JP2016525467A - 圧縮成形繊維強化プリフォームの成形装置及び成形方法 - Google Patents

Abstract

【課題】クラスＡ仕上げを有する自動車用構造部品の大量生産に適した成形装置および方法を提供することにある。【解決手段】クラスＡ仕上げを有する自動車用構造部品を大量生産すべく、圧縮成形工具１１が予備含浸プリフォームシートを使用できるように改善された圧縮成形装置１０。予備含浸プリフォームは、該プリフォームの全長を横切って延びる連続アンチョップド繊維を有している。予備含浸プリフォームは次に、開位置と閉位置との間で移動できる下半部１６および上半部１２を有する開いた圧縮成形工具内に置かれる。成形工具が閉位置にあるとき、上半部および下半部は、上半部の成形面１４および下半部の成形面１８により形成される成形キャビティ２０を創出する。下半部の成形面は、端縁部２４およびアップ・シア２６、２８により形成される境界部を有しており、この境界部は、予備含浸プリフォーム材料を用いてクラスＡ仕上げ構造の自動車コンポーネントを成形するのに必要である。【選択図】図４

Description

本発明は、樹脂で予備含浸された連続するアンチョップド繊維(un-chopped fiber)を備えた予備含浸プリフォーム材料用の特別設計された圧縮成形工具を用いた圧縮成形装置に関する。

一般に、成形部品の成形に予備含浸プリフォームを使用すると、予備含浸プリフォームシート内に繊維が存在するため高強度が得られ、予備含浸プリフォームは所望部品の成形に使用されている。伝統的に、予備含浸シートまたは材料はオートクレーブ工法で成形される。オートクレーブ工法は片面工具を有し、予備含浸プリフォーム材料のシートすなわちプリフォームが片面工具上に置かれ、次に、プリフォームを所望形状に成形させる圧力下または真空下でオートクレーブ内で加熱される。オートクレーブを用いる成形段階は、予備含浸プリフォーム材料に関連する高強度および所望仕上げを有する部品を製造できる。しかしながら、実施する全体的工程が非常に緩慢でコストが嵩むことが欠点である。なぜならば、高熱および高圧または高真空を用いるオートクレーブ内の材料は、成形部品を製造する時間およびエネルギコストを大幅に増大させるからである。

圧縮成形の分野は、成形材料（一般的には予熱された溶融材料のショット）が、加熱されかつ開放された型キャビティ内に置かれる部品成形方法を有している。型は、上方力部材すなわち上方キャビティ部材が閉じられて圧力が加えられる。これにより、溶融材料が全ての型キャビティ領域と接触するように押圧されると同時に、熱および圧力は成形材料が硬化されるまで維持される。一般に、圧縮成形方法は、大きい基本形状の製造用途に適しておりかつ製品を非常に迅速に成形できるという長所を有しているが、圧縮成形方法の１つの欠点は、この方法が、強度およびクラスＡ仕上げを満たす構造的に強化された製品を成形する能力に制限があることである。クラスＡ仕上げを得ることが不可能な理由は、通常、成形された部品の重要な箇所に凹凸または歪みが生じる絞り加工によるものである。

したがって、クラスＡ仕上げを有する自動車用構造部品の大量生産に適した他の成形装置の開発が望まれている。

本発明は、開位置と閉位置との間で移動できる下半部および上半部を備えた圧縮成形工具を有する圧縮成形装置に関する。圧縮成形工具の成形キャビティは、圧縮成形工具が閉位置に置かれたときに、圧縮成形工具の上半部の成形面および下半部の成形面により形成される。本発明による圧縮成形装置は更に、型の下半部の成形面に沿う端縁部およびアップ・シア（up-shear）により形成される境界部を更に有している。圧縮成形工具はまた予備含浸プリフォームを有し、該予備含浸プリフォームは、この全長、全幅の一方または両方を横切って延びる連続アンチョップド補強体を備えている。

