際公開第2010/112499号パンフレット 特開2012−235717号公報
本発明者により、実施例に示されるように、高い粘度が望ましい組成物に、サクシノグリカンをガラクトマンナン、例えば、ローカストビーンガム、グァーガム、タラガム、若しくはカシアガムと一緒に、又はグルコマンナン、例えば、コンニャクガムと一緒に使用すると、ゲルを形成することなく粘度の相乗的な上昇をもたらすことができ、なお所望の口当たりを提供することが見出された。サクシノグリカンとグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを添加するときの相乗効果の特徴が、本発明の非常に顕著かつ重要な特徴であり、この特徴により、組み合わせ製品の特性を妨害することなく、サクシノグリカンとグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとの量を低減することができる製品の調製が可能となる。
従って、第1の態様では、本発明は、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む組成物に関する。
更なる態様では、本発明は、本明細書に開示される組成物を調製する方法に関し、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとが、任意の順序で連続的に又は同時に他の組成物の成分と混合される。
更なる態様では、本発明は、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む添加物に関する。
更なる態様では、本発明は、組成物、例えば、食品又は飼料の粘度を高めるために、本明細書に開示される添加物を使用する方法に関する。
更なる態様では、本発明は、組成物の粘度を高めるために、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを使用する方法に関する。
更なる態様では、本発明は、組成物の粘度を高めるための、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとの使用に関する。
実施例1で更に説明されるように、サクシノグリカンのみで得られた粘度、コンニャクガムのみで得られた粘度、及びサクシノグリカンのみで得られた粘度とコンニャクガムのみで得られた粘度の合計として得られる理論粘度と比較した、コンニャクガム及びサクシノグリカンのそれぞれの濃度に応じて変化する、サクシノグリカンとコンニャクガムとを様々な比率で混合したときの、ガムの一定の総濃度で得られる粘度を示している。 実施例1で更に説明されるように、サクシノグリカン:グルコマンナン/ガラクトマンナンが0.5:0;0.4:0.1;0.3:0.2;0.25:0.25;0.1:0.4;0:0.5の比率(%(w/w))で、ローカストビーンガム(LBG)と組み合わせられたサクシノグリカン、タラガムと組み合わせられたサクシノグリカン、グァーガムと組み合わせられたサクシノグリカン、カシアガムと組み合わせられたサクシノグリカン、及びコンニャクガムと組み合わせられたサクシノグリカンを含む様々なサンプルの理論粘度と比較した、粘度の増加率(%)を示している。 実施例2で更に説明されるように、異なる用量のサクシノグリカンを含むサラダドレッシングの、作られてから3日後に撮影された写真(+5℃で保存されたサンプル)を示している。 実施例2で更に説明されるように、異なる用量のサクシノグリカン及びローカストビーンガムを含むサラダドレッシングの、作られてから3日後に撮影された写真(+5℃で保存されたサンプル)を示している。
この詳細な説明に従って、以下の省略形及び定義を適用する。本明細書で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、複数形を含まないという明確な記載がない限り、複数形を含むことに留意されたい。従って、例えば、「1つのタンパク質」と述べた場合、複数のこのようなタンパク質を含み、「その組成物」と述べた場合、1つ以上の組成物及び当業者に公知のその等価物などを指すことを含む。
別途定義がなければ、本明細書で使用される全ての科学技術用語は、当業者によって通常理解される意味と同じ意味を有する。次の語が以下に説明される。
本明細書に開示される組成物の粘度について述べる場合、これらのパラメータは、一般に、実施例で具体的に述べられる方法及び装置の使用によって決定される。例えば、示される粘度は、一般に、指定の主軸速度(典型的には、0.3rpm〜60rpm)でブルックフィールドLVTアナログ粘度計を用いて測定される。
本文脈では、「相乗効果」という語は、一般に、組み合わせられた2つ以上の作用物質の効果が、個々の効果の合計よりも高くなるようなこれらの作用物質の相互作用を意味する。
本文脈では、サクシノグリカンとグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとの両方を含む本明細書に開示される組成物の粘度に関する「粘度の相乗的な上昇」という語は、前記サクシノグリカン及び前記1つ以上の親水コロイドの両方をある総量で添加したときに得られる粘度が、それぞれ前記総量と同じ量で、サクシノグリカンのみを添加したときに得られる粘度と前記1つ以上の親水コロイドのみを添加したときに得られる粘度との合計である理論粘度と比較して上昇したことを意味する。一態様では、粘度の相乗的な上昇は、理論粘度よりも少なくとも5%高い、例えば、少なくとも7%高い、又は、例えば、少なくとも10%高い。
本明細書で使用される「食品」という語は、ヒトの消費に適した食用材料のことである。
本明細書で使用される「飼料」という語は、非ヒト動物の消費に適した食用材料のことである。
サクシノグリカン(A)
