JP5545974B2 - 賦形成形方法 - Google Patents

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本発明は、強化炭素繊維とマトリクス樹脂とからなり、例えば、自動車や航空機などの繊維強化樹脂製部材を賦形型を使用して3次元形状に賦形する賦形成形方法に関する。
従来より、炭素繊維を強化繊維とする繊維強化樹脂の成形法として平板状の積層成形品を型上に配置し、金型内部を真空状態にして樹脂を注入し、前記平板状の積層成形品に樹脂を拡散、含浸させるレジントランスファーモールディング成形法が知られている。
特許文献1には、このレジントランスファーモールディング成形法に用いるのに好適な3次元形状を有する平板状の積層成形品を、高精度、かつ自動的に製造することのできる賦形成形方法が開示された。
しかしこの特許文献1に開示された賦形成形方法は強化繊維と熱硬化性樹脂からなる平板状の積層成形品を用いるものであって、その成形性には限界があった。しかも一旦硬化後は熱で溶かすことも、溶剤に溶かすこともできずリサイクルできないという問題がある。
これに対し特許文献2には複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂材料を付着させた後に、該織物基材を構成する複数本の強化繊維束の相対位置に変動を与えることで、変形性に優れ複雑な形状に追従させることができ、かつ、その形状の保持性に優れる強化繊維織物を用いた平板積層成形品、繊維強化樹脂成形品、ならびにそれらの製造方法が開示された。
特開2003−211447号公報 特開2007−56441号公報
特許文献2に開示された強化繊維織物を成形原反材として積層してなる積層成形材を溶融温度に加熱後、固化温度の成形型で圧縮する成型法では、熱可塑性樹脂を炭素繊維に完全に含侵させることが困難であり、十分な成形品強度が得られないという問題がある。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑み、成形原反材を用い強度の強い成形品を形状自由度高くかつ効率よく3次元形状に賦形することができる賦形成形方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明の賦形成形方法は、複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料が付着された成形原反材を裁断し積層した積層成形材を成形型に投入配置し、加圧、加熱して複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着している樹脂材料を溶融して繊維間及び成形原反材の層間を接着する賦形成形方法において、賦形をする成形型を溶融温度に昇温する工程と、積層成形材を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、成形型を固化温度に冷却して型を開き離型する工程とを有し、積層成形材を成形型に投入し、一方の型の中央部ブロックを下降し、他方の型の中央部ブロックを押し上げて積層成形材を挟持し、一方の型の中央部ブロックと他方の型の中央部ブロックとによって挟持した積層成形材を成形型の凹型へ移動して絞り変形させて圧縮成形することを特徴とする。
この本発明の賦形成形方法によって、成形型を熱可塑性樹脂材の溶融温度に加熱することによって熱可塑性樹脂を炭素繊維に完全に含侵させて繊維積層によって強化して十分な成形品強度の熱可塑性樹脂材を成形することが可能となる。しかも長い昇温時間によってサイクルタイムが過長になることを予熱することによって防止することができる。
加えて、一方の型の中央部ブロックと他方の型の中央部ブロックとによって挟持した積層成形材を成形型の凹型へ移動して絞り変形させて圧縮成形するので、積層成形材の移動を防止して効率よく精度の高い絞り加工が可能となり、複雑形状の成形品の成形サイクルタイムを短縮することができ、また型移動の相対速度を向上して、成形サイクルタイムの更なる短縮が可能となる。これによって絞り成形を効率よく行い、外観の良い、すなわち表面性状が良好でシワのない繊維強化樹脂成形品を製造することができる。