圧縮成形工具が開位置にあるとき、予備含浸プリフォームが型の下半部内に置かれ、次に圧縮成形工具が閉位置に移動される。熱および圧力が予備含浸プリフォームに加えられ、これにより予備含浸プリフォームは或る形状に成形されかつ未硬化樹脂を硬化し始める。成形中、予備含浸プリフォームの数か所の部分が溶融された材料となる。溶融材料の幾分かは端縁部にも存在し、端縁部では予備含浸プリフォーム材料が成形キャビティの最外縁部に流入することが停止される。端縁部に隣接して設けられたアップ・シアは、予備含浸プリフォームからの溶融材料が成形キャビティから更に流出することを制限し、このため、予備含浸プリフォームの使用により圧縮成形工具が所定位置にロックされてしまうことが防止される。

成形工具の上半部を示す斜視図である。 成形工具の下半部を示す斜視図である。 閉位置にある成形工具を示す平面図である。 閉位置にある成形工具を示す一部を破断した側面図である。 閉位置にある成形工具の他の実施形態を示す一部を破断した側面図である。 開位置にある成形工具の側面図であり、予備含浸プリフォームが成形工具内に置かれているところを示すものである。 本発明の一実施形態による予備含浸プリフォームを示す一部を破断した側面図である。 閉位置にある圧縮成形工具を示す側面図である。 本発明の他の実施形態による他の予備含浸プリフォームを示す平面図である。

本発明は、自動車部品を大量生産するため予備含浸プリフォームの使用を可能にしかつ所望のクラスＡ仕上げにすることを可能にするように圧縮成形工具が改善された改良型圧縮成形装置の使用に関する。ここで全図面、特に図６および図８を参照すると圧縮成形装置１０が示されている。圧縮成形装置１０は圧縮成形工具１１を有し、該圧縮成形工具１１は上半部１２（図１にも示されている）を備えている。上半部１２は、上成形面１４と、該上成形面１４を保持する上方支持体１５とを有している。下半部１６（図２にも示されている）は、下方成形面１８と、該下方成形面１８を保持する下方支持体１７とを有している。図４〜図６および図８に示すように、上半部１２は、下半部１６上に配置されるように構成されている。上半部１２および下半部１６は、図６に示す開位置と、図８に示す閉位置との間で移動できるように構成されている。図４、図５および図８に示すように、上半部１２および下半部１６が閉位置にあるとき、上方成形面１４および下方成形面１８は型キャビティすなわち成形キャビティ２０を創成する。

成形加工中、予備含浸プリフォーム３０が圧縮成形工具１１の上半部１２と下半部１６との間に置かれる。圧縮成形工具１１は、予備含浸プリフォーム３０の一部を溶融させるのに充分な温度に予熱され、次に閉じて予備含浸プリフォーム３０に圧力を加える。この工程により、溶融樹脂３１が成形キャビティ２０内で成形される。圧縮および加熱工程の後、圧縮成形工具１１が開位置に移動され、完成部品が取出される。予備含浸プリフォーム３０、溶融材料３１および完成部品について詳細に説明する。完成部品は予備含浸プリフォーム３０および溶融樹脂３１から創出され、したがって、完成部品および成形キャビティ２０内での完成部品の位置は、図面では両参照番号３０、３１で示されている。

上方成形面１４および下方成形面１８には、成形された部品３０、３１の所望縁部を形成する境界部２２が設けられている。成形加工中、予備含浸プリフォーム３０は加熱された型工具１１内に置かれ、溶融樹脂３１が成形キャビティ２０内で移動する。圧縮成形加工中、予備含浸プリフォーム３０の一部は、境界部２２（例えば完成部品の縁部）および端縁部２４内に存在する。図５に示す本発明の実施形態では、端縁部２４はアップ・シア（up-shear）２６に終端している。アップ・シアとは、部品の完成表面（図面では、上方成形面１４に対面する完成部品の部分）に対して上方に延びた成形キャビティ２０の一部である。下方成形面１８に対面する完成部品３０、３１の部分を完成表面とすることも本発明の範囲内である。