サクシノグリカン(本明細書ではSGGとも呼ばれる)は、アニオン性サッカリドであり、分子主鎖が、反復している3D−グルコース単位と1ガラクトース単位からなり、コハク酸単位及びピルビン酸単位の両方が存在する4D−グルコース単位の側鎖を有する。サクシノグリカンは、最大9.10ダルトン(25℃の0.1M水性NaCl中)の高分子量を有する。サクシノグリカンは、極めて高度の擬塑性流動を示し、この擬塑性流動は、静止時のゲル様挙動から、注入及びポンプ輸送時の非常に低い粘度の流動性までと幅広い。一態様では、サクシノグリカンガムは、アグロバクテリウム−ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)の発酵によって生産される生合成ガムとして調製することができる。より具体的には、前記アグロバクテリウム−ツメファシエンスI−736(Agrobacterium tumefaciens I−736)の株は、ブダペスト条約の定めるところにより1988年3月1日に国立微生物培養物保管機関(CNCM:National Collection of Cultures of Microorganisms)に番号:I−736で寄託された。この株は、植物病原性細菌の国立保管機関(National Collection of Phytopathogenic Bacteria)からのものであり、かつ微生物管理者の1974年のカタログに番号:CNBP291として記録されている。
サクシノグリカンを産生するアグロバクテリウム−ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)株は、DANISCO FRANCE S.A.S.、20 Rue de Brunel、F−75017 Paris、Franceによるブダペスト条約の定めるところにより国立微生物培養物保管機関(CNCM)パスツール研究所に委託され、2013年7月25日付けの参照番号:CNCM I−4789を有する。サクシノグリカンは、例えば、米国特許第5,348,675号明細書及び同第5,252,727号明細書に記載されているように調製しても良いし、又は市販のサクシノグリカンを使用しても良い。一態様では、サクシノグリカンは、前記アグロバクテリウム−ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)CNCM I−4789から得られる。
一態様では、サクシノグリカンは固体で使用される。サクシノグリカンは、例えば、粉末の形態で使用することができる。サクシノグリカンは、別の態様では、糖との粉末混合の形態で使用しても良い。別の態様では、サクシノグリカンは、任意選択で加熱中に、別々に又は他の親水コロイドと共に添加又は水和される。
使用される正確な用量は、本明細書に開示される得られる組成物の所望の粘度によって決まる。
1つ以上の親水コロイド(B)
ガラクトマンナンは、様々な有胚乳種子又は内胚乳種子に見られる多機能高分子炭水化物である。イナゴマメ(又はローカスビーン)の木(セラトニア−シリクアL(Ceratonia siliqua L.))及びグァー植物(シアノプシス−テトラゴノロバL(Cyamopsis tetragonoloba L.))由来の種子ガラクトマンナンが広く使用され、それほどでもないがタラ低木(tara shrub)(セサルピニア−スピノサルL(Cesalpinia spinosaL.))又はカシア低木(カシアL(Cassia L.))由来の仁も使用されている。ガラクトマンナンは、(1→6)−α−グリコシド結合によって主鎖に連結された様々な量の単一D−ガラクトース置換基を有する線状の(1→4)−β−D−マンナン鎖から完全になる。ガラクトマンナンは、約1.1:1〜約5:1のこれらの全体のマンノース−ガラクトース比(ローカスビーンガム≒4:1、グァーガム≒2:1、タラガム≒3:1、カシアガム≒5:1)によって互いに容易に区別することができる。
コンニャクマンナンは、多年生植物アラセアセ(Araceace)であるコンニャクの塊茎の主成分である。コンニャクマンナンは、G/M比が1〜1.6である、β−D−グルコース(G)及びβ−D−マンノース(M)からなるヘテロ多糖である。分岐の程度は、β−(1→6)−グルコシル連結により約8%である。コンニャクは、ダイエット食品として見なされる水溶性多糖であり、グルコマンナン群に属する。
典型的には、1つ以上の親水コロイド(B)は、グァーガム、タラガム、ローカストビーンガム、カシアガムからなる群から選択されるガラクトマンナンである。別の態様では、1つ以上の親水コロイド(B)は、グルコマンナン、例えば、コンニャクグルコマンナンである。
一態様では、本明細書で使用される1つ以上の親水コロイド(B)はコンニャクガムである。一態様では、本明細書で使用される1つ以上の親水コロイド(B)はローカストビーンガムである。一態様では、本明細書で使用される1つ以上の親水コロイド(B)はグァーガムである。一態様では、本明細書で使用される1つ以上の親水コロイド(B)はタラガムである。一態様では、本明細書で使用される1つ以上の親水コロイド(B)はカシアガムである。
サクシノグリカン(A)及び1つ以上の親水コロイド(B)
一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナンとの重量比は、少なくとも5:95、例えば、少なくとも10:90、少なくとも15:85、少なくとも20:80、少なくとも25:75、少なくとも30:70、少なくとも35:65、少なくとも40:60、少なくとも45:55、少なくとも50:50、少なくとも55:45、少なくとも60:40、少なくとも65:35、少なくとも70:30、少なくとも75:25、少なくとも80:20、少なくとも85:15、少なくとも90:10、及び少なくとも95:5である。他方、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナンとの間の重量比は、典型的には、最大でも95:5、例えば、最大でも90:10、最大でも85:15、最大でも80:20、最大でも75:25、最大でも70:30、最大でも65:35、最大でも60:40、最大でも55:45、最大でも50:50、最大でも45:55、最大でも40:60、最大でも35:65、最大でも30:70、最大でも25:75、最大でも20:80、最大でも15:85、最大でも10:90、及び最大でも5:95である。