また本発明の賦形成形方法は、複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料が付着された成形原反材を裁断し積層した積層成形材を成形型に投入配置し、加圧、加熱して複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着している樹脂材料を溶融して繊維間及び成形原反材の層間を接着する賦形成形方法において、賦形をする成形型を溶融温度に昇温する工程と、積層成形材を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、成形型を固化温度に冷却して型を開き離型する工程と、を行い平板形状の平板積層成形品を成形する工程と、前記平板積層成形品を所定の形状に裁断する工程と、賦形をする成形型を溶融温度に昇温する工程と、前記平板積層成形品を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、成形型を固化温度に冷却して型を開き離型する工程とを有し、平板積層成形品を成形型に投入し、一方の型の中央部ブロックを下降し、他方の型の中央部ブロックを押し上げて平板積層成形品を挟持し、一方の型の中央部ブロックと他方の型の中央部ブロックとによって挟持した平板積層成形品を成形型の凹型へ移動して絞り変形させて圧縮成形することを特徴とする。
炭素繊維間への熱可塑性樹脂の含浸には通常約5〜30分の時間を要する。
しかし、本発明の賦形成形方法によって、事前に平板形状の積層成形材を準備することによって、その時間を削減して賦形成形の成形サイクルタイムを短縮することができる。
加えて、一方の型の中央部ブロックと他方の型の中央部ブロックとによって挟持した積層成形材を成形型の凹型へ移動して絞り変形させて圧縮成形するので、平板積層成形品の移動を防止して効率よく精度の高い絞り加工が可能となり、複雑形状の成形品の成形サイクルタイムを短縮することができる。型移動の相対速度を向上して、成形サイクルタイムの更なる短縮が可能となる。これによって絞り成形を効率よく行い、外観の良い、すなわち表面性状が良好でシワのない繊維強化樹脂成形品を製造することができる。
強化繊維束が炭素繊維束であれば、軽く高強度の成形品を得ることができる。
また成形型が製品部型と、製品部型の背面に蓄熱盤を備え、製品部型のヒ−タ−と、蓄熱盤からの熱伝導で製品部型の型温を昇温させることによって、蓄熱盤の存在により、製品部型の昇温が早くなり、製品部型のヒ−タ−の容量を低減することができる。
成形型を水冷却によって急冷することができ、成形型を熱可塑性樹脂材の固化温度に冷却する冷却時間を要して、サイクルタイムが過長になることを防止することができる。また成形型の冷却後にエア−で水を抜き取り、成形型の昇温を開始することによって、エア−で水を除去することで、再度の昇温開始を早めることができ、さらに成形サイクルタイムを短縮することができる。
積層成形材又は平板積層成形品を予熱すると共に予成型した後に成形型へ投入配置することにより、簡易に効率よく成形型へ投入配置することが可能となる。また積層成形材又は平板積層成形品を予成型した予成型品を準備しておくことによって、さらに成形効率を向上することができる。予成型の態様としては、例えば成形型への積層成形材又は平板積層成形品の投入配置部分の内側形状に沿う形状に積層成形材又は平板積層成形品を予熱すると共に絞り加工を行う。
予熱工程を、予熱対象を近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で前記予熱対象の温度を検知し、電圧の連続降下で近赤外線の強度を調整して前記予熱対象を所定の温度に昇温させ設定温度で安定させる工程とすることによって、近赤外線で、予熱対象の分子を加熱し中芯まで加熱でき、また遠赤外線センサ−によって非接触で正確な温度を検知することができる。
近赤外線強度を、電圧の連続降下で調整して予熱対象を所定の温度に昇温させることによって近赤外線で、予熱対象の分子を加熱し、予熱対象を効率よく中芯まで加熱して、設定温度で安定させることができる。
積層成形材又は平板積層成形品を熱盤上に炭素繊維面を炭素繊維面を下向きとして配置して加熱することによって、積層成形材又は平板積層成形品の樹脂が熱盤に溶融接着することを防止することができる。
熱盤上に配置した積層成形材又は平板積層成形品を溶融させて耐熱部材で押圧して繊維間及び成形原反材の層間を溶融接着させ、その後耐熱部材を取り外す工程を含むことによって、耐熱部材から受ける押圧力によって繊維間及び成形原反材の層間を効率よく溶融接着し、さらに成形サイクルタイムを短縮することができる。
