JP2016521708A5 - - Google Patents

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JP2016521708A5
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本明細書において引用される、刊行物、特許、特許出願は全て、これによりあらゆる目的について明白に参照により組み込まれる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
(1)心疾患または心不全を有するまたはそれを有するリスクがある被験体を処置すること、
(2)心疾患、
心不全、
心機能または心拍出量の低下、
心臓の感染症または心臓の状態に起因する心機能または心拍出量の低下
に対して個体または患者を処置する、好転させる、その影響を逆転させる、保護する、または予防すること、
(3)インタクトな心筋細胞における筋小胞体(SR)によるCa 2+ の取り込みの増加および/または弛緩時間の短縮を伴うCa 2+ トランジェントの上昇によってインタクトな心筋細胞におけるカルシウムハンドリングを増強すること、
(4)心筋細胞における細胞内cAMPレベルの生成を阻害すること、
(5)心筋細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)シグナルから保護すること、またはアポトーシスシグナル後にプログラム細胞死(アポトーシス)のシグナルを受ける心筋細胞の数を減少させること、または
(6)心不全患者においてまたは心機能もしくは心拍出量の低下が生じる心臓の感染症もしくは心臓の状態を有する個体において、心機能もしくは心拍出量を増加させ、症状を軽減し、かつ/または死亡率を低下させること;または心不全のための入院の頻度を低下させること
のためのもしくはそれに関する方法またはin vivoにおけるそのためのもしくはそれに関する方法であって、
(a)
(i)環状アデノシン一リン酸−インコンピテント(cAMP−インコンピテント)6型アデニリルシクラーゼ(AC6)タンパク質またはポリペプチド(「AC6mut」とも称される)であって、場合によって、組換え、合成、ペプチド模倣または単離されたAC6mutポリペプチドまたはペプチドである該AC6mut;または
(ii)AC6mutコード核酸もしくは遺伝子であって、
場合によって、該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子が転写調節配列に作動可能に連結しており、場合によって、該転写調節配列がプロモーターおよび/もしくはエンハンサー、または心臓細胞に特異的なプロモーターもしくは筋細胞に特異的なプロモーターである;または、
場合によって、該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子が転写調節配列に作動可能に連結しており、場合によって、該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子が送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物に含有され、該送達ビヒクル、発現ビヒクル、ベクター、組換えウイルス、または等価物が細胞内でまたはin vivoにおいて該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子を発現することができ、
場合によって、該細胞が心臓細胞または筋細胞である、AC6mutコード核酸もしくは遺伝子
を提供するステップであって、
該AC6mutがATPのcAMPへの分解を触媒しない、またはATPのcAMPへの分解を触媒する能力が損なわれており、場合によって、ATPのcAMPへの分解を触媒する該能力が損なわれていることが、該AC6mutが、野生型AC6による該ATPからcAMPへの触媒活性の約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%しか有さないと定義され、
前記AC6mutを心筋細胞において発現させた場合に、in vivoにおける左心室(LV)機能が影響を受けずもしくは低下せずまたはLV機能が実質的に影響を受けず、低下もせず、
場合によって、心筋細胞におけるAC6mut発現により、筋小胞体によるCa 2+ の取り込みが増加し、
場合によって、心筋細胞におけるAC6mut発現により、SERCA2a活性化についてのEC50が低下し、
場合によって、心筋細胞におけるAC6mut発現により、ホスホランバンタンパク質の発現が減少し、
場合によって、置換により、Mg 2+ の結合が阻害され、触媒コアのGsα−媒介性活性化の効率が変更される、
ステップと、
(b)該AC6mut、または該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子を心臓細胞または心筋細胞に送達または投与する、または該AC6mutを心臓細胞または心筋細胞において発現させる、または該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子を心臓細胞または心筋細胞において発現させるステップであって、
場合によって、該AC6mutコード核酸が転写調節配列に作動可能に連結しており、または場合によって、該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物を心筋細胞、または、それを必要とする個体もしくは患者に送達または投与し、
場合によって、該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子を該心臓細胞または心筋細胞にin vivoで送達または投与することが、心筋もしくは心筋細胞への標的化送達である、または、心臓への直接送達もしくは投与を含む、または、心臓内注射もしくは注入を含むステップ