一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、5:95〜95:5である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、10:90〜90:10である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、15:85〜85:15である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、20:80〜80:20である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、25:75〜75:25である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、30:70〜70:30である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、35:65〜65:35である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、40:60〜60:40である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、45:55〜55:45である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、55:45〜45:55である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、60:40〜40:60である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、65:35〜35:65である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、30:70〜70:30である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、25:75〜75:25である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、20:80〜80:20である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、15:85〜85:15である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、10:90〜90:10である。一態様では、サクシノグリカン(A)と少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)との重量比は、5:95〜95:5である。
更なる態様では、本明細書に開示される組成物は、粘度の相乗的な上昇をもたらすのに有効な量のサクシノグリカン(A)及び少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)を含む。一態様では、本明細書に開示される組成物は、この組成物の重量に対して、総量が0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)のサクシノグリカン(A)及び少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)を含む。一態様では、本明細書に開示される組成物は、この組成物の重量に対して、総量が0.1%(w/w)〜1.5%(w/w)のサクシノグリカン(A)及び少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)を含む。一態様では、本明細書に開示される組成物は、この組成物の重量に対して、総量が0.1%(w/w)〜1.0%(w/w)のサクシノグリカン(A)及び少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)を含む。一態様では、本明細書に開示される組成物は、この組成物の重量に対して、総量が0.1%(w/w)〜0.7%(w/w)のサクシノグリカン(A)及び少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナン(B)を含む。
組成物
本発明の組成物の興味深い群は、食品又は飼料製品からなる。これらは、上記のサクシノグリカン(A)を含み、グルコマンナン又はガラクトマンナン(B)も含められる。一態様では、組成物は食品である。本明細書に開示される典型的な食品又は飼料製品は、ソース、ドレッシング、スープ、グレイビー、ジャム、フルーツ調製品、冷凍製品、ベーカリー製品、アイスクリーム、飲料、酪農製品、及びエマルションからなる群から選択される。一態様では、食品は、ソース、ドレッシング、又は飲料である。本明細書に開示される食品組成物は、サクシノグリカン及び少なくとも1つのガラクトマンナン又はグルコマンナンが添加され、かつpHの調整が必要であり得る点を除いて、従来の製品と同様の方式で調製することができる。
一態様では、食品又は飼料はソースである。一般に、ソースは、他の食品に掛けられる、又は他の食品の調理に使用される液体、クリーム状、又は半固体の食品である。ソースは、通常は、それ自体が消費されるものではなく;ソースは、別の料理に香りを付け加える、水分を与える、かつ見た目を良くする。サラダ用のソースは、しばしば「ドレッシング」と呼ばれる。
本発明はまた、スープにも関する。スープは主に、材料、例えば、肉及び野菜をストック、ジュース、水、又は別の液体と組み合わせることによって調理される、通常は温かいまま提供される(しかし、冷ましても良いし、又は冷やしても良い)流動食である。温かいスープは、香りが引き出されてスープになるまでポットの液体中で固形材料を煮ることによって更に特徴付けられる。
