以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を参照して詳しく説明する。各図面の同一構成要素に対しては同一符号を付するようにする。また、本発明の実施例を説明するに当って、関連公知構成または機能に対する具体的な説明が、本発明の実施例に対する理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
また、本発明の実施例の構成要素を説明するに当って、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることがあるが、このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって該構成要素の本質や順序または順番などが限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結または接続されることを含むが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」されることも含む。
図1は第1実施例に係る自動掃除機の底面図であり、図2は第1実施例に係る自動掃除機の構成図であり、図3は第1実施例に係るサイドブラシアセンブリを示す断面図である。
図1〜図3に示すように、第1実施例に係る自動掃除機10は、外観を形成するケーシング110を含む。前記ケーシング110は、平らな多面体形状または円形に形成されるが、前記ケーシング110の形状はこれに制限されるものではない。
前記ケーシング110の内部には、前記自動掃除機10を構成する各種部品が設置される。例えば、前記ケーシング110の内部には、異物を吸入するための吸入装置170及び吸入された異物が捕集される集塵装置(図示されない)等が設けられる。
そして、前記ケーシング110の底面には、吸入口111が形成される。前記吸入口111は、前記吸入装置170によって、前記ケーシング110の内部、実質的に前記集塵装置に異物が吸入される入口の役割をする。前記吸入口111は、前記ケーシング110の底面の一部を切開することで形成することができる。
前記ケーシング110の内部の前記吸入口111と対応する位置には、メインブラシ120が設置される。前記メインブラシ120は、前記吸入口111を貫通して床面の異物と接触して異物を除去する役割をする。前記メインブラシ120は、前記ケーシング110に回転可能に設置される。そして、前記メインブラシ120を回転させる駆動力をメイン駆動部122が提供する。
また、前記ケーシング110には、前記ケーシング110の移動のための移動装置140が設けられる。前記移動装置140は、前記ケーシング110の内部に設置される駆動モータ(図示されない)と、前記駆動モータによって回転するホイール140を含むことができる。このとき、前記移動装置は、一対のホイール140と一対の駆動モータを含むことができる。これによって、ホイール140ごとに独立して回転することができる。
前記ケーシング110の下側には、1つ以上のサイドブラシアセンブリ200が設置される。本実施例では、一例として、前記ケーシング110に複数のサイドブラシアセンブリ200が設置されるものに対して説明することにする。
前記サイドブラシアセンブリ200は、前記ケーシング110に動作可能に設置される。前記サイドブラシアセンブリ200は、前記ケーシング110の下側に位置または前記ケーシング110の内部に少なくとも一部が位置し、他の一部が前記ケーシング110の外部に位置することができる。
前記サイドブラシアセンブリ200は、前記吸入装置170が、前記吸入口111の外側に該当する領域に位置している異物を前記吸入口111を介して吸入できるようにする役割をする。
前記サイドブラシアセンブリ200は、前記ケーシング110が動作可能に連結される可動部材210、220と、前記可動部材210、220に回転軸232によって回転可能に連結されるサイドブラシ230を含むことができる。
前記可動部材210、220の一部は、前記ケーシング110の内部に位置し、他の一部は前記ケーシング110の外部に突出することができる。
従って、前記可動部材210、220の一部が前記ケーシング110の外部に突出しているので、前記サイドブラシ230の掃除可能な領域が拡張される利点がある。
前記サイドブラシ230は、ブラシホルダー233と、前記ブラシホルダー233に設けられる多数の毛234を含むことができる。
前記可動部材210、220は、前記ケーシング110に摺動可能に配置される第2可動部材220と、前記第2可動部材220にヒンジ軸212によって回転可能に設置される第1可動部材210を含むことができる。