すなわち以上のように積層成形材又は平板積層成形品を熱盤上に配置し、一方の型の中央部ブロックを下降し、他方の型の中央部ブロックを押し上げて積層成形材又は平板積層成形品を挟持し、一方の型の中央部ブロックと他方の型の中央部ブロックとによって挟持した積層成形材又は平板積層成形品を成形型の凹型へ移動して絞り変形させる圧縮成形を行うことによって圧縮成形過程を通じて継続的に加熱が行われることによって、
成形サイクルタイムの更なる短縮が可能となる。
以上の本発明の賦形成形方法によって製造された繊維強化樹脂成形品は、高強度軽量で効率よく安価に製造でき、しかも複雑形状の附形も可能であることから、各種用途に適用が可能となる。
本発明に係る賦形成形方法によれば、成形原反材を用い強度の強い成形品を形状自由度高くかつ効率よく3次元形状に賦形することができる。
(a)本発明の賦形成形方法で用いる成形原反材の概念図である。(b)図1(a)に示す成形原反材を構成する織物基材の概念図である。 本発明の第一の実施の形態の賦形成形方法で用いる賦形成形装置の説明図である。 本発明の第一の実施の形態の賦形成形方法で用いる賦形成形装置の他の説明図である。 (a)本発明の第二の実施の形態の賦形成形方法の一工程を示す説明図である。(b)本発明の実施の形態の賦形成形方法の他の工程を示す説明図である。(c)本発明の実施の形態の賦形成形方法のさらに他の工程を示す説明図である。 本発明の実施例で製造した製品の写真である。 本発明の実施例で製造した他の製品の写真である。 本発明の実施例の工程図である。
本発明の賦形成形方法は、図1(a)に示す成形原反材1を用いて行う。図1(a)に示すように、成形原反材1は、複数本の強化繊維束2を含む織物基材3の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料4が付着してなる。
織物基材3は、図1(b)に示すように互いに平行となるよう一方向に引き揃えられた複数本の強化繊維束2を直交する二方向に織成してなる二方向性織物である。二方向性織物は、強化繊維束2間の相対位置の変化による変形がしやすく立体形状に変形しやすいこと、少ない枚数で力学的に擬似等方性を有する積層成形材を得やすい利点がある。
強化繊維束2は、炭素繊維束、黒鉛繊維束、ガラス繊維束、または、アラミド繊維束などを用いることができ、炭素繊維束であることが好ましい。炭素繊維束を用いることにより、最終製品である繊維強化樹脂成形品の力学特性を高いものとすることができる。
織物基材3の表面に付着している樹脂材料4は、織物基材3の層間を接着する作用を得ることができる熱可塑性樹脂を主成分とする。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミドなどがある。樹脂材料4が熱可塑性樹脂を主成分とするものとすることによって成形原反材1を積層して、立体形状へと変形させた後に織物基材3の層間を接着させる場合の取り扱い性が向上し、生産性が向上する。なお、主成分とは樹脂材料4を構成する成分の中で、その割合が最も多い成分である。
以下に本発明の第一の実施の形態の賦形成形方法を図2を参照して詳述する。
先ず成形原反材1を積層し、予備積層成形型(図示せず)で予備圧縮成形した積層成形材5を予備加熱型6で予備加熱する。
予備加熱にあたっては上部より近赤外線放射装置7によって近赤外線で予備加熱型6内の熱盤8上に載置された積層成形材5を加熱し、遠赤外線温度センサ−(図示せず)で積層成形材5の温度を検知し、近赤外線放射装置7による近赤外線の強度を調整し所定の温度に積層成形材5を昇温させる。
一方3次元形状を有する賦形型である成形型9を予熱して成形原反材1の溶融温度に昇温する。次に積層成形材5を予熱された成形型9に収納し、成形型9によって積層成形材5を圧縮する。これによって織物基材3に付着している樹脂材料4を軟化して積層成形材5の層間を接着し、形状を保持させる。
その後成形型9を固化温度に急冷して型を開き離型する。以上の各工程によって成形原反材1を積層して3次元形状に賦形する。