図４は本発明の他の実施形態を示し、この実施形態では、完成部品の縁部に位置する端縁部２４でのアップ・シア２８の長さがより短くなっている。圧縮成形工具１１の両半部１２、１６の間でアップ・シア２８に隣接して、後方のダウン・シア２９が設けられている。

アップ・シア２６、２８は、予備含浸プリフォーム３０からの溶融樹脂３１が、上半部１２と下半部１６との間で、圧縮成形工具１１のダウン・シア２７、２９に入ることを防止する機能を有している。これは、図４および図５の両方に示されている。アップ・シア２６、２８を使用することは、一般に部品の境界部に隣接して配置されたダウン・シアが設けられた伝統的な圧縮成形工具に比べて長所が得られる。本発明に使用される予備含浸プリフォームを、部品の境界部に配置されたダウン・シアを備えた工具で成形するものとすれば、樹脂がダウン・シアの領域内に移動したときに成形工具の上半部および下半部がロックされてしまうであろう。なぜならば、重力および圧力によって、樹脂がダウン・シア内の奥深くに入ってしまうからである。本発明は、溶融材料がキャビティ２０を通って圧縮成形工具のダウン・シア部分２７、２９に入ることを防止するアップ・シア２６、２８を設けた長所を有している。なぜならば、溶融樹脂３１が重力に抗して移動しなければならないからである。これにより、工具のロックアップが防止されかつ連続補強体を含む予備含浸プリフォーム３０を用いて圧縮成形することが可能になる。

また、図４に示す実施形態は、端縁部２４にアップ・シア２８が更に設けられたダウン・シア成形工具のメインテナンスの利益（これは圧縮成形工具１１内で予備含浸プリフォーム３０を成形するのに必要である）が得られる。図４には下半部１６に設けられた摩耗表面領域４０が示されている。この摩耗表面領域４０は、圧縮成形工具１１が開位置にあるときに、腰をかがめたり仰向きになったりすることなく下半部１６に直接アクセスできるため、メインテナンスが容易になる（摩耗表面が上半部１２に設けられている場合には、腰をかがめたり仰向きになる必要がある）。図５では、摩耗表面領域４０´が上半部１２に設けられており、この場合には上半部１２に容易にアクセスできず、メインテナンスを行う者は頭上にある上半部１２で作業するのに腰をかがめなくてはならない。

本願で説明するアップ・シア２６、２８とは、型内で成形されるとき、成形部品の縁部が部品の完成表面に対して上方に延びた部分を意味する。アップ・シアは、予備含浸プリフォーム３０の連続アンチョップド繊維３６、３６´が、圧縮成形工具１１の上半部１２および下半部１４を一体に固着しまたは詰まらせてしまうこと（これはダウン・シアの縁部で生じることがある）を防止する。

圧縮成形装置１０は更に、予備含浸プリフォーム３０の全長および全幅の一方または両方に亘って延びている連続アンチョップド補強体を備えた未硬化樹脂を有する予備含浸プリフォーム３０の材料を含むものである。チョップド補強材料または繊維である不連続補強体を使用することも本発明の範囲内にある。予備含浸プリフォーム３０は、樹脂材料自体の中に補強体を含んだ樹脂材料で構成するか、図７に示すように多層で形成することもできる。

図７には６つの異なる層が示されているが、特定目的に基づいて任意数の層を使用することも本発明の範囲内にある。ここで図７を参照すると、予備含浸プリフォーム３０は、コア３４を備えた未硬化樹脂の２つの外側層３２、３２´を有している。図７に示すように、コア３４は、予備含浸プリフォーム３０の全長または全幅を横切って延びている繊維材料からなる４つの交互層３６、３６´を有している。図７に示すように、一方の繊維層３６はプリフォームを横切って一方向に延び、一方、他の繊維層３６´は隣接層に対して約９０°の方向に延びており、これが反復されている。より多数または少数の層をコア３４内に使用することは本発明の範囲内にあり、またコア３４を、両層３２、３２´の間にサンドイッチされた板紙、発泡体、ハニカム材料およびダンボール材料等の繊維ボードまたはプレハブコアで形成することも本発明の範囲内にある。