本発明はまた、グレイビーにも関する。グレイビーは、調理中に肉又は野菜から自然に流出する汁から作られる場合が多いソースである。グレイビーは、グレイビーソルト(塩とキャラメル食品着色料との単純混合物)又はグレイビー褐変(水に溶かしたグレイビーソルト)で更に着色及び香り付けすることもできるし、又は既製品のキューブ(ready−made cube)及び粉末を、天然の肉又は野菜抽出物の代用品として使用することもできる。
本発明はまた、ジャムにも関する。ジャムは、フルーツ、野菜、及び砂糖の調製品であり、しばしば、長期保存のために缶詰にされる又は密封される。フルーツジャムの調製は現在、ゲル化剤として市販又は天然のペクチンが添加される場合が多いが、砂糖又は蜂蜜も使用することができる。
本発明はまた、フルーツ調製品にも関する。フルーツ調製品は、フルーツ(丸ごと若しくは断片又はフルーツピューレ若しくはフルーツ濃縮物)、砂糖/シュガーシロップ、増粘剤、緩衝塩由来の調製品である。製品によって、これらのフルーツ調製品の可溶性固形分を20%〜60%とすることができる。酪農製品、例えば、乳製品に添加される場合、pH値は、通常は約pH4に設定され、従って、乳製品の天然のpHに調整される。
本発明はまた、酪農製品にも関する。本明細書で使用される「酪農製品」は、主成分の1つが乳汁ベースである任意の食品組成物であり得る。一態様では、乳汁は、牛乳、水牛乳、山羊乳、ラクダ乳、及び羊乳からなるリストから選択される。
本発明はまた、アイスクリームにも関する。アイスクリームは、酪農製品例えば、乳汁及びクリームから通常は作られるフローズンデザートであり、しばしば、フルーツ又は他の材料及び香味料と組み合わせられる。殆どの種類は、砂糖を含むが、一部は、他の甘味料で作られる。場合によっては、人工の香味料及び着色剤を、天然の材料に加えて、又は代わりとして使用される。
本発明は、エマルションにも関する。エマルションは、典型的には一方の相の小滴が他方の相全体に均質に分散している液相である2種類の不混和相の安定した混合物からなるコロイドである。典型的なエマルションは、油と水のエマルション、例えば、油中水型エマション又は水中油型エマルションである。エマルションは、例えば、産業用エマルション、例えば、表面活性物質の添加によって乳化された含水原油、又は含油水、食用エマルション、例えば、マヨネーズ及びサラダクリーム、又は食用水中油型エマルション、例えば、マーガリンであり得る。エマルションは、典型的には、乳化剤の添加によって形成及び安定化され、多数の有効な乳化剤が知られている。エマルションは、粘度調整剤の添加によって更に安定化させることができ、多数の有効な粘度調整剤が知られている。
本明細書に開示される組成物及び食品の配合では、乳化剤を更に使用することができる。食品技術では、マーガリン、ショートニング、及びサラダドレッシング中の油と水の混合物中のように、2つの不混和液体がエマルションを形成するのを容易にする多数の化学添加物が存在する。
好ましい乳化剤は、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(PGMS)、ステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)、ステアロイル乳酸カルシウム(CSL)、モノグリセリド、ジグリセリド、モノジグリセリド、ポリグリセロールエステル、モノグリセリドの乳酸エステル、ジグリセリドの乳酸エステル、モノジグリセリドの乳酸エステル、ポリソルベート、モノグリセリドのスクロースエステル、ジグリセリドのスクロースエステル、モノジグリセリドのスクロースエステル、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、モノジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、モノグリセリドのクエン酸エステル、ジグリセリドのクエン酸エステル、モノジグリセリドのクエン酸エステル(CITREM)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
本発明はまた、ベーカリー製品にも関する。本発明はまた、飲料にも関する。本発明はまた、冷凍組成物にも関する。
組成物の配合
本明細書に開示される組成物、例えば、食品又は飼料製品の配合では、典型的なpH調整剤、例えば、クエン酸又はマレイン酸、親水コロイド(例えば、ペクチン、及び/又はセルロースガム)、例えば、デンプン、他の親水コロイド、甘味料、例えば、天然及び高甘味度甘味料、防腐剤、例えば、安息香酸ナトリウム、香味料、例えば、フレーバーエマルションベース(flavor emulsion base)、他の一般的な添加剤、例えば、クエン酸ナトリウム及びアスコルビン酸、及び着色剤も、本発明の組成物に添加することができる。
組成物の様々な成分を配合して、本明細書に開示される食品を生産するためのプロセスは、当分野で周知であり、限定されるものではないが、例えば、凝集/水和での乾燥配合及び湿潤配合、これに続く乾燥(例えば、噴霧乾燥、流動床乾燥、又はドラム乾燥)を含む。水質が、消費者市場によって大きく異なり得ることは周知であり、従って、異なる市場での一貫した容易な使用を可能にするために、隔離剤(sequestration agent)、例えば、ヘキサメタリン酸ソーダを組成物に添加することができる。
明細書に開示される組成物は、典型的には、使用分野によって1〜8のpHを有し、下限は、例えば、トイレクリーナーなどに有用であり、上限値は、食品及び飼料に有用である。好ましいpH値は、約1、約1.5、約2.0、約2.5、約3.0、約3.5、約4.0、約4.5、約5.0、約5.5、約6.0、約6.5、及び約7.0である。
本明細書の組成物は、典型的には、本明細書に開示される組成物を得るために、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを任意の順序で連続的に又は同時に添加することによって調製される。
一態様では、乾燥形態のグルコマンナン及び/又はガラクトマンナンを用いる場合、このグルコマンナン及び/又はガラクトマンナンは、添加の前に、又は組成物中で水和させることができる。別の態様では、組成物は、グルコマンナン及び/又はガラクトマンナンの添加の前又は後で加熱される。別の態様では、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドは、同時に添加される。