積層成形材5を加熱する温度は、樹脂材料4が軟化して積層成形材5の層間を接着させる温度である。積層成形材5が加圧されながら加熱されることで、積層成形材5を構成する複数本の強化繊維束2を含む織物基材3が互いに強く押付けられ、軟化した樹脂材料4が対向する複数本の強化繊維束を含む織物基材を構成する強化繊維束の単糸の間に浸透する。次いで積層成形材5が冷却されることにより、樹脂材料4は対向する複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着し、積層成形材5の層間を接着する。
この様に積層成形材5を立体形状に変形させ層間を接着することにより、シワが無い立体形状の成形体を製造することができる。またこの成形体は積層成形材5の層間が接着されているために、剛性が高く形状保持性に優れており、取り扱いが効率よく行える。
成形型9は製品部型10と、蓄熱盤11とよりなり、製品部型10に備えたヒ−タ−12と蓄熱盤11よりの熱伝導で成形型9の型温を昇温させる。また成形型9は水冷のための冷却通水経路13を備え、成形型9は冷却通水経路13に通水することによって急冷される。冷却通水経路13はエア−を印加することによって効率的に水を抜き取り降下させることができる。すなわち成形型9の型温が所定の冷却温度に達した後、冷却通水経路13における通水を止めエア−を印加することによって、成形型9の冷却を終了し、成形型9内の製品を取り出した後に、成形型9の再度の昇温を効率的に開始することができる。
以上の本発明の実施の形態の賦形成形方法では、成形型9の製品部型10を構成する一方の型である上部型16と他方の型である下部型17によって予熱された平板積層成形品15を圧縮するにあたって、上部型16の中央部ブロック16aを下降し、下部型17の中央部ブロック17aを押し上げて平板積層成形品15を挟持する。その上部型16の中央部ブロック16aと下部型17の中央部ブロック17aとによって挟持した平板積層成形品15を凹型19へ移動して絞り変形させて圧縮成形する。
次に本発明の第二の実施の形態の賦形成形方法を図4を参照して詳述する。
第二の実施の形態の賦形成形方法では正方形若しくは直方形の成形原反材1を複数用い、この各成形原反材1を、最上面の成形原反材1のみ織物基材3を上側として樹脂材料4が付着した面を下側にし、それ以外は織物基材3を下側として樹脂材料4が付着した面を上側にして積層し、その積層された積層成形材14を第一の実施の形態と同様に圧縮成形して平板状の平板積層成形品15とする。
この第二の実施の形態は成形型9が正方形平板状若しくは直方形平板状の平板積層成形品15を成形する点で第一の実施の形態の賦形成形方法と異なる。
次に本発明の第三の実施の形態の賦形成形方法を説明する。
第三の実施の形態の賦形成形方法では、積層成形材14又は平板積層成形品15の投入配置部分の成形型9内側形状に沿う形状に積層成形材14又は平板積層成形品15を予熱すると共に予成型として絞り加工を行う点で第一の実施の形態及び第二の実施の形態と異なる。第三の実施の形態の賦形成形方法では、積層成形材14又は平板積層成形品15を成形型9へ簡易に効率よく投入配置することが可能となる。
次に本発明の第四の実施の形態の賦形成形方法を図2、図4を参照して詳述する。
この第四の実施の形態の賦形成形方法では、平板積層成形品15を用いて最終製品の成形を行う点で第一の実施の形態の賦形成形方法と異なる。
先ず平板積層成形品15を成形型9に収納する前に予備加熱型6で予熱する。
予備加熱にあたっては上部より近赤外線放射装置7から放射される近赤外線によって平板積層成形品15を加熱し、遠赤外線温度センサ−で平板積層成形品15の温度を検知し、近赤外線放射装置7による近赤外線の強度を調整し所定の温度に平板積層成形品15を昇温させる。
以上の近赤外線の強度は、近赤外線放射装置7への通電圧の連続降下で調整する。通電圧のON−OFFで近赤外線による加熱及びその停止を反復した場合には加熱対象の温度変化の脈動が大きく安定しない。これに対して近赤外線の強度を通電圧のON−OFFではなく電圧の連続降下で調整することによって、近赤外線が連続して照射されて温度変化に脈動が生じることはなく、加熱対象の温度を効率的に設定温度で安定させることができる。
また平板積層成形品15は予備加熱型6内の熱盤8上に炭素繊維面を下向きとして配置して加熱する。これによって平板積層成形品15の樹脂成分を近赤外線放射装置7によって効率よく軟化させることができる。
またその際、熱盤8上に配置した平板積層成形品15を耐熱部材(図示せず)で押圧して軟化させ、その後耐熱部材を取り外して予熱するようにすることもできる。この様にすることによって平板積層成形品15の予熱を効率よく行うことができる。