予備含浸プリフォーム３０は約３０ｍｍまでの厚さを有し、好ましくは０．４ｍｍより小さい厚さ、３ｍｍより大きい厚さ、および好ましくは０．８ｍｍおよび１．５ｍｍの厚さを有する。連続アンチョップド繊維３６、３６´は、カーボン繊維、織成繊維（woven fibers）、ガラス繊維、アラミド繊維、ケブラー^(R)繊維等の１つ以上の種類の繊維並びにこれらの種々の繊維の組合せで形成される。連続アンチョップド繊維３６、３６´の個々の層は、一般に０．６ｍｍ好ましくは０．２ｍｍの厚さを含む０．１ｍｍ以上の厚さを有する材料からなる交互プライで形成できる。図７に示すように、アンチョップド繊維３６、３６´の交互層は樹脂材料により包囲され、必ずしも繊維である必要はないが、アンチョップド繊維３６、３６´を樹脂材料内に包囲または懸濁させないことも本発明の範囲内である。未硬化樹脂３２、３２´からなる２つの外側層は、エポキシ樹脂、ウレタン、ビニルエステルおよびこれらの材料の組合せを含む群からなる未硬化樹脂材料からなる。本発明の他の実施形態では、多プライが予備含浸プリフォームを形成し、予備含浸プリフォーム３０を、樹脂材料により包囲されたアンチョップド繊維を備えた積層プライ３６、３６´で形成して、未硬化樹脂からなる２つの外側層３２、３２´を備えていないものとすることができる。このような実施形態では、アンチョップド繊維を包囲する樹脂材料が硬化される。

ここで図９を参照すると、本発明の他の実施形態が示されており、この実施形態は予備含浸プリフォーム１３０を有し、該予備含浸プリフォーム１３０は、これを通して形成された多数のプリカット１３７を備えている。予備含浸プリフォーム１３０が圧縮成形装置１０内に置かれるとき、プリカット１３７は完成部品に所望角度および表面を形成することを補助する。鋭い角度を有する部品の成形に圧縮成形装置１０を使用するとき、完成部品の表面クオリティを損なうことなく予備含浸プリフォーム１３０に鋭い角度を形成するためには、予備含浸プリフォーム１３０にプリカット１３７を設けるのが有効である。

本発明はまた圧縮成形方法を有し、本発明の圧縮成形方法は、予備含浸プリフォームの全長または全幅の一方または両方を横切って延びる連続アンチョップド繊維３６、３６´を備えた未硬化樹脂３２、３２´を有する予備含浸プリフォーム３０を用意する工程を有している。

本発明の圧縮成形方法は更に、開位置と閉位置との間で移動できる下半部１６および上半部１２を備えた圧縮成形工具１１を用意する工程を有している。圧縮成形工具１１は成形キャビティ２０を有し、該成形キャビティ２０は、圧縮成形工具１１が閉位置にあるときに、上半部１２の成形面１４と下半部１６の成形面１８とにより形成される。

本発明の圧縮成形方法は更に、圧縮成形工具１１の下半部１６の成形面１８に、端縁部２４およびアップ・シア２６、２８により形成される境界部２２を設ける工程を有している。ここで、アップ・シア２６、２８とは、部品３０、３１の完成表面に対して上方に延びた成形キャビティ２０の一部である。

次の工程は、圧縮成形工具１１を予熱して、上半部１２および下半部１６が互いに離される開位置に移動させることである。圧縮成形工具１１が加熱される温度は、予備含浸プリフォームの未硬化樹脂３２、３２´の融点に基づいて定められる。開位置と閉位置との間での圧縮成形工具１１の移動方法として、上半部１２および下半部１６の両方を連続的または同時的に互いに離れる方向に移動させる方法、または上半部１２または下半部１６の一方を静止した状態に保持しておき、他方を、静止した上半部１２または下半部１６から離れる方向に移動させる方法がある。