添加物
一態様では、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む添加物が提供される。このような添加物は、典型的には、例えば、乳化剤、デンプン、及び他の親水コロイドの群から選択される1つ以上の更なる成分も含む。一態様では、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比は、添加物中で5:95〜95:5である。粘度を高めるために組成物に添加される添加物の量は、典型的には、AとBとの総量が、組成物の重量に対して0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)となるような量である。一態様では、添加物は、AとBとの総量が、組成物の重量に対して0.1%(w/w)〜1.5%(w/w)となるように添加される。一態様では、添加物は、AとBとの総量が、組成物の重量に対して0.1%(w/w)〜1.0%(w/w)となるように添加される。一態様では、添加物は、AとBとの総量が、組成物の重量に対して0.1%(w/w)〜0.7%(w/w)となるように添加される。一態様では、添加物は、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とが粘度の相乗的な上昇をもたらすように添加される。一態様では、添加物は、本明細書に更に開示される種類の組成物、例えば、食品又は飼料製品に使用することができる。
本発明の付番された特定の実施形態
実施形態1.(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む組成物。
実施形態2.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、実施形態1に記載の組成物。
実施形態3.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が10:90〜90:10である、実施形態1又は2に記載の組成物。
実施形態4.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が20:80〜80:20である、実施形態1〜3のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態5.粘度の相乗的な上昇をもたらす総量で、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とを含む、実施形態1〜4のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態6.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)である、実施形態1〜5のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態7.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.1%(w/w)〜1.5%(w/w)である、実施形態1〜6のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態8.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.1%(w/w)〜1.0%(w/w)である、実施形態1〜7のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態9.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.1%(w/w)〜0.7%(w/w)である、実施形態1〜8のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態10.1つ以上の親水コロイドがグルコマンナンである、実施形態1〜9のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態11.グルコマンナンがコンニャクガムである、実施形態10に記載の組成物。
実施形態12.1つ以上の親水コロイドがガラクトマンナンである、実施形態1〜11のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態13.ガラクトマンナンが、グァーガム、ローカストビーンガム(LBG)、タラガム、及びカシアガムからなる群から選択される、実施形態12に記載の組成物。
実施形態14.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がコンニャクガムである、実施形態1〜13のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態15.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がローカストビーンガムである、実施形態1〜13のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態16.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がグァーガムである、実施形態1〜13のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態17.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がタラガムである、実施形態1〜13のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態18.