以上の様にして予熱された平板積層成形品15を第一の実施の形態と同様に予熱された成形型9に収納し、第一の実施の形態と同様にして圧縮成形する。
二方向性織物基材3の一方の表面に、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を主成分とする樹脂材料4が表面に付着した100mm×100mmの大きさの正方形の成形原反材1を複数用意した。この各成形原反材1は正方形の辺の方向をそれぞれ0°、90°方向としたときに、繊維軸方向が概ね0、90°方向となるものとした。
この各成形原反材1を、最上面の強化繊維織物のみ樹脂材料4が付着した面を下側にし、それ以外は樹脂材料4が付着した面を上側にして積層した積層成形材14を得た。
その積層成形材14を熱盤8上に配置し、上部より近赤外線放射装置7によって近赤外線で積層成形材14を加熱し、遠赤外線温度センサ−で積層成形材14の温度を検知し、近赤外線放射装置7による近赤外線の強度を調整し積層成形材14を昇温させ予熱した。
近赤外線の強度は、近赤外線放射装置7への通電圧の連続降下で調整し、また積層成形材14は熱盤8上に炭素繊維面を下向きとして配置して加熱した。
一方、製品部型10と、蓄熱盤11とよりなり、製品部型10に備えたヒ−タ−12と蓄熱盤11よりの熱伝導で成形型9の型温を昇温させて予熱し、この予熱された成形型9に予熱した積層成形材14を収納し、加圧しながら成形型9の提供する平板状の平板積層成形品形状に変形させた。その後、成形型9を冷却通水経路13に通水することによって急冷し、さらに冷却通水経路13にエア−を印加することによって効率的に水を抜き取り降下させ、冷却によって固化した平板積層成形品15を得た。
表1に以上の各工程における温度、圧力、所要時間を示す。
他は上述と同様にして、アクリル樹脂を主成分とする樹脂材料4が表面に付着した100mm×100mmの大きさの正方形の成形原反材1を用いて、上述と同様の賦形成形を行った。
表2にその各工程における温度、圧力、所要時間を示す。
次に平板積層成形品15を熱盤8上に配置し、上部より近赤外線放射装置7によって近赤外線で平板積層成形品15を加熱し、遠赤外線温度センサ−で平板積層成形品15の温度を検知し、近赤外線放射装置7による近赤外線の強度を調整し所定の温度に平板積層成形品15を昇温させ予熱した。近赤外線の強度は、近赤外線放射装置7への通電圧の連続降下で調整した。
また上部型16と下部型17とよりなる製品部型10内側形状に沿う形状に平板積層成形品15の絞り加工を行なった。
一方、上部型16と下部型17とよりなる製品部型10に備えたヒ−タ−12と蓄熱盤11よりの熱伝導で上部型16と下部型17の型温を昇温させて予熱し、この予熱された上部型16と下部型17内側に予熱した平板積層成形品15を収納し、上部型16の中央部ブロック16aと下部型17の中央部ブロック17aとによって平板積層成形品15を挟持し、上部型16の中央部ブロック16aと下部型17の中央部ブロック17aとによって挟持した平板積層成形品15を凹型19へ移動して平板積層成形品15を絞り変形させ、さらに平板積層成形品15を圧縮成形した。その後、成形型9を冷却通水経路13に通水することによって急冷し、さらに冷却通水経路13にエア−を印加することによって効率的に水を抜き取り降下させ、冷却によって固化し、図5に示す製品を得た。
また同様の工程をアクリル樹脂を主成分とする樹脂材料4が表面に付着した100mm×100mmの大きさの正方形の成形原反材1を用いて行った。得られた製品を図6に示す。
各製品は図5、図6に示す様に何れの場合も表面性状が良好な3次元形状の皿状製品が得られた。
図7に各工程及び使用/設備及び使用/型と、各工程における所要時間を示す。
図に示されるようにアクリル樹脂を主成分とする樹脂材料4を用いた場合で11.5分、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を主成分とする樹脂材料4を用いた場合で13.5分のサイクルタイムでの製造が可能となった。