前記ケーシング110の側面または底面には、前記可動部材210、220が突出するための開口113が形成される。前記第2可動部材220の一部は、前記開口113を介して前記ケーシング110の外部に突出することができる。
前記ケーシング110には、前記第2可動部材220を弾性的に支持する弾性部材130が設けられる。前記弾性部材130の一端は、前記ケーシング110内に設けられる弾性部材サポーター116に固定され、他端は前記第2可動部材220に固定される。
前記弾性部材130は、前記第2可動部材220が、前記開口113を介して前記ケーシング110の外部に突出するようにするための弾性力を前記第2可動部材220に提供する。
そして、前記第2可動部材220には、前記第2可動部材220の、前記ケーシング110の外部への突出長さを制限するためのストッパー222が設けられる。従って、前記第2可動部材220に外力が加えられる場合、前記弾性部材130によって前記ケーシング110の外部に突出した前記第2可動部材220の一部が、前記ケーシング110の内部に引き込まれ、前記弾性部材130は収縮する。
前記第1可動部材210の一部は、前記第2可動部材220に収容され、前記第2可動部材220に収容された前記第1可動部材210の一部分が、前記ヒンジ軸212によって前記第2可動部材220に回転可能に連結される。そして、前記第1可動部材210と前記第2可動部材220の間には、弾性部材214が設けられる。前記弾性部材214の一端は前記第2可動部材220に支持され、他端は前記第1可動部材210に支持される。前記ヒンジ軸212が前記第1可動部材210と一緒に回転する構成であれば、前記弾性部材214の他端は前記ヒンジ軸212に連結されるようにすることも可能である。前記弾性部材214は、一例として、トーションスプリングからなることができるが、これに制限されるものではなく、コイルスプリングまたは板バネからなることも可能である。
前記第1可動部材210が前記第2可動部材220に連結された状態で、前記第1可動部材210に外力が加わらない限り、前記第1可動部材210は、前記弾性部材214によって前記第1可動部材220の両側壁と離隔した状態を維持する。すなわち、前記弾性部材214は、前記第1可動部材210に外力が加わらない限り、前記第1可動部材110と前記第2可動部材220が図3のような状態に維持されるように作用する。
別の例として、前記第2可動部材220に両側壁を提供しないことも可能である。この場合、前記第1可動部材210の回転過程で、前記第1可動部材が前記ケーシング110の開口113を形成する壁と接触することになり、前記第1可動部材210の回転が制限される。この場合には、前記開口113を形成する壁が、第1可動部材の回転を制限する回転制限部の役割をする。
そして、外力が前記第1可動部材210に作用すると、前記第1可動部材210は、前記ヒンジ軸214を基準に回転することができ、前記第1可動部材210に加えられる外力が除去されると、前記弾性部材214によって前記第1可動部材210は本来の位置に復帰することになる。
前記第1可動部材210内には、前記サイドブラシ230を駆動させるための駆動装置が設けられる。前記駆動装置は、ブラシ駆動部241と、前記ブラシ駆動部241の動力を前記サイドブラシ230に伝達するための動力伝達部を含むことができる。
前記ブラシ駆動部241は、モータからなることができる。前記動力伝達部は、前記ブラシ駆動部241に連結される第1プーリ241と、前記サイドブラシ230のブラシホルダー233と連結される第2プーリ243と、前記第1プーリ241及び前記第2プーリ243にかけられるベルトを含むことができる。
本実施例によれば、前記第1可動部材210内に前記駆動装置が位置することで、前記第1可動部材210が動く場合、前記駆動装置が一緒に動くことがあるので、前記駆動装置の作動状態が維持され、前記サイドブラシ230に安定的に動力が提供される。
上記実施例では、前記駆動装置が一対のプーリ及びベルトを含むと説明したが、これとは異なって、多数のギアを含むことも可能である。または、多数のプーリと多数のベルトを含むことも可能である。
一方、前記自動掃除機10は、前記自動掃除機10の全体的制御を行うための制御部150と、障害物を感知するための障害物センサー160をさらに含むことができる。前記制御部150は、前記障害物センサー160にて感知された情報を基に、前記移動装置または各駆動部122、240を制御することができる。
以下では、本実施例に係るサイドブラシアセンブリの動作について説明する。
図4及び図5は、第1実施例に係るサイドブラシアセンブリが外力によって動いた状態を示す図面である。