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がカシアガムである、実施形態1〜13のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態19.食品又は飼料製品である、実施形態1〜18のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態20.食品である、実施形態1〜19のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態21.ソース、ドレッシング、スープ、グレイビー、ジャム、フルーツ調製品、冷凍製品、ベーカリー製品、アイスクリーム、飲料、酪農製品、及びエマルションからなる群から選択される、実施形態1〜20のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態22.ソース、ドレッシング、及び飲料からなる群から選択される、実施形態1〜21のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態23.サクシノグリカンが、前記アグロバクテリウム−ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)CNCM I−4789から得られる、実施形態1〜21のいずれか1つの実施形態に記載の組成物。
実施形態24.(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとが、任意の順序で連続的に又は同時に他の組成物の成分と混合される、実施形態1〜23のいずれか1つの実施形態に記載の組成物を調製する方法。
実施形態25.(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとが、同時に添加される、実施形態1〜24のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
実施形態26.(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む添加物。
実施形態27.次の成分:乳化剤、デンプン、及び他の親水コロイドの群から選択される1つ以上を更に含む、実施形態26に記載の添加物。
実施形態28.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、実施形態26又は27に記載の添加物。
実施形態29.1つ以上の親水コロイドがグルコマンナンである、実施形態26〜28のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態30.グルコマンナンがコンニャクガムである、実施形態26〜29のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態31.1つ以上の親水コロイドがガラクトマンナンである、実施形態26〜30のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態32.ガラクトマンナンが、グァーガム、ローカストビーンガム(LBG)、タラガム、及びカシアガムからなる群から選択される、実施形態26〜31のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態33.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がローカストビーンガムである、実施形態26〜31のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態34.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がコンニャクガムである、実施形態26〜31のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態35.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がログァーガムである、実施形態26〜31のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態36.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がタラガムである、実施形態26〜31のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態37.グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)がカシアガムである、実施形態26〜31のいずれか1つの実施形態に記載の添加物。
実施形態38.組成物、例えば、食品又は飼料の粘度を高めるために、実施形態26〜37のいずれか1つの実施形態に記載の添加物を使用する方法。
実施形態39.添加物が、粘度の相乗的に上昇をもたらす量で使用される、実施形態38に記載の方法。
実施形態40.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、実施形態38又は39に記載の方法。
実施形態41.前記サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とが、サクシノグリカン(A)とガラクトマンナン及びグルコマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)になる量で前記組成物に添加される、実施形態38〜40のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
実施形態42.食品又は飼料が、ソース、ドレッシング、スープ、グレイビー、ジャム、フルーツ調製品、冷凍製品、ベーカリー製品、アイスクリーム、飲料、酪農製品、及びエマルションからなる群から選択される、実施形態38〜41のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