1・・・成形原反材、2・・・強化繊維束、3・・・織物基材、4・・・樹脂材料、5,14・・・積層成形材、6・・・予備加熱型、7・・・近赤外線放射装置、9・・・成形型、10・・・製品部型、11・・・蓄熱盤、13・・・冷却通水経路、12・・・ヒ−タ−、15・・・平板積層成形品、17・・・下部型、17a・・・下部型中央部ブロック、16・・・上部型、16a・・・上部型中央部ブロック、18・・・対抗型、19・・・凹型。

Claims (9)

  1. 複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料が付着された成形原反材を裁断し積層した積層成形材を成形型に投入配置し、加圧、加熱して複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着している樹脂材料を溶融して繊維間及び成形原反材の層間を接着する賦形成形方法において、賦形をする成形型を溶融温度に昇温する工程と、積層成形材を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、成形型を固化温度に冷却して型を開き離型する工程とを有し、 成形型の一方の型のブロックと他方の型のブロックとによって積層成形材を挟持し、一方の型のブロックと他方の型のブロックとによって挟持した積層成形材を成形型の凹型へ移動して絞り変形させて圧縮成形することを特徴とする賦形成形方法。
  2. 複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料が付着された成形原反材を裁断し積層した積層成形材を成形型に投入配置し、加圧、加熱して複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着している樹脂材料を溶融して繊維間及び成形原反材の層間を接着する賦形成形方法において、賦形をする成形型を溶融温度に昇温する工程と、積層成形材を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、成形型を固化温度に冷却して型を開き離型する工程と、を行い平板形状の平板積層成形品を成形する工程と、前記平板積層成形品を所定の形状に裁断する工程と、賦形をする成形型を溶融温度に昇温する工程と、前記平板積層成形品を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、成形型を固化温度に冷却して型を開き離型する工程とを有し、成形型の一方の型のブロックと他方の型のブロックとによって平板積層成形品を挟持し、一方の型のブロックと他方の型のブロックとによって挟持した平板積層成形品を成形型の凹型へ移動して絞り変形させて圧縮成形することを特徴とする賦形成形方法。
  3. 強化繊維束が炭素繊維束である請求項1又は請求項2に記載の賦形成形方法。
  4. 成形型が製品部型と、製品部型の背面に蓄熱盤を備え、製品部型のヒ−タ−と、蓄熱盤からの熱伝導で製品部型の型温を昇温させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一に記載の賦形成形方法。
  5. 成形型の冷却が水冷であり、成形型の冷却後にエア−で水を抜き取り、成形型の昇温を開始することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一に記載の賦形成形方法。
  6. 積層成形材又は平板積層成形品を予熱すると共に予成型した後に成形型へ投入配置することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一に記載の賦形成形方法。
  7. 予熱工程が、予熱対象を近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で前記予熱対象の温度を検知し、電圧の連続降下で近赤外線の強度を調整して前記予熱対象を所定の温度に昇温させ設定温度で安定させる工程である請求項1〜請求項6のいずれか一に記載の賦形成形方法。
  8. 積層成形材又は平板積層成形品を熱盤上に炭素繊維面を下向きとして配置して加熱することを特徴とする請求項7に記載の賦形成形方法。
  9. 熱盤上に配置した積層成形材又は平板積層成形品を溶融させて耐熱部材で押圧して繊維間及び成形原反材の層間を溶融接着させ、その後耐熱部材を取り外す工程を含む請求項7又は請求項8に記載の賦形成形方法。
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