とを含み、
それにより、
心疾患または心不全を有するまたはそれを有するリスクがある該被験体を処置すること、
心疾患、心不全、心機能または心拍出量の低下、心臓の感染症または心臓の状態に起因する心機能または心拍出量の低下に対して個体または患者を処置する、好転させるまたは保護する(予防する)こと、
インタクトな心筋細胞における筋小胞体(SR)によるCa 2+ の取り込みの増加および/または弛緩時間の短縮を伴うCa 2+ トランジェントの上昇によってインタクトな心筋細胞におけるカルシウムハンドリングを増強すること、
心筋細胞における細胞内cAMPレベルの該生成を阻害すること、
心筋細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)シグナルから保護すること、またはアポトーシスシグナル後にプログラム細胞死(アポトーシス)のシグナルを受ける心筋細胞の数を減少させること、または
心不全患者においてまたは心機能もしくは心拍出量の低下が生じる心臓の感染症もしくは心臓の状態を有する個体において、心機能もしくは心拍出量を増加させ、症状を軽減し、かつ/または死亡率を低下させること
のためのもしくはそれに関する方法またはin vivoにおけるそのためのもしくはそれに関する方法。
(項目2)
前記AC6mutがアデニリルシクラーゼ(AC)ポリペプチドの前記触媒コア内に荷電または酸性アミノ酸の非荷電または非極性アミノ酸による置換を有するACポリペプチドを含み、
場合によって該非荷電または非極性アミノ酸がアラニン(Ala)であり、場合によって該酸性アミノ酸がアスパラギン酸(Asp)である、または場合によって該非荷電または非極性アミノ酸がAlaであり、該酸性アミノ酸がAspである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記AC6mutが、
配列番号16に基づいてマウスアデニリルシクラーゼ(AC)ポリペプチドの前記触媒コアの426位におけるAspのAlaによる置換を有し、配列番号17が該D→A置換後の該ポリペプチドのアミノ酸配列である(配列番号16は該D→A置換前のアミノ酸配列である)該ACポリペプチド;または
配列番号11に基づいてマウスAC6mutポリペプチドの前記触媒コアの436位におけるAspのアラニンまたはAlaによる置換を有し、配列番号12が該D→A置換後の該ポリペプチドのアミノ酸配列である(配列番号11は該D→A置換前のアミノ酸配列である)該ACポリペプチド
を含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記AC6が哺乳動物AC6ポリペプチドである、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記AC6がヒトAC6ポリペプチドである、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記ヒトAC6ポリペプチドが、配列番号10に基づいてヒトAC6ポリペプチドの前記触媒コアの426位におけるAspのAlaによる置換を有し、配列番号13が該D→A置換後の該ポリペプチドのアミノ酸配列である(配列番号10は該D→A置換前のアミノ酸配列である)該ACポリペプチドを含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
(a)前記AC6mutコード核酸もしくは遺伝子が細胞の染色体に安定に挿入されている、
(b)前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、アデノ随伴ウイルス(AAV);組換えAAVウイルスもしくはベクター;AAVビリオン、またはアデノウイルスベクター、または任意のそのシュードタイプ、ハイブリッドもしくは誘導体であるまたはそれを含む、
(c)(b)の方法で、該アデノ随伴ウイルス(AAV)、組換えAAVウイルスもしくはベクター、AAVビリオン、またはアデノウイルスベクターが、AAV血清型AAV5、AAV6、AAV7、AAV8もしくはAAV9;アカゲザルAAV(AAVrh)、もしくはAAVrh10;または任意のそのハイブリッドもしくは誘導体であるまたはそれを含む、
(d)該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子が調節性または誘導性転写調節配列に作動可能に連結している、
(e)(d)の方法で、該調節性または誘導性転写調節配列が調節性または誘導性プロモーターである、
(f)(a)から(e)までのいずれかの方法で、転写調節配列に作動可能に連結している該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物を、それを必要とする個体または患者に投与すると、心筋細胞における前記AC6mutの標的化送達および発現をもたらし、またはAC6mutが血流または全身循環中に放出される;または
(g)(a)から(f)までのいずれかの方法で、in vivoにおけるAC6mutレベルの上昇に応答する疾患、感染症または状態が、心収縮機能障害;うっ血性心不全(CHF);心臓線維症;心筋細胞疾患;心筋細胞機能障害または心筋細胞アポトーシスである、
項目1に記載の方法。
(項目8)