実施形態43.組成物の粘度を高めるために、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを使用する方法。
実施形態44.(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとが、粘度の相乗的な上昇をもたらす総量で使用される、実施形態43に記載の方法。
実施形態45.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、実施形態43又は44に記載の方法。
実施形態46.前記サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とが、サクシノグリカン(A)とガラクトマンナン及びグルコマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)になる量で前記組成物に添加される、実施形態43〜45のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
実施形態47.組成物が食品又は飼料製品である、実施形態43〜46のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
実施形態48.組成物が、ソース、ドレッシング、スープ、グレイビー、ジャム、フルーツ調製品、冷凍製品、ベーカリー製品、アイスクリーム、飲料、酪農製品、及びエマルションからなる群から選択される、実施形態43〜47のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
実施形態49.組成物の粘度を高めるための、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとの使用。
実施形態50.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とが、粘度の相乗的な上昇をもたらす総量で使用される、実施形態49に記載の使用。
実施形態51.サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、実施形態49又は50に記載の使用。
実施形態52.前記サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とが、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、組成物の重量に対して0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)になる量で前記組成物に添加される、実施形態49〜51のいずれか1つの実施形態に記載の使用。
実施形態53.組成物が食品又は飼料製品である、実施形態49〜52のいずれか1つの実施形態に記載の使用。
実施形態54.組成物が、ソース、ドレッシング、スープ、グレイビー、ジャム、フルーツ調製品、冷凍製品、ベーカリー製品、アイスクリーム、飲料、酪農製品、及びエマルションからなる群から選択される、実施形態49〜53のいずれか1つの実施形態に記載の使用。
上記の仕様で言及された全ての刊行物は、参照により本明細書に組み入れられる。本発明の説明された組成物、方法、及びシステムの様々な変更形態及び変形形態は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者には明らであろう。特定の好ましい実施形態に関連して本発明を説明してきたが、請求される発明は、このような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことを理解されたい。実際、生化学、微生物学、及び分子生物学又は関連分野の技術者には明らかである、本発明を実施するための説明された方式の様々な変更形態は、添付の特許請求の範囲内であるものとする。
実施例1
水系中でのサクシノグリカンとガラクトマンナン及びグルコマンナンとの相乗効果
以下の実施例では、サクシノグリカンを、以下の手順に従ってガラクトマンナン(ローカストビーンガム、タラガム、グァーガム、又はカシアガム)又はグルコマンナン(コンニャクガム)と一緒に水に添加した:
1.水槽を90℃に設定する。
2.背の低い1000mLビーカーで600gの脱イオン水を計量する。
3.ガムを計量してプレミックスする。次の比率(%(w/w)):サクシノグリカン:グルコ/ガラクトマンナン:0.5:0;0.4:0.1;0.3:0.2;0.25:0.25;0.1:0.4;0:0.5で合計0.5%。
4.(モーターに対して調整されたプロペラを備えた)ビーカーを水槽に入れ、500rpmで撹拌し、プレミックスを約15秒間添加する。時間の測定を開始する。
5.1分後に、撹拌速度を1100rpmに上げ、撹拌を合計25分間続ける。
6.ビーカーを水槽から取り出して、室温で冷却する。
7.ブルックフィールドLVT粘度計を用いて、3rpm、25℃で粘度を測定する。2分後に測定値を読む。
表1は、相乗効果が得られなかった場合に得られ得る理論粘度データと比較した、サクシノグリカン及びガラクトマンナン(ローカストビーンガム、タラガム、グァーガム、又はカシアガム)又はグルコマンナン(コンニャクガム)で得られた結果を示している。理論粘度は、対応する濃度でのサクシノグリカンのみの粘度とガラクトマンナン又はグルコマンナンのみの粘度とを合計することによって得た。例えば、表1では、SGG:LBGが80:20(0.4%サクシノグリカンと0.1%ローカストビーンガム)の比率では、この比率での理論粘度は、0.4%のサクシノグリカン溶液のみの粘度と0.1%のローカストビーンガム容器の粘度との合計である。
図1は、サクシノグリカンのみの粘度、コンニャクのみの粘度、及びサクシノグリカンのみの曲線とコンニャクのみの曲線との合計から得られた理論粘度と比較した、コンニャクガムの濃度に応じて変化する、サクシノグリカンとコンニャクとを混合したときに得られた粘度を示している。