図4及び図5に示すように、前記自動掃除機を利用して被清掃面(例えば床面)を掃除するために、前記自動掃除機の電源がオンされる。前記自動掃除機は、オンされると、自動的にまたは開始命令の入力によって、前記移動装置により動き、前記メインブラシ120によって掃除が行われる。
前記自動掃除機がオンされると同時に、前記ブラシ駆動部241がオンされ、前記サイドブラシが回転する。または、前記自動掃除機がコーナーを感知した場合に、前記ブラシ駆動部241がオンされるようにすることができる。
前記自動掃除機の走行中には、前記サイドブラシアセンブリは、図2のように前記ケーシングの外側に突出した状態が維持される。このような状態で、前記サイドブラシ230の回転によって床面の掃除が行われる。
一方、図4のように、前記自動掃除機に、矢印のような外力が前記サイドブラシアセンブリに加えられる場合、外力が前記第1可動部材210を介して前記第2可動部材220に伝達される。すなわち、外力が前記ヒンジ軸214に向かう方向に前記サイドブラシアセンブリ200に作用する場合、前記外力は前記第1可動部材210の回転力として作用せず、前記第2可動部材220の移動力として作用する。そうすると、前記第2可動部材220の一部が前記ケーシング210の内部に引き込まれ、前記第2可動部材220の前記ケーシング110の外部への突出の長さが減少し、前記弾性部材130が収縮する。結局、前記弾性部材130の収縮によって、前記サイドブラシアセンブリの衝撃が吸収される。従って、本実施例で、前記第2可動部材220及び前記弾性部材130は、緩衝部材の役割をする。
一方、図5のように、外力がヒンジ軸214に向かう方向に作用しない場合、外力は前記第1可動部材の回転力として作用する。
上述したように、前記第1可動部材210は、前記第2可動部材220の両側壁と離隔しているので、一定角度範囲内で前記第1可動部材210が矢印のように時計回りまたは反時計回りに回転することができる。そして、前記第1可動部材210の回転過程で、前記第1可動部材210が両側壁のうちのいずれか1つの壁と接触すると、回転が停止する。従って、本実施例で、前記第2可動部材220の両側壁は、前記第1可動部材210の回転角度範囲を制限する回転制限部であるといえる。
このとき、前記第1可動部材210の回転時に前記ブラシ駆動部241が前記第1可動部材210と一緒に回転するので、前記第1可動部材210の回転と関係がなく、前記ブラシ駆動部241の動力を前記サイドブラシ230に伝達することができる。
本実施例によれば、外力によって前記第1可動部材210が回転するので、前記第1可動部材210が緩衝の役割をするだけでなく、前記第1可動部材210が回転する状態でも前記サイドブラシ230の回転は維持されるので、掃除可能領域が拡張される利点がある。
別の例として、前記第1可動部材と前記第2可動部材を一体形成することができる。この場合、ヒンジ軸212及び弾性部材242は省略することができる。この場合にも、前記可動部材210、220が弾性部材130に弾性的に支持されて摺動することができ、前記開口113の大きさが可動部材210、220より大きく形成される限り、前記開口113の範囲内で前記可動部材210、220の回転も可能となる。
図6は、第2実施例に係るサイドブラシアセンブリを示す断面図である。
図6は、可動部材と可動部材の緩衝のための構造に差があり、他の部分は第1実施例と同一である。よって、以下では、本実施例の特徴的な部分について説明することにする。
図6に示すように、前記サイドブラシアセンブリは、前記ケーシング110に回転可能に連結される可動部材250を含むことができる。
前記可動部材250は、ヒンジ軸252によって前記ケーシング110に回転可能に連結される。前記可動部材250内に前記サイドブラシ230を駆動するための駆動装置241、242、243、244が設けられる。
そして、前記ケーシング110には、前記可動部材250が通過するための開口113が形成される。前記可動部材250は、外力によって前記ヒンジ軸252を中心に回転することができる。前記可動部材250の回転過程で、前記可動部材250が前記開口113を形成する面と衝突することがある。よって、本実施例では、前記開口113に前記可動部材250との衝突時の衝撃を吸収するための緩衝部材114が設けられる。実質的に前記緩衝部材114はリング形状に形成され、前記可動部材250が貫通するための孔115を含むことができる。
前記ヒンジ軸252は、前記ケーシング110に回転のみが可能となるように固定または摺動可能に連結される。
図6には、一例として、前記ヒンジ軸252が前記ケーシング110に摺動可能に連結されるものが図示される。