予熱工程の後、圧縮成形工具１０の下半部１８内に予備含浸プリフォーム３０を挿入する工程が行われる。任意であるが、この工程には、成形工具１１の下半部１６または上半部１２の真空ポートを通して供給される真空を吸引することを含めることもできる。この真空吸引は、成形中に予備含浸プリフォーム３０を所定位置に保持することを補助する。真空吸引はこの工程のみで行うか、或いは成形工程の間中連続的に行うこともできる。また、真空の度合いは真空ゲージを用いてモニタできる。次に、圧縮成形工具１１が閉じられ、上半部１２と下半部１６との間に置かれた予備含浸プリフォーム３０が、圧縮成形工具１１内の熱および下半部１６に対して加えられる上半部１２の力により加熱されかつ加圧すなわち圧迫され、これにより圧縮成形工具１１が閉位置に移動される。上半部１２および下半部１６を、圧縮成形工具１１を開く工程に関して前述した方向とは逆方向に移動させることも本発明の範囲内にある。

本発明の圧縮成形方法の次の工程は、成形キャビティ２０内で未硬化樹脂を溶融樹脂３１にすることにより、予備含浸プリフォーム３０を完成部品に成形することである。この成形工程中、アップ・シア２６、２８は、溶融樹脂３１が端縁部２４およびアップ・シア２６、２８を通って移動することを防止する。

本発明の他の適用領域は以下に述べる詳細な説明から明らかになるであろう。上記詳細な説明および特定例は本発明の好ましい実施形態を示すものであるが、例示のみを意図するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。

１０ 圧縮成形装置
１２ 上半部
１４ 上方成形面
１６ 下半部
１８ 下方成形面
２０ 成形キャビティ（型キャビティ）
２２ 境界部
２４ 端縁部
２６、２８ アップ・シア
２７、２９ ダウン・シア
３０ 予備含浸プリフォーム
３１ 成形された部品（完成部品）
３２、３２´ 外側層
３４ コア
３６、３６´ 連続アンチョップド繊維（交互層）
１３０ 予備含浸プリフォーム
１３７ プリカット

Claims (18)