表2は、理論粘度と比較した、サクシノグリカンがガラクトマンナン又はグルコマンナンに添加されたときに得られた粘度の増加率(%)を示している。表2は、このように読み取らなければならない:例えば、80:20の比率のサクシノグリカン+ローカストビーンガムでは、理論粘度と比較して粘度が48%上昇している。実際の粘度=7520mPa・s;理論粘度:5082mPa・s。
図2は、ガラクトマンナン又はグルコマンナンの濃度に応じて変化する理論粘度と比較した、粘度の増加率(%)を示している。
ガラクトマンナン、例えば、ローカストビーンガム、グァーガム、タラガム、若しくはカシアガムと組み合わせられた、又はグルコマンナンコンニャクガムと組み合わせられたサクシノグリカンは、粘度の相乗的な上昇を示し、サクシノグリカンとガラクトマンナン又はコンニャクガムとの組み合わせが添加されたときに得られた粘度は、サクシノグリカンのみが添加されたときに得られた粘度とガラクトマンナン又はグルコマンナンのみが添加されたときに得られた粘度との合計と比較して高い。ガムの比率及び種類によって、理論粘度と比較した粘度の増加率は、0〜834%であり得る。この特性は、様々な適用例、例えば、ドレッシング/ソース/飲料に有利に利用することができ、このような適用例では、キサンタンがガラクトマンナンと共に良く使用されるが、ドレッシング/ソース/飲料をゲル状にする。
サクシノグリカンの場合にゲルが存在せず、口当たりが良くなり、しかも相乗効果が懸濁に役立ち得る。
実施例2
ドレッシングにおけるサクシノグリカンとローカストビーンガムの相乗効果
以下の実施例では、サクシノグリカンをローカストビーンガムと共にドレッシングに添加し、サクシノグリカンのみと比較した。配合(w/w)を以下の表3で確認することができる。
サーモミキサーで、加熱加圧下でドレッシングを作るための手順を以下に概説する:
サーモミキサー:
1.ガムとある油とを1(安定剤):5(油)の比率で混合する。
2.水に添加して混合する。
3.砂糖を添加する。
4.10等級のうちの3〜5等級の速度で2〜3分間混合する。
5.90℃に加熱し、加熱を停止する。
6.油を水相に添加する。(1.5分間)10等級のうちの3〜5等級の速度。
7.塩、スパイス、及び防腐剤を添加する。
8.酢を添加する。
9.10等級のうちの3〜5等級の速度で2分間連続的に混合する。
10.70℃で高温充填する。
図3は、異なる用量のサクシノグリカンを含むサラダドレッシングの写真(作られてから3日後に撮影、+5℃で保存されたサンプル)を示している。
図4は、異なる用量のサクシノグリカン及びローカストビーンガムを含むサラダドレッシングの写真(作られてから3日後に撮影、+5℃で保存されたサンプル)を示している。
図3及び図4に示されているように、サクシノグリカンのみは、0.23%から安定した系を達成するようであり、これよりも低い用量では明らかな分離が見られる。サクシノグリカンとローカストビーンガムは、合計0.18%のガムで安定したドレッシングを達成する。相乗効果は、良好な懸濁を維持したまま、ガムの用量の低減に役立ち得る。

Claims (15)

  1. (A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む組成物。
  2. サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、請求項1に記載の組成物。
  3. 粘度の相乗的な上昇をもたらす総量で、サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との総量が、前記組成物の重量に対して0.05%(w/w)〜2.0%(w/w)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記1つ以上の親水コロイドがコンニャクガムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記1つ以上の親水コロイドがガラクトマンナンである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記ガラクトマンナンが、グァーガム、ローカストビーンガム(LBG)、タラガム、及びカシアガムからなる群から選択される、請求項6に記載の組成物。
  8. 食品又は飼料製品である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. ソース、ドレッシング、スープ、グレイビー、ジャム、フルーツ調製品、冷凍製品、ベーカリー製品、アイスクリーム、飲料、酪農製品、及びエマルションからなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. ソース、ドレッシング、及び飲料からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. (A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとが、任意の順序で連続的に又は同時に他の組成物の成分と混合される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物を調製する方法。
  12. (A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとを含む添加物。
  13. サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)との重量比が5:95〜95:5である、請求項12に記載の添加物。
  14. 組成物の粘度を高めるための、(A)サクシノグリカンと(B)グルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイドとの使用。
  15. サクシノグリカン(A)とグルコマンナン及びガラクトマンナンからなる群から選択される1つ以上の親水コロイド(B)とが、粘度の相乗的な上昇をもたらす総量で使用される、請求項14に記載の使用。
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