前記ケーシング110には、前記ヒンジ軸252が移動できる軸ガイド部252が形成され、前記ヒンジ軸252の一部は前記軸ガイド部252に挿入される。そして、前記軸ガイド部252には、前記ヒンジ軸252を弾性的に支持する1つ以上の弾性部材118、119が設けられる。一例として、前記軸ガイド部252には、前記ヒンジ軸252の両側で前記ヒンジ軸252を支持する一対の弾性部材118、119が設けられる。すなわち、前記一対の弾性部材118、119の間に、前記ヒンジ軸252が位置することになる。
従って、外力が作用する方向または大きさに応じて、前記ヒンジ軸252の移動が停止した状態で、前記可動部材250が、前記ヒンジ軸252を中心に回転または前記ヒンジ軸252の水平移動と一緒に前記ヒンジ軸252を中心に回転することができる。
図7は、第3実施例に係るサイドブラシアセンブリを示す断面図である。
図7は、可動部材と可動部材の緩衝のための構造に差があり、他の部分は第1実施例と同一である。よって、以下では、本実施例の特徴的な部分について説明することにする。
図7に示すように、前記サイドブラシアセンブリは、前記ケーシング110の外部から突出し、サイドブラシ230を回転可能に支持する可動部材260を含むことができる。
本実施例の可動部材260は、全体が動くのではなく一部が動くように構成することができる。具体的に、前記可動部材260は、前記ケーシング110に固定される剛体(rigid body)の固定部材261と、前記固定部材261に連結されるフレキシブル材質の連結部材263と、前記連結部材263に連結される剛体の支持部材262とを含むことができる。前記サイドブラシ230は、前記支持部材262に支持される。
ブラシ駆動部241は、前記ケーシング110に設置される。前記ブラシ駆動部241には第1プーリ242が連結され、前記支持部材262には第2プーリ243が設置され、ベルト244が前記連結部材263を通過することができる。
従って、本実施例によれば、前記連結部材263によって前記可動部材261の一部が動くことができるようになる。
なお、本実施例で、前記連結部材263は、一定の大きさ以上の力が作用した場合に変形するように形成することができ、前記サイドブラシ230の自重によって歪みが発生しないほどの剛性は必要となる。
別の例として、前記ブラシ駆動部241を前記固定部材261に設置することも可能である。または、前記ブラシ駆動部241を前記支持部材262に設置することも可能である。この場合には、前記ブラシ駆動部241は前記サイドブラシ230に直接連結される。
別の例として、前記固定部材が省略され、前記連結部材を前記ケーシングに連結することも可能である。
または、前記可動部材が垂直な軸を基準に回転可能なトンネル形状の多数のリンクを含み、前記多数のリンクの一番外側のリンクに、前記サイドブラシを設置することも可能である。ただし、この場合には、多数のリンク間の相対回転時に動力がスムーズに伝達されるように、リンクごとに内部にベルトが設けられ、ブラシ駆動部の動力が多数のベルトに段階的に伝達されるようにすることも可能である。または、前記ブラシ駆動部材を一番外側のリンクに設けることも可能である。
以上、本発明の実施例を構成する全ての構成要素が1つに結合または結合して動作すると説明したが、本発明がこのような実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、そのすべての構成要素が1つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上に記載された「含む」、「構成する」または「有する」等の用語は、特に限定する記載がない限り、該構成要素が内在できることを意味し、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができると解釈されなければならない。技術的または科学的な用語を含むすべての用語は、ことなるように定義されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味がある。辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致すると解釈されるべきであり、本発明で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈されない。
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものでなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、添付される特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、その同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。