(a)前記転写調節配列に作動可能に連結した前記AC6mutコード核酸もしくは遺伝子;または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物を、それを必要とする前記個体または患者に、経口投与によって、筋肉内(IM)注射によって、静脈内(IV)注射によって、皮下(SC)注射によって、皮内注射によって、くも膜下腔内注射によって、動脈内(IA)注射によって、冠内もしくは心臓内注射によって、眼内注射もしくは塗布によって、吸入によって、または微粒子銃粒子送達系によって、または「遺伝子銃」、空気銃もしくはHELIOS(商標)gene gun(Bio−Rad Laboratories、Hercules、CA)を使用することによって投与または送達し、
場合によって、前記AC6mutコード核酸もしくは遺伝子をAAVベクターまたはAAV−9ベクターの静脈内(IV)注射によって送達する、または
(b)該転写調節配列に作動可能に連結した該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子;または該発現ビヒクル、ベクター、組換えウイルス、または等価物を、それを必要とする該個体または患者に、前記血流に面するまたは該血流による流出を受ける身体内の任意の細胞、器官、組織または液腔に導入することによって投与または送達し、その結果、コードされる該AC6mutタンパク質を該組織内の細胞から分泌させ、該血流中に放出させることができる、
項目1に記載の方法。
(項目9)
(a)前記個体、患者または被験体に、前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導する、または、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導するもしくはその発現を上方制御するプロモーター(例えば、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結したプロモーター)を誘導もしくは活性化する刺激物またはシグナルを投与する、
(b)該個体、患者または被験体にプロモーターの活性化因子の合成を誘導する刺激物またはシグナルを投与し、場合によって、該プロモーターがAC遺伝子プロモーター、または筋細胞に特異的なプロモーターである、
(c)該個体、患者または被験体に、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子または該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に特異的なプロモーターの天然または合成活性化因子の合成を誘導する刺激物またはシグナルを投与し、
場合によって、該天然活性化因子が内因性転写因子である、
(d)(c)の方法で、該合成活性化因子が内因性または外因性の標的遺伝子を特異的かつ選択的にオンにするように設計されたジンクフィンガーDNA結合性タンパク質であり、場合によって、該内因性標的が、AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子またはAC6mutの活性化因子、またはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、またはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結したプロモーターの活性化因子である、
(e)(a)から(c)までのいずれかの方法で、該刺激物またはシグナルが、生物学的刺激物またはシグナル、光刺激物またはシグナル、化学的刺激物またはシグナルまたは医薬的刺激物またはシグナルを含む、
(f)該個体、患者または被験体に、AC6mutの転写後活性化因子、またはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、またはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結したプロモーターの活性化因子の発現を刺激または誘導する刺激物またはシグナルを投与する、または
(g)該個体、患者または被験体に、AC6を発現する核酸もしくは遺伝子の転写抑制因子または転写後抑制因子を阻害するまたは阻害を誘導する刺激物またはシグナルを投与する、
項目1から8のいずれかに記載の方法。
(項目10)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導する、または該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結した前記調節性もしくは誘導性プロモーターの発現を誘導する前記化学物質または医薬品が、経口用抗生物質、ドキシサイクリンもしくはラパマイシンであるもしくはそれを含む、または、ドキシサイクリンを使用するtet調節系を使用して該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子またはその等価物の発現を誘導する、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が凍結乾燥物、液剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、散剤、噴霧剤、軟膏剤、または水性もしくは食塩水製剤中にまたは凍結乾燥物、液剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、散剤、噴霧剤、軟膏剤、または水性もしくは食塩水製剤として製剤化される、項目1から10のいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、小胞、ヒドロゲル、ゲル、リポソーム、ナノリポソーム、ナノ粒子またはナノ脂質粒子(NLP)を含む、またはその中に製剤化される、項目1から11のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が単離された細胞または培養細胞について製剤化され、場合によって該細胞が哺乳動物細胞、心臓細胞、またはヒト細胞、非ヒト霊長類細胞、サル細胞、マウス細胞、ラット細胞、モルモット細胞、ウサギ細胞、ハムスター細胞、ヤギ細胞、ウシ細胞、ウマ細胞、ヒツジ細胞、イヌ細胞またはネコ細胞である、項目1から11のいずれかに記載の方法。