1. 未硬化樹脂を備えた予備含浸プリフォームを有し、未硬化樹脂は、予備含浸プリフォームの全長、全幅の一方または両方を横切って延びる連続アンチョップド補強体を備え、
   開位置と閉位置との間で移動できる下半部および上半部を備えた圧縮成形工具を有し、圧縮成形工具は、該圧縮成形工具が閉位置にあるときに上半部の成形面および下半部の成形面により形成される成形キャビティを備え、
   下半部の成形面は、端縁部およびアップ・シアにより形成される境界部を有していることを特徴とする圧縮成形装置。
2. 前記予備含浸プリフォームは、０．８ｍｍと１．５ｍｍとの間の厚さを有していることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
3. 前記予備含浸プリフォームは、０．４ｍｍと３ｍｍとの間の厚さを有していることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
4. 前記予備含浸プリフォームは２つの樹脂積層シートにより包まれた繊維コアを有しかつ３０ｍｍまでの厚さを有していることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
5. 前記予備含浸プリフォームは、エポキシ樹脂、ウレタン、ビニルエステルおよびこれらの組合せからなる群から選択された１つの未硬化樹脂材料を有していることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
6. 前記連続アンチョップド繊維は、カーボン繊維、織成繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ケブラー^(R)繊維およびこれらの組合せからなる群から選択された１つであることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
7. 前記アップ・シアは、部品の完成表面に対して上方に延びている成形キャビティの一部であることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
8. 前記予備含浸プリフォームは、圧縮成形加工中に予備含浸プリフォーム上に角度を形成するのを補助すべく予備含浸プリフォーム上に形成された１つ以上のプリカットを有していることを特徴とする請求項１記載の圧縮成形装置。
9. 未硬化樹脂を備えた予備含浸プリフォームを有し、未硬化樹脂は、予備含浸プリフォームの全長、全幅の一方または両方を横切って延びる連続アンチョップド補強体を備え、予備含浸プリフォームは３０ｍｍまでの厚さを有し、未硬化樹脂材料は、エポキシ樹脂、ウレタン、ビニルエステルおよびこれらの組合せからなる群から選択された１つであり、連続アンチョップド繊維は、カーボン繊維、織成繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ケブラー^(R)繊維およびこれらの組合せからなる群から選択された１つであり、
   開位置と閉位置との間で移動できる下半部および上半部を備えた圧縮成形工具を有し、圧縮成形工具は、該圧縮成形工具が閉位置にあるときに上半部の成形面および下半部の成形面により形成される成形キャビティを備え、
   下半部の成形面は、端縁部およびアップ・シアにより形成される境界部を有していることを特徴とする圧縮成形装置。
10. 前記アップ・シアは、部品の完成表面に対して上方に延びている成形キャビティの一部であることを特徴とする請求項９記載の圧縮成形装置。
11. 前記予備含浸プリフォームは、圧縮成形加工中に予備含浸プリフォーム上に角度を形成するのを補助すべく予備含浸プリフォーム上に形成された１つ以上のプリカットを有していることを特徴とする請求項９記載の圧縮成形装置。
12. 予備含浸プリフォームの全長、全幅の一方または両方を横切って延びる連続アンチョップド繊維を備えた未硬化樹脂を有する予備含浸プリフォームを用意する工程と、
    開位置と閉位置との間で移動できる下半部および上半部を備えた圧縮成形工具を用意する工程と有し、圧縮成形工具は、該圧縮成形工具が閉位置にあるときに上半部の成形面および下半部の成形面により形成される成形キャビティを備え、
    端縁部およびアップ・シアにより形成される境界部に圧縮成形工具の下半部の成形面を用意する工程を有し、アップ・シアは、部品の完成表面に対して上方に延びている成形キャビティの一部であり、
    圧縮成形工具を予熱しかつ下半部と上半部とが互いに離される開位置に圧縮成形工具を移動させる工程と、
    予備含浸プリフォームを圧縮成形工具の下半部内に挿入する工程と、
    圧縮成形工具を閉じかつ圧縮成形工具内の熱および圧縮成形工具の下半部に向かって加えられる上半部の力により上半部と下半部との間に置かれた予備含浸プリフォームを加熱および圧縮する工程とを有し、これにより圧縮成形工具は閉位置に移動され、
    予備含浸プリフォームを加熱および圧縮する工程と、
    成形キャビティ内で未硬化樹脂を成形することにより予備含浸プリフォームを完成部品に成形する段階とを有し、この成形工程はまた、アップ・シアを使用して溶融樹脂が端縁部およびアップ・シアを通って移動することを制限する工程を有していることを特徴とする圧縮成形方法。
13. 前記予備含浸プリフォームは、圧縮成形加工中に予備含浸プリフォーム上に角度を形成するのを補助すべく予備含浸プリフォーム上に形成された１つ以上のプリカットを有していることを特徴とする請求項１２記載の圧縮成形方法。
14. 前記予備含浸プリフォームは、０．８ｍｍと１．５ｍｍとの間の厚さを有していることを特徴とする請求項１２記載の圧縮成形方法。
15. 前記予備含浸プリフォームは、０．４ｍｍと３ｍｍとの間の厚さを有していることを特徴とする請求項１２記載の圧縮成形方法。
16. 前記予備含浸プリフォームは２つの樹脂積層シートにより包まれた繊維コアを有しかつ３０ｍｍまでの厚さを有していることを特徴とする請求項１２記載の圧縮成形方法。
17. 前記予備含浸プリフォームは、エポキシ樹脂、ウレタン、ビニルエステルおよびこれらの組合せからなる群から選択された１つの未硬化樹脂材料を有していることを特徴とする請求項１２記載の圧縮成形方法。
18. 前記アップ・シアは、部品の完成表面に対して上方に延びている成形キャビティの一部であることを特徴とする請求項１２記載の圧縮成形方法。

Images