(項目14)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が医薬品または滅菌物として製剤化される、項目1から13のいずれかに記載の方法。
(項目15)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、製造製品、人工臓器または埋没物と一緒に、それの上に、またはそれと共に製剤化または送達される、項目1から14のいずれかに記載の方法。
(項目16)
前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物は、in vitroまたはex vivoにおいてAC6mutポリペプチドを発現する、項目1から15のいずれかに記載の方法。
(項目17)
AC6mut応答性の病態、感染症、疾患、疾病、または状態に対して、個体または患者を処置する、好転させる、逆転させる、保護する、または予防するための方法であって、項目1から16のいずれかに記載の方法を実施することを含む方法。
(項目18)
心臓障害または心血管疾患を処置する、好転させる、逆転させる、保護する、または予防することを必要とする個体または患者における心臓障害または心血管疾患を処置する、好転させる、逆転させる、保護する、または予防するための方法であって、項目1から16のいずれかに記載の方法を実施することを含む方法。
(項目19)
前記心臓障害または心血管疾患が、冠動脈疾患(CAD);アテローム性動脈硬化症;血栓症;再狭窄;血管炎、自己免疫性またはウイルス性血管炎;結節性多発性動脈炎;チャーグ・ストラウス症候群;高安動脈炎;川崎病;リケッチア性血管炎;アテローム硬化性動脈瘤;心筋肥大;先天性心疾患(CHD);虚血性心疾患;アンギナ;後天性弁膜症もしくは心内膜疾患;原発性心筋疾患;心筋炎;不整脈;移植片拒絶;代謝性心筋疾患;心筋ミオパチー;うっ血性心筋症、肥大性心筋症もしくは拘束型心筋症;および/または、心臓移植を含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
(1)心疾患または心不全を有するまたはそれを有するリスクがある被験体を処置するための、
(2)心疾患、
心不全、
心機能または心拍出量の低下、
心臓の感染症または心臓の状態に起因する心機能または心拍出量の低下
に対して個体または患者を処置する、好転させる、その影響を逆転させる、保護する、または予防するための、
(3)インタクトな心筋細胞における筋小胞体(SR)によるCa 2+ の取り込みの増加および/または弛緩時間の短縮を伴うCa 2+ トランジェントの上昇によってインタクトな心筋細胞におけるカルシウムハンドリングを増強するための、
(4)心筋細胞における細胞内cAMPレベルの生成を阻害するための、
(5)心筋細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)シグナルから保護する、またはアポトーシスシグナル後にプログラム細胞死(アポトーシス)のシグナルを受ける心筋細胞の数を減少させるための、
(6)心不全患者においてまたは心機能もしくは心拍出量の低下が生じる心臓の感染症もしくは心臓の状態を有する個体において、心機能もしくは心拍出量を増加させ、症状を軽減し、かつ/または死亡率を低下させる;または心不全のための入院の頻度を低下させるための、
(7)心臓障害または心血管疾患のための、または
(8)冠動脈疾患(CAD);アテローム性動脈硬化症;血栓症;再狭窄;血管炎、自己免疫性またはウイルス性血管炎;結節性多発性動脈炎;チャーグ・ストラウス症候群;高安動脈炎;川崎病;リケッチア性血管炎;アテローム硬化性動脈瘤;心筋肥大;先天性心疾患(CHD);虚血性心疾患;アンギナ;後天性弁膜症もしくは心内膜疾患;原発性心筋疾患;心筋炎;不整脈;移植片拒絶;代謝性心筋疾患;心筋ミオパチー;うっ血性心筋症、肥大性心筋症もしくは拘束型心筋症;および/または、心臓移植のための
医薬の調製における、
項目1から16のいずれかに記載のAC6mut;AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子;送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物;アデノ随伴ウイルス(AAV);組換えAAVウイルスもしくはベクター;またはアデノウイルスベクター、または任意のそのシュードタイプ、ハイブリッドもしくは誘導体の使用であって、
場合によって、該AAVまたは組換えAAVウイルスもしくはベクターが、AAV血清型AAV5、AAV6、AAV7、AAV8もしくはAAV9;アカゲザルAAV(AAVrh)、もしくはAAVrh10;または任意のそのハイブリッドもしくは誘導体、またはAC6mutを発現する細胞または心筋細胞を含む、使用。
(項目21)
(1)心疾患、心不全、心機能または心拍出量の低下、心臓の感染症または心臓の状態に起因する心機能または心拍出量の低下の処置において使用するための、またはそれのための、
(2)インタクトな心筋細胞における筋小胞体(SR)によるCa 2+ の取り込みの増加および/または弛緩時間の短縮を伴うCa 2+ トランジェントの上昇によってインタクトな心筋細胞におけるカルシウムハンドリングを増強する処置において使用するための、またはそれのための、
(3)心筋細胞における細胞内cAMPレベルの生成を阻害する処置において使用するための、またはそれのための、
(4)心筋細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)シグナルから保護する、またはアポトーシスシグナル後にプログラム細胞死(アポトーシス)のシグナルを受ける心筋細胞の数を減少させる処置において使用するための、またはそれのための、
(5)心不全患者においてまたは心機能もしくは心拍出量の低下が生じる心臓の感染症もしくは心臓の状態を有する個体において、心機能もしくは心拍出量を増加させ、症状を軽減し、かつ/または死亡率を低下させる;または心不全のための入院の頻度を低下させる処置において使用するための、またはそれのための、
(6)心臓障害または心血管疾患の処置において使用するための、またはそれのための、または、
(7)冠動脈疾患(CAD);アテローム性動脈硬化症;血栓症;再狭窄;血管炎、自己免疫性またはウイルス性血管炎;結節性多発性動脈炎;チャーグ・ストラウス症候群;高安動脈炎;川崎病;リケッチア性血管炎;アテローム硬化性動脈瘤;心筋肥大;先天性心疾患(CHD);虚血性心疾患;アンギナ;後天性弁膜症もしくは心内膜疾患;原発性心筋疾患;心筋炎;不整脈;移植片拒絶;代謝性心筋疾患;心筋ミオパチー;うっ血性心筋症、肥大性心筋症もしくは拘束型心筋症;および/または、心臓移植の処置において使用するための、またはそれのための、
項目1から16までのいずれかにおいて使用または記載されている治療用製剤。

Claims (11)

  1. 環状アデノシン一リン酸−インコンピテント(cAMP−インコンピテント)6型アデニリルシクラーゼ(AC6)タンパク質もしくはポリペプチドまたはAC6mutコード核酸もしくは遺伝子を含む製剤であって、
    該AC6mutがATPのcAMPへの分解を触媒しない、またはATPのcAMPへの分解を触媒する能力が損なわれており、場合によって、ATPのcAMPへの分解を触媒する該能力が損なわれていることが、該AC6mutが、野生型AC6による該ATPからcAMPへの触媒活性の約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%しか有さないと定義され、
    AC6mutをin vivoの心筋細胞において発現させた場合に、左心室(LV)機能が影響を受けずもしくは低下せずまたはLV機能が実質的に影響を受けずもしくは低下もしない、製剤であって、
    (1)心疾患または心不全を有するまたはそれを有するリスクがある被験体を処置するため、
    (2)心疾患、
    心不全、
    心機能または心拍出量の低下、
    心臓の感染症または心臓の状態に起因する心機能または心拍出量の低下
    に対して個体または患者を処置する、好転させる、その影響を逆転させる、保護する、または予防するため、あるいは
    (3)インタクトな心筋細胞における筋小胞体(SR)によるCa 2+ の取り込みの増加および/または弛緩時間の短縮を伴うCa 2+ トランジェントの上昇によってインタクトな心筋細胞におけるカルシウムハンドリングを増強することにおいて使用するため、
    (4)心筋細胞における細胞内cAMPレベルの生成を阻害することにおいて使用するため、
    (5)心筋細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)シグナルから保護すること、またはアポトーシスシグナル後にプログラム細胞死(アポトーシス)のシグナルを受ける心筋細胞の数を減少させることにおいて使用するため、
    (6)心不全患者においてまたは心機能もしくは心拍出量の低下が生じる心臓の感染症もしくは心臓の状態を有する個体において、心機能もしくは心拍出量を増加させ、症状を軽減し、かつ/または死亡率を低下させること;または心不全のための入院の頻度を低下させることにおいて使用するため、または
    (7)心臓障害または心血管疾患を処置する、好転させる、逆転させる、保護する、または予防することを必要とする個体または患者における心臓障害または心血管疾患を処置する、好転させる、逆転させる、保護する、または予防することにおいて使用するため
    の製剤。
  2. 前記AC6mutが、
    (a)アデニリルシクラーゼ(AC)ポリペプチドの前記触媒コア内の荷電または酸性アミノ酸の非荷電または非極性アミノ酸による置換を有するACポリペプチドであって、
    該非荷電または非極性アミノ酸がアラニン(Ala)であり、該酸性アミノ酸がアスパラギン酸(Asp)である、または該非荷電または非極性アミノ酸がAlaであり、かつ該酸性アミノ酸がAspである、ACポリペプチド、または
    (b)配列番号16に基づいてマウスアデニリルシクラーゼ(AC)ポリペプチドの前記触媒コアの426位におけるAspのAlaによる置換を有する該ACポリペプチド;もしくは
    配列番号11に基づいてACポリペプチドの前記触媒コアの436位におけるAspのアラニン(Ala)による置換を有するマウスAC6mutポリペプチド
    を含む、請求項1に記載の製剤。
  3. (a)前記AC6ポリペプチドが、配列番号10に基づいてAC6ポリペプチドの前記触媒コアの426位におけるAspのAlaによる置換を有するヒトACポリペプチドを含み;
    (b)前記AC6mutポリペプチドが配列番号17もしくは配列番号12もしくは配列番号13を有し;
    (c)該AC6mutが、細胞の染色体に安定に挿入されるAC6mutコード核酸または遺伝子にコードされるか、または送達ビヒクル、ベクター、発現ベクターもしくは組換えウイルスにコードされ、
    ここで、該AC6mutコード核酸または遺伝子が調節性または誘導性転写調節配列に作動可能に連結し、
    前記心疾患が心収縮機能障害、うっ血性心不全、心臓線維症、心筋細胞疾患、心筋細胞機能障害または心筋細胞アポトーシスであり;
    (d)該AC6mutは、アデノ随伴ウイルス、組換えAAVウイルスもしくはベクター、AAVビリオン、アデノウイルスベクター、またはそのシュードタイプ、ハイブリッドもしくは誘導体によってコードされ、または
    (e)該AC6mutは、AAV血清型AAV5、AAV6、AAV7、AAV8もしくはAAV9;アカゲザルAAV(AAVrh)、もしくはAAVrh10;またはそのハイブリッドもしくは誘導体によってコードされる、
    請求項1または2に記載の製剤。
  4. (a)前記転写調節配列に作動可能に連結した前記AC6mutコード核酸もしくは遺伝子、前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、または組換えウイルスを、それを必要とする前記個体または患者に、経口投与によって、筋肉内注射によって、静脈内注射によって、皮下注射によって、皮内注射によって、くも膜下腔内注射によって、動脈内注射によって、冠内もしくは心臓内注射によって、眼内注射もしくは塗布によって、吸入によって、または微粒子銃粒子送達系によって、または「遺伝子銃」、空気銃もしくはBio−Rad Laboratories、Hercules、CAからのHELIOS(商標)gene gunを使用することによって投与または送達するために製造され、
    またはコードされる該AC6mutタンパク質を該組織内の細胞から分泌させ、該血流中に放出させるように、前記血流に面するまたは該血流による流出を受ける身体内の任意の細胞、器官、組織または液腔に導入することによって投与または送達するために製造され:または
    (b)前記製剤が、前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導する、または、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導するもしくはその発現を上方制御する、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結されたプロモーターを誘導もしくは活性化する刺激物またはシグナル、
    該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子または該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に特異的なプロモーターの内因性転写因子または合成活性化因子の合成を誘導する刺激物またはシグナル、または
    AC6を発現する核酸または遺伝子の転写リプレッサーまたは転写後リプレッサーを阻害するか、または阻害を誘導する刺激物またはシグナル
    を投与するために製造され、
    場合によっては、該プロモーターは、AC遺伝子プロモーターまたは筋細胞特異的プロモーターであり、
    場合によっては、該合成活性化因子は、内因性または外因性のAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、またはAC6mutの活性化因子、またはAC6mut発現する核酸もしくは遺伝子またはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結されたプロモーターの活性化因子を特異的かつ選択的にオンにするように設計されたジンクフィンガーDNA結合性タンパク質であり、
    場合によって、該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導する、または該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結した前記調節性もしくは誘導性プロモーターの発現を誘導する化学物質または医薬品が、経口用抗生物質、ドキシサイクリンもしくはラパマイシン、またはドキシサイクリンを使用して該AC6mutの発現を誘導するtet調節系であるもしくはそれを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製剤。
  5. (a)前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、または組換えウイルスが凍結乾燥物、液剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、散剤、噴霧剤、軟膏剤、または水性もしくは食塩水製剤中にまたは凍結乾燥物、液剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、散剤、噴霧剤、軟膏剤、または水性もしくは食塩水製剤として製剤化され、
    (b)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、小胞、ヒドロゲル、ゲル、リポソーム、ナノリポソーム、ナノ粒子またはナノ脂質粒子を含む、またはその中に製剤化され、
    (c)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が単離された細胞または培養細胞において製剤化され、場合によって該細胞が哺乳動物細胞、心臓細胞、またはヒト細胞、非ヒト霊長類細胞、サル細胞、マウス細胞、ラット細胞、モルモット細胞、ウサギ細胞、ハムスター細胞、ヤギ細胞、ウシ細胞、ウマ細胞、ヒツジ細胞、イヌ細胞またはネコ細胞であり、
    (d)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が医薬品または滅菌物として製剤化され、
    (e)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、製造製品、人工臓器または埋没物と一緒に、それの上に、またはそれと共に製剤化または送達され、
    場合によって、該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物は、in vitroまたはex vivoにおいてAC6mutポリペプチドを発現する、
    請求項1から4のいずれかに記載の製剤。
  6. 前記心臓障害または心血管疾患が、冠動脈疾患、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、血管炎、自己免疫性またはウイルス性血管炎、結節性多発性動脈炎、チャーグ・ストラウス症候群、高安動脈炎、川崎病、リケッチア性血管炎、アテローム硬化性動脈瘤、心筋肥大、先天性心疾患、虚血性心疾患、アンギナ、後天性弁膜症もしくは心内膜疾患、原発性心筋疾患、心筋炎、不整脈、移植片拒絶、代謝性心筋疾患、心筋ミオパチー、うっ血性心筋症、肥大性心筋症もしくは拘束型心筋症、および/または、心臓移植を含む群から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製剤。
  7. 心疾患の処置あるいは心疾患または心不全を有するリスクの処置において使用するため、あるいは
    心疾患、
    心不全、
    心機能または心拍出量の低下、
    心臓の感染症または心臓の状態に起因する心機能または心拍出量の低下
    に対して個体または患者を処置する、好転させる、その影響を逆転させる、保護する、または予防することにおいて使用するための、あるいは
    インタクトな心筋細胞における筋小胞体(SR)によるCa 2+ の取り込みの増加および/または弛緩時間の短縮を伴うCa 2+ トランジェントの上昇によってインタクトな心筋細胞におけるカルシウムハンドリングを増強することにおいて使用するための、あるいは
    心筋細胞における細胞内cAMPレベルの生成を阻害することにおいて使用するため、または心筋細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)シグナルから保護することにおいて使用するため、またはアポトーシスシグナル後にプログラム細胞死(アポトーシス)のシグナルを受ける心筋細胞の数を減少させることにおいて使用するための、あるいは
    心不全患者においてまたは心機能もしくは心拍出量の低下が生じる心臓の感染症もしくは心臓の状態を有する個体において、心機能もしくは心拍出量を増加させ、症状を軽減し、かつ/または死亡率を低下させる、または心不全のための入院の頻度を低下させることにおいて使用するための、
    製剤であって、前記製剤が環状アデノシン一リン酸−インコンピテント(cAMP−インコンピテント)6型アデニリルシクラーゼ(AC6)タンパク質もしくはポリペプチド(AC6mut)またはAC6mutコード核酸もしくは遺伝子を含むことを特徴とし、
    該AC6mutがATPのcAMPへの分解を触媒しない、またはATPのcAMPへの分解を触媒する能力が損なわれており、特に、損なわれた能力は野生型AC6による該ATPからcAMPへの触媒活性の約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%しかATPのcAMPへの分解を触媒しない能力である
    製剤。
  8. (a)前記AC6mutがアデニリルシクラーゼ(AC)ポリペプチドの前記触媒コア内の荷電または酸性アミノ酸の非荷電または非極性アミノ酸による置換を有するACポリペプチドを含み、
    該非荷電または非極性アミノ酸がアラニン(Ala)であり、該酸性アミノ酸がアスパラギン酸(Asp)であり、または該非荷電または非極性アミノ酸がAlaであり、かつ該酸性アミノ酸がAspであり、好ましくは、マウスアデニリルシクラーゼ(AC)ポリペプチドは、配列番号16に基づいて該ACポリペプチドの該触媒コアの426位におけるAspのAlaによる置換を有し、または
    マウスAC6mutポリペプチドは配列番号11に基づいて該ACポリペプチドの該触媒コアの436位におけるAspのアラニン(Ala)による置換を有し;
    (b)ヒトAC6ポリペプチドが、配列番号10に基づいて該ACポリペプチドの該触媒コアの426位におけるAspのAlaによる置換を有するヒトAC6ポリペプチドを含み、または該AC6mutポリペプチドが配列番号17もしくは配列番号12もしくは配列番号13を有し;
    (c)該AC6mutが、細胞の染色体に安定に挿入されるAC6mutコード核酸または遺伝子にコードされるか、または送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、好ましくは、アデノ随伴ウイルス(AAV)、組換えAAVウイルスもしくはベクター、AAVビリオン、アデノウイルスベクター、またはそのシュードタイプ、ハイブリッドもしくは誘導体、特に、AAV血清型AAV5、AAV6、AAV7、AAV8もしくはAAV9;アカゲザルAAV(AAVrh)、もしくはAAVrh10;またはそのハイブリッドもしくは誘導体にコードされ;または
    該AC6mutコード核酸または遺伝子が、調節性または誘導性転写調節配列に作動可能に連結し、前記心疾患が心収縮機能障害、うっ血性心不全(CHF)、心臓線維症、心筋細胞疾患、心筋細胞機能障害または心筋細胞アポトーシスであり、あるいは
    (d)該転写調節配列に作動可能に連結した該AC6mutコード核酸もしくは遺伝子、該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、または組換えウイルスは、それを必要とする患者に、
    経口投与によって、筋肉内(IM)注射によって、静脈内(IV)注射によって、皮下(SC)注射によって、皮内注射によって、くも膜下腔内注射によって、動脈内(IA)注射によって、冠内もしくは心臓内注射によって、眼内注射もしくは塗布によって、吸入によって、または微粒子銃粒子送達系によって、または「遺伝子銃」、空気銃もしくはHELIOS(商標)gene gun(Bio−Rad Laboratories、Hercules、CA)を使用することによって投与または送達するためのものであり、
    または、コードされる該AC6mutタンパク質を該組織内の細胞から分泌させ、該血流中に放出させ得るように前記血流に面するまたは該血流による流出を受ける身体内の任意の細胞、器官、組織または液腔に導入することによって投与または送達するためのものである、
    請求項7に記載の製剤。
  9. 前記使用が、患者または被験体に、前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導する、または、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導するもしくはその発現を上方制御する、該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結されたプロモーターを誘導もしくは活性化する刺激物またはシグナルの投与を含み、好ましくは、該プロモーターは、AC遺伝子プロモーターもしくは筋細胞特異的プロモーターまたは合成活性化因子もしくは内因性転写因子であり、好ましくは、該合成活性化因子は、内因性または外因性のAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子を特異的かつ選択的にオンにするように設計されたジンクフィンガーDNA結合性タンパク質、またはAC6mutもしくはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の活性化因子、またはAC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結されたプロモーターの活性化因子であり、該刺激物またはシグナルがAC6を発現する核酸または遺伝子の転写リプレッサーまたは転写後リプレッサーを阻害するか、または阻害を誘導する、
    請求項7または8に記載の製剤。
  10. (a)前記AC6mutまたは前記AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子の発現を誘導する、または該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子に作動可能に連結した前記調節性もしくは誘導性プロモーターの発現を誘導する化学物質または医薬品が、経口用抗生物質、ドキシサイクリンもしくはラパマイシン、またはドキシサイクリンを使用して該AC6mutn発現を誘導するtet調節系であるもしくはそれを含み、
    (b)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または前記送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、または組換えウイルスが、凍結乾燥物、液剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、散剤、噴霧剤、軟膏剤、または水性もしくは食塩水製剤中にまたは凍結乾燥物、液剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、散剤、噴霧剤、軟膏剤、または水性もしくは食塩水製剤として製剤化され、
    (c)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、小胞、ヒドロゲル、ゲル、リポソーム、ナノリポソーム、ナノ粒子またはナノ脂質粒子(NLP)を含む、またはその中に製剤化され、
    (d)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が単離された細胞または培養細胞において製剤化され、好ましくは、該細胞が哺乳動物細胞、心臓細胞、またはヒト細胞、非ヒト霊長類細胞、サル細胞、マウス細胞、ラット細胞、モルモット細胞、ウサギ細胞、ハムスター細胞、ヤギ細胞、ウシ細胞、ウマ細胞、ヒツジ細胞、イヌ細胞またはネコ細胞であり、
    (e)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が医薬品または滅菌物として製剤化され、
    (f)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物が、製造製品、人工臓器または埋没物と一緒に、それの上に、またはそれと共に製剤化または送達され、あるいは
    (g)該AC6mutまたは該AC6mutを発現する核酸もしくは遺伝子、または該送達ビヒクル、ベクター、発現ベクター、組換えウイルス、または等価物は、in vitroまたはex vivoにおいてAC6mutポリペプチドを発現する、
    請求項7〜9のいずれかに記載の製剤。
  11. 前記心臓障害または心血管疾患が、冠動脈疾患(CAD)、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、血管炎、自己免疫性またはウイルス性血管炎、結節性多発性動脈炎、チャーグ・ストラウス症候群、高安動脈炎、川崎病、リケッチア性血管炎、アテローム硬化性動脈瘤、心筋肥大、先天性心疾患(CHD)、虚血性心疾患、アンギナ、後天性弁膜症もしくは心内膜疾患、原発性心筋疾患、心筋炎、不整脈、移植片拒絶、代謝性心筋疾患、心筋ミオパチー、うっ血性心筋症、肥大性心筋症もしくは拘束型心筋症、および/または、心臓移植を含む群から選択される、請求項7〜10のいずれかに記載の製剤。
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